コロナとウクライナの背景
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2023年12月24日 植草一秀の『知られざる真実』
コロナ騒動が勃発したのが2020年2月。
ウクライナ戦乱が拡大したのが2022年2月。
コロナ騒動勃発から4年、ウクライナ戦乱拡大から2年の時間が過ぎようとしている。
コロナ騒動が深刻化した理由はコロナを第2類相当感染症に指定したことにあった。
当初は未知の感染症であるから警戒を強めるのが妥当としても、途上からは疾病の基本特性が明確になった。
指定区分を5類に変更したとたん、コロナ騒動が嘘であったかのような様変わりが生じた。
日本政府が指定を変更したのは2023年5月だったが1年ないし2年早くて良かったと思われる。
しかし、5類にしてはならない理由が存在したのだと思われる。
壮大な騒動が存在しなければ壮大なワクチンビジネスを展開できなかったということだろう。
日本だけでも驚異的な資金がコロナに投下された。
そのコロナ特需で濡れ手に粟の利益を獲得した勢力が存在する。
問題はコロナワクチンが重大な災厄をもたらした疑いが濃厚であること。
日本の死者が激増し、減少する気配を示していない。
日本の死亡数は2020年水準と比較して年間で約20万人増加した。
その激増した水準での死亡者数推移が続いている。
2022年2月24日以降、ウクライナでの戦乱が拡大した。
ロシアによる大規模軍事作戦が展開された。
戦乱はウクライナ内戦の延長線上に生じたものである。
紛争の解決に武力を用いた点でロシアは非難されるが、戦乱そのものの原因と経緯を踏まえた解決策の模索が必要だ。
2022年にロシアが突然軍事侵略を始めたわけではない。
2014年に勃発したウクライナ内戦が拡大・発展したものである。
そのウクライナ内戦を終結させるための国際合意が形成されていた。
ミンスク合意である。
ミンスク合意はウクライナ政府、東部2地域、ロシア、フランス、ドイツが関与して制定されたもので、国連安保理で決議された。
国際法としての拘束力を持つ合意である。
ウクライナ政府が東部2地域に高度の自治権を付与する。
このことによって内戦を終結させることが決定された。
2019年4月に大統領に選出されたゼレンスキーはミンスク合意履行による東部和平確定を公約にしたが、大統領就任後に公約を破棄した。
ミンスク合意を一方的に破棄して東部ドンバス地域に対する軍事攻撃を激化させた。
東部2地域は独立を宣言。
ロシアは国家承認し、2共和国のロシア系住民の人権と生命を守るための特別軍事作戦を始動させた。
これが2022年2月のウクライナ戦乱拡大の経緯である。
戦乱終結にはミンスク合意の原点に立ち返る必要がある。
ところが、米国を中心とする西側諸国は戦乱の終結ではなく、戦乱の拡大と長期化を推進してきた。
犠牲になるのはウクライナに住む市民と前線に送り込まれる兵士である。
ウクライナ国民が戦争拡大・戦争長期化に賛同しているのかどうか。
戦乱拡大・長期化を推進するゼレンスキー大統領に対する反対主張がウクライナ国内で強まりつつある。
ウクライナでは国家総動員体制が敷かれ、ウクライナ市民の人権は侵害されている。
成人男子は国外に退去する自由も奪われている。
その一方で、巨大な海外からの支援資金・支援物資が横流しされる腐敗も広がっている。
ウクライナは米国を中心とする西側諸国から巨額の軍事支援を受けて、本年5月から本格反転攻勢作戦を展開した。
しかし、5月以前と5月以降で、戦況に変化はほとんど生じていない。
東部および南部をロシアが威圧し、基盤を固めている。
これ以上戦乱を長期化させても、戦況に変化が生じるとは見込まれない。
ウクライナ市民と戦場に送られる兵士の犠牲が増えるだけだ。
日本は戦争拡大・長期化を主導する米国に追従するのでなく、一刻も早い戦乱終結に向けての提案を示すべきだ。
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