岸田首相がハマった“減税地獄”…内閣支持率は今後もジリジリ低下確実で「嫌われ」が長期化
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2023/10/31 日刊ゲンダイ
ヘアスタイルも“答弁”も変化ナシ…(岸田首相=衆院予算委員会、30日)/(C)日刊ゲンダイ
岸田首相の“異変”が政界で話題になっている。29日、日曜日の首相動静に、こうあったからだ。
<午前11時50分、公邸発。同57分、東京・紀尾井町のホテルニューオータニ着。同ホテル内の「ヘアサロン大野」で散髪>
岸田首相が行く理髪店といえば、鍛冶町の「ヘアモードキクチ神田日銀通り店」と決まっていた。月に2回のペースで、これまで50回ほど通った行きつけだ。
今年4月、和歌山市で岸田首相が衆院補選の応援演説を行った時に爆発物が投げ込まれる事件が起きたが、その日も帰京後にヘアモードキクチで散髪して政界関係者を驚かせた。以来、かたくなにルーティンを守るイメージが定着している。
そんな岸田首相が突然、理髪店を変えたため注目が集まった。心境の変化か。支持率が低迷し、肝いりの減税策も不評で八方塞がりの現状を打開するためのゲン担ぎなのか。
理髪店変更も効果ナシ
しかし、ルーティンを破って心機一転をはかってみても、週明けに発表された世論調査の結果は惨憺たるものだった。
ANN(テレビ朝日系)が28、29日に行った調査で、内閣支持率は前回から3.8ポイント減の26.9%と政権発足以来、最低に落ち込んだ。所得税などを定額で4万円減税することについては「評価しない」と答えた人が56%と過半数で、その理由のトップは「政権の人気取りだと思うから」(41%)だった。
日経新聞・テレビ東京が27〜29日に行った調査では、支持率が前回から一気に9ポイントも暴落して33%。こちらは発足以降最低どころか、2012年に自民党が政権奪還してから最低を更新してしまった。不支持率は8ポイント増えて59%だった。
個別の設問では、所得税減税が物価対策として「適切ではない」と65%が答えている。
「政権寄りの日経新聞でこの数字は衝撃を持って受け止められています。自民党の政党支持率も32%に落ち込んだ。これも政権奪還後の最低です。経済対策を打ち出すタイミングでこれだけ下がったのは、岸田首相の所得減税策が不評だからで、自民党内の危機感は相当なものがある。10月の世論調査で支持率が軒並み過去最低を記録し、慌てて減税を言い出した岸田首相の場当たりを国民は感じ取っているのです」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
支持率はズルズル下がり続けそうだ。
いつ「岸田降ろし」が始まってもおかしくない
視察パフォーマンスも効果ナシ…(C)共同通信社
実に評判の悪い所得税減税だが、岸田首相にとってつらいのは実施する来年6月まで批判にさらされ続けることだ。6月は通常国会の会期末とも重なり、国会審議で野党からガンガン追及されれば、さらなる支持率低下も考えられる。この不人気の長期化は必至。終わりなき「減税地獄」だ。
こうなると、解散どころではないし、いつ「岸田降ろし」が始まってもおかしくない。
「11月には、反主流派の菅前首相や二階元幹事長、森山総務会長らが集まる食事会が予定されていて、そこに石破元幹事長を呼ぶ計画もあるらしい。とりわけ菅さんと二階さんは、岸田首相に追いやられた恨みがあるから、この会食の席で“岸田降ろし”狼煙が上がる可能性があります。岸田さんが変わらずに居座っていたら自民党も危ないですからね」(自民党の閣僚経験者)
理髪店を変えて臨んだき31日の衆院予算委員会でも、岸田首相のヘアスタイルや答弁に変化は見られなかった。この調子では、不人気も変化ナシ。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/279.html