岸田年金改悪の実態 国民年金5年延長で100万円負担増、パート100万人超が手取り減
マネーポスト 2023.01.18
https://www.moneypost.jp/986157
田政権が進める年金制度の「大改悪」。どのように年金が減らされていくのか。私たちはどう対抗すればいいのか。年金博士こと社会保険労務士の北村庄吾氏がQ&A方式で解説していく。
2024年は5年に一度の「年金改正」があり、そこに向けた議論が具体化してきました。昨年10月25日に開かれた厚生労働省の社会保障審議会年金部会での議論や資料などを見ると、5つの論点が浮かび上がってきます。
【1】国民年金の加入期間を40年から45年に延ばす
【2】厚生年金の被保険者期間を「70歳まで」から「75歳まで」に延ばす
【3】パート労働者らに厚生年金加入を適用拡大する
【4】厚生年金のマクロ経済スライド期間を延長する
【5】年金支給開始年齢を引き上げる
これらが岸田政権による「令和の年金改悪」だと考えられます。いくつかそのポイントを紹介しましょう。
減額を誤魔化したい政府
Q:支払う年金保険料が増えるのでしょうか。
A:国民年金は5年延長で約100万円の負担増です。
【1】の国民年金の加入期間を40年(20〜60歳)から45年(20〜65歳)に延ばすという話は、マクロ経済スライドによる実質減額を誤魔化そうとしているような話です。
現在、40年加入して満額受給だと国民年金は年約80万円で、これだけではとても生活できない。それがさらに実質減額となると余計に苦しいから、5年長く加入させて年金額を年約10万円増やそうという話ですが、結局は支払う保険料が約20万円×5年間で約100万円も増えてしまいます。
Q:65歳という年金受給開始年齢も引き上げられるのですか。
A:最終的に75歳受給開始になる可能性があります。
【2】の厚生年金の被保険者期間が「70歳まで」から「75歳まで」に引き上げられるという話は、今のところ関係があるのは70歳を過ぎてもしっかり働き口がある会社の役員クラスくらいでしょう。
ただ、政府が「歳をとっても働き続ける社会」の到来を前提にしているのは明らかです。そうなると、60歳定年の時代に65歳受給開始だった年金は、65歳定年なら70歳受給開始、70歳定年になれば75歳受給開始、となるのが非常に現実味のあるシナリオです。公務員の定年を65歳へと段階的に引き上げるなど、政府はいくつも布石を打ってきたので、あとは受給開始年齢引き上げの判断をするだけという状況です。
Q:パートも保険料を払うことになる?
A:払わなくてはいけない人が100万人単位で増えます。
【3】の厚生年金の適用拡大は、これまで年金保険料を払わなくてよかった人たちが払わされるようになるということです。
すでに2022年10月から従業員数101人以上500人以下の企業が新たに厚生年金の適用となりましたが、2024年10月からは51人以上の企業に拡大されます。岸田改悪ではこの51人以上という条件も撤廃し、会社の規模に関係なく、週20時間以上働くパートに対して適用拡大するという案もある。それで新たに保険料を払う必要が出てくる人は約125万人とされます。
さらには賃金が月額8万8000円以上という要件も撤廃するのではないかという話もある。そうなれば被保険者は約325万人増えるとされています。
Q:パートの手取りはどのくらい減りますか。
A:給料の約15%が保険料として引かれます。
パート労働者の手取りは大きく減ります。厚生年金に加入すれば健康保険にも加入することになる。厚生年金の保険料率が18.3%、健康保険の保険料率が10%で合わせて28.3%。これを労使で折半するので15%弱が給料から天引きされる。月10万円のパートの人なら約1万5000円が天引きされ、さらに所得税と住民税が引かれます。
これまでは保険料天引きを避けるために収入や労働時間を抑える考え方が成立したが、適用要件が厳しくなれば成り立たない。パートをするならたくさん働いてより多く稼ぐことを考えなくてはならなくなります。
(第3回につづく)
※週刊ポスト2023年1月27日号
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/137.html
https://www.yomiuri.co.jp/national/20231011-OYT1T50211/
今また「原発の安全神話」が息を吹き返し、日本を危険にさらしている。
言っていることは、「群盲像を評す」がごとしか、それ以下。
決定的に欠けているのは「想像力」と「倫理観」。
以下に短い記事の全文を転載する。
東京電力福島第一原子力発電所1号機の原子炉本体(原子炉圧力容器)を支える円筒形の土台に損傷が見つかったことについて、原子力規制委員会は11日の定例会合で、「安全上大きな問題はない」とする見解を明らかにした。
土台は高さ約8・5メートル、内径約5メートルの鉄筋コンクリート製で「ペデスタル」と呼ばれる。今年3月の調査で、床から高さ約1〜1・3メートルまでの内壁下部のコンクリートが全周にわたってなくなり、鉄筋が露出していることが判明している。
規制委の会合では、事務局の原子力規制庁が、大地震が起きた場合の想定について報告した。原子炉圧力容器など計約2000トンが一体となって、原子炉建屋の内壁(約2メートル)にぶつかった場合の試算結果では、壊れる壁の厚さは最大でも約1・18メートルにとどまった。建屋に穴が開いて放射性物質が大量に飛散する可能性は低いという。
規制委の山中伸介委員長は記者会見で、東電に対して原子炉建屋の上部に地震計を設置することを求め、さらに詳しく解析する考えを示した。
記事の転載はここまで。
「・・・今年3月の調査で、床から高さ約1〜1・3メートルまでの内壁下部のコンクリートが全周にわたってなくなり、鉄筋が露出していることが判明している。・・・」
ようやく掴んだ「安全を脅かす」新たな不都合な事実。
折角手にした情報、他も押して知るべしではないか。
そして、コンクリートは変質し、崩れ落ちていく範囲広がっていくのではないか。
廃炉までの50年、100年のレンジで考えれば、むき出しの鉄筋は当然錆て脆くなる。
学校で教えられた構造力学も材料力学も通用しない「カオス」の世界がそこにある。
大地震が起きなくとも、2000トンの重さを支えられない危険を想定するのが科学者であり、専門家の責務ではないのか。
規制委の会合で報告されたのは、たとえ原子炉圧力容器などが倒れても、原子炉建屋は壊れません、ということだったらしい。
検討したのはそこかい!。
それは、危険であることを承知しつつ放置するということだね。
燃料デブリを冷やすための水を運んでいるパイプは折れてしまって、冷却水は止まってしまうのではないかと・・・素人は心配するのだが。
「・・・建屋に穴が開いて放射性物質が大量に飛散する可能性は低いという。・・・」
大量に飛散する可能性は低いけど、「可能性はある」と。
可能性があったら拙いんじゃね。
拙いなら「対策」するんじゃね・・・普通は。
それで対策が「原子炉建屋の上部に地震計を設置」?
何のオマジナイなのか。
その対策で、放射能が飛散する可能性は無くなるんだね。
燃料デブリを冷却できなくなる危険は解消するんだね。
ならいいよ。
しかし、
倒れる危険があると分かったら、倒れないように「対策」するんじゃね・・・普通は。
ねぇ〜。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/138.html
日本政府の「辺野古基地」強行はあまりにも時代錯誤 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/330389
2023/10/11 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
日本政府は代執行訴訟に(「期限までの承認は困難」と回答した玉城デニー沖縄知事)/(C)共同通信社
沖縄の辺野古海兵隊基地の建設をめぐって、玉城デニー県知事と日本政府との対立がますます深まっている。
滑走路を建設するため東側の大浦湾上を埋め立てる計画になっていたが、その海底部分に「マヨネーズ状」とまで形容される軟弱地盤があることが判明。国は水深70メートルまで7万本以上の杭を打ち込んで地盤改良すべく設計変更し、県に承認を求めたが、これまでの国会論議でも明らかになったように、国の地盤調査がずさん極まりない上、その方法では技術的に沈下を防ぐことが到底できそうにない。
加えて、その埋め立てに使う予定の本島南部の土砂に沖縄戦犠牲者の遺骨が残されている可能性があること、またジュゴンやサンゴ礁の生息環境の維持にも国は一切無関心であることなどもあって、玉城知事は承認を拒んでいる。そこで政府はいよいよ最後の手段である地方自治法に基づく「代執行」を発動し、知事の頭越しに国が承認手続きを進め工事を再開する構えである。
国と地方自治体の関係は「上下」から「水平対等」へ
確かに、地方自治法第245条8にはそのような定めがあるから、国のやろうとしていることは合法ではある。しかし橋本内閣以来の一連の地方分権改革、その一環としての令和3年の地方自治法改正による機関委任事務の廃止などを通じて、明治以来の硬直的な中央集権体制を是正して国と地方自治体の関係を「上下」から「水平対等」に変革していこうとする制度的努力が続けられている中で、県が言うことを聞かなければ蹴散らしてでも国の意思を通すという姿勢は、あまりにも時代錯誤的である。
この点ではるかに先進的である欧州では、「補完性の原理」が定着しつつあり、これは、まずは個人、次に個人がつくる家庭や地域社会の自己決定・自助努力こそが最優先されるべきで、それで満たすことができない課題になれば、そこで初めて地方自治体や国など公的機関の役割が問われ、国でも収まりがつかない問題となるとEUのような超国家的広域機関の出番となる──という21世紀的な社会編成原理である。
こうした欧州の壮大な政治的実験から世界は何を学ぶべきかが問われている中では、自主・自立・自治を通そうとする玉城知事の方に大義があり、それを問答無用で叩き潰そうとする日本政府はただの反動に過ぎない。そのような視点から辺野古問題の成り行きを見守りたい。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/139.html
藤井聡太氏が示す八冠の品格
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2023/10/post-cbf680.html
2023年10月12日 植草一秀の『知られざる真実』
ジャニー喜多川氏の史上空前の性犯罪事案が明るみに出されるなかジャニーズ社は自らの責任を認識することもできていないと思わせるに十分な杜撰対応を繰り返し、批判を浴び続けている。
「喜多川システム」の共犯者であると疑われる者が新会社の経営トップを務めるという。
批判一色になるのが順当なところだが、問題を追及する側に「喜多川システム」の共犯者が多数潜伏しており、問題追及を混乱させている。
ジャニーズ社も、共犯関係にあったテレビ事業会社も、まずは第三者による過去の検証を行う必要がある。
過去検証によって「喜多川システムの共犯者」を明確にしない限り、過去との決別は不可能だ。
ジャニーズ社は八百長会見の言い訳を繰り返すのをやめて、膿を出し尽くすための三回目の記者会見を早急に開くべきだ。
ジャニーズ社は重大な性犯罪事案を収拾するための対応を迫られているという現実を認識できていないように見える。
このままでは太平洋戦争の日本軍同様、無条件降伏に追い込まれることになるだろう。
日本社会のひずみが鮮明に浮き彫りにされるなか、明るい話題が浮上した。
将棋の藤井聡太七冠が、2勝1敗で迎えた王座戦の第四局に勝利し、史上初めて「八冠」を制覇した。
偉業である。
これまでに竜王・名人、王位、叡王、棋王、王将のタイトルを獲得、維持していた。
八冠最後のタイトルである王座を10月11日に獲得し、見事に八冠を達成した。
藤井聡太氏は2002年7月19日生まれの21歳。
愛知県瀬戸市出身。
2016年に史上最年少(14歳2ヵ月)で四段昇段(プロ入り)を果たし、そのまま無敗で公式戦最多連勝の新記録(29連勝)を樹立した。
2020年7月に17歳11ヵ月で「棋聖戦」を制して初タイトルを獲得。
30年ぶりに初タイトル獲得最年少記録を更新した。
それからわずか3年あまりで8つのタイトルのすべてを制覇して八冠の偉業を達成した。
タイトル戦番勝負における初登場からタイトルを18回連続で獲得し続けているが、これも歴代1位の大記録。
タイトル戦18戦全勝を続けている。
10月11日の対局終了後の会見で藤井氏は
「苦しいシリーズだったので幸いしたのですが、この経験を糧にしてもっともっと実力を付けていかなければ。
ここ1、2年でタイトル戦の結果は出たが、それに見合った力があるのかというと、まだまだ」
と述べた。
対局から一夜明けた10月12日の会見では
「終局も比較的遅かったので部屋に戻ったあとに軽く対局を振り返りました。
いろいろ考えてしまいましたが、ふだんどおり眠れたと感じています。
八冠の達成はまだ実感が湧かないというのが正直なところですが、うれしい気持ちとともにこれまで以上に高いレベルの将棋が要求されると思っています」
と語った。
さらに、
「まだまだ伸びしろや改善の余地は多いと思っていますが、10代の頃と違って意識的に取り組んでいかないと棋力を伸ばしていくのが難しいかなと思っているので、どうすれば実力を高めていけるかしっかり考えていきたい」
と述べた。
各界に突出した実力を示す人物は多数存在するが、藤井氏の傑出した素晴らしさは、謙虚な人間性にあると感じる。
客観的に見れば想像を絶する偉業を達成しているが、藤井氏は驚異的に謙虚である。
いかなるときにも、対局の相手に対する敬意を明確に示す。
偉業を称えられても謙虚に自らの足りない点に言及して今後の精進の姿勢を表明する。
この行動を例外なく示すことのできる人物はなかなか他に見当たらない。
年長者は藤井氏の年齢が低いことをもって上から目線で論評するが、人物の優劣は年齢と無関係だ。
藤井氏は年齢が低いがすでに大人(たいじん)の風格を備えている。
その風格とは偉さをひけらかすものではない。
高みにあればあるほど我が身を低くする水性の謙虚さと言えるもの。
老子は「上善は水の如し」と述べた。
水は器に身を合わせる柔軟性を持つ。
我が身を低きに寄せる謙虚さを持つ。
その一方で「涓滴(けんてき)岩を穿(うが)つ」に表現される強さを持つ。
藤井氏の姿は上善そのものと感じられる。
このような人物の出現に率直に感謝したいと思う。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/140.html
バラマキ解散か消費税増税か…揺れる岸田首相が温める仰天の党総裁「再選戦略」プランB
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/330446
2023/10/12 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
すべては政権維持のため(岸田首相)/(C)共同通信社
バラマキを決めて年内に解散・総選挙か、解散を見送って大増税路線を鮮明にするか。岸田首相が揺れている。
政府が10月に取りまとめる経済対策について、公明党は11日、所得税の減税と低所得者世帯への現金給付を提言に盛り込む方針を決めた。17日に首相官邸に提出する予定だ。
「低所得者世帯への現金給付は、選挙前になると必ず出てくる話です。低所得者世帯には公明党の支持層が多いと言われている。公明が年内の選挙を望んでいることの表れでしょう。今年中の総選挙を見込んで春から組織を動かし続けている公明と支持母体の創価学会には“選挙疲れ”が出始めていて、早めに選挙をやって欲しいという声がある。今は12月17日投開票に照準を合わせて動いていると聞きます。バラマキ提言には、岸田首相に対して早期選挙のプレッシャーをかける意味もあるのでしょう」(全国紙の政治部記者)
一方、経団連は10日、政治献金の判断基準となる主要政党の政策評価を発表。自民党を中心とする与党に対し、10年連続で高い評価を与え、会員企業に自民党への献金を呼び掛けた。その中で注目を集めたのは、自民党に対し、「こども・子育て政策において、広く国民全体が負担する財源のあり方の検討」として、消費税の増税を強く求めたことだ。
「財界は岸田首相が年内の解散を断念したとみて、それなら腰を据えて消費税アップを進めて欲しいと考えている。もちろん、消費税増税は法人税減税とセットの話です。消費税増税を決めるなら、財界は岸田政権をしっかり支えるというメッセージとみられています」(前出の政治部記者)
自分たち大企業は500兆円もの内部留保をため込んでおいて、物価高に苦しむ国民からさらに消費税を搾り取ろうという経団連の横暴にはネットを中心に怒りの声が渦巻いている。
「プランA」は解散・総選挙での勝利で再選
経団連は政権お墨付きで「消費税増税」強く求め(十倉経団連会長=左)、公明党は12月17日投開票に標準(C)日刊ゲンダイ
バラマキ選挙を望む公明と、解散封印で大増税シフトに期待する財界の綱引きだが、股裂き状態の岸田はどちらを選ぶのか。
岸田が最重視しているのは、来年9月の自民党総裁選で再選されることだ。そのためにどうするべきかが、すべての判断基準になっている。総裁選の前に解散・総選挙を行い、その勝利を成果に再選を果たすのが定石の“プランA”だとすれば、岸田はひそかに“プランB”を温めていると言われている。
「解散せずに大増税をブチ上げて総裁選を乗り切るシナリオです。来年秋まで解散がなければ衆院議員の任期は残り1年を切り、来年の総裁選で選ばれた総理総裁の下で総選挙に臨むことがほぼ確実になる。増税を掲げた選挙なんて誰もやりたくありません。“増税の是非を国民に問う総選挙までは岸田さんに責任を持って首相を続けてもらおう”というムードになり、誰も総裁選に手を挙げない可能性がある。その結果、無風で再選されるという算段です」(自民党閣僚経験者)
政権維持のために増税まで利用するとは、「増税メガネ」が国民生活のことなどまったく考えていないことがよく分かる。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/141.html