自民・二階俊博氏がヤリ玉に…「国家の威信」をかけるべきは「大阪万博」か「国立博物館」か
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2023/08/09 日刊ゲンダイ
自民党の「大阪・関西万博」推進本部の会合に出席する二階俊博元幹事長(C)日刊ゲンダイ
東京・上野の「国立科学博物館」が7日から始めた、クラウドファンディング(CF)が4億円を突破したという。
同博物館は動植物や化石などの標本の整理や保管、高騰する光熱費などの資金を確保するために、ネットで1億円を目標にCFを開始。わずか9時間で目標額を達したと報じられた。
CFは11月上旬までの予定で、目標額を大幅に上回る状況に関係者も一安心というところだろう。ただ、財政的に厳しいのは同博物館だけではない。日本最多の国宝89件を所蔵する「東京国立博物館」の館長も今年2月、月刊誌「文藝春秋」で予算確保の難しさを訴えており、今後、あちこちの国立、公立博物館で同様のCFが始まるかもしれない。
2022年度の国の一般会計税収が3年連続で過去最高を更新し、初の70兆円超え――などと報じられているにもかかわらず、なぜ、日本の文化、芸術を守るための施設の運営費、それも数億円という資金が足りないのか。まったく不思議だが、そうした背景事情があるからなのか、ネット上で批判の声が出ているのが自民党の二階俊博元幹事長(84)だ。
打ち上げ花火の万博よりも国立博物館の方が大事
建設会社対象に「万博貿易保険」を新設だって(大阪・関西万博会場「夢洲」の工事現場)/(C)日刊ゲンダイ
二階氏は8日に党本部で開かれた会合で、建設資材の高騰や人手不足で会場整備の遅れが指摘されている2025年の「大阪・関西万博」について言及。万博を国家的事業と位置づけ、「国家の威信をかけて成功させる」と強調。党として全面支援する考えを示した。
これに対し、SNS上では《わずかの期間しか開催しない打ち上げ花火の万博よりも国立博物館の方が大事》《国家の威信をかけるのであれば、国立、公立施設の運営》《国家の威信ではなく、維新のためでしょ》《税金の使い方を間違えている。万博ではない。国立科学博物館、東京国立博物館に使うべきだ》といった声が上がった。
「大阪・関西万博」をめぐっては、海外のパビリオンの工事を受注した国内の建設会社を対象に「万博貿易保険」を新たに設ける、と報じられた。つまり、建設会社が被った損害を国が補填すると約束したようなものだが、こうした仕組みがなぜ、国立の博物館では検討されないのか。
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