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2023年4月17日06時40分 〜
記事 [政治・選挙・NHK290] 安藤優子氏が説く 古すぎる自民党の女性認識や家族観はどこから来て、なぜ頑迷なのか 注目の人 直撃インタビュー(日刊ゲンダイ)

※2023年4月6日 日刊ゲンダイ9面 紙面クリック拡大

安藤優子氏が説く 古すぎる自民党の女性認識や家族観はどこから来て、なぜ頑迷なのか 注目の人 直撃インタビュー
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/321150
2023/04/10 日刊ゲンダイ

安藤優子(キャスター・ジャーナリスト)


安藤優子氏(C)日刊ゲンダイ

 岸田首相の同性婚に対する認識や首相秘書官のLGBTQへの差別発言には、自民党の「伝統的家族観」が透けて見える。先月末、「たたき台」が出された少子化対策も、政権与党の家族や女性に対する意識が変わらなければ効果が出ないだろう。そんな中、注目されているのが「自民党の女性認識 『イエ中心主義』の政治指向」という一冊。著者は、長年のテレビキャスター業の中で抱いた疑問を大学院で研究、博士論文にまとめたという。古すぎる自民党の家族観は、どこから来て、なぜ頑迷なのか。

  ◇   ◇   ◇

 ──LGBTQや同性婚、少子化の問題がクローズアップされ、著書が注目されています。昨夏に刊行された際、自民党から反応があったそうですね。

 最初は「えっ」って。でも、意外に興味を示してもらえて。自民党の中でも早期に夫婦別姓を実現する議員連盟などから、話を聞かせてほしいというリアクションがありました。決してアゲンストな反応ではなく、そういう考え方もあるのかと捉えていただけたのは良かったです。

 ──著書のタイトルに「イエ中心主義」とあります。自民党の女性認識や家族観について、どんなことが分かったのでしょう?

 研究の出発点は「なぜ日本はこんなに女性の国会議員が少ないのか」でした。そして、女性に注がれている「らしくあるべき」などの社会の目線がどこから来たのか、という疑問にたどり着いた。研究を進めていくと、それは、突然降って湧いたりとか、誰かが種をまいて芽を出し、ふんわりとしたところで植えつけられたものではなく、一定の意図を持って再生産されてきたということが分かった。

 自民党は長らく政権与党としてこの国の政治を牽引し、同時に日本の政治文化をつくってきました。それには、役割分担論も含まれます。まず母親、良き妻として頑張れとか、子どもを産んで育てて一人前とか。そうした価値観は、自民党の経済政策として、1970年代に再評価されたものが戦略的に再生産され続けてきた、ということを本の中で解き明かしているんです。

個の尊重が欠落した「枠の保守」

 ──伝統的な家族観は、そもそも経済政策だったんですか。

 1970年代、女性に「家庭長」という奇妙な役割を与えて、家庭内安全保障を機能させたのです。女性が家庭長として、子どもをちゃんと育て、夫を元気で送り出し、おじいちゃんおばあちゃんの面倒をつつがなく見て、家庭の中の安全保障を担えば、ひいては国の福祉予算が減免されるという経済政策です。つまり、家庭長という形で女性に無償の労働負担を強いたわけで、女性は家庭長たる者が最も美徳とされる価値観が強調されるようになっていきました。女性は家の構成員としては認識されても、個人として認識されず、常に誰かに従属するものとされてきた。私はこれを「女性の個人としての認識の放置」と呼んでいます。

 ──今もその状態が続いている?

 女性に対する認識は一度たりとも変更や見直しが行われていません。政治の無作為の作為です。個人を尊重しないのは人権問題であり、LGBTQや夫婦別姓の問題の根源と、ものすごくリンクする。自分の性や指向に対しての自由は、人権そのものじゃないですか。常に家を中心とした価値観みたいなものが、個の尊重を阻んでいます。今の対立の構図そのものですよね。例えば、岸田さんは同性婚について「社会が変わってしまう」とおっしゃった。

 パパとママがいて、2人の子どもがいてという、今やどこに行ってしまったか分からないような、税金計算する時のモデルケースみたいな家庭の形が、社会だとおっしゃりたいのかもしれない。しかし、「形が変わってしまう」のは枠組みであって、そこで圧倒的に欠落してるのが、パパもママもひとりの人間なんだよっていう個の尊重です。LGBTQの問題も夫婦別姓の問題も、別に全員にそうしろと言っているわけじゃない。選択の自由をくださいと言っているのであって、すべて禁止でなければならないという考え方は「枠の保守」なんだと私は考えています。

「女性が輝く社会」は女性政策とは呼べない


政治の世界に女性議員がいない(衆院・議連委員会の理事会)/(C)共同通信社

 ──確かに、正社員の夫、専業主婦の妻、子ども2人のモデル家庭が、年金計算などでまだ使われています。非正規雇用は女性が多いですしね。

 1970年代の文献に「家庭長としての役割をきちっと果たした上で働くのであればパートタイムが望ましい」と書いてあるんですよ。当時はそれをもって社会進出と呼んでいた。そこから今、どれだけ前に進んだのでしょうか。働く環境や同一労働同一賃金など、制度や政策を整えようとしていますが、根底にある女性に対する認識が本当に変わったのかどうか。女性がこうあるべきみたいな意識は、私たちが思うより根深いですよね。

 ──意識改革は政治の世界が最も遅れています。男女平等参画に関する内閣府の世論調査でも、そんな結果が出ました。

 例えば女性政策でいうと、安倍政権の「女性が輝く社会」をまず頭に浮かべます。でも、あの「女性が輝く社会」って、ほとんどが女性を労働市場に戻すための経済政策、もしくは労働政策です。だったら「女性が働ける社会」と直訳した方がいい。女性が働ける社会のために、待機児童ゼロや育休の奨励などいろいろありました。最近は男性の育休も奨励していますが、あれは「子どもがいても女性が働ける社会の実現」であり、私は女性政策とは呼ばない。もっと人権に配慮したものを女性政策と呼んでほしい。

 ──人権に配慮した女性政策とは?

 人権というと、なにか小難しいことのように捉えられてしまいがちですが、相手と自分の違いをお互いに容認し、許容するのが人権を尊重すること。そんな大仰なものじゃない。人権に配慮した女性政策とは、例えば、病気の時に誰かに相談するシステムづくりとか、子育てに行き詰まった時に、その女性がたったひとりでも生きていけるように援助する政策。現状は、妻として生きる女性が子どもを育てながら仕事をすることを前提にしているじゃないですか。そうではなく、非正規雇用だろうが正規雇用だろうが、結婚していようが、結婚していまいが、女性がひとりで生きていく時にそれを支えるのが本来の女性政策だと思います。

男女共闘しないと厚い壁を乗り越えられない

 ──女性の生き方に直結するような?

 もっと言えば、例えば、子どもを託児所に預けて働いているお母さんがいるとします。でも、お母さんはお母さんじゃなくて、ひとりの女性に戻りたい時間もあるわけですよね。妻でもなく、母でもない、ただの自分に戻りたい。たぶん、今の日本でそういうことを言うと、ぜいたくだとか、わがままだとか言われるんです。男性にとっても同じことだと思うんですよね。先日、ある政党の女性議員たちとの会合で「男性が育児をする楽しさを奪ってはいけない」とおっしゃった方がいて、うまいこと言うなあ、と。男女共闘するくらいの気持ちじゃないと、厚い壁をなかなか乗り越えられないと思っています。

 ──自民党はLGBTQの理解増進法ですら前に進められない。どんなアプローチが必要でしょう?

 夫婦別姓の問題もそうなんですよ。日本政府は国連から「これは人権の問題だから、ちゃんと取り組んでね」と3回も勧告されている。ずっと棚上げしてきて、法案自体がもう30年間塩漬け。あるものを通せばいいだけなのに、なぜそこまでかたくなになるのか。(推進派の)自民党議員も「本当に人権としての意識が足りない」とおっしゃっていました。

 LGBTQの理解増進担当の首相補佐官・森雅子さんは、こういう問題に積極的に取り組んでいらっしゃる方だと思っているので、具体的な一歩を示してほしい。岸田政権にとって存在感を見せられる絶好のチャンスですよ。女性問題に本気で具体的に取り組み、なおかつLGBTQに対してもこれだけ踏み込んだ解釈をするんだとなれば、今までの政権と差別化できるじゃないですか。やりがいのあるテーマだと思います。

(聞き手=小塚かおる/日刊ゲンダイ)

▽安藤優子(あんどう・ゆうこ) 1958年、千葉県生まれ。上智大学外国語学部比較文化学科(現・国際教養学部)卒。2008年、同大大学院グローバル・スタディーズ研究科グローバル社会専攻修士課程修了。13年、同博士課程後期・満期退学。19年、グローバル社会学博士号取得。大学在学時からテレビ業界で仕事を始め、1987年から2020年までニュースや報道番組のキャスター。今月1日付で椙山女学園大学客員教授に就任。

http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/157.html

記事 [政治・選挙・NHK290] 岸田首相が襲撃された「雑賀崎漁港」は“日本のアマルフィ” 地元住民はイメージ悪化を懸念(日刊ゲンダイ)
岸田首相が襲撃された「雑賀崎漁港」は“日本のアマルフィ” 地元住民はイメージ悪化を懸念
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/321632
2023/04/16 日刊ゲンダイ


雑賀崎は“日本のアマルフィ”として和歌山県が大々的にPRしている(提供写真)

「岸田首相に向かって発煙筒のようなものが投げ込まれたんです。爆発するまで、10秒ぐらいあったんじゃないですかね。事件直後は、すぐに規制線が貼られて外に出るように言われました」

 と、和歌山県のメディア関係者。事件直後には多くの緊急車両が現場を取り巻き、ヘリが事件現場上空を旋回する物々しい雰囲気に包まれた。

 4月15日、衆院和歌山1区補欠選挙の応援のため、和歌山市を訪れた岸田首相。午前11時半頃、現場である雑賀崎(さいかざき)漁港に到着し、マダイなどの魚介類を試食。その後、候補者とともに、街頭演説を行う直前、銀色の筒状のものが岸田首相を目がけて投げ込まれた。

 瞬時に、周囲にいた漁協関係者に取り押さえられ、SPと見られる男性がそこに加わった。その直後、「ドーン」という爆発音とともに、その筒状のものが爆発した。瞬く間にこの動画が報道され、SNS上は“漁港のおっちゃん”がトレンドワード入り。2人の地元漁師が、二本目の筒にライターで火をつけようとしていた男に、咄嗟の判断でタックルして倒したのだ。

 和歌山県警に威力業務妨害容疑で逮捕されたのは、兵庫県川西市の木村隆二容疑者(24)。取り押さえた漁師の一人は大手紙の取材に「雑賀崎のイメージが悪くなりそうで、それが心配だ」と話したそうだが、雑賀崎は“日本のアマルフィ”として和歌山県が大々的にPRし、毎年多くの観光客が訪れる和歌山屈指の観光スポットだ。

 その景観は文化庁が認定する日本遺産「絶景の宝庫 和歌の浦」を構成する絶景のひとつにも数えられている。

「雑賀崎は絶景に加え、旅館も建ち並ぶ。関西屈指のリゾート地としても知られています」(前出の和歌山県のメディア関係者)

岸田首相が雑賀崎に入った理由


物々しい雰囲気に包まれた襲撃事件後の雑賀崎漁港周辺(提供写真)

 しかし、東京からも大阪もアクセスの便利さはイマイチ。なぜ、そんな場所を岸田首相は街頭演説の場所に選んだのだろうか。和歌山市民も首をかしげる。

「事件が起こってから、『なぜ総理大臣がわざわざここに来たんだ?』って地元は大騒ぎでした。雑賀崎は和歌山市といっても、一番端ですし、駅が近いわけでもない。観光地といっても、地元民がわざわざ行く場所でもありません。釣りで行くぐらいでしょうか」

 取材を進めると、このような理由があったようだ。

「補選に出馬した候補者を支援している有力市議が雑賀崎出身のため、“最重点エリア”として岸田首相が演説することになったようです。ただ、木村容疑者が漁協関係者ばかりの場所にどうやってたどり着いたのかは謎です」(自民党関係者)

 和歌山県が力を入れて観光客を呼び込む“日本のアマルフィ”雑賀崎漁港が、違う意味で有名になってしまった。

http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/158.html

記事 [政治・選挙・NHK290] <参院・大分補選>自民公認候補“銀座ママ”白坂亜紀氏に対する有権者の声は真っ二つ(日刊ゲンダイ)

【参院・大分補選】自民公認候補“銀座ママ”白坂亜紀氏に対する有権者の声は真っ二つ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/321656
2023/04/17 日刊ゲンダイ


昨16日、銀座のオーナーママだった白坂亜紀氏(右)の応援で大分入りした岸田首相(撮影)横田一

 野党候補が一歩リードという「情勢調査」もある参院・大分補選。大接戦となっている。

 ラストサンデーとなった、16日、自民党候補を応援するため、厳戒体制の下、岸田首相が別府市、佐伯市、大分市の3カ所で応援演説を行った。前日、岸田首相を襲う爆発物事件があったが、かえって関心を集めたのか、多くの聴衆が集まった。手荷物検査も行われ、行列ができていた。

 前座の弁士が「テロに屈せずに毅然と総理は大分に来た」と称賛すると、岸田首相も「戦後初めて戦地(ウクライナ)に足を運んだ」と自画自賛。ロシアのウクライナ侵攻に触れながら「防衛力の抜本強化を行わないといけない」と訴えた。

怪文書も飛ぶ

 自民党の公認候補は、銀座のオーナーママだった白坂亜紀氏(56)。有権者の評価は、真っ二つに割れていた。

 演説で銀座での経営手腕を耳にした中年女性からは「従業員を50人も雇っているなんて」と感心する声が漏れ、別の女性も「女性活躍の代表選手。ぜひ国会議員になって欲しい」と期待していた。ただ、銀座ママに対するアレルギーもかなりあるようだ。地元では、白坂候補に関する「怪文書」まで飛びかっている。

 女性候補を擁立した自民党は「女性活躍」を前面に押し出している。

野党候補陣営は「防衛増税」を大きな争点に


対する野党統一候補の吉田忠智・前参院議員の応援には、立憲民主の安住淳国対委員長が駆け付け(撮影)横田一

 これに対して野党統一候補の吉田忠智・前参院議員(67)の応援には、被災地(宮城5区)選出の安住淳国対委員長が駆けつけた。

「来週から防衛増税の国会審議が始まる」と切り出し、震災復興税を勝手に防衛費に回す岸田政権を批判。吉田陣営は、「防衛増税」を大きな争点にしている。

 キャッチフレーズの「大分から政治を変えよう」ののぼり旗が並んだ個人演説会の会場は、連合大分の事務局長もマイクを握ったためか満席状態。

 吉田氏は九大卒、大分県庁職員から大分県議を経て国会議員となった。「大分で生まれ育って活動してきた」と訴え、白坂氏との違いを際立たせている。「人柄」の良さも売りになっている。

 吉田候補の支持者からは、銀座での成功を誇る白坂候補に対して、「東京で富裕層を相手に大儲けしてきたのでしょ。少子高齢化が進み、限界集落がたくさんある大分のことが分かるのか」との声もあった。

 共に大分生まれながら両候補の経歴は対照的。大分の有権者は、銀座ママをどう評価するのか。

(横田一/ジャーナリスト)

関連記事
参院大分 自民と立憲伯仲 千葉5区、立・自が互角 和歌山1区 維新と自民 激戦 朝日新聞情勢調査 
http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/156.html

http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/159.html

記事 [政治・選挙・NHK290] 安倍元首相銃撃から1年足らず、首相襲撃に与野党衝撃…「抗議」「怒り」強い危機感(読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20230415-OYT1T50289/


今は4年に一度の統一地方選挙の真っただ中。

そんな中で起こった今回の事件。
被害者が出なかったことは不幸中の幸いと言えよう。

映像を見る限りでは、爆弾と思しきものが岸田首相の足元に投げ込まれており、日本以外で同様の事が起これば、岸田首相は言うまでもなく、周りにいた大勢の市民が被害にあったであろうことは容易に想像がつく。

単なる模倣犯か、愉快犯か、何か背景があるのか、今のところは明らかではないが、
いずれにしても、暴力に訴えても、何も解決しないことは、昨年の安倍首相の銃撃事件の結果と、その後の政治状況を見れば、明らかだろう。

犯人は、まだ「24歳」という若さだという。
彼をこのような行動に走らせるまでに、彼を追い詰めたものは「何か」

今の日本の状況が、若者や、女性、生活弱者にとっては生きづらいものであることは、事実であり、否定のしようがない。
そのことが、今回の事件の遠因になっていないか、冷静になって検証が必要だろう。

若者のエネルギーが鬱積し、マグマが噴出してくる前兆でないことを祈る。
暴力では、ヒーローは生まれない。

そんな中で、報道各社は、政治家、あるいは今回の選挙の立候補者の声を報道する仕事に忙しい。
選挙期間中であることも影響して、さぞかし、「不偏不党」の姿勢を疑われることが無いように、細心の注意と配慮を伺わせるような報道なのだろうと思いきや、

期待は見事に裏切られてしまった。

政権に阿る姿勢は、今に始まったことではないが、それにしても読売新聞の報道が酷すぎる。
まるで、「政権与党」と「ゆ党」の選挙応援の如し。


以下に記事を抜粋する形で、記事に取り上げられている政治家の発言を紹介する。
発言の内容はどうでもよく、取り上げられている政党に注目されたい。

以下の通り。

自民党岸田派で事務総長を務める根本匠衆院議員
「とにかく岸田さんが無事で良かった。最初に聞いた時は、安倍さんの時のことが頭をよぎった」

世耕弘成・自民参院幹事長
「総理ご本人はもちろん、一行や聴衆にけがはなかったということで 安堵あんど している」

自民の萩生田政調会長
「断固として抗議する」

日本維新の会の馬場代表
「民主主義に対する挑戦であり、怒りを覚える」

公明党の山口代表
「動機などを速やかに究明してもらいたい」
「選挙活動に 萎縮いしゅく 効果を与えないよう、警備・警戒態勢を再確認してもらいたい」

国民民主党の玉木代表
「短期間に要人が2度も襲われ、未然に防げなかった点について、警備のあり方の不断の検証、見直しが必要だ」

自民の森山裕選挙対策委員長
「事件に屈しない。遊説日程が変わるとおかしくなる」

再び、馬場氏
「有権者を遠ざけるわけにはいかない。警察、政党、候補者が協力しなければならない」

(政党はもっとあったと思うんだけどなぁ〜、と思っていたら)

立憲民主党の泉代表
立憲民主党の泉代表の街頭演説の際、県警が「のぼり」を持つ選挙スタッフに対し、泉氏の周囲から離れるよう指示。泉氏側が県警に要請し、通常通りの対応に戻る一幕があった。

(泉代表のコメントは、な・無い・・・みたい)。

読売新聞記事の抜粋はここまで。

どう思いますか?

私は「依怙贔屓」だと思います。
調べたら、「不偏不党」の対義語は「依怙贔屓」でした。

「だみだ、こりゃ」

ちなみに、最低でも「こうでなくちゃ」という報道の仕方の参考例を朝日新聞の記事から抜粋。

https://www.asahi.com/articles/ASR4J6W0TR4JOXIE02R.html


・・・厳重な警備態勢が敷かれた。聴衆から戸惑いの声も漏れる中、弁士は「ひるまない」と訴え、

・・・小田急経堂駅前で16日午後、政党代表による区議選候補の応援演説会があり、歩道が埋まるほど混雑した。

・・・党代表は「民主主義の根本を爆弾で妨害するような行いは断じて許されない。ひるむことなく堂々と訴えを続けたい」と演説した。

・・・別の政党代表が参加した街頭演説会があった東京都北区のJR王子駅前でも同日午後、100人近くの聴衆が集まって、ごった返した。

以上は朝日新聞の記事から抜粋。

報道内容は違うが、報道姿勢の差は歴然と現れているのではないか。

私のコメント?

「な・無い」




http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/160.html
記事 [政治・選挙・NHK290] 日本人は政府がウクライナに支援することによって誰が利益を得ているのかすら理解していません 米国人は自分たちの税金が不当に使われている事に激怒しています 





https://twitter.com/nagunagumomo/status/1647830999601127425


南雲様
お疲れ様です🎵
昨年10月
タッカー氏💢



平和ボケは
全財産没収され 家の前に爆弾が落ちて初めて気付くのです。
勿論 その時は もう遅いです。


治安が良くて、気候が温暖で、水や食糧に事欠かず、様々な物が豊かで、楽しいエンターテインメントに満たされたこの国に住んでいれば、それだけで満足を感じて、世界情勢、政治経済、歴史、戦争、宗教、裏社会、ワクチンについて考えることをしなくなるんですね。

悲しいかな…、超平和ボケの日本人…


武器を売る人たちも儲けてます
バイデンファミリーも怪しいです



http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/161.html

記事 [政治・選挙・NHK290] 山口から岸家が消滅?世襲保守王国でまさかの接戦 “1勝4敗”あり得る補選情勢に自民真っ青(日刊ゲンダイ)


山口から岸家が消滅?世襲保守王国でまさかの接戦 “1勝4敗”あり得る補選情勢に自民真っ青
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/321657
2023/04/17 日刊ゲンダイ


圧勝のはずが…(衆院山口2区補選、自民党候補の岸信千世氏)/(C)日刊ゲンダイ

 予想外の大激戦となり、23日投開票の衆参5補選に注目が集まっている。補選が行われるのは衆院千葉5区、和歌山1区、山口2区と4区、参院大分選挙区。15日、岸田首相が爆発物を投げつけられたのも、衆院和歌山1区の応援演説会場だった。

【写真】この記事の関連写真を見る(20枚)

 当初は「最低でも3勝2敗、うまくいけば全勝もある」と余裕をかましていた岸田自民だが、この週末に発表された情勢調査に衝撃が走っている。

 共同通信が14、15日に電話調査や取材を基にして5補選の情勢を探ったところ、安倍元首相の死去で補選になった山口4区は後継の自民候補が引き離しているが、他の4選挙区は「接戦」だというのだ。読売新聞が13〜15日に実施した調査でも、自民優位は山口4区だけで「4選挙は接戦」だった。つまり、自民の「1勝4敗」もあり得る情勢なのだ。

「もともと野党系が強い参院大分補選の激戦は予想されていたが、大分は取りこぼしても4勝1敗かとみられていました。とりわけ山口2区は楽勝だと誰もが思っていた。自民が議席を独占する保守王国の山口で、2区はもともと安倍さんの実弟・岸信夫前防衛相の選挙区。岸さんが健康問題で引退を決め、長男の信千世さんが地盤を引き継いだ。いきなりホームページで家系図を自慢して炎上しましたが、安倍さんの弔い合戦の様相もある補選で、圧勝は揺るぎないはずでした。すんなり“次の選挙”の公認を勝ち取るために、得票率で4区をどれだけ上回れるかだけが焦点だったのです」(自民党関係者)

衆院選「4→3」減区問題も影響


父・岸信夫前防衛相(左)の引退で、地盤を引き継いだ長男・信千世氏だが…(C)日刊ゲンダイ

 次の衆院選から山口の選挙区は4から3に減区される。公認は現職優先が原則だから、絶対に勝てるこのタイミングで岸家は世襲したという見方もある。それが、まさかの接戦。

 岸信千世氏は岸家と安倍家の血を引く政界サラブレッドだが、山口は世襲政治家だらけということも問題を複雑にしている。1区の高村正大氏も、3区の林芳正氏も世襲。さらに、引退した河村建夫元官房長官の長男・建一氏も国政を目指してリベンジを狙う。

 河村建夫氏は21年に山口3区の公認争いで林に敗れ、長男で秘書の建一氏を比例中国ブロック単独で立候補させることを条件に引退を表明。ところが、県連会長だった岸信夫氏が「山口県連とは何ら関わりのない候補」と建一氏を切り捨て、同ブロックの杉田水脈氏を「名簿上位登載にご配慮を」と党本部に要請。急きょ比例北関東ブロックに回された建一氏は落選し昨年の参院選でも全国比例で当選かなわず浪人中だ。

「杉田水脈を当選させたい安倍さんが弟の信夫さんをけしかけて、河村家を山口から追い出したと地元では言われとる。河村家の支援者は安倍家・岸家への恨みが深いから、岸信千世を全面支援なんてできるわけがない。信千世が圧勝ならどうしようもないけど、情勢調査で接戦となると、いろんな動きが出てくる。もし信千世が落選すれば、中ぶらりん状態の建一が2区に名乗りを上げる余地も生まれるからね。高村家もライバルをひとりでも減らしたければサボタージュでしょう。もちろん、林家だって選挙区調整を考えたら信千世はいない方がいい。岸陣営は、都内で病気療養中の父・信夫さんが選挙区入りできていないことも響いとるね」(地元関係者)

 山口から、立派な家系図の岸家が消滅する可能性も出てきた。 

http://www.asyura2.com/23/senkyo290/msg/162.html

記事 [政治・選挙・NHK290] 衆院山口2区参院大分県に全力(植草一秀の『知られざる真実』)
衆院山口2区参院大分県に全力
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2023/04/post-2925fc.html
2023年4月17日 植草一秀の『知られざる真実』

4月23日に統一地方選後半戦と衆参両院議員補欠選挙が投票日を迎える。

とりわけ注目されるのが5つの国会議員補選。

山口2区、4区、千葉5区は自民党議員辞職に伴う補欠選挙。

和歌山1区は国民民主党議員が知事選出馬で辞職したが、辞職した国民民主前議員が自民党候補の支持を表明している。

大分県では参議院議員が知事選出馬のために辞職したが、4月9日に投票日を迎えた知事選では自公系候補が大差で勝利した。

岸田内閣としては5勝全勝が当然の補欠選挙。

2敗以下の結果になれば岸田首相の責任が問われることになる。

逆に与党が5戦全勝すれば早期に解散・総選挙が実施されることになるだろう。

5月に広島サミットが開催される。

この流れを受けて7月までに総選挙が実施される可能性が一気に高まる。

与党が補選で2敗以上の敗北を喫する場合、自民党内から早期解散・総選挙を回避するべきとの意見が噴出することになる。

今後の政局を占う上で重要な衆参両院議員補欠選挙だ。

和歌山1区は辞職した国民民主前議員が知事に就任し、自民候補を支持している。

自民候補が競合するのは維新の女性候補。

維新は4月9日の大阪ダブル選に勝利しただけでなく、奈良県知事選での勝利をも果たした。

余勢を駆って和歌山1区補選でも議席を窺う。

激しい接戦を演じている。

リベラル勢力にとって最重要の選挙区は衆議院山口2区と参議院大分選挙区。

山口2区は安倍晋三氏実弟の岸信夫氏が議員辞職したことに伴う補選。

岸信夫氏は議席を息子に譲るとして子息の岸信千代氏が出馬した。

議席は特定一族の私有物ではない。

「議席を息子に譲る」は政治私物化の象徴だ。

この選挙区で名乗りを上げたのが元法務大臣の平岡秀夫氏。

TPP違憲確認訴訟、種子法廃止違憲確認訴訟でも原告弁護団に加わり、精力的に尽力されてきた。

平和主義堅持、原発廃止、共生の経済政策の方針を掲げる「政策連合」が支持する候補者である。

地盤、看板、かばんを備えた世襲候補者が何の経験もなく国会議員に選出される悪しき風習を正す必要がある。

平岡氏は立憲民主党からの打診を受けて出馬を検討したとのことだが、その立憲民主党がはしごを外した。

原発廃止を主張する平岡秀夫氏を連合が支持できないと立憲民主党に横やりを入れたと言われている。

立憲民主党の岡田克也氏が平岡秀夫氏を支持しない方針を決定したという。

これに対して、鳩山友紀夫元総理、菅直人元総理、篠原孝衆議院議員、近藤昭一衆議院議員などが平岡氏支持の考えを表明。

平岡秀夫氏は「完全無所属」での出馬を決断したという。

日本共産党は候補者を擁立する予定でいたが、平岡氏出馬を受けて、独自候補の擁立を取り下げた。

主権者主導、政策基軸の超党派連合が成立した。

このような選挙で平岡氏が勝利する意味は果てしなく大きい。

連合が横やりを入れて原発廃止主張の候補者を妨害する構図は立憲民主党が抱える問題を象徴する。

主権者の連帯で平岡秀夫氏を勝利させることの意義は限りなく大きい。

参議院大分選挙区では社会民主党参議院議員の吉田忠智氏が参議院議員を辞職して出馬を決めた。

大分県は村山富市氏を輩出した社会民主党の基盤の強い県。

この県で与野党一騎討ちの選挙戦が繰り広げられている。

知事選では自公系候補に野党が惨敗したが、参院補選で雪辱を果たさねばならない。

平和主義堅持、原発廃止、共生の経済政策という基本政策を共有する吉田忠智氏の当選を実現することが大きな意味を発揮する。

衆院山口2区、参院大分選挙区でリベラル系候補者の当選を実現させることが日本政治刷新の端緒になる。

日本の全主権者が総力を発揮するべき選挙である。

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記事 [政治・選挙・NHK290] 「妖怪の孫」原案者が語る統一地方選、衆参補選の争点 問われているのは安倍支配からの脱却(日刊ゲンダイ)
「妖怪の孫」原案者が語る統一地方選、衆参補選の争点 問われているのは安倍支配からの脱却
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/321641
2023/04/17 日刊ゲンダイ


英利アルフィヤ候補の応援に駆けつけた岸田首相(C)日刊ゲンダイ

 統一地方選、衆参補選の真っただ中だが、今度の選挙の争点を岸田政権はひた隠しにしている。政権の中間選挙と位置付けられる統一地方選の争点は言うまでもなく、軍拡に突き進み、原発再稼働にカジ切りし、少子化の失政を庶民の負担増で尻拭いさせようとしている岸田政権への評価である。

 大ヒットしている映画「妖怪の孫」の原案者で、「分断と凋落の日本」(日刊現代発行、講談社発売)を上梓した元官僚の古賀茂明氏は、こうした岸田暴政の裏に「妖怪」がいるという。安倍政権の亡霊である。集団的自衛権を行使できるようにした安倍政権は「戦争できる国」にレールを敷いた。「そのレールの上を岸田さんは走っているだけ」(古賀茂明氏)なのである。

 例えば、岸田首相は防衛費をGDP1%から2%に倍増させることを決めてしまった。トマホークを爆買いし、先制攻撃ができる武器を備え、その費用の一部を増税で負担させようとしている。「ハト派の宏池会出身の首相がそこまでやるか」と驚かれたが、この防衛費倍増は安倍政権からの積み重ねだ。

「安倍さんは2017年3月2日の参院予算委員会で『(防衛費を)国内総生産(GDP)の1%に抑える考えは?ない』と明言しています。そして、実際、右肩上がりで防衛費を増やしてきたのです。防衛費の正確な数字は予算額ではわかりません。年度途中の補正予算があるからです。最終的な決算額でみてみると、第2次安倍政権が誕生した2012年度以降の決算額は第一次安倍政権では超えることがなかった5兆円の壁を突破し、2021年度には6兆円を超えている。22年、23年の決算額はこれから確定しますが、大幅アップの傾向が続いているのは確実でしょう。ここには“後年度負担”と呼ばれる兵器ローンも組み込まれています。安倍政権時代の武器爆買いの付けは後年度負担として残っていく。ちなみに岸田政権で初めて作成された骨太の方針では当初、“防衛力を抜本的に強化する”とだけ書かれていた。それが“5年以内にGDPの2%まで増やす”と表現が変わった。これは安倍氏から強い要求だったと新聞各紙が報じています」(古賀茂明氏)

安倍派と岩盤右翼層の支持をつなぎとめるだけのため


古賀茂明さんの新著「分断と凋落の日本」(日刊現代発行、講談社発売)

 武器輸出に関しても同様だ。戦後の日本は憲法の平和主義に基づいて武器輸出をかたくなに禁じてきた。佐藤栄作首相は「国際紛争の当事国またはその恐れがある国」など三つの原則に当たる場合は武器輸出を認めないとした。それに手を付けたのは中曽根政権で1983年にアメリカなど同盟国には武器技術のみを供与できることが国会で決まった。

 あの中曽根政権でさえ、武器そのものは輸出できなかったのに、安倍政権は2014年4月1日、「防衛装備移転三原則」を閣議決定した。「平和貢献などの推進に資する場合または共同開発・生産や安保協力など日本の安全保障に資する場合は(武器輸出を)認める」ことにしたのである。

 そのレールに乗っかっている岸田政権はさらに殺傷能力のある武器輸出にまで突き進もうとしている。しかも、岸田首相の場合、信念でそうしているようには見えない。

「政権維持のために安倍派と岩盤右翼層の支持をつなぎとめる。ただそれだけのために対米追随の安倍路線をひた走っているように見えますね」(古賀茂明氏)

 安倍元首相という妖怪に支配されている岸田政権を居座らせていいのか。今度の選挙ではそれが問われているのである。

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記事 [政治・選挙・NHK290] パフォーマンス狙いのサミットに暗雲 首相襲撃犯は優男の24歳 背景が見えない不気味と不可解(日刊ゲンダイ)

※2023年4月17日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大


※紙面抜粋


※2023年4月17日 日刊ゲンダイ2面

※文字起こし


反省は生かされず(逮捕され、送検される木村隆二容疑者=17日午前、和歌山西署)/(C)日刊ゲンダイ

 あの悪夢が再び現実となる寸前だった。15日午前、和歌山市の雑賀崎漁港で岸田首相が衆院補選の応援演説を行う直前、聴衆の中から筒状の物体が投げ込まれた。

 約50秒後に大きな爆発音が響き、現場は騒然となったが、岸田はケガひとつなく無事。犯人の男も近くにいた漁師に羽交い締めにされた後、5人ほどのSPに一瞬で取り押さえられた。

 威力業務妨害の疑いで現行犯逮捕されたのは、兵庫県川西市の職業不詳、木村隆二容疑者(24)。投げ込んだ筒状の爆発物について、専門家は手製のパイプ爆弾の可能性が高いと指摘する。

 昨年7月、安倍元首相が奈良市で演説中に2発の銃弾に倒れたことは記憶に新しい。殺人と銃刀法違反の罪で起訴された山上徹也被告(42)が用いた凶器も「手製の銃」だった。映像を見ると、岸田と爆発物の落下地点との距離は1メートルほどしか離れていなかった。難を逃れたのは、運が良かったとしか言いようがない。

 安倍銃撃事件を機に、警察庁は要人警護対策を強化。都道府県警が担う要人警護は、計画案を警察庁が審査する仕組みに改められた。この日の岸田の和歌山入りでも、県警は警護計画書を作成。事前に警察庁の確認を受けていたが、またしても事件を防げなかった。

 1年足らずで元職と現職の首相が2度も地方遊説中に襲われるとは──。元警視庁警視の江藤史朗氏はこう言った。

「選挙に伴う警備には独特の厳しさがあります。聴衆と触れ合いたい政治家側の意向と警備のバランスを取るのは困難なためですが、今回の警備態勢はあまりにもズサンです。まず爆発物を全く想定していなかった。現場に爆発物処理のプロである機動隊員を配備しておらず、聴衆の近くで爆発も許してしまった。爆発物の飛散を防ぐ『防爆マット』すら準備していなかったのです。より威力があったら大惨事でしたよ。また、選挙カーの上など高い位置から演説してもらい、車上から不審人物の有無を警備員が確認してから、政治家を聴衆の中に向かわせるのが鉄則なのに、それもできていない。

 犯人を真っ先に取り押さえたのが地元の漁師だなんて、もってのほか。首相の警備に当たる以上、最大限のテロ対策を行う必要があり、想定外は許されません。落下した際に爆発しなかったからよかったものの、運任せの警備はあり得ない。残念ながら、安倍元首相銃撃事件の反省が生かされていません」

DIY感覚で誰もが凶行に及ぶ時代に

 岸田は爆発物を投げつけられてから1時間10分後にはJR和歌山駅で街頭演説。ツイッターに「私は街頭演説の場に立ち続けます」と投稿した。和歌山を離れると、予定通り衆院千葉5区補選の応援のため、JR新浦安駅前に立ち、聴衆とグータッチ。16日も参院大分補選の応援に入った。

「大切なことは選挙をやり通すこと」と繰り返す岸田の気丈な態度は衆参5補選と統一地方選・後半戦にはプラスに働くだろうが、外交パフォーマンスが狙いの5月のG7広島サミットには暗雲が垂れ込め始めている。

 事件はG7閣僚会合の第1弾、札幌市での気候・エネルギー・環境相会合の初日、サミットの「前さばき」と位置づけられる外相会合(長野県軽井沢町)の開幕を翌日に控えるタイミングで起きた。海外メディアは安倍銃撃事件に言及しながら、爆発事件を相次いで速報。AP通信は「この混乱した光景は9カ月前に起きた安倍元首相の暗殺事件を想起させた」と伝え、AFP通信は広島サミットの開催に触れ、「安全上の懸念が定期的に持ち上がっている」と報じた。各国とも「治安の良さと厳しい銃規制」で知られる日本で「なぜ?」と驚きを持って受け止めているのだ。

「立て続けに要人が襲われ、日本の警備に対する諸外国のイメージ悪化は避けられません。2016年の伊勢志摩サミットはほぼ完璧な警備で国際社会の称賛を得ましたが、今回の事件で評価はガタ落ち。広島サミットに参加する首脳はカナダのトルドー首相以外、伊勢志摩サミットからメンバーが入れ替わっています。伊勢志摩の警備を経験していないだけに、より日本に悪い印象を持って広島を訪れるはずです」(江藤史朗氏=前出)

 テロの標的となるのを恐れて、1人でも首脳がサミット参加をボイコットすれば、議長国のトップとしての岸田のメンツは丸潰れだ。

 それにしても不気味なのは逮捕された木村から首相襲撃の背景が全く見えてこないことだ。本人は黙秘を続けているが、近隣住民らの語る人物像からはテロ事件が直接、結びつかないのである。

 自宅は川西市のニュータウンにある一軒家。ガレージと庭付きの小ぎれいな2階建てに15年ほど前、父、母、兄、姉と共に移ってきた。母親とは仲が良く、頻繁にガーデニングをしたり、車で一緒に買い物に出る姿を近所の人々は目撃していた。

「勝ちの組」政治が続く限り犯行は絶えない

 中学以降の木村はあまり目立たない生徒で、おとなしく控えめな印象だった。高校卒業後の1〜2年の間は毎朝バスに乗ってどこかに出かけ、夕方に帰宅。進学したか就職しているように見えたが、「コロナ禍の21年以降は外で見かける頻度が減った」とは近隣住民の証言だ。それでも目を合わせれば会釈し、あいさつも交わす。「優しい子」だと思われていた。

 気になるのは父親の不在程度だ。複数の近隣住民が「宅配の仕事をしていた父親を5、6年前から見かけなくなった」とメディアの取材に答えている。父親は怒りっぽくて、大声で怒鳴る声が自宅から聞こえてくることもしばしば。高校時代の木村をガレージで「グズグズするな」と怒鳴りつける姿も目撃されていた。

 文春オンラインによると、昨年9月に木村は自民党系の川西市議が開いた市政報告会に参加。「川西市議の報酬は良いですか?」と熱心に質問しており、少なからず政治には関心を持っていたようだ。持ち込んだ筒状の爆発物は2本。背負っていたリュックサックからはナイフも見つかった。爆発物以外の凶器も用意し、現場の状況に応じた方法で岸田を狙った可能性がある。

 周到な犯行計画がうかがえるが、兵庫のニュータウンに住む母親思い、ガーデニング好きの24歳の優男はテロとは無縁の存在にしか見えない。「普通の青年」はなぜ突如凶行に走ったのか。山上被告の全ツイートを言説分析し、事件の背景に迫った「山上徹也と日本の『失われた30年』」(共著)を上梓した高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)に聞いた。

「木村容疑者と山上被告には『政治的有効性感覚』の低さを感じます。投票に行ってもどうせ政治は変わらないし、何をやってもムダとの心境から直接、政治を変えようとする行動へと飛躍したのです。また、2人とも犯行時に顔を隠さず、木村容疑者は免許証も所持していたことから、身元がバレるのを恐れていない。特定のテロ組織に属するプロの犯行ではあり得ない稚拙さで、手製の武器で凶行に及んだのも共通項。思想犯でもない一見、普通の市民がDIY感覚でテロに走る時代になってきたのです。木村容疑者には同世代との接点は見えず、恐らく孤独を抱えていたに違いない。山上被告はロスジェネ世代、木村容疑者はZ世代とそれぞれ世代は異なりますが、決して輝いた半生を送っていないだろうことは一致しています。自分は社会のお荷物だと過度に思っていながらも救済を求める弱者になるのを嫌い、自尊心を保ち、自分が『人生の主人公』になるには、あの行動を起こすしかなかったのではないか。それも失われた30年の間に、政治が大企業や富裕層のみに目を向け、『輝けない人々』を置き去りにしたゆえの宿痾です。勝ち組のための政治が続く限り、今回のような事件は絶えないと思います」

 動機の解明が待たれる。

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