円安急加速ついに1ドル140円台に! 日米の金利差拡大で為替市場は“鉄火場”状態
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/310762
2022/09/03 日刊ゲンダイ
ついに1ドル=140円台、24年ぶりの水準(2日午前)/(C)日刊ゲンダイ
やや一服していた円安が急加速している。1日の外国為替市場の円相場は1ドル=140円台まで下落。1998年8月以来、24年ぶりの円安ドル高水準を更新した。円安物価高は深刻だ。ただでさえ記録的な「値上げの秋」はさらに過酷になり、苛烈な「値上げの冬」への覚悟が必要になりそうだ。
円安加速の背景にあるのは、日米の金利差拡大だ。FRB(米連邦準備制度理事会)は歴史的なインフレを回避するため、積極的な利上げを展開。金融引き締めの長期化への警戒感から円売りドル買いが加速した。
「今月20日からのFOMC(連邦公開市場委員会)で、少なくとも0.5%の利上げが見込まれています。このままいけば、日米の金利差は年内に3.5〜4%に拡大する。円を売ってドルを買うだけで利回り4%が堅いとなれば、投機マネーに限らず、FXトレーダーもわんさか参戦し、円安は進む。貿易赤字の拡大もドル買い需要を膨らませています」(立教大大学院特任教授の金子勝氏=財政学)
記録的な「値上げの秋」さらに過酷
1日の東京株式市場の日経平均株価は、大幅続落。米国の景気後退への懸念から幅広い銘柄で売り注文が優勢となり、終値は前日比430円06銭安の2万7661円47銭だった。
円安物価高の暮らしへのダメージは甚大だ。
主要食品メーカーの値上げ動向をまとめた帝国データバンクの最新集計によると、今秋の予定分を含めた年内の食品値上げは2万品目を突破。平均値上げ率は14%に上っている。
8月末までに1万642品目で実施され、9月は2424品目、10月は6532品目となる見通し。11月までの3カ月に予定されている価格改定は1万品目に迫る勢いで、記録的な「値上げの秋」になること必至だ。
「プーチンの戦争」が拍車をかける原材料費の高騰は歯止めがかからず、岸田政権の傍観で円安はずるずる進む。社会経済活動の正常化を本格化させたところで、暮らしに明るい兆しは全く見えない。
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