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費用がかさむばかりの新型コロナワクチン オミクロン未対応5億回分は廃棄の可能性大
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2022.08.19 07:00 女性セブン NEWSポストセブン
ワクチンにかかった費用は1人当たり858万円との試算(共同通信社)
3年ぶりに行動制限なしとなった夏休み。街中で目立つのは、無料のPCR検査所に並ぶ長蛇の列だ。帰省や旅行前に検査しようと駆け込む人々を見て、都内在住の50代女性が不思議そうにこう語る。
「そもそも検査にはさまざまな費用がかかるはずなのに、なぜ無料なのかしら。しかも検査したら商品券をもらえるところまであるというニュースを見たけれど、一体どういうことなのか……」
この女性の言う通り、都内には500円の商品券がもらえる無料PCR検査所がある。
「都内で検査を行う事業所にはキットなどの実費のほかに各種経費として、1検査あたり3000円が都から支払われます。この3000円をどう使ったか明らかにする必要はないため、事業者は500円の商品券を払って集客しても手元に2500円残る。つまり検査人数を増やせば増やすほど儲かる仕組みです」(全国紙社会部記者)
タダでPCR検査を受けられるのは、そこに公費が投じられているからだ。2021年度の補正予算では、街中の無料PCR検査等に3000億円程度の予算がついた。横浜市立大学大学院データサイエンス研究科准教授の五十嵐中さんが指摘する。
「ほとんどの無料検査は、陽性でも厚生労働省のコロナ感染者管理システム『HER-SYS』に登録されず、改めて受診する必要があります。診断・予防・データ収集、どれも貢献度は低く、キット不足など医療機関に負の影響をもたらす可能性すらあります」
オミクロン株のまん延により、新規感染者数が3週連続で世界最多となった日本。感染者数は高止まりし、4回目のワクチン接種に続く5回目の接種が今秋に予定される。だが3年目を迎えたコロナ禍で求められるのは、コロナ対策にかかる費用と、得られる効果のバランスを見極めることではないか。前出の50代女性もこう問いかける。
「そう言えば、PCR検査だけでなく、ワクチンも無料ですよね。一体、いくらかかっているのでしょうか」
ワクチンをはじめとするコロナ対策のコストはいかほどだろうか。
当初「95%の感染予防効果がある」とされたワクチンだが、大半の日本人が2回接種を終えてもコロナ禍は収束を見せず、いつの間にか接種目的が「重症化予防」に変わった。先行きが見えない状況に、ワクチン費用はかさむばかりだが、1回ワクチンを打つのにいくらかかるのか。
ワクチン価格は最重要の機密事項であり、各国政府やワクチンメーカーはワクチンの「お値段」を明らかにしない。だが財務省によると、国はワクチンの確保や接種にかかる費用として計4.7兆円を投入した。名古屋大学名誉教授の小島勢二さんが指摘する。
「国は、ファイザーやモデルナなど4社から8億8200万回分のワクチンを購入するために2.4兆円を費やしました。そこから、接種1回分の平均価格は約2700円とみなせます。また医療機関に支払う1回あたりの接種費用は2070円ですから、1回の接種にかかる費用は4770円と仮定されます」
街のいたるところに無料PCR検査所が
この数字をもとに、小島さんがオミクロン株による第6波、第7波(2022年1月1日〜7月24日)のワクチン費用対効果を試算する。
「この間の11才から65才までの感染者数は722万3630人で、人口1万人当たりの推定感染者数は830人でした。また、3回目接種の感染予防効果は40%から0%まで推移したので、平均値の25%を採用しました。
するとワクチン接種により感染を免れた人数は1万人あたり208人となり、1万人に3回目のブースター接種をすると、208人が感染を予防できたことになる。1万人の総接種費用は4770万円なので、1人の感染を抑えるために22万9000円かかったことになります」
インフルエンザと比較するとどうなのか。
「インフルエンザは毎年1000万人が発症し、感染率は8%とされます。ワクチンの発症予防効果を50%、1回分の接種価格を3500円として試算すると、1人の発症を抑えるためのワクチンの費用は8万7500円でした」(小島さん)
『女性セブン』も第7波到来時(7月18〜24日)の感染予防効果に対するワクチンのコストパフォーマンスを独自に試算した。
まず未接種者の陽性率を総人口に乗算し、ワクチンを打たなかった場合の新規陽性者数(86万4940人)を導き、そこから実際の新規陽性者数(63万6286人)を引いた22万8654人を「ワクチンの効果で感染しなかった人」とみなした。
さらにワクチン確保に要した費用(2021年度予算案までのワクチン購入費1兆9613億円)から、ワクチンの効果で感染しなかった人に要した金額を試算すると、7月18〜24日の期間で1人の感染を抑えるために約858万円かかった計算になる。この結果を血液内科医の中村幸嗣さんが解説する。
「デルタからオミクロンになってワクチンの感染予防効果が格段に低下し、それに伴いワクチンの費用対効果も減少しました。重症化予防の効果はありますが、オミクロンの感染防御としてコスパはよくないと言えるでしょう」
それだけでは終わらない。懸念されるのは、今後も壮大な無駄金が発生することだ。
「日本は8億8200万回分のワクチンを買いましたが、8月2日時点でワクチンの総接種回数は3億200万回で、5億8000万回分が残りました。うち8800万回分は海外供与や購入キャンセルで消化しましたが、まだ5億回分近くが未接種のままです。しかも秋から厚労省はオミクロン対応のワクチン接種を進める方針で、5億回分の従来のワクチンは廃棄される可能性が高い。
もはや国はコロナ対策のポーズか、ワクチンの購入そのものが目的になっています。ワクチンの購入費用は国会審議を必要としない予備費で賄われることから、財政規律が緩んでいるとの批判は避けられません」(小島さん)
年に1度の接種で済むインフルエンザと違い、コロナのワクチンは変異のたびに打ち、期限切れは廃棄しなければならないのでコスパは悪いのかもしれない。
アベノマスクと揶揄された(共同通信社)
オミクロン株に対する「ワクチンのコスパ」
※女性セブン2022年9月1日号
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コロナは金儲け。
— たけちゃん🗣 (@kYnwJ7KautmxRfa) August 18, 2022
ほんとくず https://t.co/eYfySMg1Yf
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