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徹底検証
「エンドレス・ワクチン接種」は正気か
4回目打つ前に もう5回目!?
「接種間隔」はどんどん短くなって……
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今週の女性セブン
— 森井啓二 (@keijimoriiVet) July 30, 2022
「エンドレス接種は正気か」 pic.twitter.com/A3QlwM6zUv
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接種間隔が短くなるコロナワクチンはいつまで打つ?「治療薬にシフトすべき」の声も
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2022.07.28 19:00 女性セブン NEWSポストセブン
「接種間隔」はどんどん短くなって…(共同通信社)
新型コロナウイルス感染拡大防止の切り札と目された「ワクチン」は、変異を続けるウイルスを前に有効性が低下している。政府はそれでも「重症化を防ぐ」として5回目接種を検討する。効果とリスクを天秤にかけて、いまこそワクチンとのつきあい方を考え直すべきだ──。
新型コロナウイルスの第7波が猛威を振るうなか、都内の50代主婦・A子さんがため息交じりにつぶやく。
「4回目の接種もまだなのに、もう5回目の準備が始まっているなんて驚きです。高熱が出たり、腕が上がらなくなったり、副反応も怖いのに、いつまでワクチンを打ち続ければいいのか」
厚生労働省は今秋以降、ワクチンの5回目接種を検討することを専門家会議に提案した。60才以上や、18才以上で基礎疾患のある人などの条件付きだが、4回目の接種が進む最中に発せられた「4回打っても、まだ次がある」とのメッセージに、A子さんのように気が滅入る人も多い。
副反応に対する不安も少なくない。
厚労省は7月25日、ワクチンを接種した後に亡くなった91才の女性について、「ワクチン接種が原因で死亡した可能性が否定できない」として、法律に基づく死亡一時金の支給を決定した。女性のワクチン接種時期や種類、回数などは明らかにされていないものの、ワクチンが原因で亡くなったと国が認定した初めてのケースになった。女性はワクチンによって、急性アレルギー反応と急性心筋梗塞を起こしたという。
そうした不安を抱えながらも、政府が5回目の接種を推し進める背景にあるのは、最近の感染爆発だ。
これまで感染の主流だったオミクロン株の派生型「BA.2」よりも感染力が1.27倍強いとされる「BA.5」の登場により、7月下旬、東京の新規感染者は3万人を突破。全国では1週間の新規感染者が初めて100万人を超えた。すでにコロナに感染した人が再感染するケースも目立つようになった。ワクチン接種者が感染することなど、もはや当たり前のようだ。
それにしても、気になるのは接種間隔がどんどん短くなっていることだろう。
1回目と2回目は実質ワンセットで、当初2回目接種から8か月以上と定められていた3回目の接種間隔は、いつの間にか5か月後に短縮された。さらに現状では3回目から5か月以上とされる4回目についても、政府・自民党は接種間隔を見直す意向を示している。この秋に5回目を打つならば、さらに間隔は短くなるだろう。
矢継ぎ早に接種を求められる理由を、昭和大学医学部客員教授の二木芳人さん(感染症学)が解説する。
「2回目を打ってからワクチンの効果が落ちるのが予想以上に早く、接種後に感染するブレークスルー感染が出たことから、政府は後手後手に回って接種間隔を短縮しました。第6波で登場したオミクロン株はさらに早くワクチンの効果が落ちることがわかり、接種間隔のさらなる短縮が必要になりました」
ワクチンの4回目接種拡大を表明した岸田首相(共同通信社)
英保健安全保障庁の報告では、ファイザーやモデルナのワクチンを3回接種すると、オミクロン株に対する発症予防効果は2〜4週間後に60〜75%程度に高まるが、15週間後以降では25〜45%程度に下がる。また、入院予防効果は2〜4週後は約90%だが、10〜14週後は約75%になった。
「現在までわれわれが接種し続けているワクチンは、流行初期の武漢株が登場した際につくられたもので、現在のオミクロン株に対応するものではありません。ウイルスが変異すれば、ワクチンの有効性はどうしても低下します」(二木さん)
4回目接種の効果を示す国内のデータはまだない。名古屋大学名誉教授の小島勢二さんは4回目の感染予防効果に疑問を投げかける。
「イスラエルの先行事例では、ワクチンの4回目接種から2か月後に感染予防効果は29%に低下しました。これはBA.5が出現する以前のデータであり、現在は感染予防効果がさらに低下していると考えられます」
ナビタスクリニック理事長の久住英二さんも、感染予防の観点では4回目接種は効果的ではないと指摘する。
「BA.5は『免疫逃避』を発達させています。免疫逃避とは、過去の感染やワクチン接種で獲得した中和抗体の攻撃を、ウイルスが実質的にかわしてしまうことをいいます。端的に言えば、ワクチンが効きにくいということです。現行のワクチンをいくら追加接種したとしても、BA.5の感染を避けられる可能性は、従来株と比べてかなり下がると言わざるを得ません」
ファイザーやモデルナはBA.5に対応するワクチンを急ピッチで開発しているが、久住さんは改良型ワクチンの接種にも懐疑的だ。
「改良ワクチンの実用化は今秋になる見通しですが、その頃にはBA.5の流行ピークはとうに過ぎて、新しいタイプのウイルスが登場しているかもしれません。せっかく開発した改良ワクチンが新たな変異株にも効くかどうかは不透明です」
2年以上前に発生した武漢株を対象にしていて、デルタ株やオミクロン株にはどんどん効き目がなくなっているワクチンを3回も4回も接種したうえに、「新たな変異株」対応のワクチンができたからとさらに接種し、そのときにはすでにほかの変異株が猛威を振るっている──このいたちごっこにつきあっていると、ワクチン接種はエンドレスに続くばかりだ。
第7波では重症患者が激減
欧米の先進国では、日本と同じく重症化リスクの高い人を対象に4回目接種を実施。接種間隔は国によるが、約5か月〜6か月半が目立つ。
アメリカはワクチンを忌避する人も多く、3回目の接種率は5割に届かない。それでも、今年1月に新規感染者が138万人に達したものの、以降は感染者が激減。ここ半年は多い日でも20万人ほどで推移している。
4回目の接種を受ける小池都知事(共同通信社)
日本は2回目の接種率が8割を超え、3回目もアメリカを上回る6割超だ。それでもアメリカより新規感染者が多い日もある。
そもそも当初は「ワクチンには95%の感染予防効果がある」とされたが、接種した多くの人が感染すると、次は「人口の7割が2回接種すれば集団免疫ができてコロナは克服できる」とされた。それでも感染流行は収束しなかった。
前述したように新たに登場したBA.5には感染予防効果が期待できないのに、政府は「重症化予防に意味がある」としてワクチンの4回目を推奨し、さらに5回目も実施されそうだ。
確かに追加接種を繰り返す国はある。カンボジアでは6月に医療従事者や60才以上の国民の5回目接種が始まった。今年4月に新規感染者が2万人を超えたタイでは6回目接種が進む。だがそうした追加接種には、事情がある。
「東南アジアの国はまだ医療インフラが整っておらず、コロナを発病して重症化したら充分な医療を受けることができません。このためワクチンをどんどん打たざるを得ないのです」(久住さん)
日本は医療インフラが整っていないとはいえないのに、重症者を出さないという目的のもと積極的な追加接種が叫ばれているのだ。
そもそも、オミクロン株は感染力こそ強いものの重症化率は低い。
東京都が発表した陽性者と重症患者の数を、別掲グラフにまとめた。
第5波のピーク時は1日の陽性者が最大5908人で重症患者は297人。第6波は陽性者2万1576人に対して重症患者は最大87人だった。
第7波が到来したといわれる現在は、陽性者が3万人を超えたにもかかわらず、重症患者はもっとも多い日でも7月19日の19人と少ない(7月25日現在)。重症患者は陽性者より遅れて増える傾向があるが、いまのところ顕著な増加はみられない。
追加接種が新たな問題を引き起こす可能性も指摘されている。ワクチンを打った方が、コロナにかかりやすいという衝撃的なデータがあるのだ。
厚労省が発表した今年4月11日以降のデータを見ると、ワクチン未接種と2回接種の10万人あたりの新規陽性者数にほとんど差がない。それどころか「40〜49才」「60〜64才」「65〜69才」「70〜79才」では、未接種者よりも2回接種した人の方がコロナに感染していることがわかった。
日本だけではない。英健康安全保障庁が、今年3月6日から3月27日に発生した10万人あたりの新規陽性者を分析したデータでも、未接種者が多い18才未満を除く全年代で、3回接種の方が未接種よりも3〜4倍ほど新規陽性者が多かった。特に60〜69才は3回接種した新規陽性者2814人に対し、未接種は572人だった。小島さんが指摘する。
「ファイザーやモデルナのmRNAワクチンは、もともと体に備わった免疫力を低下させる可能性があります。免疫力が落ちれば、コロナに感染する可能性が高くなるため、複数回ワクチンを接種した人の方が、未接種者よりもコロナにかかりやすくなるのかもしれません。
いまのところ日本では3回接種の方が未接種よりコロナに感染しやすいとの逆転現象はみられていません。しかし3回接種の感染予防効果がほぼみられなくなるなか、今後は“3回接種した方がコロナにかかりやすかった”とのデータが出る可能性もあります」
感染者が増えても重症患者は激減
ワクチンより抗ウイルス薬の活用を
何度も接種を重ねると、ほかの病気にもかかりやすくなる恐れがある。
「4カ月ごとのブースター接種を繰り返すと、最終的に免疫反応が低下する可能性がある」
今年1月、欧州医薬品庁はそう警告した。具体的にどんなリスクがあるのか。小島さんが指摘する。
「本来は自分の体を守るはずの免疫に異常が生じて、自分の体の一部を攻撃してしまう自己免疫疾患のある人は、ワクチン接種で病気が進行したり、落ち着いていた病気が再発することがあります。特に自己免疫疾患の一種である血小板減少性紫斑病の早期発達には、日本血液学会と日本血栓止血学会が合同で注意喚起しています。
また、免疫低下によって体内に潜んでいたウイルスが再活性化し、神経に沿って痛みのある赤いぶつぶつができる帯状疱疹や、カビが口のなかで繁殖する口腔カンジダ症の患者が増えているのもワクチンの影響かもしれません」
さらにリンパ球に潜伏感染したEB(エプスタイン・バール)ウイルスが免役低下によって再活性化し、悪性リンパ腫や血球貪食性リンパ組織球症などをもたらす危険性もあるという。これらは命にかかわる重い病だ。
感染予防効果が低いどころか、コロナやほかの病気にかかりやすくなり、副反応による死のリスクまであるワクチンをいつまで打ち続けるのか。医療ガバナンス研究所理事長で内科医の上昌広さんが指摘する。
「コロナが収束するためには、ワクチンで重症化を避けつつ、できるだけ多くの人が感染して免疫を獲得する必要があります。少なくとも今年の冬と、来年の夏冬の流行期まではワクチンを打ち続ける必要があるでしょう。再来年以降はインフルエンザのように、年1回のワクチン接種ですむようになるかもしれません」
久住さんは「治療薬にシフトすべき」と語る。
「最近、抗ウイルス薬がBA.5などオミクロン派生型にも効果があるとの論文が発表されました。新しい変異株が出るたびにワクチンを開発して接種していたらキリがありません。今後は高齢者や基礎疾患がある人、医療従事者や高齢者施設職員以外は、どこまで効果があるのかが不明なワクチンを何度も打つのをやめて、感染したら抗ウイルス薬で重症化を防ぐ方向にシフトすべきです」
エンドレス・ワクチン接種にピリオドを打てるのはいつの日だろうか。
※女性セブン2022年8月11日号
http://www.asyura2.com/22/iryo9/msg/532.html