人質を使った抵抗が限界に達したウクライナ軍に米英両国は高性能兵器を提供へ
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2022.06.11 櫻井ジャーナル
ウクライナ軍の兵士はロシア軍/ドンバス軍との戦闘で毎日100名から200名が殺されているとウォロディミル・ゼレンスキー大統領の顧問を務めるミハイロ・ポドリャックはBBCに語ったという。
ウクライナ側の抵抗は7月いっぱいで終わり、ロシア軍は8月にドンバス全域を制圧できるとドイツの情報機関「BND(連邦情報局)」は分析しているとドイツのシュピーゲル誌は伝えているが、ほかの情報と照らし合わせても戦況はそうなのだと推測できる。
そもそもロシアとウクライナでは戦力に大きな差があり、ドンバスを拠点とするウクライナ内務省の親衛隊(ネオ・ナチ)が住民を人質にした理由もそこにある。ウクライナの東部は南部はクーデターで排除されたビクトル・ヤヌコビッチの支持基盤であり、住民の大多数はキエフのクーデター政権を認めていなかった。つまりドンバスの親衛隊は占領軍にほかならない。
ゼレンスキー政権の発表をかつての「大本営発表」と同じように信じている人びとにはわからないだろうが、ロシアのウラジミル・プーチン政権は住民に犠牲者が出ないように配慮している。アメリカ軍の情報機関DIAもロシア軍が長距離ミサイルが攻撃している目標は軍事施設だと説明、住民が狙われているとする話を否定していた。
現在のキエフ体制はアメリカのバラク・オバマ政権やジョー・バイデン政権、あるいはイギリスのボリス・ジョンソン政権を担いでいる勢力が作り上げた。その目的はロシアの壊滅で、これは19世紀から続いている彼らの戦略だ。その戦略の中で明治維新は引き起こされた。
そのキエフ体制が厳しい状況に陥っている。そこでアメリカやイギリスは戦闘員の増派を図る一方、高性能兵器を供給しようとしている。アメリカはHIMARS(高機動ロケット砲システム)、イギリスはM270 MLRS(M270多連装ロケットシステム)を引き渡すとしている。
両国はそれぞれの射程距離を約80キロメートルだとしているが、最大射程距離は約300キロメートルだ。そうした兵器がウクライナへ持ち込まれて使われた場合、速やかに対応するとロシア側は宣言している。
持ち込まれた段階では反応しないということだろうが、これはプーチン大統領の慎重な姿勢が反映されているように見える。これを「弱腰」とアメリカやイギリスの好戦派は考えるはずだが、ロシア国内にも不満を抱く人がいるはずで、ロシアの不安定要因になっている。
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