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2022年4月29日07時40分 〜
記事 [政治・選挙・NHK286] 安倍昭惠とも仲良しの「川瀬直美監督」は権力志向なのかも (まるこ姫の独り言)
安倍昭惠とも仲良しの「川瀬直美監督」は権力志向なのかも
http://jxd12569and.cocolog-nifty.com/raihu/2022/04/post-435de4.html
2022.04.28 まるこ姫の独り言


最近、「河P直美監督」が報道される場面で良い話を聞いたことがない。


川瀬直美監督と、安倍昭惠が仲良く映っている写真がこれ。


川瀬は安倍昭惠のお気に入りだったと言われているが、一方は権力に擦り寄り、一方は権力を上手に行使する側。


しかも、安倍昭惠の場合、選挙で選ばれたわけでもなく単なる総理夫人だっただけで。


2人とも虎の威を借る狐。


NHKBSで放送した『河瀬直美が見つめた東京五輪』の字幕捏造事件もそうだったが、川瀬が発した「五輪は国民が招致した、それを喜んだのは国民で、問われるのはあなたであって私だ」も独善的で一方的な川瀬の感じ方に、ものすごい違和感を覚えた。


国民が熱狂的に五輪を召致したわけでもないし、召致が決定した時も喜んだのは五輪利害関係者が欣喜雀躍の喜びようだったが、その場面を白けた目で見ていた人は多かった。


私もその中の1人で、初めから終わりまで白けきっていた。


それをみんな同罪と言われるとは。。


国民を十羽一からげにしか見ることが出来ない川瀬の思考は権力者視点の人ではと思っていたが、登場人物の繊細な感情を炙りださなければいけない映画の監督と権力志向は正反対のような気がしていたが、川瀬に限っては両立出来てしまうのかも。


東京五輪公式記録映画・河瀬直美監督 撮影中の暴行でカメラマンが降板
 4/27(水) 16:12配信 文春オンライン


>“事件”が起きたのは、映画「朝が来る」の撮影現場
>「何するの!」と大声で叫びながら腹を蹴り上げた


これがどの程度の腹の蹴り上げか知らないが、まったくありもしない事をスタッフが言う訳もないし、東大の入学式の祝辞の中身もいろいろ取りざたされていることからも、この人はパワハラ気質の人なのかもしれない。


どの場面でも取材が訪れると「お答えする必要はありません」と木で鼻をくくったような対応もあまりいい感じはしない。


その川瀬は2025年開催予定の大阪・関西万博のプロデューサーに就任していることからも、自民党や維新とは相思相愛というか似た者同士というか。。。。


ますます万博を見る価値が無くなったような。。。。

http://www.asyura2.com/22/senkyo286/msg/355.html

記事 [政治・選挙・NHK286] 沈む天皇制<本澤二郎の「日本の風景」(4429)<ヒロヒトはヒトラー・ムッソリーニと同列が世界の常識と日本の非常識>
沈む天皇制<本澤二郎の「日本の風景」(4429)
http://jlj0011.livedoor.blog/archives/32654284.html
2022年04月29日 jlj0011のblog


<ヒロヒトはヒトラー・ムッソリーニと同列が世界の常識と日本の非常識>


 「無知は犯罪」というべきか。ウクライナ政府のアカウントとかで、第二次世界大戦の三国同盟の主導者である日本のヒロヒトとドイツのヒトラー、イタリアのムッソリーニをネオナチだと公開した。歴史を学んでいない日本国民はさぞや驚いたであろう。現に、連日のように友人らが「天皇制は不要」「皇室を廃止せよ」という怒りの声が届いてきている。


 「名前を出して公表してもいい」という清和会OBは、星島二郎・中野四郎・福田赳夫ら自民党の有力者のもとで政治活動をしてきた。一番長く仕えた中野は、日本の戦後右翼との関係も深かったことから、清和会OBも「中曽根康弘は児玉誉士夫の靴磨きをした。その児玉が中野に敬意を払っていた」というほどだから、在任中に右翼暴力団や公安調査庁との交流も長かった。その御仁が「もはや天皇などいらない。ヒロヒトはネオナチそのもので、侵略戦争を主導した最高責任者。軍部独走?ありえない。昭和天皇が始めた戦争である。世界はそう見ている。日本人は目を覚ます必要がある。ドイツもイタリアも変わったが、日本だけは今も変わっていない」「先日も宮内庁に抗議の電話を入れた。皇位継承1位の秋篠宮妃の曾祖父の出自を明らかにせよ、と追及したら黙ってしまった。警察官僚の宮内庁は腐っている。たとえば秋篠宮家の改修費用33億円はどういうことか。贅沢もほどがある。国民は生活苦で泣いているのに、宮内庁役人は国民を馬鹿にしている」などと非難している。


 凡人ジャーナリストは、憲法を盾にして生きてきた。とりわけ政府に戦争させない9条に熱い思いを抱いて、今もこれからも書き続けていく。権力監視のジャーナリストを止めることはない。


 そんなわけで、天皇問題というと、7条の国事行為の「衆院解散」を、あたかも政府に解散権が存在するとしてきた政府自民党の7条解散論について、厳しく批判してきた。国権の最高機関は国会(41条)である、69条解散が憲法の立場である。憲法を読んだ識者の認識でもあろう。国民が選んだ代表を、政府の都合で任期途中で首にすることは出来ないし、許されない。


 したがって「軍部の独走」で戦争が始まった。「天皇は平和主義者」という、それこそ政府の嘘の天皇論を信じてきた、実に平凡で無知で愚かなジャーナリストでしかなかった。


<懸念は166億円かけた皇位継承と政教分離違反の原始的祭祀>


 どうも怪しいと気付き始めたのは、安倍晋三が強行した166億円かけた法外な皇位継承費用と、憲法が否定した政教分離違反の神道儀式による原始的祭祀に懸念を抱いた。そこに衝撃的な百武三郎侍従長の日記が、2021年9月に公開され、それこそ度肝を抜かれた。ヒロヒトこそが戦争を主導した張本人だった。「軍部独走」は捏造されたものだった。


 今回はしたがって、天皇問題を研究してきた学者に、匿名を条件にして敗戦時のヒロヒトの様子を聞いてみた。無知は犯罪である。だいたい本日の休日理由を知らなかった。「昭和の日」という。何のことか、念のため調べると、昭和天皇の誕生日というではないか。ドイツでは想像もできない「ヒトラーの日」なのか!?日本の識者も文化人もいないのか。悔しいかぎりだ。


<日本国憲法の根本矛盾=良心的法学者の憲法認識>


 ヒトラーは愛人と結婚したあと自殺した。ムッソリーニはイタリア国民に殺害され、さらし者にされた。ヒロヒトは、なんと一切の戦争責任から逃れた。全く違った。「自殺もしない、退位もしなかった。ずるいというレベルではなかった。本当に腹が立つ」に同意したい。結局のところ、日本国憲法において象徴天皇の地位を占めた。その意味するところは「人間と人間は平等であるのに、憲法は制度として特別扱いにした。これは憲法の根本的な矛盾である」と指摘した。全くその通りだ。


 「敗戦の年の1945年2月、近衛文麿首相は終戦すべきだと進言したが、ヒロヒトは蹴った。もう一回勝ってからだと押し切った。もし、この時点で戦争をやめていれば、東京大空襲もなかった。沖縄の悲劇も。そしてヒロシマとナガサキもなかった」。まさにその罪万死に値する。これは史実として日本国民は忘れていないだろうか。「日本国民の馬鹿さ加減は尋常ではなかった」のである。


<その罪は万死に値する戦争主導>


 「占領軍GHQのマッカーサーもずる賢かった。直接ヒロヒトと会見してみて、この男を利用すれば、占領政策を成功させられるだろうと。結果はその通りとなった。同じく絞首刑にされるはずだった岸信介も。日本属国を確約したのであろう。それを孫も。いまも天皇は血税でぬくぬくと生きている。莫大なヒロヒト財産が秘匿されているはずなのに。こんなに腹の立つことはない」


 繰り返そう、無知は犯罪である!


2022年4月29日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)


昭和天皇をヒトラーと同列に…ウクライナ政府“公式”アカウントが動画投稿、日本政府の抗議受け削除(NNN )この阿修羅記事を複写して貼り付けようとしたが、出来なかった。ネット工作もすごい。


関連記事
昭和天皇をヒトラーと同列に…ウクライナ政府“公式”アカウントが動画投稿、日本政府の抗議受け削除(NNN)
http://www.asyura2.com/22/senkyo286/msg/334.html



http://www.asyura2.com/22/senkyo286/msg/356.html

記事 [政治・選挙・NHK286] ウクライナ戦争で最も悪いのは米英 田中宇の国際ニュース解説
ドイツ首相との会談で共同歩調をとるとか、ロシアを経済制裁、最恵国待遇の取り消しとかを行い、まるで参戦するかのような岸田政権であるが、国際関係は情緒的に判断するのでなく、問題の原点は何かと歴史的に見てゆく鋭い洞察力が必要である。
そのうえの判断材料のブログを転載します。
https://tanakanews.com/ 田中宇の国際ニュース解説
以下転載

ウクライナ戦争で最も悪いのは米英
2022年4月29日   田中 宇
NATOの要員として2014年以降にウクライナ軍のテコ入れ策を担当していたスイス軍の元情報将校ジャック・ボーは、私が見るところ、今回のウクライナ戦争が起きた経緯について、最も詳しく語っている専門家だ。ボーによると、ウクライナ政府軍は当時(も今も)士気がとても低く、ウクライナ東部ドンバス2州のロシア系住民の親露派民兵団と戦っている時期、脱走者が多く、戦死者よりも、病死や交通事故、自殺、アル中などの死者の方が多かった(2018年の実績)。米英は、2014年にウクライナの政治運動を扇動して当時の親露政権を転覆し、ロシア敵視・米英傀儡の極右政権を作って、ドンバスの親露派を攻撃させてウクライナ内戦を引き起こした。だがウクライナ政府軍が弱すぎたため、米英主導のNATOがウクライナ軍をテコ入れすることになり、ボーがその担当者の一人としてウクライナに駐在した。ボーはまさに、今回のウクライナ戦争の前段階の状況を作った当事者だった。軍事専門家のボーは国連要員などとしてソ連崩壊直後のロシアに派遣され、ソ連軍・ロシア軍の改革を手伝った経験があり、ロシアやウクライナの軍事状況に詳しい。 (Jacques Baud: The Road to War)

ウクライナ軍は腐敗していたため国民に不人気で、2014年の政権転覆・内戦開始後に徴兵制を敷いたものの、徴兵対象者の7割が不出頭だった(2017年秋の実績)。多くの若者が徴兵を嫌って海外に逃げ出していた(若者の海外逃亡の結果、国内で若手の労働力が不足した)。予備役を集めて訓練しようとしても7割が出頭せず、訓練の会合を重ねるほど出席者が減り、4回目の訓練に出席したのは対象者の5%しかいなかった(2014年3-4月の実績)。ボーらNATOの担当者たちはウクライナ国内での政府軍のイメージを改善しようとしたが短期間にできるものでなく、行き詰まった。 (NATO lies exposed! Former agent speaks out!)

(ウクライナで政権が極右側に転覆されて内戦が始まると、政府軍からの脱走兵が急増した。ロシア語が母語のロシア系住民と、ロシア系でないが極右政権がとても嫌いな人々を合計すると、かなりの割合〈国民の4割ほど?〉になる。軍内にいたその手の人々が集団で脱走し、兵器など装備を持って親露派民兵団に合流した兵士も多かった。部隊ごと親露側に寝返るケースも多発し、彼らがもたらす兵器や装備で、親露民兵団は政府軍と十分に戦えた。ロシア軍はドンバスに兵器を支援しなかったことがOSCEの監視で確認されているが、その理由は寝返りによる政府軍からドンバスへの兵器流入だった)

親露派民兵団やロシア側に対抗できる兵力を急いで持つことを米英から要請されていたウクライナ政府は、政府軍の改善をあきらめ、代替策として、ウクライナ国内と、NATO加盟国など19の欧米諸国から極右・ネオナチの人々を傭兵として集め、NATO諸国の軍が彼らに軍事訓練をほどこし、政府軍を補佐する民兵団を作ることにした。極右民兵団の幹部たちは、英国のサンドハースト王立士官学校などで訓練を受けた。民兵団は国防省の傘下でなく、内務省傘下の国家警備隊の一部として作られた。ボーによると、2020年時点でこの民兵団は10万2千人の民兵を擁し、政府軍と合わせたウクライナの軍事勢力の4割の兵力を持つに至っている。ウクライナ内務省傘下の極右民兵団はいくつかあるが、最も有名なのが今回の戦争でマリウポリなどで住民を「人間の盾」にして立てこもって露軍に抵抗した「アゾフ大隊」だ。

NATOの米英仏加は、2020年から民兵団の幹部たちを自国に招待して軍の学校で訓練をほどこす「センチュリア・プロジェクト」を行っていた。米英仏加はいずれもナチスへの礼賛を禁止しており、それなのにウクライナのネオナチ幹部を自国の軍事学校に招待して訓練したので、この事業はユダヤ差別反対運動やイスラエルから批判された。しかし米英仏加は、ウクライナのネオナチ幹部に対する軍事訓練をやめなかった。 (Western countries training far-right extremists in Ukraine) (Far-Right Group Made Its Home in Ukraine’s Major Western Military Training Hub)

ウクライナ周辺はもともと中世にユダヤ教を国教の一つにしたハザール王国があった関係で、ユダヤ教徒が多数いる。ハザールは、ユダヤ人の多数派である「アシュケナジ(ドイツ系)」の発祥の地になっている(しかし、すべてのユダヤ人はローマ時代にイスラエルに住んでいた人の子孫であるという建前を守るため、中東と全く無関係な東欧人がユダヤ人の多数派であることは言ってはいけないことになっている。これはボーでなく私の認識)。ウクライナには世界最大のユダヤ人コミュニティがあった(現状で5万-40万人と概算されている。ウィキペディアによると世界で12番目に大きなユダヤ人コミュニティ)。同時にウクライナは、強いユダヤ人敵視の流れもある。かつてロシア革命の立案者・参加者(共産党幹部、NKVD)の中にユダヤ人が多く、革命後のソ連共産党がウクライナ人を大量に餓死させるホロドモールを引き起こしたことから、共産党=ユダヤ人を憎む文化的素地があり、それがウクライナでの極右・ネオナチ運動の根幹にあるとボーは説明している。 (How many Jews live in Ukraine and where?) (History of the Jews in Ukraine - Wikipedia)

アゾフ大隊など極右民兵団は、2014年の米英による極右政権への転換後、ウクライナ国内のユダヤ敵視の流れに沿って、米英の動きと関係なく形成されたように最近の米国側のマスコミでは描かれている。しかし実のところ極右民兵団は、米英などNATO諸国が、ウクライナの親露派を攻撃するウクライナ軍を強化するために、ウクライナにもともといた極右に加えて、欧米諸国から極右ネオナチ勢力を傭兵として募集して人数を増やし、NATO諸国が軍資金を出して訓練をほどこして養成したものだ。政権転覆直後という時期的な一致から考えて、ウクライナの極右民兵団を創設・出資・養成した黒幕は米英だった可能性が高い。ボーの説明からそれが読み取れる。 (ウクライナで妄想し負けていく米欧)

米英は、それまでやくざなごろつきだったウクライナの極右ネオナチの人々を集めて訓練して武装させ、ウクライナ人だけでは足りないので欧米諸国からも募集して合流させたのだろう。極右やネオナチに対して極悪のレッテルを貼っている米英自身が、極右やネオナチを集めてカネを出して民兵団を作り、8年間にわたってロシア系住民を虐殺させた。米英の行為は極悪な戦争犯罪である。米英がウクライナに作って育て、親露派を虐殺し続けた極右ネオナチの民兵団を潰すのが、今回のロシアのウクライナ攻撃の目標の一つである「ウクライナの非ナチ化」になっている。正当な目標だ。ウクライナ戦争はロシアの「侵攻」でなく「正当防衛」だ、と言っているロシア側は正しい。 (市民虐殺の濡れ衣をかけられるロシア)

(ボーがそれまでの沈黙を破ってウクライナにおける米英の8年間の戦争犯罪の経緯をしてはし始めた理由は、彼も米英のやり口に対する人道的な怒りを持ち、マスコミ権威筋が歪曲的なロシア敵視報道に終止していることにも怒りがあって、義侠心から自分の経験を話し出したのだと思われる。彼は正しいことを言ったので、マスコミ権威筋から陰謀論者のレッテルを貼られている) (Jacques Baud - Wikipédia)

なぜ米英はウクライナを傀儡化して親露派を殺す内戦をやらせたのか。親露派はウクライナ国内での自治の復活を求めていただけで、米英にとって何ら脅威でなかった。米英はウクライナに傀儡政権を作って親露派が2012年から持っていた自治を剥奪し、親露派が怒って分離独立を宣言すると極右民兵団を作って親露派を殺す内戦を起こした。なぜこんなことをしたのか。おそらく、ロシアを怒らせ、親露派を守ってやらねばという気にさせて、露軍をウクライナに侵攻させるためだろう。露軍がウクライナに侵攻したら、米英はロシアを経済制裁する口実ができる。米欧とロシア(露中)が鋭く対立し続け、ロシアや中国を弱体化する新冷戦体制を作れる。米英は今回の戦争をロシアに起こさせるために、8年前にウクライナの政権を転覆したことになる。

(米国は2014年にウクライナの政権を転覆してロシアを怒らせるウクライナの内戦を引き起こしたが、同時期の2015年には米国が起こしたシリア内戦の後始末をやりきれなくなった米国が、ロシアに頼んでシリアへの軍事支援を開始してもらっている。米国は、ウクライナでロシアを弱体化しようとした半面、シリアではロシアを影響圏拡大・中東の覇権国の地位へと誘導しており、矛盾している。今回のウクライナ戦争も、これから金資源本位制の導入などでロシアと非米諸国が覇権を得ることにつながるので、今後予測される展開も含めて考えると、シリアもウクライナもロシアと非米側を強化する隠れ多極主義の策なのだが) (シリアをロシアに任せる米国) (プーチンが中東を平和にする)

私独自の論に入りすぎた。ジャック・ボーの話に戻る。ボーも、米国がウクライナに介入するのはウクライナを守るためでなく、ウクライナを傀儡化してロシア(国内親露派)にかみつかせ、ロシアを怒らせてウクライナ侵攻させることが目的だった、と指摘している。しかし、プーチンのロシアはなかなかウクライナに侵攻しなかった。ロシアは当初、ウクライナ内戦を停戦させる交渉の参加者にもならなかった。最初の停戦協議であるミンスク合意は、プーチンの盟友(子分)であるベラルーシのルカシェンコ大統領によるお膳立てで進められ、ウクライナ政府が、国内の親露派(ドンバスの民兵団)から剥奪した自治権を戻すことで合意いったんした。ロシアは、ドンバスが自治を再獲得してウクライナ領内にとどまることを望んでいた。しかし、米英傀儡のウクライナ政府は合意を履行せず、ドンバスの内戦は続いた。2015年に仏独がロシアを誘ってミンスク合意の交渉に参加し、仏独露が参加したことで合意は「ミンスク2」に再編されたが、それでもウクライナ政府はドンバスに自治を再付与せず、内戦が続いた。 (ウクライナ再停戦の経緯)

独仏は米英の傀儡として、ロシアを交渉に引っ張り込むことでロシアを交渉当事者に仕立て、ロシアが怒ってウクライナに侵攻することに道を開こうとしたが、ロシアはウクライナに侵攻せず、ウクライナの政府とドンバス民兵団が交渉して自治を再生することを目標にし続けた。ロシアがウクライナに侵攻すると、米欧とロシアの関係が決定的に悪化し、今起きているような新冷戦体制になってしまう。プーチンはそれを望まず、米露関係が何とか維持され、ロシアが米国の覇権を尊重する見返りに、ロシア経済が米経済覇権体制下で発展していく道をあきらめていなかった。プーチンの希望と裏腹に、米英は過激(私から見ると隠れ多極主義的)なロシア敵視をやめず、ウクライナ内戦を扇動し続けた。 (Jacques Baud Discusses Putin's Demilitarisation and Denazification of Ukraine) (まだまだ続くロシア敵視の妄想)

ウクライナ政府に内戦を終わらせて親露派に自治を再付与させるというロシア側の希望が潰えたのは昨年(2021年)3月、ゼレンスキー大統領が、ロシアに奪われたクリミアを軍事的に再征服する法律に署名し、その法律を根拠として、ウクライナ軍が南部のドンバスとの境界の近くに兵器を蓄積する動きを始めた時だった。このウクライナの新戦略は、米国のランド研究所が2019年に作った、ウクライナに兵器を支援してロシアと長い戦争を戦わせる戦略に沿った動きだった。昨年秋になると米国側が「いつロシア軍がウクライナに侵攻してもおかしくない」と言い出すようになった。そして、今年2月16日、ウクライナ軍が蓄積した兵器を使って、それまでの30倍の激しさでドンバスを攻撃し始めた。その後、激しい猛攻撃が連日続いた。米バイデン大統領は2月11日から「間もなくロシアがウクライナを侵攻する」と言っており、2月16日からのウクライナ軍のドンバスへの猛攻撃は、露軍の侵攻を誘発したい米国の指示で行われた可能性が高い。 (ロシアがウクライナ東部2州を併合しそう) (ロシアは正義のためにウクライナに侵攻するかも)

ロシア側も、ウクライナ軍がドンバスを猛攻撃し始めることは知っていたようで、2月14日にロシア議会がドンバスが望むウクライナからの分離独立をロシアが承認することを決議し、あとはプーチン大統領の署名だけで発効するようにした。2月22日にプーチンが署名し、ロシアとドンバスが安保条約を結び、ウクライナ軍から猛攻撃を受け続けるドンバスが2月23日にロシアに軍事支援を依頼し、新条約に沿って2月24日に露軍がウクライナに侵攻(特殊作戦)を開始した。 (ロシアを制裁できない欧米)

露軍はドンバス周辺だけでなく、キエフなど他の地域にも侵攻し、ウクライナ全体の制空権を奪取した。ドンバスを守るならもっと小規模に、ドンバスだけに侵攻するのでも良かったはずだが、露軍は大胆に、ウクライナ全体を作戦の対象にした。その理由についてボーは「露の進軍先がドンバスだけだったとしても、手ぐすね引いて待っていた米国は、ロシアを過激に全面的に経済制裁したはずだ。それならドンバスにとって脅威になるウクライナ側の軍事施設を全て破壊した方が良いとプーチンは考え、広範な攻撃に踏み切った」という趣旨の分析をしている。 (US, EU Sacrificing Ukraine To "Weaken Russia": Former NATO Adviser)

私自身は、この要素に加えて、米国側の対露経済制裁がロシアでなく米国側の経済を破壊することになる特性が勘案されたのでないかと考えている。露軍のウクライナ攻撃が広範なものであるほど、米国側は激怒し衝撃を受けてロシアを過激に経済制裁し、その後の米国側の経済的な自滅もすごいものになる。米国側の経済自滅をすごいものにするために、プーチンは米国側をできるだけ激怒させる広範な攻撃をウクライナに行ったのだろう。 (優勢なロシア、行き詰まる米欧、多極化する世界) (ドルを否定し、金・資源本位制になるロシア)

実際の露軍の攻撃はウクライナの諸都市の市街をできるだけ壊さないように進められたのに、欧米の諜報機関は露軍がウクライナ諸都市を無差別に大破壊しているという大間違いの分析をしている、とボーも言っている。諜報界の人であるボーは嘆いている。米軍は侵攻したイラクでもリビアでも、真っ先に国全体のインフラを全破壊した。対照的に露軍は今回ウクライナのインフラをできるだけ破壊せず、機能させ続けている。交通網も電力ガスもインターネットも、ウクライナ軍が猛攻撃してきた一部地域を除き、機能し続けている。こうした状況を米国側は無視している。ボーは、分析を歪曲しているのは政治家だとも言っている。 (“The policy of the USA has always been to prevent Germany and Russia from cooperating more closely”)
http://www.asyura2.com/22/senkyo286/msg/357.html

記事 [政治・選挙・NHK286] 人命より利益を優先する構図(植草一秀の『知られざる真実』)
人命より利益を優先する構図
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2022/04/post-74c9b0.html
2022年4月29日 植草一秀の『知られざる真実』


知床遊覧船が、波浪注意報が発令され、航行条件が悪化することが予知できるなかで出航を強行し、重大事故を引き起こした。


しかも、安全確保のために必要不可欠な無線連絡手段に重大な不備があるなかでの航行だった。


当該海域の状況に詳しい漁業関係者、他の遊覧船関係者が出航するべきでないとアドバイスするなか、知床遊覧船は出航を強行した。


出航を判断したのは知床遊覧船の桂田精一社長。


桂田氏は金銭的な利益を優先して安全対策をおろそかにしたと見られる。


人命を預かる企業が人命第一をおろそかにして金銭的な利益を優先した。


その結果として多数の人命が失われている。


現在も懸命の救助活動が行われており、一刻も早い救助が求められるが、当該海域の水温は低く、生存の可能性が低下しつつある。


メディア報道は知床遊覧船の安全管理体制のずさんさを厳しく追及している。


ところが、知床遊覧船の桂田精一社長の言動からは、責任の所在の認識、心からの反省と謝罪、犠牲者や行方不明者ならびにその家族に対する真摯な姿勢が窺われない。


メディアは声をそろえて、「人命最優先」が鉄則である遊覧船運行事業における安全確保に対する認識と対応の甘さを追及する。


これは当然のこと。


人命最優先の根本原則を踏まえれば、重大なリスクの存在が確認されながら、そのリスクを軽視して杜撰な航行を強行させた知床遊覧船桂田精一社長の責任は計り知れない。


この問題と対比して考えるべき問題がある。


ワクチンの問題。


新型コロナワクチンは新種のワクチンである。


遺伝子ワクチンは新種のワクチンで、長期的な安全性が確認されていない。


新型コロナウイルスのワクチンとして用いられているメッセンジャーRNAワクチンおよびウイルスベクターワクチンについては,医薬品医療機器等法第14条の3に基づく特例承認にとどまっており,長期にわたる被接種者の追跡調査という治験がまったくない。


つまり、極めて重大なリスクを伴う可能性がある。


専門家からも重大リスクに対する警告が発せられてきた。


しかしながら、政府は新型コロナワクチンのリスクを十分に説明することなく、ワクチン接種を熱烈奨励してきた。


しかし、その結果として何が起きているのか。


報告された事例だけでも1500人を超える接種後急死者が確認されている。


しかも、この報告数が氷山の一角と考えられている。


これまでの季節性インフルエンザワクチンについては、接種後急死者の全数が報告義務の対象とされてきた。


ところが、新型コロナワクチンでは、副反応報告義務が大幅に改変、緩和された。


医師が関連性を認める場合に限って報告することとされたのだ。


厚労省は可能な限り報告しないことを奨励する運用を行っていると見られる。


実際に、ワクチン接種当日に急死した事例について、これを報告したところ、当局から問題視され、病院から勝手に報告するなと注意を受けた医師の証言も存在する。


アナフィラキシーショックの報告についても、インフルエンザワクチンでは接種後24時間以内に発生したものが報告対象とされたが、新型コロナワクチンでは接種後6時間以内へと4分の1の時間に短縮された。


つまり、副反応の報告が少なくなるように制度が変更されたのである。


死亡、アナフィラキシー以外でも、入院、機能障害およびその恐れ、については、インフルエンザワクチンでは全数が報告義務の対象とされたが、新型コロナワクチンでは医師が関連性を認めた場合に限って報告することとされた。


しかも、インフルエンザワクチンでは「副反応報告」とされていたものが、新型コロナワクチンでは「副反応疑い報告」に変更された。


報告されたものは「副反応」ではなく、あくまで「疑い」に過ぎないとするためだと思われる。


この状況下で何が起きているか。


氷山の一角と見られる公表ベースの接種後急死者数においてさえ、新型コロナワクチン接種後の急死者数は、接種人数当たり急死者数で季節性インフルエンザワクチンの250倍に達している。


驚くべき数の市民が新型コロナワクチン接種後に急死している。


かけがえのない命を失っている点で遊覧船事故による死者とワクチン接種後の急死者に違いはない。


この多数の死者発生について、政府の対応、メディアの対応は、遊覧船事故への対応と著しい落差を示している。


ワクチン接種後急死の事例を重大視しないことが著しく不当である。


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http://www.asyura2.com/22/senkyo286/msg/358.html

記事 [政治・選挙・NHK286] 「悪い円安」という言葉では正確な現状認識はできない まともな経済力学の逆襲が始まった 特別寄稿 浜矩子 同志社大学教授(日刊ゲンダイ)


「悪い円安」という言葉では正確な現状認識はできない まともな経済力学の逆襲が始まった 特別寄稿
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/304629
2022/04/29 日刊ゲンダイ



「悪い」円安なのか?(C)日刊ゲンダイ


「悪い円安」という言い方に違和感を覚えます。そこには、基本的には円安は良いものだという発想が底辺にある。しかし、わざわざ「悪い」と接頭語を付けるのは、時代錯誤であり、精緻さに欠ける認識。日本は債権大国になって久しい。通貨の価値は上がるのが自然体であって、とうの昔に購買力の上昇と一致した経済運営になっていてしかるべきでした。当然の方向転換をせず、円高阻止を続けてきた結果、とうとう通用しなくなった、というのが現状です。


 日銀の黒田節もようやく「急激な円安はマイナス」と言い始めました。これまで「円」というボタンを押すと、機械的に「安は日本経済にとってプラス」と出てくるような回路でしたから、今さら何を言っているのか。その「悪い円安」を日本の金融政策の突出した異様さがつくり出してきた。世界的に利上げモードになっている中で、日本では断じて金利上昇許すまじと大量に国債を購入するピント外れな政策を続けている。


 そうなってしまうのは、異次元緩和が当初から「財政ファイナンス」以外の何ものでもなかったからです。まともな金融政策としての判断とは無関係なところで、狂った政策を展開し「悪い円安」なることを招いた落とし前をどうつけるつもりなのか。


 さらには「国際収支の発展段階説」という問題が横たわる。これについては、私は以前から警鐘を鳴らしてきました。いまの調子で貿易赤字が定着すれば、いずれ経常収支レベルでも赤字になるでしょう。国内で貯蓄不足・需要超過になっているので、それを補うために海外からの資本流入を獲得しなければ経済が回らない。こうした状況を「債権取り崩し国」と言いますが、果たして、いまのような体たらくの日本に経常赤字に見合う資本が流入するのでしょうか。


異様な金融政策が日本経済を心肺停止に陥らせている



22日、米ニューヨークのコロンビア大学の講演で金融緩和「粘り強く継続」と話す日銀の黒田東彦総裁(C)共同通信社


 何をやってもうまくいかず、韓国がうらやましい、みたいな状態で、海外との金利差が広がるばかりでは、お金を引き寄せることはできません。そうなると日本は金欠病で窒息死。以前もお話ししたミイラ化が、ついに眼前に迫ってきた。日本の異様な金融政策が日本経済を心肺停止状態に陥らせているという現実を、真正面から受け止めないといけない。「悪い円安」などという言い方をしているようでは正確な現状認識ができていないと言わざるを得ません。


 ここを切り抜けるには、もはや金利を上げざるを得ない。物価も上昇したわけですし、緩和をやめ、財政ファイナンスに終止符を打ち、本気で財政再建に舵を切る。そうして、まともな方向に歯車が回り始めることになればいい。逆に、それでも財政負担を増やすことをしないのなら、日本経済を死に至らしめることになる。メディアは、アホダノミクス男がどう答えるのか、問いただすべきです。


 異様な金融政策に対し、いつ、どのような形で修正が迫られるのだろうかとずっと考えていました。ついに来た。いま、これがそうです。まともな経済力学の逆襲が始まったのです。



浜矩子 同志社大学教授


1952年、東京生まれ。一橋大経済学部卒業後、三菱総研に入社し英国駐在員事務所長、主席研究員を経て、2002年から現職。「2015年日本経済景気大失速の年になる!」(東洋経済新報社、共著)、「国民なき経済成長」(角川新書)など著書多数。

http://www.asyura2.com/22/senkyo286/msg/359.html

記事 [政治・選挙・NHK286] もう我慢ならぬ衆院議員辞職 山本太郎、参院選出馬へ 各候補予定者の決意(長周新聞)
もう我慢ならぬ衆院議員辞職 山本太郎、参院選出馬へ 各候補予定者の決意
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/23365
2022年4月23日 長周新聞



会見する山本太郎氏(14日)


 れいわ新選組の山本太郎代表は15日に記者会見を開き、衆議院議員を辞職し6月22日公示の参議院議員選挙に出馬することを発表した。次期参議院選で自民党が大きく議席を減らす結果にはならないとの見通しを示し、その後3年間、国政選挙がおこなわれない空白期間に危惧される政治の暴走をなんとしても食い止めなければならないという思いからの判断であることを明らかにした。


 参議院選を前にして、通常国会では対決法案もなく与野党ともに波風立てず選挙をやり過ごそうとしていることを批判すると同時に、その後の3年間は「このまま岸田さんのような静かな雰囲気で進むかといったら、そんな甘い話はない」とし、「見た目には外で起こっている戦争などに目をやらされているが、もう国内はとっくの昔に大変なことになっている。持つ者と持たざる者と、この状況に対して危機感を持ち、次の3年でどれだけのことをやれるかという想像力を政治が持っているのかということだ」「たたかう気があるのか、権力を奪取する気があるのかということだ」と怒りを込めてのべた。


 山本太郎代表の辞職後は、比例名簿次点の櫛渕(くしぶち)万里氏が繰り上げ当選し、議席をひき継ぐ。山本太郎代表の記者会見の内容と、次期参議院選のれいわ新選組公認候補予定者(4月17日時点)の決意の要旨を紹介する。


参院選で勢力最大化目指しフル稼働する  山本太郎氏


 どうして辞職してまで参議院選挙に山本太郎が出馬しなければならないのかということだが、6月22日に始まる参議院選挙が終わった後、政治的な空白期間、選挙の空白期間ができる。その間におこなわれるであろう政治の暴走をなんとしても食い止めなければならない。そういう思いから参議院選挙に自分自身が出馬しようという気持ちになった。


 今年の参議院選挙が終わると、そこから3年間、国政選挙がない。この空白期間に政治の暴走が実行される可能性が高いと私たちは見ている。今の国政を見てみると、参議院選挙の結果はおそらく自民党は大きく票を減らす、議席を減らす結果にはならないだろうと見込んでいる。一方で野党側が大勝することが難しい状況であり、自民・公明の多数と、野党側の顔をかぶった維新のような政党が伸びていく。そういう状況になったとしたら、その後の3年間の空白期間は非常に危険なものになり得るという認識だ。


 消費税の増税や雇用破壊の加速、グローバル企業にプラスにしかならないような貿易協定の拡大、憲法の改悪はもちろんのこと、今の状況が続けば好戦的な外交は継続されると思う。そのなかでエスカレートしていくことも考えられる。最悪の事態としては戦争の当事者になり得るようなこともあり得るかもしれない。権力を持った者たちにとっては黄金の3年間に、国会のなかで最大限大きな声を上げ、危機に対してこの国に生きる人々に共有できるような存在、空気を読まない私たちが議席を増やし、その声を大きくしていく必要があると思っている。


 黄金の期間に野党側も、国会全体も変質していくというふうに考える。抗っても仕方がないので、自分たちの政策を一歩でも前に進めるとか、少し色をつけてもらおうと与党側にすり寄る行為、最悪の場合には大政翼賛状態になる可能性もある。そう考えると、今国会でなにがおこなわれているのかを伝え、国会の空気に飲まれずに、茶番につきあわない姿勢のややこしい人たちを最大化する必要がある。


 現在、れいわ新選組の参議院での議席は2議席だ。次期参議院選で3議席になれば予算委員会の獲得に近づく。予算委員会はテレビが入り、総理に対して直接突き付けることができる委員会だ。衆議院においても私たちは予算委員会に対してイスを譲ってもらえないか、質問時間をもらえないかと交渉してきたが、自民党と公明党の力によって、たった15分の質問時間も許されなかった。15分の質問時間を野党第一党が私たちに譲る行為さえも認められなかった。意図的に私たちを干す行動が衆議院のなかでおこなわれていたということだ。参議院でしっかり議席をとって、今ある危機、これから起こるかもしれない危機に対し、多くの人々と共有していける予算委員会にリーチできるのは非常に重要だと思っている。


 また、もし5議席になると、本会議において代表質問の権利が手に入る。10議席になると議会運営委員会での割り当て、本会議での登壇質疑も可能になる。そして10議席にもう一人の議員が力を貸してくれれば法案提出も可能になる。


 今、私たちの努力でできることはそう多くない。だからこそ選挙で拡大していきながら、多くの人々に対してしっかりと私たちが発するメッセージを受けとっていただき、この国に生きる人々の力を借りながら動かしていく。選挙がなくても物事は動かせる。ネットのなかで話題になったことが法案、法律が改定されることに対して阻止する動きにもなった。とにかく今おこなわれる、これからおこなわれる危険性に対して大きく警鐘を鳴らせるような、暴走を少しでも止められるような、ブレーキになり得る勢力を拡大する必要がある。


 どこまで議席を獲得できるのかは蓋を開けてみるまでわからない。その直前までは最大限、山本太郎というエンジンの一つを動かしていくつもりだ。政治の空白期間に生活者の破壊や中小事業者の破壊、ひいてはこの国の破壊、衰退を加速させることをなんとしても止めなければならない。そのために衆議院議員としての立場を捨てて今回の参議院選挙に挑戦する以外にないという判断だ。全国比例からではなく、選挙区から立候補することになる。


■憲法の理念が実現される社会つくる


よだ かれん 東京都選挙区(新宿区議会議員、行政書士)



 私は1972年、愛知県豊橋市で生まれた。この年は、沖縄が日本に返還された年だ。私は、父の仕事の関係で沖縄県に引っ越し、小学6年生から高校1年生までの5年間、一番多感な時を沖縄県の那覇市で過ごした。1980年代半ばで、終戦から40年たった頃だったが、まだ沖縄には戦争の爪痕が残っていた。私の人としての、政治家としての土台が沖縄県の那覇市で過ごした5年間だ。その後、愛知県の豊橋市に引っ越しをして3年間を過ごし、1991年に青山学院大学法学部への進学を機に上京した。卒業して30年近く経ったが、その間に仕事や性別のトランスをおこなってきた。


 その経験のなかで誰もが悔いのない人生を送れる社会を生み出したいと思うようになった。私は三つのことが大事だと思っている。一つは絶対に戦争しない社会。二つ目は人々の基本的人権が守られること。三つ目は国民が主権をしっかりと握ることだ。権力の暴走を許さないことが大切だと思っている。その三つが守られる社会は、憲法の理念が実現された社会だ。そんな社会こそ、人々が悔いなく才能を存分に発揮して人生を謳歌できると思っている。


 現在の国会の状況は決して看過できるものではない。衆議院も参議院も改憲勢力といわれる人々で大勢を占め、いつでも改憲発議ができてしまう環境だ。私はこの夏の参議院議員選挙で一人でも多く、憲法の理念が実現された社会を求める国会議員を生み出すことが大切だと思っている。それが、れいわ新選組のメンバーであり、私であると確信を持つに至った。


 私は男性から女性に生まれ変わったトランスジェンダー、性的少数者の一人だ。しかし、世の中には性的少数者だけでなく、さまざまな形の社会的弱者や少数者といわれる人々が存在している。障害や病気と向きあっている方など、さまざまな形の生きづらさを抱えている方がたくさんおられる。そうした人々の生きづらさや困難を解消していくには、自転車の両輪が回るように二つの車輪が上手に回ることが必要だと思っている。一つの車輪は人々の理解、共感、思いやりの車輪。もう一つの車輪が法律や条令、制度だ。


 私が女性の公認候補予定者としてお話させていただけているのは性的少数者に対する理解、共感、思いやりが深まったからだけではない。2003年に「性同一性障害の性別の取扱いの特例に関する法律」が誕生し、一定の要件を整えると戸籍の性別を変えることができるようになったからだ。私は自分事として、法律で守られることの重要さを痛感している。法律をつくるのは国会だ。だから私たちは人々の痛みに敏感な者を国会に送り込まなければならない。そのためにれいわ新選組のメンバーや私が国会に身を置く必要があると思っている。


■教育予算増やし、理不尽な教育現場かえる


奥田 ふみよ 福岡県選挙区(ピアノ講師)



 6年前から理不尽で人権上問題のある校則を廃止する活動をおこなっている。この問題と向きあえば向きあうほど、日本が抱えている問題の縮図であり、ここまで教育現場に余裕をなくさせた政治こそ、大きな問題があると気づいた。日本は教育にお金をかけるどころか削り続けてきた。教育支出はOECD先進国34カ国中、最下位が3年連続続いている。そのしわ寄せが教育現場に向かい、一番立場の弱い子どもたちが苦しむ状況を生み出している。先生たちも朝7時から夜10時まで働きづめに働いても、保護者への対応やテストの採点などその他もろもろは業務外。半数以上が過労死ラインをこえて残業を強いられているのが現実だ。教員が一人ひとりの生徒と向き合うためにも今5兆円の教育費の予算を、積極財政を使い、国債を発行して大幅に教員数を増やし、1クラス20人の少人数学級にし、学校教育法を改正して、全国一律で理不尽な校則、人権上問題ある校則、合理的説明がつかない校則を廃止したい。


 私が政治と向きあうきっかけになったのは東日本大震災、東電原発事故だ。当時東京に住んでおり、3人目の子どもが臨月だった。自分のことにしか興味がなく、選挙も気分でしか行かないような母親だった。生きていて当たり前、国はなにかあったときに守ってくれると思い込んでいた。しかし原発事故を受けた政府の対応を見て、「この国は私たち国民を守る気はさらさらないのだ」と気づいた。その瞬間に子どもを是が非でも守りたい、一緒に生き抜きたいと思った。そこから政治とはなにか、国家とはなにかを毎日のように自分に問いかけている。


 原発事故を受けて生まれ故郷の福岡に子どもを連れて避難し、糸島に住み始めた。ほどなくして国は玄海原発再稼働という暴挙に出た。私は怒りがおさまらず、生まれて初めて「再稼働差し止め要請書」を書き、仲間とともに佐賀県と糸島市に提出し、記者会見もした。「市民がなにをいっても変わらない」「いったら何いわれるかわからないから、怖くてなにもいえない」「女のくせに何ができる」「ただの母親がしゃしゃり出やがって」などといったことをたくさんいわれた。


 ただの母親、ピアノ講師が政治にチャレンジすること自体、多くの方々が非常に滑稽に思われることだろう。だが政治家はそれほど特別な仕事だろうか? 市民の感覚とかけ離れた政治家たちがこの国を牛耳って、この国がマシになっただろうか? 政府の地震予測では30年以内に80%の確立で大型の地震が来ると発表している。南海トラフ地震がくれば、被害総額は171兆円という数字も出ている。東日本大震災の10倍の数字だ。そこに原発事故が起きてしまえばこの国は壊滅する。即時すべての原発を禁止するしかない。


 1年生のピアノの生徒に「集めた消費税を何に使ったら一番いいと思う?」と聞くと、「お菓子を買えない子に買ってあげたらいい」といった。小さな子どもの心の中に本当の正しい政治がある。大人もみんな昔は子どもだった。一人ひとりの心の中にある。私は変えられると思う。


■差別に苦しむすべての人々の思いを政治に


キム テヨン 比例・全国区(大学教員)



 私は2009年に日本国籍を取得した在日コリアンだ。18歳まで私は自分が在日だということを必死に隠して生活をしてきた。子どもの頃から両親や兄弟が在日韓国朝鮮人であるということで苦しむ姿を見て育ち、子ども心にこう思うようになった。「自分もいつかはああいう目に遭うんだろうな」。高校生のときには周りの友人たちがあの大学に行きたい、あの会社に入りたいと希望を語っているのを尻目に自暴自棄になり、学校に行かなかったり、グレた生活を送っていた。どうせ何をやったって、「お前朝鮮人だからダメ」っていわれるんだろう。なら努力なんかしたって無駄じゃないかと思っていた。そして私の家は貧しかった。両親は小さな工場をやっていたが、経営は厳しく、家計も厳しかった。小学校6年のとき、家には私を修学旅行に行かせるお金がなくて、私は母と一緒に隣の家に「お金を貸してくれ」と頭を下げに行ったのを覚えている。


 こうした不遇な境遇にあるのは、今、在日韓国朝鮮人だけではない。さまざまな在日外国人、外国ルーツの人々、ジェンダー、セクシャリティ、障害の有無など、さまざまな境遇にいる人たちがいる。それだけではなく、この社会で隅っこに置かれ、底辺に置かれ、地を這いつくばり、土を舐め、草をかじり、傷つき、血を流して生きて来ざるを得なかった人々がたくさんいる。私は綺麗に順調に生きてきた人間ではない。叩けば埃の出る人間だ。ある時期は酒に溺れ、20代の頃には絶望から2度、自ら命を絶とうとした経験を持つ人間だ。


 だから申し上げたい。もがき、苦しみ、毎日を生きざるを得ない人々、若い方々、明日が見えず一人で夜をうずくまっている人々、不信感に背中を丸め、怒りに震えながら、もしかしたら人を傷つけてしまうのではないかと思っている人たちに申し上げたい。あなたは私だ。私はあなたなんだと。現代社会は殺伐としている。毎日意味もなく人が刺され、大人や子どもたちが殺されている。捕まえてみると死刑になりたかったという。許されることではないが、こういいたい。何があったんだ、聞かせてくれと。そしてこういいたい。その拳を握りしめたまま、私たちのところに来いと。そして話をしよう。一緒に考えよう。一緒に見つけよう。一緒に変えていこう。私はそれがれいわ新選組だと思っている。社会の隅っこや底辺で生きてこざるを得なかった人々、明日の生活がままならない人々に、「安心して」「明日があるよ」と。そして誰もがこの社会に生きていて「私は大切にされている」と思える社会をともにつくっていきたいと思っている。


■劣化した統治を99%のために機能させる


つじ 恵 比例・全国区(元衆院議員・弁護士)



 私は1%の富裕層が世界の、日本の権力を支配して好き勝手にしている今の構造を変え、99%の国民が主役である国と社会をつくりたい。それを実現できるのは日本では、れいわ新選組を中核とした政治勢力を大きくつくるしかない。この先に政権交代を必ず実現することができる。2009年の民主党政権の政権交代が国民の皆さんに失望を与えている現状をもう一度変えたい、希望を持っていただけるように立て直したい。


 大きく3点訴えたい。一つは暮らしと命をしっかり守る政治をする。コロナの感染が拡大しており、危機はまだ去っていない。医療体制はこれを抑え込むような司令塔も存在しておらず、後追いで機能していない。医療の崩壊を防ぐため、医療従事者が本当に働きがいのあるような支援体制も含めて政府がしっかりやっていくことが必要だ。戦争の影響もあるが、物価がどんどん高くなっていくことは必定(ひつじょう)だ。生活が苦しくなり、貧困化が進むことに対して消費税を廃止し、積極財政で必要なお金を必要な人々にしっかり提供する。それだけの覚悟を持った政治が今求められている。


 二番目に世界からリスペクトされるような国をつくっていきたい。ロシアのウクライナ侵略について日本はどうすべきなのか。たんに欧米の後追いで、ロシアの侵略だと唱和しているだけでは役割を果たしたといえない。不戦国家として77年世界に存在していることの意味がメッセージとして届くような政治になっていないと思う。戦争は反対だ、人々の国際協調のなかで世界の平和を実現していくんだというメッセージが非常に足りない。難民を受け入れるといっても20人わずか。専用機を用意したからといって世界に衝撃を与えるものではない。難民はその国の政府との関係がどうかということより、難民は難民としてしっかり受け入れることが日本のあるべき国際的な立場ではないかと思う。ウィシュマさんが昨年、亡くなる事態を生み出している日本の難民行政。ミャンマーでも難民認定される確率は非常に低い。こういう世界を閉ざしている日本は世界から尊敬される国といえないと思う。戦争反対をお題目で唱えるのではなく、具体的に提言していくことが今、日本に問われている。そのための強いしっかりとした、国民が自信を持てるような国と社会をもう一度つくり直していきたい。


 三点目に、弁護士として42年になるが、日本の現状は政治的にも経済的にも沈没寸前だと思う。森友事件での文書改ざんが明らかになってもだれ一人責任をとらない。国土交通省でも厚生労働省でも統計をごまかしたり、書き換えられていた。官僚制度が記録を記録として残し、それが議論の資料として提供され、後世から検証されるような制度でなければ日本社会は機能していないというに等しい。総じて日本の統治機構が劣化していることに対し、しっかり責任を追及し、膿を出していくことを弁護士として、国会議員としてやっていきたい。


 最後に、団塊世代の後期高齢者の人口比率が増えていくといわれる。団塊世代も階層分化が進んでいる。社会問題としてメスを入れ、どう解決するかということを同世代として提言していく。


■大阪から世直しの狼煙を


やはた 愛 大阪府選挙区(現役大学生・タレント)



 政治に関心を持ったのは東日本大震災がきっかけだ。原発が爆発し、初めてこの日本が抱える問題や、政治は無関係でないことに気づいた。先の衆議院選挙で比例単独・近畿ブロックで立候補し仲間を押し上げることはできた。だがやはり大阪をあきらめたくないと思った。れいわ新選組の理念「生きててよかった」と思える社会にしたい。私は維新を野党と思っていない。れいわが手をあげることで野党の輪を乱すなどといっているが、そんなことをいっている場合ではない。大阪府民、大阪市民の思いを背負ってたたかう。


 私は今大学3年生だ。れいわ新選組は積極財政を訴えている。さまざまな施策があるが、そのなかで私は若い世代にお金を流していきたい。この国は教育に投資をしない。私もそれで悩んだ一人だ。家は貧乏で、学校で絵の具や裁縫箱もみんなと同じ物が買えないなどつらい小学校時代を過ごし、大学には進学できなかった。


 東日本大震災・福島原発事故を機に世の中のことをもっと知りたいという意欲がわき、大学を受験して現在三年生になるが、お金がかかる。借金をしなければ学べない、その仕組みを変えたい。教育ローンを申請しに行くと、「あなたみたいな不安定な仕事の人には貸せない」といわれた。「大人になって学びなおすってどういうこと? 贅沢じゃないか」といったこともいわれた。


 この国はいつから学ぶことが贅沢品になってしまったのか。私は今、カードローンを組んで学費を払っている状態だ。カード会社は金利18%で何社もお金を貸してくれる。一単位3万5000円。卒業には124単位必要だ。


 私みたいな思いをする人を減らしたいし、何度でもチャレンジできる世の中にしていきたいと思っている。


■格差税制を目指して挑戦


がきや 宗明 愛知県選挙区



 「そろそろ格差是正を始めよう」という思いで政治に挑戦する。


 私はロスジェネ世代だ。就職難で仕事が選べない時代に、音楽大学を出たばかりの私はさらに就職が厳しい状態だった。最初に働いた先は、認知症施設だ。やりがいはあったが、給与は手取りで10万円だった。愕然とした。これでは家族を養っていけないと思ったのだ。介護職は全産業平均より年収が100万円以上低い。介護従事者の賃金を上げる必要がある。他にもいろんな仕事をしてきた。


 例えば運送業だ。運送業は労働時間も長く、かなりブラックだ。加えてガソリン価格の高騰で、事業者は今非常に苦しい思いをしている。ガソリン税を0%にする政策が必要だ。


 人生の折り目に差し掛かり、今の政治に対して不思議に思う事、見直しが必要と感じた事を国に提案してみたいと考えるようになった。その最短ルートで探したのが、れいわ新選組からの挑戦だった。全力で頑張る。


■国民の声国会に届ける


高井 たかし 比例・全国区(前衆院議員)



 与党も野党も経験してきたが、去年れいわに入り、本当にびっくりしたのが正直な思いだ。ボランティア一人ひとりの市民の皆さんがみずからの意志で我が事のように選挙、政治活動をおこなっていく政党はない。


 ボランティアの皆さんと接するなかでこの党に無限の可能性を感じている。しかしまだまだ皆さんが100%、120%の力を発揮していただける体制が党内には十分とれてない小さな政党だ。この力をどうやって引き出し、一緒に戦っていけるかを考えたとき、裏方に回るだけではなく、れいわ新選組の党の拡大のために先頭に立とうと決意した。


 もう一つは落選して本当に悔しい思いをした。野党の国会議員の一番の持ち味は国会での質問だ。小さな党、会派であってもできることはたくさんあった。例えば、総合支援資金という生活困窮者の方への貸し付けが6カ月までで打ち切られていたのを9カ月までの延長を勝ちとることもできた。しかし落選してできなくなった。私自身が国会に戻り、こうした仕事をやりたいという思いを強く持っている。


 幹事長という役をいただいているが、やはり国会議員でないと交渉力に欠けると感じることがある。NHK日曜討論でも、なぜか当てられる回数が私だけ少ない。これは国会議員ではないことも影響してるんじゃないか、幹事長としての仕事にも支障が出てしまっているんではないかと思い、国会議員であることが必要ではないかと感じるようになった。


 近いうちに政界再編が起こると思っている。その前にまずは野党が変わる必要がある。その時のリーダーとなり得るのは山本太郎代表しかいない。そのためには議席の数が必要だ。なんとしてもこの参議院選挙で五議席増やして二桁に乗せたいと思っている。


■与野党と違う市民政党として広げていきたい


大島 九州男 比例・全国区(前参議院議員、元内閣委員長)



 国会議員を12年してきた。自民党はアメリカと経済界、大企業のいう通りだ。では民主党はだれの声を聞いているかというと、やはり大手組合のみなさんの声が一番大きかったと思う。根っこが一緒だ。簡単にいえば「原発廃止」「消費税廃止」を大きな声でいえるかということだ。れいわ新選組は根っこが市民だ。ボランティアの皆さんの姿を見て「もっと自分にできることがあるのではないか」と思い、今れいわにいる。自民党、与党、野党とは違う根っこの市民政党として、れいわ新選組がもっと多くの国民のみなさんに認知され、広がっていくことはこの国の将来、国民のためになると思う。


 2014年の政府広報には消費税の引き上げ分は全額、社会保障、安定化に使うと書いてある。ところが引き上げ分はどこかに消えた、多くの国民はそう思っている。そういうことを明快に発信する政党はない。先の消費税を5%にするという四党合意をへた衆議院選挙で、愛知県の候補者が大手自動車メーカー労組の支援がなくなって出なくなった。「消費税を半分にするなんていわれたら輸出戻し税が半分になる。せっかく4800億円も消費税還元してもらっているのが、半額になるような、そんな政党から出るやつを応援するのはうちの企業のためにならない」という風に聞こえた。消費税のカラクリを多くの国民のみなさんに理解してもらって、いかに副作用の大きい税金であり、市民のためにならず、大企業のためになっているかという事実を知らせることは大切なことだと思っている。


 れいわ新選組は市民政党だ。市民の声が政策になっていく政党だと思う。まだまだ私たちのネットワークなどは脆弱だが、この全国選挙を通じて全国のボランティアのみなさんと市民のみなさんが一つになり、それぞれの地域で、それぞれの政策が上がってくると、私たちはそれを国会でしっかりと実現する政策に変えていける。その政党はれいわ新選組しかないという信念のもと、今回参議院の候補として立たせていただく。

http://www.asyura2.com/22/senkyo286/msg/360.html

記事 [政治・選挙・NHK286] <過去の歴史もそうだった>戦時下の参議院選挙 ろくでもない結果になる予感(日刊ゲンダイ)

※2022年4月29日 日刊ゲンダイ2・3面 紙面クリック拡大



※紙面抜粋


※文字起こし


 7月10日投開票が有力視される夏の参院選は、公示まで2カ月を切った。止まらない円安と、ロシアによるウクライナ侵攻。日本がどう対応していけばいいのか難題を抱える中での国政選挙なのだが、有権者の関心は高まっていない。


 ひとつには、与野党対決の構図が見えないことにあるだろう。何が選挙の争点になるのか、与党も野党も示そうとしないのだ。


 自民、公明の与党は例によって、選挙前のバラマキを決めた。物価高騰の緊急対策という名目で、補正予算案を今国会中に成立させることで合意。今年度予算の予備費を活用し、約1兆円の燃油高騰対策を加えた2兆5000億円規模になる見通しだ。


 通常国会終盤に補正予算成立のための衆参予算委員会が開かれるから、野党は参院選直前に岸田政権追及の機会を手にすることになる。だが、本予算の審議も低調で野党は岸田政権を追い込めず、内閣支持率は高めで安定しているのが現状だ。参院選もこのまま無風で自民党が勝利するシナリオでは、選挙戦が盛り上がるはずもない。


「岸田政権は何もしていないとよく言われますが、それどころか、コロナ対策などで失策続きなのが実態です。それでも、2月24日のロシアによるウクライナ侵攻で求心力が高まり、支持率が上昇している。昨年末の時点では、自民党が改選議席を少し減らすとの予測が大半でしたが、今では上積みする可能性も囁かれている。自民党は安泰ムードで、対する野党は1人区での共闘も進まず、勝つ気があるのかどうかさえ分からない。政権与党と戦う気迫を見せているのは、その手法には批判もありますが、衆院議員のバッジを外して参院選に挑むことを表明したれいわ新選組の山本太郎代表だけという状況です。本来は最大野党の立憲民主党が、与党との対決姿勢を鮮明にすべきなのに、まったく存在感を示せていない。野党不在で、自民党内の力学だけで物事が進んでいく危険性が高まっています」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)


防衛費や敵基地攻撃の議論は憲法改正につながる


 ウクライナ危機に乗じて、自民党は防衛費のGDP比2%への引き上げや敵基地攻撃能力の保有などを言い出している。安倍元首相が口火を切った核共有や核保有論は、自民党だけでなく日本維新の会や国民民主党からも、非核三原則の見直しを議論すべきだとの声が上がっているのが現状だ。エネルギー価格の高騰で、原発推進の声も大きくなってきている。日本の政策、針路を決する大きなテーマだが、これらが参院選の争点になるのか。


「自民党がウクライナ危機に乗じて防衛予算の拡大をことさらに主張するのは、憲法改正につなげたい思惑があるからでしょう。だったら、そんな姑息なことをしないで、参院選で正面から堂々と改憲の是非を問うべきです。それに対抗して、野党もあるべき国の形を示し、平和主義を捨てるのか否かを国民に問う。そうでなければ争点が見えず、投票率も低くなって、組織票に勝る自公両党が有利になるだけです」(山田厚俊氏=前出)


 ロシアの蛮行がメディアを席巻している現状では、プーチン大統領に対する怒りが先行し、国民の批判は岸田政権に向かわない。


 もちろん、プーチンを擁護する余地などないから、野党もロシア批判を繰り広げる。


 目下、国民の最大の関心事がウクライナ危機であれば、野党が攻勢を強めるチャンスはない。参院選は勝負にならないということだ。


日本にとっても東アジアにとっても戦後最大の危機


「野党が総崩れになり、自公が堅調で日本維新の会が議席を増やすようなことになれば、予算案に賛成して与党に接近する国民民主党も合わせて、国会は大政翼賛化してしまう。一気に憲法改正に突き進んでいく懸念が高まります。ロシアや中国の危機を煽って、軍拡も進んでいくでしょう。円安の加速で国民生活が危機にひんしているというのに、防衛費の増額なんて常軌を逸しているとしか思えない。その分の予算を捻出するには社会保障費を削るしかありません。防衛費の増額とは米国から武器を買うことであり、財閥と米国の軍事産業を喜ばせるだけなのです。そのうえ周辺国との緊張を高め、戦争の危険性が増すのだから、参院選で与党を勝たせても、国民生活にとって良いことは何ひとつありません」(政治評論家・本澤二郎氏)


 米国産の武器を大量に購入したところで、悪性インフレで国民生活が破綻してしまえばどうしようもない。エネルギー資源も食料も輸入に頼っている日本には、武器を買っている余裕などないはずなのだ。


「現実にロシアとの戦争が起きている今こそ、冷静に歴史の教訓を思い返すべきなのに、軍拡に舵を切る日本はおかしな方向に進もうとしているように見えます。第2次安倍政権で特定秘密保護法や安保法、共謀罪などが成立し、戦争をするための素地が整った。安倍元首相が韓国や中国を敵視してナショナリズムを煽り、それを菅政権も引き継いで戦後の平和主義がなし崩しにされてきたところへウクライナ危機が起きたことは、日本にとっても東アジアの安定にとっても戦後最大の危機と言えるでしょう。敵基地攻撃能力を反撃能力と言い換えたところで実態は変わらず、日本発の戦争が起きてもおかしくないし、米国の戦争に駆り出されるリスクもある。停戦や平和を求めるより『ウクライナ頑張れ』と応援する世論を見ていると、過去の歴史に重なって空恐ろしくなります」(本澤二郎氏=前出)


 歴史は繰り返す。旧日本軍は、当時の国際社会から今のロシアのように見られていたに違いない。国家の誇りを守る、正義のための戦争などという大本営に感化されやすい国民性では、いつまたロシアのように転んでもおかしくないのだ。


 軍拡で本当に国民を守れるのかという議論もないままで、この戦時下の参院選はろくでもない結果になる予感しかない。

http://www.asyura2.com/22/senkyo286/msg/361.html

   

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