3月29日10時半の太陽黒点
アマチュア無線DXcer (超長距離交信愛好家)なら、太陽黒点の活動に関心を持っている人が多い。それは太陽風による地球電離層の生成を利用して、地球の反対側の、とんでもない場所と交信できるからだ。
https://amateurmusenshikaku.com/%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%83%81%E3%83%A5%E3%82%A2%E7%84%A1%E7%B7%9A%E3%81%A8%E9%9B%BB%E9%9B%A2%E5%B1%A4/
今、とんでもない黒点活動が起きている。それは2976番で、長年、黒点に注目してきた人でも、あまり目にしたことがないほど巨大なものだ。おそらく黒点の直径は、地球の10倍以上ある。
「地球の記録」に、警鐘が鳴らされているので紹介する。
非常に巨大、かつ爆発的なエネルギー発生メカニズムを持つ黒点が地球に向いてきた 2022年3月28日
https://earthreview.net/huge-sunspot-with-magnetic-reconnection/
数日ほど前に、太陽の東側に「非常に大きな黒点」が見えてきていました。この黒点が「さらに成長して」地球に向いてきました。
この黒点群 AR 2976は、今後数日間、地球に向いた状態となりますが、スペースウェザーによりますと、大きいだけではなく、「磁気リコネクション」という爆発的なエネルギーを産み出すメカニズムを持つようです。
この磁気リコネクションという聞き慣れない現象は、既知のメカニズムではあるようなのですが、しかし説明されている論文には以下の言葉があり、そのメカニズムの根幹は「謎」のようです。
> 宇宙では、磁気リコネクションという謎のメカニズムによって大量のエネルギーが爆発的に放出される。
いずれにしましても、この黒点は「大量のエネルギーを爆発的に放出させる」可能性のある磁場を持っているようです。
太陽フレアが発生しなければ問題はないのですが、仮にフレアが発生した場合、大きなものとなる可能性もあるのかもしれません。先月には、「太陽観測史上で最大の爆発」が観測されました。
[記事] 巨大なコロナ質量放出を発生させたプロミネンスは「太陽観測史上最大の爆発」だった
地球の記録 2022年2月22日
https://earthreview.net/the-largest-solar-prominence-eruption-ever-observed/
この時は、地球から見ての太陽の裏側で爆発が起きたために、地球への影響はありませんでしたが、現在の地球に向いている状態で同じような爆発が起きると、規模はともかく、地球が太陽嵐の直撃を受けることは避けられません。
今後1週間ほどは、やや緊張した状態が続くのかもしれません。
スペースウェザーの記事をご紹介します。この記事によりますと、この黒点 AR 2976と、その隣の AR 2875が複合体となっていく過程にあるのかもしれません。つまり、この黒点群がさらに巨大なものとなっていく可能性があることをこの記事は示しています。
黒点が急速に成長中
SUNSPOT GENESIS IN ACTION Spaceweather 2022/03/27
https://spaceweather.com/archive.php?view=1&day=27&month=03&year=2022
黒点の複合体 AR2975 - AR2976 は地球に向かって向きを変え、急速に成長している。NASA のソーラーダイナミクス太陽観測衛星からの映像は、3月27日にたった 12時間で、この黒点群が、太陽の表面の 30,000kmの面積に散在する 12個以上の黒点を追加したことを示している。
新しく作成された磁気の領域は現在、プラス対マイナスで衝突し合っており、爆発的な磁気リコネクションの状況を設定している。この場所で太陽フレアが発生した場合、それは地球に向けられる。この黒点群のいくつかの黒点は巨大で、地球の大きさの何倍も広い。
天体観測者の方々には、このダイナミックな黒点グループを監視することを奨励したい。この黒点はとても大きいので、高価な太陽観測フィルターは必要ない。簡単な投影技術を使用して、目の損傷の危険なしに黒点を見ることができる。
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引用以上
2月22日の「観測史上最大のフレア活動」と、今回の巨大黒点との関連については説明されていないが、一連の活動である可能性がある。
もし、仮に、2975・2976複合黒点がフレアを放出したなら、やはり同じような巨大活動になる可能性が強い。
もしも、巨大フレアが発生し、太陽風が地球を直撃したなら、1859年のキャリントン事象か、1989年のケベック事象に匹敵するか、それ以上の災厄をもたらす可能性が非常に強い。今後、数日間の動向が鍵となる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/1859%E5%B9%B4%E3%81%AE%E5%A4%AA%E9%99%BD%E5%B5%90
https://ja.wikipedia.org/wiki/1989%E5%B9%B43%E6%9C%88%E3%81%AE%E7%A3%81%E6%B0%97%E5%B5%90
なお、キャリントン事象はX40程度、ケベック大停電はX15程度と考えられていて、今回も場合によってはX100に迫る規模になる可能性がある。
もしも、X100フレアが地球を直撃した場合は、相当な死者が出る可能性もある。
これは2012年に、地球を直撃する恐れがあったが、辛うじて方向がずれたおかげで大きな被害が出なかった。
https://www.afpbb.com/articles/-/3021481
太陽風は広範囲の停電を引き起こし、ラジオや全地球測位システム(GPS)から水道まで、電力に依存する大半のものの機能を停止させる恐れがある。
【米科学アカデミーは、1859年と同規模の太陽風が起きた場合に現代社会が受ける経済的損失は2兆ドル(約200兆円)と推計する。また、そこからの復興には何年もかかる可能性がある。
太陽風に関する研究結果を米科学誌「宇宙天気(」に今年発表した物理学者ピート・ライリー氏によると、過去50年の太陽風の記録を分析した結果、今後10年以内にキャリントン・イベントと同規模の強力な太陽風が地球を直撃する確率は12%だった。「当初は確率がとても高いことに自分もかなり驚いた。だが統計は正確なようだ。厳しい数字だと言える」とライリー氏は述べた。】
2012年7月12日の巨大フレアは、はっきりした規模が見つからないが、キャリントン事象と同規模といわれるので、X50程度ではなかったかと思う。地球直撃軌道との位相差は8日程度で、もし、それが8日ずれていたなら、現代文明は200年後退したといわれている。
なぜ、「文明が後退」するのか? それは、太陽風のエネルギーによって、地球上(高緯度地方)に巨大な「南向きの磁場」が生成され、それが地上のあらゆる金属に誘導電流を発生させるからだ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%98%E5%B0%8E%E9%9B%BB%E6%B5%81
金属の長さが長いほど、「誘導電流=サージ電流」が大きくなるので、一番ひどい被害を受けるのはコイルである。1989年のケベックでは、発電所のコイル類が焼き切れて、発電能力が失われ、また変電所や家電機器類まで破壊された。
ただし、電力から切り離されたコイルには、理論上、大きな被害は出なかったと思われる。
1989年は、まだマイコン類が日常生活に、あまり普及していなかったので、大型強電機器類に深刻な被害が出たが、あらゆるコンピュータに加え、電気・水道・ガス・自動車にまでマイコンが使われる現在、サージ電流が電子基盤を破壊するため、すべてのコントローラが使い物にならなくなるので、200兆円もの被害が出ると予想されている。
https://shanti-phula.net/ja/features/superflare/
実は、一番問題になるのが、世界に500基近く建設された原子力発電炉である。この冷却電源がサージ電流によって破壊される可能性がある。
もしそうなれば、高緯度地方の原子炉を中心に非常に多くの原発で冷却電源喪失によるメルトダウン(破局事故)が発生することになる。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaesjb/54/1/54_27/_pdf
原子炉には、通常の冷却システムに加えて、ECCSや空冷システムなど、いくつかの多段冷却システムがあるが、多くは全電源喪失によって機能しなくなることが、福島第一原発事故で証明された。
福島の場合は、非常用ポンプが津波で破壊されたが、巨大フレアは、非常用ポンプのモーター類をサージ電流で破壊してしまうため、やはり冷却不能→メルトダウンに進む可能性が大きい。
したがって、北半球だけで数十の原発が同時にメルトダウンを起こし、莫大な放射能汚染が避けられず、人類は南半球の一部で細々と生き残るしかできなくなる。
ちょうど、第一次世界大戦が勃発すると、スペイン風邪が流行して、20億人口中、1〜2億人を殺して、戦争どころではなくなったことに似た現象が起きる。
神は、世界戦争を引き起こす懲罰として、巨大な放射能汚染を引き起こして人類を滅亡させるかもしれない。
【終末】史上最強の太陽フレアが現代で発生するとどうなるのか?
https://www.youtube.com/watch?v=MdHLvDGjDRI
ちょうどEMP爆弾が上空で爆発したのと同じ現象が起きる。太陽フレア爆発が起きいて、地球に到達するまで、およそ三日程度と考えられる。
なお、プーチンロシアは、西側諸国との世界戦争の緒戦で、このEMP核爆弾を投下すると予想されている。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/65788