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2022年1月23日07時30分 〜
記事 [政治・選挙・NHK285] 「連合、参院選は支援政党を明示せず」連合に食い物にされたお人好し立憲(まるこ姫の独り言)
「連合、参院選は支援政党を明示せず」連合に食い物にされたお人好し立憲
http://jxd12569and.cocolog-nifty.com/raihu/2022/01/post-b4f742.html
2022.01.22 まるこ姫の独り言


立憲もどこまでお人好しなんだか。

衆議院選挙、ああでもない、こうでもないと嫌がらせばかりして、野党共闘を邪魔して来た連合は、「参院選は支援政党を明示せず」

あれだけ立憲ははれ物に触るかのように、お殿様にでも従うように吉野に服従してきたが、あげくこの仕打ち

立憲を積極的に支援するというより、自民党と野党の数を互角にするために野党共闘を応援してきた身としては、連合が散々茶々を入れ、それに対する立憲のあまりの不甲斐なさに歯ぎしりしたくなる気分だったが。。。

案の定、衆議院選挙は何の策も持たない立憲は維新の勢いに押されてしまった。

結局、連合に選挙妨害をされたも同然の選挙だった。

いい加減気づけよ、連合の節操のない汚い正体を。


連合、参院選は支援政党を明示せず 共産との共闘候補は推薦もなし
 1/21(金) 19:30配信 朝日新聞デジタル

>日本最大の労働組合の中央組織・連合は21日、夏の参院選で支援政党を明記せず、政党と政策協定も結ばない基本方針案をまとめ、加盟組合に伝えた。共産党と「野党共闘」する候補者を推薦しない考えも盛り込んだ。2月中旬の正式決定をめざす。

>今回の方針は、自民党が連合へのアプローチを強めるなか、組合員の野党離れを加速させる可能性がある。


もう、前から自民党を支援するみたいなことが連合の中では密約されていたのではないの?



だから連合も節操なく、衆議院選挙期間中、公明党を応援したり出来たのではないか。。

連合の動きは相当怪しかった。

だから、岸田が連合の新年会に出席をし壇上で演説をしたのに対し、立憲も国民民主も壇上に持上げてもらえなかった。

それに対して抗議したのか。

立憲は連合に気兼ねし過ぎだ。


いくら気兼ねしてもそれに応えない連合に何の魅力があるのだろう。

立憲を小馬鹿にしたような態度の連合芳野に誰も不快感を抱かなかったのだろうか。

見ている方がよほど不快感で一杯だった。

盛んに連合は共産党を排除してきたが、どう考えても漁夫の利を得るのは自民党だよな。。。

今の図は、野党共闘を袖にしてまで連合にすがろうとしたのに、その連合に袖にされた間抜けな立憲の図。

連合の野党三行半宣言にたいして、立憲も腹をくくって決別宣言をすればいいのに。

労働貴族の連合より、「市民連合」を味方につけた方が良い結果が得られるのではないだろうか。

これでもまだフラフラしていると、ますます芳野に足元みられる。

そしてあのずる賢い維新にも抜かれる。



http://www.asyura2.com/22/senkyo285/msg/269.html

記事 [政治・選挙・NHK285] 打つ手なし黒田日銀<本澤二郎の「日本の風景」(4332)<じりじりと悪すぎる円安突入で、日本も企業・家庭も価値激減!>
打つ手なし黒田日銀<本澤二郎の「日本の風景」(4332)
http://jlj0011.livedoor.blog/archives/31851761.html
2022年01月22日 jlj0011のblog


<じりじりと悪すぎる円安突入で、日本も企業・家庭も価値激減!>

 1%+αの超がいくつもつく豪邸に住む特別人種のことではない。大衆の資産が激減していく、その責任はアベノミクスという財閥・株屋向けの悪政を強いてきた、日本の中央銀行である日銀総裁の黒田東彦に、主たる責任がある。ひたすら紙に過ぎない、裏付けなしの円を刷りまくった悪しき成果が、現実のものとなってきたからである。

 かつて世界第二位の経済大国は、偏狭なナショナリスト・中曽根康弘のバブル経済の崩壊から始まった。消費税など巨額の増税と莫大な借金大国、追い打ちをかけたA級戦犯・岸信介の孫・安倍晋三の長期政権下の、禁じられた金融政策の強行で、とうとう墓穴へと進行している。

 実に、60兆円を貸し出して、ある程度の倒産を回避しているが、返却されない血税・国民の負債となる。五輪の負債も気になる。同じ金額の60兆円を、安倍は在任中、中国封じ込めのためにばら撒いてきた。史上最低の政治屋を選んだ、神社神道の自民党と創価学会の公明党によって、日本国民は地獄を見せつけられようとしている。誰か食い止められるか?

<銀行預金・タンス預金も羽が生えて軽くなる高物価の時代へ>

 裏付けのない紙切れに過ぎない円は、日本列島にあぶれているが、財閥を含めて、これを投資に回そうとはしない。誰も危ない橋を渡ろうとはしないらしい。極右政治の行き着く先は、外交で緊張政策を打ち出す、内政は莫大な借金予算で、軍拡と平和憲法の解体狙いだ。

 いまや銀行が機能していない。借り手がいない。大衆の預金に対して、しっかりと手数料を取っている。銀行の自動預け払い機が減少、支店も次々と閉鎖され、行員も首になっている。

 賢い金持ちは、カネを自宅に持ち込んでタンス預金にしているが、悪い円安によって、円に羽が生えて価値が激減している。脱税プロの富裕層は、海外の秘密口座に預けて、もうそれだけで懐を膨らませている。

 異常・異様な時代の到来である。

<「安倍晋三ともども処罰とのせよ」との巷の叫びも>

 東大法学部は、生きた経済を知らない、とは清和会OBの口癖である。

 銀行とグルだった福田赳夫の清和会を酷評しているのであろうが、日本には経済学者(エコノミスト)もいない。財閥は無能な原子力ムラ官僚と提携して、原発大国を目指してきたが、311のフクシマ東電爆破で失墜した。研究費にまとわりついてきた学者群・日本学術会議の面々には、倫理・道理が通用しない。311下でも、原発推進に凝り固まっている。それを大々的に宣伝する読売グループに反吐が出る。

 巷では「安倍を処罰せよ」「いや黒田も処罰して責任を取らせよ」の合唱が高まっている。穏健な人びとは、理性を失い、感情的になりつつある。こうした国民感情を正確に理解する、見識のある政治家も官僚もいない日本である。

 「林真琴検察は、退任に向けて優柔不断の無責任検察に堕してしまっている」と善良な市民から見られている。警察庁長官の中村格は、TBS強姦魔の逮捕を押さえた功労者として、警察の最高位に就いている。

 国民に代わって、悪を成敗する立場の人物が、悪に染まってしまっている日本、そのことを報道しない言論界、そして幼稚園児のような野党である。

<日米の金利格差で日本投資お陀仏、円安(日本価値沈下)さらに>

 従来、ゼロ金利の日本で、世界のハゲタカは金利無しで、大金を借りて株を転がしてきた。株が下がると、彼らはその下がった株を大量に買い込む。すると日銀の黒田が買いまくって、すぐさま株を上げるからだ。

 いまハゲタカは姿を消した。日本株を買っても円安だから、結果的に損するのだ。アメリカの金利高へと投資作戦を変更したのだ。目下、日米の金利差は過去に見られないほど大きくなってしまった。

 黒田の悪政のツケを、国民が支払わされているのである。欧米は一斉に金利高に動いている。日本だけが、依然としてゼロ金利だ。日本株でもうけても為替で大損する。年金基金は株安で崩壊する!

 黒田の暴政は、万死に値する。「黒田を斬れ」は、天の声となっている。「安倍と黒田の闇資金を徹底して暴け」という世論の高まりは、いわば当たり前のことである。

<コロナ観光24万人=99%ダウン、どうした目標6000万人>

 政府がGO TOトラベルにこだわる理由は、経済の歯車を動かす原動力の一つだからだ。投資をしない財閥は、500兆円の資金を抱え込んだままであるため、余計観光に注目する。しかし、コロナがそれを食い止めてしまった。

 昨年の日本を訪れた外国人は24万人。たったの、というべきだろう。99%も激減した。日本の観光は完全に潰れてしまった。

 ネット情報で見ても、国内の温泉地の大半が廃墟となっている。格安ホテルにすれば、国内客が其れなりに入るだろうが、旅行会社は自分の暴利にこだわって、そんなに安くしない。

 昨夜Youtubeで見た草津温泉(群馬)を、中国の旅行会社が大宣伝していた。福田赳夫の次男・郁夫が婿入りした「横手館」を確認したかったが、無駄だった。草津では、女性元市議と現職男性が対決する町長選が始まった。町長室でレイプされた女性の反撃に注目が集まっている。人は寄ってたかって、女性の言い分を「おかしい」と決めつけている。真実を確かめてはどうか。草津に乗り込んで取材して欲しい。

 男尊女卑の風土に誤魔化されないように期待したい。伊藤詩織さんではないが、レイプ事件を口外できる日本女性は、まずほとんどいない。「木更津レイプ殺人事件」でしかと確認した筆者である。伊藤さんの奮戦を祈りたい。男はすべからく狼であろう。

<安倍と黒田のアベノミクス失政責任を追及する日本人は多い>

 日本と日本人と日本企業は、安倍のためのアベノミクスによって、生存価値を奪われている。そのための金融・為替の悪政を強行してきた黒田を、許してはなるまい。

 たとえ預金ゼロの非正規雇用の人たちも含めて、資産価値が減少している。預金者でも、円の価値が下がり、合わせて物価高の追い打ちという、二重の損失を日々被っている。

 超豪邸に住んでいるであろう安倍や黒田にとって、小さなことかもしれないが、大衆の損失は大きい。死活問題である。

 大寒を過ぎて、本格的な寒さを迎えているが、半月もすれば、徐々に春が訪れる。水仙だけではない。落葉樹の枝にも変化が出てきた。日本人・庶民大衆も遠慮せずに春らしい声を上げよう。憲法の要請である。遠慮せずに、安倍と黒田の追放と処罰を求める運動に飛び込んではどうか。

 ワクチンご用心とも訴えよう。

2022年1月22日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)


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黒田日銀総裁が最大のリスク要因…「悪いインフレ」放置の呆れた“思考停止”ぶり(日刊ゲンダイ)
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記事 [政治・選挙・NHK285] 河井案里氏に何が? 睡眠薬大量服用で救急搬送、2020年3月には任意聴取の直後に(日刊ゲンダイ)



河井案里氏に何が? 睡眠薬大量服用で救急搬送、2020年3月には任意聴取の直後に
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/300304
2022/01/22 日刊ゲンダイ


ハツラツとしていた初登院時(C)日刊ゲンダイ

 こう言ってはなんだが、「また」か。2019年参院選の広島選挙区をめぐる大規模買収事件で有罪が確定(公選法違反罪)し、当選無効となった河井案里氏が救急搬送され、入院中だという。

 コトの経緯はこうだ。20日午後6時半ごろ、案里氏の親族が「〈さようなら〉などと自殺をほのめかすような連絡があった」と110番。警視庁渋谷署員が都内の自宅マンションに駆け付け、意識もうろう状態の案里氏を見つけたという。睡眠薬を20錠ほど服用したとみられている。命に別条はないという。

「通報したのは同居している家族のようです。詳細は不明ですが、時間帯からいって出先から通報したのか。案里氏本人は入院中です」(捜査事情通)

 夫の河井克行元法相は21年10月に公選法違反(買収、事前運動)の罪で懲役3年、追徴金130万円の実刑が確定。服役中だ。

 案里氏が薬の大量服用で救急搬送されるのは、少なくとも2回目。20年3月にも薬を飲み過ぎて体調を崩し、赤坂の衆院議員宿舎から救急搬送された。自民党本部から河井夫婦の陣営に1.5億円の資金が流れていたことが判明し、広島地検が夫婦の秘書2人を公選法違反(買収)の疑いで逮捕・起訴。夫婦ともに任意聴取を受けた直後だった。

 案里氏は当時の幹事長派閥だった二階派に属していたが、「派内では話題にもなっていない様子。党内の権力抗争でそれどころじゃないですから」(永田町関係者)。

東京では搬送困難案件が急増中

 新型コロナウイルスの第6波が猛威を振るい、救急車を呼んでもすぐに搬送先が決まらない「救急搬送困難事案」が急増している。総務省消防庁によると、16日までの1週間で4151件に上り、過去最多。第5波の真っただ中だった8月中旬の3361件を大きく上回った。地域別では東京消防庁管内が最多の2149件(うちコロナ疑い475件)。必死に救いを求めても医療を受けられない市民もいるのに、どこまで身勝手なのか。

http://www.asyura2.com/22/senkyo285/msg/271.html
記事 [政治・選挙・NHK285] 権力独占の富裕層に重課税を!<本澤二郎の「日本の風景」(4333)<不公正な税制を富豪が認める異例の書簡公表の背景は?>
権力独占の富裕層に重課税を!<本澤二郎の「日本の風景」(4333)
http://jlj0011.livedoor.blog/archives/31862988.html
2022年01月23日 jlj0011のblog


<不公正な税制を富豪が認める異例の書簡公表の背景は?>

 「21世紀の中世」といわれる現在の、いびつな社会が問われ続けてきたが、とうとう大富豪が悲鳴を上げ始めた。国際的な通信社・AFPが報じたので、少しく解説と分析をしたい。「世界の富豪102人が、富裕層に課税を」という不思議な書簡を公表した、というのである。

 正論だが、ことほど富豪に金が集まる税制であることを、当事者が認めたことになる。政治的に分析すると、各国の権力は、国際機関を含めて、富豪たちが牛耳っているという意味である。日本では、いろいろあっても、三井や三菱の財閥に大衆の血税が収奪されている。公正な社会とは裏腹なのだ、そのことを富豪勢力が認知したことになろう。

 原子力ムラを掌握するロスチャイルド財閥、石油エネルギーのロックフェラー財閥に代表されるが、昨今はそれらの配下のIT産業もその枠に中に入っているらしい。著名なビル・ゲイツの裏側も報じられるようになってきている。

 日本でも東京や大阪だけでなく、富豪の豪邸が至るところにそびえていることを、この歳になってようやく知った。Youtubeの成果である。東京の目白もその一つで、かつての田中角栄邸を眺めようとしたが、何と紹介されなかった。角栄邸を超えた豪邸が、確かに沢山そびえている。

 豪邸族からしっかりと税金を集めて、貧者に配る政治が目下の急務である。ということは、自民党税制調査会が大衆から収奪する税制を構築してきた、悪の存在であることが理解できる。消費税はその典型だ。介護保険や健保しかりだろう。

<人類は1%、0・1%に対して猛然と怒りを爆発させてきた証拠>

 「もうカネはいらない。我々から金を集めろ」と人気挽回をはかろうとしている富豪に、一体何が起きているのか。

 人類は、この10年、20年の間にいろいろと勉強してきた。凡人ジャーナリストもその一人だ。悲しいかな現役の言論人の多くは、朝日新聞やNHKに限らず、碌な仕事もしないで、高給を食んできている。そのため、貧者特に母子家庭、中でも養育義務を果たさない、東京都公園協幹部の杉嶋拓衛のような不届き者がいるため、いたいけな子供の教育はままならない。

 これに小池都知事も蓋をかけている。お話にならない。

 自民党と公明党と小池ら政治に携わっている与野党の輩は、富豪に対して課税の強化をしようとしない。むしろ、その逆である。財閥1%と0・1%に、富が集中するような制度を強行して恥じない。それを内部告発する役人もいない。

 確か東京都の学校給食のおばさんの給与が高すぎる、という話を自民党関係者から聞いたことがある。肝心要の中世の税制のような、富豪に有利な税制についての告発は、聞いたことがない。

 しかし、事態は変わった。Youtubeでシャッター通りどころか、廃村・廃集落・廃温泉街をたくさん見せつけられると、腸が煮えかえるような印象をもつものである。不公正な、超がつく格差社会に気付かされる。

 1%NOは、ワシントンのデモ隊の抗議看板だったと記憶している。1993年3月、訪米した折のホワイトハウス前で、寝袋に包まるホームレスを思い出した。日本でも半島出身者の貧しい集落を、Youtubeで見ることが出来る。見て関東の人間は悲しくなる。反対に首相や国会議員という恵まれた地位について、反半島政策を強行する!頭が混乱する場面である。

 事態は変わった。99%が怒りの炎を燃えさせて、1%に体当たりしているのである。ワシントンでも、富裕層への課税強化を打ち出している。岸田内閣も声だけは、公平な分配を言いだしている。民衆は立ち上がっているのである。人々が、それぞれの持ち場で、1%に攻勢をかけている、それが富豪102人の「金持ちに課税を」とぶち上げて、体をかわそうというのであろう。

<大不況とコロナでも空前の利益を上げた悪魔集団を許さない!>

 不況とコロナで、命を落としている老人、弱者は少なくない。健保を手にしながら、病院にも入れずに命を落とした悲惨な市民も、少なくなかった。重症化しないオミクロンでも、お年寄りや持病持ちの命は、危険にさらされている。

 失業して、子ども食堂や教会の炊き出しに駆け込む人たちの、それこそ塗炭の苦しみの中で、必死で生きようとしている無数の国民。他方で、富豪は、そのことで莫大な富を集めている!これをどう見たらいいのか。

 彼ら富豪は、悪魔に違いない。そう信じ込む大衆の怒りの矛先は、いうまでもなく富豪へと向かうだろう。令和の一揆かもしれない。

 豪邸の前に、大衆がデモをかける時代の到来である、と予測する向きもある。宗教に名を借りた集票・集金の富豪カルト教団、皇位継承166億円、皇室改修費用33億円、おまじない原始宗教行事に22億円に大衆の怒りは、爆発寸前というのだ。

 悲しいことだが、日本の富豪は貧者に施しをしない。これも災いのもとになっていると聞く。果たして102人の書簡を、日本の富豪と岸田内閣は、どう受け止めるのであろうか。

<日本のアベノミクスで財閥の内部留保金+金持ち政治屋に重課税>

 アベノミクスをほめちぎるものは、神社の巫女同然のような自民党幹部しかいないというが、株転がしで大金を懐に入れている一部の日本人は、批判しないようだ。新聞テレビの記者連でも、株に手を出していると聞くと、ゾッとするばかりだが、彼らが安倍晋三や黒田東彦を批判することは万万が一ない。

 いまや財閥の内部留保金500兆円を、貧者のために使う場面であろう。自然エネルギー機器開発に特化するといいだろう。核のない帆船で航海できる日本へと、舵を切る時代の到来とすべきだ。富豪の資金で、消費税をゼロにする、年金と健保にも万全を期す。円安阻止で、物価高を食い止める。岸田には重すぎる任務かもしれないが、やれば大衆が支援するだろう。帆船日本丸が安全航海を約束することが出来る、そのための富豪課税でなければなるまい。改憲軍拡は金輪際NOである。

 富豪のための政権から、大衆のための政治に舵を切れば、前途に明るさが見えてくるだろう。102人書簡を逆手に取れ、である。

2022年1月23日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)


パリAFP=時事】世界の富豪102人が19日、「今こそ私たち富裕層に課税を」と、政財界のリーダーに富裕税の導入を呼び掛ける異例の書簡を公表した。
 書簡は、世界経済フォーラム(WEF)が主催するオンライン会議「ダボス・アジェンダ」に合わせて、「パトリオティック・ミリオネアズ」や国際NGOオックスファム・インターナショナルなどによって公表された。

 署名したのは、米娯楽・メディア大手ウォルト・ディズニー共同創業者の孫アビゲイル・ディズニー氏ら米、カナダ、独、英、デンマーク、ノルウェー、豪、オランダ、イランの富豪。

 102人は現行の課税制度は不公平で「富める者がより豊かになるよう意図的に設計されている」と批判した上で、「世界のすべての国は、富裕層に適正な税負担を求めなければならない」「今こそ私たち富裕層に課税を」と訴えた。

http://www.asyura2.com/22/senkyo285/msg/272.html

記事 [政治・選挙・NHK285] 公選法違反で有罪の河井案里・元参院議員が「さようなら」の前にやるべきこと(日刊ゲンダイ)
公選法違反で有罪の河井案里・元参院議員が「さようなら」の前にやるべきこと
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/300326
2022/01/23 日刊ゲンダイ


河井案里氏(C)日刊ゲンダイ

 若者らに絶大の人気を誇った音楽グループ「AAA」(活動休止中)の楽曲「さよならの前に」ではないが、少しでも政治の世界に身を置いた者であるなら、もっと別の方法でけじめを付けた方がいいのではないか。20日夜に約20錠の睡眠薬を服用し、救急搬送されていたことが分かった元参院議員の河井案里氏(48)のことだ。

 2019年の参院広島選挙区をめぐる大規模買収事件で有罪(公選法違反)が確定し、当選無効となった河井氏。警視庁によると、河井氏の親族から「『さようなら』と連絡があった」との110番があり、署員が東京・渋谷区内の自宅マンションに駆けつけたところ、自室で意識がもうろうとしていた河井氏を見つけたという。

 命に別状はないというから、まずはひと安心というべきだろう。だが、「さようなら」と周囲に自死をほのめかすほどの「覚悟」を持ったのであれば、睡眠薬を服用する前に「政治家」としてやるべきことがあるのではないか。

 そう、公選法違反の買収資金に使われたとされる自民党本部からの1億5000万円について、いつ、誰が、何の目的で支出したのか。当時の自民党総裁(安倍晋三元首相)や幹事長(二階俊博衆院議員)、一緒にパンケーキを食べた官房長官(菅義偉前首相)はどう動いていたのか、ということ。公判でも明らかにされなかった事件の裏側の「すべて」を知っているのは河井氏だからだ。

 ネット上でも<自分一人で責任をかぶる必要はないでしょう。そうではなくて、何があったのかを明らかにするべきです><あなただけが悩むのはおかしい。本当の悪党は平気の平左で暮らしていますよ。すべてを明かして人生をやり直しましょうよ>などと河井氏に「真相」を求める声が少なくないようだ。

「真相は墓場まで持っていく」ーー日本の政治の世界では当たり前のように語られている言葉だが、森友学園の国有地売却をめぐる事件をみても、「本当の悪党」は自死に追い込まれた職員にすべての責任を背負わせ、今でものうのうと暮らし、出世している。河井氏が最悪の事態に追い込まれれば、こうした悪党が安堵するだけなのだ。

 河井氏は40代。日本の女性の平均寿命年齢は約88歳だから、残りの人生はまだまだ先がある。

「すべて」を明かして「悪しき政治の世界」ときれいさっぱり決別するのか、それともバカバカしい永田町の論理に基づく誤った選択で「悪党野放し状態」を放置すのか。かつて河井氏が「政治の道を志した思い」を今こそ振り返り、「反撃」してほしい。

http://www.asyura2.com/22/senkyo285/msg/273.html
記事 [政治・選挙・NHK285] D.アイクがカルトの計画を頓挫させる方法を伝授、2年ぶりの『ロンドンリアル』出演で(高橋清隆の文書館)
元記事http://blog.livedoor.jp/donnjinngannbohnn/archives/2046600.html
http:/


 新型コロナ(COVID-19)騒動で英国中の笑い者から英国一の人気者になった著述家のデーヴィッド・アイクが1月21日英国時間午後5時(日本時間1月22日午前2時)、『ロンドンリアル』に約2年ぶりに出演し、「コロナ対策」が世界的なファシズム化をもたらしていると指摘するとともに、「おかしいと言いつつ従う」階層を「従わない」階層に組み入れる重要性を説いた。


 2022-01-23
https://bit.ly/3ItONkZ


 同放送局のオーナーで2021年5月にロンドン市長選挙にも立候補したブライアン・ローズによるインタビュー「ROSE/ICKEY」は、3時間36分に及んだ。今回のタイトルは「ヴィンディケーション(立証)」。アイクが30年来にわたって警告してきた人類奴隷化への道筋と、この2年間のコロナ騒動が茶番であるとの彼の主張が正しかったことを証明する機会にしたいとの思いが読み取れる。


 『ロンドンリアル』が最初にアイクをインタビューしたのは2020年3月18日。続く同年4月6日放送の「ROSE/ICKEU」は番組終了直後にユーチューブが動画を削除。フェイスブックやヴィメオ(Vimeo)なども続いた。さらにユーチューブは、それまでの『ロンドンリアル』の全ての動画を削除している。英国の公共放送BBCが同番組を「陰謀番組」と酷評すると、同年5月6日放送の「ROSE/ICKEV」は130万人が同時視聴する、人類史上最大の生討論番組となった。


 今回のアイクの主張の要点は以下の通り。


・この2年間、上位1%が底辺を抑圧する「ハンガーゲーム」社会が一気に現実化した。これまで自由の国と思われてきたカナダやオーストラリアなどがワクチン証明の必須化でファシスト国に転落した。


・コロナ時代に3つのグループができた。すなわち@ただ従うAおかしいと言いつつ従うB従わない――。戦略としては、AのグループをBのグループに入れていくことが必要。国際カルトの実現目標に協力しない人が十分な数になれば、もはや強制できない。


・都市封鎖(ロックダウン)は健康に良くない。経済面での思惑がある。IT企業に商機を生むだけでなく、独立した製造業者や小売業者をグローバル資本に依存させる。同時にAI技術への依存を深め、少数者による支配を強めていく。


・人工子宮が開発される一方、精子の数が致命的に減少している。これが続けば、人間同士による生殖が不可能に。


・ワクチン接種を条件に学校再開を認めているが、健康とは無関係。新型コロナワクチンは人の遺伝子を組み換えて、合成人間である「ヒューマン2.0」にする機能がある。


・人々の自由を奪うには、金欠状態にし、貪欲な1%のカルトに仕えさせること。ベーシックインカム(B.I)はその口実になる。最終的には1つの通貨をデジタル化し、現金は廃止する。


・反逆精神とは、批判的思考の精神。真の力はどこにあるのか。体制がわれわれに押し付けている力は、われわれが与えたものにすぎない。


・自尊心を高め、カルトの実現目標に協力しないこと。臆病になるのは、結果を気にするから。起きてもいない結果を気にせず、心の声に従おう。


・米国のトランプ支持者は奴隷化への道をいくらか戻した。これからわれわれが何をすべきか。トランプに力を託すことではない。そうした習慣が支配の源泉だから。


・中国は、人類奴隷化の青写真。米国は崩壊に向かっており、南側国境を開放しているのもわざと。両国ともカルトの持ち物である。


・コロナ時代は、これまでの国際カルト体制を覆す絶好の機会である。私は楽観視している。


 注目すべきは、トランプについて言及しながら、彼を批判しなかったこと。2019~2020年4月刊行の『今知っておくべき重大なはかりごと』(ヒカルランド、原著は2017年上梓)では彼を「インチキ話の調達人」と形容し、「泥池から水を抜くのではなく、泥池を広げている」とやゆし、2021年7月刊行の『答え』第1巻[コロナ詐欺編](同)でも彼を「政治役者の一方の操り人形」と突き放している。もっとも、今回も彼自身をたたえるわけではない上、支持者たちに自立を説いているのだが。


 インタビューは3時間半を超える膨大な分量で、私の乏しい英語力ではとても2、3日で全訳できない。ご興味のある方は、直接ご視聴いただきたい。


■参考サイト
『ロンドンリアル』公式ホームページ


■関連記事







答え 第1巻[コロナ詐欺編]
デーヴィッド・アイク
ヒカルランド
2021-07-15



http://www.asyura2.com/22/senkyo285/msg/274.html

記事 [政治・選挙・NHK285] 辺野古巡る25年は何だったか 防衛マネーが煽る投機主義 薄汚れたボス支配に市民は辟易(長周新聞)
辺野古巡る25年は何だったか 防衛マネーが煽る投機主義 薄汚れたボス支配に市民は辟易
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/22593
2022年1月20日 長周新聞

 辺野古新基地問題を最大の焦点とする名護市長選が16日に告示され、23日の投開票に向けて選挙戦が過熱している。今回も一騎討ちとなった市長選は、あえて辺野古新基地建設の是非には触れず、米軍再編交付金を財源にした子育て無償化(保育、医療、給食)などの実績をアピールして逃げ切り、基地建設容認の既成事実化を図る現職の渡具知武豊(自民・公明推薦)に対し、辺野古新基地建設反対を明言し、新基地受け入れという国策に依存した市政運営ではなく、「名護市のことは名護市民で決める」「市民の命と暮らしを守り抜く市政を」と訴える新人(前名護市議)の岸本洋平(オール沖縄等が支援)が激しく追う展開となっている。新型コロナ感染再拡大という条件の下、選挙戦は前回とは打って変わって静かなものとなっているが、水面下で市民の問題意識は激しく揺れ動いている。本紙は、現地取材をもとにした記者座談会で市長選情勢を分析した。



  市長選の告示後、両陣営の宣伝カーが市内を走り回ったり、各種宣伝ビラがポストに投函されてはいるものの、コロナ感染対策上、政党幹部などを招いた演説会や集会、ローラーによる口コミ作戦などを両陣営が控えていることもあり、市民からは「かつてなくおとなしい選挙」と語られている。

 4年前の前回市長選は、当時現職の稲嶺市政に対して「このままでは衰退の一途」「市民の暮らしは苦しくなるばかり」という自民党や公明党の関連団体によるネガティブキャンペーンが展開され、創価学会が本土からも人員投入してチームを組んで個別訪問をやったり、レンタカーを何十台も借りて期日前投票に有権者をピストン輸送したり、徹底的な人海戦術で市長ポストをもぎとった。

 当時は、大手広告代理店が作成したといわれる、きらびやかな名護沿岸開発イメージの政策ビラも配られ、「スターバックスが来る」「映画館・屋内アミューズメントパーク」「ロングビーチ」「無料Wi―Fiの設置」などの若者が喜びそうなイメージを振りまき、終盤では「紹介者カードを持って行けばマージンがもらえた」という学生がいたり、高校生や若者などが飲み食いに連れて行ってもらってそのまま期日前投票に行ったことなど、相当に現ナマが飛び交った選挙だったことが今でも市民の語り草になっている。創価学会トップや菅官房長官(当時)など政府与党の重鎮が水面下で業界回りをやる「ステルス作戦」を展開し、最後には小泉進次郎が応援演説にやってきて「ハワイをこえる好景気が名護にもやってくる!」などと大風呂敷を広げるなど、虚実入り混じる騒乱状態だっただけに、それに比べて今回は「不気味なほど静かだ」と語られる。

  ただ今回も水面下では、建設業界、医療業界、農漁業団体などの各業界では自民党本部からの締め付けが強まり、公明党も独自事務所を立ち上げて組織票固めに必死になっている。東京からも業者に直接電話がかかってくるなど、東京司令部が主導するステルス作戦は健在で、もっぱら裏通り選挙の様相だ。

 渡具知陣営としては、今回も基地問題を争点にすることを避ける一方、基地受け入れを前提とした米軍再編交付金でおこなった子育て無償化政策などの実績を前面に押し出し、「市長が変わったら、現在の無償化はすべてなくなる!」「この流れを止めるな!」「市民の暮らしをもっと豊かにするには国との協調が必要」といった、「国とのパイプ」による経済問題を中心論点にしている。

 前回までは旺盛だった誹謗中傷ビラ作戦や横断幕による陽動は控えめで、東京の大物政治家が前面に出ることもなく、「あえて選挙を盛り上げずに組織票で逃げ切る戦略をとっている」といわれる。市民からは「オール沖縄の足元がぐらついているから、今回は楽勝と高(たか)をくくっているのでは?」と語られ、それはまるで横綱相撲のようにもみえる。「それだけこの4年で投じたカネと締め上げに自信を持っているのではないか」という見方もある。

基地押付ける為のアメに未来を委ねていいか

  子育て中の若い世代のなかには、この4年でおこなわれた保育料、小中学校の給食費、18歳までの医療費の無償化について「助かっている」という声があるのは確かだ。非正規雇用の共働き世帯が増えているなかで、毎月のやりくりのなかで育児にかかる月数万円の支出が減れば助かるのは当然だし、それそのものは市民にとって必要な施策だ。

 だが、それが辺野古新基地を受け入れることを前提にした米軍再編交付金でおこなわれていることはあまり認識されていない現状がある。「無償化が助かるからといって基地が来てほしいと思っている人はいない…」と複雑な思いも聞かれる。

 自民・公明党は「基地問題だけが争点ではない」といい、それに支えられる渡具知市長も「容認ではない」とフェイクしながら、基地建設容認の見返りとして振り込まれる再編交付金という“アメ”を子育て世帯に意識的に配分し、「無償化を継続したいのなら、国と協調する現職一択しかない」というのを常套句にしている。

 「国との協調」とは、要するに「辺野古への基地建設を容認する」ということでしかなく、アメをしゃぶらせることでそれを既成事実化するものだ。「地獄の沙汰もカネ次第」という言葉があるが、目先の生活が少し楽になるということと引き換えに、未来永劫にわたって市民の生命や財産を脅かす米軍基地を受け入れさせ、有事のさいには真っ先にミサイルの標的になることをみずから選択させるという卑劣なやり方だ。

 県土の優良な土地のほとんどを米軍基地として接収されている沖縄県の県民所得は常に全国47番目といわれるほど低く、それによって子育て世代が苦しんでいることをわかっているからこその無償化制策であって、それが本当に必要と思っているのなら、基地とは関係のない予算でやれ!というのが市民の本音だ。現に、毎年14億円程度出ている再編交付金について、国は「基地反対」を主張する稲嶺進市政の8年間には、交付凍結という露骨な経済制裁をおこなった。市民にとって必要な施策、しかも名護の未来を担う子どもたちのための施策を基地受け入れの見返り条件にしていること自体、まさに人質予算だ。

  この市長選にあわせるように国が完成を一年半前倒しした名護東道路にしても、沿岸開発にしてもすべて同じだ。市民にとって必要な施策は多々あるが、「福島の原発立地自治体と同じで、たとえ立派なハコモノが建ち、リゾート開発がされ、水道光熱費が値下がりしても、基地をつくらせてしまえば、ひとたび有事になればミサイルの標的になってすべてが吹き飛ぶ」「子どもや孫の世代が頭上から黒い塊がいつ落ちてくるのかという恐怖に脅かされながらの生活を強いられることになり、現に今基地から米兵が好き勝手に出歩いてコロナを振りまいても国は抗議一つできない。そんなものに運命を委ねていいのか」という問題意識は渦巻いている。


新基地建設が始まってから辺野古の浜に設置されている金網

  「どうあがいても国は基地建設を進めるのだから、もらえるものをもらった方が得ではないか」「国が決めたことだから自治体の長がなにをいっても変わらない」という意見もあるが、それならなぜ国がこれほどまで全力で自治体を買収し、市長ポストをもぎとる必要があるのか? という単純な話だ。そのようにして諦めを誘いながら、地元住民がみずから基地建設容認を選択したという形を作り、地元の名護市長、さらには県知事ポストを奪いとることで、米軍基地建設を容易に進められるという国策の都合があるからこそ、選挙のたびに東京司令部がこれほど全力で名護や沖縄に襲いかかるのだ。だが辺野古の埋め立てはまだ全体の5%程度で、軟弱地盤など解決が見通せない問題は山積みだ。

  建設業をはじめ地元企業に対する圧力もこの4年で強まったといわれる。オール沖縄を支えてきた金秀グループが撤退したのは、オール沖縄上層部が抱える問題等々の要素もあると思われ、その真意はわからないが、この間、「基地に反対する金秀グループとはJVを組むな」というのが徹底されるなど相当な経済的圧力がかかったのは事実のようだ。以前は基地建設と距離を置いていた業者も建設業協会からの締め付けが強くなり、今回も「建設業者の若手がかなり現職応援のスタッフに動員されている」と語られる。

 孫が建設業で働いているという年配男性は、「孫が“現職に入れてくれ”と家に訪ねてきたが、“沖縄戦や米軍統治下の時代を知っているおじぃやおばぁは、あんたの頼みでも米軍基地を受け入れるような候補者を選ぶことはできないよ。お前には生活もあるだろうからとやかくいわないが、本当に名護の未来のためには何が必要なのかよく考えないといけないよ”と伝えた」と語っていた。「若い人たちが生活のために基地建設容認のために駆り出されていることを思うと胸が痛い。やんばる(県北部)では就職先は限られ、大卒でも雇用の受け皿は建設業がほとんどだ。現職を応援しなければ、今後仕事がやりづらくなる。買収だけでなく、常に脅しがセットなんだ」といっていた。


大浦湾から見る辺野古基地建設現場

市民は豊かになったか 恩恵は大手のみ

  だが一方で個別に中小企業に話を聞くと、辺野古基地建設の恩恵を受けているのは大手の特Aクラスだけで、B、Cクラスの中小企業はむしろ稲嶺市政のときの方が公共事業が公平に回っていたといわれる。名護市の決算書で建設事業費の推移を見ると、稲嶺市政のときには123億円をこえていたが、渡具知市長になってから年々減額され、2020年度は56億円にまで半減している【グラフ参照】。「国とのパイプで公共事業が増えるならまだしも、半分以下に減っている。かつて積極的に推進の旗を振っていた中堅クラスの土建業者はみな潰れてしまい、“保守政治”になったら仕事が増えるという幻想は地元業者の中にはない」と冷めた思いも語られる。



 子育ての無償化だけに目が行きがちだが、コロナ禍における事業所の休廃業や解散率は、名護市は県内最悪の3・34%。健康保険料の滞納による国民健康保険証のとりあげは2020年度には79件で前市政時代の6・6倍に上昇。他市では据置きや値下がりした介護保険料は名護市では値上がりし、国の計算方式の変化も加わって「いきなり3倍になった」という悲鳴も聞かれる。

 また、各種無償化政策にもかかわらず待機児童数は2020年度は142人となり、4年前に比べて6倍に増えている。

 年間14億円の再編交付金によって歳入はわずかに増えているものの、市債残高も稲嶺市政時代に比べて12億円増(2019年)となっている。市の行政経験者に話を聞くと、「再編交付金は市の歳入400億円の1・5%に過ぎない。それでも以前はハコモノなどに使途が限定されていたが、防衛省が“使途を限定しない一般財源として使える”とする特例を認めたため、自由予算になっている。予算とは、必要なものがあるからこそ国に要求するもの。稲嶺市政時代には再編交付金がない分、各部局が努力して組み合わせて国の省庁から予算をとる努力をしていたが、“自由に使っていい”という交付金が下りはじめると、行政現場はその使い道だけを考えるようになる。その結果、他に必要な予算を獲得することをしなくなり、職員力も落ちていく。国による飼い殺し政策なのだ」と指摘していた。

  岸本陣営は、稲嶺市政時代の財政ノウハウを検証すれば、「再編交付金がなくても、子育て無償化の継続は可能」と主張している。再編交付金と言っても15年の期限付きだ。鼻先ニンジンのようにぶらさげて、基地推進の構図を温存するための餌にすぎないし、それによって半永久的にもたらされる不利益と天秤にかけられるものでもない。

また始まった利権政治 消防跡地の売却問題

  この間、名護市議会では、名護市東江にある旧消防庁舎跡地の売却をめぐって、市が大和ハウス工業とアベストと売買契約し、「名護市を所在とする新設法人」が土地を所有すると議会では説明しながら、フタを開けてみると渡具知市長の親族(義兄)が経営にかかわる丸政工務店(金武町)の子会社に土地所有権を転売していたことが問題になっていた。昨年から議会に百条委員会が設置されているが、「非公開」とされているため議事録も見ることができず、沖縄2紙も「選挙前だから」という理由で事実関係すら報道していないという。

 そのため本紙は公開されている事実関係を掲載した紙面を、告示前に名護市内に数千部配布した。具体的内容は、本紙ホームページに記事をアップしているので参照してもらいたいが、これを読んだ市民からは驚きとともに、「市民が知らないところでまた利権政治が始まっているのか」と過去を振り返りつつ、辟易した思いが語られている。

  辺野古新基地建設計画が浮上してから25年になるが、国から注がれる巨額の防衛マネーをめぐる一部の権力者による利権争奪や誘導、政官財の癒着関係ができあがってきたといわれる。

 名護市では1998年に「米軍のヘリポート基地建設の是非を問う市民投票」がおこなわれ、投票率82・45%で、賛成1万4267票、反対1万6639票で、2000票余りの僅差ながら反対が上回ったが、当時の比嘉鉄也市長は開票3日後、開票結果に反して受け入れを表明すると同時に市長を辞任した。その後も、今回の市長選候補である岸本洋平の父・岸本建男(7つの条件によって事実上基地建設進まず)、島袋吉和と、自民党が抱える推進派市長が、2010年に稲嶺進が市長になるまで続いた。

 その間、市政運営を仕切ってきたのは、比嘉元市長とともに、大手砂利業者として辺野古新基地の工事を一手に請け負ってきた東開発グループ会長の仲泊弘次氏(県防衛協会北部支部長、県建設業協会副会長などを歴任)、名護市商工会会長で県商工会会長でもあったやんばる物産元社長の荻堂盛秀氏などの地域財界のボスたちであり、島袋元市長にせよ、その後に市長選に出た末松文信元副市長(現自民党県議)にせよ、相互に依存する関係で、そのような防衛マネーで繋がる利権グループが市政運営を私物化してきたと語られている。今回の市有地の私物化問題に絡めて市民が口々に語るのは、「稲嶺市政でそれらの勢力の勢いが抑えられてきたが、渡具知市政でまたぞろ頭をもたげてきたのではないか」ということだ。

  数千億円という巨額の国費が動く国策においては、必ず利権集団ができあがる。原発立地自治体でもよく見聞きすることだが、巨大な辺野古新基地問題を抱える名護も例外ではない。そのような利権を牛耳る政財界ボスを窓口にして、国は名護市をコントロールしつつ新基地建設を進めてきたといわれる。

 名護市を古くから見てきた市民は、「名護市では、比嘉元市長、東開発の仲泊、商工会顧問の荻堂、島袋市政で“影の市長”といわれた末松副市長(現県議)の4人が名護市を裏で仕切るメンバーだった。とくに辺野古受け入れを表明した比嘉鉄也市長は、市道を自分の土地を通すためにわざわざ都市計画を変更して1億円以上のカネを握り、地域住民から相当に恨まれ、自宅前に警備員を配置していた時期があるほど市政の私物化は目に余るものがあった。市長をやめても隠然とした権力を振るってきた」と語る。

 辺野古新基地問題が浮上した1999〜2006年にかけて、国から投じられた基地所在地特別交付金(島懇事業)や北部特別新興対策事業としておこなわれたハコモノ事業の多くを見ても、名桜大の人材育成センター(北神建設)、食肉処理センター(東開発)、ネオパーク国際種保存センター(北部道路、東開発グループ)、名桜大の北部生涯学習センター(屋部土建)、スポーク整備事業(名護建設、東開発グループ)、産業振興センター(屋部土建)と、一件当り14億〜33億円という巨額事業のほとんどを東開発が受注。そしてその大部分の設計を、当時市の指名委員会委員長であった末松副市長がオーナーを務める事務所が受注していた。

 今では公立大学となっている名桜大学(名護市)も当時は県内初の「公設民営」大学でありながら、基地建設の見返りとしての振興資金事業の受け皿となり、補助金を申請するのは名護市で、大学理事長は比嘉市長、大学協力会会長・理事は仲泊氏という利益相反が指摘されたこともある。「末松氏や島袋氏を市役所に引き入れたのも比嘉市長時代。島袋元市長はもともと革新系だったが、畜産事業で大赤字を抱えており、市長になって東京の防衛省に通うようになってから強硬な推進派に変わった。裏金を掴まされたのではないかともっぱらの噂だ。その後も自分の後援会長である東開発に公共事業を独占させていたので“市長が2人いる”といわれていた」といわれる。

 また「商工会会長の荻堂氏が経営していたやんばる物産が運営していた道の駅許田でも不正会計が発覚したが、市の予算が使われている第三セクターでありながらうやむやにされ、多額の借金を返済するために周辺の関係者が自殺する事件もあった。12年前、“公正・公平な市政をとり戻す”として反旗を翻した稲嶺進氏が圧勝したのは、そのような基地建設推進グループによる公共財産や市政の私物化に対する市民の怒りが爆発したからだ」とも語られている。


基地関連交付金でつくられている辺野古公民館

  辺野古でも、国から投入される多額の防衛マネーによって地域が分断され、いまでも争いが絶えないと語られていた。辺野古新基地建設に伴って国がおこなう工事を、地元の業者が優先的に受注できるようにするためのコンサルティング社団法人として地元有力者による「CSS(キャンプ・シュワブ・サポート)」という組織が作られており、ここでも仲泊、荻堂というボスが君臨している。実質は国との仲介役となって土木業者などからうわまえをピンハネする機関であり、その利益の取り分をめぐって内紛があいついでいるといわれる。

 名護漁協組合長も海人ではない元消防署長が長年やっており、1人当り数千万円という漁業補償金を最大化することを主な仕事にしていたが、国と直接交渉をおこなうなかで権限が強まり、「その側近である組合員が土木企業を立ち上げて、国から下りる基地関連事業を受注できるように誘導してきた」といわれる。これらの基地関連事業の受注をめぐって漁協内部で揉め、数年前に組合長や役員が解任される騒動にも発展したという。

 また公有地の軍用地料は規定により、名護市に6割、辺野古を含む久辺3区に4割の配分で国から交付される。しかも国は、再編関連の補助金数千万円を自治体を通さずに自治会組織に直接国費を投入するという禁じ手を使っている。そのため人口1900人ほどの辺野古区には年間3億円ものお金が入り、行政はそれにはタッチできない。「そこから婦人会で台湾旅行に行ったり、住民に生活支援金として年間数万円を配当することで住民を黙らせているが、その他のカネがどのように使われているか公的に検証もされない」という。地域住民からも「どこにカネが入ったとか、入らないとかの話ばかりで、住民同士の恨み辛みが酷くなった。それによって自殺者が出た家庭もある。住民から選ばれている行政委員も別のところからコントロールされ、住民のために機能しているとは思えない」「基地問題には正直かかわりたくない」という陰鬱な思いが語られていた。

 沖縄に注がれる振興策や補助金をめぐっては、知事が「新基地反対」を唱えると、県を通さずに市町村へ直接交付し、市長も「新基地反対」を唱えると、市を通さずに自治会に交付するという形で、地域をまるごと国の直轄地にしてしまうという手法がとられてきた。それが生み出したことは、公正な行政運営の破壊であり、一部による私物化であり、地域や家庭の崩壊だったとさめざめと語られている。

  辺野古新基地の埋め立て事業を見ても、1工区は県内最大手の國場組(國場幸之助代議士の出身)、2工区は大米建設(下地幹郎元代議士の出身)、3工区は渡具知市長への献金企業である屋部土建(名護市)、そして4工区は渡具知市長の縁故企業である丸政工務店となっている。国政から市政に至るまで政官財が癒着した利権構造ができあがっており、今回の消防跡地の身内への売却疑惑もその氷山の一角という見方が強い。

  公正・公平に市民のために汗を流す市政ではなく、国策に依存し、防衛マネーというカネのために動く市政運営が始まることへ市民の怒りが強いのは、こうした名護市が歴史的にかかえる問題を見てきたからだ。

今度は米軍の捨て石か 復帰50年を迎え

  名護市長選では常に、基地問題を隠して経済問題へのすり替えるのが特徴だが、沖縄戦や復帰前の沖縄を見てきた市民からは、最大争点は辺野古新基地建設問題だと語られる。沖縄は今年復帰50年を迎えるが、米軍の無差別爆撃と地上戦によって20万県民が犠牲になった沖縄戦を経て、人々は金網に囲まれた収容所に押し込められている間に、ブルドーザーと銃剣によって基地がつくられ、戦後の長い期間にわたって主権や命までが蹂躙されてきた。

 沖縄戦で本土の捨て石にしたうえに、今度は米軍の捨て石にするというのが辺野古新基地建設であり、それは名護だけでなく、沖縄全土ひいては日本全体を米軍のための不沈空母にするという意図に基づくものだ。

 自民党政府が予算を人質にしながら、新基地建設の容認を既成事実化することを図る名護市長選は、名護市の主権を国が奪いとり、名護市民に再び捨て石になるか否かを選択させるというもので、その手法は詐欺的でもある。このフェイクに満ちた市長選の結果だけで市民の基地反対世論が覆ったと見るのも無理のある話ではあるが、その結果は本丸である秋の知事選にも影響を与えるものでもあり、名護市民の世論がどのように選挙結果に反映されるのかを全県、全国が注目している。

http://www.asyura2.com/22/senkyo285/msg/275.html
記事 [政治・選挙・NHK285] 野党第1党の気概も政権奪取の気迫も感じられない立憲民主党 永田町の裏を読む(日刊ゲンダイ)



野党第1党の気概も政権奪取の気迫も感じられない立憲民主党 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/300151
2022/01/20 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし


いかにも喧嘩下手(立憲民主の泉健太代表)/(C)日刊ゲンダイ

 立憲民主党は衆議院に97議席を有するまぎれもない野党第1党であるけれども、このところの各社世論調査で軒並み、同41議席の第2党=日本維新の会に支持率で負けるという異常事態が起きている。

 1月14日発表の時事通信の政党支持率調査では立憲4.0に対し維新4.3、11日発表のNHK調査では、同じく5.4対5.8で、立憲がすでに野党第2党の座に落ち着きつつあるかのようである。

 加えて、野党第3党(同11議席)の国民民主党が、地域政党「都民ファーストの会」と合流して夏の参院選に臨み、あわよくば同会の特別顧問である小池百合子都知事を担ぎ出してブームを引き起こそうとの思惑で動き出しており、それが成るなら連合労組もこちらに軸足を移す可能性があり、事と次第によっては参院選後、立憲が事実上の野党第3党にまでずり落ちるかもしれない情勢となってきた。

 立憲がそうなった理由は明白で、2代目代表となった泉健太が「いい人」なのだろうとは思うが、いかにも喧嘩下手で、嘘でもいいから巨大与党の前に立ちはだかって、その暴走を押しとどめようとする気概を示すということがない。

「批判ばかりではダメだ」とマスコミに言われて「提案型」の物分かりのいい野党になろうとするなど愚の骨頂で、批判の舌鋒が鋭いことがまず野党第1党を張れる絶対条件であり、それができて初めて、たまには建設的な意見を出して与党を救ってやるという洒落も効くのである。

 共産党との選挙協力についても、手を握られただけで妊娠するのではと恐れる無知な乙女のごときありさまで、あらゆる力を束ねて政権を取りにいくのだという勇者の気迫が感じられない。立憲の奮起に期待したい。



高野孟 ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

http://www.asyura2.com/22/senkyo285/msg/276.html
記事 [政治・選挙・NHK285] 元検事・郷原信郎氏が疑問視。森友裁判で国があえて認諾を選んだ「3つの理由」(まぐまぐニュース)
元検事・郷原信郎氏が疑問視。森友裁判で国があえて認諾を選んだ「3つの理由」
https://www.mag2.com/p/news/525085
2022.01.18 『権力と戦う弁護士・郷原信郎の“長いものには巻かれない生き方”』 まぐまぐニュース



先日掲載の「『安倍隠し』に血税1億。森友裁判“認諾”に怒らぬ日本国民の腑抜けぶり」でもお伝えしたとおり、森友問題で自死に追い込まれた財務省職員の妻が真相を知るために起こした裁判を、「認諾」で終わらせた国。損害賠償額が1億円を超えるこの訴訟において、なぜ国は争うことなく責任を認めるという選択を行ったのでしょうか。今回のメルマガ『権力と戦う弁護士・郷原信郎の“長いものには巻かれない生き方”』では元検事で弁護士の郷原信郎さんが、考えうる3つの理由を専門家の目線で考察・解説しています。

【関連】「安倍隠し」に血税1億。森友裁判“認諾”に怒らぬ日本国民の腑抜けぶり

プロフィール:郷原信郎(ごうはら・のぶお)
1955年島根県松江市生まれ。1977年東京大学理学部卒業。鉱山会社に地質技術者として就職後、1年半で退職、独学で司法試験受験、25歳で合格。1983年検事任官。2005年桐蔭横浜大学に派遣され法科大学院教授、この頃から、組織のコンプライアンス論、企業不祥事の研究に取り組む。2006年検事退官。2008年郷原総合法律事務所開設。2009年総務省顧問・コンプライアンス室長。2012年 関西大学特任教授。2017年横浜市コンプライアンス顧問。コンプライアンス関係、検察関係の著書多数。

赤木雅子氏国賠訴訟、「請求認諾の決裁権限」は法務大臣にある

森友学園への国有地売却をめぐる財務省の決裁文書改ざん問題で、改ざんを強いられ、自死した同省近畿財務局職員の赤木俊夫さんの妻雅子さんが、国と佐川宣寿・元財務省理財局長を訴えた訴訟で、国が「請求を認諾」した。

「裁判」というのは、「真相解明」を目的としてするものではなく、あくまで原告の請求の存否を判断する手続きにすぎない。

そうである以上、被告が、その請求権があることを認める「認諾」をしてしまえば、裁判所が請求権の存否を判断する必要はなくなる。それ以上裁判を継続する意味はなくなるので、裁判はそこで終了することになる。

佐川氏も、個人として損害賠償請求を起こされており、こちらの方は認諾の対象ではないので、訴訟としては残る。

しかし、公務員の不法行為による損害賠償請求については、賠償責任を負うのは国で、不法行為を行った個人は、故意又は重大な過失がある場合に国から求償を受ける立場に過ぎない。

一般的には、国賠訴訟の対象となる事案で、公務員個人への賠償請求が認められる可能性は殆どない。敢えて佐川氏も被告に加えているが、請求としては無理筋だ。証人尋問等による立証に入ることなく裁判は終了するものと考えられる。

結局、国が請求を認諾したことで、この訴訟は事実上決着することになる。

赤木雅子氏は「負けたような思い」と新聞でコメントしていた。

夫が改ざんを強いられ自殺に追い込まれた真相を明らかにすることが訴訟の目的だったのだから、請求の認諾は、まさにその思いを踏みにじるものだ。

原告代理人弁護士も、国側が認諾することができないよう、請求額を、何とか理屈のつく範囲内で増額し、通常の判決で認められるレベルを相当上回る金額にしていたはずだ。

ところが、国側は、それでも「認諾」によって、訴訟を無理やり終結させてしまった。

裁判の中で事実関係が明らかになることを、なんとしてでも避けたかったからだろう。

原告の請求を丸ごと認めることで、国が、その金額を原告の赤木雅子氏に支払うことになるが、その原資は国民の税金だ。

なぜ、こうまでして、国の側が、国賠訴訟で事実審理が行われることを避けようとするのか。

事件当時、理財局長だった佐川宣寿氏の証人尋問か、その際の官邸側とのやり取りが明らかになることか、いずれにしても、国民の負担で事実を隠蔽しようとしているとすれば、国民にとって到底受け入れ難いことだ。

この請求認諾について、財務大臣が、「いたずらに訴訟を長引かせるのも適切ではなく、また決裁文書の改ざんという重大な行為が介在している事案の性質などに鑑み、認諾するとの判断に至った」と説明しており、あたかも、財務省の判断で請求認諾が行われたように思われている。

しかし、国賠訴訟への対応の当事者は法務大臣であり、法務大臣が請求認諾の最終決裁権限を有している。

なぜ請求認諾が行われたのかを考える上でも、この点は重要だ。

国家賠償訴訟が被告の国側の請求認諾で決着するというのは極めて異例だが、比較的最近の例が一つだけある。

村木厚子氏が大阪地検特捜部に逮捕・起訴された事件で、一審無罪判決が出た後にフロッピーディスクの証拠改ざんの問題が明らかになり、検察は控訴を断念、一審で無罪が確定した。

この事件で、「検察の起訴が不法だった」として村木氏が国に対して国家賠償請求訴訟を提起したのに対して、国は請求を認諾し、訴訟は決着した。

この事件は、証拠改ざん問題の発覚で、検察が国民の猛烈な批判に晒されている状況だった。

起訴した事件が無罪になった場合でも、起訴について広範な裁量権を持っている検察に国家賠償責任が認められることは極めて稀だ。

何か個人的な動機で不当な起訴を行った場合など、起訴自体が犯罪に当たるような場合でない限り、検察官の起訴が国賠法上違法となることはない、という判例があるからだ。

村木氏を逮捕・起訴した検察の不法行為を原因とする国賠訴訟も、それまでの裁判例に照らせば、村木さんが勝訴する可能性は必ずしも高くないようにも思われた。

実際に、検察は村木氏の事件の検証を行い、その報告書を、私も委員として加わった「検察の在り方検討会議」で報告しているが、そこでは、主任検察官による「証拠改ざん行為」と、それを隠蔽したとして検察自らが犯人隠避罪で起訴していた当時の大坪弘道特捜部長、佐賀元明副部長の行為については「弁解の余地なし」としており、村木氏の事件での検察官の取調べでも不当な対応があったことは否定しなかったが、大阪地検特捜部の起訴自体が不当で検察官の過失によるものとの判断は示されていなかった。

本来であれば、村木氏の国賠訴訟でも、請求棄却を求めて争っていたはずであり、その結果、従来の判例に照らせば、請求棄却となっていた可能性も十分にあったように思える。

そういう国賠訴訟を、村木氏が敢えて起こしたのは、なぜ、自分が逮捕・起訴されたのか、真相を知りたいということだった。

しかし、法務・検察としては、国賠訴訟の場で、真相解明に向けての審理が行われることは、何としても避けたかったはずだ。

証拠改ざん問題が発覚して、検察批判が吹き荒れており、「検察の在り方検討会議」等も開かれるなどして、検察問題に対して社会の関心が高まっていた時期だった。

それだけに、検察内部で検察幹部が捜査・起訴の判断に誰がどのように関わったのか、証拠改ざんやその隠蔽に誰がどのように関わったのかなど、事件の経過が国賠訴訟の場で具体的に明らかになることは絶対に避けたいと考えたはずだ。

そういう法務・検察の意向によって、請求を認諾することになり、それを法務大臣が最終決裁したのであろう。

この事件では、「請求認諾」の判断は、法務省内部で完結していたものと考えられる。

森友学園への土地売却に関する決裁文書改ざんについても、財務省の公文書・決裁文書の改ざん自体は、財務省も公式に認めているが、改ざんと赤木さんの自殺がどういう関係なのかということや、誰が赤木さんを追い込んだのかなどは、財務省の調査報告書でも十分に明らかにされていなかった。

だからこそ、赤木雅子氏は、真相解明を目的に国賠訴訟を提起したのだった。

本来であれば、国は、国賠訴訟の被告として自殺との因果関係や損害賠償額を争う余地は十分にある。

しかし、国は、請求を認諾し、事件の真相に蓋をしてしまった。

そういう意味では、財務省の決裁文書の改ざんを実行させられた赤木氏が自殺に追い込まれた経緯を明らかにしようとした赤木氏の国賠訴訟と、証拠改ざん事件での批判にさらされた検察にとっての村木氏の国賠訴訟とは、いずれも請求認諾で訴訟が決着した構図は共通していると言える。

しかし、この2つの国賠訴訟の請求認諾には、決定的に異なる点が2つある。

1つは、請求金額である。

村木氏の国賠訴訟での請求額は、約2,800万円と比較的低額で、ある意味では合理的な金額だった。

検察の起訴を問題とする国賠訴訟では、そのような金額の請求が認容される可能性は低いものの、それ程大きな金額ではなかったので、国としても、請求を認諾しやすかったといえる。

それに対して、赤木氏の国賠訴訟での請求額は1億円を超えており、従来の国賠訴訟の常識からすると、請求を認諾して請求額をそのまま国が支払うことなど、到底考えられない金額だ。それは、村木氏の国賠訴訟の事例を考慮し、国が簡単には請求を認諾できないようにするために、原告代理人が敢えて、請求額を高額にしたからだ。

特に、死亡による慰謝料の金額は、損害賠償訴訟における一般的基準があり、国を代表する立場の法務省として、それを大きく上回る金額の請求を認諾するというのは、理屈が通らない。

そういう意味では、請求を認諾することに対するハードルは、村木氏の国賠より、赤木氏の国賠の方が遥かに高かったはずだ。

もう1つは、国賠訴訟で請求を認諾する最終的な決定権限者と、その賠償責任の対象となる不法行為の当事者の省庁との関係である。

「国の利害に関係のある訴訟についての法務大臣の権限等に関する法律」では、「国を当事者又は参加人とする訴訟については、法務大臣が、国を代表する」とされているので(第1条)、国賠訴訟について国を代表するのは法務大臣であり、訴訟対応を担当するのは法務省(所管部局は「訟務局」)である。

つまり、国賠訴訟において、原告の主張に対して反論や反証を行うのは法務省であり、請求の認諾も、法務省内での検討を経て、最終的には法務大臣が決裁をする。

そういう意味では、検察不祥事で社会から厳しい批判を受けていた検察庁は、もともと、法務省と一体で、「法務・検察」と呼ばれ、法務省の幹部の多くは検事なのだから、法務省として検察の意向に従い村木氏の国賠訴訟の請求を認諾するというのは、ある意味では自然な流れで行われたと考えられる。

しかし、赤木氏の国賠の方は、それとは異なる。

決裁文書の改ざん問題の当事者は、財務省であり、法務省とは別個の組織だ。

本来、法務省では、国賠訴訟への対応は、原告の請求の当否や立証の可能性など、訴訟代理人としての検討結果に基づいて対応すればよいはずであり、必ずしも財務省側の「意向」に従う必要はない。

しかも、赤木氏の国賠訴訟の認諾は、上記のとおり、かなりハードルが高い。

では、なぜ、法務省は、そのようなハードルの高い赤木氏の請求を認諾したのか。法務大臣は、なぜ、そのような請求認諾を最終決裁したのか。

そこには、3つの理由が考えられる。

第一に、赤木氏の自殺の動機になった決裁文書改ざん当事者である財務省の事情だ。この場合、法務省は財務省の要請を受けて、法務大臣が請求認諾を最終決裁したことになる。

財務省としては、決裁文書の改ざんに関しては調査報告書も公表しており、それ以上に、改ざんに至った経緯や、佐川氏などの当時の財務省幹部の関与等の事実関係が明らかになるような証人尋問等が行われることを回避したいと考えた可能性はある。

第二に、内閣の意向によって請求認諾が行われた可能性だ。岸田政権側の政治的判断によって、内閣に属する法務大臣が請求認諾を決断し、法務省内の担当部局に指示したということになる。

そのような政治的判断を岸田首相が行ったとすれば、それは、決裁文書改ざんとの関係が取り沙汰された安倍元首相への配慮から、国賠訴訟で決裁文書改ざん問題の真相が明らかになることを阻止したことになる。

もう1つ、第三に考えられるのは、国賠訴訟への対応を決定する権限を有する法務省の組織内の事情だ。赤木氏の自殺に関して真相が明らかになることを回避したい動機があった可能性というのもあり得る。

赤木氏の自殺の直前まで続いていた検察官の取調べが、赤木氏の大きな心理的負担になっていたこと、その際の検察官の対応にも問題がなかったとは言えないこと、そもそも、赤木氏がそのような状況に追い込まれる原因となった決裁文書改ざんが表面化したのが検察からのリークである疑いも指摘されていることなど、赤木氏の自殺の原因と検察とは無関係ではない。

そして、決裁文書改ざんに関するすべての刑事事件を不起訴処分で終わらせて批判されたのも検察だ。そういう検察にも、赤木氏の国賠訴訟を請求認諾で終わらせたいとする動機はある。そういう検察と法務省とは組織として一体の関係にある。

このような財務省側の事情、内閣の政治的判断、法務省内の組織である検察に関連する事情の3つが重なり合って、法務大臣の最終決裁によって、国賠訴訟での請求の認諾による訴訟の決着が行われたものであろう。

赤木氏の国賠訴訟で1億円余の請求を認諾するという前代未聞の国の対応が行われた経緯が明らかになれば、それによって、赤木氏が自殺に追い込まれた経緯についての真相に迫ることができるはずだ。

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郷原信郎 この著者の記事一覧

1955年島根県松江市生まれ。1977年東京大学理学部卒業。鉱山会社に地質技術者として就職後、1年半で退職、独学で司法試験受験、25歳で合格。1983年検事任官。公正取引委員会事務局審査部付検事として独禁法運用強化の枠組み作りに取り組む。東京地検特捜部、長崎地検次席検事等を通して、独自の手法による政治、経済犯罪の検察捜査に取組む、法務省法務総合研究所研究官として企業犯罪の研究。2005年桐蔭横浜大学に派遣され法科大学院教授、この頃から、組織のコンプライアンス論、企業不祥事の研究に取り組む。同大学コンプライアンス研究センターを創設。2006年検事退官。2008年郷原総合法律事務所開設。2009年総務省顧問・コンプライアンス室長。2012年 関西大学特任教授。2017年横浜市コンプライアンス顧問。コンプライアンス関係、検察関係の著書多数。

http://www.asyura2.com/22/senkyo285/msg/277.html
記事 [政治・選挙・NHK285] Netflix版『新聞記者』の踏み込みがすごい! 綾野剛が森友問題キーマン官僚に、安倍御用ジャーナリストはあの人が…(リテラ)
Netflix版『新聞記者』の踏み込みがすごい! 綾野剛が森友問題キーマン官僚に、安倍御用ジャーナリストはあの人が…
https://lite-ra.com/2022/01/post-6150.html
2022.01.23 Netflix版『新聞記者』の踏み込みがすごい! 綾野剛が森友キーマンに リテラ

    
    Netflix版『新聞記者』(公式HPより)

 動画配信大手のNetflixで13日から世界独占配信がはじまったドラマ『新聞記者』(全6話)が、大きな話題を集めている。

 この作品は、東京新聞の望月衣塑子記者の著書を原案とし、シム・ウンギョンと松坂桃李のダブル主演で2019年に公開され、日本アカデミー賞を受賞するなど話題を集めた映画『新聞記者』のドラマ版で、映画と同じく藤井道人監督がメガホンを握ったが、今回のNetflix版では森友公文書改ざん問題をメインテーマとして扱い、映画版以上に中身の濃い仕上がりに。あの「私や妻が関係していたということになれば、それはもう私は、それは間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきり申し上げておきたい」という、公文書改ざんの起点となった安倍晋三首相の発言もしっかりと登場する。

 そして、配信からわずか1週間も経たないうちから、SNS上でも評価の声が次々に投稿され、Netflix「今日の総合TOP10」ランキング(日本)では堂々の1位に。23日現在も『パラサイト』のチェ・ウシク主演の韓国ドラマ『その年、私たちは』に次いで2位にランクインしている。

 だが、それも当然だろう。まず、驚かされるのがキャストの豪華さだ。官房長官会見で質問妨害に遭っても粘り強く質問を重ね、ネット上で「炎上記者」と呼ばれている主人公・東都新聞の松田杏奈記者を演じるのは、『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』(テレビ朝日)シリーズでおなじみの米倉涼子。“反骨の強い女性”という米倉が得意とする役柄だが、今回はオーバーな演技は抑えられ、人の痛みに寄り添おうとする繊細な心情表現に挑んでいる。

 また、森友公文書改ざん問題にスポットを当てている今回のNetflix版『新聞記者』では、公文書改ざんを命じられ、自死するにまで追い込まれた近畿財務局の職員・赤木俊夫さんをモデルにした中部理財局職員・鈴木和也を『北の国から』シリーズで知られる吉岡秀隆が、妻の鈴木真弓を寺島しのぶが演じている。吉岡・寺島ともにその演技力は折り紙付きだが、とりわけ国家公務員として矜持を持つ鈴木が、国家的犯罪を押し付けられ、心身ともに蝕まれていく様には、視聴者の胸を締め付けると同時にこの事件の重さをあらためて突きつけている。

 また、奨学金のために新聞配達をしながらも新聞の読み方がわからず、政治や社会問題に関心がない大学生・木下亮を、人気の若手俳優・横浜流星が好演。就活中のどこにでもいそうな大学生が、国家を揺るがす大事件に絡み人生を左右される展開は、ドラマのもうひとつの大きな軸となっている。

 だが、Netflix版『新聞記者』で驚嘆させられるのは、現実の事件に関与していた人物がモデルになっていることがとはっきりとわかる登場人物を、日本映画界・ドラマの第一線で活躍する豪華俳優たちが演じていることだ。

 その筆頭が、綾野剛だ。綾野が演じるのは若手エリート官僚で、内閣総理大臣夫人付き秘書である村上真一。本サイトの読者であるならばすぐにわかるだろうが、綾野の役のモデルとなっているのは、安倍昭恵氏の秘書として森友学園への国有地売却をめぐり2015年11月に財務省国有財産審理室長の田村嘉啓氏に“口利きFAX”を送るなどの役割を担っていた政府職員・谷査恵子氏なのだ。

■綾野剛が演じる森友問題のキーマン官僚 忘れられた安倍昭恵首相夫人付き・谷氏をクローズアップ

 谷氏といえば、森友学園の籠池泰典・前理事長が谷氏の“口利きFAX”以降に「非常に瞬間風速の速い神風が吹いた」と語ったことによって国有地売却問題のキーマンとして大きな注目を集めたが、すると、安倍官邸は谷氏を2017年8月にノンキャリアとしては異例の在イタリア大使館1等書記官に栄転させてしまった。つまり、公文書が改ざんされていた事実が判明したのは“高飛び”後だったため、谷氏は国有地売却への昭恵氏の関与を裏付ける重要なキーマンであるにもかかわらず証人喚問されることもなく現在に至っている人物なのだ。

 イタリアに栄転したために国会で追及を受けることもメディアに張り付かれることもなかったためか、森友問題に特段の関心がない人にとってはもはや忘れられた存在になっている谷氏。しかし、公文書を改ざんするまでにいたった国有地売却の問題の真相究明は、谷氏の追及なくして考えられないものだ。

 実際、2018年に公文書が改ざんされていたことが発覚し、改ざん前文書が開示されたことによって、谷氏はFAXのみならず、財務省理財局に電話で「安倍総理夫人の知り合いの方から優遇を受けられないかと総理夫人に照会があり、お問い合わせさせていただいた」と伝達していたこと、田村氏が谷氏に折り返しの電話をかけていたという重要な事実が判明。このとき安倍首相は「値下げをしてくれ、優遇してくれということではなく、制度に関する問い合わせ」などと強弁していたが、その後、日本共産党の辰巳孝太郎・参院議員(当時)が国会で突きつけた国交省大阪航空局作成の内部文書によって、じつは谷氏が田村氏に対して「新聞報道であった介護施設に対する賃料引き下げの優遇措置を小学校にも適用出来ないのか」「貸付料の減免、土壌汚染対策工事中の免除等はできないのか」などと具体的に照会していたことが明らかになっている。

 つまり、森友に約8億円もの値引きがおこなわれた背景には、時の総理として絶大な権力を振るっていた安倍首相の夫人である昭恵氏の存在があり、その代理人として直接、働きかけをおこなっていたのが谷氏だったのである。

 そして、Netflix版『新聞記者』では、多くの人の記憶から消えかかっている谷氏をモデルにした村上を重要人物としてクローズアップし、フィクションとしての脚色を施しながらも、あらためて谷氏が森友問題のキーマンだということを再認識させようとしているのだ。

 しかも、その役を演じるのは、綾野剛という実力派の人気俳優──。映画版『新聞記者』も官邸と一体化した内閣情報調査室の暗躍ぶりを描くなど政権批判に踏み込んだものだったが、松坂桃李が熱演した主人公のひとりであるエリート官僚役はあくまで特定のモデルのいないフィクションの役柄だった。しかし、Netflix版『新聞記者』で綾野が演じるのは総理夫人付き秘書という個別具体的な設定であり、森友問題が「総理案件」で公文書改ざんは「官邸主導」だったとしか考えられないことをはっきりと指し示す役割なのだ。この役を綾野が引き受け、演じているという事実ひとつだけでも、本作の“ありえないすごさ”を表しているだろう。

■政権御用ジャーナリスト・山口敬之氏を彷彿とさせるユースケ・サンタマリア

 だが、本作でもうひとり注目すべき登場人物は、ユースケ・サンタマリアが演じる豊田進次郎だろう。

 豊田は五輪招致にもかかわる新報エージェンシーに所属しながら内閣官房参与として政権に多大な影響力を誇り、総理補佐官の中川久志(佐野史郎)や内閣情報調査室の多田智也(田中哲司)とはツーカーの仲。首相の素顔を伝えるヨイショ本を執筆したり、テレビではコメンテーターとして政権擁護を繰り出しているが、じつは豊田はAI技術の開発に深く関与し、経産省から出ていた多額の助成金をめぐって逮捕状が出されながらも、逮捕直前で取りやめになるという疑惑があり……という人物だ。

 これまた現実に安倍政権下で暗躍したさまざまな人物や事実を下敷きにした脚色が施されてはいるが、この豊田という人物のモデルの核となっているのは、あきらかに山口敬之氏だろう。

 ご存知のとおり、山口氏といえば、元TBS記者として「安倍首相にもっとも近いジャーナリスト」と呼ばれていた人物で、安倍首相の礼賛本『総理』(幻冬舎)を出版したり、森友学園問題でもワイドショーに出演しては官邸が流したと思しきデマ情報を喧伝するなど政権擁護の尖兵役を担っていた。さらに、伊藤詩織さんが告発した山口氏から受けたという性暴力をめぐる事件では、伊藤さんの相談を受け捜査を担当していた高輪署の捜査員が逮捕状を持って成田空港で山口氏の帰国を待ち構えていたにもかかわらず、逮捕直前に警視庁刑事部長の指示によってストップがかかっていたことが判明。その上、この問題について「週刊新潮」(新潮社)が山口氏に取材をかけると、山口氏がその対応を内閣調査室のトップで“官邸のアイヒマン”との異名を持つ北村滋内閣情報官(当時)に相談していた可能性まで指摘されている。

 しかも、Netflix版『新聞記者』では、前述したように豊田はAI開発の助成金問題をめぐる疑惑を抱えているという設定だが、山口氏も「第3の森友事件」と呼ばれたスーパーコンピュータをめぐる助成金詐取事件でも名前が取り沙汰された。それは経産省所管法人からの助成金4億円超を詐取した容疑でスパコン開発会社「ぺジーコンピューティング」の齋藤元章社長が逮捕された事件で、山口氏が齋藤社長と昵懇の間柄であったことや同社の顧問を務めていたことが判明。山口氏が安倍首相や麻生太郎財務相(当時)など政権中枢に食い込んでいることから、事件の背景に官邸の関与があったのではないかという疑惑が囁かれた。

 このように、政権をめぐって実際に起こった事実や疑惑を、フィクションを交えながら組み合わせ、生まれたのが、ユースケ・サンタマリア演じる豊田というキャラクターなのだ。

■現実はドラマよりひどい! 赤木さんへの1億円国賠で森友改ざんを強引幕引き

 劇中で横浜流星が演じる大学生のように、ニュースに関心がない、あるいは御用メディアの報道にしか触れてこなかった視聴者にとっては、Netflix版『新聞記者』は「こんなことあるわけがない」「現実離れしたフィクション」に思えるかもしれない。しかし、綾野剛演じる総理夫人付き秘書が国有地売却をめぐって働きかけをおこなったことも、逮捕状がもみ消されるほど政権に近い人物がテレビに登場しては政権の擁護を繰り返していたことも、たしかな事実なのだ。

 なによりも、吉岡秀隆が演じる鈴木和也が、強大な権力による公文書改ざんの強要に対し、はっきりと異を唱えて抵抗したこと、それでも良心を踏みにじる行為を強いられ、追い詰められ死にいたるという痛ましい流れは、この国に起こった紛れのない事実であり、さらには死にまで追い詰めた公文書改ざんの真相は、いまだに明らかになっていない。いや、ドラマ以上に現実は下劣で、赤木俊夫の妻・雅子さんが起こした国家賠償請求訴訟では、国側がいきなり認諾し、1億700万円の賠償金を支払うことで裁判での真相究明を強引に幕引きするという、国民の税金である札束で赤木さんの頬を張る行為を平然とおこなったばかりだ。

 しかし、このような腐敗しきった事実を、この国のメディアは徹底的に追及しようとはせず、それどころか風化させようとさえしている。そんななか、こうした事実を真正面から取り上げてエンタテインメントに昇華させたNetflix版『新聞記者』が果たす役割は、あまりに大きいものだ。

 実際、本作はNetflixで世界に配信されているが、英・ガーディアン紙は〈この日本のドラマの政府は私たちの政府よりも腐敗していますか?〉というタイトルでレビューを掲載。5つ星中3つ星をつけて、このように評している。

〈ドラマ後半は、日本が国民の無関心によって不正の沼に陥っている国だと明確に示している。より良い政治を求めるなら、一人ひとりが個人として声を上げなければならない、このドラマはそう言っている。『新聞記者』はナイーブでセンチメンタルなところもあるかもしれないが、この点については間違っていない。〉

 あなたはこの不正に無関心でいられるか──。あらためて視聴者にそう突きつけるNetflix版『新聞記者』。自民党政権が維持され、メディアも事件を風化させていっているという現実は悲惨極まりないが、そんななかにあっても、日本を代表する俳優たちが結集し、このような作品がいま生まれたことの奇跡を、ぜひひとりでも多くの人に体験してほしいと願うばかりだ。

(編集部)

http://www.asyura2.com/22/senkyo285/msg/278.html
記事 [政治・選挙・NHK285] <速報>名護市長選、自公推薦の渡具知氏が再選確実 玉城知事に打撃 オール沖縄勢を下す(琉球新報)
【速報】名護市長選、自公推薦の渡具知氏が再選確実 玉城知事に打撃 オール沖縄勢を下す
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1459079.html
2022年1月23日 22:02 琉球新報


渡具知武豊氏

 任期満了に伴う沖縄県の名護市長選が23日に投開票され、現職の渡具知武豊氏(60)=自民、公明推薦=が、新人で前市議の岸本洋平氏(49)=共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦=を下し、再選を確実にした。

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を推進する政権与党が支援した渡具知氏の再選により、政府は辺野古沿岸部で進める埋め立て工事の加速化を図る構えだ。新基地建設阻止を掲げる玉城デニー沖縄県知事ら「オール沖縄」勢力は今後の戦略見直しが迫られる。
 
 名護市長選は県内の「選挙イヤー」の初戦として、秋までに実施される県知事選の前哨戦にも位置付けられていた。再選出馬が既定路線とされる玉城知事に打撃となるのに対し、自民、公明は知事選や参院選の候補者擁立作業を本格化する。
 
 辺野古移設問題が争点化してから7度目の市長選で、政府が辺野古沿岸部に土砂を投入してからは初の選挙となった。一方で、コロナ禍の長期化が市民生活に深刻な影響を与える中、経済対策や子育て支援に対する有権者の関心の高まりが見られ、基地問題の争点が埋没する形となった。
 
 当日有権者数は4万9959人(男性2万4593人、女性2万5366人)。投票総数は3万413人で投票率は前回比8・60ポイント減の68・32%だった。

渡具知武豊氏(とぐち・たけとよ) 1961年8月12日生まれ。名護市許田出身。名護高卒、第一経済大(現・日本経済大、福岡県)卒。自営業や名護市議5期を経て、2018年の前回市長選で初当選。座右の銘は「為せば成る」。

http://www.asyura2.com/22/senkyo285/msg/279.html

   

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