【政界地獄耳】立憲民主党敗北 幹事長辞任だけでは収まらず枝野も辞意表明
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2021年11月3日7時52分 日刊スポーツ
★総選挙での敗北を受け、立憲民主党では執行部の責任論が噴出した。「このチャンスを生かせず公示前勢力に届かなかったのだから進退論が出るのは当然だ」という声が大きくなる。1つは幹事長・福山哲郎への批判だ。福山は参院議員でどうしても緊張感も規模も違う衆院の議員心理が理解できないとの批判をこの4年間浴びてきた。また党代表・枝野幸男の言いなりで枝野も面倒なことは福山にまかせっきりと2人で1つの関係だ。だが福山の辞任だけで乗り切りたい枝野だったが2日の執行役員会で辞意を表明。結党以来の枝野執行部は退陣する。 ★立憲関係者が言う。「選挙前から『枝野・福山を変えなければだめだ』は党内の合言葉のようになっていた。連合との距離の取り方、国民民主党との関係、ベテラン小沢一郎の扱い、元議員・本多平直問題の処理の仕方など何かしら執行部に意見のある議員が多かった。それを2人は蹴散らすように乗り切ってきた。今回の選挙も負けることを想定していなかったから枝野政権は続くとみていただけに党内の混乱が早く収まらないと来年の参院選への体制が整わない」。 ★一方、今回落選したのは辻元清美、川内博史などの与党へ切り込む論客たち。野党は反対が仕事だと多くの有権者が勘違いしている。立憲は対案を提案できる野党第1党を維持しながら2大政党の一角になるために保守中道層を取り込みながら基礎票を持つ共産党とも組んだ。一見矛盾しているようだが、欲張って国民政党としてのウイングは広げたい。枝野の焦りが見えた。ただそのプロセスが不透明で、的外れだが連合の強い批判を浴びた。枝野が開票直後の会見で述べたように「自民党は1票を積み重ねる足腰が強い。足腰を強めないと政権にはたどり着けない」「風頼みの選挙では政権交代はできない」。民主党時代から指摘され続けた弱点を小選挙区制になってから野党は克服できていない。(K)※敬称略 |