岸田政権:GoToトラベル再開時期を検討 !斎藤国交相、感染状況踏まえ
野党の見解・詳報は ?
(www.tokyo-np.co.jp:10/5(火) 13:10)
斉藤鉄夫国土交通相は、10月5日の記者会見で、観光支援事業「Go To トラベル」を巡り「新型コロナウイルスの感染状況を勘案し、再開のタイミングなどを検討する」と述べた。事業については「観光地や地域経済の復興のために必要不可欠な事業だ」と強調した。
斉藤氏は「岸田文雄首相から、感染対策を前提に、ダメージを受けた観光業を支援するよう指示があった」と説明。訪日外国人客数を2030年に6千万人にすると掲げた政府目標は堅持すると話した。
カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備に関しては「観光立国の実現に向けた重要な政策だ。法に基づき必要な手続きを進める」とした。
○岸田首相、アベノミクス「中間層への恩恵不十分だった」…手厚い分配へ修正
(www.yomiuri.co.jp:10/5(火) 7:48)
4日発足した岸田内閣は、「アベノミクス」を修正し、子育て世帯や中小企業への分配を手厚くする経済政策にかじを切る。格差を是正して中間層を拡大し、新たな成長につなげる。分配に必要な「果実」をどうやって生み出すのか、政策の実効性が問われそうだ。
◆岸田首相:試金石 !
岸田首相は、組閣後の記者会見で、「私が目指すのは新しい資本主義の実現だ。成長と分配の好循環とコロナ後の新しい社会の開拓がコンセプト(基本概念)だ」と強調した。分厚い中間層を作って、消費や企業の投資が活性化することを目指す。新型コロナウイルスの感染収束を見据えて、新たな経済・社会のあり方を議論していく。
具体的な政策として、〈1〉子育て世帯の教育費・住居費の支援強化〈2〉看護師や介護福祉士、保育士らの所得引き上げ〈3〉大企業が強い立場を利用して納入業者に負担を強いる「下請けいじめ」の監視強化――などを想定している。
株式の売却益や配当への金融所得課税の強化に意欲を示し、個人間の所得や資産の格差を是正する。分配を重視して、富裕層と貧困層、大企業と中小企業、都市部と地方の格差を縮めていく。
財務相に就任した鈴木俊一氏は4日、記者団に対し、「(首相から)分配と成長の好循環について話があった」と述べた。首相は今後、各閣僚に具体策検討を指示するとみられる。司令塔となる構想会議も設置する。
まずは、感染対策と経済活動の両立に向け、早期にまとめる数十兆円規模の経済対策が試金石になる。経済再生相に起用された山際大志郎氏は「一寸の隙も作ってはいけない状況だ。心して確実に一つ一つ仕事を前に進めたい」と説明した。
◆岸田首相:「所得倍増」
首相が分配を重視するのは、富裕層や大企業が豊かになれば、恩恵が低所得層や中小企業に波及する「トリクルダウン」が、アベノミクスでは不十分だったとの問題意識があるためだ。
金融緩和と機動的な財政出動で、企業業績は回復し、株価が上昇して雇用も増えた。第2次安倍内閣が2012年12月に発足し、実質国内総生産(GDP)は、12年10〜12月期の約515兆円(年率換算)から、コロナ禍前の19年7〜9月期は約558兆円に増えた。
賃金は伸び悩んでいる。安倍政権は「1億総活躍」「働き方改革」などの政策目標を掲げた。政府が賃上げの旗振り役となる「官製春闘」を始めた14年以降、賃上げ率は7年連続で2%を超えた。ただ、物価変動を加味した実質賃金は、前年を下回る年の方が多かった。
厚生労働省の国民生活基礎調査によると、世帯あたりの所得(中央値)は18年が437万円で、ピークだった1995年の550万円から減少傾向が続く。賃上げは大企業が中心で、中小企業では賃金の上昇が限られる。岸田首相が目指す「令和版所得倍増」を実現するのは簡単ではない。
未知数
分配には元手が必要だ。安倍元首相が始め、菅前首相が引き継いだアベノミクスは、金融、財政に続く「第3の矢」である成長戦略が、十分な成果を上げることはできなかった。
内閣府によると、日本経済の実力を示す潜在成長率は、1%未満が続いている。
岸田首相も成長戦略を掲げる。10兆円規模の大学ファンドの設立、半導体や人工知能(AI)の研究開発、ワクチンや医薬品の国内開発、生産体制の強化。デジタル化の推進を含め、安倍・菅両政権と方向性は変わらない。これを成長に結びつけるには、より踏み込んだ対応が求められる。
菅前政権が取り組んだ携帯電話料金の引き下げや最低賃金の引き上げは、成果がわかりやすかったが、岸田首相が掲げる政策は効果が出るまでに時間がかかるものが多い。
(参考資料)
○【両院議員総会】「新しい政治を、まっとうな政治を私たちが作っていこう」
枝野代表があいさつ
(cdp-japan.jp:立憲民主党:2021年10月4日)
第205臨時国会が開会した4日、立憲民主党は国会内で両院議員総会を開催しました。第100代内閣総理大臣に指名された岸田文雄総理が次期衆院総選挙を19日公示31日投開票とする意向を固めたと報じられる中、枝野代表は「大事な大事なたたかいのスタートだ」と党の結束を呼びかけました。
冒頭、枝野幸男代表があいさつに立ちました。新型コロナウイルス感染症拡大対策のために国会で議論し、予算を積み、必要に応じて法改正をしなければいけない局面にもかかわらず、通常国会閉会後、野党が憲法53条の国会召集要求をしてきたのに開会をしなかったことを取り上げ、枝野代表は、「臨時国会は開かれましたが、残念ながら表紙を付け替える首班指名。そして所信と本会議での代表質問だけで大慌てで解散総選挙に突っ込むようでございます。この間のプロセスや体制を拝見するに、菅さんを無理やり引きずりおろした自民党の皆さんも、これで良かったんでしょうかね。ひとごとながら首をかしげたくなるような状況であります。やはり自民党は変わらない。自民党は変われない。改めて痛感をいたしました」と総裁を変えても自民党の体質は変わらないことを指摘。安倍政権以降、新型コロナウイルス感染症拡大のリバウンドを繰り返し、アベノミクスは株価を上げただけで格差を拡大させ、消費不況を長引かせ、公文書の改ざんをしてきたことをあげ、「こうした政治に対するけじめなく、国民の信頼を得るまっとうな政治は取り戻せるのか。とうてい無理だということが改めてはっきりしたのではないでしょうか」と強く呼びかけました。
また枝野代表は、先に行われた臨時国会の首班指名選挙で枝野代表に投票した党所属議員に対し謝辞を述べたうえで、「まもなくおこなわれる衆院選挙を経て、その先におこなわれる特別国会こそは、この首班指名選挙で勝ちたい。そして、日本を作りたいと強く思っております」と力を込めました。また、民進党が分裂した4年前からの野党の状況を振り返り、「4年でもう一度、『私たちこそが政権の選択肢である』ということを胸を張って、総選挙に臨んでいくことをどうしても皆さんと共に誇りに思いたいと思っています。この選挙は、まさに足元の国民の命と暮らしを守るために選択肢になるだけでは足りない。しっかりと政権をとらせていただかなければならない。そういう戦いであります」と強調しました。 11日からおこなわれる代表質問については、「残念ながらわずかな機会しかつくられないこの国会での論戦がありますが、私自身先頭に立って全力で国民の皆さんが思っている疑問をそして私たちならどうするかという明確な、われわれの政権政策を掲げて論戦に挑んでまいります」と決意を述べました。そのうえで、「各地域で同志の皆さんが総力を挙げてこの戦いを乗り切って、そして新しい政治を、まっとうな政治を私たちがつくっていこうではありませんか。大事な大事な戦いのスタートだ」と訴えました。
○自公政治からのチェンジ ! 政権交代を訴えてたたかう !
(www.jcp.or.jp:共産党:2021年10月4日)
◆NHK番組 志位委員長が表明:
NHK「日曜討論」は3日、各党代表クラスのリレーインタビューを放送し、日本共産党の志位和夫委員長が出演しました。志位氏は、総選挙の争点は、「“安倍・菅自公政治の総決算とチェンジ、政権交代”です」と述べ、「日本共産党は、党をつくって99年ですが、今度の選挙で初めて政権交代の実現、新しい政権をつくることにチャレンジしたい」と表明しました。(志位委員長の発言全文)
志位氏は冒頭、岸田文雄新総裁が選出された自民党にどう対峙(たいじ)するかを問われて、「岸田さんは、9年間の安倍・菅自公政治を重要閣僚として、党の幹部として、中枢で支えてきた」と指摘。総裁選でも憲法9条の改定、原発再稼働を表明し、国政私物化疑惑の究明には背を向け、執行部人事も「安倍カラー」一色だとして、「『安倍・菅直系政治』というほかありません。行き詰まった自民党政治の枠内で政権のたらい回しをやっても政治は変わらない。政治を変えようと思ったら政権交代、新しい政権をつくることが必要です」と強調しました。
緊急事態宣言が解除されたもとでの新型コロナ対策を問われて、志位氏は、「これから経済を動かしていくことを考えた場合に、決定的に重要なのは大規模検査です」と指摘。海外の進んだ国で取り組まれているように、「ワクチンの追加接種(ブースター)と一体に『大規模・頻回・無料』のPCR検査をやって経済を回す」ことの重要性を強く主張しました。持続化給付金、家賃支援給付金の第2弾の支給、コロナで収入が減った人や生活に困っている人への一律10万円の特別給付金を数兆円規模で支給するよう求めました。
衆院選で何を中心に訴えるかを問われて志位氏は、「日本共産党は、党をつくって99年ですが、今度の選挙で初めて政権交代の実現、新しい政権をつくることにチャレンジしたい」と表明。安倍・菅自公政治からの「四つのチェンジ」((1)国民の命とくらしを何よりも大切にする政治(2)気候危機を打開する政治(3)ジェンダー平等の日本(4)憲法9条に基づく平和外交)を訴えたいと述べました。
志位氏と立憲民主党の枝野幸男代表が政権協力の合意をしたことについて問われた志位氏は、「非常に大事な合意が結ばれた」と強調。新政権ができた場合に、日本共産党は「閣外協力」をすることになるが、「私たちは『閣内でも、閣外でも、どちらもありうる』と言ってきました。要するに日本の政治がよくなればいい」と語りました。
この点で、党首合意では、「新政権」が実行する政策として、「市民連合と合意した政策」の実行を合意していると述べ、「この内容は、20項目にわたる内政・外交万般で、安倍・菅自公政治のチェンジの要になる政策です」と指摘。同時に、新しい政権が揺るがずに前に進むには、強大な日本共産党国会議員団が必要だと強調し、「共闘を進めることと共産党の躍進は両立しますし、両立させたい」と述べました。
党首合意にかかわって立民の枝野氏は、共産党との合意は「経済やコロナ対策、まっとうな政治、これは本来だれもがやらなければならないこと」と指摘。「いまの足元の政治を変えるために連携するみなさんとは、できる最大限の連携をしていきたい」と表明しました。
○第100代岸田新総理誕生に際して
(www.jiji.com :2021.10.04)
社会民主党 幹事長 服部良一:
10月4日、臨時国会の冒頭の首班指名投票で岸田文雄氏が選ばれ、第100代総理に就任し、岸田新内閣が発足した。
それに先立ち10月1日、自民党の新役員人事が決まった。都市再生機構(UR)の口利き疑惑・現金受領問題で説明責任を果たさず経済再生大臣を辞任した甘利明氏が党の幹事長に就任した。俗に「3A」と称され安倍・麻生氏との権力三羽ガラスの一人、まさに安倍傀儡政権を象徴する人事である。副総裁にはその麻生氏が就任した。こんな三役人事でモリ・カケ・桜など「説明しない政治」を転換できるはずがない。組織運動本部長に就任した小渕優子氏も14年、経産大臣時代に政治資金収支報告書虚偽記載問題を起こしている。また党の政策の要である政調会長にはまさに安倍政権の政策の丸写しをアピールする高市早苗氏がなり、アベノミクスの反省なき継承、改憲、靖国神社参拝、敵基地攻撃論、選択的夫婦別姓反対などを主張するものと考えられる。これで岸田カラーは埋没するしかないのは明らかだ。
閣僚人事も派閥配慮だ。若手の登用で岸田カラーと言われるが論功行賞の人事と言うしかない。岸田総裁誕生の原動力となった細田・麻生・竹下主要派閥を登用する一方で、対抗馬の登用は少ない。
今国会では10月8日の総理の所信表明後の11日〜13日に各党の代表質問、14日にも国会解散の予定だ。各大臣の所信も野党は求めたが、国会での議論はない。
総選挙は10月19日公示、10月31日投開票がほぼ決定した。今、政治に必要なのは安倍・菅政権の清算である。その亜流である岸田政権には展望もなく、日本の政治を託すこともできない。野党共闘を強化し、来る衆院選で「生存のための政権交代」を目指して、社民党は全力で奮闘する決意である。