2021年9月27日 13時24分
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【ベルリン=藤沢有哉】4期16年に及んだメルケル首相(67)の後任が焦点となるドイツの連邦議会(下院)選挙が26日に投開票された。選挙管理委員会の暫定開票結果によると、中道左派の社会民主党(SPD)が25・7%で第1党。メルケル氏の所属する中道右派のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は僅差で第2党に転落した。
現在は大連立を組む両党とも単独過半数には届かず、それぞれが連立政権の樹立を目指す。他の政党と合わせて総議席の過半数確保が必要で、両党はクリスマス前の連立協議の妥結を目指す。協議に成功した党の首相候補がメルケル氏の後任となる見通しだ。
SPDの第1党は2002年の選挙以来。選管の暫定結果によると、CDU・CSUは1・6ポイント差の24・1%。環境保護を前面に出す緑の党が14・8%、自由民主党(FDP)が11・5%で続いた。
17年の前回選挙の結果と比較すると、SPDは首相候補のショルツ財務相(63)が堅実な手腕で支持を集め、得票率が約5ポイント増えた。CDU・CSUは首相候補ラシェット氏(60)が洪水被災地を視察した際の失態が響き、9ポイントほど減った。緑の党は約6ポイント増え、前回選の第6党から第3党へ躍進する見通しだ。
独メディアによると、次期政権は3政党の連立になる公算が大きい。SPD、CDU・CSUのいずれも連立を目指しているとされ、難航も予想される連立協議は緑の党とFDPの2党の動向が鍵を握る。
選管の暫定結果に先立って発表された公共放送の出口調査も同様の結果で、ショルツ氏は26日夜、「満足している。大勢が次の首相に私を望んでいる」と語り、ラシェット氏は「CDU・CSU主導の連立政権樹立に全力を尽くす」と表明した。
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