39. 2021年8月05日 00:02:56 : ZlsJXwVTQU : OU0wZkhoc3BTZlE=[1]
※安藤 理東京大学社会科学研究所助教に係る論文の不正行為について
平成23 年5 月22 日、東京大学に対し、安藤 理東京大学社会科学研究所助教(以下「安藤助教」という。)の論文等に不正行為が存在する旨の相談があった。
これを受け、東京大学においては、社会科学研究所及び同助教が大学院学生として在籍していた教育学研究科において予備調査を実施するとともに、東京大学の科学研究行動規範委員会1において関係者からのヒアリング及び既往の論文等との照合を含めて調査・審議を行い、結果をまとめたので、以下のとおりその概要を報告・公表するものである。
1 安藤助教が行った不正行為について
安藤助教は、下記のとおり不正行為(盗用)を行ったものと認める。これらの不正行為は、東京大学における科学研究行動規範に違反し、学術研究機関としての東京大学が長年培ってきた信頼を著しく損なうものである。
(1) 下記の原著論文には、5 編の論文から出典の記載なく不適切に引き写された箇所が存在し、全体の約5 割が盗用である。
ANDO, Satoru「Social Mobility and Support toward Income Redistribution−Focusing on Academic Credential Mobility−」(2011 年3 月, 東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センター編『2010 年度参加者公募型二次分析研究会 ISSP を用いた実証研究:国家・市民権・政府の役割に関する国際比較分析 研究成果報告書』, pp.1-16)
※ウェブ上での公開は、
ANDO, Satoru「Social Mobility and Support toward Income Redistribution −Focusing on Academic Credential Mobility−」(2011 年3 月, 東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センター編『SSJ データアーカイブリサーチペーパーシリーズ』, No.45:
pp.1-16)
(2) 下記の原著論文には、5 編の論文から出典の記載なく不適切に引き写された箇所が存在し、全体の約5 割が盗用である。
ANDO, Satoru 「Occupational Inheritance and Support for Welfare Policy」(2011 年3 月,
佐藤嘉倫編『現代日本の階層状況の解明 −ミクロ‐マクロ連結からのアプローチ− 第3 分
冊 社会意識・ライフスタイル』現代日本の階層状況の解明研究会(東北大学大学院文学研究
科), pp.91-108)
(3) 下記の学位請求論文には、他者の文献から出典の記載なく不適切に引き写された箇所が13箇所存在する。また、出典を記載しているものの、引用符等により引用部分を明確にしていない不適切な引用箇所が1 箇所存在する。
安藤理「福祉国家への態度形成に関する社会学的研究 −青年期の社会移動経験に着目して−」(2009 年7 月, 東京大学大学院教育学研究科博士学位請求論文)
(4) (3)の学位請求論文を元に作成された下記の著書には、他者の文献から出典の記載なく不適切に引き写された箇所が13 箇所存在する。また、出典を記載しているものの、引用符等により引用部分を明確にしていない不適切な引用箇所が1 箇所存在する。
安藤理『福祉国家への態度形成』(2011 年3 月, 東洋館出版社)