世界各国で暴動やデモが起きている不気味 !
…正確な情報を知り投資に生かす !
テロ・暴動・デモへの識者の見解・詳報は ?
(www.nikkan-gendai.com:2021年7/31(土) 9:06)
日刊ゲンダイ:【富を拡大するインテリジェンス2.0】
現在、世界に目を向けると暴動やデモが起こったというニュースを耳にすることがあります。
また少し前にはテロが頻繁に起こっていた時期もありました。
このようなテロや暴動、デモとは一体何なのでしょうか。
それぞれの違いや過去の事件や原因を知ることで理解を深めましょう。
日本ではあまり報道されていませんが、南アフリカでは大規模な暴動、フランスやキューバではデモが発生しています。
南アフリカは、もともと暴動が多い国ですが、近年にない大規模な暴動となっています。商業施設などの略奪、放火、破壊行為の被害が4万件、損失額は約3760億円にもなっています。
兵士2万5000人を動員し、戦車を配置して威嚇しています。
工場や商業施設、ATM、銀行、新型コロナワクチン接種会場である薬局なども破壊、スーパーマーケットは閉鎖され混乱に陥っています。
暴動の原因は逮捕されたジェイコブ・ズマ前大統領をめぐる権力争いとされています。
しかし、それだけではなく金融緩和などにより、もともとの貧富の差が拡大していることや新型コロナウイルス対策への不満が爆発したようです。
新型コロナウイルス対策では外出規制したことで職業を失い、さらに酒の販売を禁止するなどの規制を実施したことが不満の原因です。
世界各国が同様の対策をしているので、今後、同じような暴動が各国で発生していく可能性が高いでしょう。
フランスでも大規模デモが発生しました。
フランス政府はワクチンパスポートの義務化の法案を通そうとしています。
ワクチンパスポートなしに、レストランやバーに入店すると最大6カ月の禁錮刑と約130万円の罰金を科すことを検討していることから、ワクチン接種義務化反対デモが発生しました。
ワクチンパスポートの採用は日本でも始まりましたが、今後、世界各国で義務化していくことになるのでしょう。
以前から伝えている通り、今後、世界は管理社会となり全体主義に急速に移行していく可能性が高いと判断しています。
全体主義は、それぞれの役割や使命を全うするのとは反対方向なので、二極化していくと考えられます。
また、キューバでも反政府デモが発生し、革命が起こりそうです。
食料不足や新型コロナウイルス対策への不満などが背景にあります。
社会主義国であるキューバは、今後、民主化していきそうです。
政府は言論統制を超えてインターネットの接続をできなくしました。
個々にSNSなどで連絡を取りあうことで暴動やデモは拡大するからです。
今後、キューバが民主化するとなるとキューバへの投資は妙味があります。
今の激動の時代は、大どんでん返しもあると思いますし、先が見えない部分も多いです。
小さくしか報道されていないことが、大きな変革になるので、正しい情報を得て正しい認識をしていくことが大切です。(松島修/投資助言会社社長)
(参考資料)
○テロ・暴動・デモの違いとは ?
(gooddo.jp:2021年4月30日)
テロと暴動、デモの違いについて、それぞれの言葉の定義から違いを見ていきます。
◆テロとは ?
テロは、国際法上の定義はないものの、外務省によると一般的に「特定の主義主張に基づいて、国家などにその受け入れを強要したり、社会に恐怖を与える目的で殺傷・破壊行為(ハイジャック、誘拐、爆発物の設置など)を行ったりすること」を指すとされています。
有名なテロ行為の一つとして、アメリカでの同時多発テロ事件「9.11」が挙がります。
◆暴動とは ?
暴動は多数の市民や民衆が集団で暴行や脅迫、あるいは破壊活動など暴力的な活動など社会の秩序を乱す不穏な行動のことを行うことを言います。
2019年にインドネシアのパプア州で起こったように、デモから大規模な暴動に発展するケースもしばしば見られます。
◆デモとは ?
デモとはデモンストレーションの略称であり、特定の意思や主張を持った人が集まり、集団でその意思や主張をほかに示す行為です。
また日本ではデモを行うために一般道などを占有する場合は警察の許可を取る必要があり、暴動などに発展する可能性がある場合は警察の監視が付くことになります。
テロは一般的に「特定の主義主張に基づいて、国家などにその受け入れを強要したり、社会に恐怖を与える目的で殺傷・破壊行為(ハイジャック、誘拐、爆発物の設置など)を行ったりすること」を指す
暴動は多数の市民や民衆が集団で暴行や脅迫、あるいは破壊活動など暴力的な活動など社会の秩序を乱す不穏な行動のことを指す
デモは特定の意思や主張を持った人が集まり、集団でその意思や主張をほかに示す行為
(出典:外務省「わかる!国際情勢 テロのない世界を目指して」)
(出典:外務省海外安全ホームページ「インドネシア・パプア州及び西パプア州におけるデモ・暴動発生に伴う注意喚起」,2019)
(出典:警察庁「道路使用許可の概要、申請手続き」
(出典:長野県警察「集会・デモ行進等の申請について」)
◆近年あった大規模なデモ・暴動 !
現在でも世界各地で大規模なデモや暴動が起こっていますが、香港のデモは世界的に注目されています。
デモや暴動を知ることは、世界の情勢を知る上で重要な情報となります。近年で起こったデモや暴動の一例を紹介します。
◆2019年チリ暴動 !
チリでは2019年10月18日に暴動が発生しています。この暴動はサンディエゴ市旧市街を中心として、10月7日から始まった地下鉄運賃値上げに反対する抗議活動が発端となりました。
サンディエゴ市で始まった抗議活動はチリの各地へと飛び火しました。
そのうちの一部の参加者が暴徒化し、放火や略奪などの暴力行為が行われたことで治安部隊と衝突し、暴動へと発展していったのです。
この暴動に関して翌日の19日、ピニュラ大統領は首都圏州サンティエゴ市とプエンテアルト区、サンベルナルド区、チャカブコ区で緊急事態宣言を発令すると発表しました。
デモ活動および国民感情の高まりを鎮火させるため、チリの内閣の大幅改造と弱者救済や格差是正を目的とした「社会アジェンダ」と呼ばれる政策を発表しています。
(出典:外務省「海外安全ホームページ チリ:地下鉄運賃値上げに反対する大規模な抗議活動に関する注意喚起(新規)」)
(出典:日本貿易振興機構JETRO(ジェトロ)「デモが各地に拡大、チリ政府は社会アジェンダを推進し沈静化図る」,2019)
◆2018年フランス:黄色いベスト運動 !
2018年11月から毎週土曜日に行われるようになったフランスの「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト)運動」。
黄色いベスト運動は、2019年1月に実施予定となっていた燃料税の引き上げに対するデモ運動から始まったとされています。
しかし、抗議デモを伴う暴力や破壊行為を行う暴動と化し、マクロン大統領はこの行為を糾弾しました。
これらの抗議デモおよび暴動を沈静化するため、政府では社会および経済的な対策として早急な減税の実施と財政支出の効率化を推し進める意向を示しました。
そして12月10日には法定最低賃金の引き上げや超過勤務手当にかかる所得税および社会保険料の免除、特別手当に対する非課税措置を発表しています。
黄色いベスト運動は縮小化が見られるものの2019年11月時点でも行われており、始まってから1年が経過しています。
(出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「特別手当、1,000ユーロを上限として非課税措置」)
(出典:日本貿易振興機構JETRO(ジェトロ)「抗議デモ運動、マクロン大統領が対応策を発表」,2019)
◆2019年:香港「逃亡犯条例」改正に関するデモ !
香港では2019年6月から「逃亡犯罪人条例等改正案」に対する抗議デモが香港島、九龍、新界の市街地を中心に行われています。
一連の抗議デモは警察への事前申請が行われ、許可を受けて行われていましたが、最近の抗議活動の中には不許可のものやゲリラ的な抗議活動が行われる傾向も見られ、警察との衝突がエスカレートしています。
衝突を鎮圧するために警察側が催涙弾やゴム弾などを大量に使用する一方で、抗議者側も火を使用するなど、手段が激化する傾向にあり、逮捕者も大量に出て、抗議者・警察側ともに負傷者が増大しています。
地下鉄駅構内や商業施設、空港などでも行われるケースがあり、公共交通機関などではストライキやサボタージュも行われ、交通機関が麻痺するなどの影響も出ています。
この抗議デモは2019年11月現在も行われています。
◆香港と中国の関係性 !
香港のデモが大規模かつ長期的なものに発展した背景には、逃亡犯条例の改正案と香港のこれまでのあり方が関係しています。
香港は1997年にイギリスから中国に返還されましたが、その後も50年間は「一国ニ制度」による高度な自治が認められています。
一国二制度とは、一つの国(中国)の中で、二つの制度(社会主義と資本主義)が併存して実施されることです。
そして、中国により逃亡犯条例改正が施行されることで、香港の自治が崩れるという見方もされています。
逃亡犯条例の改正案では、香港が犯罪人引き渡し協定を締結していない国や地域の要請に基づいて、容疑者引き渡しを可能とするとされています。