東京五輪開催強行は、コロナ感染拡大をもたらす可能性が高い !
コロナの世界的感染の深層・真相は ?
植草一秀氏ブログ「知られざる真実」
(第2868号:2021年5月28日)
1)〜4)は前回投稿済みです。以下はその続きです。
5)IOCに、日本のことを決定する、最終権限はない !
IOCに、日本のことを決定する、最終権限はない。
野村総研の木内登英氏が、東京五輪中止の経済損失効果試算を、公表した。
https://bit.ly/3vDyIDr:東京五輪中止の経済損失の金額は、1.8兆円である。
メディアの一部は、この数字だけを報じて、東京五輪開催を中止すると、巨額の損失が発生するとの、間違った主張を流布している。
木内氏の試算結果が、示唆するポイントは違う。
レポートにも明記されている。
試算は、緊急事態宣言発出にともなう、経済的損失を明示する。
昨年4月の1度目の緊急事態宣言発出の経済的損失が、6.4兆円であった。
6)2度目の緊急事態宣言発出の経済的損失が、6.3兆円だった !
本年1月の2度目の緊急事態宣言発出の経済的損失が、6.3兆円であった。
4月以降の3度目の緊急事態宣言発出の経済的損失が、実施分で1.9兆円、延長されれば、追加的に3兆円の損失が発生することが示されている。
これらの分析から、木内氏は、東京五輪を中止する損失よりも、緊急事態宣言発出による、損失のほうが大きいことを強調する。
木内氏は、「試算は、大会の開催・中止の判断、観客制限の判断については、その経済的な損失という観点ではなく、コロナ感染リスクへの影響という、観点に基づいて、慎重に決定されるべきであることを示唆している」と結論している。
7)東京五輪開催強行は、コロナ感染拡大をもたらす可能性が高い !
東京五輪開催強行は、コロナ感染拡大をもたらす可能性が、極めて高い。
そのことによる、経済的損失が計り知れない。
従って、東京五輪を中止すべきである。これが、試算の示唆する結論である。
国民の命を守るためにも、経済的損失拡大を防ぐためにも、「東京五輪の中止決定」が必要である。
このような情勢下で、菅首相が、東京五輪開催強行に突き進む場合、日本国民は、どのように対応すべきか。
現下の世論調査では、8割から9割の国民が、東京五輪の今夏開催に反対である。
東京五輪開催反対は、もはや日本の主権者国民の、圧倒的多数の判断になっている。
8)政府は、主権者の圧倒的多数の声を、尊重すべきだ !
日本が民主主義国家であるなら、政府は、主権者の圧倒的多数の声を、尊重すべきである。
それが、民主主義国家政府の適正な行動である。
圧倒的多数の主権者の声を無視する政府は、もはや主権者を代表する政府と言えない。
日本の主権者国民は、即時に、この政府の退場を命じるべきである。
東京五輪開催を阻止するための、あらゆる示威行動を展開する必要がある。
また、東京五輪開催を主唱する、スポンサーに対して、徹底的な不買運動を展開する必要がある。―この続きは次回投稿しますー
(参考資料)
○米軍の陰謀論を支持する中国 ! コロナ起源、真相なお闇の中
(www.sankeibiz.jp:2021/1/13 )
中国湖北省武漢市の海鮮市場業者らが原因不明の肺炎で入院し始めた当時から1年が経過した。新型コロナウイルスをめぐり、どのように感染が広がるのか、どんなワクチンが必要なのかなど世界は知見を深めてきた。だが、200万人近くが死亡し、世界経済を揺るがす新型コロナについて、どのように感染が始まったのかは分かっていない。
◆究明の動機は乏しく
新型コロナが最初にどこで現れ、どのように人に広がっていったのかは依然として謎であり、時間の経過とともにさらに分かりにくくなっている。武漢の市場で店を開いていた関係者で最初のクラスター(感染者集団)が確認されているが、それより前の痕跡はほぼ途絶えたままだ。
コロナがまず直撃し、備えがまだ十分でなかった世界に感染症を広げたと多くが非難する中国には、この100年で最悪の公衆衛生の緊急事態を招いた真の起源究明を手助けする動機は今や乏しい。
中国は厳しい境界規制や大規模検査、携帯電話の履歴を通じて感染者や濃厚接触者を追跡する監視網などで新型コロナ感染症を実質的に押さえ込んだ。中国はコロナをめぐり、話を最初から見直そうとしており、震源地の武漢以上にそれが明確に分かる場所はない。
武漢市では「新型コロナとの闘い」特別展が開かれている。展示ホールの入り口には、毛沢東主義時代の宣伝ポスターに描かれる英雄のように、マスク姿の警察や医師、兵士ら初期対応に当たった関係者のイメージが出迎える。
会場内には看護師の両手を写した巨大な写真が防護服を着たマネキンの大群を覆うように飾られている。また、重症者を治療する医師の立体画像が実際の病院ベッドに投影されている。近くには透明なケースに入れられた検査キットも展示されており、別の時代の工芸品のようだ。
世界各国・地域が死者の急増や変異ウイルスへの対応を続ける中で、中国ではコロナ禍を既に過去の話のように扱っている。展示会場の入り口には、コロナに関する時系列の説明はあるが、武漢の「華南海鮮市場」や最初の感染者、政府による感染拡大初期の情報隠しに対する市民の不満への言及はない。
早い段階で内部告発し、コロナで死去した眼科医の李文亮氏は、亡くなった他の武漢の医師とともに名前が記載される形で、ほとんど目立たない。
米国を苦しめるコロナ危機に打ち勝ち、中国が従来見通しより、5年早く米国を抜いて、世界最大の経済大国になるとの英調査機関の予測もあって、多くの中国人にとって当初の怒りは自尊心へと変化している。
◆米軍の陰謀論を支持 !
コロナを断固押さえ込んでいる中国では、同国が根本的な発生源だとする見方を否定する取り組みが広がっている。中国外務省報道官は、米軍が持ち込んだ可能性があるとの陰謀論を支持した。
国内の港湾や低温貯蔵施設の労働者に感染が相次ぐと、国営メディアは輸入した冷凍食品を通じてコロナが入ってきたのではないかとする主張を展開した。武漢よりも先に米国やイタリアで感染があったことを示唆する研究にも飛びついた。
コロナ起源の解明を専門とする世界保健機関(WHO)チームは月内に武漢を訪れたい考えだが、同地には明らかにできるものは多くないかもしれない。ロックダウン(都市封鎖)を最初に経験した人口1100万人の武漢市民の生活はほぼ通常に戻った。
米国・カリフォルニア大学サンディエゴ校の感染症医で、科学誌クリニカル・インフェクシャス・ディジーズの編集主幹を務めるロバート・スクーリー氏は「全ての証拠があるべき場所にまだ残っていたとしても、こうしたことは遡及(そきゅう)的にたどるのを非常に難しくする」と述べた。(ブルームバーグ Jason Gale、Emma O’Brien)
○世界の富豪の資産、コロナ禍で27%増 過去最高の10兆ドル超に
(www.bbc.com:2020年10月8日)
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、世界中の富豪の資産が過去最高を記録している。特にテクノロジー分野や産業界の最高幹部らが最も収入を得ている。
スイス金融大手UBSの報告によると、世界の富豪の資産は4月から7月の間で27.5%増え、10兆2000億ドル(約1081兆2300億円)に達した。
世界的な株価上昇が主な要因で、これまでのピークだった2017年末の8兆9000億ドル(約943兆4000億円)を上回った。
UBSはCOVID-19(新型ウイルスによる感染症)危機の最中、富豪たちは「絶好調」だとした。
また、富豪の数は2017年の2158人から2189人に増え、過去最高を更新したという。
一方で世界銀行は7日、新型ウイルスのパンデミックの影響で約20年ぶりに極貧層が増加するとの報告書を発表した。
◆需要の増加
富豪の中で今年最大の勝者は、実業家で、資産は7月までの3カ月間で44%の脅威的な増加をみせた。
◆世界的な変化
UBSによると、過去11年間で資産増加の割合が最も大きかったのは、中国の富豪で、2009年から2020年までに1146%増加した。
一方、イギリスの富豪の場合はわずか168%増に留まった。
全分野で資産の増加がみられる。世界金融危機(Global financial crisis)以降、2020年の新型ウイルス危機(COVID-19)までの推移。青色がテクノロジー分野、赤色が医療分野、黄色が産業分野、緑色が不動産分野、紫色が小売分野、濃い紫色が金融サービス、灰色がメディア 出典:プライスウォーターハウスクーパース(PWC)
しかし、蓄財が最も大きいのは依然アメリカで、中国富豪の1兆7000億ドル(約180兆1900億円)に対して3兆5000億ドル(約371兆円)となっている。
イギリスの富豪は、わずか2050億ドル(約21兆7000億円)、ドイツは5950億ドル(約63兆650億円)、フランスは4430億ドル(約46兆9500億円)となっている。
◆寄付金
UBSによると、多くの富豪はCOVID-19対策を支援するため、私財の一部を寄付している。
「当行の調査では、2020年3月から6月までに総額72億ドル(約7631億円)相当を寄付した富豪209人を特定した」とある。
「この人たちは災害救援のようなやり方で迅速に対応し、受け取る側が最善の使い道を決定できるよう、条件なしで助成金を提供している」
一方で、イギリスの富豪の寄付金額が、ほかの国よりも少ないことが明らかになった。
アメリカでは、富豪98人が総額45億ドル(約4772億円)を、中国の富豪12人は総額6億7900万ドル(約720億456万円)を、オーストラリアではわずか2人の富豪が合わせて3億2400万ドル(約343億5858万円)を寄付した。
イギリスの富豪9人が寄付したのはわずか2億9800万ドル(約315億9485万円)だった。
(英語記事 Billionaire fortunes hit record high during pandemic)