インドの壊滅的なCovid-19第二波:原因、結果と展望
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2021年4月26日 マスコミに載らない海外記事
2021年4月22日
ピョートル・コノワロフ
New Eastern Outlook
最近、インドは、一日の新規コロナウイルス感染者の世界最多を記録している。約13.6億人の人口がいる国の問題は、1日250,000人から270,000人のCovid-19感染で大惨事の高みに達した。この記事は、インドを圧倒したコロナ流行第二波、その大きさの理由、インドの疾病管理と予防の分野での結果と展望に焦点をあてる。
一年前、世界的流行が始まった際には、皆に希望を与えたに違いないインドでの状況についての賛辞があった。先進諸国がコロナウイルス感染者数が急増する中、インドは世界の中でも、最も低い感染率で、外れ値のように思われた。だが、見かけの「奇跡」は永続的なものではなかった。2021年初め、Covid-19陽性の検査結果を示す人数が突然増加し、インドは一日の新規コロナウイルス感染者の分野では、争う者がない「首位」だ。
2020年中、インドでは、かなり長く続くCovid-19の第一波があったと見られる。それが終わると、感染症発症率が当時比較的低かったので、現地の医療専門家には、インドが問題にかなりうまく対処したのが確実に見えた。一部の専門家は、指導部による断固とした効果的な措置のおかげで、インドは流行に酷く影響されなかったと信じた。不要不急ではないと見なされた全ての企業や組織(学校や大学を含め)は、大衆に入り口を閉ざし、多数の催しが中止された。検疫隔離の制限や封鎖法に違反した(つまり、街頭をウロウロするなど)市民が逮捕され、そして/あるいは、一部の州では罰金も科された。一部のインド警官は、コロナ流行関連のあらゆる遵守を保証するため暴力を使った。例えば、防具を着用していない人々を、警棒で打ちすえた。多数集まったり、1.5メートルの距離を維持し損ねたりした人の体罰に関しても事件があった。
このような緊急処置がなぜとられたかは、大いに理解できる。インドは人口密度が高く、医療機関が不十分(インドの病院ベッド数は、1,000人に一床と比較的少ない)で、上水・下水処理施設は不十分だ。それ故、いかなる場所でも、感染者数の突然の増加は、壊滅的結果となり得るの。
2021年初め、インドの第二波開始は、2月や、春の月々に典型的な国内を移動する巡礼者と観光客数の増加と同期した。3月、一部当局者が制限の多くの緩和について話し始めた。病院内のCovid-19患者数は減少しており、全国で大量ワクチン接種が進行中だった。危険が既に過ぎたと判断して、国中や国外からさえ、何千人もの人々がガウラ・プルニマを祝うため旅行した。一部の州では大規模集会の制約が解除され、多くの人々が結婚式に出席し始めた。一部の人々は公衆の前でマスク着用をやめ、特定の州では、地方選挙と関係する催しが、かなり多数の群衆を引き付けた。
不幸にして、多くの州当局が余りに早急に措置を緩和したように思われる。2021年3月から始まり、新Covid-19感染者数は日々容赦なく増大し始めた。流行開始以来、インドで新型コロナウイルス陽性の検査結果となった人の合計は最近1500万人を超えた。感染者数総計が、より多い唯一の国はアメリカだ。新感染者の急増や、感染者の過小報告を考慮すれば、近い将来、前述の順位で、インドがアメリカを追い越す可能性がある。
一部の医療専門家は、より致命的で、伝染力がより強いコロナウイルスの新変異株が最近、国中に広まっていると考えている。
ニューデリーの一部の病院が新患用病室が足りなくなった。公式に、ニューデリーの人口は2200万人をわずかに下回るが、2021年4月11日時点で、人工呼吸器のあるベッドは(1,153中)307で、ICUベッドは(1,852中)511しか、Covid-19患者は利用できない。医療を必要とする人々は都市の医療機関の外で行列になり、亡くなった人々の遺体を運ぶ救急車は、遺体を引き取ってもうため火葬場そばで待っている。例えば、4月18日、ニューデリーは25,000人以上のコロナウイルス感染者を記録し、死者数は161人に増加した。現在、それはインドで最もひどく打撃を受けた都市の1つだ。
これに対応し、デリーの政府は、4月19日から始まり4月26日まで続く完全封鎖を課した。市内の医療労働者も薬品不足を語っている。デリー首都圏首相のアルビンド・ケジリワルによれば、「能力が限界にある」都市の医療制度の破たんを防ぐため最新法案が提出された。
一部の州では火葬場が1日24時間稼働し、大都市の墓地は空き地がなくなっている。例えば、アッタープラディッシュ州の首都ラクナウでは、病床、医療スタッフと酸素の深刻な不足があり、検査施設も欠乏している。2021年4月19日、ラクナウの主要病院では、医者、看護師、技術者、用務員や事務員を含め病院職員のほぼ30%が自身感染と戦っていると報じられた。
2021年3月、保健家族福祉省によれば、インドのワクチン接種は順調に進んでいた。4月中旬時点で、1億1700万人以上の人々が完全にワクチン接種され、人数は増加すると予想される。前週、国全体で、270万ドーズのワクチンが投与された。現在、インドでの緊急使用のため、3種のCovid-19ワクチンが認可されている。インドの血清研究所で生産されているオックスフォード-アストラゼネカのCovishieldと、インドで考案され、製造されているCovaxinと、ロシアのSputnik Vだ。後者の最初の供給は4月末が予想され、早ければ今年5月、インドで製造が始まるだろう。
それ故、現在のCovid-19問題にもかかわらず、インドの未来について最悪のものを想定するべきではない。第一に(一部以前より厳しい)新制限が国全体で実施されており、これらは新型コロナウイルス拡大を止めるはずだ。第二に、ワクチン注射を受けたインドの人々の数は日々増大している。2021年4月11日、この都市のCovid-19患者の65%が45歳未満だったので、デリー首都圏首相アルビンド・ケジリワルは監督官庁にワクチン接種年齢制限を撤廃するよう促した。第三に、Sputnik V生産は、早ければ来月インドで始まるはずだ。ロシアのワクチンはコロナウイルス拡大と戦う有効な手段であることが分かっている。
それ故我々は、インドのCovid-19第二波が最後のものであるよう心から願っている。
ピョートル・コノワロフは政治評論家、オンライン誌「NewEasternOutlook」独占記事。
記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/04/22/india-s-catastrophic-covid-19-second-wave-causes-consequences-and-outlook/
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