★阿修羅♪ > アーカイブ > 2021年4月 > 15日07時55分 〜
 
 
2021年4月15日07時55分 〜
記事 [政治・選挙・NHK280] <悲しいが、これが現実だ…>人はいとも簡単にホームレスになる(田中龍作ジャーナル)

※補足 2021年4月14日 朝日新聞25面 紙面クリック拡大




人はいとも簡単にホームレスになる
https://tanakaryusaku.jp/2021/04/00024795
2021年4月14日 19:19 田中龍作ジャーナル


ネカフェから出てきたばかりの男性。=歌舞伎町 撮影:田中龍作=

 漫画家の内田かずひろさんがホームレスになったことを、朝日新聞(14日朝刊)がさもニュースであるかのように報道している。

 ホームレス取材歴20年の田中に言わせてもらえば、持ち家がなければ人は簡単にホームレスになる。

 当時者に路上に弾き出されるまでの経緯を聞くとこうだー

 不景気で仕事を失う→家賃が払えなくなる→ネットカフェ暮らし→持ち金が尽きる→路上に

 借金取りに追われて住み家を放棄せざるを得ないケースも相当に多い。15年ぐらい前だったか、住居支援を行う団体の調査によると、ホームレスになる原因の1位が借金だった。

 借金は怖い。新宿中央公園で打ち解けた野宿者が語ってくれた。

 働いて幾ばくかの現金を得たのでアパートを借りた。社会保険に入るため区役所に住民登録したところ、2週間くらいしたら借金取りが来た。

 炊き出しなどで野宿者の顔を撮影してはいけない大きな理由は、借金取りに居場所を知られる危険性があるからだ。


お椀が並び生活困窮者が集う炊き出しの風景はコロナで一変した。メシを食べながら談笑する場はなくなった=渋谷区 撮影:田中龍作=

 持ち家があってもそこそこの蓄えがなければホームレスになる。

 自らが所有するマンションに住んでいた知人は、配管の目詰まりでバスルームの排水を下の部屋に漏らしてしまった。

 普通はマンション管理組合で保険に入っているのだが、管理組合があってなきに等しかったため、無保険だった。

 知人は下の部屋の住人に200万円を請求された。いくつかの業者に見積もってもらったが、妥当な金額であるという診断だった。結局、貯金を取り崩して200万円を払った。

 貯金がなくて、200万円が集まらなければ、知人はマンションを売る他なくなる。住まいを失うのだ。

 日本全国で空き家は846万戸もある(総務省統計局2019年4月)。空き家を有効活用すれば、多くのホームレスが家のない暮らしから脱却できる。

 人間、住み家があれば落ち着いて職探しができ、仕事もできる。

    〜終わり〜



http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/280.html

記事 [政治・選挙・NHK280] 日本人6割が感染 カリフォルニア由来の変異株どこまで危険(日刊ゲンダイ)



日本人6割が感染 カリフォルニア由来の変異株どこまで危険
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/287915
2021/04/15 日刊ゲンダイ


オークランドの会場でワクチン接種を待つ人たち(C)Pat Mazzera/SOPA Images via ZUMA Wire/共同通信イメージズ

 日本人の6割が感染――。米カリフォルニア州由来の新型コロナ変異株の解析結果が発表されてニュースになっている。

 カリフォルニアでは感染力が強いといわれる変異株が発見されている。今回、東大や熊本大など研究チームが解析したのは表面の突起に「L452R」という変異を持つコロナウイルスで、3月中旬の時点でカリフォルニアの感染者の56%を占めていた。日本ではすでに3月、沖縄県で1例見つかっている。

 東大などのチームが着目したのは「HLA(ヒト白血球抗原)」だった。これは白血球の血液型と呼ばれるもので、細胞実験の結果、その一種である白血球「HLA-A24」がL452R変異に対して免疫力が弱いことが分かったというのだ。実はこのHLA-A24は日本人の6割が持つ。そのことから、「日本人の6割が免疫効果が低くなる可能性がある」というのである。

 現時点で、L452Rの日本への侵入は沖縄の1例だけだが、これが日本中に広がったらと心配になってしまう。専門家はどう見ているのか。

「一口にHLAと言ってもたくさん種類があるのです」と解説するのはハーバード大学院卒で医学博士・作家の左門新氏(元WHO専門委員)だ。

「HLAは数万種類あります。今回はそのうちのHLA-A24がL452Rに対して免疫力が弱いことが明らかになったわけですが、これはまだ試験管の中の細胞実験の段階。人間の体の中でどんな反応が起きるかは分かっていません。新型コロナウイルスが侵入しても、HLA-A24以外の数多くの抗原が感染を防ぐ可能性もあります。もちろん、感染力が高まる可能性もあるでしょうが、単純に日本人の6割が感染リスクが高まるということはありえません」

 今回の発表ではL452Rによってワクチンの効果が下がる可能性も示唆されている。

「感染力とワクチンは別問題なので、ワクチンが効かなくなるとは断定できません。ただ、感染力が高まる可能性もあるかぎり、L452Rが国内に広まらないよう、これまで以上の十分な注意が必要。同時にワクチンの効果についても慎重に調べなければなりません」(左門新氏)

 変異株との戦いはまだまだ続く。



http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/281.html

記事 [政治・選挙・NHK280] RCEP協定とグローバリズムを問う(植草一秀の『知られざる真実』)
RCEP協定とグローバリズムを問う
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2021/04/post-e29541.html
2021年4月14日 植草一秀の『知られざる真実』


4月14日午後、RCEP(Regional Comprehensive Economic Partnership)協定批准案が衆議院の外務委員会で採決、可決された。

共産党のみ反対、共産党を除く野党は立憲民主党を含めて賛成した。

RCEPはASEAN10ヵ国、日、中、韓、オーストラリア、ニュージーランドの15ヵ国による包括的な経済連携協定である。

TPP11(CPTPP)、日欧EPAに続き、日本は多国間の包括的経済連携協定に加盟または署名している。

今国会でRCEP協定が批准されれば、RCEP協定にも加盟することになる。

今国会でRCEP協定批准案が審議入りしたのは4月2日。

十分な審議も行わず、形だけの参考人意見陳述だけを行って拙速採決した。

日本が批准してきた包括的な通商協定=メガFTAであるTPP11や日欧EPAと比較すると、グローバルに活動する巨大資本の利益極大化の取り決めがやや抑止されている部分があるが、全体としての基本性格は変わらない。

「大資本の大資本による大資本のための制度的枠組み」

という基本性格は変わらない。

このRCEP協定によって日本が受ける影響も極めて甚大である。

協定の内容を精査せず、協定が日本に与える影響に対する考察も十分に行わずに、拙速審議、拙速採決を行うことは許されない。

日本政府と国会は一体、誰のどのような利益のために行動しているのか。

その根本が問われる。

衆議院外務委員会でRCEP協定批准案が審議されているなかで、

「TPPプラスを許さない全国共同行動」
https://nothankstpp広告文字列により全部置換/

は、本日、4月14日午後1時半から午後4時まで、衆議院第二議員会館第一会議室において

「RCEP協定とグローバリズムを問う」

と題する院内集会を開催した。

院内集会では「TPPプラスを許さない全国共同行動」実行委員でアジア太平洋資料センター代表理事の内田聖子氏から基調講演をいただいた。

内田氏はRCEP協定の概要を説明するとともに同協定の問題点を摘示くださった。

その後、国会議員からの意見表明をいただき、フロア参加者、オンライン参加者と討議を行った。

院内集会コーディネーターを私が担当した。

国会議員の出席者は発言順に

紙智子参議院議員(日本共産党)
井上さとし参議院議員(日本共産党)
嘉田由紀子参議院議員(院内会派「碧水会」所属)
田村貴昭衆議院議員(日本共産党)
篠原孝衆議院議員(立憲民主党)

田村議員は衆議院外務委員会で質疑を行った上で院内集会に参加くださった。

私たちはTPP論議が始動した時点からTPP反対の立場で行動を続けてきた。

米国を含むTPPは米国の離脱によって未発効に終わった。

2016年末に安倍内閣が米国を含むTPP協定批准を強行した際、安倍首相(当時)は、

「TPP合意最終文書の改訂は行わない。

米国がTPPから離脱した場合は米国のTPP復帰を求める。」

と繰り返し答弁した。

トランプ政権が発足と同時に、トランプ大統領は米国のTPP離脱を決定した。

TPP合意文書の改訂を行わない限り、米国のTPP復帰無くしてTPP発効は不可能だった。

「TPPは死んだ」と見られたが、このTPPをゾンビのように復活させたのが安倍内閣だった。

安倍内閣が強引に主導してTPP合意文書を改訂し、米国抜きのTPP(CPTPP)を成立させて発効させた。

TPPをはじめとするメガ協定の基本は

「グローバル大資本のグローバル大資本によるグローバル大資本のための制度的枠組み」。

この点においてはRCEPも変わりがない。

そのRCEPを十分な審議もせずに批准する国会の行動に私たちは強い反対意思を表明する。

根本的な疑問は日本の政党と国会が、一体誰の利益のために行動しているのかということ。

グローバルに活動する巨大資本の利益だけが追求され、主権者である日本の国民、市民の利益が完全に無視されている。

この政治の現状を認識し、その変更、刷新を求めなければならない。


「UIチャンネル」第380回放送、鳩山元首相との対談がアップされております。

https://bit.ly/37cW7Bs

ぜひご高覧賜りたい。



http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/282.html

記事 [政治・選挙・NHK280] “トリチウム含む水 海洋放出で風評被害”市民グループ訴え(モルタル固化代案は理解されたか?)
 地デジでは「処理水」と称される汚染水について、「風評被害になるがになるが仕方がない」世論を醸成するかのような地デジ大マスゴミ報道。よく見ると、汚染水で海洋汚染しなくても固形化保存するという「代案」は在る事が解る。米国でも実績のある代案がある事は、地デジで詳しく議論した所はあるのか?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(ここから)
“トリチウム含む水 海洋放出で風評被害”市民グループ訴え
2021年4月12日 18時30分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210412/k10012970511000.html?utm_int=news-social_contents_list-items_002

東京電力 福島第一原子力発電所で増え続けるトリチウムなどの放射性物質を含む水の処分方法について、政府が13日にも基準より低い濃度で海へ放出する案を決定する方針を固めたことを受け、市民グループが共同で会見を開き、風評被害が懸念されるなどとして代替案の検討の継続を訴えました。

福島第一原発のタンクで保管され、増え続けているトリチウムなどの放射性物質を含む水について、政府は、13日にも関係閣僚会議を開いて基準より低い濃度に薄めて海へ放出する案を決定する方針です。

これに対し、原子力政策に提言などを行ってきた市民グループが12日都内で共同で会見を開き、このうち、NPO法人・原子力資料情報室の伴英幸共同代表は「市民からの合意がまだ得られていない。海洋放出を行うと漁業や観光業などで風評被害が起きると予想され、復興につながらない」と述べ、海への放出をしないよう訴えました。

このほか参加団体からは、大型のタンクを増設し、長期に保管する方法や、水をモルタルで固めて地上で処分する方法などの代替案が十分に検討されていないといった指摘もあがり、政府に対し方針を見直すよう求める意見が相次ぎました。

12日会見を開いたNPO法人や団体では引き続き代替案の検討を政府に求めていきたいとしています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(ここまで)
関連:
□菅政権「汚染水」放出決定の暴挙に国会周辺で抗議活動拡大(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/269.html
投稿者 赤かぶ 日時 2021 年 4 月 14 日 13:25:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU


http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/283.html

記事 [政治・選挙・NHK280] トリチウムなど含む処理水 薄めて海洋放出の方針決定(モルタル固化はなぜ遣らない?)
 国に忖度する地上波の罪滅ぼしのように、「裏」に汚染水放出問題の解説をのせているNHK、但しこれの内容を詳しく読んでも、海洋汚染を防ぐためのモルタル固化案が採用されない理由は示されない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(ここから)
2021年4月13日注目の発言集
トリチウムなど含む処理水 薄めて海洋放出の方針決定
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/57925.html

東京電力福島第一原子力発電所で増え続けるトリチウムなど放射性物質を含む処理水の処分方法について、政府は、国の基準を下回る濃度に薄めたうえで海へ放出する方針を決めました。東京電力に対し、2年後をめどに海への放出を開始できるよう準備を進めることや賠償も含め風評被害への対策を徹底するよう求めています。


政府は13日午前8時前から総理大臣官邸で関係閣僚会議を開き、東電・福島第一原発で増え続けるトリチウムなど放射性物質を含む処理水の処分方法について議論しました。

会議では、国の小委員会がまとめた基準以下の濃度に薄めて海か大気中に放出する方法が現実的で、海の方がより確実に実施可能とする報告書などを踏まえて、海へ放出する方針を決めました。

具体的には、東京電力に対し、2年後をめどに海への放出を開始できるよう設備の設置などの具体的な準備を進めることを求めています。

放出にあたっては、トリチウムの濃度を国の基準の40分の1、WHO=世界保健機関が示す飲料水の基準で、7分の1程度に薄めるとしています。

また、農林水産業者や地元の自治体の関係者なども加わって放出前後の濃度などを監視するモニタリングを強化するとしていて、IAEA=国際原子力機関の協力も得て国内外に透明性の高い、客観的な情報を発信し風評を抑えることにしています。

さらに、漁業関係者への支援や観光客の誘致、地元産品の販売促進などの対策も講じるとしています。

それでも生じる風評被害には東京電力が賠償を行うよう求めています。

このほか、関係閣僚による新たな会議を設けて必要に応じて追加の対策を機動的に実施します。

しかし、海への放出には、漁業関係者が反対するなど地元などの懸念は根強いことから、政府や東電は、安全性を確保し風評を抑える対策の徹底が問われることになります。

◎首相「風評対策徹底を前提に海洋放出が現実的と判断」

菅総理大臣は会議の中で「アルプス処理水の処分は福島第一原発を廃炉するにあたって避けては通れない課題だ。このため本日、基準をはるかに上回る安全性を確保し、政府を挙げて風評対策を徹底することを前提に、海洋放出が現実的と判断し、基本方針を取りまとめた。これまで有識者に6年以上にわたり検討いただき、昨年2月に海洋放出がより現実的との報告がなされた。IAEAからの科学的根拠に基づくもの、こうした評価がなされている。また、海洋放出は、設備工事や規制への対応を行い、2年程度のちに開始をする。トリチウムの濃度を国内の規制基準の40分の1、WHOの定める飲料水の基準の7分の1まで低下させる。さらに、IAEAなど第三者の目もいれて高い透明性で監視をする。さらに福島をはじめ被災地の皆様や漁業者の方々が風評被害の懸念をもたれていることを真摯(しんし)に受け止め、政府全体が一丸となって、懸念を払拭(ふっしょく)し、説明を尽くす。そのために徹底した情報発信を行い、広報活動を丁寧に行う。早速週内にも本日決定した基本方針を確実に実行するための新たな閣僚会議を設置する。政府が前面にたって処理水の安全性を確実に確保するとともに、風評払拭に向けてあらゆる対策を行っていく。国民の皆さんには心からのご理解をお願い申し上げる」と述べました。

◎梶山経済産業相「極めて重い責任 時期は適切」
梶山経済産業大臣は、13日の閣議の後の記者会見で、「福島をはじめ被災地の皆様が風評への懸念を持たれている中での今回の決定は、政府として極めて重い責任を伴う決断だ。これまで懸命に復興に取り組まれてきた皆様の努力をむだにせずに、復興の歩みをさらに前に進めるという強い決意をもって、私自身が先頭に立つ覚悟で対応したい」と述べました。


また、判断に至った経緯について、梶山大臣は、「安全性の確実な担保と万全のモニタリング体制の整備、漁業者などの懸念の把握と徹底した風評対策を確保できていると判断し、最終的な決定に至った。決定のタイミングは適切だった」と述べました。

一方、漁業者などから反対の声が根強いことについて、梶山大臣は、「実際の放出が始まるまでには設備の工事や規制の対応に2年程度の時間が必要になることから、放出までの時間を最大限活用して、懸念を払拭し、理解を深めていただけるよう努力していく」と述べ、風評を抑えるための対策に全力を挙げる考えを示しました。

◎東京電力 小早川社長「最大限風評を抑制」

東京電力の小早川社長は会議のあと、記者団に対し「大変重く受け止めている。政府の方針に従って適切に取り組んでいくとともに最大限風評を抑制するべく、われわれの立場でできることはやっていく。長きにわたる廃炉の中で今回の件を含めて復興と廃炉の両立にしっかりと取り組んでいく」と述べました。

全漁連 岸会長「強く抗議 反対の立場変わらず」
全漁連=全国漁業協同組合連合会の岸宏会長は抗議の声明を発表しました。


この中で、岸会長は先週、菅総理と会談したことに触れ「海洋放出には、断固反対であることを改めて申し入れ慎重な判断を強く求めたところだ。それにもかかわらず、本方針が決定されたことは極めて遺憾であり、到底容認できるものではない。強く抗議する」としたうえで、「今後とも、海洋放出反対の立場はいささかも変わるものではない」としています。

そして、なぜ海洋放出の方針を決めたのかを漁業者や国民に責任を持って説明すること、また風評被害にどう対処するのか、安全性をどう国内外に説明し担保するのか、さらに福島県をはじめ全国の漁業者が安心して漁業が継続できるための方策を明確に示すことなどを改めて求めています。

◎福島県の漁業者からは怒りの声
漁業者が反対の姿勢を示し続けたにもかかわらず、政府がトリチウムなどの放射性物質を含む処理水の海への放出を決定する方針を決めたことについて、福島県の漁業者からは怒りの声が上がっています。


このうち、新地町の漁業者の小野春雄さんは(69)「漁業者が反対を表明していた海への放出の方針を議論もろくにせずに決定するなんて、私たちに寄り添おうという気持ちがないのかと怒りがおさまらない。自分は津波で亡くなった漁師の弟のためにも、そして息子たちのためにも一生懸命漁業に取り組んでいる。周りのみんなも復興に向けて頑張っている。その姿を政治家たちは見にも来ないで方針を語ることにも腹が立っている」と話していました。

そのうえで「政府は風評対策をしますと口では言っているが、現状、具体的なものも示されず、東電の信用度も落ちている中、全く信頼できない。自分たちが願っているのは、普通に毎日好きなときに漁をして生活すること。そのためには本当に福島の漁業に影響が出ないという保障が得られるまでは今後も反対の姿勢を続けていくしかないのではないかと思う」と話していました。

◎「海洋放出決定」に至るまでの経緯は

福島第一原発の原子炉建屋では1号機から3号機の溶け落ちた核燃料を冷やすための注水が続いていることに加え、建屋への雨水や地下水の流入が続き、1日140トンのペースで放射性物質を含む汚染水が発生しています。

この汚染水は専用の浄化設備に送られ吸着剤で大半の放射性物質が取り除かれますが、「トリチウム」(三重水素)という放射性物質は性質上取り除くことが難しく、処理しても水の中に残ってしまいます。

福島第一原発の構内には、この処理したあとの水をためる大型のタンクが1000基余り設置されていて、およそ137万トンの容量のうちすでに9割に水が入っています。

敷地内には空きスペースもありますが、国や東京電力は今後溶け落ちた核燃料や使用済み燃料の一時保管施設などを建設する必要があるためタンクを増やし続けることはできないとしています。

今の計画では来年秋以降にはタンクが満杯になる見通しを東京電力は示しています。

国はこのトリチウムなどを含む処理水をどのように処分するかについて有識者による委員会などを設け2013年から6年余りの時間をかけて検討を行ってきました。

まず、専門家チームによる処分方法の技術的な検討がおよそ2年半にわたって行われ、報告書では次の5案が示されました。

▽基準以下に薄めて海に放出する案、
▽加熱して蒸発させ大気中に放出する案、
▽電気分解で水素にし大気中に放出する案、
▽地中深くの地層に注入する案、
▽そしてセメントなどにまぜて板状にし地中に埋める案です。

このとき、トリチウムを分離して取り除く技術についても検討されましたが、すぐに実用化できる段階の技術ではないとの結論になりその後の検討には加えられていません。

これに続いて、社会学者や風評の専門家などを交えた経済産業省の小委員会が総合的な検討を3年余りかけて行いました。

5案のほかにもタンクなどでの保管継続を加えたおおむね6つの方法について議論を交わしました。

そして、小委員会は去年2月、基準以下に薄めるなどして海に放出する方法と蒸発させて大気中に放出する方法が前例もあって現実的だとしたうえで、海のほうが確実に実施できるとする報告書をまとめました。

この報告書を受けて、政府は、去年4月から7回にわたって地元自治体や農林水産業者、それに全国の関係団体などから意見を聞く会を開くとともに、書面による意見募集を4か月にわたって実施しました。

このなかでは、漁業関係者や地元住民などから風評被害を懸念して海への放出に反対や慎重な意見が出されたほか、具体的な風評被害対策を示すよう求める声や国民の理解が進んでいないなどの指摘が出されました。

また、選択肢については、海外で実績があるモルタルなどで固める案や船で離島などに移送する案、原発の敷地外に運んで保管や処分をする案などについて、検討を求める意見も出されていました。

一方で、福島第一原発が立地する大熊町や双葉町からはタンクでトリチウムなどを含む処理水を保管し続けることが復興の妨げになっているとして政府に対し、対応策を早急に決定するよう要望が出されていました。

経済産業省は去年秋、福島県の自治体に対して海洋への放出を前提とした風評被害対策などを示しましたが、全国漁業協同組合連合会などの強い反発もあり、その後も検討が続けられていました。

政府は、こうした関係者の意見を踏まえて風評対策や丁寧な情報発信などについて検討を進めた上で適切なタイミングで処分の方針を決める考えを示していました。

◎トリチウムとは
トリチウムは、日本語では「三重水素」と呼ばれる放射性物質で水素の仲間です。

宇宙から飛んでくる宇宙線などによって自然界でも生成されるため、大気中の水蒸気や雨水、海水、それに水道水にも含まれ、私たちの体内にも微量のトリチウムが存在しています。

トリチウムは、通常の原子力施設でも発生し、各国の基準に基づいて、薄めて海や大気などに放出されています。

水素の仲間で、水の一部として存在するため、水から分離して取り除くのが難しいのが特徴で、福島第一原発の汚染水から多くの放射性物質を除去する装置を使っても取り除くことができません。

国内の原発では、1リットル当たり6万ベクレルという基準以下であることを確認したうえで海に放出していて、海外でも各国で基準を定めて放出しています。

トリチウムが出す放射線はエネルギーが弱く、空気中ではおよそ5ミリしか進みません。

このため、人体への影響は外部からのものよりも、体内に取り込んだときのリスクを考慮すべきとされています。

国の小委員会は、体内で一部のトリチウムがタンパク質などの有機物と結合し、濃縮するのではないかといった指摘があることについては、体はDNAを修復する機能を備えていて、動物実験や疫学研究からはトリチウムが他の放射性物質に比べて健康影響が大きいという事実は認められなかったと結論づけています。

また、マウスの発がん実験でも自然界の発生頻度と同程度で、原子力発電所周辺でもトリチウムが原因と見られる影響の例は見つかっていないとしています。

放射性物質の性質に詳しく国の小委員会の委員をつとめた茨城大学の田内広教授は人体への影響を考える際、濃度の大小がポイントだと指摘します。

そのうえで田内教授は、「トリチウムが体内に取り込まれてDNAを傷つけるというメカニズムは確かにあるが、DNAには修復する機能があり、紫外線やストレスなどでも壊れては修復しているのが日常。実験で、細胞への影響を見ているが、基準以下の低濃度では細胞への影響はこれまで確認されていない」と話していて、低い濃度を適切に管理できていればリスクは低いとしています。

◎政府の決定について専門家は
福島第一原発の汚染水を処理したあとの水の処分めぐって、技術的な検討を行ったトリチウム水タスクフォースと風評影響なども含めて総合的な検討を行った国の小委員会、いずれの会合でも委員長を務めた名古屋学芸大学の山本一良副学長は、今回の政府の決定について、「トリチウムは大量にあれば体への影響もあるが、非常に薄ければ影響がないことは生物学的にもいろいろなところでわかっていて、われわれの議論で海洋放出がいちばん確実と申し上げているので、方針決定の参考にしていただいたと考えている。大変難しい問題だが処理水の扱いは、福島の復興にとって先送りできない問題なので、この決定によって廃炉の進展がますます加速されることになればいいと思う」と述べました。

そのうえで、実際の放出にあたっては、「非常に薄くすることで、安全を担保するので、まずはタンクごとの濃度や、希釈後の濃度のチェックなど技術と科学で保障できる精いっぱいの所までやり、加えて、地元や国際機関の助けを借りてチェックしてもらうことで、実施本体の信頼の低下を補っていくようなシステムを作らないと行けないと思う」と述べ、東京電力の信頼回復の努力に加えて二重三重の仕組みが必要だと指摘しました。

また、今後の課題については、「国の小委員会では、福島や東京で公聴会も開き、いろんな方の本音を伺って誠実に答えてきたつもりだが、はっきりと意見を言う方以外にも静かに意見を持っている方がいて、そうした方となかなか話し合いができなかったことは今後の課題。専門家としてもできるかぎり疑問に答えていく必要があるし、いろんな立場の人間が協力して風評の根源になる誤解を解く努力を積み重ねていく必要があると思う」と述べました。

◎規制委初代委員長 田中俊一氏「廃炉に必要な処分方法」
東京電力福島第一原発の事故の翌年に発足した原子力規制委員会で初代委員長を務めた田中俊一さんは13日の政府の決定について、まず「なぜこんなむだな時間を5年も6年も使ったのか。丁寧な議論をしているように見えるが、結論が見えているものを早く決めないから時間ばかりむだにかかった」と方針決定に至るまでの対応を厳しく批判しました。

そのうえで、処理水の海への放出については「廃炉というのは放射能を水で洗い流しながら進めていくものだ。水を処理して排出濃度基準になったらその水を捨てるというプロセス抜きに廃炉は進まず、水をためておけばいいという考えは、『廃炉をやめます』というもので、廃炉作業全体として物事を考える必要がある」と話し、廃炉作業を進めるうえで必要な処分方法だという考えを述べました。

一方で、処分を実施する東京電力については「決して褒められる会社ではないが、『信頼できないからほかでやる』ということもできない。国が厳しく監視することで国民の不安解消に努めるべきだ」と述べました。

#「福島第一原発」をNHK政治マガジン記事で深掘り
関連記事
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(ここまで)
 そもそも汚染水が増え続ける理由は何だろうか。流入する地下水を防ぐ壁を莫大な経費を理由に作らない事が、根本的な解決を妨げているのでないか。
□福島第一原発の凍土壁、約350億円が無駄に?東電「凍結の効果検証できない」「年内無理」 
http://www.asyura2.com/17/genpatu49/msg/188.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 12 月 02 日 23:05:10: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU


http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/284.html

記事 [政治・選挙・NHK280] 辻褄あわせ 高齢者接種も“やってるフリ”のワクチン後進国 永田町の裏を読む(日刊ゲンダイ)



辻褄あわせ 高齢者接種も“やってるフリ”のワクチン後進国 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/287918
2021/04/15 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし


ワクチン接種政策も日本は世界平均以下に成り下がっている…(代表撮影)

 日経株式欄の人気コラム「大機小機」が9日付で「いつの間に日本は『後進国』に転落したのか」と書いている。デジタル、環境、ジェンダー、人権、財政など、日本が世界平均以下に成り下がっている分野は枚挙にいとまがないが、その中でも筆頭は「ワクチン後進国」で、米英独中露のような開発国にはなれず、インドのような生産拠点でもない。ワクチン接種率は世界100番目である。「企業も政府も目先の利益を追う安易なイノベーションに傾斜し、人間の尊厳を守る本源的なインベンションをおろそかにしたからではないか」と同コラムは指摘する。

 ようやく高齢者への接種が12日から始まり、東京都では八王子市と世田谷区が真っ先となるが、4月分は各1900回分でアッという間に予約は終了した。

 千葉県では千葉市が12日からだが、個別接種300回分、集団接種1カ所の計1500回分だけで、焼け石に水の状態。他に県下で開始日程が決まっているところも数市あるが、それも千葉市と同様、後のことはともかく、とりあえず届いた分だけで始めてみましたという状態にとどまっている。県下には私の居住する鴨川市を含め54市町村があるが、ほとんどのところは「調整中」とか「5月下旬以降」と表示していて、それは「ワクチンの到着次第」、つまり「未定」という意味だと、11日付朝日の房総版は喝破している。

 さらに不安なのは、本来は最優先されるはずだった医療関係者480万人への2回接種がいまだに1割強にとどまっていて、場合によると高齢者に注射をする医療関係者が未接種という笑えない事態が広がる危険がある。「なぜこんなことに?」と旧知の厚労省医務技官に問うと、「菅義偉首相が4月から高齢者の接種を始めると公言してしまったので、辻褄あわせに、高齢者向けを形だけでも『やっているフリ』をしなければならなくなってしまった」のだと嘆く。

 さあて、そこで問題です。こんな「ワクチン後進国」ぶりを国内の翼賛マスコミは徹底追及しないが、国際的には広く知られたことで、そういう国にこの7〜8月、全世界のアスリートはじめ団体役員・審判団・マスコミ・観客の誰が喜んで来訪するのだろうか。無観客ならどうだとかいう前に、そもそも世界トップクラスのスター選手をはじめアスリートたちが「ワクチン後進国」には行きたくないと言い出した時に、菅はそれを説得する言葉を持っているのだろうか。



高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。




http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/285.html

記事 [政治・選挙・NHK280] <東京五輪、中止に言及>二階幹事長「無理ならスパッとやめないと」 東京大会 中止も選択肢の考え(FNNプライムオンライン)



二階幹事長「無理ならスパッとやめないと」 東京大会 中止も選択肢の考え

2021/04/15  FNNプライムオンライン

自民党の二階幹事長は15日、CS番組の収録で、新型コロナウイルスの感染がさらに拡大した場合の東京オリンピック・パラリンピックについて、「とても無理ということなら、スパッとやめないといけない」と述べ、開催中止も選択肢だとの考えを示した。

二階氏は、感染がさらに拡大した場合の東京大会の開催について問われ、「その時の状況で判断せざるを得ない」としたうえで、「これ以上、とても無理だということだったら、スパッとやめないといけない。オリンピックで感染をまん延させると、何のためのオリンピックかわからない」と述べ、開催中止も選択肢だとの考えを示した。

その一方で、二階氏は東京大会について、「国民の同意を得て盛り上げていくことが、日本にとって大きなチャンスだ。ぜひ成功させたい」と強調した。



二階氏、五輪に言及「無理ならやめないといけない」
https://news.yahoo.co.jp/articles/65a047d78ed09ad7645443898d9b50e4f0ec281b
4/15(木) 13:11 ANN



 自民党の二階幹事長は民放のCS番組の収録で、新型コロナウイルスがさらに拡大した場合は東京オリンピックの開催について、中止も選択肢としてあるという考えを示しました。

 二階幹事長は東京オリンピック・パラリンピックについて、「国民の皆さんの同意を得て、盛り上げていくのが日本にとって大事なこと」だとしたうえで、「ぜひ成功させたい」と述べました。

 一方で、新型コロナがさらに拡大する懸念もあるのではないかと問われると、「これ以上とても無理だということであればスパッとやめないといけない」と述べました。

 開催中止も選択肢としてあるということかと重ねて問われると、「それは当然だ。オリンピックで感染を蔓延(まんえん)させてしまったら、何のためのオリンピックか分からない」と明言しました。



http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/286.html

記事 [政治・選挙・NHK280] 聖火中継では音声停止 政策の綻び“夢の裂け目”が至る所に ラサール石井 東憤西笑(日刊ゲンダイ)



聖火中継では音声停止 政策の綻び“夢の裂け目”が至る所に ラサール石井 東憤西笑
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/287928
2021/04/15 日刊ゲンダイ


聖火リレーをひと目見ようと多くの人々が集まった…(C)日刊ゲンダイ

「本当にやるんですかオリンピック」その4。

 松山英樹選手のマスターズ優勝は素晴らしかった。毎年毎年、寝不足の目をこすりながら見続けてきた甲斐あって、ついに日本人がグリーンジャケットに袖を通す瞬間を目撃できたのだ。

【写真】この記事の関連写真を見る(31枚)

 いや、それだけではない。過去の日本人には到底届かなかった世界の壁を、楽々越えていける選手たちが今輝いている。

 大谷翔平選手の奇跡の二刀流。大坂なおみ選手のメジャー制覇。NBAの八村塁選手。体格も技量も、チビで貧弱だった日本人のイメージを覆し、時代は変わったことをまざまざと見せてくれる彼ら。

 なんというタイミングか。五輪が1年延期されたことで彼らの活躍がベストな時期となった。今彼らがオリンピックに出場すれば盛り上がることこの上ない。一部では開会式に出演させるとか、入場行進の旗手にするとかの案もあるらしい。

 これでもう世論はオリンピック開催期待一辺倒になるかと思いきや、中止を主張する声は意外に各所で聞かれるようになった。それは、とにかくオリンピックはやるのだという政府や東京都の、そのためにねじ曲げられた無理筋の政策の綻び、いやすでに大きな裂け目が、随所に現れてきたからに相違ない。それは井上ひさし戯曲の名を借りれば、大きな「夢の裂け目」である。

 世界中でも極端に少ないPCR検査の数。医療崩壊が起きるというプロパガンダの下に厚労省が「検査を抑えろ」という内部文書が出てきた。なぜか。オリンピックがやりたいからだ。

 すでに第4波に突入し変異株の猛威で感染者は急増しているのに、まん延防止等重点措置のみで緊急事態宣言を出さない政府。なぜか。感染爆発を認めたことになり、オリンピックができなくなるからだ。

 聖火ランナーの中継で「オリンピックやめろ」と沿道から聞こえたら、NHKが音声を30秒停止した。五輪反対のプラカードを後ろの人の邪魔にならないように掲げていたら、「五輪憲章に反する」と聞いたことのない理屈で排除された。どうして沿道の一般見学者に五輪憲章が関係あるのだ。

 すべてはオリンピックのためだ。あえて言う。たかだか国際スポーツ大会ではないか。そのために犠牲にするものが大きすぎる。

 これもあえて言う。すでに何人もの人が五輪のために命を落としている。比喩ではない。助かるべきはずの命が失われている。

 ある閣僚はこう言ったという。「まん防をやって、やめての繰り返しでいい。それで五輪ができる」と。

 悪魔の囁きだ。

 本当にやるんですかオリンピック。



ラサール石井 タレント
1955年、大阪市出身。本名・石井章雄(いしい・あきお)。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。


関連記事
<志位委員長が激怒!>昨年5月 厚労省、PCR検査拡大に反対する内部秘密文書作成 妨害していた 
http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/251.html



http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/287.html

記事 [政治・選挙・NHK280] ガンジー主義に展望<本澤二郎の「日本の風景」(4055)<米軍基地問題にケリをつける時、沖縄から抵抗運動本格化>
ガンジー主義に展望<本澤二郎の「日本の風景」(4055)
http://jlj0011.livedoor.blog/archives/28758562.html
2021年04月15日 jlj0011のblog


<米軍基地問題にケリをつける時、沖縄から抵抗運動本格化>

 日本国民が、日本国民のことについて「分からない」「不思議な国民」と自嘲気味に語り合う現在である。日本は独立国であるが、実際は全くそうではない。霞が関・平河町どころか司法までが、二本足で立とうとしない。国内に外国の軍隊が駐留していて、そこで強姦事件が多発しているのに、我関せずの日本国民が多数派なのである。

 こんなひどい国がほかにあるだろうか。貧困時代というのに、それでもゆでガエルに満足してしまっているのであろうか。優雅な市民は、沖縄観光に出かけるが、米軍基地となって70余年の沖縄に見向きもしない。それは民意を代表するはずの地方議員や言論人も、である。「ヤンキーゴーホーム」は遠い歴史の彼方に消えてしまっている。

 かくして民意が反映する民主主義が形骸化して、国力も落ち込んで、前途は暗く、なすすべがない。表向きは、まさにそうであるが、実際は違う。いまも辺野古基地建設強行に、沖縄の勇気ある人びとは抵抗している。知恵ある老人として、彼らに伝えたいことがある。ガンジー主義に展望があると。非暴力抵抗運動の本格化である。ミャンマーの闘争にも当てはまるだろう。

 「目には目を歯には歯を」の闘争は、21世紀には不適である。非暴力抵抗運動が正しい。ガンジー主義を研究し、それを実践することで、沖縄を平和の基地に、希望の島に衣替えすることが出来るだろう。暴力でもって市民が決起するのは、前世紀のことである。ガンジー主義で米軍を沖縄から追放する国民運動が、いま求められている。日本が、アメリカからの属国から脱却する唯一の道であろう。

 不服従運動が、通用する現代である。ゆでガエル戦法は、敗北を意味する。

<辺野古は直ちに中止=普天間を嘉手納に移転すれば済む>

 地方政府や建設業者を、必死で説得する運動はどうだろうか。辺野古の基地建設にブレーキをかけるのである。仕事を失う業者には、国や県の税金で多少の支援をすることで、基地建設から手を引かせる運動もいい。

 米軍基地の生活環境に対しても、法律の範囲内での不服従の抵抗運動も可能ではないか。「ここは不便」にさせる運動である。

 こんな経験をしたことがある。永田町での加藤の乱を記憶しているはずだが、この加藤の戦いは、大平正芳の秘蔵っ子として、原始の神の国信仰にかぶれている森喜朗首相の不適格に対して、公然と決起したものである。今時の神道・清和会政治を許せずに、リベラリストの信条を爆発させたものだが、これを抑え込んだのが、野中広務や中曾根康弘だった。

 そのころ、筆者は偶然のことだったが、米カジノの基地であるラスベガスにいた。ギャンブルに全く興味がないため、ホテル内のサウナに飛び込んで汗を流していた。そこに腕などに入れ墨をした、米海兵隊員数人が入ってきた。聞くと沖縄からだという。「沖縄はすばらしい」と彼らは絶賛した。さすがに「女性も」とは言わなかったが、沖縄が人殺しを任務とする海兵隊員を満足させる最高の場所を、日本政府が提供していたのである。

 日米安保に怒りを覚えた。日米軍事同盟という言葉は、鈴木善幸内閣の外相が口走ったのが最初である。リベラリストの首相は、即座に外相を更迭した。軍事同盟の用語を一般化させた国家主義者は、中曽根からである。当時の自民党はリベラルが幅を利かせていて、福田赳夫というよりも、岸信介の清和会が跋扈する舞台は存在しなかった。

 言論界で、戦前の国家主義政府に肩入れした人物は、読売の渡邉恒雄である。左翼から右翼に転向した、平和軍縮派の宇都宮徳馬を裏切った、言論界最低の人物で知られる。今では、彼の蓄財に興味が集まっている。

 目下の辺野古は、日米政府の肝入りで始めたものの、地盤が軟弱過ぎて飛行場として不適であることが判明した。ワシントンの興味は薄れて、まず10年以上かけても実現しないことも判明した。そこで次善の策として、既に利用されている米軍嘉手納基地に移転させればいい。ゴルフ場もある広大な空軍基地を利用すれば、普天間問題は即ケリをつけることが出来る。沖縄県の最優先課題であろう。玉城知事の課題だ。

<米海兵隊はグァムに、沖縄駐留は根拠ないから追放へ>

 沖縄の基地の価値はもはや中長距離ミサイルの今日、著しく激減した。米要人救済目的の海兵隊は、既に南太平洋のグァムに移転している。

 残る海兵隊もすべて、グァムに追放すれば、女性も安心できる沖縄は、随分と明るくなるだろう。普天間問題を解決して、残る米軍基地もガンジー主義で追い立てるのである。ここは民族の知恵である。沖縄を平和の島にする時が、今なのだ。強く訴えようと思う。

 嘉手納を市民の憩いの場所にすれば、内外の観光客で膨れ上がるだろう。自立できる沖縄である。

 神道・清和会政治打倒を、次期総選挙の天王山にすればいい。問題は、枝野の無能を解決しなければならないだろうが。

<沖縄を平和の島にすることがアジアの平和と安定に不可欠>

 多くの国民の悲願は、安倍・清和会・日本会議が、公明党創価学会を巻き込んだ、憲法違反の戦争三法とカジノ法を廃止することに尽きる。7月都議選で公明党創価学会を衰退させれば、自民の3分の2議席確保は不可能となり、必然的に不正と腐敗の政党は、自滅する運命にある。

 沖縄が覚醒すれば、日本は変わる。神道・日本会議の戦前回帰を止めることが出来る。民主主義が機能する日本に再生可能である。アジアに立つ日本も実現するだろう。

 東電福島の、東芝製核爆発による汚染水の海洋投棄も阻止できるだろう。次期都議選と次期総選挙の成り行き如何では、非暴力不服従抵抗運動の速度を速めることになろう。この二つの選挙戦の行方は、アジア諸国民の運命とも連動していることになるのである。

2021年4月15日記(東芝不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)


(時事)日米両政府が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の全面返還で合意してから、12日で25年がたった。5〜7年以内に返還するとの内容だったが、代替施設を名護市辺野古に建設する現行計画が決まるまでに10年を要し、迷走を経て着工したものの、返還の実現はなお見通せない。「辺野古ありき」の政府の姿勢に県民の反発は強く、移設問題は国と沖縄の分断の象徴と化した。

 普天間飛行場の移設先とされた名護市辺野古の埋め立て区域では、12日も工事が続けられた。加藤勝信官房長官は同日の記者会見で「辺野古移設が唯一の解決策だ。着実に工事を進めることこそが、普天間の一日も早い全面返還、危険性除去につながる」と強調した。



http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/288.html

記事 [政治・選挙・NHK280] フジ違反 武田総務相「放送法改正」発言はTV局への脅しか(日刊ゲンダイ)



フジ違反 武田総務相「放送法改正」発言はTV局への脅しか
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/287913
2021/04/14 日刊ゲンダイ


フジ・メディアHDの金光社長(右)の横で尊大な態度の武田良太総務相(C)日刊ゲンダイ

 大臣答弁をめぐって総務省が混乱している。

 13日の衆院総務委員会には、放送法の外資規制に一時違反していたフジ・メディア・ホールディングス(傘下にフジテレビなど)の金光修社長が出席し、規制違反について謝罪。総務省側も口頭注意だけで処分を見送ったことについて「認識が甘かった」と陳謝した。そんな中で飛び出したのが、「規制を抜本的に見直す。放送法の改正も視野に検討するよう指示した」という武田総務相の答弁である。

 東北新社やフジの問題を受け、総務省は、外資規制審査の担当部署の新設や放送事業者に対する定期的な規制順守状況の確認など、監視の厳格化を検討中とされる。武田総務相はさらに「法改正」にまで踏み込んだ。

 大臣答弁は何を意味しているのか、総務省の担当部署に問い合わせると、「確認しております」「後ほど(電話を)お掛け直し下さい」と要領を得ない応対が何時間も繰り返された揚げ句、「具体的なご指示というより、法令のどこに問題があるかを含めてこれから検討する」(放送政策課)とのことだった。

 事務方との調整なく、武田総務相が勝手に“暴走”したということか。「放送法」に触れる発言は、所管の総務大臣が口にするだけで、テレビ局への“脅し”になる。

 2016年の衆院予算委員会で当時の高市総務相は、「政治的公平性」(放送法4条)を欠く放送を繰り返したと判断した場合、放送法違反を理由に「電波停止」を命じる可能性について言及したことがある。

 14年には自民党が衆院選報道における「公平中立」を求める要望書を在京テレビキー局に送付、15年には報道をめぐりテレビ朝日の幹部らを党本部に呼び出してもいる。

安倍前政権時から機会あるごとに圧力

 安倍前政権時代が顕著だが、何か機会があるごとにテレビ局に対する圧力を強めている連中だけに、今度の外資規制違反をきっかけに、権力に都合のいいような法改正に手を付けかねない。

 法大名誉教授の須藤春夫氏(メディア論)がこう言う。

「法改正にまで言及するとは、かなり危険。総務省が自分たちの失態を目くらましして、逆にテレビ局に脅しをかけるのは、問題のすり替えです。監視を強め、行政が頻繁にチェックするようになれば、当然、テレビ局の経営は萎縮する。メディアの自主性を奪うことになる。民放連も腹をくくって政権と距離を取らないと、どんどん付け込まれることになりますよ」

 表現の自由の危機に、ゴルフや会食で癒着している場合じゃない。



フジ・メディアHD社長 国会で謝罪 総務相「放送法改正も視野に」
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4244872.html
13日 14時48分 TBS



 「フジ・メディア・ホールディングス」が外資規制に違反していた問題で、武田総務大臣は国会で「放送法改正も視野に規制を抜本的に見直す」と話しました。

 「放送法に関しての重要性の認識が甘かったことを深く反省し、お詫び申し上げます」(フジ・メディア・ホールディングス 金光修社長)

 「フジ・メディア・ホールディングス」の金光修社長は国会に参考人として出席し、謝罪しました。その上で、2014年12月に総務省に違反について文書で報告したことを明らかにしました。しかし、フジ側と総務省のいずれも当時のやり取りについて記録した文書は残っていないとしています。

 また、総務省は当時、報告を受けたことを公表しておらず、こうした対応について、「公表することが適切だった。担当者の認識が甘かった」と不備を認めました。

 「放送法改正も視野に、迅速に検討を進めてまいります」(武田良太総務相)

 武田総務大臣はこのように述べたうえで、審査体制の充実に早急に取り組むことを明らかにしました。



http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/289.html

記事 [政治・選挙・NHK280] <スクープ速報>聖火リレーに税金116億円を支出 47都道府県調査で判明(文春オンライン)

※週刊文春 2021年4月22日号








聖火リレーに税金116億円を支出 47都道府県調査で判明
https://bunshun.jp/articles/-/44781
2021/04/14 週刊文春」編集部 文春オンライン 週刊文春 2021年4月22日号

 新型コロナウイルスの感染が再拡大する中、日本全国を回っている聖火リレー。その運営経費は全国の自治体が負担しているが、その総額が少なくとも約116億円に及ぶことが、「週刊文春」の取材でわかった。全国47都道府県の公表資料(昨年度からの繰越額も含めた今年度の聖火リレー関連予算=パラリンピックを含める場合もある)や、担当部局への取材を基に算出した。

 最も多額の税金が投入されているのが、開催都市である東京都。昨年度は聖火リレーに44億円を計上していた。内訳は警備、ランナー公募業務、看板の設置、区市町村への支援などだという。


東京都は聖火リレーに39億円(今年度への繰越額)

 一方、聖火リレーのスタート地点だった福島県。今年度は3月25日から3日間のリレーの運営などに、約2億円かかったという。

 ただ、福島県には“特殊な事情”があった。五輪の1年延期が決まったのは、昨年3月24日夜のこと。その2日後の3月26日からスタートするはずだった聖火リレーも急遽中止となったのだ。

「沿道警備のキャンセル料として約2.5億円が発生しました」(社会部記者)


聖火ランナーを囲むスポンサーの宣伝車 ©共同通信社

 福島県は、組織委などにキャンセル料の負担を求めていたが、

「4月9日時点で、いまだに支援はありません。引き続き要請をしているところです」(福島県オリンピック・パラリンピック推進室)

 聖火リレーに関する予算計上額の上位に並ぶのはその他、青森県(約4億円)、宮城県(約4億8000万円)、千葉県(約5億7000万円)、神奈川県(約5億6000万円)、静岡県(約5億9000万円)などだ。


公道での聖火リレー中止を決めた吉村府知事 ©共同通信社

 多額の税金が投入されているが判明した聖火リレー。一部地域でまん延防止等重点措置が適用されるなど感染の再拡大も止まらない中、どのようなあり方が適切なのか。透明性のある説明と検証が求められる。

 4月14日(水)16時配信の「週刊文春 電子版」及び4月15日(木)発売の「週刊文春」では、五輪の1年延期を訴える西浦博・京大教授のインタビュー、菅義偉首相が狙う五輪直後の9月9日解散、経費負担を巡る島根県と組織委員会の衝突、聖火リレー事業を電通が数多く受注している理由、再び起きた聖火リレーの車両事故など、東京五輪に関する問題を総力特集している。




http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/290.html

記事 [政治・選挙・NHK280] <専門家「今は第4波」と断言>菅首相「大きなうねりではない」頭の中はコロナより外遊(日刊ゲンダイ)

※補足 政府と専門家で“第4波”認識にズレ・・・菅総理は否定


菅首相「大きなうねりではない」頭の中はコロナより外遊
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/287948
2021/04/15 日刊ゲンダイ


参院本会議で答弁する菅義偉首相(C)日刊ゲンダイ

 もはや、頭の中は外遊でいっぱい。心ここにあらずなのだろう。

 14日の参院本会議で、新型コロナウイルスの感染状況について「現時点で全国的な大きなうねりとまではなっていない」などと珍答弁した菅義偉首相のことだ。

 菅首相は「関西圏など特定の地域を中心に急速に感染拡大が進んでいる状況にあり、政府としては強い警戒感を持って対応すべき状況にあると考えている」とも言っていたが、相変わらず、いつまでに具体的に何をするのか――という内容には触れずじまい。まるで他人事だったから呆れるばかりだ。

 菅首相は「大きなうねりとまではなっていない」と言っていたが、この日の衆院内閣委に出席した政府分科会の尾身茂会長は「いわゆる第4波と言って差し支えないと思う」と答えている。そして現在、東京など6都府県に発出している「まん延防止等重点措置」の追加適用の是非についても、「極めて迅速に機動的に出す必要がある時期に来ている」と強い危機感を示していたのだ。

 専門家が「第4波」と断言しているにもかかわらず、「大きなうねりとまではなっていない」とは一体何なのか。では、どんな科学的根拠に基づき、どういう状況になったら「大きなうねり」と言うのか。というよりも、「大きなうねり」が襲来する前に手を打つべきなのが政府の役割ではないのか。

菅首相は新型コロナウイルス感染症対策本部の本部長

 そもそも、菅首相は政府の「新型コロナウイルス感染症対策本部」の本部長だ。本来は前面に立ち、「第4波」の拡大を防ぐためにあらゆる策を講じるべき立場だ。菅首相自身も、3月18日に首都圏1都3県を対象とする緊急事態宣言を解除決定した際の会見で、「自ら先頭に立ち、国民の命と暮らしを守り抜く覚悟で全力で取り組む」と言っていたではないか。

 それなのに先頭に立つどころか、15日から18日まで訪米を強行。公表されている外交日程を見る限り、日米首脳会談以外は何もない。まさに不要不急の外遊と言っていい。

 米国だって自国の都合を優先していったん、日米首脳会談を先送りした。日本も新型コロナの「第4波」を理由に、日を改めたいと米国のバイデン大統領に申し入れればいいではないか。政府のコロナ対策本部長の訪米中に、大阪や東京で感染爆発が起きたらどうするのか。

 国民は新型コロナ対策よりも東京五輪と訪米を重視する菅首相の姿をよく覚えていた方がいい。



政府と専門家で“第4波”認識にズレ…菅総理は否定
https://news.yahoo.co.jp/articles/f58843a0ce4d73823fc690aaff90fe305e2c451e
4/15(木) 13:43 ANN



 東京と神奈川では、緊急事態宣言解除後、一日の感染者が最も多くなりました。変異ウイルスによる感染が急増しています。

■小池知事「明らかに変異株は猛威」

 14日、都内で確認された新規感染者は591人。緊急事態宣言解除後、最多です。
 さらに、都は72人が、感染力が強いとされる「N501Y」と呼ばれる、変異ウイルスに感染したと発表しました。

 小池百合子知事は「明らかに変異株は猛威を奮っていると認識しながら、対策を打っていきたい」と話しました。

 神奈川県でも、宣言解除後、最多となる205人の感染を確認。変異ウイルスの感染者も増加しています。

 黒岩祐治知事は「変異株がどんどん広がってきている。(新規感染者数の)30%を超える状態になってきている。直ちに国へ向けて『まん延防止等重点措置』の要請、この準備に入りたいと思っている」と話しました。

■政府と専門家で“第4波”にズレ

 こうした状況に、政府の新型コロナ分科会の尾身茂会長は、「第4波」に入っているとの認識を示しました。

 尾身会長は「今の状況はいわゆる第4波と言って差し支えないと思う。変異株の影響もあって、『まん延防止等重点措置』を発出するなら、極めて迅速的に機動的に出す必要がある時期に来ている」と話しました。

 一方、菅義偉総理大臣は第4波との見方を否定しています。

 菅総理は14日の参院本会議で、「現時点で全国的な大きなうねりとまではなっていないものと考えています」と述べました。





http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/291.html

記事 [政治・選挙・NHK280] <怒りの直言>「東京五輪1年再延期の検討を」 西浦教授が提言(週刊文春)

※週刊文春 2021年4月22日号 紙面クリック拡大 続きは週刊文春をご覧ください







「東京五輪1年再延期の検討を」 西浦教授が提言
https://bunshun.jp/articles/-/44792
2021/04/14 「週刊文春」編集部 文春オンライン 週刊文春 2021年4月22日号

 大阪で新規感染者数が1000人を超えるなど、感染が再び拡大している新型コロナウイルス。厚労省感染症対策アドバイザリーボードのメンバーで京都大学大学院医学研究科の西浦博教授が、今夏に予定されている東京五輪については、コロナ対策を優先し、「1年再延期」を検討するべきと「週刊文春」の取材に語った。


厚労省感染症対策アドバイザリーボードのメンバーの西浦博教授

 西浦教授が語る。

「おおかたの国民へのワクチン接種が1年後にできているのなら、東京五輪も1年『再延期』するのが、有効な選択肢ではないでしょうか。

 延期に伴う費用と感染者増を天秤にかけた時、どちらが重いかは言うまでもありません。


組織委の橋本会長とIOCのバッハ会長

 一般の生産年齢人口(15〜64歳)を含めてワクチン接種を完了するのは、来年までかかると思います。来年開催でも観戦にマスクは必要でしょう。それでも国民がワクチンでプロテクトされた状態で行うのと、大きなリスクを背負いながら行うのと、どちらがいいのか。焦って今夏、やらねばならないことなのか。オープンに議論するべきです」

日本は最大の危機を迎えている

 西浦教授が、こうした提言に踏み込んだ背景には、感染力の強い変異株の猛威やワクチン接種の遅れがある。

「ワクチンがあっても、接種する人手の不足が危惧されます。大阪府は当初、コロナ対応に当たる病院にもワクチン接種のために医師・看護師の派遣を要請することを検討していましたが、感染者増を受けて先送りする方針です。正直、8月末まででも、高齢者のワクチン接種を終えるのは困難でしょう」


高齢者接種は始まったが…

 感染拡大に危機感を募らせる西浦教授は、最後にこう訴える。

「開幕があと3カ月に迫った状況で、日本は最大の危機を迎えています。

 五輪の『1年延期』を、選手を含め、広く議論してもらえないでしょうか。政府の英断を望みます」


聖火リレーの人出は止まらない

 東京五輪を巡っては、世論調査でも再延期や中止を求める声が過半数を超え、今夏の開催を求める声は少数にとどまっている。コロナ対策の専門家による提言だけに、政府がどのように受けとめるのか、注目される。

 西浦教授が、現状を「最大の危機」と考えるのはなぜなのか。4月14日(水)16時配信の「週刊文春 電子版」及び4月15日(木)発売の「週刊文春」では、菅義偉首相が狙う五輪直後の9月9日解散、経費負担を巡る島根県と組織委員会の衝突、聖火リレー事業を電通が数多く受注している理由、再び起きた聖火リレーの車両事故など、東京五輪を総力特集している。



http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/292.html

記事 [政治・選挙・NHK280] <「平気でうそをつく政権」の悪辣、冷血>汚染水海洋放出 阻止は簡単、政権交代(日刊ゲンダイ)

※2021年4月15日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大



※2021年4月15日 日刊ゲンダイ2面




※文字起こし

 東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)について、原子力規制委員会は14日、原子炉等規制法に基づき核燃料の移動を禁じる事実上の運転禁止命令を出した。昨年3月以降、計15カ所でテロ目的などの侵入を検知する設備が故障したまま放置していた核物質防護不備をめぐる措置で、プールに保管中の燃料を原子炉に装填できなくなる。東電が目指す7号機の再稼働は当面不可能となった。今年1月にはIDカードの不正使用も判明し、ズサン体質丸出しなのだから当然だ。

 新潟県議会に参考人として出席した小早川智明社長は、一連の問題について「大変重く受け止めている」と危機感をにじませたが、防護不備が続いた具体的な期間や不正侵入がなかったとする主張の根拠についてはダンマリ。

 こんなデタラメ企業が管理する福島第1原発の汚染水海洋放出は許されるわけがない。

いまなお15カ国・地域で輸入停止

 汚染水の取り扱いにしたってメチャクチャ。原発事故直後の2011年4月、東電は高濃度汚染水をためる場所を確保するためとして、周知もせずに汚染水を海へ放出。これが現在に至る風評被害を招き、いまなお15カ国・地域で日本産食品の輸入停止や規制措置が続いている。13年にはタンクや貯水槽にためていた高濃度汚染水が漏れる事故が続発。東電は地下水をくみ上げたり、凍土壁を造るなどの対策を打ち出したものの、対症療法に過ぎず、汚染水が詰まったタンクはどんどん増える。

 安倍政権と東電は「まずはしっかりと浄化処理をして保管する」と繰り返し、放射性物質トリチウムを含む汚染水の海洋放出については「地元の理解が必要」と言ってきた。安倍政権の官房長官だった菅首相は、これまでの経緯を百も承知だ。無為無策でオベンチャラを重ねた果てに、海洋放出に突っ走る鉄面皮を「政治決断」とは言葉も出ない。そもそも、汚染水処理は海洋放出ありきで進められてきた。

 安倍官邸を牛耳っていた経産省は、13年に処分法の技術的な検討をする作業部会を設置。海か大気中への放出、地層注入など5案を示した上で、海洋放出が「最も短期間で安い」などと結論付けた。120年後に1000分の1になるトリチウムの半減期や、除去する新技術などのリスク軽減策を真摯に検討したフシもなく、22年秋にはタンクがいっぱいになるから放出の一本やり。トリチウムの濃度を法定基準の40分の1以下にするとか、さらに海水で薄めるから無害だとゴマカす。「短期間」といっても、処理水の放出は東電の計画でも30年程度かかる。それに、汚染水の発生がゼロにならない限りタンクは必要で、原子炉内に溶け出した核燃料(デブリ)の取り出しなどの関連設備を置く空きスペースができる保証はない。

国民との約束反故にする内閣は総辞職が筋

 そうしてタンクも造らず「もう満杯だ」と迫り、「処理水は安全」と言いながら、「受け入れ先がない」という。恐ろしいほどの二枚舌だ。地元の了解も得ないまま、放出を決定し、無意味な希釈数値やトリチウムのゆるキャラで国民をけむに巻き、政治が決めたくせに補償は東電に丸投げという無責任。デブリ取り出しの敷地確保という理屈もデタラメだ。安倍・菅政権の原発政策は何もかもが下劣だが、ゆるキャラに至っては絶望的でさえある。海洋放出決定を受け、復興庁が13日からホームページで公開し始めた安全性をPRするチラシと動画には、トリチウムを愛くるしく仕立てたイラストが使われ、県民などから「福島が抱える現実の厳しさと感覚がズレている」と批判が殺到。たった2日で削除された。風評払拭事業の一環として委託された電通がイラストレーターに依頼したものだというが、悪趣味をとがめる人間はいなかったのか。東京五輪をめぐるオリンピッグ騒動もそうだが、驚愕の感覚だ。政治評論家の森田実氏は言う。

「地震、津波、原発事故、風評被害。福島の漁業関係者は四重苦にさいなまれ、中でも最も苦しい思いをさせられているのが風評被害なのです。放射性物質について厳しい出荷基準を設け、安全確認の信用を積み上げ、今年3月末に試験操業期を終えた。ようやく今月から本格操業に踏み出した途端、汚染水の海洋放出の決定。『地元の理解が前提』という約束を反故にした菅政権の政治責任を国会で徹底追及するのは当然ですが、内閣総辞職するのが筋ですよ。トップの政治家が何よりも守らなければならないのは国民との約束。菅首相は安倍政権を官房長官として支えてきたのですから前の政権の話だのという言い訳は通用しません」

「別にあの水飲んでも何ちゅうことないそうですから」と言い放った政権ナンバー2の麻生財務相は論外だが、苛烈な原発災害になすすべがないのに、カーボンニュートラルを口実に原発再稼働を推し進めようともしている。「平気でうそをつく政権」の悪辣、冷血の犠牲者になるのは一人一人の国民なのだ。

立憲民主は向こうを張れ

 東電は海洋放出にあたり、原子力規制委に必要な設備の設計や手順などをまとめた実施計画を申請し、認可を受ける必要がある。審査や工事に2年程度かかるため、今ならまだ止めることができる。汚染水の海洋放出阻止の手だては簡単、政権交代だ。

 立憲民主党などの野党3党は首相が出席する予算委員会集中審議の開催を要求。汚染水の海洋放出方針や新型コロナウイルス対策をテーマに、ゴールデンウイーク前の実施を求めている。反原発を掲げる共産党の姿勢は明確だが、問題は野党第1党の立憲民主の本気度だ。枝野代表は口を開けば「政権の選択肢となって自公政権を倒し、立憲民主党を中心とする新しい政権をつくる決意だ」と気炎を上げるが、政権を取りにいく覚悟があるのか。

 政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。

「立憲民主党は『悪夢のような民主党政権』というレッテル貼りを恐れ、支持母体の連合傘下の電力総連や電機連合を恐れ、政策の旗印だったはずの『原発ゼロ』をどんどんアヤフヤにしている。そんな調子だから、菅首相の長男が関わった総務省違法接待問題でふらふらになった政権を追い込めず、国会を一日も空転させることなく、今年度予算の成立をアシストした。旧民主党政権が倒れてから10年が迫ろうとしているのだから、いい加減に過去を総括し、堂々と向こうを張って戦う政治に転換しなければ存在意義は薄れる一方です」

 参院長野補選(25日投開票)でも、立憲民主は「原発ゼロ」をめぐって浮足立つ始末だ。ここでもう一度腹を決め、総選挙に向けた野党協力のスローガンを掲げなければ、見向きもされなくなるだろう。

「新型コロナウイルスの第4波が猛威を振るい始め、衆院解散の機会は吹き飛び、総選挙は限りなく任期満了に近づいている。それならばと、菅首相はケチな考えで海洋放出を決定したのでしょう。時間が経てば争点化を免れるし、右傾化した自民党は決断力がありさえすればリーダーとして評価するような政党に成り下がった。『福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本再生なし』と言っていたのは一体誰か。福島をぶっ潰して日本をどこへ向かわせようというのか。海洋水放出を強行させるか否かは、この国にとって試金石。日本人は諦めに身を委ねがちですが、諦観から脱却して立ち上がらなければ民主主義もぶっ潰されてしまいますよ」(森田実氏=前出)

 国民に「寄り添う」どころか、ヤクザ顔負けの悪辣政権の正体に国民はいい加減目覚めたほうがいい。



http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/293.html

   

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > アーカイブ > 2021年4月

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。