すがぼう・まんぼう・大失政
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2021年4月 1日 植草一秀の『知られざる真実』
「後手後手・小出し・右往左往」の菅コロナ対策の面目躍如。 3月21日にコロナ感染が拡大するなかで緊急事態宣言解除を強行した菅内閣が「まんぼう」発出に追い込まれた。 「まんぼう」は海洋生物ではない。 農機具メーカーのマスコットでもない。 「蔓延防止等重点措置」の略だ。 緊急事態だから「緊急事態宣言」を出せばいいところ、「小出し」の菅内閣は「まんぼう」を選択。 事態の悪化は目に見えていた。 コロナ感染の波動を形成する主たる二要因は 1.世界の感染波動 2.人流の変化 である。 日本の新規陽性者数は1月8日にピークを記録した。 1.世界の感染波動が1月上旬にピークをつけたこと 2.日本国内の人流が12月中旬から急速に減少したこと が背景だ。 しかし、感染第3波のピークは著しく高くなった。 ※拡大→http://img.asyura2.com/up/d12/11087.jpg 菅義偉氏が感染拡大推進策を強行し続けたからだ。 GotoトラベルがGotoトラブルをもたらした。 3月21日に緊急事態宣言を解除する際、国会で厳しい追及があった。 「本当にいま解除して大丈夫なんですか」 菅義偉氏は力なく答えた。 「大丈夫だと思います」 しかし、感染を収束させる施策は示されなかった。 解除の理由は二つ。 第一は、新規陽性者数が減ったこと 第二は、病床のひっ迫が低下したこと この二つは、国民が行動を抑制した結果として生じたもの。 菅内閣の緊急事態宣言発出は遅れたが、国民はその前に、警戒行動を強めた。 しかし、その警戒行動が、3月21日にはすでに緩んでいた。 ※拡大→http://img.asyura2.com/up/d12/11088.jpg 人流がボトムを記録したのは12月31日。 1月末まで人流の低水準が続いたが、2月入り後に人流が再拡大に転じていた。 3月中旬に緊急事態宣言解除が取りざたされたために、人流が明確な拡大に転じた。 人流変化は3週間後の新規陽性者数を変化させる。 3月10日ころからコロナ新規陽性者数は増加に転じた。 このタイミングで緊急事態宣言を解除すれば人流が飛躍的に拡大する。 3月後半以降、卒業式、人事異動、花見、行楽、旅行などの要因で人流が急拡大する時期にさしかかる。 実際に、緊急事態宣言が解除された直後の3月26日の人流は極めて高い水準になった。 この人流拡大が4月中旬以降の新規陽性者数に反映される。 変異株による感染拡大が広がっている。 ※拡大→http://img.asyura2.com/up/d12/11089.jpg 4月から5月にかけて極めて深刻な感染第4波の山が到来する可能性が高い。 菅内閣は感染抑止策の五つの柱を掲げたが、感染を抑止する施策は一つもなかった。 飲食に伴う感染を防ぐことが掲げられたものの、飲食店の規制は逆に緩和された。 緊急事態宣言を解除して後手後手対応で小出しの「まんぼう」を発動。 その一方で、人為的に密を創り出す五輪聖火リレーを強行。 地域版のGotoトラベルも推進している。 3月21日時点でその後の感染急拡大は自明だった。 実際に新規陽性者数が急増すると、慌てふためいて「まんぼう」に転じる。 こんな滑稽な政府は存在しない。 菅内閣消滅の日が一段と近づきつつある。 「UIチャンネル」第380回放送、鳩山元首相との対談がアップされております。 https://bit.ly/37cW7Bs ぜひご高覧賜りたい。 |