菅首相会見:緊急事態宣言再発令 ! 一ヶ月で必ず改善 !
野党の見解・詳報は ?
(www.tokyo-np.co.jp:2021年1月7日 22時16分)
東京新聞:菅義偉首相の、1月7日の記者会見は、首相の冒頭発言後、内閣記者会の幹事2社(各社の持ち回り制)が、順に代表質問した。
菅首相は、記者会見で「1ヶ月後には、必ず事態を改善させる」と決意を示した。
首都圏を中心に新規感染者数が急増し、医療提供体制が逼迫してきた。
経済活動との両立方針から、コロナ感染抑止優先へと転換した。
◆東京新聞の記者は、指名されなかった !
その後、司会の山田真貴子内閣広報官が、挙手した記者の中から指名した。
本紙記者は、指名されなかった。幹事社を含め11人が質問した。
「次の日程」を理由に、52分で打ち切った。
会見には、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会・尾身茂会長が同席した。
菅首相が発言した後、5回にわたって、補足説明をした。
◆加藤官房長官:菅首相会見の時間制限を主張 !
これに先立つ、加藤勝信官房長官の会見では、菅首相会見の時間制限をなくすよう、求める質問が出た。加藤官房長官は、「時間制限を設けずに行うのは、現実的ではない」と否定した。
政府は、菅首相の会見で、時間内に質問できなかった、報道機関に対しては、会見後に提出した質問に、書面で回答している。加藤官房長官は、こうした対応も説明し、時間制限への理解を求めた。
緊急事態宣言の発令を巡り、政府は、衆参両院の議院運営委員会で、報告を行った。
◆野党は、菅首相の出席を求めた !
野党は、菅首相の出席を求めたが、与党が拒否した。西村康稔経済再生担当相が質疑に応じた。
立憲民主党の枝野幸男代表は、衆院議運委で、菅首相を「多くの国のリーダーは、先頭に立って国民に呼び掛けている。リーダーとしての責任、自覚が欠けている」と批判した。
○政府の対応「当事者意識が欠如しているのは大変残念」と枝野代表
(cdp-japan.jp:立憲民主党:2021年1月7日)
枝野幸男代表は、1月7日、院議院運営委員会での質疑後に国会内で記者団の取材に応じました。
政府は、同日午前、専門家で構成する基本的対処方針等諮問委員会で、新型コロナウイルス対策で、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県を対象とする緊急事態宣言の発令を諮問し、諮問委はこれを了承。期間は8日から2月7日までです。
これを受けて開かれた衆院議運委では、西村経済再生・再生担当大臣が報告し、質疑が行われました。
枝野代表は冒頭、「昨年の緊急事態宣言発令のときから比べても、本当に国家的な危機だと言える状況のもとで、総理と議論ができなかったことは本当に残念なことである」と発言。その上で質疑を振り返り、「結局は、当事者意識が欠如していると受け止めざるを得ない。
『専門家の意見』という答弁が何度も出てきた。もちろん専門家の皆さんの知識や経験、それに基づく意見は大変重要だが、例えば『GoToトラベル』を続けるのかどうか、緊急事態宣言に積極的に対応するのかどうか、あるいはどういったところに営業などについて無理をお願いするか。
専門的な知識や分析がベースにならなければならないが、私はいずれも政治の責任で政治判断すべきことだと思っている。
今日のやりとりでは、いずれも『専門家が言ったから』あるいは『専門家が言わなかったから』ということに終始をしていて、当事者意識が欠如している。これは大変残念なことだと思っている」と指摘。「われわれは政治の責任をしっかりと果たす。こういう観点から、これまで同様、積極的な提案、提言をして政府を動かしていきたい」と力を込めました。
昨年に続き2度目の緊急事態宣言が発出されることの受け止めを問われると、「緊急事態宣言は、出さないで済むのであればそれに越したことはなく大変残念なことだが、同時に、専門家集団の専門的なアドバイスを受けることのできない野党の立場からでも、12月の下旬以降は(緊急事態宣言の発令が)必要だと、責任をもって提案できる状況であったにもかかわらず、遅きに失したと言わざるを得ない」と政府の対応を問題視。
「実際に営業時間の短縮をお願いするなどの対象範囲の問題だけでなく、例えば今日の国会に総理が出てこられないことも含めて、政府の危機感が残念ながら国民の皆さんに行き渡っていないのではないか。政府に危機感を感じられない状況のもとでの緊急事態宣言では、(国民)全体としての接触機会を大幅に減らすための、感染拡大を抑えるための効果は本当に上がるのか、甚だ疑問だと言わざるをえない」と述べました。
緊急事態宣言の解除の基準については、西村大臣の答弁にあった「東京の感染者数が500人くらいになったら、というレベルでいいのかどうか」と疑問を呈し、徹底して、いわゆる市中感染をゼロに近い状況まで下げることが、そこからの再度の感染の広がりを見つけやすい、あるいは感染源を追いやすい状況を作ることになると指摘。
第2波で感染者数が下がりきらないなかで第3波を迎えたという繰り返しにならないよう、第4波を防ぐ観点からは徹底して減らす必要があるとの見解を示しました。
枝野代表はまた、18日の通常国会開会前に、本当に対象地域が1都3県でいいのか、今回決めた対応策で足りているのかどうか、雇用調整助成金や生活困窮者へのさらなる支援など、さまざまな問題について早急に議論をして求めていかなければならないと主張。
「来週4日間平日があるので、本来であれば臨時国会を開いて特措法を通常国会までに仕上げるべきだと思う」と述べました。
○国会質問:緊急事態宣言ただす ! 衆・参議院運営委員会 !
(www.jcp.or.jp:共産党:2021年1月8日)
日本共産党の塩川鉄也衆院議員、山添拓参院議員は7日、衆参の議院運営委員会で、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言の再発出は重大だとして、政府の責任をただしました。
◆菅政権の対応は、抑止に逆行 !
衆院・塩川議員:塩川氏は、政府の新型コロナ対策分科会が、感染状況が4段階中2番目に深刻なステージ3の都道府県は「Go To トラベル」から除外すべきと提言していたのに、その判断を誰も行わないまま感染拡大が続く中でも事業を継続してきたと批判。5人以上の会食を控えるよう提言した後も、菅義偉首相が5人以上の会食を9回も続けたと追及し「菅政権の対応が感染拡大抑止に逆行するものとなった反省はあるか」と迫りました。
西村康稔経済再生担当相が「専門家の意見を伺いながら対応を進めてきた」と無反省な姿勢を示したのに対し、塩川氏は「そもそもここに菅首相が出てこないことが問われる」と批判しました。
塩川氏はまた、東京商工リサーチの調査で、廃業を検討する可能性があるとした飲食店が32・7%に上ると指摘。緊急事態宣言でさらなる時短要請が強いられるなか、「現在の協力金で時短に協力してもらえると本気で思っているのか」とただしました。
西村担当相は、現在1日4万円の協力金の拡充の検討を急ぐと述べるだけ。塩川氏は、「営業と雇用を守るのに十分な補償が実効性ある感染抑止対策になる」と強調。あわせて、持続化給付金や家賃支援給付金、雇用調整助成金の特例措置、休業支援金の継続・拡充を強く求めました。
◆検査と支援の拡充訴え !
参院・山添議員:山添氏は1都3県に限らず各地で感染者数が増加し、9都府県で病床使用率はステージ4(爆発的感染拡大)に達していると強調。「医療、介護、障害者施設等での社会的検査をこの局面でこそ広げ、医療機関の負担を抑えるべきだ」と迫り、保健所体制の強化をどう進めるのかとただしました。西村担当相は「負担軽減に全力を挙げていきたい」としか述べませんでした。
山添氏は、営業時間の短縮要請や外出自粛に伴い幅広い事業者に影響が及ぶ一方で、政府は持続化給付金や家賃支援給付金の申請を予定通り今月15日で打ち切ろうとしていると指摘。「なぜいま支援の縮小なのか」と迫りました。西村担当相は「予備費の活用も含め必要な対策を機動的に講じていきたい」などと答弁。山添氏は「緊急事態宣言を発出しようという時に何も支援策が示されていない。営業の自由の制約となる以上、補償が不可欠だ」と主張しました。
山添氏はコロナで生活が困窮しているにもかかわらず生活保護などの公的支援を受けることを躊躇(ちゅうちょ)する人がいるという実態を紹介。「コロナ禍でも健康で文化的な生活を営む権利がある。政府の責任で保障するとアナウンスするべきだ」と訴えました。西村担当相は「広報も含め必要とする方に必要な情報が届くように対応したい」と答えました。
○国民民主党・玉木代表の年始の会見 !
(www.jiji.com :国民民主党:2021.01.07)
正月を経て、日本国内全体にある種の刺激馴化、刺激になれてしまって、最初の第一波は緊急事態宣言がでると従わないといけないなという感じだったが、今回は刺激馴化のなかで(緊急事態宣言が)どれだけ効果があるか疑問視されている。これは政府の責任も重い。接触と移動を控えなければいけないところでで、GoToを進めましょうとやってきた。(現状に対して)妥当ではないメッセージが出続けたことも多かった。
今はもう既に家庭内、職場、教育の現場、医療介護の現場での感染が広がってるため、もはやGoToを止めればいいという段階はとうに過ぎていて、戦略的な接触と移動の制限をどう図るかという段階だ。従来から予備費の3000憶もGoToのさらなる延長につかうのもどうなのかと申し上げてきた。今一度、そういったことも振り返りながら、政府として我々の声にもしっかり耳を傾けて頂きたい。我々はここまで先手先手でいろんな対策を提案してきた自負がある。それらは、それほど的外れではなかったし、タイミングも間違っていなかったはずだ。責任と自信をもってこれからも提案していく。
その上で大事なことはやはり、補償と罰則をセットでやるべきだということだ。現在の特措法の中で発出する緊急事態宣言ではやはり実効性が担保できないのではないか。今日にも宣言が出るが、現行法に基づく措置だけでは感染を抑えることができないのではないかというのが従来の我々の問題意識だ。臨時国会を延長してでも保障と罰則をセットにした法改正を行うべきと再三申し上げてきた。また、具体的な政策を西村担当大臣にも提案してきたし予算委でもいろんなことを提案してきたが、残念ながら聞き入れられることなく今日に至ったことは残念である。改めて、政府には私たちの声にもしっかり耳を傾けて頂きたい。
特に経済対策が非常に重要だと思う。これから休業要請をするならそれに伴う万全の補償が必要だ。地元の声をきいても一番ニーズがあるのが持続化給付金の申請の延長と再給付、あるいは200万、100万円という上限を撤廃して、従業員の規模や売り上げ規模、あるいは店舗の数に応じて本当に必要な額を補償してほしいというのが今一番のニーズだ。
にも関わらず、1月15日で申請期限が切れる持続化給付金とあともう1つのニーズである家賃支援給付金を打ち切るということを政府は決めるようだ。あり得ないと思う。他の手段でといった発言もあったが、それならば一体どういった他の手段を用いてこれから緊急事態宣言のなかで仕事を止めなければいけない店舗にどういう支援をするのか、まったく見えないままだ。
その中で緊急事態宣言が出されるのは、行き場もない中で冷たい氷の海に投げ込まれるような思いをする店舗がたくさんあるのではないか。このタイミングでなぜ1月15日の持続化給付金と家賃支援給付金を延長しないと同時に発表するのか。
その政治的センスを疑わざるを得ない。今やるべきは、「こういう万全の支援があるから安心して休んでほしい」というメッセージを伝えるのが政治の一番の役割であって、支援策を切ると同時に緊急事態宣言を出すのはまったく政治的センスを欠いている。国民をいたずらに不安にするもので、強く反対、抗議をしたい。
同時に持続化給付金の申請期限の延長、家賃支援給付金の申請期限の延長と、そして再給付、複数回給付を強く求めていきたい。あわせて、雇用調整助成金の特例も2月末までに延ばしたが、雇用の解雇通知は1カ月前通告が義務だ。来月末の解雇通知をするのが今月末にくる。特例の延長もすみやかに、今日にでも正式にアナウンスするべきだ。緊急事態宣言と一緒に出すべきだ。