国民大移動を推奨する観光支援策「Go Toトラベル」の開始から21日で丸1カ月。懸念は見事に的中し、全国で新型コロナウイルスの感染が再拡大している。https://t.co/x31lolvCmF
— tenriver (@Tenriver103) August 21, 2020
GoTo開始1カ月の惨状 累計感染者3.2万人超えの落とし前は
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277565
2020/08/21 日刊ゲンダイ
完全に空振り、政府がもくろむ経済活性化につながらず(C)日刊ゲンダイ
国民大移動を推奨する観光支援策「Go Toトラベル」の開始から21日で丸1カ月。懸念は見事に的中し、全国で新型コロナウイルスの感染が再拡大している。
新規感染者、重症者、死者のいずれも「感染パターン」通りに激増の一途だ。19日の日本感染症学会で、新型コロナ感染症対策分科会メンバーの舘田一博理事長が「今、日本は第2波のまっただ中にいる」と言っていたが、何をいまさらだ。
「Go To」は終息後に実施される計画だったが、経済悪化に焦る政府が海の日4連休の需要増を期待し、先月22日に前倒しスタート。しかし、足元の感染再拡大で利用は伸びず、参加登録した宿泊事業者も全体の4割止まり。対象施設に陽性者が宿泊するケースも散発し、ウイルスの全国まき散らしを後押ししているのは疑いようがない。
開始前日の先月21日。全国の新規感染者は632人、重症者52人、死者1人だった。それが右肩上がりで急増し、新規感染者は今月7日に1日あたり過去最多の1605人に上り、17日間で2・5倍増。開始日から19日までの累計は3万2000人を突破した。重症者は17日と18日に4・6倍の243人に膨らみ、死者も18日に16人に激増。増加率は実に16倍だ。
4〜5月の第1波を巡り、厚労省は6月末に公表した分析結果で、重症患者のピークは感染確認ピークのおよそ1カ月後、と結論付けていた。ということは、少なくとも来月7日に向けて重症者は増え続けていくことになる。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)は言う。
「『Go To 第2波』が現実になってしまった。地方の感染者や感染経路不明者も増え、あらゆる面で事態が悪化しています。政府がもくろむ経済活性化につながらず、中小事業者のプラスにもなっていない。笛吹けど踊らず、です。『Go To』が意図していた効果は表れず、感染拡大のマイナスばかりが大きくなっているのですから、いったん中止にするべきです。そうでなければ、あぶはち取らずになりますよ」
体調不安説がくすぶる中、3日間の夏休みを終えて19日午後に公務復帰した安倍首相は「再び仕事に復帰して頑張っていきたいと思う」とか言っていたが、どうオトシマエをつけるつもりなのか。