大西つねき れいわ新選組
MMTは詭弁、赤字国債大量発行は貧富の差を拡大し階級社会を完成させる
自民党では経済改革ができない理由
「MMT(現代貨幣理論)」は最近話題ですが、根本的に物事を解決するわけではありません。今の金融システムの矛盾を維持したまま、それを続けるための詭弁です。
2019.4.29「MMT(現代貨幣理論)について」大西つねきの週刊動画コラムvol.76
「金融資本主義支配と搾取の構造」2018.5.16 講演会@目黒 - YouTube
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2019.5.13「MMT(現代貨幣理論)の前に理解すべきこと」大西つねきの週刊動画コラムvol.78
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なぜ今、MMT(現代貨幣理論)なのか? 白崎一裕×大西つねき緊急対談ライブ
なぜ今、MMT(現代貨幣理論)なのか?
白崎一裕×大西つねき緊急対談ライブ
2019年6月22日 · 講演録
大西 じゃ、そろそろ始めますかね。無駄話をずーっと続けてもしょうがない、ずーっとこのままいっちゃうんで。
白崎 やりましょう。
大西 ということで、すっかり皆さんリラックスされたところで、皆さん、改めましてこんにちは。
白崎 こんにちは。
大西 ありがとうございます、日曜日にこんなに集まっていただきまして。しかもMMTという、そういう題材でね。僕は、でも、これはすごく明るい兆しだと思っていて、こういうMMTみたいな、普通の人、多分1年前だったら誰も見向きもしないような、そんなテーマにこんだけの人たちが興味を持って集まってくださるということは、本当に世の中変わりだしたなというふうに思ってます。今日は、MMTとは何なのかということ、それから、そもそもMMTを知る前に絶対に知らなければいけない今のお金の発行の仕組み、それももちろん説明して、今いわれてるMMTっていうのは必ずしも完全なものではないというか、そのまんまそれでいいという話ではないんですけど、そこに取っかかりがあると。そこから先に明るい未来が見えるということをちょっと受け取っていただいて、明るい気持ちになって、希望があるということを知って帰っていただけたらなというふうに思います。ということで、改めてご紹介したいと思います。白崎一裕さんです。
会場 (拍手)
大西 白崎さんは今年『負債の網』というエレン・ブラウンさんの、ここにある本ですね、これを翻訳出版されまして。これも結局、本当の意味でのまともな通貨議論には日本にはないし、そういう書籍も少ないということで、ものすごい大変だったと思うんですけど、
白崎 大変でした。(笑)。
大西 出版されたということで。前もやったことあるんですけど、白崎さんと2人の対談を。とにかく基本的にもうものすごくよくわかってらっしゃいますし、僕よりもはるかに勉強してらっしゃるので、
白崎 いえいえ。
大西 いろいろ僕も話を伺っていて学ぶことが多いと。僕なんかは結構、なるべく本当にわかりやすく話をしちゃうので、もっと深いところとか知りたい人には物足りない場合があるんで、今日は白崎さんに来ていただいて、今までの経緯とか、それから、『負債の網』にもあるような、今までの通貨の歴史的な経緯だったりとかっていうことも含めてお話をしながら、僕はどちらかというと聞き手に今日は回ろうかなと思って、
白崎 いや、そんなことない。
大西 来てます。
白崎 (笑)。そんなことない***。
大西 ということで、さっそく始めたいと、よろしいですか。
白崎 はい。
大西 僕の紹介いいですよね。大西つねきです。YouTuberです。
白崎 (笑)
大西 (笑)。最近。
会場 (拍手)
白崎 フェア党代表***。
大西 フェア党代表です、もちろん。フェア党代表のYouTuberです。ということで、さっそく始めますかね。
白崎 自己紹介、私、ほんじゃあ、いきます(?)。今ご紹介いただきました白崎と申します。日曜の午後にこれだけ集まっていただいて、ありがとうございます。私はベーシックインカム・実現を探る会っていうのを、十余年かな、やってますね。ちょうど「3.11」の前々の年ぐらいから始めて今日に至ってるわけですけれども。ちょっと宣伝、今日いっぱい宣伝して***。これ画像で逆だっていうクレームがきますから、人間がそっち、私がそっちのほうが本当はいい、(笑)、向き的にね。それだけ最初言っときます。余計なことを言って(笑)。ちょっと宣伝しますけど、入り口のところで、『ベーシックインカムは希望の原理か』ってフェミックスさんとこで出している私の書いた本、まあ共著なんですけど、が一つあります。それから、今「お金リテラシー入門」っていうのを、『We』っていうやっぱりフェミックスさんで出している雑誌、内容は何て言ったらいいのかな、フェミニズムなんですけど、ゆるフェミっていって、がちがちの戦う女だぜみたいな、そう言うと怒られるのか、(笑)、そういうのとちょっと違いますから。もうちょっといろんな多様性のある雑誌なんですけど、そこで「お金リテラシー入門」っていうやつ、これも4年ぐらい書いてるんです。偉そうにお金リテラシーなんて書いてますけど、入門するのは私が入門するんで。私の入門のために書いてるということで、それこそお金の発行の仕組みから、国の政治のあり方から、ありとあらゆることをエッセイにして書いて、いずれ本にするつもりですけども、それがありますので、ぜひ皆さんお買い求め、今日は3点セットで安くなってるらしいので、お買い求めください。あと、ベーシックインカムのは、これは自分で言うのも何ですけど、ここに出てくる山森さんとか小沢さんとか堅田さんっていうメンバーは日本でベーシックインカムを広げた立役者の学者さんたちで、これだけ一遍にインタビューっていう、それから対談もありますけども、そろっている本ってあんまりないと思うので、ぜひお買い求めいただけたらと思います。それがちょっと宣伝です。あと、お手元に資料で、今日何にもないと愛想ないと思ったんで、この『負債の網』を書いたエレン・ブラウンっていう人がMMTについて書いたエッセイが、訳者の早川くんに訳してもらってプリントアウトしてきました。これネットにもう一応上げてはありますけれども、文字化したものがあるので、今日の内容そのままですから、ちょっとご覧になっていただけたらと思います。ただし、ちょっとやっぱり難しいんですよね。ちょっと難しいので、その内容にも、できたら今日少しふれたらと思います。それで、若干自己紹介をすると、今日のこの2人の対談ってすごい意味があると思うんですね。どういう意味があるかっていうと、私はベーシックインカム、お金の問題をやり始めてから、地域通貨っていうのも栃木の県北で始めてから大体もう20年近くたつんですけれども、今まで商売というか自分のなりわいは7回転職してるんです、大学っていうとこを一応出てから。今度は出版社で、もうすぐ私60になりますけど、7度目の転職で。大体、会社って5000円でつぶれるってよくいうんですね、資金繰りって。そういう綱渡りで何とか今まで生き残ってきたのかな、まあ何とかやってきたっていう人間です。かたや大西さんは今日のこの肩書き見ると、JPモルガン元為替トレーダーで、僕が5000円でつぶれる会社をやってたとしたら、大西さんのやつよく聞くと、1本いくらでしたっけ?
大西 1本?為替市場で?
白崎 うん。
大西 1本100万ドルですね。
白崎 100万ドルっていくらでした?
大西 100万で1億数千万ですけど。
白崎 (笑)。ね?
大西 1本はポッキー1本ぐらいの感覚です。大体10本単位でやるんで、1000万ドル単位ですね。
白崎 だからそれがね、
大西 (笑)
白崎 いっつも大西さんの話聞くと胸が胸焼けするんですよ。私のやってる会社、今、出版社もそうですけど、例えばAmazonで売れるっていったって月10万とか20万の売り上げなんですね、せいぜい。樹木希林さんの本みたいなのは別ですよ。ああいうのは別だ。普通、大体そんなもんだよ、専門書ってね。だけど大西さんの今の話聞いてると、1本(笑)、
大西 (笑)
白崎 何億ってやつなんですよ。この両極にいる2人が、でもやっぱお金の仕組み何か変だよねっていうことをずーっと追求してきて、多分、大西さんと私っていうのは、そういう意味では重なるところは全くなかったと思うんですけど、このいわゆる通貨、お金の、これからお話しすることを巡って出会って、それで、ここで一緒に***偉そうにしゃべってるということになるっていう。これ、極めて今の日本の実情を実はよく表していると思います。もう一つ自己紹介しとくと、私は、だから、ベーシックインカムを市民運動としてやってきてるんですけれども、経済の専門家でも経済学者でも何でもないです。
大西 そこはおっきいですよね。
白崎 そう。そこはおっきい。
大西 逆に専門家この話しないんですよ、なぜか。
白崎 (笑)
大西 よく中小企業の方とか、そういう、やってる方がずーっとおかしいと思ってたっていう方が結構多いです。
白崎 だから中小企業の、私、今の地元、栃木県の大田原市という小さい街ですけど、商工会とかで行って、意外に資金繰りで苦労している街のおやじさん、おばさんのほうがぴんとくるものがありますね。で、
大西 僕も1枚1000円のピザ売ってましたけど、(笑)
白崎 (笑)
大西 自分で。
白崎 そうですよね、ピザ屋さんをやってましたよね。だから、その意味、お金って何だろうっていうことをいよいよ皆さんも考えだしたのかなあというところが今日の皮切りで、まさにその市民運動とか社会運動、あるいは大西さん的な(?)政治運動として考えたときに、この通貨、MMT、あるいは通貨改革って何だろう、僕たちにとって、私たちにとって何だろうっていうことを皆さんと今日共有できたらなというふうに思います。それが前置きで。
大西 じゃあ。
(00:25:06)【MMTが広がった背景 @通貨発行問題の政治化】
白崎 今日のメインのMMTというやつなんですけど、MMTって、今日、ご存じの方どれぐらいいらしゃる?手挙げていただいていいですか。
大西 かなり詳しく知ってるぞって方、どのぐらいいらっしゃいます?
白崎 (笑)
大西 多いです。(笑)。すごいです。
白崎 すごい、すごい。でも、かなり皆さんやっぱりご存じですよね。MMTって実は理論的にはもうそれこそ15年ぐらい前、20年ぐらい前からあるんですよね。だけど、いきなり出てきたっていうところで、その意味を、背景説明みたいなことを最初スライドを使ってやりたいと思います。MMTは、ここちょっと抜けちゃってますけど、何の略かっていうとModern Monetary Theory(モダンマネタリーセオリー)、英語の、それが元です。
大西 現代貨幣理論。
白崎 そのままですね。現代貨幣理論。直訳、そのままです。モダンマネタリーセオリー。これはいったい何なのかっていうことなんですけども、その話は今日の核心の一つになるんですが、これがいきなり広がった理由をちょっと背景説明しておきたいと思うんですけど、
大西 次いきます?
白崎 いやいや、ここでちょっと一つ。三つほど、まず最初に前振りだけしときますと、今、日本で反緊縮運動っていうのがちょっと広がっていて、さっきも大西さんと話してたんですけど、山本太郎さんのれいわ新選組っていう新しい***。あそこで言っていることは要するにもう反緊縮なんですね。反緊縮って何かっていうと、要するに政府が金を出し渋ってるんですね。渋り***。渋り***。
大西 だから、財源がないからできないっていう話ですね、要するにね。
白崎 っていうやつが、
大西 緊縮はね。
白崎 それがまず背景にあるんじゃないのかなっていうのが一つ。まだそれ結論じゃないですよ。まずそれが一つと、それから日本の場合は当然、皆さん、今度の選挙、参議院、衆議院同時選挙っていうのはなくなったっていってますけど、まだわかりませんけどね。(笑)。まあとにかく消費税の問題、今度10%になる。うちなんかすごい大きい問題ですよね。本の場合ですと大きくて、今日『負債の網』5000円ぽっきりで売るっていうことなんですけど(笑)、例えばあれが定価4800円なんですよ。あれ8%と10%全然違いますからね、雰囲気がね。そういうものがやっぱりもう頭の上に乗っかりつつあるこの緊迫感があるのかなというのが二つ目。なんですけど、今日お話ししたいこのMMTの背景にあるのは何かっていうと、実は、もう最初から結論言っちゃいますけど、通貨発行権が政治化しちゃって、今日のエレン・ブラウンの資料にあると思うんですけど、通貨発行権なるものが我々の政治的な課題にどーんと飛び出してきたということなんです。でも皆さん思いますよね、通貨発行権って何なの?って。あんまり聞かないですよね、通貨発行権って。
大西 だから、そういうことを言う政治家が1人でも出てきたっていうことは、その政治化なんですね、基本的にね。僕なんかが言ってても全然政治化にならないです。例えば山本太郎みたいな現職の国会議員が自分で旗を立ててそういうことを言いだすと、それが政治化するってことですね。
(00:28:48)【MMTが広がった背景 A『エンデの遺言』から地域通貨ブームへ】
白崎 じゃあ次いきましょう。結局その通貨発行権、実はお金の仕組みが政治化する前振りって、実は私はだいぶ前からあったと思います。それは一つは何かというと、私が始めた、私だけ始めたわけじゃないですけど(笑)、地域通貨ブームっていうのはちょうど2000年ぐらい、日本だとですよ。日本で2000年ぐらいにはやりだすんです、地域通貨。
大西 『エンデの遺言』***。
白崎 そう、『エンデの遺言』っていう本、NHKでやって、
大西 きっかけですね。
白崎 あれがきっかけなんですけど。あれはすごかったですよ。ちょうど私が地域通貨を、ナスタっていうのを栃木県のほうで始めたんですけど、その報告会をやりに、たまたまあのとき、さわやか福祉財団って皆さんご存じですか。堀田さんっていう検事さんがやってるさわやか福祉財団っていう財団法人***んですけど、そこでやっぱり地域通貨始めたんですよ。時間通貨っつったかな。みんなが介護した時間をお金に換算してやり取りする、簡単に言うとそういうことです。その集会を四谷の前の生協会館(現:主婦会館)の地下でやったんですけど、あそこに、あれワンフロア300人かな。で、アメリカからタイムダラーっていう、エドガー・カーンさんっていう学者さんを呼んで講演会を***ですけど、400人、500人、満杯ですよ、地域通貨のフォーラム。ものすごい熱気***。それ2004年か5年。
大西 一応、だから、背景説明、知らない方のために説明すると、『エンデの遺言』っていう有名なNHKのドキュメンタリーがあったんですよ。当時、エンデがNHKのドキュメンタリーのホストをやっていて。その取材のためにNHKのスタッフがミハエル・エンデのドイツの家に行ったときに、エンデが問わず語りに今のお金の発行の仕組みに関する問題に対してしゃべりだしたっていうことがあって、それをずーっとテープで撮ってて、そのミハエル・エンデはそのあとすぐ亡くなったときに、そのテープを元に『エンデの遺言』っていう有名なドキュメンタリーを作ったんです。今、もし興味があったらYouTubeでも見られると思いますので、見てみてください。それから、NHK出版から『エンデの遺言』っていう文庫本にもなってます。それは何を言ってるかっていうと、今のお金の仕組みの問題、お金はそもそも、ほかのものは時間とともに壊れたり腐ったりして減価していく、減っていくのにもかかわらず、お金だけ金利で増えてると。で、借金で発行されてる。それが結局大きな問題。彼の書いたエンデの『モモ』っていう童話がありますけれども、あれは結局今の金融システムを描いた、あれは童話でも何でもなくて、どっちかっていうと警告書なんですね。そのエンデだからこそ、そういう今のお金の仕組みに対する危機感があって、それをNHKスタッフに語ったとこからスタートしたのがその『エンデの遺言』。『エンデの遺言』の中ではいろいろ地域通貨の実例だったりとか、タイムダラーっていうのは時間とともにお金が減ってくとか、要するに逆の発想の地域通貨があるという、そういう実例がいろいろ書かれていて、それをきっかけに日本で地域通貨ブームが起きて、いろんな各地で、その地域でそういう地域通貨を作って、
白崎 すごい***ものを、
大西 そういうのをやっていた時代がちょうどその2000年ぐらい。
白崎 2000年から2005年か。うちが始めたのは2004年なんですけど、千葉の西千葉でピーナッツっていう地域通貨を始めてるわけです。そこで地域通貨サミット、全国サミット。これまた西千葉って行かれるとわかるんですけど、まあ何にもないとこですよ(笑)、総武線***ね。すーごい人集まって、もう一大イベントで、そのくらいブームになったんです。だから、実は今日のこの皆さんが集まった、皆さんのお顔を見ている真剣さと熱気に似たようなもの感じます。だから、やっぱり政治、もちろんいろんな課題があるんだけれども、何かおかしいよな、お金の問題っていう、その、
大西 根っこは一緒です。
白崎 はしりが出てきて。
大西 おかしいよっていうとこから、2000年ぐらいのときから地域通貨っていう方向性に向かった。
白崎 向かったんです。
大西 それで結局、でも地域通貨っていうのやっぱり難しいんです、いろんな意味でね。あえてそこはもう今日は説明しませんけども、それでひょろひょろっとなって。(笑)。
白崎 今でも地域通貨やってるとこありますけど、
大西 ありますけど。
白崎 うちの栃木県でも私がアドバイザーっていうか、ちょっとお手伝いして、益子市、益子町か、益子焼有名なとこですけど、益子でマシリン(?)だったかな、何か役所が主導して地域通貨始めました。(益子町の地域通貨「ましこスマイル通貨」)。おととしホームページすごい立派なのができてるんですけど、広がってるかどうかはちょっとね(笑)。
大西 まあそこら辺、もう地域通貨終わった話なんで、次のお話をいきましょ。(笑)。
(00:33:27)【MMTが広がった背景 Bリーマンショックからの流れ】
白崎 で、結局その背景があるということを押さえていただいて。連続でやっぱり起きてきてるんですけど、リーマンショックが。多分、そのリーマンショックというのは大西さんにとってみると大きな転機だったと思うんでけど、
大西 そうですね。もう完全に終わったと思いました、今の金融システム。
白崎 またその話はあとで出るかもしれませんけど、そのあとに、これも印象的なのが、Occupy Wall Streetっていう、ウォール街を占拠せよっていう、アメリカのニューヨークで起きた運動、これははやったんです。これは何がはやったかっていうと、スローガンが1%対99%***。これがすごいスローガンなんです。ここにグラフ書いてあるんですけど、これ、ネットから誰でも取れますけど、アメリカで1%の人間と99%の人間何が違うかっていうと、所得。ここに書いてあるの、平均家計所得1%バーサス99%平均家計所得ってことなんです。要するに、ものすごい格差が広がってるって、アメリカ、そういうことですよね。これに対して、私は面白いと思ったのは、単に格差が広がってるってデモをしたんじゃなくって、ウォール街っていう金融の、要するに、大西さんそこにいたんでしょうけど(笑)、中枢にデモを仕掛けた、占拠せよです。いうのは、やっぱり一つの私たちの意識の表れかなと思いました。これは日本でもやっぱ1%バーサス99%結構はやって、反貧困ネットワークっていうのはずーっと事業やってますけど、それの全国集会なんかしょっちゅうやってましたね。大はやり。で、次いきまひょか。(笑)。最近起きたやつ、これも象徴的なんですけど、フランスで、皆さんこれ報道でご存じだと思う。昨年11月ぐらいから、黄色いベスト運動。フランス人はデモが好きだってみんなよくいうんですけど、それにしてもすごい街。毎週末、毎週末。これ多分、写真は凱旋門が写ってますからシャンゼリゼ通りだと思うんですけど、の前に大勢の人が集まって黄色いベストを着て。表面的な運動の、その反対側いたマクロン政権、マクロン大統領の燃料税っていうガソリンに課税するという***ね。マクロンさんは要するに環境に優しい政治をするということになってますけど、そうなると何が問題かというと、フランスって要するにパリと地方の格差がすごい大きいんです。皆さん、映画でプロバンスの何とかって見たことあるかもしれないけど、きれいなああいうところばっかりだと思うかもしれませんけど、結構フランスの地方ってすさんでて、大変なんです。田舎行くとうちの栃木県と全く一緒で、車がないと暮らせない。公共交通機関がない。そうすると、おじいちゃんおばあちゃんも1台ずつ車持ってると。一家に4台とかね。そんなんなんですよ。それでみんな所得がなかなか伸びない中、そこにまた課税されちゃうと、金持ちはいいけど我々どうなるんだということで、いわゆるフランスのパリと地方の格差に重なって、貧困層と富裕層の格差も重なって、大きなデモは今でもやってるそうです。だんだん人数は減ってると言ってますけど、ずーっとやってます。この中で出たスローガンがポイントで、これ、フランス語読める方、誰か発音してください。(笑)。これ何て書いてあるかっていうと、そのままなんですけど、私たちは銀行に支配されてるって書いてます。これ、私すごい画期的なスローガンだと思いますよ。日本でさすがに、消費税反対のデモ行進ばんばんやったと思うんですけど、我々は銀行によって支配されてるっていうスローガン掲げてる個人の団体もないでしょうね?大西さん。(笑)。
大西 うん、ないですね。日本の銀行は今とんでもない、まあ過去もそうですよ、バブル期も日本の銀行がああいうわけのわかんない土地担保融資を散々やることによってバブルを作り出してる。バブルっていうのは不動産の話じゃなくて、何の実体的な裏づけのないお金を、ただ単に所得の移転である土地の売買に大量のお金を作ってるっていうのと、それと、今、アベノミクスで大量のお金を作ったあと、そのお金を日本で売って海外資産を買っていて、今、膨大な海外資産を持ってるという。あとでそれくず資産になるのでとんでもないことになりますけど、日本の銀行の愚かさっていうのは極まっていて、本当に何とかしないといけない状況なんですよね。
白崎 そうそう、そのとおり。
大西 支配されてるというの、もう本当にあの人たちのわかってなさがとんでもなく我々の生活に影響を与えてる。
白崎 わかってなさと同時にというか、まあそのとおりで、支配されて、よくこれ見せると、例えば(?)こっちの、言って(?)、知り合いの若い男の子なんかに***見せると、銀行に支配されてるって言うと、じゃあ白崎さん、それは足利銀行つぶせばいいの?って聞かれちゃうんです。三菱UFJって悪もんだよね?でも、それは確かにそういう面もあるけれども(笑)、
大西 中では善良な人たちがいっぱい働いてる。
白崎 今、そういうことではなくて、銀行っていう、
大西 仕組みですね。
白崎 仕組み、今日の話、これ肝ですよ。銀行っていうシステム、よく2人で話すとき、映画のキアヌ・リーブスが出るカンフーのやつね。
大西 いや、あれカンフー?『マトリックス』ね。(笑)。
白崎 『マトリックス』なんです。あの映画で、映画見た方は、いろいろいいシーンあるんですけど、僕がすごく印象的なのは、あそこで1人裏切り者が出てくるんです。裏切り者はコンピューターに操られてる中で、もうわかってるからステーキ食ってるんですよね。でもこれ、マトリックスの中で食ってんですよ。そうすると、食いながら、この味だって結局仮想現実なんだよな、えへへへとか***。これすごい印象的、えへへへって笑ってるの実は我々自身。今日皆さん電車乗ってここに来て、大西、白崎の話を聞いてる、これがリアルな現実空間だと思ってるでしょ。違うんです。
大西 違うかもしれない、確かに。
白崎 違うかもしれない。
大西 もしかしたらね。
白崎 銀行が作ったマトリックスで電車が動いてる。皆さんが着てる服も。お昼何食べました?今日。ね、全部。っていう意味の、銀行によって支配されてる。それが今日のMMTとも深くかかわりますし、MMTでいいのかどうかっていうことと深くかかわるということです。こればっかりしゃべってると長くなっちゃう。次***。
大西 ちなみに、服の話が出たんで、僕が今着てる服***、
白崎 ああ、ごめんなさい。(笑)。
大西 ちょっとしゃべっていいですか。
白崎 どうぞ。
大西 全然関係ない話ですいません。僕いっつも、同じシャツしか持ってなくて、白のTシャツと、もうこれ何枚持ってるんだってよく言われるんです。大体1週間ぶんぐらい持ってますね。ある名古屋の支援者の方が、名古屋のアーティストで寺尾晴美さんっていう方がいらっしゃるんです。こういう絵を描くアーティストの方で、つねきなんでキツネだろうって、キツネの絵を描いてくれました。これ、こないだいただいたんですけど、どこでどのタイミングで着ようかって散々考えたんですけど、これだけの方が集まっていただけるんで、そうだ、ここだと思って、今日はこのキツネの、もう世界で1枚しかない一点物のこのTシャツを着て、
白崎 すごい。
大西 お話ししてます。
白崎 (笑)
大西 もうすっかり忘れてました。ありがとうございます、寺尾晴美さん、それからコバヤシリョウジさん、いただきまして、ありがとうございます。
白崎 何でキツネかなと思った。つねき、キツネですね。
大西 最近のかかわってる高校生に、しばらくつねきつねきって呼ばれてたんですけど、最初フェア党って呼ばれてたんです、
白崎 (笑)
大西 (笑)、高校生に。つねきに昇格して、最近、キツネって呼びだす連中がいて、これは容認していいものかどうか、ちょっと今考えてる最中なんですけど、ついでにちょっと着ちゃいました。
(00:41:38)【MMTが広がった背景 Cオカシオコルテス現象】
大西 で、オカシオ=コルテスさん、
白崎 ちょっと脱線しましたが、(笑)、大事なところで。じゃあ、まさにその政治の話の中核いきましょう。このMMTが話題になったのも明らかにこの人です。略してAOCっていいます。アレクサンドリア・オカシオ=コルテスさんという、多分29歳かな。
大西 まだ20代。
白崎 若い女性のアメリカの下院議員の議員さんで、民主党***ですね、の、いわゆるレッテル貼りすると民主党左派といわれる人で、バーニー・サンダースっていう、この前のヒラリー・クリントンさんと最後まで争った民主党の左派の重鎮の、お弟子さんって言うと言葉が当たってないかもしれませんけれども、その、
大西 バーニーチルドレンみたいな。
白崎 の人ですよね。それで、ニューヨークのブロンクス出身で、貧しい、貧しいっていうか、要するに、ご本人は大学出てますが、いろんな苦労されて議員になって、それで本命を打ち破って彗星のごとく現れた***いうことで、ちょうど、要するにトランプさんってやっぱりアメリカの典型的なおやじっていう感じしますから、ちょうどいいんじゃないですかね、若くてね。それで、彼女が何を言って注目されたかっていうと、このグリーン・ニューディールっていう提案を発表したんですね。これは環境に優しいっていう政策プラスアルファ、アメリカの健康保険であったり雇用政策であったり、もっと充実させましょうということで10項目の提案をして、今日の私のエレン・ブラウンの資料の中にその話はちょっと出てきますけれども、その提案をしたときに、記者の人か何かが、いや、いいことだと思いますけど、じゃあ財源はどうするんですかって聞いたんです。そしたら、このAOCさん何て答えたかっていうと、これ今でもビデオで見れますけど、いえいえ、財源なんて全く心配ありません、私たちはMMT理論を支持します、財源なんて要らないんです、赤字のほうがいいんですって言った途端に、この人のTwitterがばーっと、要するにバズるっていいますよね、ものすごい勢いでリツイートされるようになって。それでオカシオ=コルテス現象といわれるように、ちょうどアメリカが大統領選挙11月にあるんで、トランプさん出るということですけれど、民主党が誰が出るのかという候補者選びも含めて、彼女が台風の目になったというときに、MMTという、財源なんて心配要りません。
大西 そもそもそれバズった段階で、MMTって何なの?ってバズったんだろうね。
白崎 そうですね。ものすごい***、
大西 財源が要らなくなるMMTって何なの?おいしいの?とか、どんなものなの?とか、何にも知らない状態で多分バズったんでしょうね、それは。
白崎 ですね。でもそれが広がったというので。で、悲しいかな、日本のマスコミっていうのはアメリカで何か話題になると拾ってくるっていう癖があるんですよ(笑)。
大西 (笑)
白崎 今日マスコミの方***、
大西 全く。
白崎 ごめんなさい。でもそうなんです。
大西 むしろ来てほしいですね、***。
白崎 アメリカでこれが広がったから、日本でもMMTって知ってる人は、もちろん学者さんなんかで、私も若干かじってますけど、知ってる人は知ってたんですよ。でも、このわーっと広がったの、やっぱ明らかにアメリカで話題になったこれという具合にきました。これがやっぱりすごく政治的な中心にこの問題が出た一つの表れで、背景をもっかいおさらいしとくと、実は、オカシオ=コルテスさんが言ったことが、それだけみんなの心に届く背景は、やっぱり地域通貨から始まったお金の問題、マネーの問題って僕たちの政治、社会に深くかかわってんじゃないの?っていう表れなんですね。で、MMTの説明これからするんですけど、まず、
大西 アダム・スミスからね。
白崎 これ、現代貨幣理論への系譜っていう、これ英語になってたやつ訳してくださる方は、やっぱり世の中にはちゃんとした人がいまして、これネットで見れます。そうすると、こんなの説明するとこれだけで2時間ぐらいたっちゃうんでやめますけど、皆さん、多分、知ってるのはケインズとかマルクスって***。そうすると、そのど真ん中にケインズさんっていうのいるんですよ。
大西 真ん中?
白崎 真ん中っちゅうか、その、
大西 (笑)
白崎 ところで、ちょっと左。それです。ケインズ。ケインズさんっていうのは何した人か。これも話せば長くなっちゃうんですけど、ケインズさんが言ってたことに関するMMTがらみで言うと、MMTっていうのは今の、例えば黒田総裁***とかね、日銀***、ああいう人たちからするとトンデモ理論、そんな財源がないなんていうのは、いいかげんなこと言うんじゃねえよ、そういう話になるんですけど、MMTの人たちからすると、いえいえ、あなたたたちも知ってる大ケインズ先生、つまり今の経済学の大本を作った代表的な学者さんの説を私たちは正当に受け継いでますよって言って、ケインズの理論の私たちは正当な後継者ですって言ってる。なぜか。ケインズの一般理論っていう、岩波文庫で、なかなか何回読んでもわかんない本なんですけど、あるんですけどね(笑)。その中に穴掘りの話っていうのがあるんですよ。つまりケインズはこう言ってるんです。世の中が金がなくなって失業者が増えた場合、どんどん政府が金を投入して失業者を減らさなきゃいけない。穴を掘ってその中に、そこがあった(?)***お札が入ってるとすると、それを埋めといて、また掘り起こしてっていう、そういう穴掘りの、何の意味もないでしょ、何の意味もない労働だけど、そういうものでもやらないよりはやったほうがいいよ、政府はそのため金出せよと言ってるわけです。だから、その政府が金出せよっていうところはMMTはばっちり受け継いでますよっていうのが、このMMTの人たちの大きな主張の柱***。MMTの人はどこにいるかっていうと、***ね。レッテル貼ると、これ、ポストケインズやん、要するにケインズの後釜ですと。代表的な人たち、モズラー、ミッチェル、レイ、フォステイター、ケルトンっているんですけど、来月、7月16日かな、この一番下に、ステファニー・ケルトンさんって女性の学者さんですけど日本に来て講演会を、多分、京都と東京と、2日でやると思います。学者さんたち***とか来てやると思いますけど、ステファニー・ケルトンさんが、さっきのバーニー・サンダースさんの経済***。来ますけど、今日主に私がネタにしているのは、そのケルトンさんと仲のよい前2人の、レイ***。これがレイさんっていうんですけど、ランダル・レイっていう方、学者さんです。この人の理論が一番よくまとまって、多分、翻訳が今年中に出ると思うんです。解説は立命館の松尾匡(まつおただす)さんっていう人が、今、赤薔薇運動、さっき山本太郎さん***けれども(?)、私も知ってますけど、彼の解説で出る予定になってます。だから、松尾さんの本が出ると盛り上がる可能性あるかわかりません(?)、何か話題になると思うんですけど、このランダル・レイさんの理屈をちょっと説明、今日しながら話を進めたいと思いますが、位置的に言うと、だから、ケインズの理論をいろいろ受け継いでいくんだけれども、私たちが正当な受け手ですよと言ってる人たち、一番末裔にいるわけです。で、どうしますかね。お金の発行の仕組みいく前にMMTの効用にいくか。
大西 多分、これ、飛ばすのはかなり難しいですね。
白崎 難しい。
大西 要するに、結局MMTを理解しようとしてもMMT単体では理解できないんです。何かっていうと、結局MMTが言ってんのは、要するに緊縮財政要らないと、政府が借金をしてお金を発行し続けて財政出動をすればいいって、ただそれだけのことなんです。何でそんな話になってるのか、その前のところを理解しないと、何でMMTみたいなものが出てきてるかって理解できなくて、結局MMTがいいか悪いかっていう、そういう出口の議論しかしてないんです、今。正しいか正しくないか。そこじゃなくて、根本的に何でこんな話になってるか、大本の、そもそも全部今のお金の発行の仕組みが原因で、それを解決するためにどうしたらいいか、そうやって考えていくとMMTがどういうものなのか理解できます。なんで、この話、白崎さんと、じゃあどうやって説明しようかっていろんな話をしたときに、MMTの話をずーっとしても多分わかんないまま終わるだろうな。それ以前に、一番肝心なお金の発行の仕組みから説明して、それを理解すると簡単にわかるからっていうことをやろうと思って、ここでも皆さんにお金の発行の仕組みを説明します。
(00:50:49)【MMTを理解するのに必要な「お金の発行の仕組み」】
大西 そもそもお金の発行って何なのか、それ以前にお金って何なのか。皆さんお金ってあると思ってるでしょ?お金存在するってほとんどの人が思ってるんですよ。でも実際どうかっていうと、お金って、じゃあ日本にどのくらいあるの?っていうふうに、それを全部数えると、皆さんが持ってると思ってる現金と預貯金、全部足すと今1000兆円以上になってます。だけど実際に現金であるのはどんくらいかっていうと、100兆もないです。10分の1もないんですね。お金ってあるの?みんなが自分のお金を下ろしに行ったら、ないです。存在しないです。みんながお金をあると思ってるんですよ。どうやってその1000兆円以上のお金をみんなが自分は持ってるというふうに認識するに至ったか、そこが実はポイントで。お金の発行の仕組みって何かっていうと、結局、みんなが自分のお金だと思ってる、預金も含めてお金ありますね。それがちょっとずつ増えて、日本全体で増えること、それがお金が増えるっていうことで、お金が増えるっていうのはお金の発行ですよね。ちょっとこれわかりにくいんで、実際、
白崎 これポイントですよね。
大西 そう。実際にどうやってそうなっちゃってんのかっていうの説明したほうが早いんです。講演会でも僕はこれ必ず説明してます。最近、講演会の前にこの説明をする前に、『マトリックス』の動画を見せて、赤い薬を飲むか青い薬を飲むか、選択させてから見せることにしてます。
白崎 (笑)
大西 (笑)。ちゃんと赤い薬飲むんだね?って。これ一回知っちゃったら後戻りできないんです、そもそも。
白崎 赤い薬飲むともうマトリックスに戻れないって、
大西 戻れない。
白崎 いうやつです。キアヌ・リーブスが飲む。
大西 裏切り者になんないと戻れないですよ、(笑)、ステーキ食うね。お金の発行の仕組みってどうやるかっていうと、例えば白崎さんが100万円をA銀行に預けに行きますよね。銀行はそれを預かったら金庫に入れて。で、銀行はもちろん金庫に入れっ放しにしてるんじゃなくて貸すって商売してます。今、預金準備制度って決まってるんですね。預金準備制度っていうのがあって、銀行は必ず預かった預金のうちの準備率ぶんは日銀に預けなきゃいけない仕組みになってます。その預金準備率が仮に1%だとします。実際は1%より低いんですよ、0.0何%。1%だったとすると、100万円を預かったらA銀行は1万円を日銀に預けて、預けなきゃいけないっていう仕組みです。それが今の預金準備制度っていう仕組みですね。でも1万円だけ預ければいいんで、ほかは別に貸してもいいです。僕が例えばA銀行に99万円を借りに行ったとすると、必ず僕はそこに口座を持つことになります。口座を持たせるんですね。じゃないと銀行貸せないんですよ。銀行は僕に99万円貸すときに何をするかっていうと、僕の口座に99万円って書くだけです。だから、口座がないと書けないんで、必ず持たせます。書いた瞬間に僕の預金口座99万円ありますよね。白崎さんの預金口座にも100万円ありますね。199万円に増えてます。僕自身はあんまり持ってる感じはしません、自分が借りてるのを知ってるんで。だけど、これをもしB銀行の誰かに送金してしまえば、これを受け取った人は、もうこれが僕の借金だったかどうかなんて知りませんね。知ったこっちゃない。純粋に自分の預金として認識するんで、99万円持ってると思います。で、白崎さんの100万円もあります。この瞬間にもう199万円になってるんですね。もちろん、この99万円を新たに預かったB銀行はそのうちの1%の9900円を日銀に預けて、残り98万100円を誰かに貸すことができる。貸すとまた同じことが起きます。この人がまたC銀行の誰かにこれを送金してしまえば、これを受け取った人は完全に、純粋に自分の預金と認識しますね。この段階で既に、この人は自分の98万100円を持っている、僕が送金した相手、99万円、この人動かしてないです。それから、もちろん最初の100万円の白崎さんの預金も動いてないんで、もう300万円に増えてます。もちろんC銀行は新たに預かった98万100円のうちの1%の9801円を日銀に預けて、残り97万299円を貸すことができる。貸すとまた同じことが起きる。結局、ぐるぐるぐるぐるやってるうちに貸せる金額はだんだん減ってきますけども、もともとの100万円の現預金から割ることの0.01、預金準備率ぶん、イコール1億円まで作り出せる、これが信用創造という現代のお金の発行の仕組みです。この結果、皆さんが自分のお金だと認識してる預金がいっぱいできて、1000兆円以上のお金が自分のお金と認識されてる。実際にあるかというと、別にないです。銀行は勝手に作って誰かに貸して、数字上貸して、それがぐるぐる回って、みんなが自分のお金と認識してるだけの話です。
白崎 そこはすごい重要ですよね。それがさっき言ったマトリックス銀行システム***。
大西 実際、だから存在してないものをみんなあると思ってるんです。これ、いくつか本当に必要なポイントがあって、お金を銀行が貸したときにお金が生まれる。逆に借金を返したときにお金が消えるってことですね。借金をするときにお金が作られる、返すときには消える。僕が99万円借りた瞬間に99万円作ってます。自分の預金99万円入ってるし、それを使う権利も持ってる。だけど、これもしかしたら返せないかもしれないなと思って、びびってすぐに返したとしますね、99万円を。そうすると、借りた瞬間99万円持ってんだけど、返した瞬間に99万円なくなります。借金もなくなります。相殺してなくなるんです。借りたときには99万円あるんだけど、返すとなくなる。だったら僕はそれを借りきって、誰かに送金して使っちゃったとしますね。そうすると99万円使っちゃったんで、僕んとこに残るのは99万円の借金だけです。何とかそれを、1年ローンで借りたとすると、1年後までにかき集めてこないと大変なことになりますね。1年後に世の中から99万円集めて返します。返すっていうことは、そのときにそのお金を消す、借金と相殺、消すことになります。つまり僕は世の中から99万円のお金を消しちゃうことになります。これ、すぐ返しても1年後に返しても一緒です。借金を返すっていうことイコールお金を消すっていうことです。借金をするってことイコールお金を作るっていうことです。だから、結局このシステムは何かっていうと、みんながこうやってお金を作ってるということは、借金は返しちゃいけない仕組みなんです。借金返しちゃうとお金が消えちゃう仕組みが今の金融システム。だけど銀行は返せ返せって言いますね。借りたら絶対返さざるを得ない。毎月返しますね。僕も返します。っていうことは、お金を借りた人はみんな返す、でも返すたんびにお金が消えていくっていうことは、そのぶん誰かまた別の人が借り続けてくれないと、この金融システム回らないんです。しかも僕は99万円だけ返せばいいんじゃないんです。利息が5%ついたとします。1年後には104万円返さなきゃいけない。世の中から104万円を一生懸命集めるわけです、消すわけです。みんなが自分の元本で作ったお金以上のお金を集めようとする。消しちゃうわけ。何が起きるか、お金足んなくなりますね。そのぶんお金発行されてないから。例えばここに100人いたとします。1人100万円ずつ借りてください、銀行に。そうすると、1人100万円ずつのお金を作ることになります。それぞれの預金通帳に100万円って書かれるんです。そうすると1億円の預金が生まれます。それでみんな経済回してください。肩たたきでも手もみでも何でもいいです。そうして経済ぐるぐるぐるぐる回して、1年後みんなが100万円返す。みんなが100万円1年後に返したらお金消えますね。で、もしこれが5%の利息の世界だったら、みんなが105万円集めようとします。要するに、100万円かける100人ぶんの1億円のお金しかない経済でみんなが105万円を集めようとすると、何が起きるかっていうと、これ巨大な椅子取りゲームです。誰かが必ず破綻します。必ず破綻する仕組みなんです。だけど、破綻しないためには、みんなが105万円ずつ返すためには500万足んないわけですね。500万誰かがやっぱり生み出してくれなきゃいけない。ここに100万円を借りる人がもう5人必要なんです。そのお金が500万行って、初めて皆さんは105万円ずつめでたく返すことができる。でも返しちゃったらお金なくなってますね。ここに500万円の借金だけ残ってます。これも返すためにまたさらに5人必要なんだけど、それにも利息がついて、またそこに穴だけ、借金だけ残るわけ。そもそもお金1億あったはずなのに1円もない状態ですよね。で、元の状態に戻すのにもう一部屋必要なんです。100人、それ以上。つまり何を言ってるかというと、常にお金と借金を増やし続けないと今の金融システム回らないんです。これが、例えば人口が増えて、順調に経済成長が、要するに部屋が毎年1個ずつ増えて、そういう本当に人口がどんどん増えていて、しかも増え続けるお金と対応したような実際の価値、どんどんどんどん作れば売れる時代はよかったんです。20世紀はそういう時代でした、高度経済成長です。とっくの昔に終わってるんです。とっくの昔に終わったのにこの仕組みが続くかっていうと、続くはずがないんです。小学生でもわかります。今の金融システム、お金と借金を無限に、永遠に増やし続けないと立ち行かない仕組みが続くはずがないんです。これはもう日本の場合はとっくの昔に実は終わっていて、もう続かなくなってんですね。考えてみりゃ当たり前なんですよ。1億3000万しかいないのに、その1億3000万しかいない人たちに借金とお金をとにかく増やし続ける。誰がそんな借りるんだって話、誰がそんな借りたいんだって話です。誰も借りたくないし、誰も借りられないし、銀行も貸せないんですから。だから、これはもう実際にとっくの昔に止まってんですね。
(01:01:20)【この30年間で実際に世の中のお金がどうなったか】
大西 それはデータを見ると明らかなんです。実際にこの30年間どうなってるか。これは本当にいつも必ず皆さんに見せます。このデータを見るとMMTも簡単に理解できます、今の金融システムの問題点を。これは1980年から2018年までのデータです。まず青い線を見てください。これは何かっていうと、マネーストックM2です。要するに、日本中の現金、預貯金全部合わせたらいくらになるの?日本でお金いくらあるの?っていうデータがこのマネーストックM2です。ちなみに、僕がこれから見せるデータは全部日銀から取ってます、日銀のホームページから。だから、誰でもこのデータ引っ張ってこれます。これを見ると、1980年にたった200兆だったお金は、今、1000兆円を超えてます。さっきも説明したとおり、もうお金と借金が増え続ける、そのとおり右肩上がりに真っすぐお金って増え続けてます。これ当たり前なんです。何でかっていうと、このお金を作るために作った借金が利息で膨れ続けるから、それを返し続けるためにもっと、常に多くのお金が必要だから必ずこうなるんです。じゃあこのお金どうやって作ったか。簡単です。この緑の線です。これは日本の銀行の民間に対する貸し出しの残高です。要するに日本の銀行が借金どんだけ貸してるっていう、ここを見ると一目瞭然なんですよね。この緑の線(銀行貸出残高)が青い線(マネーストックM2)を作ってるのわかります?一目瞭然。これ当たり前です。だって借金でお金を作るんだから、お金と借金、並行して伸びるに決まってるんです。ただ、いつの間にか大きく乖離を始めてるんです。追いつかなくなってるね。これは銀行が、バブルが崩壊してから不良債権処理をして、貸し渋りをして、貸しはがしをして、実は貸し出しを大きく減らしてる、100兆近く減らしてるんですよ。何でかっていうと、これ、そもそもGDPなんですけど、オレンジの線がね、GDPはほぼ横ばいなんで、経済成長がなくなったら銀行が貸し続けるったって、誰に貸しゃいいんだって話ですよ。誰がそんなに借りるんだって話です。もちろん経済成長は無限には絶対続きません。必ず止まるもんです。で、実際止まりました。これ世界中そうですよね。止まるんですよ。止まったら銀行貸せなくなります。そうするとお金増えなくなりますね。困っちゃうんですよ、お金増やさないと。実際お金増えました。真っすぐ右肩上がりに。誰かが借金をしたんです。今のお金の仕組みっていうのは誰かが借金をしないとお金が生まれない仕組みだから。じゃあ誰が借金をしたかっていうのは、答えがこの赤い線です。これ日本の政府の国債の残高です。要するに、日本の政府が借金をしてお金を発行し続けてきた。まさに緑の線(銀行貸出残高)が青い線(マネーストックM2)を支えきれなくなってから急に上がってますね、この赤い線(国債残高)が。今や、ここ見ると一目瞭然なんですよ。この赤い線(国債残高)が青い線(マネーストックM2)支えてんのわかります?作って、並行して伸びてますね。つまり政府が借金をしてお金を発行し続けたっていうその証拠です。データはうそをつきません。政府が借金でお金を発行し続けた。その結果、今やお金が1000兆円、で、政府の借金900兆円ですね。
(01:04:47)【政府の借金を税金で返す選択肢は存在しない】
大西 政府の借金が900兆で皆さんのお金が1000兆円ってことは、じゃあ政府の借金を返すためにはいくら税金が必要でしょう?900兆ですよね?政府の借金900兆なんだから。皆さんのお金が1000兆円しかないのに900兆円の税金取ったら何が起きるか。お金消えちゃいますよね。つまり、この赤い線(国債残高)がゼロまでいくってことは、青い線(マネーストックM2)も一緒になってゼロになるってことですね。借金でお金を作るっていうことイコール借金を返したらお金が消えるってことです。皆さんいまひとつぴんとこないのは、政府の借金でお金を発行するってどういうこと?ってちょっと思ったでしょ?政府が借金してどうやったら皆さんの預金が増えるの?もうちょっとわかりやすく財政で説明してみましょうか。日本の政府の一般会計予算の税収って、今、1年間、年間約50兆円です。僕が政府だとしますね。皆さんが国民だとします。そうすると、50兆円ぶんの税収、税金を集めるってことは何が起きるかっていうと、僕が50兆円取っちゃうわけですね、皆さんから。そして皆さんの現金、預貯金が50兆円減ります。減っちゃいますよね。もし僕が50兆円ぶんの予算を組んだとします。政府の予算っていうのは公務員の給料とか政府事業の支出とか、民間にいきますね、50兆円ぶんの予算。だから50兆円ぶんの予算を組めば、50兆円ぶんの税金を集めて50兆円ぶん使うんで、行って来いですね。同じ人とは限んないですよ、こっちからもらってこっちに回すかもしれない。こっちの人たちは怒るかもしれないね。だけど全体で見たら一つの経済でぐるぐる回るわけです、それでね。だから行って来いになるんですよ。でも、もし僕が70兆円の予算を組んだとしましょう。50兆円最初税金集めるとき皆さんのお金は50兆減ります。で、70兆円ぶんの予算を組むんだけど、20兆円足りませんね。どうするかというと、僕が、政府が借用書を書きます。これが国債です。それを銀行に買わせるんです。銀行それ買ってくれるんで20兆来ますけど、銀行はその20兆どっからお金を持ってきて買ってるかっていうと、皆さんの預金ですよね。だけど皆さんの預金減りませんよね、政府の国債を買うときに。政府の国債買うから君の預金いきなり半分になるって言われたら怒るでしょ、みんな。起きないんですよ。これは例えば、僕が最初99万円借りたのに白崎さんの100万円のお金は1円も減らないでしょ。それとおんなじなんです。銀行はお金を作って貸すんです、ないところから。だから、20兆円ぶんの政府の国債を銀行が買うときも、20兆円作ってるんです、銀行は。だから20兆円政府に来て、政府は70兆円使いますね。そうすると、皆さんの税金、税収、最初税金払うときに50兆円しか減ってないのに、今度20兆円ぶん足されて戻ってるんですよ。だから差し引き20兆円ぶん皆さんの預金が増えてるんですね。自分はもらってると思わないかもしれないけど、誰かがもらって、それがぐるぐる回ってきて、飲み屋のお姉さんとこに行くかもしれないし、どこに行くかわかんないけど回ってます。そうやって結局、政府の借金と皆さんの預金っていうのは平行して増えてくんです。借金ぶんお金を作って政府が使うから皆さんの預金が増えてる。その結果、こうやって平行して伸びてるんですね。逆をやったらまたお金が消えるのもわかります。税収70兆にしたとしますよね。で、予算50兆しか組まないです。そうすると皆さんの預金が70兆円最初に減るわけですね、税金を集めたときに。で、50兆円しか予算を組まないから50兆円しか戻ってこない。要するに、皆さんの預金は差し引き20兆円消えちゃうわけです。どこ行ってるか、僕の黒字になってます、政府の。それをもし返せば、そのお金と政府の借金20兆円、相殺して消えますね。皆さんのお金も20兆円減ります。これをずーっとやってると何が起きるかっていうと、900兆円の借金消せますよ。消すけど皆さんのお金も900兆円ぶん消しますよね。もちろん利息ぶん、もっと消します。多分お金なくなっちゃうんです。何を言ってるかというと、そんな選択肢は最初から全く存在しないってことです。政府の借金を税金で返すなんていう選択肢は全く存在しないし、それから、借金でお金を発行し続けた金融経済の上にお金をとにかく増やし続けなきゃいけないから、財務省が言ってるようにプライマリーバランスみたいな考え方ももう成り立たないんです。だからMMTが出てきたんです。要するに今の金融システムを維持するためには、この状態で、経済成長も止まって、民間の信用創造も止まって、あとは政府が借金をし続けてお金を発行し続けないと、今の金融経済そのものが崩壊するから、だからずーっと政府が借金をし続けたらいいという、そういう話になってるんです。僕から言わせると、当たり前でしょ。論理的な帰結なの、それは。そんなこととっくの昔からわかってるでしょ。だからといって政府が借金をし続ければいいって話にはならないよと。それだってもちろん弊害があるよっていう話なんです。この弊害についてはあとでまた話します。だから、皆さんに理解してほしいのは、そもそも今のお金の発行の仕組みを理解すれば、最終的に民間の信用創造は必ず止まります。何でかっていうと、経済成長は世界的に必ず止まるんです。地球1個しかねえんだから、経済成長無限に続くはずがないんで、それを前提にした金融システムは続かないんです。それが止まったときに何が起きるかっていうと、その金融システムを維持するために最後まで借りられる政府が借金をし続けてお金を発行し続けなきゃいけないってことです。これは政府じゃないとできないんですよ。考えてみてください。50年間日本の政府っていうのはもう税収の範囲内でやってないです。毎年赤字なんです。っていうことは、1円も50年間返してないってことですよ。(笑)。50年間1円も返してない人に銀行が貸しますか、貸さないですよね、絶対。政府だから貸すんです。でも全然返してないから、これそもそも借金って呼べるの?って話ですね。絶対返ってこないものを借金って呼べるの?って。
白崎 (笑)
大西 という、そもそものとこです。これを理解したときにMMTが理解できるんです。
白崎 で、MMTが言ってるスローガン的な内容で、今の大西さんの話をおさらいすると、政府の赤字は皆さんの黒字というのがもう一大スローガンです。
大西 それはそのとおりなんですよ。政府が借金して皆さんの預金を作ってる。だから、みんなのお金が1000兆しかないのに900兆政府に貸してしまったと、俺そんな貸した覚えないよってみんな思いますよね。貸してないです。そうじゃない。逆なんです。政府が借金をして皆さんの預金を作ってきたわけです。次。
(01:12:05)【借金一人当たり800万円のうそが生んだ悲劇】
白崎 で、いわゆる政府が借金をして作っているシステムなんだけれども、ずーっといわれていることは、さっき大西さんも言われたように、プライマリーバランス。要するに、限られた税収の中で政治、経済をやってください、赤字経済というのはあり得ないんですっていうことで、一生懸命、一生懸命、財務省、安倍さんも含めて税収を増やして、財政規律、要するに赤字をなくしますと、子々孫々にツケを回しませんというのがスローガンになってる。それが実は私は非常に深刻な問題を起こしてると思っていて、それは何かっていうのをちょっと説明させていただきます。MMTの効用です。MMTが広がることによって何が我々の頭の中から消え去るか。皆さんご存じのとおり、津久井やまゆり事件っていうのがあった。私、実はこの25年間は福祉の仕事をしてきまして、私やってたのは障がいのある脳性麻痺の子どもたちの福祉用具輸入販売なんで、要するに一番末端のお仕事をしてたんですけれども、それと関係があるのでこの例を出したいんですが。津久井やまゆり事件って、皆さんご存じのとおり、容疑者の若い人がやまゆり園の人たちを刺し殺した***。前代未聞です。これが刑事司法でこれからどうなっていくかっていうまた別の課題がありますけれども、この容疑者の人とずーっと、雑誌『創』(つくる)っていう、編集長の篠田さんって私すごい尊敬してる人ですけれども、篠田さんがずっと往復書簡をしていて、それが、今、これYahoo!ニュースで読んで、下、この『創』って雑誌が読めるんですけど、その中に、割に最近の容疑者さんの発言はちょっと私追ってませんけれど、ずーっと彼が一貫して言ってる、変えてないことがあるんです、逮捕されたあとでも。逮捕されてない中で何を彼が一貫して言ってるかっていうと、赤字にしましたけれど、彼の主張はこうです。日本人に1人800万円の借金がありますよね。さっき言った大西さんのあれですよね。要するに国が借金をして支えてるっていう***。そうすると、それは一人当たりに直すと800万円の借金です。よくマスコミの方もやるじゃないですか。日本人の借金は、
大西 国の借金ですね、一人頭。
白崎 そう。一世帯当たりに直すといくらありますよっていうやつですよね。家計にするわけです。家計にすると800万円借金があるから、これ大変だという、そんなの返せませんよねっていう話になって、この容疑者の人はどういう、
大西 ***のほうが大変なんですね。(笑)。
白崎 そう。容疑者の人はどういう発想になったかというと、そんな借金があるから福祉に金使ってる暇はない。で、彼の言う定義ですよ、これ、彼の言う定義なんだけど、心失者、つまり心を失った人っていう、つまりコミュニケーションを彼が取れないと思っている重度の障がい者はいてもしょうがないんで、不幸を生むだけだから、無駄だから死んでくださいっていうのが彼の理屈ですよ。これは、我々、障がい者問題やってる人たちの中からは、これは優生思想だと。つまり健常な人間のほうが優等で、障がいを持った人は劣っているから、その人たちはいなくなってもいいという、そういう思想をベースに生まれてきたから、けしからん。例えばナチスのようなやつですね。けしからんということで、いろんな集会が行われて、それは私は正しいと思います。私もそう思います。ただ、優生思想だけではどうしても弱いって。弱いというのは何かっていうと、これなんですよ。彼がだまされていたのは、実は我々とおんなじ、やっぱりマトリックスの住人なんです。一人当たり800万の借金が、つまり、財務省とか政府が言っていることそのまんま、皆さん、借金が増えて大変ですよ、子々孫々ツケが回りますよって言われてることを間に受けて、この犯罪を起こしてる。人間ってやっぱり思想的動物ですから、何らかの自分の考えによって動くわけです。それを擦り込まれたのは、実は我々がずーっと言われ続けて、さっき大西さん言ってましたよね、50年間借金返してない。(笑)。それをこういう負のかたちで彼が体現して、実はそれ我々にも通じてるわけです。それは福祉の仕事やるとよくわかります。福祉の現場行くと、この20年、30年ぐらいかな。橋本構造改革っていつありましたかね、1990年代前半からやってると思うんですけど、ずーっと節約節約ですよ。白崎さんの輸入して、うちアメリカから輸入して***、脳性麻痺の子の歩行器いいねって、でも国にも地方にもお金がないんですよっていう具合に、必ず役所の人も言うし、それから、私の機器の場合はドクターが意見書書いて、それから初めてお金が出てくるんですけど、お医者さんも言うんです。専門家みんな、白崎さんの言ってるのは理想ですよ、でも税金がないんですよ、だから私、意見書書きません。ドクターは医学的判定してくれればいいだけなのに(笑)、私は税金無駄遣いしたくありませんからって必ず言います。そういうのがたくあん石か漬物石みたいにずーっとずーっと20年以上のしかかってるんです。それですよ、これ。私、これ由々しき問題だと思うんですね。こういうたくあん石を突き飛ばしてくれるのが、さっき言ったあのAOCさん、オカシオ=コルテスさんじゃないけれども、財源なんて心配ないですよ、何が赤字で悪いんですかという話で、でも、何が赤字で悪いんですかという本当の意味は、今、大西さんがずっと説明してくれた我々のお金の仕組み、つまり、お財布の中だけにあるお金がお金じゃないよ、銀行が作ってますよというところが一番のポイントなわけ。で、ちょっと次***。
(01:18:08)【本当の問題「国債費」】
白崎 そうすると、津久井やまゆり園の容疑者さんに会ったら僕言おうと思ってるんですけど、あなた借金がありますって言うけど、これ、日本の歳出って、要するに出てくお金を、日本の会計って一般会計と特別会計って二つあるんでややこしいんですけど、今日その話はしませんけど、これ二つ合わせちゃって、まとめたんですよね。そうすると、あの円グラフちょっと暗くてわかりづらいんですけど、国債費38%、90.1兆円ってあるんです。つまり出てくお金の国債費って何かっていうと借金証書だから、借金を借り換えする利子と、元本を借り換えて、ずーっと日本、何十年、大西さんが言われたとおりにやってるんですけど、これが一番予算を食ってるわけですよ。赤字っていってます。ね?だから、国債費のこのぶんがぶーっとなくなると(笑)、あと社会保障費確か83兆円ありますけど、これ全然違うわけでしょ。だから問題はこの円グラフにある、この国債費なる38%、これ要するに、借金を一旦返してまた借金してっていうのをずっと続けてるわけですよね。自転車操業のこれこそが問題なんですよ。だから、津久井やまゆり園の容疑者さん、あなたが殺すべき相手は障がいのある人じゃなくて、これ。これを何とかしなきゃいけない。で、この国債費の38%をそのまま続けていけばいいですよって言ってるのがMMTです。何の問題もないと。容疑者くんよ、君がそんな不安になることはないんだ、MMTがあれば、そのまんまやってけばいいんだよっていうのがMMTです。ただ、僕と大西さんはこのまんまやってけばいいんだよっていう具合には思ってない。ここがMMTと違うとこです。
大西 そもそもこの90兆円っていうのは利息だけじゃなくて国債の借り換えも含んでるんですよ。つまり、これ何かっていうと、予算でそのぶんお金払わなきゃいけないけど、そのぶん国債で借り換えてるんで、行って来いで、何の意味もないんです、そういった意味で言うと、そもそもが。あと、利息はどのぐらいになってるかっつうと、年間9兆円ぐらいになってます。今、大体900兆円ぶんの元本に対して1%ぐらいの利息がかかっていて、9兆円の利息っていうのは、結局どこまでいっても利息なんで、どこに行くかっていうと、おおむねお金を持ってる人のとこに行く仕組みですよね。貸してる人のとこに9兆円行く仕組みなんですよ。やっぱり所得の移転なんですね、これ。そもそも、ミハエル・エンデとか、古くはイスラム教なんかも何で金利がおかしいって言ってるかというと、不労所得なんですよ。要するに何も作り出してない人がただお金を持ってるっていう、ただそれだけのためにお金をさらに得るっていう仕組みなんですね。思想的におかしいんですよ。で、それが年間9兆円、この30年間で300兆円以上の累計利息が発生してます。それが当然300兆円がこの30年間で所得の移転として、おおむね資産を持ってる人のところに行ってるんですね。日本の国債っていうのはほとんどは機関投資家が持ってます。銀行とか生命保険とか損害保険とか年金運用基金。そういうとこに資産がある人、それからそういう機関っていうのはもう今、結構な割合が外国人投資家に握られていて、株主がね、そういうところが企業としてもうけてるっていう。結局吸い取られてしまう、300兆。これ、巨大な格差拡大マシーンになってるんですよ、今の金融システム。
白崎 あとでまたその話ちょっとやるんですけど。まさに格差拡大システム。ちょっと時間も押してきたので。
(01:21:56)【MMTのポイントおさらい】
白崎 それで、じゃあMMTが言っていることのポイントをもう一度おさらいしたいと思います。基本は、この1番に赤く書いたところで、何度も言いますけれども、国家財政において、いわゆる税金が先にあるわけじゃないんだと。最初にあるのは財政支出、つまり使うほうが先にあるんじゃなくて、収入でみんな考えるんで。家計で言うと、要するに収入が入ってこなかったら使えないじゃんっていうんじゃなくって、家計とおんなじじゃありませんよと。まず最初に財政支出が先立つっていうのがMMTの大きな思想の柱と。これ英語で言うとスペンディングファーストといってるんですけど、要するに使うのが最初です。これがMMTの考えの大きな柱です。
大西 要するに、集めて使うんじゃなくて、先にお金をあげて集めるって発想ですね、どっちかというとね。
白崎 そうです。
大西 (笑)
白崎 だから、ちょうどこれがさっき大西さんが説明してくれた銀行の信用創造と似ていて、厳密に言うと、預金をそのまま貸し出すんじゃなく、銀行に、要するに預金通帳にばばばばって打ち出せば、それがもう預金で通貨なんです。だから、最初に金ありきじゃなくて、貸し出し最初にありき。銀行貸し出しが最初にあってお金が作られる。お金があって預金が生まれるんじゃなくて、預金があってお金が生まれる、この逆と同じなんです、MMTの発想。税収があって国家財政がまかなわれるっていう具合に普通の人みんな考えるし、そうやって洗脳されて津久井やまゆり園の事件も起きてるけど、そうじゃないよ、違いますよ。税金があって財政を支出するんじゃなくて、まずみんなの財政の支出のためのプログラムがあって、そっちが先ですよ、使うほうが先ですから。そっから税金があとで生まれる。何であとで税金が生まれるかっていうのはもっと先に説明しますけど、そういう順番なんです。だからひっくり返る。でも、ひっくり返ってるほうが正しいです。
大西 ちょっと歴史的に考えてみると、何でひっくり返るか。昔は、もう金融システムとかない、本当、江戸時代とか、多分、先に米作ったんです。米作って年貢米として集めてたのね。物(ぶつ)だから、ないと集めらんないし、集めないとないわけ、配れないでしょ。逆に金融経済になると、お金が人が動くきっかけになってる。お金がないと動けないってみんな思っちゃってるんで、そうなるとね。そうすると、そのシステムの中ではお金を先に誰かに渡して米を作ってもらうってかたちにしないと、米を持ってくるんじゃなくてね。そういう、多分、いつの間にかひっくり返っちゃったんです、考え方がね。
白崎 ひっくり返った大きな理由が、今、ヨーロッパが作り出した銀行経済システムって、その話は、ぜひ皆さん『負債の網』買ってもらえれば(笑)、『負債の網』に詳しく書いてあるんですけど、そこなんですよ。割に健全なのは、日本の江戸時代ですよ、今、大西さん言われてたように、お米を、お米の先物取引があったとか何とかって経済学者言うけれども、お米で回した。つまり実体経済ですよね、最初にあるのは。そこがちょっと病気になったヨーロッパと、そうじゃない国の差ですよ。それは話が脱線するんで、それはそこまでにしときますけど。1番のその赤いとこがポイントです。そのために何が必要か、2番の、さっき言った通貨発行権。国っていうのは自分でマネーを発行できる権利を持っているから、それをうまく使えば、つまり世の中に出回ってる実体経済っていうもの、ものとかサービスに合わせた通貨をきちんと発行すれば経済が運用できるんで、別に赤字だって関係ないですよっていうのが2番目。で、3番目。税金はどういう価値持ってるかっていうと、税金が価値を持つっていうのは、要するに、それが税として国に納める手段に使えるからっていうのがMMTの考えです。税金として皆さんが納めるから、お金としてありがたがってる。わかります?みんなのお金は税金として納められる日本円だから日本円なのっていうのがMMTの理屈です。これ私ちょっと疑問があるんですけど、その話長いんでしませんけど、一応MMTはそういってる。もう一つ、4番目に、そのMMTはじゃあ財政支出をする最終目標をどこに置いてるかっていうと、これはアメリカでAOC現象でも出てくるんですけど、みんなを完全雇用するってことです。失業ゼロの社会を作りましょうということで、よく日本銀行のことを、中央銀行のことを最後の貸し手、つまり、ずーっと借金してって、最後取りつけ騒ぎが起こんないように日銀は最後にとりでとなって守るっていうんですけど、それに同じように引っかけてるんですけど、MMTの場合、最後に国が何をやるかって、最後の雇い手。最後は雇用に責任を持ちますよっていうのがMMTの理屈で言うとこの国家の基本なんです。そのための財政支出。
大西 ここはそもそも古いよね。
白崎 古いんですよ。(笑)。
大西 何でかっていうと、完全雇用なんて別に必要ないわけ。要するに、みんなが完全に仕事なくなる状態がベストでしょ。(笑)。何を言ってるかというと、完全、さっき言ったような穴掘り事業の話なんですけど、穴を掘って埋める、お金を渡すために穴を掘らせるっていう無意味さに早く気づいたほうがいいね。(笑)。
白崎 そう。あと、
大西 どんどん効率化してAIとかで仕事が減るっていうときに、仕事をどうやって減らすかって話で、完全雇用なんて目指すべきではないよね。お金を渡すために働いてもらう必要がないんだから、
白崎 ない。
大西 働いてもらう必要がなくて。それこそみんなが働かなくて全自動ですべてのものが作られるようになったら、みんな働く必要はないわけ。そこに、だから働いてお金を渡すってその思想そのものがもう、多分、とっくの昔に時代遅れになってるのね。
白崎 そうです。
大西 そのまま。
白崎 MMTも結構古くさいですよ。
大西 そう、本当に。
白崎 これ、ニューディール政策って皆さん社会で習ったよね、前の大恐慌のときルーズベルトが公共事業やりましたとか、失業なくしました、あれの現代版なんですよ。
大西 だから、国家経営のやり方として、完全雇用が目的なんじゃなくて、要するに皆さんの時間と労力を使って何をするか。やることが本当に地球のためになるとか、未来の子どもたちのためになるとか、それであればみんなで分担してやるべきだって話ですね。
白崎 その辺がMMTは結構、国家観古いんです。だから、ランダル・レイさんは、この私が訳した、ベーシックインカムに反対なんです。わかりやすいでしょ。一人当たり10万なんて現金給付したら働かないからです。ランダル・レイさんは、
大西 すごい古いんだ、レイさん。
白崎 そう。
大西 (笑)
白崎 ベーシックインカムに反対です。ただ、MMT全体いろんな学者さんがいるので、ベーシックインカムに親和的な人もいますけど、ランダル・レイさんは反対です。ちょっと時間がない、先、飛びますけど、5番目。もう一つMMTのお金の観念の中で大事なのは、すべてのお金は借金だっていうのは彼らも認めてるんです。すべてのお金は借金です。だから、どうせ借金なんだから財政赤字したって問題ないじゃないか、借金は借金なんだからっつって、どんどん増やせよっていうのがMMTのもう一つの大きな柱です。6番目。じゃあ税金は最後何するか。皆さん納める税金は税収として財政規律に使うんじゃなくて、MMTがやっぱり心配してるのは、これはMMTを批判する人たちがよく言うのと同じなんですけど、そんなお金作るのいいよって、でもお金作りすぎたらインフレになっちゃうじゃん、ハイパーインフレになっちゃう、お金の価値がなくなっちゃうじゃんっていう批判が必ずくるんですよ。それに対してMMTが用意してる答えは、いいえ、皆さんが納める税金というのは、インフレを調整するために税金を納めればいいんです。つまり世の中に出回ったお金を回収するために税があるんです。っていうことで、ランダル・レイの言い方をすると、税が社会を動かすと言われてます、そういう意味じゃ。税が社会を駆動するという、国家を動かす。その意味は、余ったお金を集めてくる、回収するための道具だということで税金があるということです。それがMMTの一つの、一つのっていうか最後の柱です。
(01:30:38)【MMTの実際の金融財政システムはどうなるか】
白崎 一応3時に休憩にしたいので、あと10分だから、もうちょっといきます。MMTの実際の金融財政システム、どういうことかっていうのを私なりに図にしてみました。ただ、MMTの図解っていうのは詳しくやるとむちゃくちゃ大変なんですよ。貸借対照表ってあるでしょ、会計の、貸方、借方とかって(笑)、あれを使わないと本当はよくわからないところあるんですが、そんなのやってるとものすごいめんどくさくなるんで、もっとすごーい単純にして、これ白崎バージョンなんで、かなりはしょったやつです。はしょったやつですけど、何となく概念はわかっていただけると思うんですけど、まずMMTの基本は、一番左、中央銀行と政府は一体化したものとして考えますっていうのが一つの柱です。これが統合政府っていうやつで、これ、今、ネットで見るとMMTを、TwitterだかFacebookでもういろんな人がいろんなこと言ってますけど、この統合政府って一つの柱になってます。統合政府って要するに単純に言うと、日銀と日本政府一体化して考えちゃう。そうすると、片っぽ借金してて片っぽ借金が戻る図になるんで、だから相殺できちゃうわけです。プラマイゼロにできるっていう発想なんです。だから、中央銀行と政府は一体化して貸し借りなしにしちゃおうぜってやつです。これがまず一つの柱なんです。あとはどうするかっていうと、やっぱり国債を発行して、国が借金作ったら、それを中央銀行買って、それで現金を発行するっていうシステムは今までと全く同じなんです。この買い方は実はMMTの中でもいろいろあって、これは多分、休憩のあとの話になると思うんですけど、僕と大西さんが散々言っている政府通貨の発行と全く同じ仕組みを取っても構わないというぐらいに言ってます。だから、ここちょっとあとでまたお話ししますけど、政府通貨発行バージョン、国債買ってくる、つまり借金を増やすバージョン、三つぐらい用意してるんです、MMTは。それから、今、アベノミクスで量的緩和っていうのやってますよね。これをマスコミ的に言うと、日銀は1年間に80兆円の大量の国債を買い入れて、皆さんに放出してます、出費してます、よく言ってるじゃないですか。今80兆円ないですけども、今減ってるんですけど、言ってるじゃないですか。この量的緩和っていうお金がどこに行ってるかっていうと、これは全然別の話なんですけど、これとおんなじことをMMTもやるんです。そのお金はどこにたまるかっていうと、今、日銀のホームページ見ると、右側に、今日皆さん書いてあるの見て、日銀のホームページの右側に日銀当座預金残高って出てます。必ず見れます。多分、今、三百何十兆円でしたっけ。
大西 今は400。
白崎 400兆円かな。本当にそう、ものすごく膨らんでんです。このアベノミクスが始まる前っていうのは多分50兆円とか、そんなもんなんです。それがずーっと安倍さんになって増えて、増えてって400兆円ぐらいになって、金融用語でブタ積みっていいます。たまってるんです、これ。そこにあの丸が書いてあって、市中銀行の当座預金っていうところにたまってるんです。これはどういうことかっていうと、私の地元で言うと足利銀行が有名ですけど、足利銀行は必ず日銀の中に自分とこの口座を持ってる。銀行口座、銀行だけ持ってるんです。我々日銀口座持ってない(笑)。銀行が持ってるんです。そこに振り込まれるんですよ。
大西 多分、わかってない人がだいぶ、
白崎 だいぶ(笑)。
大西 置いてきちゃった感じがするので、まずちょっと基本的なことから説明しますね。まず中央政府、政府と中央銀行の一体化、結局、財政政策と金融政策、今まで分かれてたんですよ。金融政策っていうのはお金の量の調節です。どうやるかっていうと、中央銀行が金利を上げ下げして、何で上げ下げするとお金の量が調節できるかっていうと、お金の量ってもう皆さん理解したと思うけど、借金の量の調節なんですね。借金が増えるとお金が生まれるし、借金が減るとお金が消えるっていう仕組みです。だから、金融調節っていうのは基本的に借金の量の調節。中央銀行はどうやってやるかっていうと、基本的には金利の上げ下げでやってたんですね。だけど金利がもうゼロまでいってます、今、日本の場合は。で、そのあと量的緩和っていうのやってます。量的緩和って何かというと、日銀が市場にある国債を買っちゃう、銀行から。銀行から国債を買うと、要するに国債っていうのは今まで銀行がそれを持っていて、利息を取っていた、もうかっていたものなんですね。それを日銀が銀行から買っちゃうと現金に変わっちゃう、利息がつかないものになっちゃうね。そうすると、銀行もうかんなくなっちゃうでしょ。だからもうけるために何をするかって、それを誰かに貸しなさいと、貸さないと収益悪化するでしょって。で、皆さんマイナス金利って聞いたことある***けど、マイナス金利っていうのは市中にはないです。我々マイナス金利でお金借りられたためしはないですね。結局、日銀の中にある銀行の当座預金だけにかかるものなんですね。銀行が持ってる日銀の中の当座預金っていうのは一応3段階、松竹梅に分かれていて、一番下には金利がちょっとついて、金利がゼロで、一定以上お金積んじゃうとマイナス金利かけられちゃうね。そうすると、今まで国債を持っていて稼いでたお金にマイナス金利かけられちゃうから、これは大変だっていうことで、必死になって貸そうとするわけ。貸したらお金が増えるでしょっていうのが量的緩和なんです。実際どうなったかっていうとほとんど効いてないわけ、今まで。銀行はそれはやっぱ大して貸してないわけ。結局どうなってきたかというと、政府が、さっきも説明したみたいに、借金、政府の赤字でお金を作り続けてきた、この数十年。つまり、本来は金融調節、お金の増減っていうのは中央銀行の仕事だったものが、いつの間にか意図せず政府の仕事になってたわけ、知らない間に。多分、これ、意図してやったんじゃなくて、赤字財政を繰り返してるうちに、それがみんなのお金を増やしてきてしまった、結果的に。だから、これもう完全、実は今の政府がやることは、金融政策っていうのは、それをわかってないまま多分やっていて、多分、このMMTっていうのは政府がやることも認めて、要するに中央銀行と政府を、もうこれは一つのものとしてね。要するに、政府が借金をしてお金を使うなり、国債を発行することによってお金を作るという、もう意図的にやってしまった中央銀行の仕事も、もうちゃんとそれをもう政府の機能というふうに認めて、それを基本的にやりましょうという、
白崎 そうです。機能として認める。
大西 考えですね。
白崎 そういう意味では現状追認なんです、それは、全く。大西さん言われたように、実は市中銀行の預金口座っていう日銀にあるところから、一般銀行は貸し出ししないとお金が増えてかないんですけど、増えなかった。
大西 そう。
白崎 さっき、大西さんのグラフの緑のとこにあるように、銀行貸し出しは増えなかった。増えなかったから、さて困ったっていうことになって、量的緩和は、今、さてどうしましょうっていうことになってんですけど。MMTはそこで何を言うかっていうと、いや、だから、使えるように財政政策を重要視して、ランダル・レイ的に言えば完全雇用に近づくような政策をしたらいいじゃないですか。今、山本太郎さんなんかも言ってるMMTを基盤にして反緊縮やってる人たちはどういうこと言うかっていうと、いや、こんなにお金余ってんだから、これを皆さんに還元すればいいじゃない。例えば一部をベーシックインカムにしたらいいじゃないか、一部を福祉に回せばいいんじゃないか。つまり緊縮じゃなくて反緊縮でどんどんどんどんお金をみんなに配ればいいじゃないという具合に政策転換しなさいよということが今のMMTの延長に***。だから、ここにある市中銀行って、うちの地元、足利銀行も、その政府の金融政策と財政政策をただつなぐだけのものになるんです。ただし、ただしですよ、これ休憩のあとになると思いますけど、この銀行の信用創造のあり方はそのままです。借金でお金を貸す構造はMMTは変える必要がないって言ってます。ランダル・レイさんも含め、みんな。そこが大きなポイントです。借金でお金を貸す構造、大西さんがさっき説明した、我々のお金が増えていく構図自体はMMTは全く問題にしないです。ここで休憩したほうがいい?(笑)。
大西 どこまでいっても借金とお金を増やし続けるっていう、官民一体でという考え方ね、多分。もしかしたら、銀行が借金をしてお金を作る仕組みを変えたくないから、政府が借金をしてお金を作る仕組みも変えたくないんじゃないの?といううがった見方***。
白崎 私はそういう具合に見てますけど。だから逆に言うと、MMTが日本で今出た理由というのは、実はいいこともあるんだけれども、本当は本丸中の本丸を隠す。つまり大西さんや私が政府通貨発行しなきゃだめじゃん、つまり銀行貸し出しそのものを廃止しないとだめじゃんっていうのはあまりに過激で、それこそ救世主ネオでもできないことだから、そこは、
大西 やるよ、それ、俺。
白崎 そこは見ないようにしようっていうMMT独特のごまかしって言うとMMTやってる学者さんに怒られるかもしれないけど、私はそういう気がしています。ということで休憩したほうがいいですかね。
大西 でも、そこは功績のとこに入るじゃん。
白崎 そうですね。
大西 要するに、MMTが出てきたことによって、お金の発行の仕組みについて考える人が増えて、
白崎 増えれば。
大西 ***とてもいいことです。
白崎 いいことです。
大西 そこまで行き着いちゃうと、逆に逆戻りできないです。もうここまで理解してしまったら、違うでしょって、本当にやんなきゃいけないことは違うでしょってみんなが理解し始めれば、MMTを通過してここまでいけるんですよ。で、あと、2番目の白崎さん、これも今までの全部常識ですよね。
白崎 そうですね。だから、この国会で散々言ってるプライマリーバランス、プライマリーバランスって、もう私口が回んないです、プライマリーバランスって(笑)、これがいんちきなんですよ、こんなもん。
大西 おまえら今まで何の話をしてた?って話です。
白崎 でも国会でも、
大西 国会の予算委員会っていうのは、
白崎 無駄。
大西 あれは何なの?何なんでしょうね。茶番だか、能なんだか、日本の伝統芸能なのかよくわかんないですけど、完全に意味のない、
白崎 意味のない伝統芸能ですわ、国会という。
大西 あと、税の定義、再定義。ただ僕弱いと思うんです、税の再定義としてはね。これ、あくまでも財政とか金融的な側面しか見てなくて、税制の一番大事なとこって何かっていうと思想なんですよ。何に課税して何に課税しないか***。よく僕は軍事課税の話もするし、本当に課税しなきゃいけないとこには課税しなきゃいけないし、その一番大事な税制の思想に関しては残念ながらMMTは一切言ってない。再定義、まあちょっと、
白崎 言ってないっていうよりも、さっき言った税で回収するっていう、そこだけ言ってるんですよね。大西さんが言われるように、実は税の思想っていうのは経済学者はほとんどが考えてこなかったんですよ。
大西 経済学者だからかもね。
白崎 税金って歴史的に言うと、発生、例えば日本で言うと、次のスライド***、もう、
大西 もういっちゃうね?
白崎 うん。
大西 ここまでいっちゃおうか。
白崎 いっちゃう。これ、私の師匠の関曠野(せきひろの)さんから教わったことなんですけど、所得税って日清戦争で、相続税は日露戦争で、厳選所得税は大東亜戦争、括弧つき、大東亜戦争ね、アジア太平洋戦争なんで。要するに、何でも税金って戦争とくっついて出てきてんですよ。大量殺戮で。(笑)。大量消費、大量殺戮のために税金ってシステム化されて、これ世界的にそうです。で、そっから一歩も進んでないですよ、税金に対する思想。だから私、大西さんの本読んだときに、土地の公有化うんぬんかんぬんとか書いてあるじゃないですか。これ皆さん読まれたと思うんですけど、あれは、大西さんってものすごいな、別にここにいらっしゃるからおだてるわけじゃないですけど(笑)、すごいと思いましたよ。あそこまで考えるプロが、経済学のプロがほとんどいないんじゃないか。大西さん***プロ中のプロなんだけど、すばらしいと思ったんですけど、やっぱりそういうくらい、税って何か僕たちって単に日本国憲法で納税の義務って書いてあるだけで、取られる一方でそのままになっちゃってるっていう現状がよく出ているなと思いました。っていうところで、休憩しましょっか。
大西 そうですね。じゃあ、ここで一旦3時10分まで休憩を入れますので。皆さん、おトイレはそこ、真ん中のドアを出て、下、地下にあります。
白崎 あと、ぜひいろいろ本売ってます。買ってください。(笑)。
(01:44:05〜01:54:09 休憩)
(01:54:09)【MMTの前に考えておくべきこと】
大西 そろそろ後半いきます。で、次。
白崎 じゃあ休憩終わりということで、皆さんお戻りでしょうか。始めます。さっきの続きですけど、税金は何のためかわかんないままきちゃったので、経済学っていうのは見逃してきたっていうことも一つなんですけれども、その次にもうちょっといきたいんですけれども、今日の後半部分の話の肝です。MMTが考えていることの前に、私たちが考えておかなきゃいけないことは何かっていうことで、もうこの赤字そのままです。私たちの銀行マネーシステムは、何回も今日出てくるフレーズですけど、銀行マネーシステムだということがポイントなんです。借金でお金を、
大西 借金マネーシステム***ね。
白崎 これです。今ちょっと控え室で大西さんとしゃべってたんですけど、今、MMTを進めてる日本の学者さん何人かいますけど、例えばこの前、私はベーシックインカム学会っていうのを、ツアーやって、そのとき松尾匡さんに記念講演やってもらって、日本でMMTを進めてる松尾さんにちょっと話を個人的にしたんですけど、彼も最終的には政府通貨、つまり今日の後半出てきますけど、要するに借金マネーシステムをやめるしかないっていうのははっきり言ってます。論文にも書いてます。でも、経済学者の人たちがちゅうちょするの何かっていうと、そんなマトリックスを根底から覆すような破壊的なものを、破壊的***、ラディカルなことは皆さん本当にできるんですか。つまり政治の課題としてそれが本当に可能なのかどうかっていうところで経済学の人たちは一応、ちゅうちょするっていうか、びびるんですよ(笑)。これも言葉適切じゃなかったらごめんなさい、松尾さん。(笑)。びびるんですよ。一歩手前とどまる。だから、MMTのほうがやや軟弱でいいんじゃないかって***。
大西 我々が勇気を与えてあげましょ。
白崎 (笑)
大西 突き進む連中が増えてくれば、みんなついてきますんで、そこへ。
白崎 だから、経済のテクニカルな議論で言っても、MMTがそのまんまでいいとは、やっぱり良心的な経済学の人たち思ってないことがよくわかります。でも、僕たちがターゲットにしているのはこの銀行マネーシステム。さっき言ったように、お財布に入ってるお金だけがお金じゃないってことです。で、ちょっと先***。いいですか、大西さん。
大西 はい。
白崎 これはちょっと小さくて多分皆さん見にくいと思うんですけど、国債を誰が買ってるかって円グラフです。一番左の円グラフの緑の部分で薄緑が日銀が買って、これ平成27年のちょっと前のデータなので、まだ日銀の割合がそんなに多くないです。
大西 でも、だいぶ買ってますよ。
白崎 でも、これでも200兆円、
大西 そんなんじゃなかったです。
白崎 300兆円ぐらいか。
大西 銀行が持ってたぶんですけど。
白崎 あとは大部分の同じぐらいの割合を銀行が買ってるっていうやつですね、この国債を。それは生命保険会社が買ってます。要するに、さっき大西さんが言われた、国債を買っている利息まがいの、我々から、税金から搾り取られた***どこに行くかっていうと、やっぱ金融機関に行くんですよ、銀行とか生命保険とか。ここにたまってっちゃうんです。だから、国債のシステムって、我々の税金の、要するに金持ちシステムに移行するため、さっき大西さん何つったっけな、要するに移行システムの、
大西 格差拡大マシーン。
白崎 格差拡大マシーン。
大西 これ、まだ外国人に握られてないだけまだまし。
白崎 まだましか。
大西 少なくてもみんな日本人なんで。
白崎 少しいるんですよ、外国人投資家。
大西 もちろんそう、外国人投資家もいるし、
白崎 少しですけど。
大西 銀行とか大手の生命保険とかの株主もかなりの割合外国人投資家になってるっていうのはもちろん問題で、富は流出してますよ。
白崎 要するに、この富の拡大移転がなぜ起きてるかっていうと、国債の利払い部分は金融機関に行っているというかたちなんで、一応(?)、(笑)。
大西 そもそも、だから、お金って皆さんの生活に必要な、すべての生活の基盤になってるような、そこの発行システムでごく一部の人たちがもうける仕組みっておかしいでしょ。要らないでしょ、そんなの、そもそもね。という話ですよね。
白崎 よくベーシックインカムやったら働かなくなるとか働くとかっていう議論必ず出てくるんですけど、働く働かないっていったって、資産が、世界の人口の8人が何でしたっけ、36億人と同じ?
大西 そんなこと言ってますね。
白崎 そんなふうに言ってますけど、そんな労働ってあるんですか(笑)。時給いくらにしたらそんなにたくさんもうかるんですか***。つまり働いてないじゃん、***至上8人の人たちとかね。だから、働く働かないって議論っていうのはもう全くナンセンスだと思います。
大西 そもそも、我々こんな働かなくていいのに、
白崎 (笑)
大西 こんだけ技術発展がして、これだけ効率的にものをたくさん作れるようになって、全然我々の時間開放されてないのは、ごく一部の人たちがそれを持ってってるという、その成果をね。
白崎 次いきましょうか。これは歴史の話ですけど、これは『負債の網』にちょっと出てきますけど、この、いわゆる富の移転マシーンっていう国際体制っていうのは実はヨーロッパで作られている原型があって。16世紀のオランダに、これやっぱ戦争なんですよ。なぜかっていうと、当時、王様って、権力者ってやっぱ借金するんですよね、戦争って膨大な費用を使う。それを踏み倒す、力があるから。俺はおまえらに金払わねえぞって。こんな国のために戦ったんだから、もう俺は借金はおめえには返さないっていうので何回も踏み倒してた。そうすると、さすがに金融家たちは困るんです。で、王様に踏み倒されないためにはどうしたらいいか考えて、そのときに議会っていうのを作ったんですよ。みんなで決めたから、王様、もうしょうがないじゃないですか、議会で決議上げたんだからだめでしょっていう具合に、議会とくっついてこの国債の発行のシステムを作って、なおかつ、このときに中央銀行っていうの作ってもらうんですよ、王様にお墨つき与えてもらって。じゃあ、あなたたち銀行の代表もこれは国の代表機関と同じに扱いいますから、それで税金取って国民から集めてくればいいじゃないと、それで俺に返してくれよっていう、この王様と結託した、権力者と結託したシステムを16世紀のオランダに作り上げた。だから、税金で取るっていうことと国債で権力者が資金をまかなうっていうのがくっついていて、なおかつ議会制っていう、我々議会制っていうと民主主義でおめでとうっていうふうに思うでしょ。そうでもないんですよ。議員さん今日いらっしゃって、怒られるか、議員さんって怪しいんですよ。(笑)。これなんですよ、だから。だから、議会と借金マネーシステムは実は歴史的にくっついてるということだけ押さえとけばいいと思います、今日。怪しい***。次は、これもさっき言ったおさらいでそのまま読んでおきますね。政府の通貨システムの不備って、さっき言った、津久井やまゆり園事件の、
大西 これ、政府の通貨システムの不備っていうか、今の通貨システムの不備ってことですよね。
白崎 そうです。今の通貨システムの不備が財政難を引き起こしたということ。これはシステムの不備なんです。パソコンで言うとOSの不備ですよね。その不備は何かっていうと、やっぱりこれはもう大西さんがさっき何回も言ったように、この銀行通貨システムで、利子つき負債マネーシステムで、どんどんどんどん借金を膨らましていかないと成り立たない。実は資本主義ってそういうもんだっていう***ということです。ここは前半戦の実は結論で、お金を発行するところが、実はよくある通貨発行権っていうのは日銀、中央銀行と一般の銀行、二つあるっていわれてるんですけど、メインは、何回も言いますけど、一般の銀行、市中銀行は皆さんにお貸し出し、住宅ローンとか、あと、会社経営されてる人たちに貸すとか、そこで初めてお金が生まれるんですよ。だから、通貨発行権を持ってるのは民間銀行です。日銀は確かに通貨発行の発行権は持ってます。要するに日銀券であの1万円のあれを刷って持っとく権利は持ってる。けども、日銀って要するに銀行のパシリなんです。使いっぱ。中央銀行だけど、銀行システムを最後のとこで使いっぱで支えてるものだと考えてください。だから、通貨発行権は一般の銀行が貸し出すところにある。それを支えてるのが中央銀行。全体として銀行システムが成り立ってるということで考え***。これも繰り返しになりますけど、お金は預金の流れから生まれるわけじゃないんですよ。銀行貸し出しで、ただ皆さんが何とか銀行の帳簿に載るじゃないですか、パチパチパチパチ、デジタルの、あの数字がお金ですね。だから、預金が先立つんじゃなくて、銀行貸し出しが通貨を生み出す、銀行貸し出しが先立つというところが今日の大きな柱です。これはMMTを根底から理解するときもやっぱり必要な考えだと思います。
大西 よく、だから通貨発行権とか中央銀行の通貨発行権とかいうけど、中央銀行が通貨発行権を持ってるわけではなくて、中央銀行って何やってるかというと、民間銀行の貸し出しをコントロールしてるだけなのね。民間銀行がお金を貸すとか貸さないかっていうのを、要するに金利の調節で誘導してるだけで、実際この数字を、日銀っていうのは大したこと何にもやれてないんです。一生懸命金融緩和しようとしてるんだけど、金利は下げられないし、必死になって国債を買ってるんだ、これ買いオペっていうんですけど、買って、要するにその代金を各銀行の当座預金にお金を置くんだけど、それを貸してくださいねって言ってマイナス金利までかけるんだけど、銀行は貸せる相手を見つけらんないんです。何でかっていうと1億3000万しかいないから、貸し続けるったって無理なんです。だから何もできてないと、基本的にね。通貨発行も実際できてなくて、しょうがなく今まで何をやったかっていうと、じゃあ銀行は誰に貸せるの?って。唯一、今、貸せるようになってるのは、この数十年、日本の政府だけなんです。だから、日本の政府にお金を貸し付けて、日本の政府がお金を使って皆さんの預金を作ってきたっていう、そういう仕組みです。だから、通貨発行権うんぬんとか、日銀の株主が半分誰だかわかんないとか、どうでもいいです、それは。大した意味ないです。通貨発行権持ってるのは各銀行の融資担当者がみんな通貨発行権持ってます。
白崎 ***大事です。
大西 仕組みを理解するとシンプルな仕組みで、誰か融資担当者がお金を貸すって決めた瞬間にお金が生まれるんですね。そういった意味で考えると、どこに不備があるかっていうと、システムに不備があるんです。という話。
白崎 そのとおりです。全くそう。システムに不備があるっていうことで、本当はここが前半戦の***。
大西 僕、最後に***話そう***、これ、結局、今の金融経済こうやって考えると、何で我々はこんなお金を奪い合ってんのか。結局、我々、仕事って今何をしてるかっていうと、売れ売れ売れってみんな言われるでしょ。
白崎 全くそうです。
大西 要するにお金をもらえって言われてるんですよ。何でかっていうと、常にすべてのお金が借金で発行されていて、そこに利息がついてる状態だと、さっき言ったみたいに、100人、100万円お金借りてもらって、そこに5%の利息がつくと、巨大な椅子取りゲームになるんですよ。足んなくなるからね。で、これが例えば、毎年毎年5%ぶん借金を増やせるだけの人口増があって、それに対応するだけの財の生産があって、売れまくってっていう高度経済成長期はいいんだけど、必ずそれ止まります。止まったときにお金の伸びがなくなるわけですね、借金増えなくなるから。そうすると、お金が足んない状態でみんな一生懸命利息ぶんを集めようとするんですよ。そうすると、何をしだすかっていうと、どんどんどんどんとにかく自分たちのコストを削るようになります、買ってもらうために、お金が足んないんで。それがデフレに向かうんですね。それから、それをやり続けることによって結局何が起きるかというと、お金をもらうゲームになって、本来、経済っていうのは価値の生産と交換のためのものです。みんなに必要なものを作って提供するのが経済です。だけどお金をもらうほうが主になっちゃうと、何でもいいからとにかく売りつけて、お金をもらうための言い訳になってます、今の経済。とにかくもう何をやるかっていうと、例えば安かろう悪かろうを作って、例えば1万円で今まで作っていたものを5000円で作ると。5000円で作るんだけど、作ったものっていうのは、多分、1万円で作ったものの半分ももたないんですよ。そうすると、同じ期間の間に2回買ってもらえるね。それで買ってもらう機会をどんどんどんどん増やしてく。そうしないと今の経済回んないわけ。何が起きるかっていうと、とにかく買ってもらったら捨ててもらいたい、壊してもらいたい、また買ってもらいたいということをどんどんどんどん続けると何が起きるかっていうと、当然こうなりますよ。我々もう捨てるために作ってるんです。こんなものを今日買っちゃいましたけど、これ買ったんじゃないよな。もうペットボトルなんて捨てるために作ってるんです。(笑)。もう本当に何のために経済を回してるのかっていう、これ、金融の話じゃなくて、我々の頭ん中の話です。根本がおかしくなってんです。今の金融経済、狂気です、そういうこと言うと。お金をもらうための経済になっていて、本来の経済のかたちとはひっくり返ってしまっていて、そこを根本的に、今、考え直さなきゃいけない時期にきてる。
白崎 本当そうですね。
大西 それが前半の、本当は終わるとこだったんですけど、後半、(笑)、
白崎 ***ちょっと***。
大西 こっから***。
(02:08:48)【じゃあどうしたらいいか 具体的な政策】
大西 で、じゃあどうしたらいいかって話ですよ。何が問題なのかもう多分皆さんわかったと思います。誰かが借金をしないとお金が生まれない仕組みが全く無意味なんですよ。そんなことをやる意味が全然ないんです。多分、かつて、昔はそれをやってよかった時代があったのね。それは何かっていうと、借金っていうのはお金の発行なわけです。だから、要するにお金を作るっていうことは、お金っていうのはそれだけでは意味がなくて、それ以外の実体価値、対応する実体価値があって初めて意味があるんで。借金でお金を作った時点ではそれに対応する価値がない状態ですね、その状態では。だから、それ作ってもらわないとバランス崩れちゃうんです、お金だけ生まれちゃうと。だから、借金としてお金を発行して、それに利息をつけて、要するに、お金を借りた人はそれを使って生産活動しないと返せない状態に追い込むわけ。そうすると作りますね、何かをこの世に提供します。そうすると、その生まれたお金に対応する実体価値が生まれることになりますね。それでみんながたくさん作ることによって幸せになった時代があった、それができた時代。ただそれは無限には続かなくて、もうそれは時代遅れになってるという、そういう、今、状況です。今何をしなければいけないのかというと、こういう借金でお金を作る仕組みを根本的に変える。要するに誰の借金でもないお金を政府が責任を持って、過渡的にですよ、今はね、作るのが一番妥当な解決策。これはもう白崎さんもずーっと言ってる話です。政府通貨を発行するのは一番簡単で、一番シンプルで、一番それが自然なかたちだと***。お金を例えば発行したときに、今度逆に、それこそ今のMMT論者が言ってる中で、税金っていうのはそれを回収するための一つの手段、それは正しいです。僕は本に書いてます。そうやって政府通貨をばんばんばんばん発行して、ちょっとこれはお金を回収したほうがいいなっていうときには税金を上げるんです。消費税とかじゃなく、所得税をみんな一律上げる、不公平にならないようにね、というかたちでお金を回収すると。まずお金の発行の仕組みのところだけ説明する。まずそれが、そもそも、これみんな、まあここにいる人たちはほとんど知ってると思いますよ。一人頭、国民の、国の借金が850万みたいのがいかにうそか。さっきも言ったみたいに、もちろん日本の政府の国債を持ってるのはほとんど機関投資家とか、ほとんど日本人です。だから、国内で貸し借りチャラの話なんですね、政府の借金は。逆に国家として見れば日本は世界一のお金持ち国。それはこの主要国の対外純資産とうキーワードでネットで検索すると財務省のホームページが一番上に出てきます。これ最新のデータですね。それを見ると、一番上に日本、ぶっちぎりのトップですよ、常に。341兆円、世界一の対外純資産。対外純資産ってことは、日本が世界中に貸してる金額から日本が世界から借りてる金額を差し引いたNET金額です。それが世界一だっていうことは一番お金を貸してる国だってことですね。何でそんなことになったかというと、ずーっと日本が黒字を稼ぎ続けた結果ですね。実際、だから、341兆円なんですけど、基本的に黒字で稼いでるんで、すべて、これ、ほぼ外貨です。約3兆ドルの外貨で、外貨なんで、ほぼすべて海外に貸しっ放しです。だから、日本が世界一のお金持ち国であるって言われてもぴんとこないのは、ほとんど皆さんのためには使われてないんですよ。アメリカに、例えば投資してると、その国でドルは使われて、その国の人たちの給料を払って、それで買ったものは全部その国の人たちに提供されるんで、何にも入ってこないんです。例えて言うと、世界一のお金持ち家庭があったとして、うちは世界一のお金持ちだねっていうふうに子どもに言うんだけど、そのお金全く使わないで貯金しっ放しなんで、子どもは、うそだね、絶対貧乏だって言うわけですよ、何にも入ってこないから。皆さんその状態です。世界一のお金持ち国なのに何にも入ってこないから、使えてない。黒字を使わなきゃいけない、本当はね。どうやって使うか。例えばどうやって使うかというと、政府通貨を発行するんです。フェア党が政権取ったら1人100万円配ります。全員に、全部で130兆円です。何が起きるかというと、そうすると、多分、皆さん働くのやめますよね、少しね。4人家族で400万来たら、お母さんはちょっと働くのやめようと思うじゃないですか。今まで5日パートに出ていたお母さんが2日で済ませるね。お父さんもこの機会だからフリーランスになって週休3日にする。何が起きるかっていうと、生産が落ちますよ。生産が落ちるとおそらく輸出が減ります。余計に余暇の時間ができたから何をするかっていうと、休んだり遊んだりしますね、国内旅行でも何でも、そうすると消費が増えます。余計にドライブするようになると余計に原油の輸入が必要になって。要するに消費が増えると輸入が増えるんですね。輸入が増えて働くのやめるから輸出が減りますね。そうすると赤字になっちゃうかもしれませんね、日本がね。赤字にしなきゃいけないです。何でか、世界一の黒字国でしょ。黒字を使うためには赤字にする以外の方法ないじゃないですか。そうやって黒字を減らしてく。それが皆さんのために使うってことなんです、黒字を。皆さん本当はずっと昔に、もうこの膨大な黒字を稼ぐ以前に働くのをやめなきゃいけなかったんです。一旦やめなきゃいけなかったんだけどずーっと働き続けて、自分たちの身を削って。だから、本当に皆さんのために、黒字を使うために何をするかっていうと、お金を作って配る。簡単なんですよ、130兆。どうやってやるかっていうと、例えば130兆配る、一人100万円必要なので、政府が1兆円紙幣を130枚作ればいいです。それを日銀に預けます。日銀はそれを金庫に入れて、日銀はお金預かったんで、それを通帳に書きます、政府の通帳。政府預金口座に130兆、数字を書くだけですよ。これで終わりです。あとは民間に、皆さん一人一人に振り込みゃいいんですよ。そうすると、皆さんは自分の預金口座が50万円だったものが150万円に増えます。4人家族のお父さんだったら、もしかしたら450万、代表して受け取る、もらうかもしれないです。それを使うときには今までどおりの送金をするんで、引き出すときには今までどおりの1万円札で引き出すんで、政府通貨を発行したといって、それが今までの紙幣と混同するからいけないみたいな話は一切なりません。何でかっていうと、この1兆円紙幣130枚は日銀の金庫から出てこない。だから1兆円紙幣でいいんです。場所取らないでしょ、そのほうが。万が一流出しても使えない、1兆円紙幣だったら。お釣り誰が出せるんだって話ですよね。
会場 (笑)
大西 同じことを、例えば政府の借金を消すときにできる。900兆の政府の借金あるんだったら、900兆政府がお金作っちまえばいい。そもそも政府借りっ放しで返す気ないんでしょ。これ借りぱくなんだよね、そもそもね。だったら借りぱくですって言って消しちゃえばいいですよ。どうせ返さないんだから。政府が1兆円紙幣を900枚作ればいいです。それを日銀に預けますね。日銀はそれを金庫に入れて、政府預金口座に900兆って書くだけです。あとはこれを、お金を貸してくれる人たちに返せばいいんですけど、誰が貸してくれてるかというと、今まで従来はほとんど銀行なんです、日本の。銀行に900兆返す、銀行が国債山ほど持ってた***。で、900兆返せばいいんですけど、今、さっきもグラフで見たみたいに面白いことが起きていて、アベノミクスの異次元の金融緩和で山ほど日銀が国債を買ってるんです。もう半分以上買っちゃってます。400兆か500兆ぐらい買っちゃってるんです。だから国債がこう行ってるんですね、日銀に。何も起きてないでしょ、別に。金利も動いてないしインフレにもなってないし、別に生活的に何も変わってないですよね。あとは全部買っちゃえばいいですよ。全部買っちゃえばいいです、900兆ぶん。何が起きるかというと、このときに、そしたら、あれ?この日銀の金庫の中に900兆円ぶんの国債あるじゃん、これ政府に貸してる。900兆の政府の預金があるんで、政府から預かってる。日銀のバランスシートの左右に900兆両方あるんです。***消しちゃえばいいんです。多分、何の変化も皆さん感じないです。もうそれこそチョウがそこに羽ばたいたぐらいの変化も感じないです、全く。だけど、このバタフライ効果っていうのはものすごいあとででかくなります。何でかっていうと、年間9兆円の利息が消滅するわけですよ。誰かが受け取ってた9兆円の利息が消滅するわけ。この30年間の間に300兆移転していた利息が、累計利息が今後はゼロになる。多分、これ、巨大な格差拡大マシーンだったものが、その運転を止めるという。誰が一番困るかっていうと、銀行が一番困ります。今、死にそうになってます、半分買われた状態で。何でか、現金に換わっちゃってるからね、今まで利息を稼いでたのが。だから、これを一気にやれとは言わない。これを一気にやると銀行もっとおかしなことやるから。銀行、今、既にだいぶおかしなことをやっていて、無理やりでも貸さないと、要するに収益が悪化するんで、無理やり貸すわけですよ。だからスルガ銀行なっちゃうのね。
白崎 そう、スルガ銀行(笑)。
大西 (笑)。それから、銀行が無理やり貸そうとすると、大丈夫そうなとこに貸すんだけど、そうすると、不動産担保融資になるわけ。何でタワーマンションがぼんぼんぼんぼん建ってるんだと思います?貸しやすいんですよ、担保融資だと。これから人口が減るっていうのにそういう無駄なことをやるのは、お金がそっちに流れるから。このままもし銀行から国債を全部買っちまえば、銀行は多分ひどいことをやるんで、そういうことを含めて、ちゃんとしっかりと網をかけながらやんなきゃいけないんだけど、これでできちゃいますよって話。これがもう何をばかなことを?って思うでしょ。だけど、もう実は歴史的にやってんですよね。これ白崎さん***。
(02:19:12)【 『負債の網』に見る政府紙幣の実例】
白崎 歴史的にそれはもう実例があるっていうのが今日持ってきた『負債の網』の本の流れです。だから、あれ、経済の本じゃなくて、通貨の歴史の本、ないしは、もうちょっと深く言うと政治の本です。政治の歴史の本。著者のヘレン・ブラウンさんはアメリカ人なんで、彼女が理想としているタイプっていうのがあって、それは政府紙幣っていうのはもう実例があって、今、アメリカの建国時の共和国精神の中にちゃーんと埋め込まれてますよっていうふうに***ね。それがあの本にずーっと書かれてます。だから、あの本読むのが大変だっていう人は最初まず1、2章を読んで、あと、いっぱい世界史の実例が、それこそデリバティブからもう何からいっぱい出てくるんですけど、それは辞書的に読みたいところだけまず読んでいただければいいと思います。その最初の基本のアメリカの共和国精神に何が生まれたかっていうと、最初に出てくるんですけど、これ、3分の1の大陸紙幣っていうんです。これ政府通貨です。これはどういうところ作ったかっていうと、独立戦争って、皆さん、要するにアメリカがイギリスから独立するっていうときに、政治的なことを考えますけど、あのときに、ポイントは、やっぱりイギリスの経済的な支配から自分たちの独立、それこそ経済的に独立することだったんです。それは通貨を発行する権利をイギリスから奪うこと、つまり闘争で取ることだったんですね。そのときに作ったモデルが、あのときは13州っていう州に分かれてるわけですけど、その州ごとにいろいろ紙幣を作る。で、その一つの例はこれなんですけど、もう一つは次のスライド。ここにありますね。ペンシルバニア植民地政府紙幣ってあるんですよ。これ有名で、『負債の網』の中にも出てくるんですけれども、アダム・スミスって、さっきやった経済学者の系譜がありましたが、あの一番親玉の経済学作った人、アダム・スミスさん***ますけど、その人もこのペンシルバニアの植民地政府紙幣っていうのは非常にうまくいってる例として挙げてます。だから、やっぱりこれはイギリスの銀行支配から独立して、自分たちの政府のための通貨、人民のための通貨を作るってことをもう歴史的にアメリカはやったんですよ。そういう具体的な例です。で、
大西 イギリスの銀行からの、
白崎 そう、離脱ということですね。
大西 離脱ってことですよね。
白崎 で、これの伝統をずーっと『負債の網』ではいろんな歴史的例を挙げて書いてますけど、そのもう一つの大きな柱にしてるのが、ちょっと戻っていただいてよろしいでしょうか。皆さんご存じのアメリカあのリンカーン大統領のグリーンバック政府紙幣っていうのあるんですね。これはグリーンバックって何かっていうと、ドル紙幣ってあの緑っぽい色してるんですけど、それのことをいってるんで、これを民間は南北戦争のときに、自分のところの戦費の調達のために政府紙幣として発行して、これがうまくいった***。このグリーンバック紙幣っていうのは、単に北軍、南軍で北軍勝ったとかっていう話ではなくて、やっぱり南軍のもとにあった、要するにイギリスからの通貨的な監視を、植民地的な扱いに対して、やっぱりもう一度アメリカが独立精神を取り戻すということで、これを発行してるんですけれども、その精神に立ち戻るべきだというので、『負債の網』の中ではこのグリーンバックっていうのが何回も出てきます。これ、政府紙幣の代表なんですけど、実はこの成功例っていうのは世界史の中にいくつもあるんです。『負債の網』の中に、今回は個人名は出てきませんけど、高橋是清さんという、戦前、高橋財政、日銀直接引き受け、これいわゆる政府紙幣なんですけど、これ発行したりとか。あと、これは取り扱い注意ですけれど(笑)、ナチスのときにやっぱり政府紙幣発行して、シャハトという人が金融独裁でナチスの経済を作り上げる。もちろん彼はヒットラーと対立してあとで辞めちゃうんですが、そういうこととか、ゴットフリート・フェーダーって、フェーダー通貨って***も『負債の網』に出てくるんですけど、フェーダー通貨っていうのは実に危険思想的***。フェーダーさんっていうのはナチスの将校ですけど、彼が言ってたのは、利子つき負債じゃない、負債のない政府通貨を発行するのが一番のドイツ帝国の基本だって提案した人物です。これ、ナチスとくっついてるので、大体みんな取り扱い注意、ふれないんですよ。ふれないんだけれども、エレン・ブラウンはこれを、ナチスでやったことはひどいことだけれども、それをまず置いといて通貨政策として見たときに、やっぱりグリーンバック精神のある種の表れという具合に見言って、ナチスをちゃんと理解するためにもこの通貨の問題をきちんと勉強すべきだっていうのは言っています。というように、いくつもあるんですよ。大体これを攻撃する人たちの論点というのは、MMTに関してもそうですけれども、正統派の経済学者や政治家たちは必ず、政府通貨なんてインフレになって、ハイパーインフレになっちゃうからだめだよ、必ず言う。でも、それは歴史的にそうじゃないんだよっていう例を、このエレン・ブラウンのあの分厚い本で書いてますんで、今日ぜひ皆さん買っていただいて(笑)、よろしくお願いします。
大西 分厚い本ですけど、前のピケティの『資本論』よりはるかに中身がある。
白崎 ピケティのよりはいい。(笑)。
大西 ピケティの『資本論』は厚いだけで、表紙だけ読めばいい。「r(資本収益率)>g(経済成長率)」って、資本収益率が常に経済成長率よりも高いって当たり前じゃん。で、金利のことは一つも書いてないの、あれ。
白崎 ピケティのずるいところは、銀行信用創造の話はほとんどふれてないですよね。ちょっとふれてますけどね。
大西 もうあんな意味のない本は***。
白崎 何であんないんちきな本が10万部以上***。
大西 押し花作るの***。
白崎 (笑)。それに比べると、私のところで出した本は、皆さんに、
大西 いや、本当に面白いですよ。『オズの魔法使い』の話とかね。僕『オズの魔法使い』がお金の仕組みの話だとは知らなかったんですよ。
白崎 あれは要するに、
大西 改めて読んでみよう。
白崎 『マトリックス』と一緒ですね。現代版の『マトリックス』はお金の、通貨の比喩なんですけど、『オズの魔法使い』は要するに昔からということで、非常に対応してるということですね。時間がなくなってきました(笑)。それで、当然あのエレン・ブラウンのこの政府通貨の問題については、これからの具体例として、こうやったらうまくいきますよっていう具体例を出すんですけど、それの一つです。これ、本の中にも出てきますけど、ダグラスという人ね。これ、さっきお話しした関曠野さんに私も教わって、関さんもちょうど私がベーシックインカムの会を始めた10年前に、東京で講演会やったときに再評価のまとまった提案をしてくれたんですけど、その話が出てきます。ダグラスの話すると長くなっちゃうんで、簡単に言うと、三つ柱があって、ダグラスの政策は公共通貨、政府通貨発行と、国民配当、ベーシックインカムの、この二本立てです。適正価格っていうのジャストプライスっていうんですけど、これちょっと今日省略して。要するに政府通貨で国民配当、さっきの大西さんのやつで、政府通貨で何でした?黒字配当?
大西 そう、とりあえず100万配れ。
白崎 あれとおんなじです。ダグラスの目指していたのは、要するに、デフレ状態にある経済をどう克服するかってことなんです。経済学っていうのは、簡単に言っちゃうと、いけいけどんどんに対応した学問です。経済が成長してもうかって、インフレ状態に対しては何か対処法を経済学考えてきたけれども、デフレでものが売れない、みんながお金使ってくれないことに対して対応する策はほとんど何もないんですよ。デフレに対して弱点なのが経済学。それに対してダグラスは、いや、いや、デフレって要するに一人一人の、さっき大西さんが言った、使うお金、難しく言うと購買力がないからでしょ。だから、購買力皆さんにつけてもらうために、お金って、お金は別にものじゃないんだけれども、購買力を取ってくる印として、切符みたいなものです。皆さんにお配りしましょうっていうのがベーシックインカム。ダグラスはベーシックインカムって言葉使ってません。ナショナルディヴィデンド、国民配当、私こっちの言葉のほうがいいと思ってんですけど、これを提案した人です。これは今、実は翻訳を私が監修で引き受けて、いずれは、これ実は私の出版社じゃない別のところでダグラスの主要著作は翻訳予定で、解説を関さんに書いてもらうんですけど、なるべく早く出したいと思ってます。
大西 いずれにしても、こういう同じ考え方をした人が過去にもう何人もいたってことですね。
白崎 いてる。もう一つの例が、これは次のスライド。これが『キャピタリズム』という映画ありましたよね。マイケル・ムーアっていう監督の映画があったんですが、その中にもこれ出てくるんですが、アメリカで、銀行なんだけれども、唯一政府通貨をやってる、この非常に近い例をやってる公共銀行、英語で言うとパブリックバンキングっていうのをやってるところがありますよっていうやつで、ノースダコタ州にはノースダコタ銀行、これ州立の銀行なんですよ。州立の銀行だけど、東京都銀行と違いますよ。(笑)。これ農民が作って、簡単に言うと、政府通貨やるみたいに、お金を、もちろんドルは使うんだけれども、ドルを使うんだけれども、州の予算に全部貸し出したやつ、利息とか貸し出しは戻ってきて、それは州の公的な、なるべく事業に使います***分配するんです。農民のために作った銀行ですから、農業のためです。あと、農家の人が大学にいったり、専門学校にいったり、奨学金ですごく安い低利で貸すという事業をやってるやつで、アメリカではここはもう、リーマンショックのときにものすごく失業率が高かったんですけど、このノースダコタだけは失業率がものすごく低かったっていうのもそういう政策の表れだと思います。だから、このパブリック銀行というのも完全な政府通貨じゃないんだけれども、一つの成功事例としてエレン・ブラウンはやってみたらいいんじゃないかということで、すごくたくさん紹介してます。だから、今日渡した資料の中にも、タイトルが、最後、公共銀行***けど、それはそういうことです。これがノースダコタ銀行です。これもネットにいろいろ資料がありますから、皆さん一回見てみてください。ここで『負債の網』を一つの実例としてご紹介をさせていただきました。ではそれで、***(笑)、次いきましょうね。
(02:29:51)【資本主義から抜け出す六つのパターン】
白崎 結局、さっき大西さんが言った政府通貨、つまり借金じゃなくなるお金、借金じゃなくなるお金っていうことは、利息払いが一部の超大金持ちにだんだんだんだん偏っていく。要するにお金のヒエラルキーを生んでると思うんですけど、階層構造ができてくということとつながっていて、我々のやっぱ資本主義社会ってどうしてもこのピラミッド型になるんです。今、ピラミッドの上は、ものすごい先端はとがっていて、ホリエモンとかもそうかもしれないですよね。ホリエモン、いろいろネット上で税金がどうとかってもめてましたけど、ああいう人たちって保釈金何億円ってすぐ払えるわけでしょ。(笑)。全然想像つかないですよね。要するに、その人たちと、それから下は、今、『アンダークラス』って、早稲田大学の橋本さんっていう学者さんが最近本にしましたけど、要するに、年収が100万とか、ぎりぎりのところで生きてる人って大体1100万人ぐらいいるんですよ。それがどんどんどんどん増えていて、中間層がどんどんやせ細って、どんどんどんどん年収が下がる下がる下がるっていうのに入ってきて、そういうピラミッド構造になっちゃってるんです。これはまさに銀行信用経済を作った一つの負の遺産、ピラミッドですね。で、これを超えるヒントっていうのを、私、最近考えて、あの上に書いたんですけど、そのときに作った手描きの図なんですよね。要するに、資本主義から抜け出す六つのパターン。1が、
大西 これは全体っていう意味よりも1人、個人としてね。
白崎 そう、個人として何ができるか。
大西 あなたがどうやって資本主義から抜け出すかっていう話ね。
白崎 逃げられるか。資本主義から逃げられるために、まず何でみんな金持ちになりたいかっていうと、要するに、俺は一生遊んで暮らすって、金をもうけたらこのピラミッドからぽーんって抜けてっちゃう。今、超大金持ちって、例えば、税金逃れるためにタックスヘイブンってケイマン諸島に自分の資産を移して、税金も逃れて自由に動き回って。もちろん働く必要なんかないです。資本主義のまず構造の問題点っていうのは、労働市場に我々っていつでも縛りつけられてるわけです。だから、一種、賃金奴隷制なんです。稼がないと食ってけないって、当たり前なんですが。そうじゃない人たちがいるから、これを、私、ハイパー資本家戦略***。ハイパーなんですよ。資本家は飛び出ちゃってるんで。これが一つ。それから2番目は、生活保護ってありますよね。生活保護をとにかく積極的に受給して、とにかく最低のラインで生活保護だけで食っていこうぜと。これの例は障がい者運動で青い芝の会っていう***。青い芝の人で脳性麻痺の人たちがいるんですけど、労働できない。労働できないんだけど何が悪いの?生きてることだって労働なんだから、***生活保護ばんばんばんばんもらって、俺たちは最低でも人間の尊厳を守って生きていくぞ、そういうやつ。これを、だから私は生活保護戦略、これが二つ。それから三つ目が、これは割に常識的で、ピラミッドに踊り場作ってあるんです。要するに、福祉政策っていうのは階級制度の不安とか矛盾をちょっとは収めるかっていうことで、階段を作って、とにかく例えば年金だったりとか、年金の話、今日本当はやりたかったんですが、多分、できないと思うんですけど、そういう福祉制度で何とかごまかそうっていう、ごまかすって言うと言葉は過ぎますけど、そういうやつが福祉国家戦略、3。それから、私が意外に支持している最近のやつですけど、図の4がオルタナ生き方戦略というんです。これは若い人に多いんですよ。ミニマリストって聞いたことありますか。要するに、生活保護とか福祉とかもう頼らないけど、年収を100万ぐらいでとにかく生きてみよう。商売するんだけど、小商いっていって、たくさんもうかんないかもしれないけど、とにかく私がいる栃木県の田舎に行ってちょっとしたパン屋でもやろうとか、農業でもやろうとかっていうことで、お金で測れないもので生きていこうと。オルタナティブってもう一つの生き方ってことで、三角形から抜け出ちゃいます、これで。抜け出るというか、より自分の世界を作る。これがオルタナ戦略。それから、図の5が私と大西さんが一番推進するやつですけど、通貨改革とベーシックインカム戦略ってやつで、これは要するにピラミッドがたくさんできるんですよ。皆さんお一人お一人が黒字配当金もらって、皆さんお一人お一人が私有財産を持つんです。労働市場に縛られないで、休みたいときは労働市場から離れる。労働市場に戻りたいときには戻れる。そういう自由を得て、自分が本当にやりたいことをやるっていうことで、それで、ベースがあって、その上にみんなそれぞれ三角形作る。だから、もうけたい人はもうけてもいい、全然、そんなもん。っていう、いっぱい三角形がごつごつごつごつできるやつが図の5。最後、これよく若い人が説明しにくるんですけど、ベーシックインカムって言うと、それは共産主義でしょって必ずくるんですよ。共産主義って要するにどういうのかっていうと、一応、理屈としては私有財産はなくなるんですよ。どこに行くかっていうと、上におっきい四角あるでしょ。あれ、金正恩(キム・ジョンウン)さんです。
大西 髪型もね。
白崎 上が持ってっちゃう。権力のある人が私有財産を持ってっちゃう。四角に集めて、下にいっぱいひもがぶら下がってて、あのひもの下にいる黒い点が皆さんお一人お一人。その大きい権力に実は縛られてる。私有財産なくなるんだけど、それよりはるかに重い管理社会なんです。中華人民共和国はそうかどうかっていう議論があるところではありますけれども、私は近いんじゃないかと思うんですけど、そういうのが共産主義戦略。っていう六つパターンがあって、僕たちが目指すのはやっぱり図5の、っていうか僕たちがやってる役は、ここ15年やってるんですけど、やっぱり通貨改革とベーシックインカムをセットでやる。つまり、銀行負債マネーではないかたちで皆さんお一人お一人がお金を資産として持つという、そういう社会が望ましいのではないでしょうかという***。
(02:36:00)【通貨改革は生き方を根本的に変えるための一つのパーツにすぎない】
大西 ここ、もちろん資本主義の話になったんですけど、僕はもちろん政治家として、思想家としてずっと言ってるのは何を言ってるかというと、もちろんお金の発行の仕組みっておかしいよ、大事だよ、変えなきゃいけないよ、政府の財政の仕組みもおかしいよ。ただ、それはそこのところだけ切り取って言ってるんじゃなくて、そもそももっと何がおかしいかっていうと、我々の生き方だったりとか働き方が根本的におかしくなってると。それを大きくどうやったら変えるかという中での政府通貨だったり、今の金融システムの変更なんね。だから、例えば今のMMTで言うところの、今の仕組みのままずーっと財政金融、政府が借金を膨らませ続ければいいんだとか、そういう話じゃなくて、本当に皆さんの生き方とか働き方を根本的に変える、そういうおっきな思想の中での一つのパーツにすぎないと。そうやって考えると、本当におっきな変化が僕はきてると思っていて。それこそ白崎さんが言ったみたいに、今の資本主義っていう仕組みそのもの、もちろんMMTはそんなことは一言も言ってないわけ、今の資本主義がおかしいとか。でも今の資本主義はおかしいよね。はっきり言っちゃうと、狂った仕組みです。もう完全に時代遅れ。資本主義って何かって、簡単に言うと、資本家が労働者を安く使って、高く売りつけるっていう仕組みです。企業の利益ってこれやんないと出てこないんで、労働者を安く使って高く売りつけるっていうことを世界中の企業がやってるんです。そんなことやれば、当然、利益がどんどん上のとこに集まってきますね。資本家が全部利益を挙げる仕組みになってる。それを我々はずっと容認してやり続けてきてるから、世界で最も裕福な8人とか26人が世界で最も貧しい36億人と同じだけの資産を持ってるってことが起きてるわけ。常に10億人ぐらい近くの人たちが餓死寸前の状態に置かれてるわけ。そもそも我々の文明的な人間社会の仕組みとして完全に時代遅れなんですよ。これを根本的にそろそろ考え直さなきゃいけない時期にきていて、そんなことをやり続けると、どんどんどんどん、もちろん環境は破壊されるし、そもそも我々一人一人自由意志を持って生きてるのに、結局、今の資本主義の中でその自由意志を発揮できない。1日のうち長い時間を、資本家とか上司とか、そういう人たちの言うことを聞きながら生きなきゃいけない。何かがおかしいんですよ。もっと我々は本当は自由に生きていいわけ。資本家が偉いの?何で言うこと聞かなきゃいけないの?それをもっと本質的に考え直したほうがいい***、そういうおっきな流れの中での通貨改革。あともう一つ。今の金融システムっていうのは俯瞰で見るとどういう仕組みかというと、そもそもお金なんて意味ないですよ。お金だけあったって何の意味もないです。それ以外の実体価値があって初めて、それと交換できて初めてお金は意味をなすわけ。だから、実体価値とのバランスすごく大事で。実体価値っていうのは、だけど時間とともに必ず腐ったり壊れたりします。これ、まさに『エンデの遺言』で言ってることですね。それなのに、それを交換するためのお金が時間とともに増え続ける、これ矛盾なんです。その矛盾を我々は抱えながら何とかごまかしてきた。増え続けるお金と合わせるように無理やりたくさん作って売って消費してっていうことを続けた結果、地球がぼろぼろになってるんです。世界規模でこれをやって。続くはずがないです、こんなものが、そもそもが。あとも一つ、ほとんどの人がこっちの部分知らない、忘れてるっていうか知らないんです。誰かの借金でお金を発行するってことイコール、皆さんが持ってると思ってるお金とほぼ同額の借金が存在するってことです。今日グラフで見ましたよね。お金が1000兆あったら900兆の政府の借金があるんです。何でかっつうと、その政府の借金で皆さんのお金を作ってるから。ということは、その借金を返したらお金が消えますね。つまり左側、これ、無だってことです。『マトリックス』で言うところの、無だ、スプーンなんてないって言うシーンがあるんですけどね、『マトリックス』のシーンで。存在しないもんなんです、お金って。存在しないのに無理やりお金と借金をシステム上作ってるだけの話です。概念だけ作ってるんです。これ何かっていうと、左側、無なんで、ゼロサムゲームです。みんなで平等に仲よく分けるとみんながゼロになります。だから、みんなで決して仲よく分け合えない。必ずお金を奪い合って借金を押しつけ合うという、熾烈な競争社会ができあがります。これ日本だけじゃないです。世界的にそうです。そんな中で我々は生きていて、必ず一定割合の人たちは貧困に突き落とされる仕組みになってるんです。この仕組みそのものがおかしいんです。要するに、政府が借金し続けて経済が回るとか、そんな話じゃないんです。我々の生き方、死に方の問題。で、人間としてのあり方の問題です。そう考えると、この仕組み変えないという選択肢はないんです。とてもこのまま子どもたちには渡せない。そろそろ我々はそういう、本当の意味での我々の生きる社会の変革、日本だけじゃなくて世界を変えてく。僕、だからずっと言ってますよ、日本から世界変えようって。フェア党ってどんな政党って一言で言うと、もう国益とか日本の何とかとか、そんなことのために政治やってません。日本中のどうのこうのっていうんじゃなく、世界中のですよ、世界中の子どもたちの未来のためとか、あと、地球上のあらゆる命のために政治やってます。今、そのレベルで政治やんないとでっかい数なんか作れないんです。だから、そういうおそらく唯一の政党で、そろそろ僕は講演会、本当に最近いろいろ、あちこちに呼んでいただいて話す機会が増えてますけど、何を言ってるかというと、一緒にみんなで日本から世界変えにいこうぜって言ってます。そのためのチームビルディングのつもりで、僕、全国回って講演会してるんです。今日難しい話しましたよ、MMTとか金融システムとか。でもそんなことじゃないんですよ。それで世の中は変わんないです。逆にみんなが本気で世界をよくしようと思ったときに世界は変わります。そのためのチームビルディングを僕はやってます。なので、だいぶちょっと最後は話はずれましたけど、そろそろ、本当にそういう動きを、
白崎 そういう感じしますよね。
大西 やりたいなと思ってます。
白崎 さっき、金融が議会制度とくっついてる、言いましたけど、要するに今の選挙で何々党がどうとかってことではなくて、やっぱ大西さんもよく言ってますけど、今の国会とか議会の外に、本当に金融システムを抑える大きな世論のうねりという、何か僕たちが作っていかなきゃいけないと思うんですね。さっき、このことだけちょっと補足しますけど、価値を作るってことですけど、私、20代の半ばは東京で不登校の子たちの塾やってたんですけど、赤羽で警察ご厄介な10人ぐらいの、うち***来てたんですけど、彼らと話していてすごく思って、ショックだったのは、将来、君、何になりたいの?って言うと、てめえ、このやろう、将来のことなんか聞くんじゃねえよって僕に恫喝するんですよ、彼ら。(笑)。てめえ、おい、将来のことなんか関係ねえよ。でもこれって、将来のことなんか聞くんじゃねえよっていうことを若い人に言わせるシステム。つまり、価値を作って僕たち生きてかなきゃいけないのに、結局、今、若い人、例えば就活とか、コミュニケーション不足だから何とかしましょうとか、大学でコミュニケーション教育しましょうってみんなうそでしょ、あれ(笑)。この無であるところのお金を稼いでこいって言ってるわけで、それを僕の塾に来てた、中学だけでもう高校なんかいきたくねえよって子たちは、いわゆる偏差値っていったら、彼らもう本当に、いわゆる最低なんですよ。彼らは直感的におめえらが作ってきた世の中間違ってんじゃねえかってことを言ってるわけですよ。これは僕の塾だけじゃなくて、ほぼ同時、1975年ぐらい学校が荒れだしたときに、定時制の先生たちは研究会やってましたけど、ほぼ同時に、関東地区だと、てめえこのやろうって言いだした、1975年ぐらいなんですが、ちょうど日本の国債が2度目に大発行されたオイルショックのときからなんです。こんなもん社会科学的に誰も因果関係説明できないと思うんですけど、私はすごく印象的な、僕らの社会、資本主義社会の間違いを若い子どもたちが大人に言ってると今になっても深く思います。
大西 本当にそう思います。そろそろ大人が責任を持って、その変化の一歩を起こしていかないと、子どもたちに申し訳が立たない***。ということで、僕と白崎さんの話は大体これでね、MMT、最後のほうは結構こういう話になっちゃうんです、いつも。一番大事なとこは結局MMTとかいう、そういう技術論じゃないです。
白崎 と思います。
大西 どんな社会に生きたいのかとか、その価値とは何なのかっていう、そういうことですね。ということで、白崎さんの本が、
白崎 私の本じゃないですよ(笑)。
大西 白崎さんが出版されたエレン・ブラウンの本が出てます。今日、5000円で、何と、消費税入れて普段5400円ですよね。
白崎 いや、そんな、五千何百円。ちょうどきりがいいので、お釣りの問題も(笑)。
大西 今日は5000円ぽっきりでございます。
白崎 ぜひ***。
大西 お買い求めください。それから、もう一つ私が去年の12月に出した『私が総理大臣ならこうする』まさかここに来てる人でこれを読んだことがないという人はいないと思いますが、
白崎 (笑)
大西 (笑)
白崎 今日サイン入りでしょ?
大西 サイン入り、読んだことない人、これぜひ読んでください。何でかというと、僕、あくまでも動画でしゃべっても講演会でしゃべっても断片です。あの260ページぐらいある本を全部講演会でしゃべれるはずがなく、そこに基本的にはすべてパッケージで入っていて、それを全部読まないと、多分、大西つねきの思想とか哲学とか政策が理解できないと思います。大層なタイトルつけましたけども、だけど、少なくとも核野党の党首がこのぐらいの本を書いて出てこいって、僕は挑戦状をたたきつけてます。これを超える本が誰か書けるのか、多分書けません、誰も。断言します。だから、俺がやるっつってるんですよ。で、それを、おまえやれって言うのは皆さんです。だから、まず読んでいただかないと何やろうとしてるのか理解していただけないんで、まず読んでください。読む価値は保証します。多分、世の中、世界を変えるための本です、あれは。世界が変わる本ですね。なんで、今日は、僕がもしサインしていいんであればさせていただきますし、消費税をカットして1600円で販売してますので、
白崎 (笑)
大西 ぜひ買っていただければと思います。ということで、皆さん、長い間ありがとうございました。
白崎 ありがとうございます。
会場 (拍手)
大西 時間が4時半まで質疑応答。これ結構、質疑応答、今日はくるんじゃないかと***長めに用意しました。なので、質疑応答、
白崎 ***。
大西 すいません、マイクをもう1本ありましたよね?多分。なかった?
白崎 いや、僕、
大西 あれ?
白崎 これ回しときゃ***。
大西 3本***。すいません。ウエノさん。どなたか1人、多分、外から呼んでいただいて、***、質問ある方にマイクをお渡ししてください。もう1本あると思う***。
男性A 質問がある方***。
大西 はい、どうぞ。マイクお願いします。
(02:48:07)【政府通貨を作ってどう配分するか ますます権力者の好き勝手に使われるのではないか】
男性B 埼玉から来ましたイカリ(?)といいます。大西さん、この本、当然読みました。それから大西さんの動画は控えめに言っても大体6割か7割ぐらいは見てます。
大西 ありがとうございます。
男性B 今日質問したかったのは、政府が直接、今のお金っていうのは銀行をとおしてしか世の中に行きませんので、それをやめて政府が直接お金を民間に流すわけですよね?
大西 はい。
男性B そのときに、どこにどれだけ流すかという配分の基準、私、これ、石井紘基さんの『日本が自滅する日』っていうのあるんですけど、これ読むと、特に特別会計とか、ああいうものが闇の中で、要するに役人の皆さんが、まあ言ってみれば好き勝手に分けてるような感じになるので、政府紙幣を発行するというときの皆さんの反応は、ますます好き勝手に使うようになるんじゃないかという疑問がよく出されるんですね。それに対してどういうふうに説明すればわかってもらえるのか。それと、政府、予算の審議の、本当に明示的にできるようにしないといけないんじゃないかと思うんですけど、その辺についてちょっとお尋ねしたいと思ってます。
大西 それはまさにダグラスの言ってる社会信用論のとこですね。
白崎 どうします?大西さん答えられます?
大西 要するに、信用できる政府を作るしかないんですよ、本当に。まさに何に作ったお金を何に使うかって一番大事なところで、それをちゃんと、しっかりと思想に基づいた政府、みんなに信用される政府を作んなきゃいけないという、そこを、でもあきらめたら、
白崎 そうです。そこ、今すごくいいご質問で、多分そこは今日の話の隠れたテーマで、大きな柱です。つまり僕たちが通貨の、技術論的なことっていうのは、今、MMTでいろいろ議論してることとか、政府通貨で我々言いたいこととか、各種評論家の人が言ってることっていうのは、詰めていけば、大西さんが言ってるプランにほとんど収斂すると思うんです。だけど最大の難問は、おっしゃられたように、その通貨をどう分配するかということで、それのヒントっていうのは、すごくずばりってのはないと思うんですけど、言葉にすれば今大西さんの言うようことなんですが、一つアイデアとして言うと、民主主義っていうのは、ルソーとかモンテスキューとかが制度として考えたときに彼らがよく言っていたのは、民主主義は小さいサイズにおいてのみ成功するって言ってるわけですね。つまり大きいサイズになるとよくわからない。だから、私が今考えているのは、私住んでいる栃木県大田原市、人口7万ぐらいです。それで、合併する前の黒羽町って、これまた松尾芭蕉が一番逗留長かった有名な町で、俳句の町なんですけど、これが今、過疎の、私が住んでるとこで、ほぼ人口1万5000で、どんどん減ってます。サイズとしてはこの1万5000の元黒羽町ぐらいの予算をみんながどう考えるかっていう、小さな予算委員会を日本に作っていく。これを実は国連がブラジルでやったことがあって、市民参加予算っていうプランがあるんです。要するに、小さいサイズで、ブラジルだったらファヴェーラっていう貧困地区***、そこの住人たちに自分たちで水道料金いくらにするかとか、じゃあ学校に費用が要るんだったら学校どうするか、建物をどうするか、みんなで自治で決めてくっていうシステムを小さいサイズでまず作ってみるんです。これ大きいシステムで、例えば国の防衛費がどうとかってなってくると、もうなかなかわけわからないんで、自分たちが住んでいる、例えばここだったら渋谷区かな、渋谷区だったら渋谷区の何々地域でまずやってみるっていう、そういう予算配分の試みを民主主義の中で取り入れていく必要が僕はあると思っています。それが上にどんどんボトムアップで積み上がっていって、国の予算になってくるんですけれども、その国の予算をどう管轄してくかっていうのは我々の自治体のあり方。つまり、今、市区町村があって、県があって、国っていうレベルになってますけど、このヒエラルキーをどういう具合に転換していくかっていう、自治体の制度のあり方にまたつながると思うんですけれども、一番いいの、やっぱり地方の小さい自治体が連合体を組んで、予算協議会みたいのを作って、県予算を作って、県予算を国に上げるとか、そういうボトムアップの体制を作ってく必要が同時にあるってことです。それはすごく大仕事ですけど、そんなプランを考えます。少なくても今の銀行信用創造に任せておけば、バブル経済を見てもわかるように、銀行家たちは自分たちのもうけでしか動かない、そういう予算配分に当然なってしまうということだと思います。だけど、ポイントは民主主義、デモクラシーは小さいサイズで成り立つ、ここは一つヒントじゃないかなと僕は思っています。その実例はさっきのブラジルもあるし、日本だと埼玉県志木市とか、三重県の名張市とか、いくつか例はあるようです。そんなお答えになっちゃうんですけど。
大西 大丈夫ですか。いまひとつ?ちょいずれた?
男性B そういうことが果たしてできるのか***。
白崎 できるようになりますよね。
大西 要するに、だからそうです。最大の問題は、そもそもみんな政府のこと信用してない、政治家とかね。それは我々自身を信用してないってことですね。自分たちが選んでる政府、政治家を信用してないから、それ天につばつけるようなもんで、そこをあきらめちゃったらどうしようもないんですよね。少なくとも、今の仕組みは根本的に間違ってるんで、それを変えたときにそれをちゃんと運用できるかどうかっていうのも我々しだいになると。そこら辺は、できないって言う人は、君ができないって言うんだったらできないかもね。(笑)。でも、やれるよっていうふうにやっぱり変えてく、多分、必要があると思うんですけど、なかなかもう一言で説得するのは難しい***。
白崎 難しいですね。あと、やっぱり僕らの覚悟が問われるわけで、本当に民主主義って、投票して誰か代表者を選んで、それにお任せっていうのは絶対やめなきゃいけないと思います。
大西 そうですね、本当に。フェア党を選んでおきゃ大丈夫っていう、今、ならないです。
白崎 大西つねきにそのTシャツ着て頑張ってくれよって言うだけじゃだめなんです。
大西 そうなんですよ。やっぱりみんなに変わってもらわないと(?)。
白崎 そこはすごい大きなポイント。
男性B それが日本の官僚システムの、本当にどこまで使命感を持って国民のために働いてくれるかっていうところは、しっかりしないと、なかなか難しいよな。
白崎 官僚って一番身近で言うと市役所の職員さんだったりするわけでしょ?
男性B 財務省とかあの辺です。
白崎 それを使うのも実は我々な***。
大西 そうなんですよ。やつらは、官僚は、要するに上司の言うことは基本的に絶対なので、上司を代えちゃうってことです。つまり大臣を代えちゃう。大臣を俺たちで作るって話で。やっぱりそうすると、内閣を自分たちで作る、政治家をどうやって選ぶかって話になるんですね。だから、どこまでいっても我々なので、まあやりましょうよ、みんなで。ね。
白崎 だから、やっぱり今日の話の落ちなっちゃうかもしれませんけど、やっぱり政治運動をどう作っていくかっていうことだと思うんです。
大西 そうなんです。僕がこんなタイトルの本出したのは、これ、絶対政治家じゃないとできないんです、最終的には。学者がいくら話したところで何にもできないんで、おまえそれやれって言われたら、はい、やりますって言う人間が自分の頭から出して言わないと多分だめだと思ってるんで、こういうタイトルにしてます。ほか質問ある方***。
(02:56:14)【アメリカからの独立に対する大西さん覚悟をお聞かせください】
男性C 大西さんに本当に聞きたいことがあるんですよ。私は前に大西さんの通貨のお金の仕組みとか聞いて、まだ***、多分***、総理大臣になると、それもそうだけどそれだけじゃないなって。権力の***できないと。そこで聞きたいんですけど、権力を取るっていうことは、日本は今、安倍さんがああいうかたちでいろいろやっていただいて、丸見えになってきたとこいっぱいあるんですけど、実は、いろんな方たちが今発言し始めてますけども、アメリカの属国の***ってるわけ。これは皆さんご存じかどうか知りませんけども、今までの政権のときは「2+2(ツー・プラス・ツー)」で、米軍と日本の防衛省とか、そして外務省が月1回ぐらいは日米合同委員会ってあって、まあご存じだと思いますけど、そこで日本のいろんなこと決めてるわけですよね。それが最近毎日になってるらしいです。モーニングミーティングっていって、そこを***さした人がそれを国民の前で話し始めたんですけども、***抹殺されてる。とか、あるいは、天皇制が、今、議論されてますけれども、あれはアメリカが作った、平和憲法だといってますけど、例えば天皇っていうものがいなくなったら、日本は憲法を変えて何もできなくなってしまう。議会民主主義もへったくれもないっていうことを、最近、憲法学者的な方たちが言い始めてるわけですよね。憲法のこととか。そういったいろんなことが、アメリカの支配を脱却しないと、例えば大西さんがやりたいと思っても、アメリカが日本のおいしいとこを全部、今、牛耳ってますから、そこを反するようなことやるってなれば、大西さんは何もできないぐらいに(笑)、民主主義なんか、くそもあったりもしないというとこもあるっていうところを、多分、大西さんは知ってると思うんですよ。そういった対アメリカの親米独立、親米従属じゃなくて、親米は親米でもいいんですけども、親米独立するといったところの構想っていうのが、総理大臣ならこうするところに、そらまあ書くわけいかないから、ちらっとヒント的には書いてますけども、その辺を、ちょっと覚悟みたいのを(笑)、お聞かせ願え、これネットでやってるから、ちょっとしゃべれないこともあると思いますけど。
大西 具体的にどうするかっていうのは、今、僕、何の力もないので、できないです。基本的にどこまでいっても、我々みんなの覚悟じゃないですか、これ。我々が本気で独立国として、日本として独立するんだっていう覚悟を持つんですね。その覚悟の示し方の一丁目一番地は在日米軍みんな出てっていただくという、その覚悟をまずしないと。で、それを掲げた政治家を作る必要ありますね。まずは民意を反映するためにね、すくい上げるために。で、つぶされるのかつぶされないのかわかんないですけど、それが一定割合の本当に力を持つようになれば、あとはもう面と向かって言うのが一番いいと思うんです。もう在日米軍出てけと言ったら、多分、出て行かざるを得ないでしょ?アメリカも。面と向かって言ったら。誰も、多分、忖度して言わないんですよ、それ。そもそもみんながそれ本当に言えって言って政治家選んだら、それ言うでしょう?そういう政治家はさすがに言わざるを得ないじゃないですか。だから、僕はもちろん考え方として本にも書いてあるとおり、僕が本で前半部分で言ってることはすべて、9章ぐらいになると、アメリカから独立しないと何もできませんよって書いてあるんですよ、全部読むと。だから、それが一丁目一番地で、それをする覚悟はあるかどうかっていうのは、僕の覚悟じゃなくてみんなにあるかっていう、それを問わないといけないわけですね。だから、まずはそうなるまでに我々はそういう議論を進めてく必要がある。そういうことを誰かが言いだして、どうかなと、俺は嫌だなとか、俺は出てってほしいなとか、そういう、みんながまず考えることによって決断していくと。どこまでいっても最終的に一人一人の決断、それから一人一人の生き死にの問題になります。例えば、他国に攻め込まれたときに相手を殺しに行くのかどうか、自分だったら。それを自分がやれないんだったら誰かにやらせるのか。何で自分ができないのに誰かにやらせることができるのか。そういう一人一人の生き死にの問題からちゃんと発送して、ちゃんと態度を決めてく必要がある。その結果、多くの人たちがどういう結論を出すかっていう。多分、思想とか哲学とか生き方とか死に方とか、そういう議論のビルドアップから最初からしていかなくちゃいけなくて、僕のプランとしてはそれをまずひたすらやるところが、今、1歩目だと思ってます。政治活動しながら政治家としてそういう発言をすることによって、みんなが自分の身近な問題として、政治課題として考えるようになるっていう、それをやってかないと、そういう大事なことを言わないまんま、勝手に忖度して集団的自衛権行使容認とかやってるのが今の政権じゃないですか。みんなに考えさせないことをしてるわけ。僕はみんなに考えさせることをします。それ一番大事だと思ってるんで。その結果どうなるかっていうのは最終的にはわかんないですよね。僕がどっかの時点で死ぬのか、(笑)、排除されるのか、どんな目に遭うのかわかんないですけど、でも、それまではそういうスタンスでやるつもりでいます。ありがとうございます。どなたかほかにいらっしゃいます?こちら先でしたね。
(03:02:36)【ベーシックインカムを配当する根拠は何ですか】
男性D 今日の講演会、非常に楽しみに来て、非常にお二人の連携もよくて、よくわかって、大変有意義な時間でした。私、実は10年少し前ぐらいから大西さんのおっしゃるように何か変だなって思い始めたんですね。自分でいろいろ考えていく中で、話すと長いんですけども、結局、やっぱり通貨改革と、それから、個人の人生保障がないといけないというふうに、帰結としてそういう結論を自分で得たんですね。その中で、通貨改革についてはやはり政府通貨の発行、個人的には国民銀行の通貨権あたり。それを原資にして、国の国家運営、言葉を使うと歳出でいいのかな、歳出も全部政府紙幣で行って、それを起点にして経済を回す。先ほどおっしゃったのは、今の通貨改革は、通貨制度は借金が先にあって、あとからお金が回るというお話で、私もそれじゃおかしいと思うので、やっぱり起点は政府が作るべき。政府のやってるものに、国家経営について、例えば医療、教育、基本生活、あとでBI(ベーシックインカム)ってありますけども、基本生活、基礎研究、安全保障、BIでまかなえない部分の、BIは社会保障とは思ってないんですけども、まあ社会保障、その他、全部政府通貨でやって、もう国債と税の国家運営をやめると、これが一つですね。その中で、ちょっと話長くなっちゃうとまずいんで一つだけ絞るとすると、私、ベーシックインカム非常に必要だと思ってるんですけども、最初、白崎さんのホームページで田中康夫さんとの対談の動画あったんですけど、そっから初めて見て、やっぱり自分の考えてることはある程度正しいんだっていうこと確信得ました。そのあと大西さんの動画を見て、通貨改革は肝で、その中にBIがあるっていうふうには確認しました。で、今日話聞いて、お二人一致してるのが、やはり通貨改革とベーシックインカムっていうは絶対必要だっていうことおっしゃってたので、これで私のいろんな疑問点っていうのは全部払拭されて、今日はこのセミナーを通じて確信になりました。政府通貨発行の通貨改革、プラス、ベーシックインカム、これがもう肝だっていうのは確信しました。間違いない、130%確信した。その中で、白崎さんのおっしゃってる、ホームページありますよね、探る会の。そこのメニューの上のほうにもう政府通貨出てますよね、左。その中のBIですよね。BIをやるときに、政治としてやるときには必ず根拠が必要だと思うんですね。法律の根拠に基づいた政策ですよね。その根拠は何なのかっていう話は今日出てなかったんで、もしその根拠が今あるんであれば、教えてもらいたいなと思います。お願いします。
白崎 根拠というと、二つ、多分あると思うんですけれども、一つは法的な根拠だと思うんですけど、僕がよく言うのは、皆さん、例えば選挙権っていうのお持ちですよね。普通選挙権という具合にいいますけれども、普通選挙権とおんなじように、基本的人権の一つとして収入権というのがあって、お一人お一人が基本的な収入を得る権利が基本的人権として、僕はマネーは基本権だってよく言うんですけれども、憲法に普通収入権は万人が等しく持つという具合に書き込むぐらいの基本的人権の一つという具合にやったらいいというふうに思ってます。それからもう一つは、根拠として経済的な根拠なんですけど、経済的な根拠って、ダグラスがさっき国民配当って言ったのが一番典型なんですけど、配当ってした意味は、お金ってやっぱり大西さんが言ってるように、本当はないんですよ。ないんだけど、あるいは、我々のお金、財布に入ってる1万円だって、あれトイレットペーパーにもならない、何の役にも立たないんですけど、なぜあれが価値を持つかっていうと、それは社会や皆さんにある富を取ってくる請求権、要するに、まさに切符を入れて電車に乗るのとおんなじように、請求するための、一つ、印としてあるわけですよね。だから、具体的に皆さんのサービス、ものを生産する力を引き出してくる権利としてマネーがあるという具合に、経済的には根拠がいっぱいある(?)と思ってるので、その二つの面が大事だと。それで、政治的な権利と経済的権利が一体化する。つまり我々って今、選挙権がある、政治的な自由があるようなふりをさせられてますけど、本来はやっぱり国民配当があって、経済的な裏づけがないと、本当の政治的な権利も実体は持たないんですよね。だから、政治的権利と経済的権利が一体化することだというふうに思ってます。
男性D ありがとうございます。私も先ほどBI必要だっていうお話ししたと思うんですけども、やっぱり政治で政策にするためには法的根拠だって今私も言いました。自分が考える法律的な根拠は憲法の第25条、生存権の保障、これがてっぺんにきていいんじゃないかなというふうに思ってるんですが。
白崎 これも話すと長いんですけど、生存権って今の25条はすごい欠陥があると思っていて、「健康で文化的な最低限度の生活」ってなってるでしょ。よく言うんですけど、私も講演会で。健康や文化の最低限度って何ですかっていうことなんですよね。あれ、最低限度入れることによって、最低の限度を決めるのが厚生労働大臣というふうに、裁判上、判例でなって、結局、生活保護だとか私のやってた福祉機器だとかをみんな決めるのは行政裁量で決められて、私たちの権利に本当はなってないんですよね。だから、25条はもともとベアテ・シロタさんっていう人がGHQ憲法作るときにあの辺担当してたんですけど、最低限度じゃなくって、当時の国際法を参考にして、人間の尊厳ある生活をまかなうための給付っていう具合に彼女はプランを立てたんですけど、上司のホイットニーだったかな、何かにそんなのだめだってカットされちゃったんですよね。最低限度ってあとで出てくるんですけれども、最低限度っていうのはずして、人間尊厳のための***とか何とかっていう具合にすれば、おっしゃるように憲法の上位に持ってったらいいと思います。
男性D 私も、憲法に、今ある生存権の保障っていうのは非常に不備があって問題があると思って。じゃあどうしたらいいかって考えたときに、今、憲法改正論で、憲法9条のことばっかりやってるんですね。そうじゃなくて生存権の保障をまず一番最初にやって、今おっしゃったように必要最小限ではなくて、ベーシックインカムでもお金を配るときに生活の最小限の金額イコール5万円とか7万円とかやってるんですよね。じゃなくて私は、憲法でうたってしまえばいいところは、必要十分な金額というふうに変えて、じゃあ必要十分って何かっていうと、例えば我々が今生活してる中で収入を得なくて何やるっていうと衣食住ですよね。衣食住にいくらかかるのか。それから、文化的な生活するために白物家電をそろえますよね。
大西 質問じゃなくなってるんで、
男性D (笑)。すいません。
大西 ***。質問ほかにある方いらっしゃいますか。
男性D すいません。じゃあ私これで終わりにします。
白崎 でも議論はよくわかりますけどね。
(03:11:28)【資本家や官僚は通貨改革を止めたいのではないか】
男性E 今日はありがとうございました。大西さんの動画を何回か見ただけで、ちょっと、うち、まだ知識としてないので、憲法の話と学術的な話とか出てこないんですが。ざっくり聞きまして、例えば僕が銀行の資本家とか官僚でここに来てたとしたら、普通のサラリーマンで年収もまあぼちぼちなんですけど、***もう絶対止めたいなと思うはずなんですね、この流れを。
大西 とは限んないと思います。
男性E (笑)
大西 そこら辺、僕はみんなのことをある意味信頼してるというか、個人としてね。いろんな立場それぞれあるでしょう。だから、あんまりこの方向性は自分の立場的にプラスになんないなと思っても、個人としてそれに賛同していただければ、多分、その人も変わっていけると思うし、そういった意味で言うと、いろんな人がいて、いろんな反対意見があって、全然それで構わないと思うし、それぞれの感じ方でいいんだと思うんですよ。大事なのはそれぞれが一人一人の意見とか、それを尊重して、それでいいんだよと。基本的に、だからどんな人が来ても、それを止めたいと思う人が来ても、まあそれはそれだし、それでいいと思ってます。(笑)。
白崎 それちょっと、補足でいいですか。そのとおりなんですけど、銀行の話は面白い話があって。私、今、里山舎って会社作って全然お金がないんで、それこそ、不本意ながら、地元の足銀、融資を***(笑)。それで、どういう本出してんですかっつったら、これはあんたのとこのこと書いた本だよって、『負債の網』って見せたんですよ。若い銀行の融資担当者がぜひ読ませてくださいって(笑)、借りたんですよね。で、それ融資の参考にしますって、融資の参考にしたら金貸してくれねえんだろうなと思ってんですけど(笑)。ただ、彼が言いたいのは、若い行員さんが今、地方銀行の行員さんってすーごい大変なんですよ。なぜかっていうと、銀行はもうかんないから。さっき大西さん言った、国債をほとんど日銀が買い上げて、国債の利息も入んないし、貸し出しも増えないし、地方銀行って今、死に絶えそうな、これいっぱいあるんですよ。行員が、例えばうちの足銀***黒羽支店って行員さんの9割はパートさん、非正規、ほとんど女性です。正規の行員さんって3人とか、次長と支店長と若い子、3人ぐらいしかいないんです、田舎だと(笑)。その若い子が一生懸命融資担当とかっつって頑張って営業やって。でも彼の頭の中にあるのは、俺がこんな融資業務をずーっと続けてられんのかなってことだ思うんですよね。つまり、銀行貸し出しを仕事として自分は果たしてやれるんだろうかっていう疑問がわいたんで、この白崎っていう変なやつが作ってる本を読んでみようかなって思ってくれた***、僕はすごいある意味革命的なことだと思って、内心はいいことだ、これで金貸してくれなかったら嫌だなと思ってんですけど(笑)、いいことだと思います。だから、『負債の網』の序文のところにリード・シンプソンさんっていう銀行員が評を書いてんですよ。あれは、自分が銀行員だったときは全くこのマネーシステムのことは考えもしなかった、でもエレン・ブラウンの話を読んでみると、なるほど、僕たちはどういうところで働かされていたのかということをよくわかりましたって言ってるんですよね。だから、そういう銀行の中からの改革っていうのは、半沢直樹じゃないけれども、これから起きる可能性って私はゼロではないというふうに思ってはいます。そのぐらい苦しい状況に、今、地方銀行は置かれているので。
大西 どうぞ。順番的に、オオニシさんと、あと3名ぎりぎりですね。手短に、じゃあお願いします。短く、こっちもございますそ。じゃ、後ろのオオニシさん先で、次。
(03:11:28)【資本家や官僚は通貨改革を止めたいのではないか】
男性E 今日はありがとうございました。大西さんの動画を何回か見ただけで、ちょっと、うち、まだ知識としてないので、憲法の話と学術的な話とか出てこないんですが。ざっくり聞きまして、例えば僕が銀行の資本家とか官僚でここに来てたとしたら、普通のサラリーマンで年収もまあぼちぼちなんですけど、***もう絶対止めたいなと思うはずなんですね、この流れを。
大西 とは限んないと思います。
男性E (笑)
大西 そこら辺、僕はみんなのことをある意味信頼してるというか、個人としてね。いろんな立場それぞれあるでしょう。だから、あんまりこの方向性は自分の立場的にプラスになんないなと思っても、個人としてそれに賛同していただければ、多分、その人も変わっていけると思うし、そういった意味で言うと、いろんな人がいて、いろんな反対意見があって、全然それで構わないと思うし、それぞれの感じ方でいいんだと思うんですよ。大事なのはそれぞれが一人一人の意見とか、それを尊重して、それでいいんだよと。基本的に、だからどんな人が来ても、それを止めたいと思う人が来ても、まあそれはそれだし、それでいいと思ってます。(笑)。
白崎 それちょっと、補足でいいですか。そのとおりなんですけど、銀行の話は面白い話があって。私、今、里山舎って会社作って全然お金がないんで、それこそ、不本意ながら、地元の足銀、融資を***(笑)。それで、どういう本出してんですかっつったら、これはあんたのとこのこと書いた本だよって、『負債の網』って見せたんですよ。若い銀行の融資担当者がぜひ読ませてくださいって(笑)、借りたんですよね。で、それ融資の参考にしますって、融資の参考にしたら金貸してくれねえんだろうなと思ってんですけど(笑)。ただ、彼が言いたいのは、若い行員さんが今、地方銀行の行員さんってすーごい大変なんですよ。なぜかっていうと、銀行はもうかんないから。さっき大西さん言った、国債をほとんど日銀が買い上げて、国債の利息も入んないし、貸し出しも増えないし、地方銀行って今、死に絶えそうな、これいっぱいあるんですよ。行員が、例えばうちの足銀***黒羽支店って行員さんの9割はパートさん、非正規、ほとんど女性です。正規の行員さんって3人とか、次長と支店長と若い子、3人ぐらいしかいないんです、田舎だと(笑)。その若い子が一生懸命融資担当とかっつって頑張って営業やって。でも彼の頭の中にあるのは、俺がこんな融資業務をずーっと続けてられんのかなってことだ思うんですよね。つまり、銀行貸し出しを仕事として自分は果たしてやれるんだろうかっていう疑問がわいたんで、この白崎っていう変なやつが作ってる本を読んでみようかなって思ってくれた***、僕はすごいある意味革命的なことだと思って、内心はいいことだ、これで金貸してくれなかったら嫌だなと思ってんですけど(笑)、いいことだと思います。だから、『負債の網』の序文のところにリード・シンプソンさんっていう銀行員が評を書いてんですよ。あれは、自分が銀行員だったときは全くこのマネーシステムのことは考えもしなかった、でもエレン・ブラウンの話を読んでみると、なるほど、僕たちはどういうところで働かされていたのかということをよくわかりましたって言ってるんですよね。だから、そういう銀行の中からの改革っていうのは、半沢直樹じゃないけれども、これから起きる可能性って私はゼロではないというふうに思ってはいます。そのぐらい苦しい状況に、今、地方銀行は置かれているので。
大西 どうぞ。順番的に、オオニシさんと、あと3名ぎりぎりですね。手短に、じゃあお願いします。短く、こっちもございますそ。じゃ、後ろのオオニシさん先で、次。
(03:18:41)【政府通貨の会計上の仕訳はどうなりますか Facebookやアマゾン銀行についてどう思いますか】
男性G 手短に二個だけ質問させてください。一つはあえてさまつな話なんですが、政府紙幣を発行したときの会計上の仕訳がどうなるかっていう話と、仕訳の経理の仕方ですね。それからもう一つは今話題になってるFacebookやアマゾン銀行の話ですね、この動きについてどう思うか。借方、貸方の***。
大西 借方、貸方っていうのは、政府通貨ですよね?
男性G ええ。
大西 政府通貨の借方、貸方?
男性G 例えば政府が政府通貨を、政府にとって政府通貨を発行するってことは、政府にとっては負債なんでしょうか、それとも資産になるとか、その辺。
白崎 要するに、今の会計システムとは違うシステムになるかどうかっていうことです?
男性G ええ。もしくは、会計システムの中に落とし込んだら、単純にどういうふうに記載されるか、そこがちょっとわかんなかったです。
白崎 それはいろんな議論が多分あると思うんですけど、今の段階でも日銀券っていうのは負債の項目に挙がってるんですね。だけど、あれも僕はおかしいと思っていて、負債の項目に挙げる必要は本当は日銀券もないと思うんですよ。だから、それとおんなじように、政府通貨も負債項目に挙げる必要はなくて、純資産にしたほうがいいのか、ちょっとその辺は今すぐ答え出ませんけれど、会計項目は変えたほうがいいとは思います、まず。それから今の二つ目の質問が大事で、Facebook通貨、Libra(リブラ)でしたっけ?
男性G Libraと、アマゾン銀行とか。
白崎 仮想通貨に関して言うと、Libraもそうなんですけど、あれ、今読んでる情報からだけだと、今の現在の法定通貨で100%リンクするっていうのを書いてありますよね。だから、暗号通貨でブロックチェーンは使うけれども、結局、僕らが使ってる電子マネーとほとんど機能は変わらないんじゃないかということがまず一つと、ただし運用してったときに、やっぱり暗号通貨の最大の問題っていうのは、要するにマネーは公共のものなんですよね。パブリックなものじゃなきゃいけないのに、ああいう私的な大企業が、たとえマーケットが大きいといっても、運用することに政治的な正義性があるかっていうことを僕はすごい疑問を感じていて、そこでやっぱり破綻するんじゃないかなっていう、これあくまで予測ですけどね、気はします。だから、さっそく、どこだっけな、Libraに関しては中国だったかどこだったか、すぐちゃちゃ入れてました。アメリカも入れたと思うんです。
男性G みんな入れてます。
白崎 入れてますよね。
男性G 銀行業が逆に要らなくなっちゃいますから、既存の。
白崎 だから、いわゆる暗号通貨の持っている通貨発行の権利を銀行や国家から分散するというとこの発想はわからないでもないんですけれども、結局、それは通貨の価値をインフラから実は特権的なものにすり替えちゃうっていう***。
男性G 寡占的に巨大なIT企業が総取りしようっていう、
白崎 そうです。
男性G たくらみが***。
白崎 私はそういう具合に見てます。結局GAFA(ガーファ Google、Amazon.com、Facebook、Apple Inc.)の問題っていうのは、インターネット事業っていうのは要するに消費だけを分散したけれども、利益だけはものすごい一極集中で、銀行経済を最も極限にしたものです。やっぱりそれは僕たちの目指す社会ではあり得ないと思います。
男性G わかりました。ありがとうございます。
大西 次。これ最後になるかな、時間的に***。
(03:22:10)【MMT勢力と一緒になったほうがいいのではないか】
男性H まず考え方は間違いないかなっていうことで、いろいろあったですので(?)、大西さんの***続けて(?)***と思って(?)はます。それで、基本的には支持。ただ、今日はMMTとのかかわりで話をされて、これが経過措置的には意味があるけれども、その先についてはどうかわからないけど、この部分では走らせるなら走らせていいという部分があるということで、れいわなんかも悪評はしないっていうことで、意味が見えました。が、ちょっと思うのは、自民党の西田議員とか安藤議員とか、MMT勢力はかなり強いし、しかもMMTでやってる中野、
大西 中野剛志さん?
男性H ええ。あと、
大西 ***。
男性H ***はやっぱりすごいなあというふうに思うんで、一大勢力として、こういう勢力を何らかのかたちで、まあ相手は嫌がるかもしれないけれど、結集して大きな運動にしないと、選挙金かかりすぎるし、遠すぎるし、時間(?)がすごい大変だと。だから、努力ものすごくわかります。で、支持します。が、香港のああいう運動じゃないけれど、もう少しそういう***のものを入れないともたないんじゃないかっていうか、そういう***なんじゃないかって、***からMMTでもう少し***て***してって、まずそこは経過措置かもしれないけど、もう少し***絞れ(?)ないかなっていうのが僕の考えです。
大西 そもそもああいう、僕なんかは、西田さんとか、そもそも自民党の議員さんと何かができるかというと、もう全然相手にもされないので、(笑)、僕ができること多分全然ないと思うんですよ、そういった意味で言うと。僕にできるのは自分にできることをやるだけの話なんで。どこまでいっても、もう本当にさっきからずーっと言ってるんですけど、MMTとか財政金融とか、そういう話じゃないです、今起きてるのは。本当にこれから起きるのはもう世界変革です。断言します、これ、パラダイムのシフトがきてます。だから価値観の転換なんですよ。いくらテクニカルなMMTがどうのこうの、考えが似てるとか何とかっていうのも、全部似て非なるものです。何でかっていうと、そのおっきなビジョンがないんです、彼らには、どこまでいっても。その人たちといくら固まってやったところで、本気にでっかい数はできません。僕、本気で信じてるんですよ、世界変えるって。で、世界もう変わり始めてると思ってます。みんな、皆さん一人一人の心の中で変わってるんです。みんなわかってるんです。それを、本当、顕在化させるのは、実はこういう難しい講演会じゃないです、MMTとかでは。もっと本当に、一般の女性たちだったりとか、子どもたちの未来を心配してる、逆にお金の話とか何にもわかんないけど、本当に何かいいことのために(?)、いい未来を求めてる人たちが気持ちで動きだすってね。難しい頭でじゃなくて。その人たちを集めてでっかい固まりにしないと、僕は絶対政治は動かないと思うし、既に今までのあらゆる野党系の政治運動、全部失敗してきたのは頭でやってるからです。そういった意味で言うと、僕、実はこんな話をしながらやろうとしてることはそういう人たちとは全然違うんです。皆さんも、多分、僕に直接話を聞くまで理解できないと思うんですよ。今日もこういう話は僕あんまりしませんでした。基本的に今日はこういう趣旨の会なんで、MMTとか金融とか経済の話しますけど、実際に僕の講演会、3時間ドア締め切って散々聞かされると、こいつは全然違うんだなって理解できる。それは金融とか経済の人じゃないっていうことを理解する。僕はメッセンジャーです。メッセージ発信です。この地球にもう本当にそろそろおっきな変化を地球上に起こさないといけませんよって、そういうメッセージ発信をしている、もうはっきり言っておかしな人です。
会場 (笑)
大西 経済の専門とかそうじゃなくて、完全に頭のいかれたおかしなやつです。もう***。そうじゃないと、今、でっかい変化は起きないんです。それを本気でやろうとしてます。だから、そういう、今、考え方で言うと、れいわなのか、あと、オリーブの何とかとか、いろいろいわれてますけけど、そんな次元の話じゃないです。もう全然違う次元の話を僕はしてます。僕はメッセージを発してるのは、多分、こんな短い間でも何か伝わったと思います。その次元のメッセージを発してます。その次元で感じた人がじゃあ一緒にやろうってなるかどうかっていうことをやってます。っていうことで、今日の話を締めたい***。僕の3時間の講演ぜひ聞きに来てください。この話が3時間続きます。(笑)。
会場 (笑)
大西 まあそんなことはないですけど、お金の発行の仕組みもしますけど、でも本当にこの次元のメッセージを発して、それで、僕はでっかい数を作ろうと思ってます。っていうんで、とりあえず、でも、短い間でも、短いっていうか今日3時間ありましたけど、こういう、言葉だけじゃない、言葉を超えた何かを聞きに来てくださって、僕は本当に感謝してます。ありがとうございました。
会場 (拍手)
大西 白崎さん、ありがとうございました。白崎一裕さんでした。
会場 (拍手)
大西 このあと、僕、ホールに行きますんで、もし本買っていただいて何か一言書けっていう場合は書きますので、***ます。あと、白崎さんの本も売ってますんで、ぜひ今日買ってって読んでみてください。
白崎 ありがとうございました。
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/711.html