2020年1月10日 毎日新聞 東京朝刊
“「桜を見る会」名簿廃棄”
— 但馬問屋 (@wanpakuten) 2020年1月10日
菅官房長官
「公文書管理法の関連規定、内閣府の文書管理規則に違反する対応だった」
→「再発防止を指示」
スガ氏、規則違反を認める!!
…が、責任者・事務担当への懲戒処分もなし。
何の意味もないんだよ💢 pic.twitter.com/48S78PFXC8
桜見る会名簿、不記載は「違法」 − 菅氏認める、内閣府対応にhttps://t.co/lQeGPgvYmp
— 共同通信公式 (@kyodo_official) 2020年1月10日
#桜を見る会 の招待者名簿が管理簿に記載されず廃棄されたことについて、菅官房長官は「公文書管理法に違反する対応だった」と認めました。記者会見の詳報です。https://t.co/YZcWeX07lG
— 毎日新聞統合デジタル取材センター 「汚れた桜」予約受付中! (@mainichi_dmnd) 2020年1月10日
”菅氏は会見で「公文書管理法の関連規定、内閣府の文書管理規則に違反する対応だったと考えている」と述べ、桜を見る会の招待者名簿の管理実態が法の定める手続きから逸脱していたことを認めた。
— 朝日新聞官邸クラブ (@asahi_kantei) 2020年1月10日
” https://t.co/iixRz9FCIF
桜見る会名簿、不記載は「違法」 菅氏認める、内閣府対応に
https://this.kiji.is/588215789166740577?c=39550187727945729
2020/1/10 13:22 共同通信
記者会見する菅官房長官=10日午前、首相官邸
菅義偉官房長官は10日の記者会見で、首相主催の「桜を見る会」の招待者名簿を「行政文書ファイル管理簿」に記載していなかった内閣府の対応に関し、公文書管理法違反に当たると認めた。「公文書管理法の関連規定、内閣府の文書管理規則に違反する対応だった」と述べた。
菅氏は不記載となった理由を事務的な記載漏れと説明。「二度と起こらないよう、チェック態勢も今のままで良いとは思っていない」と述べ、再発防止を徹底する考えを示した。不記載だったのは、2013〜17年度分の桜を見る会の招待者名簿。公文書管理法はファイルの名称や保存期間などを管理簿に記載するよう義務付けている。
「桜」名簿、保管記録もなし 公文書管理法違反の疑い
https://mainichi.jp/articles/20200110/ddm/001/010/102000c
毎日新聞 2020年1月10日 東京朝刊
首相主催の「桜を見る会」を巡り、菅義偉官房長官は9日の記者会見で、2017年度まで5年間の招待者名簿について「内閣府の当時の担当者の記憶では、行政文書ファイル管理簿に記載がなかった」と述べた。内閣府は従来、17年度までの招待者名簿は「保存期間1年の行政文書」だと説明していたが、実際には公文書管理法上の義務である管理簿への記載を怠り、当初から行政文書として管理していなかった疑いが浮上した。
公文書管理法7条は、保存期間が1年以上の行政文書について、文書ファイルの名称や保存期間などを管理簿に記載するよう行政機関の長(内閣府は首相)に義務づけている。各府省は、公文書管理に関するルールを定めた政府のガイドラインに基づき、具体的な管理方法を文書管理規則で定めている。
菅氏は9日の会見で「管理簿に記載すべきものが記載されていなかった。内閣府の文書管理規則に沿った対応がされておらず、内閣府に文書管理の徹底を指示した」と述べた。
これまで内閣府は招待者名簿の保存期間について、17年度までは「1年」、18年度以降は管理簿への記載義務がない「1年未満」に設定していたと説明。安倍晋三首相や自民党の推薦による招待者数が増加した推移などについて、「既に名簿を廃棄したため分からない」などとしていた。
ところが、17年度までの名簿について、ガイドライン上の義務である廃棄記録を残していなかったことに続き、そもそも管理簿にも記載していなかったことが判明した。保管や廃棄の状況を裏付けられない事態になっている。菅氏は管理簿への不記載の理由について「内閣府に聞いてほしい」と説明。内閣府は「現時点では詳細は不明」としている。【秋山信一】
「桜を見る会」名簿不記載 「公文書管理法に違反」 10日の菅氏会見詳報
https://mainichi.jp/articles/20200110/k00/00m/010/141000c
毎日新聞 2020年1月10日 15時15分(最終更新 1月10日 15時30分)
菅義偉官房長官=川田雅浩撮影
菅義偉官房長官は10日の記者会見で、安倍晋三首相が主催した2013〜17年の「桜を見る会」の招待者名簿の廃棄記録や、行政文書を管理するための帳簿への記載がなかったことについて「公文書管理法に違反する対応だった」と認めた。「桜を見る会」の責任者である菅官房長官の責任については明言を避けた。主な一問一答は次の通り。【政治部、統合デジタル取材センター】
法令違反の原因「対応意識が少なかったんじゃないでしょうか」
――昨日の会見で2013〜17年の招待者名簿について、(公文書管理法で記載が義務づけられた)行政文書ファイル管理簿に記載がなかったという説明がありました。長官としては、公文書管理法に反していたという認識はあるんでしょうか。
◆記載漏れについてでありますけども、改めて確認をいたしました。その結果として、公文書管理法の関連規定、および内閣府の文書管理規則に違反する対応だったと、このように考えます。
――そうなると、第2次安倍政権での「桜を見る会」で保存すべき名簿は全て管理簿に記載されていなかったということになりますけれども、なぜこのような運用になっていたんでしょうか。
◆そこは担当者に確認をしているところでありますけれども、そうした問題に対しての対応意識が少なかったんじゃないでしょうか。(※事務方からメモが差し入れられる)まあ、そういう中で、内閣府に確認をする中で、そうした意識の中で記載がなかったと、そういうことだと。
本当に名簿は1年保存されていたのか
――管理簿への記載がなかったわけですけれども、本当に名簿はこれまで1年間保存されていたんでしょうか。
◆あの、そうだろうというふうに思います。あの、そういうふうに思ってます。
――管理簿への記載がなかったのに、なぜそう言えるのでしょうか。
◆事務的に、そこは内閣府で確認をしております。
――招待者名簿の管理簿や廃棄簿への記載がなく、ルールを逸脱した運用が行われてきました。長官はこれまで「ルールに基づいた保存、廃棄が行われた」と説明してこられましたが、この発言は何に基づいておっしゃっていたのでしょうか。
◆あの、私に対しての質問は、当時、その1年未満とした今年、去年(※ママ。政府は18年4月、招待者名簿の保存期間を「1年」から「1年未満」に変更した)の質問だったというふうに思います。そういう中においては、ルールに基づいて、適切に対応してきている。そういうことを私は申し上げてきました。
――公文書管理法の施行以降、政府内で1年以上の文書が管理簿に未記載だった事例を把握していますか。こうした事例はしばしばあるのでしょうか。
◆まず、内閣府や各省庁が行う、これ内部監査、その中でそのような事例が把握されていることもあると、このように聞いています。そのような場合、どうなっているのかということを聞きましたら、内閣府から各省庁に対し、注意喚起や必要な指導・助言、これは行ってきているようです。詳細は内閣府の公文書管理の担当にお尋ねいただきたい。このように思います。
――公文書管理法では管理簿に記載された行政文書を廃棄する際、首相の同意、実際の運用上は内閣府公文書管理課の同意を得る必要があります。管理簿自体に記載がなかったということは、こうした審査手続きを経ずに、担当部署が勝手に廃棄していたことになります。そうした認識でよいでしょうか。違うとすれば、どういう手続きで廃棄したと認識しているのでしょうか。
◆あの、当時の担当者によれば、管理簿、および廃棄簿に記載がなかったことから、廃棄の際に事前同意の手続き、これも得ていなかったということであります。
責任の所在については答えず
――先ほど公文書管理法違反を認めましたけど、どの部分が違反だったという認識でしょうか。
◆あの、私、昨日の発言の中で、この廃棄して、同意も得ずに廃棄したというのはそのことだと思います。
――管理簿に未記載だったこと自体はいかがでしょうか。
◆いや、それもそうじゃないですか。
――一般論として、管理簿への記載がなければ、廃棄の審査を含めて公文書管理が適切に行われていたかは分からず、公文書管理の仕組みが根底から覆ることになります。政府内では他にも同様の事案があるとおっしゃったが、今回の事案が深刻な事態であるとの認識はありますか。内閣府の責任、また「桜を見る会」責任者の長官自身の責任をどう考えますか。
◆あのー、担当者に詳細のことを聞きましたら、そうした事実があったということは事実でありますから、まあ、こうしたことは二度と再び起こすことがないように、そこはしっかりと内部で注意等をですね、そこはしっかり行っているところだと思っています。
――13〜17年の保存期間1年だった招待者名簿の管理はルールに基づいて行わず、公文書管理法違反だったとおっしゃった。にもかかわらず、直後の18年4月からは招待者名簿の保存期間は1年未満と即廃棄が可能な形に変更されています。5年間、管理簿にもなく、保存期間1年の設定が適切だったか、また不都合があったのか検証できるはずはないと思うが、どういう議論、経緯で1年未満の設定に変えたのでしょうか。
◆あのー、公文書管理法に基づいてガイドラインの見直し等があった時に、そのような形にしたということを報告を受けています。
「事務的な記録漏れ」と繰り返す
――先ほどのご答弁で、当時の名簿の管理を担当していた方が管理簿や廃棄簿に記載がなかったので、公文書管理課の事前の同意は廃棄時に必要ないと判断されたとおっしゃったが、そうすると当時の名簿管理の担当者は名簿が公文書、行政文書だという認識はなかったということでしょうか。
◆私、詳細については承知してませんけども、内閣府に確認したが、その事務的な記載漏れということでありました。
――未記載の経緯については今、担当者に確認されているというが、調査しているということでいいのでしょうか。
◆あの、確認した中で、事務的な記録漏れだったということであります。
――先ほど、こうしたことが二度と起こらないようにとおっしゃった。問題が起きたときに、長官はそういう答弁をすることが多いのですが、そもそもその前提として過去に何があったかであるとか、何が問題だったか、責任がどうだったかというのはきちんと把握されないと次の再発防止には進めないと思います。今回のこうした法律違反があったことについて、責任者としてはどういう行政責任があったと考え、それについて国民に対してどのような思いをお持ちなのでしょうか。
◆これ、昨日も質問される中で、私自身が直接もう一度調べさせていただきました。まあ、そういう中で、そうした事務的な記載漏れとか、これ数人でやっているようでありまして、そうした関係者から聞いたところ、そういう内容でありました。ですから、今後、二度と再びこうしたことが起こることがないように、チェック態勢というのも今のままでいいとは思っていません。
菅氏、違法性認めるも「5年連続記載漏れ」の不自然さ 「桜を見る会」名簿
https://mainichi.jp/articles/20200110/k00/00m/010/150000c
毎日新聞 2020年1月10日 15時32分(最終更新 1月10日 15時32分)
記者会見で質問を受ける菅義偉官房長官=首相官邸で2020年1月9日午前11時25分、川田雅浩撮影
事務的ミスが続いただけか、意図的か――。菅義偉官房長官は10日の記者会見で、安倍晋三首相主催の「桜を見る会」を巡り、2017年度までの5年間の招待者名簿が行政文書ファイル管理簿に記載されていなかった問題について「公文書管理法に違反する対応だった」と違法性を認めた。ただ、未記載の理由は「事務的な記載漏れ」だと釈明。5年連続で「記載漏れ」が続いたとは考えにくく、不自然な印象であるため、野党からは「意図的な不記載だ」との批判も出ている。
公文書管理法では、行政文書を適切に管理するため、1年以上保存する文書ファイルの名称や種別、保存期間などを管理簿に記載することを義務づけている。菅氏は9日の会見では管理簿への未記載について「内閣府の文書管理規則に沿った対応がされていなかった」とだけ説明していたが、10日には「改めて確認をした結果、公文書管理法の関連規定、および内閣府の文書管理規則に違反する対応だった」と違法性を認めた。
また「担当者の(公文書管理などの)問題への対応意識が少なかった」と釈明。文書による裏付けがない中で、名簿が当時の内閣府の解釈に沿って1年間保存されていたのか問われると、「そういうふうに思う。事務的に確認している」と述べた。
自身の責任を問われたが、明確には返答せず、「二度と再びこうしたことが起こることがないように、内部で注意などをしっかり行っている」と強調。「チェック態勢も今のままで良いとは思っていない」とも述べ、再発防止を徹底する考えを示した。
17年度までの5年間の招待者名簿を巡っては、管理簿に記載されず、廃棄記録も残されなかったことが判明している。野党側からは「首相らの推薦者を含めて、政治家がらみの名簿だから、行政文書として意図的に残さなかったのではないか」との指摘が出ている。【秋山信一】
「桜を見る会」招待者名簿 13年度から「行政文書で管理せず」の疑い 管理簿に不記載
https://mainichi.jp/articles/20200109/k00/00m/010/199000c
毎日新聞 2020年1月9日 19時30分(最終更新 1月9日 20時45分)
「桜を見る会」で招待客たちと記念撮影する安倍晋三首相夫妻(中央右)=東京都新宿区の新宿御苑で2019年4月13日、喜屋武真之介撮影
首相主催の「桜を見る会」を巡り、菅義偉官房長官は9日の記者会見で、2017年度まで5年間の招待者名簿について「内閣府の当時の担当者の記憶では、行政文書ファイル管理簿に記載がなかった」と述べた。内閣府は従来、17年度までの招待者名簿は「保存期間1年の行政文書」だと説明していたが、実際には公文書管理法上の義務である管理簿への記載を怠り、当初から行政文書として管理していなかった疑いが浮上した。
公文書管理法7条は、保存期間が1年以上の行政文書について、文書ファイルの名称や保存期間などを管理簿に記載するよう行政機関の長(内閣府は首相)に義務づけている。各府省は、公文書管理に関するルールを定めた政府のガイドラインに基づき、具体的な管理方法を文書管理規則で定めている。
記者会見で質問を受ける菅義偉官房長官=首相官邸で2020年1月9日午前11時25分、川田雅浩撮影
菅氏は9日の会見で「管理簿に記載すべきものが記載されていなかった。内閣府の文書管理規則に沿った対応がされておらず、内閣府に文書管理の徹底を指示した」と述べた。
これまで内閣府は招待者名簿の保存期間について、17年度までは「1年」、18年度以降は管理簿への記載義務がない「1年未満」に設定していたと説明。安倍晋三首相や自民党の推薦による招待者数が増加した推移などについて、「既に名簿を廃棄したため分からない」などとしていた。
ところが、17年度までの名簿について、ガイドライン上の義務である廃棄記録を残していなかったことに続き、そもそも管理簿にも記載していなかったことが判明した。保管や廃棄の状況を裏付けられない事態になっている。
菅氏は管理簿への不記載の理由について「内閣府に聞いてほしい」と説明。内閣府は「現時点では詳細は不明」としている。【秋山信一】
「記録残さずに廃棄はいかんだろう」に内閣府課長「いかんです」 桜を見る会野党ヒアリング
https://mainichi.jp/articles/20200109/k00/00m/010/214000c
毎日新聞 2020年1月9日 20時12分(最終更新 1月9日 21時01分)
安倍晋三首相主催の「桜を見る会」を巡る問題の野党追及本部のヒアリングで質問に答える内閣府などの担当者たち=国会内で2020年1月9日午前11時42分、川田雅浩撮影
安倍晋三首相主催の「桜を見る会」を巡る問題で、野党の合同追及本部は9日、政府側にヒアリングを行った。内閣府が2013〜17年に招待者名簿を廃棄した際、政府のガイドラインに従わず、廃棄記録を残さなかった点や、招待者の決裁について質問が集中した。主なやりとりは以下の通り。【江畑佳明、吉井理記/統合デジタル取材センター】
予算の範囲に抑えようとしなかった?
奥野総一郎衆院議員(国民民主) (桜を見る会は)予算上、毎年8000人で積算している。実際の参加は1万人だが、予算の枠内で抑えようというチェックはしなかったのか。本来なら予算の範囲に抑えなければならないはず。言われたままノーチェックだったということか。
中井亨・内閣官房参事官 ノーチェックということ自体は必ずしも正確ではないと思いますが、人数が増えたことについては、総理も官房長官も述べているように、過去の慣例のなかで増えてきたことを反省しなければならないと思います。
奥野議員 予算要求と異なるのは仕方ない、歯止めをかけずに招待状を出したということか。
中井参事官 結果として増えてきたことは事実です。
5年間の招待者名簿の廃棄「時期は記憶なし」は本当か?
原口一博衆院議員(国民民主) 7日の官房長官記者会見で、記者から「2017年度までの5年間、招待者名簿などの廃棄記録を残していなかった」と指摘があった。公文書管理ガイドラインに違反していたことになる。菅義偉官房長官は「招待者名簿について廃棄簿に記載がなく、当時の担当者に聞き取りをしたが、記憶が鮮明でなく経緯についてはわからない」と答えている。これは事実か。
酒田元洋・内閣府官房総務課長 まず、保存期間1年以上の文書は、保存期間が満了したときに廃棄簿に記載しなくてはならないと承知しております。2013〜17年の5年間は、廃棄簿に記載がなかった。どうして記載がないのか、当時の担当者に確認したら、記憶が鮮明でないのでわからないという報告を受けております。招待者名簿を管理していたのは内閣府の非常に限られたメンバーでやっていたので、廃棄の時期は不明ですが、廃棄済みであることは確かでございます。
原口議員 なぜ? 廃棄簿に記載がなく、担当者に聞き取りをしたが経緯はわからない。ということは、廃棄していないのでは。
酒田課長 担当者はいつかは記憶にないけれども、廃棄をしたと。
原口議員 ガイドライン違反をいつしたかわからない、そこで済ませているのか。
酒田課長 そこで済ませているというか、廃棄簿に記載せずに廃棄してしまったということです。
原口議員 してしまったらいかんだろう。
酒田課長 いかんです。
山井和則衆院議員(無所属) 絶対におかしい。人間の記憶で、いつ廃棄したかわからないけど廃棄したというのはありえない。(実際は招待者名簿が)残っているのでは。
酒田課長 実際問題、残っていないということと、本人の聞き取りも合わせて……。
山井議員 どこかに隠してあるだけで、まだ持っているのではないか。絶対にないと断言できるのか。
原口議員 なぜ廃棄簿に記載しなければいけないのか。
富永健嗣・内閣府公文書管理課長 文書管理制度のなかで、保存期間が満了したときに取り得る措置は二つあります。国立公文書館に移管するのか、廃棄するのか。一連のプロセスがきちんと行われているかをわかるようにしておくということです。
「いつ廃棄したかわからない」はありえない
原口議員 ガイドラインでは後から確認できるようにしている。記載がなければ確認できない。
山井議員 絶対にないと断言できるのか。
酒田課長 招待者名簿を管理・作成しているメンバーは限られています。そういった者に確認したところ、廃棄したと言っています。
黒岩宇洋衆院議員(立憲民主) 5年間で、担当者は代わっているのか。
酒田課長 5年の中で担当者がずっと一緒だったのではございません。
安倍晋三首相主催の「桜を見る会」を巡る問題の野党追及本部のヒアリングで内閣府などの担当者たちに質問する議員たち=国会内で2020年1月9日午前11時41分、川田雅浩撮影
黒岩議員 何人いるのか。
酒田課長 人数は承知しておりません。
原口議員 聞き取りをしているのだから、何人に聞き取りをしたか知っているはずだ。知らないとは言えない。
酒田課長 人事課のほうで確認したということでございます。
黒岩議員 おかしいじゃないか。人事課の話も全部確認してここに来ているのではないか。5年間で担当は何人か。
酒田課長 何人というところまでは聞いておりません。
原口議員 何人かはわからないけれど、その人たち全員がガイドライン違反をしたということか。それはありえない。
黒岩議員 5年分聞き取りしたのだろうから、聞き取りをした文書はあるだろう。
酒田課長 そういった文書があるか承知しておりません。
黒岩議員 人事課長を出して。
山井議員 (招待者名簿を担当していた)全員が、(廃棄簿に)記載するのを忘れていた。全員がご丁寧に、「いつ廃棄したかは覚えていない」。それはありえない。
「勝手に廃棄」は処分対象になるのでは?
黒岩議員 (招待者名簿は、公文書管理法で文書の名称や保存期間などの記載が義務づけられている)行政文書ファイル管理簿に入れた後に廃棄したことになる。
酒田課長 行政文書ファイル管理簿に載せたのか、載せていないかがわからないということです。
原口議員 管理簿に載せているかいないかもわからないのか。
奥野議員 それではガイドライン違反になるのではないか。きちんと調査をして、行政文書ファイル管理簿にいつ載せたのか、載せていないのかはっきりさせてほしい。
黒岩議員 ガイドラインを説明して。
富永課長 「行政文書の管理に関するガイドライン」は内閣総理大臣決定という形式でして、位置づけとしては、公文書管理法に基づいて各省の文書管理規則を定めるよう義務づけられています。この文書管理規則を作る上で、盛り込む必要のある事項をガイドラインとして決めたというものです。
奥野議員 今の話だと、ガイドラインは内閣府の文書規則になって盛り込まれている。つまり、(招待者名簿を)行政文書ファイル管理簿に載せていない、あるいは勝手に廃棄するのは、内閣府の規則違反になるということだ。内閣府は調査が必要だ。
酒田課長 いろんなやり方があると思いますが、どういう経緯で廃棄簿に載せなかったのか、そういったことについてはきちんと調査しなくちゃいけないのかなと思います。
黒岩議員 省令違反になれば、処分の対象になりうるはずだ。
酒田課長 処分の対象になるかどうか、ここで軽々にここで申し上げることは差し控えたいと思います。
入札前の業者との打ち合わせ、2017年から
黒岩議員 入札前に行っていた業者との打ち合わせについて。2017年以前は、いつから打ち合わせするようになったか? 打ち合わせを受けて仕様書が作成されたのはいつか?
酒田課長 確認しましたところ、2017年からで、17、18、19年ということでした。それから、仕様書を作成したのはいつごろか。要するに仕様書ができたのはいつかと解釈しました。直近の19年については、飲食業務の公告は2月28日でした。従って、2月下旬ごろに完成したということです。設営業務は公告が3月14日。従って、こちらの仕様書は、3月14日の少し前の時期にできていた。それから、打ち合わせのメモは特に残っていないということでした。それから、仕様書は今、提出に向けて準備しているところです。
山井議員 過去3回は、事前の面談なり打ち合わせをしたということ?
酒田課長 はい。打ち合わせという言葉がいいかどうかはあれですが、気づきの点をお伺いする場を設けさせていただいたと。
山井議員 「今年は何日です」という話はしているのだろう。
酒田課長 日程は何日というのは、まだその時点で決まっておりません。ですので、お話はしていないのですが、ただ、過去、これくらいの時期に、過去の例として、どれくらいの時期にやってきていますという話はどうもしたようです。
山井議員 振り返りと言いながら、過去の事例をもとに、4月のこれくらいの時期だったという話は、事実上今年の時期を類推させる。それは、入札に関して非常に重要な情報では? 事前の打ち合わせそのものだ。
酒田課長 日程につきましては、過去どういうふうにやっていたのか、いつごろやっていたのかというのは、例えば首相官邸HPなどを見れば明らかですし、新聞報道で出されています。過去いつやっていたかをお伝えすることで、何かメリットがあるというふうには考えておりません。
招待者の決裁を取らなくなったのは「事務の簡素化」
黒岩議員 「桜を見る会」に参加者を招待する際、(民主党政権の2012年まで)首相決裁を取っていた理由と、(第2次安倍晋三政権の2013年から)決裁を取らなくなった理由は?
酒田課長 2010年までは取っていました。11、12年は会を開催していません。13年以降は決裁簿を確認したところ、こういった決裁を取った形跡がなく、そういったことを前回、説明させていただきました。
黒岩議員 不思議でしょうがない。安倍さんが首相になったとたんに決裁がなくなった。決裁規定を変更しているはずなので、「決裁規定を変更した」という決裁文書を出して。
酒田課長 決裁規定を変更した、ということは特にございません。どういったものを決裁するかはそれぞれの省庁や部署の判断です。「桜を見る会」の手続きについて決裁を取るかどうか、当時の判断は「事務の簡素化」の一環として取らなくなったということです。
黒岩議員 決裁規定はないのか。
酒田課長 決裁規定で「『桜を見る会』の決裁を取るのをやめる」というものはございません。
奥野議員 もともとこれは首相決裁だった。首相主催だから。最終的に誰を招待するか、首相にはかっているわけだ。それを簡素化のためにやめたなら、首相の了解を取ってやめたのか。
酒田課長 13年当時の担当者に聞き取りをしましたが、なぜ決裁をやめたのかについてはっきりした記憶がないということでございます。
安倍晋三首相主催の「桜を見る会」を巡る問題の野党追及本部のヒアリングで内閣府などの担当者たちに質問する議員たち(右列)=国会内で2020年1月9日午前11時39分、川田雅浩撮影
奥野議員 もう一回経緯を洗い直してほしい。あまりにずさんだ。
酒田課長 きちんと当時の担当者に確認した上でお答えさせていただいておりまして、何度聞いても同じなんじゃないかなあと思います。
原口議員 じゃ、なんで「事務の簡素化(で決裁をやめた)」と分かるのか。
酒田課長 ま、事務の簡素化、毎年の慣行でやってきて、事務の簡素化ということだと思います。
原口議員 だってさっきあなたは、担当者が「なぜか分からないと言っている」と言った。
酒田課長 事務の簡素化の一環として、(決裁を)行わないことにした、というのが、当時の状況からしてそうだったのかなと思います。
原口議員 それは酒田課長の推測?
酒田課長 いえいえ。当時、事務を簡素化していこうという流れがあったかと思います。
奥野議員 どのレベルに(簡素化で決裁をやめたと)確認したのか。
酒田課長 担当に確認いたしましたけれども、どういった経緯で決裁を取らなくなったのか、詳しいことは分からないということでございます。
奥野議員 聞いた担当というのは係長なのか課長なのか局長レベルなのか。
酒田課長 まさに担当者です。
原口議員 人事課の記録・調査係に聞いたのか。
酒田課長 人事課で当時担当していた者に確認をいたしました。
奥野議員 その上司に確認しなかったのか。
酒田課長 担当者に確認しました。
柚木道義衆院議員(無所属) それを認めてしまったら、結局、誰の責任かも分からない。税金が目的外使用されても誰も責任を取らなくていいと、皆さんがしたことになる。
酒田課長 決裁を取ったか取っていないかは、直接リンクしないのかなあと思いますけれど、いずれにせよ担当に確認しましたが、「事務の簡素化」以上に詳しくは分からなかったということです。
黒岩議員 担当者は1人以上?
酒田課長 そこは控えたいと思います。
何人に確認したかは「本質ではない」
黒岩議員 1人か2人か答えられないのはどうして? 個人情報? セキュリティー?
酒田課長 当時担当していた者に確認したということでございます。
黒岩議員 だから何人か聞いている。名前も聞いていない。
酒田課長 当時担当していた者に確認を……。
黒岩議員 だから1人なのか2人以上なのか。なぜ答えられないのか。
酒田課長 当時の担当に確認を……。
黒岩議員 何を言っているのか。なんで答えられないのか。
酒田課長 あのう、すいません。なんで答えられないのかですが、当時の担当に確認をさせていただきました。それが何人なのかは、あんまり本質なのではないんじゃないかと思います。当時の担当に私、確認をいたしまして、このようにお答えをさせていただいております。
黒岩議員 本質かどうかじゃない。ここで私が教えてほしいと言っている。
酒田課長 ……。
原口議員 いや、本質だ。だって2人が「分からない」と言っているのか、1人が「分からない」と言っているのか。
黒岩議員 だから何人か。
酒田課長 当時の担当に確認をしたということでございまして、それ以上のお答えは差し控えさせて頂きます。
(野党側「ちょっと待てよ」などとどよめき)
原口議員 あなた、安倍首相の答弁によく似ている。私たちが聞くと、「そんなことは大事じゃない。こっちが大事です」と。このはぐらかしはダメ。だって当時の人の記憶がないのだろう。
酒田課長 事務の効率化以上に、確かな記憶はなかなかないということでございます。
原口議員 あなたはここに(内閣府を)代表して来ているといいながら、システムについても答えなければ、人事課のことについても分からない。(野党が)「人事課の担当者に来てほしい」と言えば、「私が代表して来て答えますからその人たちはいりません」と。この態度はよくない。