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2019年9月28日00時01分 〜
記事 [政治・選挙・NHK265] 政府の悪辣な仕打ち。補助金不交付で表現の自由を圧迫。(澤藤統一郎の憲法日記) 

「えっ、まさか。」「そこまでやるか。」「いくらなんでも,やり過ぎだろう。」というのが第一印象だった。文化庁の「あいちトリエンナーレ補助金不交付」問題である。主催の愛知県は、上からは国の、下からは名古屋市の挟撃に苦戦の感。もちろん、「表現の不自由展」中止の責任者ではあるが、それでも、再開に向けてよく頑張っている。これを押し潰そうというのが、7800万円の補助金不交付問題。

補助金不交付は、形式的には所管の文化庁の判断ということだが、実質は官邸の意図的な「意地悪」と、誰しもが思うところ。官邸の「意地悪」は、愛知県が官邸の意向を無視しているからだ。世の中が官邸のご意向を忖度することで円滑にまわっているのに、愛知県だけはどうして忖度しないのか。この国のトップの歴史修正主義・嫌韓ヘイトの真意は周知の事実なのに、どうしてことさらに「慰安婦」や「天皇」をテーマの展示を行うのか。

官邸は、この展覧会の展示の内容が面白くない。不愉快極まるのだ。官邸に当てつけるようなこの展示を叩かずにはおられない。叩いておけば、一罰百戒の効き目があろう。忖度の普及だけでなく、文化の善導さえもできるというものだ。

ところが、憲法という邪魔者が伏在している。政府があからさまに表現のテーマや内容に立ち入るわけには行かない。だから、補助金不交付の理由は、別に拵え上げなければならない。

そこで、官邸の手先・萩生田光一のお出ましとなる。文科相としての初仕事がこれだ。加計学園問題で頭角を表した彼の特技は「厚顔」である。その特技を生かして彼はこう強調する。

   「(補助金不交付の判断材料は)正しく運営ができるかの一点であり、
   文化庁は展示の中身には関与していない。検閲にも当たらない」

これが昨日(9月26日)の記者会見での発言。

補助金交付対象の事業が事前の申告のとおりに、正しく運営ができていないではないか。愛知県は文化庁に対して、安全面に対する懸念などを事前に申告しておくべきだったのに、それがなされていなかった。これは、交付申請の手続きが「不適当」であったことを物語るもので不交付にすると判断せざるを得ない。けっして表現の内容が問題なのではない。あくまで手続の不十分、というわけだ。誰も、そう思わないが、そのようにしか言いようがない。こんなときに、「厚顔」の特技が役に立つ。

本日(9月27日)にも、重ねて文化庁による補助金を全額不交付とした理由について、
   「本来、(主催者の県が)予見して準備すべきことをしていなかった」
と説明。判断する上で展示内容は無関係だったことを改めて強調した。さらに、
   「今回のことが前例になり、大騒ぎをすれば補助金が交付されなく
   なるような仕組みにしようとは全く考えていない」 
とも語っている。さすが、厚顔。

問題は、政府の意図如何にかかわらず、 「大騒ぎをすれば補助金が交付されなくなるような仕組みにしようと考える」 集団が確実に存在することであり、ここで政府が補助金不交付を強行すれば、そのような右翼暴力集団を勢いづかせることにある。政府は、 「大騒ぎをすれば補助金交付をストップできる」 という彼らの成功体験が今後にどのような事態を招くことになるかを予見し防止しなければならない。しかし、実は政府と 「大騒ぎを繰り返して補助金交付をストップさせよう」 という集団とは一心同体、少なくとも相寄る魂なのだ。

萩生田のコメントの中に、平穏な展示会を脅迫し,威力をもって妨害した輩に対する批判や非難の言は、一言も出てこない。あたかも、これは自然現象のごとき、正否の評価の対象外と言わんばかりの姿勢。警察力を動員しても、断固表現の自由を守るという心意気はまったく感じられない。官邸や萩生田の意図がどこにあるかは、明確と言わねばならない。

昨日(9月26日)の文化庁の補助金不交付決定発表によれば、不交付とされるのは、「あいちトリエンナーレ」に対して「採択」となっていた補助金7800万円の全額であるという。文化庁はその理由として、補助金を申請した愛知県が
   「来場者を含め、展示会場の安全や事業の円滑な運営を脅かすような
   重大な事実を認識していたにもかかわらず、それらの事実を申告する
   ことがなかった」
   「審査段階においても、文化庁から問い合わせを受けるまでそれらの
   事実を申告しなかった」
と説明した。

また、同日、萩生田は
   「残念ながら文化庁に申請のあった内容通りの展示会が実現できて
   おりません。また、継続できていない部分がありますので、これを
   もって補助金適正化法等を根拠に交付を見送った」
と説明している。

ここで、補助金適正化法(正式には、「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」)が出てきたが、その理念は語られていない。

補助金予算執行の適正の理念はいくつかある。たとえば、その24条である。

「第24条(抜粋) 補助金等に係る予算の執行に関する事務に従事する国の職員は、(補助金等の交付の目的を達成するため必要な限度をこえて、)不当に補助事業者等に対して干渉してはならない。」

政府は、愛知県の行う、「あいちトリエンナーレ」の企画の内容に、不当に干渉してはならないのだ。つまり、「金は出しても、口は出さない」ことが大原則。

補助金交付対象事業の一部は8月3日夜に中止にはなったが、中止が確定したわけではない。暴力集団の妨害を排除しての展示再開に向けた努力が重ねられてきた。再開を求める仮処分命令申立の審理も進行している。9月25日には、「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」は中間報告案を発表、「表現の不自由展・その後」について、「条件が整い次第、速やかに再開すべきである」との方向性を示した。この助言を得て、大村知事が展示再開の意欲を表明したと報道されてもいた。

このタイミングでの文化庁の補助金不交付決定発表である。展示再開に水を差す、不当な補助金交付事業への介入というほかはない。官邸の「意地悪」というのは言葉が軽すぎる。やはり、悪辣な妨害といわねばならない。

取りあえずは、妨害を排除しての展示の再開が喫緊の課題。そのうえで、官邸の悪辣さに対する批判と法的措置が必要となるだろう。大村知事は国に対する提訴を予定しているという。

文化庁の補助金不交付の決定とは、補助金適正化法第6条による、補助金交付の決定を得ている愛知県に対して、補助金交付決定取り消しの行政処分にほかならない。原告愛知県が被告国(文化庁長官)に対してて行う訴訟は、「『補助金交付決定取り消し処分』の取消請求訴訟」となる。沖縄に続いて、愛知県よ頑張れ。安全保障問題が絡まないだけ、沖縄よりはずっと勝算が高い。

ところで、文化庁は、昨日(9月26日)こんな報道発表をした。

************************************************************

「あいちトリエンナーレ」における国際現代美術展開催事業については,文化庁の「文化資源活用推進事業」の補助金審査の結果,文化庁として下記のとおりとすることといたしました。

補助金適正化法第6条等に基づき,全額不交付とする。

【理由】

補助金申請者である愛知県は,展覧会の開催に当たり,来場者を含め展示会場の安全や事業の円滑な運営を脅かすような重大な事実を認識していたにもかかわらず,それらの事実を申告することなく採択の決定通知を受領した上,補助金交付申請書を提出し,その後の審査段階においても,文化庁から問合せを受けるまでそれらの事実を申告しませんでした。

これにより,審査の視点において重要な点である,[1]実現可能な内容になっているか,[2]事業の継続が見込まれるか,の2点において,文化庁として適正な審査を行うことができませんでした。

かかる行為は,補助事業の申請手続において,不適当な行為であったと評価しました。
また,「文化資源活用推進事業」では,申請された事業は事業全体として審査するものであり,さらに,当該事業については,申請金額も同事業全体として不可分一体な申請がなされています。
これらを総合的に判断し,補助金適正化法第6条等により補助金は全額不交付とします。

************************************************************

これで納得できるわけはない。法第6条(抜粋)はこう定める。「各省各庁の長は、補助金等の交付の申請があつたときは、当該申請に係る審査及び調査により、当該申請に係る補助金等の交付が法令及び予算で定めるところに違反しないかどうか、補助事業等の目的及び内容が適正であるかどうか等を調査し、補助金等を交付すべきものと認めたときは、すみやかに補助金等の交付の決定をしなければならない。」

この決定を業界では、「採択」と呼んでいる。採択の後に所定の手続を経て補助金の交付を受けることになる。つまり、申請→審査→採択→補助金交付、という一連の流れになる。「採択」とは、補助金受給資格を有していることの確認行為というにとどまらない。6条の書きぶりからは、補助金受給権を付与する行政行為というべきだろう。愛知県は採択通知を得ているはず。原則補助金交付となる。それが、本事例では、「不交付」となったのだ。

採択の後の不交付は、取得した補助金受給権を取りあげる不利益な行政処分として、その取り消しを求める行政訴訟の対象となる。文化庁の言い分は、採択前に言うべきことだろう。

また、右翼の妨害が予想されることを、「実現可能な内容になっているか」「事業の継続が見込まれるか」に関わらせていることは、由々しき憲法問題と言わねばならない。これは、注目に値する訴訟となる。
(2019年9月27日)

http://article9.jp/wordpress/?p=13405
http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/866.html

記事 [政治・選挙・NHK265] 「関電幹部、原発地元有力者から金銭受領」のモラル崩壊〜「死文化」した“会社役員収賄罪”すら問題に(郷原信郎が斬る)
「関電幹部、原発地元有力者から金銭受領」のモラル崩壊〜「死文化」した“会社役員収賄罪”すら問題に
2019年9月27日 郷原信郎が斬る

電力会社幹部と原発立地自治体の「有力者」との間の重大な問題が表面化した。

 関西電力の八木誠会長や岩根茂樹社長を含む同社幹部ら6人が2017年までの7年間に、関電高浜原子力発電所が立地する福井県高浜町の元助役の男性から、計約1億8千万円の資金を受け取っていた疑いがあるとの「衝撃的な事実」が新聞各紙で報じられている。

 この「元助役の男性」というのは1977〜87年、高浜町の助役を務めた人物で、今年3月に亡くなっているようだ。

 日経新聞によると、


当時から関電と深い付き合いがあり、退職後も強い影響力を持っていたとされる。

税務当局は高浜原発や大飯原発(福井県おおい町)の関連工事を請け負う高浜町の建設会社を調査。この会社から工事受注に絡む手数料として元助役に約3億円の資金が流れていたことが確認されたという。

さらに元助役の税務調査で、関電幹部らの個人口座に送金したり、現金を届けたりしていたことが判明した。総額は7年間で約1億8千万円に上るとみられる。


とのことだ。

 報道されていることが事実だとすると、関西電力高浜原発の工事受注に絡んで、地元の有力者に巨額の金がわたり、その一部が、電力会社の会長、社長を含む幹部に還流していたというのだ。

 電力会社という、その事業が社会に重大な影響を与える公益的企業で、そのような疑いのある金の流れがあったということだけでも、電力会社幹部のモラルに重大な疑念を生じさせる「衝撃的な事実」である。

 それどころか、もし、その関西電力の幹部への金の流れに、電力会社側の工事発注や、特定の人物に対する資金提供等の、関西電力側の行為が関連しているとすると、「死文化」していると言われ、過去に、殆ど適用された例がなかった会社法の「会社取締役の収賄罪」の適用すら問題になりかねない。

 会社法967条では、会社取締役、監査役等について


その職務に関し、不正の請託を受けて、財産上の利益を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金に処する


とされ、会社役員の収賄罪が規定されている。

 実際に、会社役員について、そのような金品の流れが明らかになることが稀であることに加え、「不正の請託を受けて」が要件とされ、会社の取締役の裁量の範囲内の行為について、その職務に関連して金品を受領しただけでは収賄罪は成立しないので、実際に、刑事事件として摘発された例はほとんどなく、「死文化」していると言われてきた。

 しかし、今回問題になっている関電の会長、社長ら会社幹部の、高浜町の有力者からの金の受領については、そもそも、その原資となったのが、原発関連工事発注に絡む手数料だというのであり、工事発注に関して、そのような手数料の支払を行うこと自体が「不正行為」と言えるので、そのような不正行為を行ったことと関電幹部への「還流」が関連していて、関電幹部側にその認識があれば、過去に例のない「会社役員の収賄罪」が成立する可能性も全くないとは言えない。

 日経によると、


関西電力は社内に調査委員会を設置して確認を進めた結果、役員らが「特定の人物から金品を渡され、一時的に各個人の管理下で返却の機会をうかがいながら保管していたが、現時点では返却を完了している」と説明している。

関西電力によると、税務当局からは一部、所得税の対象に該当するものがあると指摘されたため、修正申告して納付を済ませたという。


というのであり、高浜町の元助役から受領した金について、一部は、関電幹部が、自らの「所得」になったことを認めているというのである。また、収賄罪が成立しているとすれば、返却したとしても、犯罪の成否には関係ない。

 かねてから、原発の建設や稼働に関して、電力会社側から、原発の建設や稼働への地元の了解を取り付けるための「地元対策」として、原発立地自治体側や関連企業や地元の有力者等に多額の資金が流れていることが問題にされてきた。そのような地元懐柔策が、地震国である日本で全国に多くの原発を建設するという「原発政策」を可能にし、その一つの東京電力福島第一発電所で、2011年に重大かつ深刻な事故が発生した。

 それによって、日本での原発をめぐる状況は激変した。

 かつて横行していたといわれる、原発の建設や稼働に関連して、地元の有力者に金をばらまいて了解を得るというやり方に対して、社会からの目は厳しくなっている。

 先週木曜日(9月19日)には、東京電力経営幹部3人が検察審査会の議決によって起訴された業務上過失致死傷罪の事件で、全員に無罪判決が言い渡され、今なお避難を余儀なくされている原発事故被害者、遺族から失望・反発が生じたばかりだ。

 少なくとも、電力会社幹部には企業人としての高いモラルがあるというのが、社会が電力会社を信頼する大前提だったはずだ。

 今回の関電幹部の原発をめぐる金の受領の問題は、電力会社という企業に対する社会の見方を大きく変えることになりかねない。



















http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/867.html

記事 [政治・選挙・NHK265] 安倍首相が国連演説で“SNS映え”狙うも…完全自爆の赤っ恥(日刊ゲンダイ)





安倍首相が国連演説で“SNS映え”狙うも…完全自爆の赤っ恥
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262418
2019/09/27 日刊ゲンダイ


国連総会で演説する安倍首相(C)ロイター

 世界に「スゴイ首相」をアピールするつもりが、完全に自爆だ。安倍首相が24日午後(日本時間25日午前)、米ニューヨークで行った国連総会の一般討論演説。拉致問題の解決に向け、金正恩朝鮮労働党委員長に首脳会談実現を呼び掛けたり、イランへの名指しを避けてサウジアラビアの石油施設攻撃を非難したり。その演説の内容以上に安倍首相本人が恐らく重視したのは“インスタ映え”だ。

  ◇  ◇  ◇

 国連本部で登壇する自分の写真を早速、自身のインスタグラムやツイッターに投稿。ツイッターには、〈世界には常に様々な課題がありますが、日本は、積極的平和主義の旗のもと、その解決に貢献していく。我が国の決意を、国連総会の場で、改めて発信しました〉と書き込んでいた。

 勝手に「積極的平和主義」なんて意味不明な旗を織られても、はなはだ迷惑な話だが、チラッと写真に写り込んだ議場の様子を見ると、聴衆が少ないような……。

 NHKは25日正午のニュースで、安倍首相の国連演説をトップで伝えたが、大半は安倍首相のアップばかり。議場全体の様子を流したのはホンの5秒程度しかない。その映像を確認すると、これが見事なまでにガラガラ、スカスカなのである。

 聴衆が誰も聞いていないなか、長々と演説をぶった安倍首相の強心臓には恐れ入るが、安倍首相のツイートに対する反応の多くは〈総理の作文朗読タイム、毎回ガラガラなのですね。大変お気の毒さまです〉〈誰も聞いてない。やっぱり〉と散々なもの。インスタ映えを狙って余計な写真を投稿したばかりに情けない裏側を暴かれるとはアホ丸出しである。

 加えて安倍首相は、各国の政府関係者とみられる人々が、自分に握手を求めてくる写真もわざわざツイッターに投稿したが、並んでいるのは5人ほど。

 昨年秋の臨時国会で自民党の代表質問に立った稲田朋美現幹事長代行は「国際会議の場では、安倍総理と話そうとする各国首脳が列をつくる状況も見られ(る)」とおだててみせたが、今回列をつくった人々には、少なくとも日本人の大半が知る「各国首脳」の姿は見当たらないのだ。

 安倍首相は“インスタ映え”を狙って「オレってスゴイでしょ」と猛烈アピールしたつもりだろうが、見ている側が恥ずかしくなるほど裏目に出てしまった。これでは“インスタ自爆”である。



国連総会でも「アウェー」のイラン…“友好”安倍総理、どうする?
































http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/868.html

記事 [政治・選挙・NHK265] 予算3倍の「桜を見る会」 内閣府は取材に“差し控える”連発(日刊ゲンダイ) 



予算3倍の「桜を見る会」 内閣府は取材に“差し控える”連発
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262423
2019/09/28 日刊ゲンダイ


100%私的な会(C)日刊ゲンダイ

 首相主催の「桜を見る会」の来年度予算が今年度の3倍になることに批判が集まっている。安倍首相のシンパ囲い込みのための数時間の花見に、5700万円もの血税が使われるのだ。ニンジンの皮まで食べて消費増税に備えている納税者が怒るのも無理もない。

 今年4月に行われた「見る会」の招待客は約1万8200人。どんなメンバーが名を連ねているのか――。納税者としてせめてそれくらいは知っておきたい。「見る会」を所管する内閣府の官房総務課に聞くと、耳を疑う回答が返ってきた。

「個人名は、個人の情報ということで従前から公表は差し控えています」

 ――では、どの分野の方か教えてください。

「それも従前から差し控えています」

 ――名簿はあるのですね。

「名簿は作成しますが、会が終わると速やかに廃棄します。今年4月に行われた分もすでに廃棄済みです」

 ――誰を招待するかの基準を教えてください。

「各省庁などからの推薦に基づいています」

 ――最後にあなたの名前を教えてください。

「差し控えさせていただきます」

 立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)が言う。

「これだけ情報を徹底的に隠すということは、『桜を見る会』がプライベートなパーティーだと認めているようなものです。5700万円の税金投入は私的流用にあたり、ビタ一文税金を投じてはいけません。安倍首相の自腹か、参加者の会費でまかなわれるのが筋です」

 私的流用はただちにやめさせるべきだ。










http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/869.html

記事 [政治・選挙・NHK265] 汚職蔓延裏あり政権 原発・マスコミ・加計・株・検察 
汚職蔓延裏あり政権 原発・マスコミ・加計・株・検察
http://blog.livedoor.jp/pat11/archives/51975790.html
2019年09月28日 自民党的政治のパンツを剥ぐ


@原発 裏友達から裏金が還流する 安倍政権の黒幕 
昼間の暗黒です

Aマスコミ 
政権と同性愛してる

B加計 
現文部大臣加計ペーパー教授で銀行通帳膨らませ

C株 
自社株をダミーに買わせたり 売らせたり ケイマンに隠したり
優遇株を幹部で山分け換金ウハウハ

***

この国は腐りました 
排水溝がベトベト真っ黒です
悪臭がしても鼻がバカになり みんなどうでもよくなりました

中国三国志では 曹操が反逆しましたが
石破氏も 三猿のようです

***

国家が衰退している証明です
みんながずるいのです

韓国や香港や相撲取りのセイにしてます
関係ないのに







関連記事
関電幹部に渡った「闇の原発マネー」は3億2000万円だった! 
http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/860.html

「せっかくなので受け取ったら高額だった」関電社長会見
http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/860.html#c27




http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/870.html

記事 [政治・選挙・NHK265] 連合と共産党のかみ合わない空中戦/政界地獄耳(日刊スポーツ)
連合と共産党のかみ合わない空中戦/政界地獄耳
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201909280000056.html
2019年9月28日7時40分 日刊スポーツ


★野党の大半は文句を言いながら統一会派でまとまりつつあるが、組織というのは理屈でない理屈が支配する場合がある。今その巨大組織の使い方を持て余しているのが連合と共産党だ。連合会長・神津里季生が「共産党とは目指す国家像異なる」との報道を訂正するような形で「一言でいえば、私たちの目指すべきは『北欧型の福祉国家』」と定義、「このヨーロッパの社会民主主義とは共産党が目指す共産主義の前段階として位置づけられている社会主義とは全く異なります。共産党の方々はどちらも同じようなものだとして括られるのかもしれませんが、私たちはそういうわけにはいきません」と説明した。

★また結びには「共産党にはその綱領と党名を改めて、福祉国家を『究極の』目標とする輪に入っていただきたいと切望します。『民主集中制』の名のもとに将来的な独裁国家が暗示されている限り、協力して選挙をたたかうということにはなり得ません」とまとめ連立政権参加の条件として記した。一方、共産党委員長・志位和夫は「共産主義は旧ソ連や中国のような国かと思うと近寄りがたい」という問いに「資本主義の社会で手にしている自由や民主主義は一歩たりとも後退させない。旧ソ連の人間抑圧型の社会、中国のような一党制は絶対に取らない。すべての自由で全面的な発展を保証する社会を目指す」と答えている。

★このかみ合わない空中戦をやっている双方の幹部たちは極めて物分かりがいいが、現場は激しいつばぜり合いを展開している。目指すものが同じかどうかより、直近の選挙で力を合わせるかどうかを国民は見ていることに応えてこそ国民が望む将来の国家像が見えてくるのではないか。(K)※敬称略



― 私たちの目指す国家像とは? ―
https://imoriki.hatenablog.com/entry/2019/09/17/181154
2019-09-17 神津里季生の「おやっ?」と思うこと〜労働組合とメディア論

☆つぶやきは少ないが

 「ツイッターの光と影」というタイトルで前回のブログを出してから、あっという間に一ヶ月半が立ってしまいました。短文での気の利いたつぶやきは、まだ不得手です。本業に費やす時間との関係で発信の頻度もままなりません。しかしそんななかで先週は、思わぬ反響がありました。最初の発端は12日の定例記者会見からの報道です。

 NHKのWEBによる「共産党とは目指す国家像異なる」という見出しのニュースがツイッターで取り上げられ、この記事に対する方々のつぶやきが、かなり反響を呼んだようです。

 実は、私自身はこの件についてツイッターで一言もつぶやいていません。短文表現がまだ不得手ということもありますが、この件はそもそも短文で済ませられる性格のものではありません。まして、連合という存在に対する世の中の理解があまり進んでいない(そのこと自体は私の努力不足ですが)、そんななかでは、短文表現はさらなる誤解を生じかねないと思っています。

 取り上げた方々のつぶやきは様々です。お定まりの罵詈雑言スタイルもあるなかで、おだやかに「連合の目指す国家像とは?」というものもありました。このような問いに対してきちんとお答えすべきと思い、キーボードをたたくに至った次第です。

☆目指すべきは「福祉国家」

 一言でいえば、私たちの目指すべきは「北欧型の福祉国家」だと思っています。ここで北欧型というと「やっぱり連合は消費増税推進派だな」と思われる方も多いでしょう。確かにスウェーデンをはじめとする北欧諸国の付加価値税(消費税)は25%程度と、わが国に比べてかなりの高水準です。これまで、政策要請の全体像を抜きに一部が切り取られて報道されてきたこともあり、連合の姿勢はひたすら増税を求めているように誤解されていますから、「北欧型福祉国家」と言ったとたんにそう思われかねないと思います。

 しかし、目指す国家像のコアの部分はあくまでも「福祉国家」です。この二十年来、わが国にかなり沁みついてしまった新自由主義的な考え方や自己責任論とは対極の、皆が負担しあい、皆が生活保障を享受する「福祉国家」です。資本主義という体制の弱点を克服し、富の偏在を是正し、一人ひとりが活き活きと暮らしていくためには、この種の「福祉国家」を目指すべきであり、北欧諸国はそれを実現しています。

 そして、私はそのための負担(=税)のあり方を、ハナから消費増税だけに決めつけるべきとは思っていません。消費税ゼロでも良いでしょう、福祉国家を実現しうる財源さえ確保されるのであれば。消費税単独の問題で云々するのではなく、所得税や法人税、そして資産課税や金融取引税等々、ベストミックスが追求されてしかるべきです。

 問題なのは、この点が与党からも野党からも責任を持った形で提示されていないということなのです。私のようないわゆる「逃げ切り世代」からすれば、消費税ゼロは誠にありがたい話です。しかし、それで本当にこれからの若い世代が生きていくうえで大丈夫なのでしょうか? 若い世代が安心して暮らしていけるような「福祉国家」と、それを支えうる税制の姿がサッパリ見えません。政治家の皆さんには責任を持って提示していただきたいと思います。

☆「共産党」は正しく理解されるべき

 さて、その北欧はおもに社会民主主義政党の政権が福祉国家を実現してきました。他のヨーロッパ諸国においてもドイツの社会民主党や英国の労働党等、いわゆる社民勢力がしっかりと力を発揮しています。連合が30年前の結成以来、一貫して求め続けているのは、わが国におけるこのような期待を担いうる政党の確立です。

 そして、このヨーロッパの社会民主主義とは、共産党が目指す共産主義の前段階として位置づけられている社会主義とは全く異なります。共産党の方々はどちらも同じようなものだとして括られるのかもしれませんが、私たちはそういうわけにはいきません。歴史上にあらわれた数々の共産主義国家が、事実上、一党支配の独裁国家となってしまってきていることが明らかな中で、この点の曖昧さは許されないと思います。その区別を明確にしておくことは、政治に直接携わる当事者はもとより、政治の大事さを訴えるすべての方々が外してはならない責任なのではないでしょうか?

☆共感の輪が拡がる筋道を

 今回の発端となった記者会見の模様は、連合のホームページの「RENGO-TV」にアップされているので、是非そちらもみていただければと思います。現政権の問題点や一強政治の弊害についても詳しく発言しています。そして、それを報道で取り上げたのは共産党の機関紙「赤旗」だけであるというのも、皮肉と言えば皮肉な話です。大手マスコミは大概の場合、野党勢力の分断につながるようなネタ探しに注力されているようで、私が力説する話は素通りされることが多いのが残念です。そのへんを一番ニュートラルに、常日頃から報道してくれているのは、実は赤旗なのです。

 今回の報道はNHKのWEBによるものですが、これとても質問されたから答えたのであって、決して私の方からわざわざ強調したくて発言しているわけではありません。そして、この種の話のときには必ず補足する「政治の世界の方々が選挙の際に様々な連携を模索すること自体はありうべし」という趣旨をこのときも述べているのですが、そちらはたいてい捨象されるのです。

 私は、現在の一強政治の流れが良くないとする有権者は相当のボリュームで実在していると思っています。しかし、その受け皿がないのです。民主党が分断されたままで、共感の輪が大きくならないのです。そんななか、共産党の言われる「野党連合政権」が実現したとしてその輪は拡がるでしょうか? 意図と相反して、むしろ政権の座は永遠に遠ざかっていくのではないでしょうか。

 私は、共産党にはその綱領と党名を改めて、福祉国家を「究極の」目標とする輪に入っていただきたいと切望します。「民主集中制」の名のもとに将来的な独裁国家が暗示されている限り、協力して選挙をたたかうということにはなり得ません。



















http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/871.html

記事 [政治・選挙・NHK265] おとぎ話のラストが「そしてみんなが死にました」でいい? 室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」(日刊ゲンダイ)
    


おとぎ話のラストが「そしてみんなが死にました」でいい? 室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262374
2019/09/27 日刊ゲンダイ


国連の「気候行動サミット」で話すグレタ・トゥーンベリさん(C)ロイター

「あなたたちが話しているのは、お金のことと経済発展がいつまでもつづくというおとぎ話ばかり。恥ずかしくないんでしょうか」(グレタ・トゥーンベリ)

 これは23日、ニューヨークで開かれた国連気候サミットでのグレタさんのスピーチ。グレタさんはスウェーデンの環境活動家だ。まだ16歳。

 グレタさんは「もしあなたたちが状況を理解していながら行動を起こしていないのであれば、それはあなたたちが邪悪な人間ということになる」ともいった。そして、それを信じたくないとも。

 16歳にして強烈な嫌味を放ったのか、まだ16歳だから大人を信じてみたい気持ちがあるのか?

 49歳、小国に住むオバハンの考えは逆ですな。

 世界を仕切っておる人間が、世界の状況を知らないわけがない。むしろ、誰よりもわかっておる。でも、彼らは世界がどうなろうと構わないの。ぎりぎりまで自分や自分の仲間の儲けしか考えない。根っから邪悪なんだから。

 グレタさんの話は、地球の二酸化炭素の排出量を、それぞれの国がエゴ丸出しで抑えられないという批判だけじゃないだろう。

 グレタさんは今の世界のトップの在り方を、強烈に批判したのだ。

 グレタさんの話を、安倍首相や、この国の大企業のトップも、姿勢を正して聞いたほうがいいと思う。

 沖縄の問題も、福島の問題も、カジノをむりくり作ろうとしている話も、この国の貧困問題だって、すべてグレタさんの話に通じている。

 自然や環境や社会は、一部の人間のものじゃない。なのに、どうしてか一部の人間の金儲けのため、その他大勢が犠牲になる。

 しかも、幅をきかせている人間が、特別に賢いというわけじゃない。

 誰だってわかるだろう? 「経済発展がいつまでもつづくというおとぎ話」のラストは、「そしてみんなが死にました」それしかないの。



室井佑月 作家
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

































http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/872.html

記事 [政治・選挙・NHK265] れいわ新選組・山本太郎の全国行脚 根室での意見交換会全文起こし 白熱討論「地方の疲弊と貧困化 安心して暮せる環境を」(長周新聞) 
れいわ新選組・山本太郎の全国行脚 根室での意見交換会全文起こし
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13281
2019年9月28日 長周新聞

本気の対話と論議

 れいわ新選組の山本太郎代表が23日に北海道根室市で開いた「意見交換会」では、台風による悪天候をついて100人近い人人が詰めかけ、全国屈指の漁獲量を誇ってきた第一次産業の衰退、地方の疲弊、北方領土問題など、北海道の特殊性を含むかずかずの問題が議題にのぼり、白熱した討論となった。概要を紹介する。



 山本代表 この7年間の政治で多くのものが壊されてきた。国を切り売りし、大企業側に対して人人を切り売りしてきた。その結果、確実に疲弊したと思う。とくに東京はじめ三大都市圏以外の地方都市はますます疲弊していく。その象徴的な地域が北海道だ。例えばTPP、鉄道インフラの廃止、日米FTAなどいろんなもので北海道の人人の暮らしがさらに疲弊していく可能性が高い。皆さんから提言や苦言、質問を投げていただきたい。答えを持ち合わせていない場合は、参加している皆さんからもご意見をうかがいたい。それはれいわ新選組の政策に繋がっていく可能性もある。

 意見(男性) 花咲港から来た漁業者だ。消費税廃止に賛成だが、所得税も35歳未満の所得税を控除するなどで若い世代を守ってほしい。長時間労働の是正も絶対に必要だ。1日8時間、ドイツは10時間。週の残業が40時間をこえないという三六協定があり、働き方改革で残業時間の上限を決めても、日本人は1年間で2000時間働いている。正規・非正規の区別をやめて契約書に基づいた労働環境を整備し、公務員を増やすのなら、専任の労働基準監督官を増やさなければいけない。道徳教育よりも人権教育が必要だ。無意味な校則で縛るよりも、年齢や経済的事情にかかわりなく自由に学べる環境を整備してほしい。

 さらに、この根室にも関係するが、2018年に漁業法が改正され、水産資源の持続的な利用を目指すといいながら具体的に進められていない。サンマも漁獲割当量(IQ)制度を導入し、水産資源を回復させ、中長期的に漁業をもう一度産業として成り立たせるようにしなければこの街は立ちゆかない状態だ。このままではベテランの漁業者の技術が継承されない。水産業を立て直さなければ夕張の二の舞になるのではないかと危惧している。

 山本 まず漁業法についてのべたい。1995年に国連食糧農業機関(FAO)において「責任ある漁業のための行動規範」が採択された。漁獲規制が必要な場合には資源の持続的利用のために生業漁業や沿岸小規模漁業を維持するように求めたものだ。漁業者や漁村などを守っていこうということだ。2007年の国連総会でも「国連・家族農業10年(2019〜2028年)」が採択され、ここでも小規模家族農業・漁業への支援を呼びかけている。

 一方、日本では残念ながら「農協解体」を進める農協法改正、種子法廃止で種を自治体に守らせず海外の食糧メジャーに売り渡すような道筋を立て、森林経営管理法、漁業の規制緩和にも着手した。国連の方向と逆行してきた7年間だった。

 70年ぶりの漁業法改正の中身は何か。これまで養殖などの漁業権は漁協に優先的に与えられてきたが、改正後は地元漁協、地元漁民のコミュニティなどに与えられてきた優先権を撤廃する【表参照】ことになった。



 そして、都道府県知事が「漁場を適切かつ有効に活用すると認められる」「地域の水産業の発展に最も寄与すると認められる」との基準で判断することになった。これは企業のことを指している。つまり、知事の恣意的な裁量によって、地元の生業漁業や沿岸小規模漁業を維持せず、企業参入を広げることが可能になったといえる。このなかに外資系企業参入の規制はない。外資系はいくらでも入ってこれる。

 また企業の大型漁船が中心の遠洋・沖合漁業は、これまでは乱獲を防ぐために漁船のトン数規制があったが、これを廃止する。企業の漁船大型化が進めば、沖合漁業と接する沿岸漁業の資源が減少する懸念がある。また、漁業法第一条にあった「漁業者及び漁業従事者を主体とする」「漁業の民主化を図る」という文言をばっさりカットした。そうしなければ外資や大企業が参入できないからだ。

 海区漁業調整委員会の公選制も廃止した。この委員会は漁業調整の民主化のために漁業法に基づいてもうけられた行政委員会だ。漁業調整とは、水産資源の保護、漁場の総合利用、漁民の所得維持等のための措置で、これまでは漁民の選挙で選出された委員が中心になっていた。改正により、知事が議会の同意を得て任命する仕組みになった。知事に近い人物が委員として任命されるようになれば漁業者の声は届きにくくなり、行政いいなりの下請機関になることが危惧される。

 例えば加計学園問題では、総理の40年来の「腹心の友」の夢を叶えるために獣医学部をつくることが国家戦略特区という枠組みで決められた。他にもオリックスグループに農業への参入を最初に認めた。要は自分たちの身内のために規制緩和をすることが目立ったのが国家戦略特区だ。

 その国家戦略特区のワーキングヒアリング(2014年8月)では、公正公平な立場として普通はあまり発言しないはずの八田達夫座長が「基本的には、新規参入者は、誰でも入れるようにしたい。今すぐではなくてもいいが、将来はそこの漁業者だけでなく、誰でも入れるような仕組みにしたい」と前のめりになってのべている。

 2015年の国家戦略特区諮問会議でも、有識者議員である八田氏はこう発言している。「現在は県知事が漁協に対して優先的に漁業権を付与する。しかし、企業を含めた主体の参入なくして水産業の再生はあり得ない」「企業も漁業権が取得できるようにすべきだ」

 猛烈にプッシュをし続け、2017年の規制改革推進会議では「漁業の成長産業化等を強力に進めるために必要な施策について、関係法律の見直しを含め、検討を開始し、早急に結論を得る」(公開資料)とした。規制緩和を全力でやっていくということだ。

 あなたは民間企業にも漁業権が与えられることをどう思うか?

 意見(男性) 漁業を始めるにはノウハウがなければならないので、地元の漁業者が必要だ。漁師をサラリーマン化するにしても、それを支えるための法制度もなく、乱獲を防ぐような制度も法もない。一方的な開放には反対だ。

 山本 根室の海について一番知っているのは根室の漁師さんだ。そこに民間が入ってきて自分たちの利益を追求していく。地域や海を守るためではなく、株主に与える利益を最大化するために仕事をする。規制もしづらくなっていくだろうし、資源を荒らされる可能性もあるだろう。歯止めはなにもない。

 一事が万事だ。まず大きなところをぶっ壊し、その目的以外には関心がない。カジノにしても中身は整っていないのに解禁だけしてしまう。去年は外国人労働者を大量に受け入れる改正入管法が成立したが、外国人がどのような仕事ができるようにするのか、どれくらいの人数を入れるのか、その家族の社会保障はどうするのか、子どもの教育はどうするのか……といった大事な中身はなにもない。とにかく低賃金労働力として外国人を入れてしまえというものだ。

 手続きは雑であり、議論のなかで世論を刺激するのを恐れて猛スピードで決めていく。民主党政権時代と比較して「決められない政治から決められる政治へ」というが、決まったもののほとんどが国益の切り売りだ。今後政権交代をしていきながら、数の力で無理矢理決めていったものは修正したり、廃止したものを復活させる必要がある。それがかなわなければ国家の解体がどんどん進んでいくと懸念している。


全国一のサンマ漁獲量を誇ってきた根室市の花咲港

地方の疲弊と貧困化 安心して暮せる環境を

 山本 教育に関して「道徳教育が必要」といっている政治家にどんな道徳があるのか? と思わざるをえない。公文書隠蔽、改ざん、お友だちに国有地や獣医学部認可を差し上げるなど、行政として成立していない。いまや「過労死」は世界で通じる言葉になった。道徳よりも過酷な社会に出たときに自分を守ることができる権利をしっかりと学ぶことの方が大事ではないか。

 厚労省は月45時間をこえる残業で体に異変が出ることを通達し、過労死ラインを月残業80時間としているにもかかわらず、働き方改革では「最も忙しい1カ月は残業100時間未満」「2〜6カ月までは残業80時間以内」の労働を政労使で合意したという。このような労働者の使い捨てが蔓延するなかで、自分が壊れる前に自分を守る手立てや権利を教えなければいけない。

 意見(男性)  もともと行政にいた人間だ。生活保護基準も、最低賃金の引き上げと同時に上げていくということか? 日本は他の先進国と比べてもバタバタと公務員を切っているが、公務員の役割は重要だ。介護についても先進国では公務的な仕事と位置づけられている。だが、今日本の社会保障制度審議会では、介護を自前でやった人に現金給付をするという話が出ている。元は介護の社会化を目指して専門的な知識や技術を持った人が介護に当たるべきだというのがスタートだったのに、どんどん改悪され、介護専門技術者の労働環境は改善せず、それぞれが自宅で介護をしろということだ。介護は社会化すべきであり、介護職の公務化はぜひ実現してほしい。

 山本 消費税廃止とともに最低賃金1500円を掲げているが、目玉は政府が保障するということだ。「賃金を上げたら潰れる」というが、政府が保障するなら中小企業を苦しめることにはならない。これは、他の政策もあわさったうえで実現可能だと考えている。消費税を下げて中小零細の負担を軽くし、消費を喚起したうえでまっとうに物価の上昇と賃金の上昇を目指す。

 最低賃金が上がれば、当然、生活保護基準の見直しも関係してくる。この7年の間に生活保護は段階的に引き下げられ、2013年から約670億円削減されている。景気がよくなったといいながら、生活保護も年金もコストとしてカットされている。

 この引き下げによって当事者たちは「食事が削られ、おかずがなくて白米に醤油をかけて食べる」「入浴回数が月に1回になった」「家具家電を買い換えられない」「真冬に灯油が買えず肺炎になった」「交際費が捻出できず一切外出しない」……など、人とつきあえずに孤立化していく問題にさえなっている。子どもの貧困の根底にあるものだ。生活保護でパチンコに行って贅沢しているというイメージは幻想だ。そして、生活保護が下がれば、それに附随して、保育料免除の階層区分、児童保護費等負担金、障害者支援、介護、国民年金保険料免除……など関連する38制度も影響を受ける。就学援助が受けられなくなった人が東京都内にもたくさんいる。生活保護の被保護者は、高齢者が54%で圧倒的に多い。その次が傷病者・障害者の25・3%、母子世帯が5・3%だ。その他は働けなくなったり、過労死寸前の人たちだ。

 消費税をなくせば1カ月分の給料が還元され、人人がものを買えば物価は上がる。そうなれば当然、生活保護の給付額も上げていくスタンスで国を運営していきたい。介護についても、給料が低いのに現場に出てくれる心ある方方に甘え、もたれ続けることを国はやっている。これだけニーズのある介護や保育に対して国が投資をしていない。成長産業として位置づけて企業が内部留保をそこに注ぐようにしなければならず、公務員化もしなければならない。

 根室では「人がいなくなった…」という話を聞く。過疎化は日本全国の地方で進行している。根室では分娩できる施設はあるか?

 意見(女性) 根室では1人目は産めない。リスクの高い初産に対応ができる施設がないので、ここから1時間以上かかる中標津か釧路(二時間)で産む。2人目からは昨年からは産めるようになった。根室市でも場所によっては移動だけで2、3時間かかるので(雪で交通網が遮断される)、冬場の時期の出産は考えただけでも怖い。

 山本 安心して暮らせる環境がなければ人はいなくなるし、そもそも仕事がなければいる理由がなくなってしまう。

 消費税廃止とともに法人税には累進制を導入し、もうかるところは税率が上がり、もうかっていなければ下がるようにする。中小零細が息を吹き返せば、賃金が少しは上がり、政府保障で上乗せすれば全国一律1500円は実現できる。

 根室では1カ月の所得はどれくらいか? 24万円は高いか? 稚内では「そんなの公務員だけだ」といわれていたが。

 意見(男性) 高い。ハローワークの求人を見ても14、15万円が精一杯だ。

 山本 底上げしなければお金が使える状態にはならず、経済規模が膨らむわけがない。20年以上のデフレでみんなが貧乏にさせられたなかで、全員の生活を引き上げながら日本経済を発展させるためには、個人消費が喚起される状況をつくらなければだめだ。

 そのためには消費税を減税(いずれ廃止)するだけでなく、最低賃金の引き上げを大胆にやらなければ動きようがない。公務員も安定雇用の受け皿になる。北海道では「次男、三男自衛隊」という声も聞いたが、公務員は確実に雇用の受け皿になっている。

 日本の人口に対する公務員数は、先進国のなかでもダントツに少ない。安定雇用が安定所得を生み、経済活動を回していくという当たり前の話だ。これが「地方創生」ではないか? 政府はその言葉だけを使って何兆円もの予算を注いだが、もうかったのは東京のコンサルと政府と関係がある企業とその周辺だけだ。実際には、地方創生など削るべきコストとしか考えていない。

核のゴミ捨て場について

 意見(男性) 別海町から来た。昨年11月、核のゴミ処分地の候補地選定に動いている原子力発電環境整備機構(NUMO)が、核の処分場に関する「包括的技術報告書」を出し、そこには地層処分に好ましい地層として、地層処分研究センターのある幌延(北海道)とともに釧路地域を挙げている。釧路の「白亜堆積岩」とされているが、それは釧路の春採から、厚岸、浜中、そして根室全体にわたる広大な地域だ。候補地とするうえで、政府とNUMOによる説明会が全道6カ所でおこなわれた。ほとんど人は集まらず、20、30人程度だ。そこで、好ましい地層と確認した報告書を見せてくれといっても「まだ候補地だから見せない」という。

 れいわ新選組は原発即時禁止を掲げ、核の問題について旗幟鮮明な団体だと思う。国会で情報公開を要求してもらいたい。これは『北海道新聞』も一切報道しない。政府機関は地下1000bに埋めるというが、地熱やさまざまな問題があり、実際には300bといわれる。建築工学的にも、地質調査の方法すら信用できるものではない。

 山本 核のゴミは処分場がない。どこも一杯だ。そこでこの近所が狙われているということだが、「しょうがない」と思う方はおられるか? それによって国からお金が出て町が潤うかもしれないということも加味すればどうか? (手はあがらず)そうだと思う。これだけ美しい場所を核ゴミの捨て場にするなど勘弁してもらいたいという話だ。それによって風評被害という実害でモノは売れず、お客は来なくなる。受け入れたら終わりに等しい厳しい状態に置かれる。一人でも多くの人が「そんなものいらない」と声を上げる以外ない。その声が少なければ受け入れることになる。

 鹿児島の南大隅もそうだが、国は人のいないところを狙う。ドイツの最終処分場、中間処分施設を見に行ったが、最終処分場候補地となったゴアレーベンでは数十年調査を続けて白紙に戻った。

 地元で止める以外にないが、サンマがとれない、人が少ないという問題にからんで、処分場建設で利益を享受できる人たちが賛成をし始めることもある。それに対してしっかりと合意形成をしていけるかが鍵だ。だいたいどこも分断される。話が進む前にしっかりと危険性に対する認識を横に広げていくことが必要だと思う。

 「適正マップ」ができているので、そろそろ決めにかかっている。安全性の担保も地元合意も関係なく、とにかく捨て場を決めてしまうという動きだ。核ゴミ処分場は、地下水などの水とつながると非常に危ない。ドイツでも地下坑を掘ったおかげで毎日何十dという地下水を排出しなければならなくなった。水による劣化で、閉じ込めていた内容物が外に出て行く。

 一番、地元の声が弱いところに押しつける可能性がある。ただ、適地とした理由などは国会で追及できる可能性はある。私が議員ではないので、時期は確約できないが。いろんな角度からやっていかなければいけない。

 意見(男性) 釧路市や根室市、厚岸町、浜中町など自治体がはっきりと交渉を求めることが必要だと思う。自治体が手をあげなければできない。そのために住民が頑張ることだと思う。

 山本 そこに住んでいる人が一番強い。オーナーだ。どんな市長、区長を選ぶかということにも繋がっていく。南大隅でも受け入れようとした市長は、賄賂や接待などブラックな疑惑が明らかになったが選挙では勝ってしまう。分断される前にみんなで合意形成を進めていく必要がある。

北方領土どう考えるか 対米従属が問題の根幹



 意見(男性) 根室では北方領土の話をしないわけにはいかない。38年間研究をしてきたものとしては、れいわ新選組がロシアと領土交渉をする場合は、はっきりとサンフランシスコ平和条約第二条C項に基づいてロシアとの平和・領土の条約を結ぶことを求めたい。第二条C項とは、「日本国は、千島列島並びに日本国が1905年9月5日のポーツマス条約の結果として主権を獲得した樺太の一部及びこれに近接する諸島に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄する」というものだ。

 山本 北方領土に関しては交渉が後退している。安倍政権の対ロシア交渉は譲歩の連続だ。

 ここではいうまでもないが、第二次世界大戦の終戦直前の1945年8月9日、ソ連(ロシア)が日ソ中立条約を破って日本に対して参戦し、終戦後の9月初めまでに北方四島を占領し、以後、実効支配を続けている。これまで返還交渉の局面は、二島か、四島かで揺れ動いてきた。

 過去にターニングポイントが二つあった。1956年の日ソ共同宣言(鳩山一郎首相時代)は、ロシアがあくまで「善意」で二島を「引き渡す」という解釈だが、領土問題を認めているかは曖昧だった。1993年の東京宣言(細川護煕首相時代)では、四島を列記して領土問題の存在を認めている。日本はこれを根拠に四島返還を求めてきた。

 だがプーチン大統領の立場は、東京宣言はソ連崩壊後の経済混乱のなかで日本の経済支援を求めたがゆえに、ロシアが譲歩しすぎたというものだ。四島を「ロシア領」と明言して領土問題の存在を認めていない。

 第二次安倍政権後は、通算27回もトップ会談をしたが経済協力を提案しただけで、なにも進んでいない。2016年に総理の地元でおこなわれた長門会談の翌日、プーチン大統領は「日ソ共同宣言に調印後、ダレス米国務長官が“もし日本が国後、択捉をソ連に帰属せしめたら、沖縄は完全に米国の一部となる”という趣旨のことをいって重光外相の部下を恫喝した」ことを紹介した。その意味するところは、一つは東京宣言の拒絶、そして北方領土を返還したら、そこに米軍が駐留することへの懸念だ。対岸のウラジオストクにはロシア艦隊の基地がある。

 安倍総理は「北方領土を含む領土問題と平和条約締結に必ず終止符を打つ」といったが、昨年11月にロシア側は、「北方領土を引き渡した場合に、そこに米軍基地を置かないことを日米首脳間で公式に合意すること」を求めた。米国に対してそんなことができるか?というボールを投げた。

 これに対して安倍総理が投げ返したのが「在日米軍の存在は日本や極東の安全を守るためで、決してロシアに対して敵対的なものではないですよ」「プーチン大統領にも必ずご理解いただける」というものだ。プーチンの懸念に対して一切答えていない。

 やるべきことは、領土をとり戻すために米国と北方領土に米軍基地を置かないという約束をすることだ。独立国であるはずの日本が領土交渉で他国の大統領の同意がなければなにも決められないという異常な現実だ。

 ロシア側は、日本政府が米政府に対して一切の交渉能力を持たないものと判断した。そして今年1月、ロシア大使は「クリル諸島(北方領土)は第二次大戦の結果、合法的に引き渡されたと日本が認めるべき」と発言し、「日米軍事協力が平和条約締結を困難にしている」(ロシア外相)、「引き渡す計画はない」(プーチン)と強硬な発言が目立ちはじめた。

 つまり、北方領土をとり戻すためには日米関係が対等になることが大前提だ。今は植民地だ。日本の国土のどこにでも米軍が基地をつくれるのが日米地位協定だ。間接的に支配されている。沖縄の空だけでなく、「横田ラプコン」に見るように東京の空も米国が支配している。だから、領土交渉においても日ロ交渉といいながら、内実は米ロ間の使い走りをさせられている始末だ。

 27回も会いに行き、いくらお金で支援しても、「気のいい奴らがカネまでくれる。俺たちの領土に」という話だ。日米の不平等な関係を変えない限り、ロシアとは交渉にならない。他に返還を目指すいいアイディアがあるだろうか?

 意見(男性) ソ連はサンフランシスコ条約に署名も批准もしていない。サンフランシスコ条約の二五条には「署名も批准もしていない国は日本が放棄した領土に対してなにもいう権限を持っていない」と書かれている。国際法上は、日本が放棄しただけでどこの領土でもないものだ。当事国の合意もなくロシアが国内法を改正しても国際法上は通用しない。

 意見(男性) ソ連(ロシア)はサンフランシスコ条約第二条C項に反対して修正案を提案したが否決されていることも鑑みるべきだ。

 意見(男性) 根室出身で東京にいたが、私の周りでは「返還は諦めて共同管理を」という意見が多い。そのうえでも米軍基地を置かないことは前提になるが、意外と根室市民は、四島が返還されても大企業に食われておしまいだからこのままでいいという人が多い。だが、地元ではなかなか本音はいえない。

 中学生の弁論大会でも「北方領土は共同管理しなさい」という主張の子が大賞をとった。若い人の考え方も変わっている。「戦争しなければ返ってこない」というどうしようもない議員の発言があったが、戦争しても負ければ返ってこない。相手があることであり、返還は無理でも共同管理ならできる。軍事的な危険を迎えるのなら共同管理で収める以外にない。れいわ新選組も北方領土についての誤った方針は出さないようにしてほしい。

 山本 だが現実は「お互いのものですね」とはいかないから何十年も揉めている。不当なことは不当なのだから。でも、戦争にはならないだろう。日本政府が領土問題で強硬なのは韓国に対してだけだ。ロシアには、相手がどれだけ強引でも、27回も会って貢ぎ物をして下手に出ている。島が返ってこないことによる漁業への影響はどうか?

 意見(男性) 確かに北方領土周辺は根室の経済水域よりは豊かだが、乱獲の影響もあって資源量は少ない。だから返ってきてすぐに影響があるというものではない。

 意見(男性) 感情はいろいろあると思うが、これは国際法に基づいて解決しなければならない話だ。千島列島はサンフランシスコ条約で放棄しているわけであり、交渉相手はロシアでなく、連合国だ。一方、当時の吉田首相が「歯舞、色丹は千島ではない」といっている。この二島に関してはロシアが奪ったものであり、相手はロシアだ。そこを分けて考えて交渉を進めるべきだ。

 山本 今の整理が一番シンプルだと思う。国際法に基づいて交渉し、そのうえでは連合国、つまり米国にも交渉に入ってもらう以外にない。国際法を盾にたたかうしかない。そして、返ってきたときには、そこに米軍基地を置かず、訓練をしないという関係を米国と結ばなければならず、それを両輪でやっていかなければならない。

 これについては今後、れいわ新選組としてより深掘りして政策にしていきたいと思う。共同管理についても勉強し、少なくとも国際法で結ばれたものは国際機関を介して正当性を訴えていく以外にないと思っている。それをやらず、単独交渉でカネを引っ張られ、法や解釈を変更され、どんどん深みにはまっている。

 「今だけ、カネだけ、自分だけ」という政治を継続した結果、子どもの7人に1人が貧困、高齢者5人に1人、単身女性3人に1人が貧困という状態になっている。今後、国の形は残っても、そこに生きている人たちはもうもたない。根室が太平洋銀行といわれていた時代なら貯蓄ゼロでも大丈夫だが、今の不況のなかで20代の61%が貯蓄ゼロだ。バブルもなにもなく、もう荒野しか待っていない。少子化は加速し、高齢化したときに野垂れ死ぬしかない。国は救う気はない。自分たちのお友だちである大企業やお金持ちを大減税して税収が足りなくなったから消費税を上げて、さらに搾りとるというのが現実だ。

 消費税について国会では、野党が「けしからん。以上」というだけだ。私たちは消費税の廃止を求めるが、それは私たちが政権をとらなければ実現しない。その間にどんどん増税が進むくらいなら、第一歩として消費税を五%に引き下げることで野党が一つになって政権交代を目指したい。

 ぜひ皆さんと繋がっていきたい。すでに支持政党がある方には、その野党議員のお尻を叩いてほしい。消費税5%引き下げで結束しろと。全員同じ船に乗っている。野垂れ死ぬしかない社会を子どもや孫にバトンタッチできるだろうか。まずは日本経済を立て直し、人人の生活を底上げしていくためにぜひ力を貸していただきたい。





http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/873.html

記事 [政治・選挙・NHK265] 日本郵政のイチャモンに屈したNHKの腐敗、画面からの腐臭 国民騙しの手口は日本郵政と同じ穴のムジナ(日刊ゲンダイ)



日本郵政のイチャモンに屈したNHKの腐敗、画面からの腐臭
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262422
2019/09/27 日刊ゲンダイ 文字起こし


石原経営委員長(左)と上田会長(C)共同通信社

 自分たちの不正を棚に上げてドーカツする日本郵政は盗人猛々しいが、そんな企業からのイチャモンに簡単に屈するNHKもどうしようもない。

 かんぽ生命の不正販売問題を追及したNHK番組を巡り、NHK経営委員会(委員長・石原進JR九州相談役)が日本郵政グループからの要請を受けて、NHKの上田良一会長を厳重注意していた一件である。

 26日の1面でスクープした毎日新聞によると、問題となったのは昨年4月放送の「クローズアップ現代+(クロ現+)」で、郵便局員が不適切な保険営業を行っている実態を、SNSに寄せられた生々しい声などをもとに番組化。続編の放送も予定し、同7月に情報提供を呼びかける動画をネット上にアップしていたところ、郵政側が上田会長宛てに「犯罪的営業を組織ぐるみでやっている印象を受ける」と抗議し、削除を申し入れたという。

 NHKの番組幹部が「番組制作と経営は分離されており、会長は番組制作に関与しない」と説明すると、郵政側はこれを問題視。「放送法で番組制作・編集の最終責任者は会長であり、NHKではガバナンスが全く利いていないことの表れ」と主張し、再度、上田会長に文書で説明を求めたという。

 結局、同8月に予定された続編の放送は見送られたが、郵政側の圧力はさらにエスカレート。上田会長から返答がないとして、同10月に経営委員会に「ガバナンス体制の検証」を求める文書を送付した。

 経営委は「番組幹部が番組制作の責任は会長にないと説明したことは誤り」と判断、郵政側の言い分を受け入れ、上田会長を厳重注意。上田会長も同11月に「説明が不十分だった」と郵政側に謝罪したのだった。

「日本郵政は民営化されたとはいえ、もとは郵政省。そして、放送行政を所管するのは総務省ですが、これは省庁再編前の郵政省です。そうした経緯から、日本郵政はいまだにNHKに対して強気なのでしょう」(元NHK政治部記者で評論家の川崎泰資氏)

経営委の個別番組介入は放送法抵触

「クロ現+」放送時は、既に日本郵政グループに保険販売に関する苦情が多数寄せられていた頃だ。郵便局員は高齢者を「カモ」にし、ヤクザもびっくりの特殊詐欺さながらの悪質な営業を行っていた。NHKが毅然とした態度で、続編を放送して視聴者に警鐘を鳴らしていたら、不正な保険契約が18万件超にまで膨らむ前に、被害拡大を食い止められていたかもしれない。受信料を取って「みなさまのNHK」をうたいながら、その罪は重大だ。

 郵政側の言う「ガバナンス」なんて名目で、自社の不正が広く世間に知れ渡るのを抑えたいという経営陣の保身だろう。そんな郵政側の言い分を認め、逆にNHK会長を注意した経営委も異常すぎる。経営委が個別の番組に介入したのでは、公共放送の根幹に位置付けられる「自主自立」や「番組編集の自由」は吹っ飛んでしまう。

 NHK報道の監視を続ける醍醐聰東大名誉教授が言う。

「経営委員会はNHKの経営を監督する機関で、個別の番組にタッチするのは放送法に抵触していると思います。かんぽ生命の不正販売は報道すべき深刻な問題であり、本来、経営委は外部からの圧力の防波堤になるべきもの。それが逆に、外部の圧力をNHK上層部に伝えている。これではNHKはメディアとしてのチェック機能を果たせないし、クレームの来そうなテーマは避け、忖度がはびこる。現場をますますダメにしてしまう」


日本の敗北なのに…(C)ロイター

国民騙しの手口は日本郵政と同じ穴のムジナ

 不正企業にこんな弱腰なのだから、政治権力からの独立など、もはやNHKに望むべくもない。

「政府が右と言うことを左と言うわけにはいかない」と言い放った籾井勝人前会長ほどあからさまではなくとも、NHKの露骨な安倍政権スリ寄りは、森友学園問題などで明確になった。

 元NHK記者で現在は大阪日日新聞論説委員・記者の相澤冬樹氏が、著書「安倍官邸VS.NHK」で、森友問題の特ダネ報道をなかなか放送させてもらえなかったり、報道部門トップの報道局長が大阪放送局の報道部長に叱責電話を掛けてきたことなどを暴露している。

 森友問題を巡っては、〈(安倍首相夫人の)昭恵さんの映像は使うな〉など、官邸への忖度がNHK局内にはびこっているというタレコミも国会議員の事務所に寄せられた。この際、参院総務委員会に呼ばれた上田会長は、「番組内容は、現場が自主的に判断しているが、何人からの圧力や働きかけにも左右されることなく、視聴者の判断のよりどころとなる情報を多角的に伝えていくことが役割だと考えている」と、シレッと答えていた。安倍政権どころか日本郵政のイチャモンにさえ屈したのに、何をかいわんや、である。

 前出の相澤冬樹氏がこう言う。

「日本郵政からの要求に従い、経営委員会が会長に厳重注意する。これは驚くべきことです。たとえ番組で何か問題があったとしても、現場レベルで処理する話なのに、経営委や会長まで関与するとは。確かに経営委は会長に対し、指示・監督の権限はありますが、委員は首相に任命されるため、経営委の意向は、首相の意向だと解釈される。政治の放送への介入です。今回の一件は、NHK内でそうした現場介入が日常的に積み重なっている証しといえます」

日米貿易交渉でも政府の成果を誇張

 NHKの政権ベッタリはいまや常態化した。アベ友の岩田明子解説委員が重用され、大本営報道を繰り返す。極め付きは、籾井会長時代に専務理事を務め、官邸と太いパイプがあるとされる板野裕爾氏が今年4月に専務理事に復帰したことだ。

 完全に“政権PR機関”に成り下がったNHKは、日本時間の26日、最終合意した「日米貿易交渉」の報道でも、全力で政権を持ち上げた。安倍の「ウィンウィン」というデタラメ発言を受け、日本の成果をこれでもかと誇張。牛肉や豚肉の輸入関税は引き下げながら、自動車や自動車部品の輸出関税撤廃は継続協議で反故にされ、日本側が一方的に譲歩させられたのに、「狙い通りの想定内決着」「コメの新たな輸入枠の設定はなし」「自動車の追加関税や数量規制は発動しないと約束」などと政府にとって都合のいい説明をそのまま垂れ流した。

「NHKは安倍首相の記者会見を、どんな時間だろうが全部、生中継しています。安倍首相にとっては自分の宣伝機関のようなものだから、増長して勝手な言い分をまくし立てる。すっかり御用放送局になってしまいました。お上意識があるNHKは、当たり前のように受信料を徴収していますが、政権PRばかりの今のNHKに不満のある人は少なくない。その結果が、N国(NHKから国民を守る党)の参院選での議席獲得ですよ。むちゃくちゃな行動を取るN国に99万票も入ってしまったのは、いかにNHKへの批判が多いかということの裏返しです」(川崎泰資氏=前出)

 許し難いのは、そんな“国営放送”のくせに、公平中立を装うことだ。国民騙しの手口は、不正営業の日本郵政と同じ穴のムジナ。だからNHKの画面からは腐臭が漂うのである。













 



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記事 [政治・選挙・NHK265] <朝日新聞、大きく報道!>れいわ新選組・山本太郎代表インタビュー 投票捨てた人こそ一番リーチしたい そこが最大の票田 








(インタビュー)ポピュリストなのか れいわ新選組代表・山本太郎さん
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14196356.html
2019年9月28日05時00分 朝日新聞


「政治家としては自分はたんつぼのような存在。たんつぼ上等ですね」=24日、札幌市内、豊間根功智撮影

 消費税10%への引き上げを前に、れいわ新選組の山本太郎代表が消費税廃止を旗印に全国行脚を始めた。原発事故後に俳優から反原発運動に転じて注目されたが、今の訴えの中心は疲弊した生活の立て直しだ。「庶民」に聞こえのよい政策を声高に訴え、ポピュリストとも批判される山本さんに聞いた。何をしたいのですか?

 ――7月の参院選挙後初めての地方遊説を北海道でスタートしました。稚内や札幌などでの街頭演説や集会でも多くの人が集まっていました。気分いいですか?

 「もともと芸能人だったので、自分が『消費される』存在であることはよく知っています。政治家は芸能人と一緒ではないけども、似た部分はある。特に気分がいいとかはないですね」

 ――「れいわ新選組」は比例の特定枠で重度障害者の2人が当選して注目を浴びました。落選したとはいえ、「れいわ」の代名詞はやはり山本さんです。

 「よく街頭でも言っていますが、政治は宗教活動やアイドル活動とは違います。政治家は信じる対象ではありません。よく『信じていいんですか』と言われるんですが、今の有権者にとって政治とは裏切られるもので疑心暗鬼なのでしょう」

     ■     ■

 ――山本さんは2011年の原発事故で、福島などから避難しようとネットで訴え、その後政治の世界に入りました。最近は消費税廃止や最低賃金1500円の政府保証をはじめ「お金」の話が中心になっています。なぜですか?

 「確かに『反原発』のシングルイシューというイメージがあるけど、最初の選挙から、三つの柱を掲げてきた。人々を被曝(ひばく)させない、TPP(環太平洋経済連携協定)反対、そして飢えさせない、です。メディアは反原発の文脈で自分を取り上げてきた。貧困問題も議員生活を通じて掘り下げてやってきたつもりです」

 「もともと自分の経済についての考えは、ものすごくオーソドックスなものでした。税をいかに集めて分配するかが政治で、何かをするためには税でとるしかないだろう、と。ただ自分の経済政策は『弱い』と思っていました」

 ――「弱い」ですか。

 「『原発やめます』と訴えると、どうやってという話になる。日本は過疎地のほおを札束ではたいて全国に原発をつくり、引き受けさせてきた。だからやめるとすれば別にお金が回る仕組みが必要になる。社会保障関連費は削れないし、景気動向で税収は変わってしまう。原発問題にしろ、貧困問題にしろ何かするには財源がいるのだけど、それが税金だけだと相当にハードルが高い、と」

 ――今は消費税を廃止しても、国の借金でお金は調達できると訴えています。

 「日本経済について勉強し直して、消費税こそ日本経済を弱らせるトリガーになったと考えるようになった。財源として二つ挙げています。ひとつは税制改革、もうひとつは国債発行。税制改革は累進制を強化し、大企業を特別扱いしない。所得税の最高税率を上げる。20年以上デフレが続く日本では経済の底上げが欠かせない」

 ――消費税を廃止すればその穴は20兆円を超えます。できます?

 「むしろできない理由がわからない。これまでの消費増税分は結局どこに行ったのか。かなりの額が所得税・法人税の減税分の穴埋めにあてられている。つまりお金持ちを優遇するために使われてきた。だから金があるところからとる、と言っているだけです。消費税とは要するに消費に対する罰金です。罰金なくすよ、と。それによって消費を喚起してお金を社会に回るようにしようと言っているんです。消費に対する税の影響力は大きい。新聞だって部数が落ち込むのが嫌だから、軽減税率の適用を求めたわけでしょう」

 ――では、なんでこれまでできなかったんでしょうか。

 「誰が得しているのか。自民党の屋台骨です。企業経営者や組織票をくれる人は、自分たちの利益を大きくしてほしい。企業にとってのコストは、人件費と自分たちが支払う税金です。当然コストカットしたい。それを政治が忖度(そんたく)してきた。でも財源は必要だから。そこに消費税がでてきた。政権をとっている人たちがそういう人たちだった」

 ――国の借金は膨大です。民主党政権時代でも財政健全化が大きな問題でした。

 「財政健全化ってなんですか? 逆に聞きたいんですけど。ある程度景気が回復しないと健全化なんてしようがないわけですよ。20年以上もデフレで、人々の生活も追い詰められているのに『健全化』ってなんなんだ、と」

     ■     ■

 ――かつては今ほど消費税の話はしていませんでしたよね。

 「世論調査をみれば、有権者が投票先を選ぶときに何を重視しているのかはっきりしています。目の前の生活なんですよ。安保法制も憲法改正も重要ですが、この問題でピンときて『やはり野党だな』という人がどれほどいるか。私自身重要な問題と思っているので政権奪取できれば、安保法制はなくします。でも、原発でさえ争点にならなかったのが日本社会です。一方で、消費税は誰しもが毎日払っている。自分ごととして引き寄せやすい。これに野党が取り組まなきゃ何をやるんだろう」

 ――れいわは参院選比例区で228万票を獲得しました。ただ他の野党の票を奪って、選挙後も野党共闘の足を引っ張っているという指摘もあります。

 「もっともらしくそういうことを言う人がいるんですけど、何の根拠があるんですか」

 「そもそも野党票を削るなんて『せこい』ことは考えていない。そんなことで政権なんてとれるはずない。私が一番リーチしたいのは投票を捨てた人たち。そこが最大の票田ですから。その人たちに『もう一度かけてみないか』と」

 ――野党共闘できないと、与党を利するだけではありませんか。

 「野党共闘して勝てるならとっくに政権奪取していますよ。『必ず投票に行きます』って層に野党が訴えるだけでは社会を変えられない。世の中が大きく変わるのは、今まで投票に行かなかった人が投票するときなんだから」

 ――れいわが注目された参院選投票率は48・80%、有権者の半分超が投票に行きませんでした。

 「あきらめたくなるような世の中ですからね。ギリギリの生活をしていて、自分の人生でさえも逆転できる要素がないのに、世の中を変えるなんてできるはずがないと思い込んでしまっている。でもそれはとんでもないことで、その人たちこそが鍵を握っている。あなたがいなくちゃ始まらない、と訴えていくことです」

 ――関心を引くためにできもしないことをやれると言う政治家をポピュリストと呼ぶことがあります。山本さんにも批判が向きます。

 「生活困窮に陥っている人を何とか救うのが政治で、それを実現すると訴えることがポピュリストなら、間違いなく私はポピュリストですね」

 「疑いの目を私たちに向けてくれていいんですが、他の政党に対しても、同じように厳しくチェックしていますか? デフレが放置され、人の命が奪われてきたと言って過言ではないのに、それにもかかわらずその責任がある自民党に審判が下されていない」

     ■     ■

 ――元々俳優でした。映画やバラエティー番組に出演していた。なぜ生活に苦しむ人たちのための政治にこだわっているんですか。

 「僕自身、生活に行き詰まったことは一度もありません。芸能事務所に入って、16歳のときから給料をもらい、同世代の中でも収入はずっと多かった。『やればできる、頑張ればできる』という世界観で生きてきたし、自分もそう考えてきた。今でも自分の人生だけ考えるなら別に政治に関わらなくてもやっていける自信がある」

 ――貧しい人の苦しみが自分はわかっている、と言っている印象があります。

 「原発事故があっていろんな人たちに会っていくうちに、貧困問題があったり、労働問題があったり、世の中は数々の問題であふれていたのに、何も知らなかった。自分はこの地獄のような世の中をつくった側の人間なんだと思い知らされました」

 「自分の力でやっていけると思っていても明日どうなっているかは本当にわからない。原発事故もそうでした。たとえどんな状況になったとしても、手をさしのべてくれるのが行政であり、国じゃないと生きていけない。これはみんなのための安全保障であり、自分に対する安全保障でもある」

 ――日本をどういう社会にしたいですか。

 「自助と共助というものを強調するような政治は変えなきゃならない。政治とは、人々が国のために何ができるという話ではない。国として人々の幸せをどう担保するのか。政府を小さくして自助と共助を強調してきて、日本は行き着くところまで行き着いてしまった。今必要なのは新しい大きな政府なんです」

 (聞き手・高久潤、稲田清英)

     *

 やまもとたろう 1974年生まれ。91年に芸能界デビュー。2013年の参院選で初当選。「生活の党と山本太郎となかまたち」を経て4月に「れいわ新選組」を設立。














http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/875.html

記事 [政治・選挙・NHK265] N国立花代表の炎上目的だとしても、一線を越えた「虐殺」発言は恥すぎる(まるこ姫の独り言)
http://jxd12569and.cocolog-nifty.com/raihu/2019/09/post-798357.html
2019.09.28


本当に日本はバカの国になってしまったか?

自民党も使い物にならない議員ばかりだし、100万票もの票を集めたN国の立花とやらもも恐ろしい思想の持ち主だし。

少し前に、マツコ・デラックスの発言が気に入奈らにとして執拗にマツコを付け狙っていた。

なんで、芸能人と言えども一般人の発言にそれほど粘着するのかと気味悪かったが、今度の発言は度を越している。

N国・立花党首、人口増加めぐり「虐殺」言及
             9/28(土) 6:42配信 TBS News i

>NHKから国民を守る党の立花党首は、世界の人口の増加問題をめぐり、「あほみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう、みたいな」などと発言していたことが分かりました。

>とにかく子どもを産まないように、殺し合いしなくていいようなコントロールをとにかくかけるしかないのかなと。ある意味ものすごい大ざっぱに言うと、そういうあほみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう、みたいな。やる気はないけど、それを目指したら、結局そういうことになるのかな(立花)


結局、この人は優性思想なんだろう。

役に立たない人と見なしたら殺害も厭わないと。


しかし、役に立たないからとか、子供を作りすぎるからとかの理由で、誰が虐殺をしてもいいと認定するのか。

言ったもん勝ちの放言は止めるべきだ。

なんでも目立てばいいというものではないし。


ユーチューバーだか何だか知らないが、人権意識のかけらもない、人に対しての愛が一切感じられない発言は、この人に税金が使われている事自体が、腹正しくて仕方がない。

N国に期待を持っただろう有権者は、N国に投票すれば本当にNHKをぶっ潰してくれると思っていたようだが、私はそれが選挙に勝つ立花の手だと思っていて胡散臭くて仕方がなかった。

例えN国が公約通り、法案を提出したとしてもそれが審議されるとは思えない。

何故ならNHKの会長は、総理が任命するからだ。

NHK会長とツーカーの安倍首相はNHKをぶっ壊す必要はないし、NHKを存続させることで自身を過剰にアピールできる。

そんな慣れあいの関係のNHKを排除するわけがない。

N国に投票した人はなぜ、そんな単純な事が分からず投票したのだろう。

本当にアホとしか思えない。

一般人ならいざ知らず国会議員が、度重なる目立ったもん勝ちの発言はオゾマシイ。

はっきり言ったらこの人は政治家の前に一般人としても狂った考えの持ち主だ。

人格破綻者だと言っても過言ではないだろう。

光の当たらない所に光を当てるのが政治家の使命だと思ってきたが、この人は、光の当たらない方に対して切り捨てどころか、優性思想の持ち主だった。

不幸にして(私は不幸だと思っている)国会議員になれたのだったら、金目的ではなくきちんと国民の生活を考えるべきじゃないか。

それが税金で歳費を賄われている人の行動じゃないか。

それは安倍政権にも通じる事だった。。。。(笑)


この人の為に今後6年間も無駄な歳費が使われるかと思うとやりきれない。

無駄な歳費と言えば、自民党の魔の三回生、いや、安倍首相に迎合するあまり、日本の国の未来のことなど何にも考えていない政治家全般に対して言える。

安倍政権になってから政治の世界もそうだが世の中がぶっ壊れて来た。




http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/876.html

記事 [政治・選挙・NHK265] 日本郵便横山邦男氏解任が避けられない情勢(植草一秀の『知られざる真実』) 
日本郵便横山邦男氏解任が避けられない情勢
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2019/09/post-a072dc.html
2019年9月28日 植草一秀の『知られざる真実』


NHKがかんぽ生命保険の不正販売問題について特集した番組について、NHKの経営委員会がNHK会長に厳重注意したと報じられた。

日本郵政グループが組織ぐるみで保険商品の不正販売を行ったことは、最近になって明らかになった。

前代未聞の巨大不正である。

この事実経過からして、NHKの報道は核心を衝くものであったと言える。

ところが、日本郵政グループはNHKが情報提供を求めたことについて、「犯罪的営業を組織ぐるみでやっている印象を与える」としてNHKに抗議した。

NHKの経営委員会は事実関係を精査して適切に対応するべきところ、事実関係の精査も十分にせず、NHK会長に対して厳重注意を行ったと見られる。

安倍内閣の下での放送行政のゆがみを端的に物語る事例である。

日本郵政グループはハゲタカ資本の強引な要請により、民営化の途上にある。

日本郵政、日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の4社の株式が市場に放出されている。

日本郵政グループが保有する資産は公的資産であり、公的な目的のために利用される必要がある。

その巨大資産に目を付けたのがハゲタカ資本だ。

郵政民営化とは、日本郵政グループが保有する巨大な資産をハゲタカ資本が収奪するために実行された巨大プロジェクトである。

「民でできることは民に」

の合言葉で郵政民営化が強引に強行されたが、

「民がやるべきことを民に」

が正しいのであって、

「公がやるべきことまで民に」

は間違っている。

『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)
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『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)
https://amzn.to/2WUhbEK

で「民営化」について考察した。

「民営化」の本質は「営利化」であると同時に「公的資産の収奪」である。

郵貯、簡保の350兆円の巨大資金だけでなく、日本郵政グループは日本有数の巨大不動産保有機関である。

駅前一等地を広大に保有している。

また、民営化された巨大企業の最高幹部ポストの経済的処遇は破格である。

民営化利権の最重要部分が民営化巨大企業の最高幹部ポストの獲得である。

国鉄民営化を推進した旧国鉄幹部が民営化されたJRの最高幹部ポストを獲得し、数十年にわたって最高幹部ポストを占有し続けるという事例も観察されている。

結局は「自分の利益のための民営化」だったということだ。

ゆうちょ銀行、かんぽ生命の株式は全株売却の方針が決定された。

この株式の過半数を取得すれば巨大な公的企業を私物化することができる。

かんぽ生命の不祥事が広く流布されているのは、郵政グループ各社の株価を暴落させて、その暴落価格で巨大公的企業を手中に収めるための巨大な策謀である疑いが強い。

日本郵便は保険商品の不正販売を大がかりに実行してきた。

組織ぐるみの不正販売であったと見られている。

この企業の最高責任者が旧住友銀行出身の横山邦男氏である。

横山氏は住友銀行出身の西川善文氏が日本郵政社長に就任した際、日本郵政に出向して専務執行役に就いた人物だ。

西川氏は日本郵政内に住友銀行出身者を中心とした「チーム西川」を創設し、「かんぽの宿不正売却事案」を担当させた。

郵政民営化関連法に「かんぽの宿」売却規定が潜り込まされた。

これを指示したのは竹中平蔵郵政担当相であったことを関係者が証言している。

規制改革会議の議長を務めていた宮内義彦氏が経営するオリックスがかんぽの宿の一括取得を狙っていた。

「チーム西川」はかんぽの宿79施設を破格の格安値でオリックスに払い下げるための特命班であった疑いが濃厚である。

横山邦男氏はこの不正売却事業推進の中核人物であったと考えられている。

また、日本郵便はJPエクスプレス事業の失敗で900億円もの損失を生み出した。

この事業失敗の最高責任者の一人が横山邦男氏である。

その横山邦男氏が社長を務める日本郵便が保険商品の巨大不正販売事件を引き起こした。

横山氏の罷免を避けて通れない。

NHK経営委員会の歪んだ業務運営も臨時国会で厳しく追及されなければならない。







関連記事
NHK報道巡り異例「注意」 経営委、郵政抗議受け かんぽ不正、続編延期
http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/874.html#c8



http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/877.html

記事 [政治・選挙・NHK265] 関電幹部は「お友達だから…」経団連・中西会長の仰天発言(日刊ゲンダイ)
   


関電幹部は「お友達だから…」経団連・中西会長の仰天発言
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262486
2019/09/28 日刊ゲンダイ


経団連の中西宏明会長(C)共同通信社

「お友達のお友達によるお友達のためのインチキ」を許しているのは、アベ政治だけじゃなかった。経団連の中西宏明会長(日立製作所会長)は、27日の定例会見で“関西電力のマネー還流事件”について問われた際、「詳細な情報が分かっていない」としつつ、「八木さんも岩根さんもお友達。うっかり変な悪口も言えない」などと答えたのだ。

「お友達」だから何だというのか。億単位の怪しいカネをフトコロに入れていた疑いがあっても知らんぷりするのか。誹謗中傷しろと迫られているわけじゃないのだ。

 もっとも、経団連と言えば、安倍政権をヨイショしてハリボテ株価をつり上げ、ひたすらカネをため込む一方、社員には還元しない無能経営者の集まり。中西会長は、日本が大惨敗した日米貿易協定についても「バランスの取れた合意に達したことを歓迎」などとピントの外れた発言をしていたが、こういう連中がいつまでもポストにしがみついて“お友達”と好き勝手やっているから、若手社員が犠牲を強いられるのだ。関電の経営陣と一緒にそろって引退した方が日本のためだ。






















http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/878.html

記事 [政治・選挙・NHK265] 「国売る政治家になぜ声荒げないのか」と山本太郎、「反日」中傷に 帯広 高橋清隆の文書館
聴衆に語り掛ける山本氏(2019.9.27筆者撮影)

元記事http://blog.livedoor.jp/donnjinngannbohnn/archives/2019887.html

 「れいわ新選組」の山本太郎代表が27日、北海道帯広市内で今ツアー最後となる街頭記者会見を開き、最初に北海道を回った理由について「誤った政策によって衰退していく象徴」と説明するとともに、自身が時折「反日」呼ばわりされることに対し、「この国を切り売りしていくような政治家たちに対してどうして声を荒げないの」と反論した。

 18日に利尻島から始めた北海道ツアーは10日間をかけて稚内、網走、釧路、根室、札幌、旭川を回った。要望に応え、場所と日程を一部拡大したが、天候のため、礼文島と根室でのポスター張りが中止になった。

 最終日、JR帯広駅北口広場には約200人の市民が集まった。地元ボランティア約20人が設営やグッズ販売、ポスター配布、寄付受付などを手伝った。午後5時半から2時間20分超、山本氏が市民と言葉を交わした。

 冒頭、山本氏が北海道を最初のツアーに選んだ理由について説明した。「国会議員として6年間見た政策が地方創生につながったかと言ったら、寄与していない。もうかったのは東京のコンサルと、政治とつながった一部の業者だけ」と退けた。

 今ツアーの最中、ある自治体の市長から「小泉政権以降、地方交付税の約1割が削減された。民主党政権で戻ったが、安倍内閣でまた絞られている」とこぼされたことを明かし、「かなり厳しい状況。地方を盛り上げるなら、まず予算を。何を今さら東京五輪だ」と指弾すると、「そうだ」との歓声や指笛が起きた。

 安倍・自民党が「TPP(環太平洋経済連携協定)断固反対」との公約をほごにし、事実上の日米FTA(自由貿易協定)で「TPP以上のものを差し上げる道筋を付けている」ことを挙げ、「もうはっきり言って、この国に生きる人のことは目の中に入っていない」と突き放した。

 「誤った政策によって衰退していく象徴はどこかと考えたら、北海道だと思う。この北海道から日本を変えようと、皆さんと約束しながらやっていきたいと、スタートの場所にした」と説明した。

 会場から、洗剤や柔軟剤などに含まれる香料から来る「香害」問題について意見を求められた。別の女性が住宅リフォームをきっかけに化学物質過敏症に苦しんでいる現状を報告。山本氏は、「調べる」と興味を示した。

 憲法改正について、山本氏の見解を求められた。山本氏は「安倍政権下では反対。自民党政権下でも反対」と表明。2012年に自民党が発表した憲法改革草案の中身に触れ、「憲法の意味を分かっていないから」と述べ、権力を縛るための憲法で国民を縛ろうとする姿勢を戒めた。

 2018年3月に自民党が挙げた改憲4項目について、「9条への自衛隊明記や合区の解消など3つはダミー。本丸は緊急事態条項」と看破。「これは独裁者にとって自由に使える魔法のつえ」とけん制した。

 一方、「ただし、憲法は全くいじってはいけないとは思わない」として、集団的自衛権を認めた2015年の安保法に言及。「解釈による憲法違反詐欺を取り締まる文言を入れるべき。しかし、今は無理。憲法の重要さが国民にまだ理解されていない」との考えを示した。

 年金について「払う意味があるか」と20代の主婦から質問があった。山本氏は「年金は破綻しない。給付額が減るだけ」と断じた。現役世代が高齢者を支える賦課方式を前提とする現制度では、少子化を解決する以外ないとして、教育投資や公的住宅の確保、低収所得世帯への補填(ほてん)の3つの政策を提案した。

 終盤、山本氏は「私がやりたいことは、死にたくなるような世の中をやめたいということ」と切り出した。毎年2万1000人以上が自殺、50万人以上が自殺未遂し、10代から30代までの死因の1位が自殺であることを挙げ、「もう、壊れてる。狂ってる」と嘆いた。

 子供の7人に1人、単身女性の3人に1人が貧困である一方、税の滞納の6割を消費税が占め、ほとんどが中小企業である実態を挙げ、「れいわ」が消費税廃止や時給1500円「政府が補償」、奨学金チャラなどを訴えている理由を説明。次のように続けた。

 「こうやって街頭でしゃべっていると『反日』と言われることがある。『日本をおとしめているやつだろう』と。ちょっと待って。日本をおとしめるような政治を進めている人たちが国会の中にいるのに、どうしてそっちに文句を言わないの」

 「たくさんの貧困、生活困窮を生み出し、中小企業の首を絞めている、まさにこの国を切り売りしているような、この国に生きる人たちの首を絞めるような政治家たちに対して、どうして声を荒げないの。どうしてメッセージを伝えないの」

 その上で山本氏は、「20年以上続くデフレの原因、経済政策の間違い。デフレのときに増税するばかがどこにいるんですか」と憤った。

 「財政再建、財政規律の議論が必要というなら、ちゃんとこの国の景気を立て直してからにしてくれますか。数々の貧困や生活困窮がある中で、増税をしたら人、死にますよ」

 実際、消費税を3%から5%に引き上げた翌1998年、自殺者数が激増していて、失業率と自殺者数は相似形を成す。

 山本氏は日銀資産循環統計をグラフに示し、政府の赤字が国民の所得増と相関関係にあることを解説。国債のさらなる発行による財政破綻の懸念に対しては、財務省が2002年にムーディーズやS&Pなど格付け会社に出した「自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない」「ハイパーインフレの懸念はゼロに等しい」などの反論を紹介した。

 帯広市内に住む60代の夫婦は初めて山本氏の演説を聞いた。印象について妻は、「まともな人だ。長く生きてきた人間として恥ずかしい。こういう人をちゃんと(国会に)出してあげられない。くだらない人間ばかり国会議員にしていることが」と吐露した。

 今後の期待について夫は、「トンデモ法をとにかく全部なくす。特定秘密保護法のときから怒り心頭に発している」と述べ、同法やTPP協定、PFI法、水道法、カジノ法などの破棄・廃止を切望した。

[写真]
日銀資産循環統計からのグラフ(2019.9.27筆者撮影)
山本氏(2019.9.27筆者撮影)
開始時の聴衆(2019.9.27筆者撮影)

http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/879.html

記事 [政治・選挙・NHK265] マスメディアは報道しない「自由」を満喫している。(日々雑感)
https://okita2212.blogspot.com/2019/09/blog-post_32.html
9月 28, 2019 日々雑感(My impressions daily)

<安倍晋三首相とトランプ米大統領が日米貿易協定に最終合意した。首相は「両国に利益をもたらすウィンウィンの合意」と強調したが、とてもそう呼べる内容ではない。

 焦点となった米国産牛肉や豚肉への関税は、日本は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)並みの水準にただちに引き下げる。米国がTPPを離脱したにもかかわらずだ。トランプ氏は「米国の農家にとって偉大な勝利だ」と誇った。

 なのに、もう一つの焦点だった日本車への関税について、米国はTPPで約束していた撤廃を見送る。自国産業保護のためだ。継続協議としたが、撤廃は困難とみられている。

 自由貿易の目的は、主要な市場を互いに開放し、経済を活発にすることだ。日本と欧州連合(EU)が今年発効させた協定も日本が農産物、EUが車の関税削減で合意した。
 米国は今回、日本に対して車以外の製品などの関税削減は決めたが、日本の対米輸出の3割を占める車の関税は残す。これでは日本のメリットは限られてしまう。

 さらに首相は先月、協定と別に日本企業が米国産トウモロコシを大量購入する計画を示し、会談したトランプ氏を喜ばせた。首相は害虫対策と説明したが、専門家からはそれほどの被害でないと疑問も出ている。

 日本政府がそこまでして米国の要求を受け入れたのは、トランプ氏が日本車関税撤廃どころか、追加の高関税発動をちらつかせたためだ。

 トランプ氏の最優先課題は大統領選での再選だ。農家や自動車工場は選挙情勢を左右する激戦州に多い。

 今回の交渉は、両首脳が交渉入りで合意した昨年9月からわずか1年のスピード決着だ。日本政府は成果を急ぐトランプ氏に花を持たせ、過大な要求を突きつけられないうちに交渉を終えたかったのだろう。

 追加関税について、日本政府は、両首脳の署名した共同声明に回避する文言が盛り込まれたと説明する。

 しかし文言は、昨年9月の共同声明を踏襲したにとどまる。予測不能なトランプ氏だけに歯止めとは言いがたい。追加関税が発動されるリスクは消えていない。
 政府は協定案を来週召集の臨時国会に提出する。国益にかなう内容なのか、しっかり審議すべきだ>(以上「毎日新聞」より引用)


 上記に引用したのは毎日新聞の社説だ。日米貿易協議に関して「ウィンウィンの合意」ではないと論評する根拠を農業と自動車に関する協議結果だけに置いている。全くその通りだが、TPPの際に問題としたのは「非関税障壁」ではなかったか。

 二国間FTA協議で問題とされたのは「ラチェット条項」であり「ISD条項」(ISD条項とは「Investor State Dispute Settlement」の略で「投資国家間の紛争解決条項」と訳される。主に自由貿易協定(FTA)を締結した国家間において、多国間における政府と企業との賠償を求める紛争の方法を定めた条項)ではなかったか。そうした非関税障壁に関する協議について一切報道されていないのはなぜだろうか。

 あるいは日米貿易交渉で当初は「日米FTA」と表現していたものを、突然非関税障壁競技を含まない物品貿易だけに限定した「日米TAG」だと政府は説明し、日本のマスメディアもTAGだと報道した。そして今回の日米自由貿易協議に関しては、なぜか政府発表でもマスメディア報道でも「日米TAG」という文言すら消えた。

 そして報道される内容は米国から輸入される農産品と日本から輸出する自動車の関税だけだ。果たして日米貿易協議で農産品と自動車に関する関税だけの協議で終わったのだろうか。

 マスメディア報道で子細な協議内容が公表されない限り、上記毎日新聞のように「論評」することは出来ないと考えて、全体評価を控えて来た。しかし毎日新聞は農産品と自動車だけの関税協議のみを掲げて「ウィンウィンの合意ではない」と評している。

 自由貿易協議は米国グローバリズムの巣窟のハゲ鷹たちが最も重視している「儲けの源泉」だ。自由貿易協議はハゲ鷹たちの利権の源泉だし、彼らの最重大関心事はまさに「非関税障壁」の投資関係とISD条項ではないか。ISD条項に関する協議内容が欠落した報道にどれほどの意味があるのだろうか。

 あるいは前回の政府発表通り日米貿易協議は物品だけに限定されたTAGであり、非関税障壁に関しては何も話し合わなかったし、何も取り決めてないのだろうか。しかしトランプ氏が米国を代表する大統領なら、米国利権の核心である「投資」に関して何も取り決めない日米自由貿易協議などあり得ない。

 もしもFTAでもなく、貿易全般にわたる品目(TAG)でもなく農産品と自動車に限定された貿易協議を安倍・トランプ間で取り決めたとしたら、ウォールストリートに巣食うハゲ鷹たちが騒然と喚き立て、激しくトランプ氏を批判しているだろう。そうした論評が米国のマスメディアに出ないことは、米国のハゲ鷹たちにとって。今回の協議内容は満足のいくものだったと見るべきではないか。

 政府は日米貿易協議の国会承認決議を年内に取り付ける、とマスメディアにあったが、その際には協議内容の詳細が公表されるのだろうか。それまでに積み残された自動車関税2.5%も片が付くのだろうか。

 断っておくが、自動車関税の2.5%撤廃のために、日本の農業を破壊する農産品の輸入関税を差し出したとしたら全く不平等な結果だと評すしかない。なぜなら自動車関税は10%に引き上げられたとしても何ら打撃はないはずだ。なぜなら輸出する自動車企業は消費税相当額の還付を受けているではないか。10月から自動車輸出に関する消費税還付は10%になるではないか。それらは下請け関連企業が支払った消費税ではないか。

 米国への自動車の輸出が多少減ったところで日本国民は餓死しない。しかし農産品を米国に握られたら、米国の意のままに日本国民は飢えさせられる。食糧安全保障と自動車産業を天秤にかけるべきではない。

 米国も価格保証を実施して、農家への補助金政策を実施している。米国農家の所得の補助金割合は36%に達している。かつて民主党政権時に掲げたマニフェストの日本の農家への戸別補償制度をブッ潰した自民党と公明党は日本農業そのものを潰そうとしている。世界の先進各国の多くは自国の農業を聖域として戸別所得補償を実施している。日本だけが愚かにも工業と農業を同列にして議論している。安倍氏がトランプ氏と握手した日米貿易協議が「ウィンウィンの合意」なのか、国会承認の議論が始まるまで日本国民は目隠しされている。



http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/880.html

記事 [政治・選挙・NHK265] 「セクシー発言をして注目された小泉進次郎環境相が、折角のビッグ・チャンスを取り逃がした」国連本部で開催された「気候行動サミット」で「ボーっと生きていた」せいかも知れない(板垣 英憲)
https://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken/e/becf07a550f995b61e37659d5171c1d9
2019年09月28日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」

◆〔特別情報1〕
 「セクシー発言をして注目された小泉進次郎環境相が、折角のビッグ・チャンスを取り逃がした」−国連本部で9月23日開催された「気候行動サミット」でのことだ。ニューヨークは、季節外れの暑さだったので、「ボーっと生きていた」せいかも知れない。いかに「原発全廃論者」の小泉純一郎元首相の次男と言っても、安倍晋三首相が経済産業省の前身・旧商工省出身の祖父・岸信介元首相の築いた巨大な商工利権の上に乗っかっているので、安倍晋三内閣の閣僚の一員として、これに相反する「環境改善・原発廃棄、政策」を派手派手しく打ち上げることは、至難の業である。この意味で、国連本部で「環境外交」にデビューしたばかりは、出鼻を挫かれた。上皇陛下のごく近くにいる吉備太秦は、以下のように厳しく批判している。



http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/881.html

記事 [政治・選挙・NHK265] まさに原発マネーの還流。関電幹部が、高浜町の元助役経由で建設会社から7年で3億の金品受領(日本がアブナイ!)
https://mewrun7.exblog.jp/28596185/
2019年 09月 28日

 まさに「原発マネーの還流」を示す事案が明るみになった。(@@)

 関西電力の八木誠会長(69)や岩根茂樹社長(66)ら経営幹部6名が、2011年から7年にわたって福井県高浜町の元助役(故人)から約1億2千万円相当の金品を受け取っていたことが、税務署の調査で発覚。

 関電が調査したところ、同社の幹部約20名が、総額3億2000万円相当の金品を受け取っていたことがわかった。(゚Д゚)

<関電は昨年9月に調査を済ませて事実を把握していたが、違法性がないので公表していなかったという。>

 福井県には、日本で最も多い4つの原発が存在。高浜町には、国内で最も早く(1974〜75年)建設された関西電力の高浜発電所(4基)がある。

 その高浜町で33年前まで助役を務めていた森山栄治氏(今年3月に90歳で死亡)が、関電の原発関連工事を請け負う同町の建設会社から工事受注の手数料として約3億円を受領。そして、1011〜17年の7年間に、関電幹部に金品を提供していたとされる。

 地元の建設業者は、関西電力から、原発に関連する建築工事を受注。また、(国や県も補助をしている)原発マネーを使った建築物なども受注しているため、関電&高浜原発はと〜っても重要な存在。で、関電が業者に払った金銭の一部を、森山氏を通じて、関電幹部にペイバックしていたと見られている。

* * * * *

 しかも、関電幹部の釈明がヒドイ。森山氏は、中元、歳暮、就任祝いなどの名目で、幹部に高額な品や金銭を提供。幹部は、森山氏に返却を申し出たが、強く拒否されたという。

 そして、森山氏が地元の実力者であることから、返却すると関係悪化すると思い逡巡。返却するまで、金品を各自の手元に一時的に保管して預かっていただけだと主張したのである。(゚Д゚)はあ?

 さらに、関電は、誰がいくら受け取っていたか、詳しい調査結果は公表せず。その上、関電幹部らは、違法性がないので辞任はしないと開き直っている。(>_<)

<高浜町も33年前に辞めた元助役が個人でやったことだとして、調査は行なわないつもりらしい。>

* * * * *

 また、今回は、政治家の名は出ておらず。電力会社と自治体と建設会社の癒着による原発マネーの還流という形をとっているのだが。<地元町議いわく「ウィンウィンの関係だった」とか。^^;>

 そもそも関西電力には、会社に社員の籍を置きながら、同時に地方議員を兼務する「関電社員議員」が20人以上いて、政財癒着を超えて一体化したような存在になっている。^^;
 
 今は、電力会社などの公的企業の政治家への献金は、控えるようにという方針が確立されているのだが。

 関電は、少なくとも1972年から18年間にわたって、在任中の歴代首相7人に年に2000万円ずつ献金を続けていたことを元副社長が証言していたりもする。<*1に。7人は、田中、三木、福田、大平、鈴木、中曽根、竹下ね。>

 電力会社の中には、企業として献金できない分、幹部名や関係者名で個人の形で自民党や国会議員に献金したり、パーティー券を買ったりして、原発マネーを還流させているところが多いわけで。

<稲田朋美氏は、関連会社を含め、パーティー券112万円分購入してもらっていた。*2に>

 時間があれば、政治家との絡みについても調べて書きたいところだが。できれば、野党やメディアには、この辺りのことも含めて、もっと追及して欲しい。(**)

 一体、どこからこの件が発覚した(バレた?)のかと言えば・・・。何と国税局の調査からだった。(・o・)

 国税局が、建設業者の調査を行なったら、元助役に3億円渡していたことが判明。で、元助役を調べたら、関電幹部に渡す金品に3億円を使っていたことがわかったという。<元助役や幹部らは、申告漏れで追徴税をとられたとか。^^;>

『関電会長ら3.2億円受領=福井・高浜町元助役から−「原発マネー」還流か

 関西電力の岩根茂樹社長は27日、大阪市の関電本店で記者会見し、八木誠会長を含む経営幹部の20人が、私的に計3億2000万円分の金品を受け取っていたことを明らかにした。

 関係者によると、資金提供は金沢国税局の税務調査で判明。福井県高浜町の元助役(死亡)が原発関連工事に絡んで得た資金などを7年にわたり提供していたとされ、「原発マネー」が関電側に還流していた疑いがある。

 岩根社長は「関係者や社会の皆さまに多大なご心配をお掛けし、深くおわび申し上げます」と陳謝。自身も社長就任時に「お祝い」として高価な物品を受け取ったことを認めたが、「トップとして経営責任を果たしたい」と辞任は否定した。

 関係者によると、金沢国税局が昨年、関電の原発関連工事を請け負う高浜町の建設会社の税務調査を行った際、同町の森山栄治元助役(今年3月に死亡)が約3億円を受領していたことが分かった。森山氏は工事受注に絡み、手数料として受け取っていた。

 その後、森山氏から関電の役員側への資金提供が判明。会長ら6人は2017年までの7年間で計約1億8000万円を受け取った。一部は森山氏の存命中に返却したという。森山氏は約3億円について、金沢国税局から申告漏れを指摘され、追徴課税された。

 一方、岩根社長によると、社内調査の結果、役員や社員の計20人が金品の提供を受けていた。金品などは「一時的に預かっていたが、一般的な儀礼の範囲内以外のものは全て返却した」と釈明。幹部らが受領した理由について、「(相手との)関係を維持しながら事業運営をしていくには、あまり強引に(返却)しない方がいいと判断した」とも述べた。

 森山氏は1969年12月に高浜町入りし、総括課長などを務めた後、77年から87年まで助役を務めた。(時事通信19年9月27日)』

* * * * *

「関電とウィンウィン」 元高浜町助役の森山氏

 金沢国税局の税務調査で関西電力役員らに多額の資金提供をしていたことが発覚した森山栄治氏は福井県高浜町で収入役に続き、10年余りにわたり助役を務めた。「関電とはウィンウィンだった」と関係者。退職後も地元では関電に顔が利く実力者として知られた存在だった。昭和の高度成長期に労働力が都会に流出し、過疎化が進んでいた高浜町。企業誘致は用地や労働力確保の面からなかなか進まず、目が向けられたのが原発だった。

 当時、関電は美浜原発(福井県美浜町)に次ぐ原発の立地を検討。高浜町は昭和40年に県を通じ、関電に建設のための調査を申し入れ、4年後に高浜1、2号機の建設が着手され、両機は49、50年に相次いで運転を開始した。

 森山氏が収入役となった50年ごろには、新たな計画が動きだしていた。51年3月には町議会で3、4号機の誘致が可決され、両機は60年にいずれも運転を開始した。高浜町の元町議の男性は「誘致に動いたことで、森山氏は関電と関係を強めた。関電とはウィンウィンの関係だった」と話す。関電への影響力を背景に地元で実力者として存在感を増していき、町長選や町議選となれば、森山氏がどの候補につくかに注目が集まった。(産経WEST19年9月27日)』

『関電原発問題で高浜町は「調査する考え無い」金銭授受は元助役が一個人として…

 関西電力の八木誠会長や岩根茂樹社長ら20人が、2018年までの7年間に、原発がある福井県高浜町の元助役から合わせて3億2000万円を受け取っていた問題。高浜原発が立地する福井県高浜町では、この問題をどう受け止めれているのか取材しました。

 国や県から交付されている原発関連の補助金7億円が使われ2年前に建てられた高浜町立中央体育館。町の予算は約125億円、そのうち3割にあたる約38億円が原発に関連する交付金で、まさに原発と一体となって発展してきたと言っても過言ではありません。(略)

 9月27日午後2時、高浜町の現在の副町長が取材に応じました。

 「ただただ驚きでした。退職されて33年経った方が…。『行政の現役時に何か行政の仕事の延長で』とは受け取っていませんので、一個人になられてからのことだと思っていますので。」(高浜町 岡本恭典副町長)

 こう述べた上で“高浜町として調査する考えはない”ということです。(MBSニュース19年9月27日)』

* * * * *

『岩根社長は会見で「元助役は地元の権力者でお世話になり、関係悪化を恐れていったん、お預かりした」と説明。そのうえで「資金はすでに助役側に返却し、所得税の修正申告を済ませた」と話して社内処分を行ったとしています。

 関西電力・岩根茂樹社長:「(受け取った金品は)返却を申し出たものの、強く拒絶されるなど返却困難な状況があったことから、返却の機会をうかがいながら一時的に各個人の管理下で保管していた」(ANN19年9月27日)』

『「(福井県高浜町の元助役で故人の森山栄治氏と)関係悪化することを恐れて、一旦お預かりして、返せる時に返そうと思った」と釈明し、「原子力事業に影響が出るのではないか」と返却をためらったことも明かした。

 岩根社長は20人が受け取った金品の内容は具体的に説明せず、「返せるタイミングで返せるものは返した」と話すにとどめた。しかし、いつ返したかは明かさなかった。関係者の処分についても「社内処分は行った」と繰り返すのみで、具体的な処分内容は伏せた。

 会見では、岩根社長自身は何を受け取ったかも問われた。しかし、「記念品的なもの」と述べるだけで具体的には明かさず、返却した時期や方法についても語らなかった。(毎日新聞19年9月27日)』

『社内調査は、外部の弁護士も加わり、昨年7月に開始。同9月に結果がまとまったが、関電は公表していなかった。岩根社長は公表を見送った理由について、「(金品授受は)不適切だが、違法とまではいかないと判断した」などと釈明した。(時事通信19年9月27日)』

* * * * *

 この件に関しては、さすがに菅官房長官も「問題ない」では済ませず。「大変な問題だ」と語ったという。^^;

「社会との信頼関係のうえで事業を進めるべき電力会社の役職員が、不透明な形で金品を長年にわたり受領していたことは、大変な問題である」(菅義偉 官房長官)<TBS19年9月27日>

 この原発マネーというのは、基本的には、私たちが払う電力料金、国や地方への税金(そこから補助金が出ている)で成り立っているもので。そのお金をうまく回して、電力会社の幹部や様々な企業、自治体(その役人)、政治家、学者などが利益を配分し合っているわけで。

 この問題に関して、国民はもっと怒るべきだと思うし。野党やメディアは、他の電力会社も含め、もっと原発マネーの問題を追及して欲しいと思うmewなのだった。(@@)

  THANKS
 



http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/882.html

記事 [政治・選挙・NHK265] NHKが“かんぽ報道”にNHK経営委が介入し圧力をかけた背景! 日本郵政幹部と菅官房長官、総務省のただならぬ関係(リテラ)
NHKが“かんぽ報道”にNHK経営委が介入し圧力をかけた背景! 日本郵政幹部と菅官房長官、総務省のただならぬ関係
https://lite-ra.com/2019/09/post-4998.html
2019.09.28 NHKが“かんぽ報道”で日本郵政の圧力に屈した背景に安倍官邸と総務省 リテラ

    
    NHK公式サイトより


 安倍政権を忖度した政権PR報道ばかりが目立ち、“安倍サマの犬HK”などと呼ばれているNHKだが、ここにきてまた、とんでもない事実が明らかになった。かんぽ生命保険の不正販売問題を取り上げた『クローズアップ現代+』をめぐって、日本郵政グループからの「申し入れ」を受けたNHK経営委員会が上田良一会長を厳重注意し、続編の放送を延期させ、番組のネット動画を削除したというのだ。毎日新聞が26日朝刊で報じたスクープだ。

 周知の通り、かんぽ生命は民営化された日本郵政グループの保険会社。かんぽ生命と保険販売を代行している日本郵便には、保険料を二重に徴収するなど悪質な不正の実態が相次いで発覚。これまで顧客の不利益が疑われる契約は18万件以上に達する。

 実は、この不正販売問題をいち早く追及したのがNHKの『クローズアップ現代+』だった。昨年4月24日の放送で、保険の押し売りなどについて関係者からの情報をもとに取材し、その不正営業の実態を報じた。番組では現役郵便局員の告白の模様を伝え、日本郵便の佐野公紀常務取締役にも直撃している。放送後、『クロ現+』はさらなる情報提供を関係者に呼びかけるなど続編の制作に取り組み、同じ年の8月上旬の放送を目指していた。

 ところが、毎日新聞によると昨年7月、番組がTwitterに投稿した情報募集の動画2本に対して、日本郵政側が上田会長宛てで削除を「申し入れ」てきた。その後、番組の幹部が日本郵政側に「会長は番組制作に関与しない」などと説明をすると、郵政側は「放送法で番組制作・編集の最終責任者は会長であることは明らかで、NHKでガバナンスが全く利いていないことの表れ」と主張し、同年8月2日に説明を求める文書を上田会長に送付したのだという。

 これだけでも準政府機関による報道への圧力との批判は免れないが、さらなる問題はここからだ。なんと、郵政側から「ガバナンス体制の検証」などを求める文書を受け取った経営委が、これを汲んで上田会長に「厳重注意」を行い、そのことを郵政側に報告。さらに上田会長も〈番組幹部の発言について「明らかに説明が不十分。誠に遺憾」と事実上謝罪する文書を郵政側へ届けさせた〉というのである。本来ならばNHK上層部は郵政側のクレームをはねのけ、現場と報道の自律を守る責任があるにも関わらず、やすやすと郵政側の「申し入れ」に応じてしまったのだ。

 これが昨年10月から11月にかけてのことだ。続編については郵政側が続編の取材を断ると伝えるなどしたために8月上旬に放送延期を決定し、動画2本も削除したと毎日新聞は伝えているが、その後の「日本郵政の繰り返しの申し入れ→NHK経営委による厳重注意→上田会長の謝罪」という流れは、明らかにNHK上層部が郵政側を忖度し、延期した続編を潰そうとしたようにしか見えない。結局、『クロ現+』がようやく続編を放送できたのは、相次ぐ不正販売問題の報道が相次いでによって、かんぽ生命と日本郵便が初めて記者会見で謝罪した今年7月のことだ。それまで日本郵政グループは「不適切な販売には当たらない」などと強弁し続けていた。つまり、郵政側が他のメディアに追い詰められずにシラを切り通していれば、続編も不正販売問題も闇に葬られていたかもしれないのである。

 いずれにしても、ひとつハッキリしているのは、NHK経営委が日本郵政側の意を汲み、間接的に報道へ介入したという事実だ。毎日新聞の取材に対し、経営委の石原進委員長(JR九州相談役)は「執行部はしっかり対応してほしいという趣旨だった」と話し、NHK広報局は「自主自律や番組編集の自由を損なう事実はない」と回答したというが、NHK上層部が現場の追及していた問題を潰そうとしたのは、誰の目にも明らかだろう。

 言っておくが、これは単にNHK上層部と現場との対立の問題ではない。背景には、政治権力を忖度することに慣れてしまったNHK上層部の腐った意識があるとしか思えないのだ。

■圧力をかけたNHK経営委は安倍首相の任命 抗議の日本郵政副社長は菅官房長官の元部下

 ひとつが、NHK経営委員会そのもののあり様だ。そもそも経営委はNHKの監督機関だが、委員の任命権は首相にある。とくに第二次安倍政権では、安倍首相の“ブレーン”のひとりである長谷川三千子・埼玉大名誉教授、安倍首相の家庭教師も務めていた本田勝彦・JT顧問(2018年退任)、そして、あの“ネトウヨ作家”こと百田尚樹氏(2015年退任)までもが送り込まれるなど、露骨に“アベ友人事”が敷かれた。安倍政権で再任された現経営委員長の石原氏も、数年前まで日本会議福岡の名誉顧問を務めていたゴリゴリの右派だ。

 そう考えると、今回、この“安倍派”が牛耳る経営委が郵政側の「申し入れ」を受けて上田会長を「厳重注意」し報道に介入したことについても、やはり、政権を忖度したのではとの疑念が生じて当然だろう。事実、この問題には安倍政権の影がちらついている。とりわけ見逃せないのが、放送を管轄所管する総務省の影響力だ。

 高市早苗総務相は27日の会見で、「(NHK経営委は)個別の放送番組や番組編集について述べたものではない」「(放送法に)反した行動を取ったものではない」と火消しに走ったが、言うまでもなく、総務省と日本郵政グループは切っても切れない関係にある。現在の総務省の前身のひとつが他ならぬ旧郵政省であり、日本郵政グループの幹部には鈴木康雄・日本郵政上級副社長や高橋亨・日本郵便現会長など、総務相(旧郵政省)出身の元上級官僚たちが何人も天下りしているからだ。

 なかでも鈴木氏は総務相の事務次官まで上り詰めた元事務方トップだ。菅官房長官が第一次安倍政権の総務相時代には総務審議官を務めており、現在も昵懇の間柄だ。2016年にゆうちょ銀行社長から日本郵政の社長へ“出世”した民間出身の長門正貢氏の「後ろ盾」も鈴木氏といわれる。長門氏は2017年3月決算での未曾有の大赤字にもかかわらず社長の首を繋いだが、「ZAITEN」(財界展望社)10月号によると、このとき鈴木氏が自民党の郵政族にかけあい、さらに長門氏と菅義偉官房長官を引き合わせるなど続投に奔走したという。

 今回のNHKへの「申し入れ」問題でも、その鈴木氏の名前が挙がっている。前述のように、昨年10月5日には郵政側が経営委に宛てて「ガバナンス体制の検証」なる文書を送りつけている。これを受けた経営委の石原委員長が上田会長に厳重注意し、11月6日に上田会長が郵政側に文書で事実上の“謝罪”をするわけだが、朝日新聞によれば、その翌日、〈郵政側は「充分意のあるところをお汲み取りいただいた」とした上で、「一応の区切り」とする文書を元総務事務次官の鈴木副社長名で返した〉という。

 つまり日本郵政側で窓口になっていたのは、菅官房長官と関係の深い元総務省幹部だったのだ。

■総務省と安倍官邸の存在が日本郵政のNHKへの圧力を後押しした

 だとすれば、NHKの経営委と上田会長が郵政側の「申し入れ」に簡単に応じたのは、背景に総務省、そして菅官房長官の存在を見ていたからだと考えるのが妥当だろう。

「昨年11月7日に日本郵政の鈴木副社長が送った文書には、自分が今でも放送事業に影響力を持つ元総務相事務次官であることを強調しながら、NHK経営委に対して『早速に果断な措置を執っていただき篤く御礼申し上げます』と記されていました。つまり、上田会長が異例の対応をしたのは、日本郵政グループそのものというよりは電波の権限を持つ総務省と政府だったからではないか。ただでさえ、高市大臣の例の“電波停止”発言に象徴されるように、政権はNHKなど放送局の首根っこを掴もうと牽制を繰り返していますが、かんぽ不正問題は郵政民営化の“膿”そのものですから、当然、政府批判の世論に傾きかねない。総務省だけでなく官邸も具体的に圧力を後押しした可能性もありえます」(全国紙社会部記者)

 いずれにしても、かんぽ生命の不正販売をめぐるNHK経営委の報道介入問題が物語っているのは、報道の自主自律の原則を守るでもなく、不正を追及する現場を守るでもなく、ましてや視聴者の知る権利を守るものでもない、NHK上層部の腐りきった体質だ。それはすなわち、安倍政権が繰り返してきた圧力によって、NHKがとことん骨抜きにされていることを意味しているだろう。

 繰り返すが、この問題はNHK内部だけの話ではない。NHKでは、たとえば森友学園問題に関するスクープを全国放送しなかったり、翁長雄志・前沖縄県知事の葬儀での政権批判の怒号を報じなかったり、国会報道がまるで安倍政権のPRの様相を呈したりと、数え切れぬほど安倍政権忖度の実態が剥き出しになっているが、その背後では常に“官邸からの圧力”が取り沙汰されてきた。今回の問題は毎日新聞が先陣を切って報じているが、ここでうやむやにしてしまっては、必ず同じような報道への介入がNHK以外でも繰り返される。それは、安倍政権によって、わたしたちの「知る権利」が奪われるということに他ならない。全メディアが徹底的に追及していく必要がある。

(編集部)

























http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/883.html

記事 [政治・選挙・NHK265] 呆れた無罪判決。東電の旧経営陣に刑事責任を科すべき明白な証拠  新恭(まぐまぐニュース)
呆れた無罪判決。東電の旧経営陣に刑事責任を科すべき明白な証拠
https://www.mag2.com/p/news/417097
2019.09.27  新恭(あらたきょう)『国家権力&メディア一刀両断』 まぐまぐニュース




福島第一原発事故の刑事責任を問われていた東京電力の旧経営陣3名に対する「無罪判決」に、非難の声が上がっています。彼らが無罪であるのなら、その責任は誰にあるというのでしょうか。元全国紙社会部記者の新 恭さんは自身のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』で、彼ら3名に刑事責任を科すべき理由を記すとともに、今回の判決の下地になっているとも言える、「ある法曹界の固定観念」が司法への不信感を招いていると厳しく批判しています。

東電の旧経営陣に刑事責任を科すべきこれだけの理由

原発事故の刑事責任を問われた東京電力の元経営者3人が東京地裁で無罪になった。業務上過失致死傷罪は適用できないとする判断だ。

JR福知山線事故で、JR西日本の歴代社長3人が同じように無罪とされたときもそうだが、日本の司法は巨大企業が起こした歴史的な大規模事故について、あきれるほど経営者に寛大である。

そのくせ、零細業者が起こしたものは、たやすく経営者の罪を成立させてしまうのだから、たいそうな差別だ。

判決文にはこうある。「当時の社会通念の反映であるはずの法令上の規制等の在り方は、絶対的安全性の確保までを前提としてはいなかったとみざるを得ない」。

「絶対的安全性」は求められていなかったというのだ。およそこの世の中に「絶対」はありえないとはいえ、絶対的安全性を確保するという前提がなければ、核の暴走で国を滅ぼしうるような装置を動かすべきではないのではないか。

一時は原子力委員会の委員長が「首都圏を含む住民避難が必要になる」と心配したほどの原発事故が現実に起きたのである。核エネルギー装置を動かす会社の経営者には、甚大な事故が起きれば自ら法の裁きを受ける覚悟が必要ではないか。大きな責任があるからこそ、しこたま報酬を受け取っているのだ。

被告は勝俣恒久元会長、武黒一郎元副社長、武藤栄元副社長の旧経営陣3人。判決は、彼らに「人の死傷について予見可能性があったと認められない」とした。

予見できる可能性がなかった。ほんとうにそうだろうか。37回におよぶ公判で浮かび上がってきたのは、そんなことではなく、旧経営陣の安全確保に対する消極的な姿勢だった。

予見可能性があったかどうかを判断するポイントは、阪神・淡路大震災をきっかけに文科省に設置された地震調査研究推進本部・長期評価部会が2002年に公表した「長期評価」をどう見るかだ。その内容をごくごく簡単にまとめるとこうなる。

「三陸沖北部から房総沖の海溝寄りの領域のどこでも、マグニチュード8.2前後
の地震が発生する可能性があり、その確率が今後30年以内に20%程度」

同部会の部会長だった島崎邦彦氏(東京大学地震研究所教授)によると、地震波解析、GPS、古文書、地質、地形など、異なる分野から出された意見をもとに「最も起きやすそうな地震を評価してきた」という。

地震の短期予測はまず不可能かもしれないが、長期予想は侮れない。日本列島は、海側のフィリピン海プレート、太平洋プレート、大陸側のユーラシアプレート、北米プレート、これら4つのプレートが押し合い、隆起して形成された。プレート境界ではつねに地震エネルギーがたまり、やがて限界に達して、プレート境界型地震が一定期間を経て繰り返し起きてきたことが古文書や地層などから推定される。

マグニチュード8.2前後の地震が今後30年以内に20%程度の確率で起こるという専門家会議の報告は、原発をかかえる会社として、決して無視できる内容ではない。これまで大丈夫だったから大丈夫と思いたいのが心理的な自己防衛反応だろうが、しかるべき機関に不穏な材料を突きつけられると「もし起きたら」と不安も膨らむに違いない。

担当者なら、なおさらだ。東電の津波対策を担当するセンター長だった元幹部は、2008年2月、勝俣元会長や武藤元副社長らが出席する“御前会議”で、津波の想定の引き上げで新たな対策が必要になると報告し、異論なく了承されたという(元幹部の供述調書より)。

津波担当部門が「長期評価」をもとに計算したところ最大15.7メートルの津波が福島の原発を襲う可能性があるという結果が出ていたのである。

こんな大津波に見舞われたらどんなことになるかは明らかだった。平成16年にのスマトラ沖地震大津波のあと国が設けた勉強会で作成された資料には、福島第一原発が敷地より1メートル高い津波に襲われ、浸水し続けた場合、電源を失う可能性があるという検討結果が示されていた。それよりはるかに高い津波が想定されるというのである。

15.7メートルの津波を想定して沖合に防潮堤を建設する場合、数百億円規模の工事費がかかると見込まれた。勝俣氏ら経営陣にとっては、知りたくない情報だ。当時、新潟県中越沖地震の影響で柏崎刈羽原発を停止し、会社の収支が悪化していた。そのうえ、福島第一原発の津波対策工事にとりかかり、完成まで原発の停止を国に命じられるようなことになれば、ますます経営が苦しくなる。

経営陣は、最大15.7メートルのもとになった「長期評価」の信頼性を低める作戦に出た。手がかりはあった。「長期評価」には以下のような文面が表紙にわざわざ付け足されていたのである。


今回の評価は、現在までに得られている最新の知見を用いて最善と思われる手法により行ったものではありますが、データとして用いる過去地震に関する資料が十分にないこと等による限界があることから、評価結果である地震発生確率や予想される次の地震の規模の数値には誤差を含んでおり、防災対策の検討など評価結果の利用にあたってはこの点に十分留意する必要があります。


実はこれ、長期評価部会が嫌がったのに無理やり内閣府が付け加えさせた文章なのだ。

第11回公判で島崎氏が証言したところによると、「長期評価」の公表予定日だった2002年7月31日の5日ほど前、事務局の前田憲二氏(文科省地震調査研究課管理官)から、島崎氏にメールが届き、そこに、内閣府の地震・火山対策担当、齋藤誠参事官補佐の文書が添付されていた。

その中身は「(長期評価は)非常に問題が大きく…今回の発表は見送りたいが、それがだめなら最低限、表紙の文章を添付ファイルのように修正してほしい」という趣旨だった。内閣府の判断を訝った島崎氏は「修正文をつけるくらいなら出さないほうがいい」と反対したが、結局は押し切られた。

地震調査研究推進本部は文科省の管轄下にある機関だが、内閣府・中央防災会議の意見を聞かなければならない。つまり内閣府にコントロールされやすいのだ。

東電の経営陣にとって、「長期評価」の限界をわざわざ表紙で断り書きした文面は利用価値があったに違いない。

担当の社員が2008年6月、武藤栄元副社長に「津波の高さの想定を引き上げ、その対策をとることが必要になる」と報告したのだが、翌月、武藤氏から社員に告げられた回答はこうだった。「土木学会に検討を依頼せよ」。

想像するに、武藤氏は原子力部門のトップを務めた武黒元副社長なり、勝俣会長なりに相談したうえで、この件については社外に放り投げ、先送りすることに決めたのではないだろうか。

その後、武藤氏が、土木学会での検討状況について報告を求めることすらしておらず、その理由を法廷で問われ「社員から報告がなかったから」などと答えているところを見ると、はなから大津波対策にタッチしたくなかったのではないかと、疑われる。

武藤氏も当初は部下の問題意識に理解を示していたという。姿勢が変わったウラには、その上司である武黒、勝俣両氏の考えがあったのだろう。

武黒元副社長は「長期評価については学者でも意見が分かれ信頼性も低いという報告を受けた」と証言。

勝俣元会長も、津波対策の担当部長から14メートルていどの津波の可能性について聞いたが、「部長の発言のトーンが懐疑的だった」と述べた。

いずれも筆者には責任転嫁と映る。彼ら経営陣は、「長期評価」に基づく部下たちの危機意識を知りながら、真摯に向き合おうとせず、いかなる対策をとろうともしなかったのではないか。

大津波なんて、いつ起こるかわからないものの対策工事に莫大なコストをかけ、場合によっては原発の運転を止めるようなことになったらどうするのか。大丈夫だ、俺たちの生きているうちに、とんでもない災害が起きるわけはない…そんな心理に逃げこんでいたのではないか。

検察官役の指定弁護士は論告で「原発の安全性についての意識が著しく欠如し、最高経営層としての資格も問われると言わざるをえない」と指摘した。

明治以降だけでも、東北には死者2万1,959人の明治三陸地震津波(1896年)、死者・不明3,064人の昭和三陸地震津波(1933年)が襲来しているのである。自分たちが生きてきたわずかな期間に何も起こらなかったからといって、これからも起こらないと考えるのは、想像力の欠如というより、原子力を扱う企業の経営者として怠慢であり、自然に対する傲慢であるといわざるをえない。

判決には、こういう記述もある。


東京電力社内、他の原子力事業者、専門家、行政機関のどこからも「長期評価」の見解に基づいて直ちに安全対策工事に着手し、これが完了するまでは本件発電所の運転を停止すべきである旨の指摘がなかった


原子力ムラの企業、学者、官僚の誰もが、原発の津波対策を必要と考えていなかったから、東電の責任者3人が津波対策をしなかったのは仕方がないというのだ。

あんな大津波が起きて原発が破壊されるなんて、当時は誰も考えていなかったじゃないか。学者も経産省も原子力安全・保安院も何も言っていなかった。だから、俺たちも取り組まなかっただけだ。俺たちのせいじゃない。そう被告たちは思い、裁判官たちも事故の起きる3年前のあの時点における経営陣の判断は社会通念上、刑事罪を負うほどの過失とはいえないと判定した。

しかし、実際には、れっきとした国の機関である地震調査研究推進本部から大津波の起きる確率が高いと警鐘が打ち鳴らされ、社内からも大津波対策の必要性を訴える担当者の声が上がっていた。東北の海岸には歴史上、繰り返し大津波が襲ってきたこともわかっている。

それでも、東電の旧経営陣に業務上過失致死傷罪が適用できないというのだろうか。

これまで全国各地で、原発事故の避難者によって東電に対する民事訴訟が提起されている。そして一審判決が出た12件の裁判で、長期評価に基づいて「津波は予測できた」との判断のもと、東電に賠償を命じているのだ。

電力会社は国に総括原価方式や地域独占を許され、大名商法のぬるま湯に浸かってきた。必要なコストは国民が負担し、利益が出るような構造になっているのだから、その分、国民の安全に対する責任は重いはずだ。儲けはぬくぬくと享受し、安全はおろそかというのでは、電力会社を経営する資格はない。

東京地裁に、原子力ムラや安倍政権への忖度があったかどうかは知らないが、そもそもこのようなケースで経営者個人の刑事責任を問うのは難しいという法曹界の固定観念のようなものが厚い壁になっている。

しかしそれは、きわめて重大な事故を起こしたのに誰一人罪を負わないのか、という一般人の素朴な疑問と、あまりに乖離しており、司法への不信につながっているのも確かだ。

裁判所の厚い壁を感じつつ、指定弁護士は目下、控訴すべきかどうか検討中だという。控訴期限は10月2日である。

image by: Flickr

新恭(あらたきょう) この著者の記事一覧

記者クラブを通した官とメディアの共同体がこの国の情報空間を歪めている。その実態を抉り出し、新聞記事の細部に宿る官製情報のウソを暴くとともに、官とメディアの構造改革を提言したい。記者クラブを通した官とメディアの共同体がこの国の情報空間を歪めている。
















http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/884.html

記事 [政治・選挙・NHK265] 日米貿易交渉 丸呑みさせられた者がうそぶく「ウィンウィン」<「国民の審判を受けなければならない」と、長周新聞)

交渉前から負けていた(C)ロイター 2019年9月26日 日刊ゲンダイ


日米貿易交渉 丸呑みさせられた者がうそぶく「ウィンウィン」
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13289
2019年9月28日 長周新聞


 日米貿易交渉で最終合意したことを確認し、安倍首相とトランプ大統領は25日午後(日本時間26日未明)、共同声明に署名した。今回合意した貿易協定は来年11月のアメリカ大統領選挙向けというトランプ側の事情をおし通すために、日本側が全面的に譲歩するものとなった。さらにトランプは今回の貿易協定を「第一段階」とし、「かなり近い将来最終的な包括協定にしたい」と表明し、日米FTA(自由貿易協定)締結へ意気込みを見せた。安倍首相は8月の日米首脳会談では、これとは別枠で日本にとってはまったく必要のない余剰トウモロコシや小麦の大量購入を約束してトランプを大喜びさせた。アメリカの要求を丸呑みするだけの安倍外交の売国ぶりに拍車がかかっている。

 トランプは来年11月の大統領選対策として日米貿易交渉を位置づけ、来年1月1日までの発効を見込み、逆算して9月中の署名をゴリ押しした。そのため交渉が始まってから半年という異例のスピード決着となった。

 今回の日米共同声明の内容を見てみると、第一に協定の名称は「日米貿易協定及び日米デジタル貿易協定」となっている。安倍首相が日本国内向けにデッチ上げてきた「日米物品貿易協定(TAG)」などどこにもない。

 第二に、「農産物品および工業品の関税を撤廃または削減する」ことに続いて、「日米デジタル貿易協定は、この分野における高い水準のルールを確立し、日米両国がデジタル貿易に関する世界的なルールづくりにおいて引き続き主導的な役割をはたす」としており、この協定が物品貿易の関税問題に限定されたものではないことを明記している。

 第三に、日米貿易協定の発効後、「関税や他の貿易上の制約、サービス貿易や投資に係わる障壁、その他の課題について交渉を開始する」としており、日米FTA締結の総仕上げに向けたものであることを表明している。

 トランプは今回の合意が「アメリカの農家や畜産業者にとってばく大な利益になる」「米国の農家にとって巨大な勝利であり、それが私にとって重要なことだ」と喜んだ。それというのも、米中貿易戦争で中国がアメリカ産農産物の輸入を制限してアメリカの輸出農業に打撃となっており、重要な票田である農業票がトランプ離れを起こしているからだ。

 日本は約72億j(約7760億円)相当の農産物市場を開放する。牛肉の関税はTPPと同様に38・5%から9%まで段階的に削減する。豚肉もまたTPPと同様に、従価税部分の関税撤廃、従量税部分は1`c当り50円まで削減する。小麦や大麦もTPPと同様に政府が輸入するさいに徴収している差益(マークアップ)を45%削減する。小麦の米国枠は19年度の12万dから15万dに拡大する。このほか関税撤廃は13億j相当で、アーモンドやブルーベリー、スイートコーンなどが含まれる。

 コメについてはTPPでもうけていた年間7万dの無関税枠を先送りした。これについて日本側は「アメリカの譲歩を勝ちとった」と大宣伝しているが、これはコメ主産地のカリフォルニアは民主党の地盤でありトランプに勝ち目はないため、最初からコメについては交渉対象から外したのだ。ちなみにトランプの票田はコーンベルトと呼ばれる地域のアイオワ、ウィスコンシン、ミシガンなどの州だ。そのため中国に売り損なった余剰トウモロコシを安倍に全部買わせることが大統領選に向けて重要だった。

 他方で、日本側が要求していた自動車・同部品の関税撤廃については、「さらなる交渉による関税撤廃」とアメリカ側に明記してもらったことで納得して引き下がり、関税削減・撤廃を断念した。

 TPPでは乗用車の関税率2・5%は15年目から削減を始め、自動車部品(主には2・5%)は8割以上の品目で即時撤廃することになっていた。

 このようにトランプに一方的に譲歩を迫られた合意内容だが、安倍首相は「両国にとってウィンウィンの合意となった」と精神勝利法で対応している。

 発効までの手続きは、両国の国内手続き終了後30日で発効するとしている。トランプは貿易促進権限法(TPA)にもとづいて、同協定に署名する意向を議会に通知した。TPAは通商交渉に関する権限を大統領に一時的に付与するもので、議会手続きを簡略化できる。このため、日本が今秋開会予定の臨時国会で協定案を承認すれば発効することになる。

 振り返って見ると、2012年12月の衆院選での自民党の政権公約は「TPP絶対反対」だったが、政権与党となった2013年2月に一転して「TPP参加」を表明した。2017年1月にトランプがTPP離脱を表明すると、今度は「TPP11を早期発効すればアメリカの復帰を促し、日米FTAを避けられる」と国民に説明してTPP11を主導した。トランプはTPP11発効を機に日米FTA交渉を強力に進め、TPP以上の譲歩を迫ってきた。2018年の日米首脳会談で日米FTA交渉を開始することで合意し日米共同声明を出したが、安倍首相は国内の反発を抑えるために「日米FTAではない。日米TAGだ」とごまかした。その後今やTAGという言葉も消えてしまい、今年4月に日米FTA交渉の初会合をおこない、9月に日米共同声明に署名という第一段階のスピード決着となった。

 トランプは今後4カ月以内に「第二段階」の交渉に入り、日米FTAの総仕上げをはかると表明している。今回合意した以外の分野について関税のみならず、貿易上の制約、サービス貿易や投資に係わる障壁、その他の課題について交渉を開始する。

 米国通商代表部(USTR)は18年に「日米貿易協定交渉の目的の要約」と題する文書を公表しており、そこにアメリカ側の狙いが全面的に示されている。「交渉の目的」には、物品貿易、衛生植物検疫措置、良い規制慣行、サービス貿易(通信・金融含む)、デジタル貿易、投資、知的財産、医薬品、国有企業、労働、政府調達、紛争解決、為替など22の分野・項目をあげている。

 現段階では政府は合意内容の詳細や交渉の経過について明らかにしていないが、早急に国民に交渉内容を公開し、国民の審判を受けなければならない。


関連記事
よくよく見れば完敗が真相 欺瞞だらけ“日米亡国貿易交渉”(日刊ゲンダイ)
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記事 [政治・選挙・NHK265] あいちトリエンナーレ補助金不交付の支離滅裂(朝日新聞社 論座) 
 
あいちトリエンナーレ補助金不交付の支離滅裂
法的根拠も合理性もなし。法の支配を歪め、行政運営の根本も揺るがす過った決定

米山隆一 前新潟県知事。弁護士・医学博士
論座 2019年09月28日

https://image.chess443.net/S2010/upload/2019092700007_1.jpg
文化庁の前で、「表現の自由を守れ」「検閲反対」などと抗議する人たち=2019年9月26日、東京都千代田区

 「あいちトリエンナーレ2019」に対して、審査され採択を決まっていた約7800万円の補助金について、文化庁がこれを覆して全額を不交付にしたことが議論を呼んでいます。

 そもそも「表現の自由を損なう」という点で大きな問題だと思いますが、私はそれと同等かそれ以上に、「法の支配を歪める」「行政の安定的運営を損なう」という点においても極めて問題が多いと思っています。日本の行政が危機に瀕しているといっても過言ではありません。

■■表現の自由を大きく損ねる決定■■

 まず「表現の自由」についてですが、不交付決定に関して文化庁が示している“公式な理由”はさておいて、その実質的理由が、「あいちトリエンナーレ2019」の一部である「表現の不自由展・その後」で議論を呼ぶ展示がなされ、その展示に対して反対派から多数の抗議がなされると同時に、観客に危害を及ぼす旨の脅迫があり、安全上の理由から「表現の不自由展」が中止されるに至った事であるのは明白です。

 すでに多くの方々が指摘している通り、いったん公的支援を決めた展示について、その表現の内容や、それに対する抗議を理由に、後付けで補助金を交付しないという極めて不利益な決定を行政が行うことは、行政が実質的に、表現内容を理由に表現者及び関係者に不当な不利益を与えることになり、「表現の自由」への行政の不当な介入だと考えられます。

 このような行政の不当な介入が正当化されるなら、当然ながら表現は委縮します。文化庁は、事業採択の審査に当たって、必要な情報が事前に申告されなかった事を問題視していますが、表現に対する抗議などを事前に予想することはほとんど不可能です。そうした理屈が通るなら、議論を呼ぶような冒険的な展示については、事後の介入が怖くて公的補助は受けられなくなってしまいます。

 今回の文化庁の決定は、行政から見て、問題なく当たり障りのない表現だけを保護することにつながり、日本の表現の自由を大きく損ね、極めて不適当だと私は思います。

 ただ、それと同等、いやそれ以上に、私はこの不交付決定は冒頭で挙げた「法の支配を歪める」「行政の安定的運営を損なう」という点において、ゆゆしき問題をはらんでいると思います。以下、詳しく論じさせていただきます。

https://image.chess443.net/S2010/upload/2019092700007_4.jpg
展示が中止された「表現の不自由展・その後」=2019年7月31日、名古屋市東区の愛知芸術文化センター

■■あいちトリエンナーレへの補助金採択の経緯■■
 
 最初に今回の手続きを整理しましょう。

 「あいちトリエンナーレ2019」は文化庁の「日本博を契機とする文化資源コンテンツ創生事業 文化資源活用推進事業」という、いかにも安倍晋三内閣が好きそうな補助制度を活用しています。この事業の申請期間は平成31年3月1日〜11日と極めて短く、おそら予算成立間際にドタバタと作られた補助制度で、応募する側も審査する側も慌てて対応せざるを得なかったことがうかがわれます(ただし、この点はあくまで推測です)。

 愛知県は「あいちトリエンナーレ2019」でこの一次募集に応募し、遅くとも4月26日には無事採択されて通知の交付・発表がなされ(2019年度「日本博を契機とする文化資源コンテンツ創成事業(文化資源活用推進事業)」採択一覧)、募集要項の定めに従って補助金交付申請書を提出し、交付決定を待っていました。ところが、標準的期間である30日どころか開催期間である8月1日を超えても交付の決定がなされず、問題が表面化した今になって、やっと(?)不交付決定がなされたという経緯だと思われます。

 ここで、文化庁が不交付決定の根拠としている「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」通称「補助金適正化法」第6条は、次のように定めています。

  ◇補助金適正化法
   第6条
   (1)各省各庁の長は、補助金等の交付の申請があったときは、当該申請
   に係る書類等の審査及び必要に応じて行う現地調査等により、当該申請に
   係る補助金等の交付が法令及び予算で定めるところに違反しないかどうか、
   補助事業等の目的及び内容が適正であるかどうか、金額の算定に誤りがな
   いかどうか等を調査し、補助金等を交付すべきものと認めたときは、すみ
   やかに補助金等の交付の決定(契約の承諾の決定を含む。以下同じ。)をし
   なければならない。

 一見すると、条文からは、文化庁は「内容が適正であるかどうか」等を判断して、任意に補助金の交付/不交付を決定できるように見えますし、一般に補助金は、これを交付する省庁が任意に交付/不交付を定めてよいかの様に思われています。

 しかし、補助金は本来、法の支配に基づく公平・公正な行政、および法の下の平等という観点から、補助の趣旨にかなうものであれば平等に交付されるべきものです。とはいえ、現実には予算総額は限られ、一定の選別は必要です。そこで、運用として、まずは事前に「申請→審査」して、正式に補助金交付申請を出せる(受理してもらえる)適正な事業を採択したうえで、正式に補助金交付申請が出されたものについては、「法令及び予算に違反しないか」「補助事業等の目的及び内容が適正か」「金額の算定に誤りがないか」等を審査し、違反、不適正、誤りがなければ、「交付の決定(契約の承諾の決定を含む。以下同じ。)をしなければならない。」とされているものと私は理解しています。

 つまり同条は、文化庁が恣意(しい)的に補助金の交付/不交付を決定することを認めるものではなく、むしろ条件を満たす適正な申請がなされたら、補助金の交付を決定しなければならないとしているものと解されるのです。

■■文化庁が不交付を決定した理由■■

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東京芸術大学前で開かれた集会。教員や学生、卒業生らが、文化庁があいちトリエンナーレへの補助金を不交付にしたことへ反対の声を上げた。文化庁の宮田 長官頑張れという看板も=2019年9月27日、東京芸術大

 文化庁は、今般の不交付決定の理由を、愛知県が「来場者を含め展示会場の安全や事業の円滑な運営を脅かすような重大な事実を認識していたにもかかわらず、それらの事実を申告することなく採択の決定通知を受領した上、補助金交付申請書を提出し、その後の審査段階においても,文化庁から問合せを受けるまでそれらの事実を申告しなかった」ため、その事業が@実現可能な内容になっているか、A事業の継続が見込まれるか、の2点において、「文化庁として適正な審査を行うことができなかった」とし、「補助事業の申請手続きにおいて、不適当な行為であった」事としています(文化庁のHP参照)

 そこで前掲の「文化資源活用推進事業 募集案内」を見てみましょう。そこには、「審査の視点」として、

 ●実現可能な内容・事業規模になっているか。
 ●計画期間終了後も地方公共団体独自で取り組めるなど事業の継続が見込まれるか。

が挙げられています。

 つまり、文化庁は「あいちトリエンナーレ2019」は、@実現不可能な内容・事業であった A事業の継続が見込まれなかった、にもかかわらず、それについて申告せず、それゆえ適正な審査がなされなかったという手続き上の違反があったから、正式な補助金交付申請にも関わらず、補助金を不交付決定したとしているのです。

 はたして、この文化庁の説明は、補助金適正化法第6条に基づき、不交付決定をするに値する合理的なものでしょうか?

■■不交付決定に合理性なし■■

 まずもってなのですが、補助金適正化法第6条は、「手続き違反」による不交付決定を定めていません。

 仮に、「あいちトリエンナーレ」の実現性、継続性に疑問があったにもかかわらず、申請・審査時にそれが申告されなかったというのであれば、文化庁は「当該申請に係る書類等の審査及び必要に応じて行う現地調査」を行い、「補助事業等の目的及び内容が適正であるかどうか」等を調査したえで、補助金を交付すべきか否かを決定しなければならないのです。

 従って、「申請の手続き違反により(内容を見ることなく)不交付を決定した。」という文化庁の説明は、それ自体法的根拠を欠くものだと言えます。

 そうではない、手続き違反ではなく、調査のうえで決定したということだとすると、次は「あいちトリエンナーレ」は本当に実現性、継続性を欠くといえるか否かが問題になります。

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「あいちトリエンナーレ2019」メイン会場の愛知芸術文化センター。多くの来場者が訪れていた=2019年9月14日、名古屋市東区

 前述の通り、今回の企画の一部である「表現の不自由展」が、展示内容についての抗議と、観客に危害を加える旨の脅迫によって中止されたことは周知の事実です。しかしながら、「あいちトリエンナーレ」自体は、現在も実施されており、実現はもちろん可能です。2010年から3年ごと実施され、すでに4回を数えていて、継続性にもなんら問題はありません。「あいちトリエンナーレ2019」は、どう見ても、実現可能で継続性のある事業だとしか評価しようがありません。

 仮に、文化庁が「あいちトリエンナーレ」全体についてではなく、「表現の不自由展」という一部の@実現可能性A継続性について論じているとしても、それはあくまで展示そのものが評価対象です。「表現の不自由展」自体は現実に開かれ、継続の意思もあった以上、当然ですが「実現可能で継続性のある展示」だったとしか評価しようがありません。その「実現可能で継続性のある展示」が外部の妨害で中止となった場合、「展示そのものが最初から実現不可能で継続性が無かった」とするのは、明らかに評価すべき対象を誤っています。

 仮に、外部の妨害も考慮した実現可能性、継続性を評価するというのであれば、そもそも申請事項に「予想される外部からの妨害」等の項目を入れておくべきですが、公表されている申請用紙にその様な項目はありません。

■■歪められた審査基準と「法の支配」の原則■■

 つまり文化庁は、当初は「それ自体が実現可能で継続性のある事業」という審査基準だったものを、後付けで「外部からの妨害があっても尚、追加の対策を講じる必要なく、申請した『すべて』の内容(展示)が実現可能で継続性のある事業」にかえて、本来は実現可能性にも継続性にもなんの問題もない「あいちトリエンナーレ2019」全体について、決して大きくない一部である「表現の不自由展」が外部からの妨害によって中止された一事をもって、不交付決定をしたことになります。

 仮に、この不交付決定が手続き違反ではなく、調査のうえのものだとしても、その決定自体が後付けの基準による、事実に反する、非論理的で不合理なものだとしか言いようがないのです。

 法的根拠がないにもかかわらず、この様な不合理な決定により、事前の審査では「適正」と判断されて採択された事業への正式な補助金の交付申請に対して、「不交付決定」をなすことは、実質的に補助金を交付する省庁が、その裁量で恣意的に交付/不交付を決定できるようにするものであり、可能な限りで平等・公平な補助金の交付を旨としてきた従前の補助金行政の趣旨を損ない、法の支配の原則を大きく歪めるものだと、私は思います。

■■信頼関係に基づく行政の安定的運営も損なう■■

 さらにこの決定は、県と国という行政機関同士の信頼関係に基づく安定的な行政運営という観点からも、考えられないものです。


文化庁の補助金不交付の決定を巡り、記者団の取材に応じる愛知県の大村秀章知事=2019年9月26日、愛知県庁

 先に示した通り、今回使われた「文化資源活用推進事業」補助金の申請書は比較的簡単なものですが、通常こういった補助金を申請し、採択されるには、申請する自治体(この場合は愛知県)と申請された省庁(この場合は文化庁)の担当者は、正式な申請前に何度も打ち合わせをし、不明な点があれば説明を求められ、不足な書類があれば補完を促され、省庁側が求める情報を一式そろえて申請します。

 今回の補助金の申請書は、個別の展示内容の記載欄も小さく、「安全上の問題」を記載する項目はありません。審査に当たった文化庁担当者、文化庁自身がそもそも、個別の展示内容についても、安全上の問題についても、審査することは念頭になく、打ち合わせの際にも愛知県の担当者にまったくその説明・申告を求めずに申請を認め、審査し、採択したというのが実態でしょう。

 申請の結果、採択となれば、申請した県はそれを前提として予算案を作成し、議会の議決を経て、事業の現場で多数の関係者を相手に、予算を執行します。

 その一つひとつのプロセスに、県と省庁の双方が多大な人的・物的リソースを割いているのにもかかわらず、法的根拠もなく、完全に後付けでちゃぶ台返しをされてしまったら、申請する側としては、一体何のための打ち合わせであり、何のための審査だったのかと言いたくなります。

 この不交付決定は、申請する県の側から見ると、中央省庁担当者、中央省庁がいうことの何が信じられて、何が信じられないのかが、まったく分からなくしかねないものです。それは、行政機関同士の信頼関係に基づく日本の行政の安定的運営を、大きく損なうものでもあるのです。

■■過ちを改めざる、これ過ちという■■

 それ自体残念なことですが、事実として、地方自治をはじめとして日本の行政は、中央省庁からの補助金が多数設定され、補助金に依存した運営がなされています。また補助金以外でも、行政運営上、中央省庁との折衝を要することは極めて多岐にわたります。

 その日本の行政運営の実質的根幹の一つである補助金制度において、この様な恣意的で不安定な決定がなされ、法の支配が脅かされ、中央省庁に対する信頼が破壊されてしまったら、大げさでもなんでもなく、日本の行政運営が根本から揺るぎかねないと私は思います。

 ――過ちて改めざる、これ過ちという

 文化庁長官、文部科学大臣をはじめとする担当者は、ぜひ勇気をもって、職を賭してでも、この決定を撤回していただきたいと思いますし、芸術祭実行委員会の会長である大村秀章・愛知県知事はこの決定に対し、国地方係争処理委員会に申し出て徹底的に争うべきだと、私は思います。

https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019092700007.html
http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/886.html

記事 [政治・選挙・NHK265] 補助金の不交付 明らかな権力の検閲だ 
 
 「表現の不自由展・その後」が中止された「あいちトリエンナーレ2019」を巡り、文化庁は補助金の不交付を決めた。手続きを理由としているが、明らかな権力による検閲だ。撤回を求める。

 文化庁は二十六日、交付が内定していたトリエンナーレへの補助金約七千八百万円を交付しないと発表した。実行委員会の中心で、補助金を申請した愛知県に対して「芸術祭の円滑な運営を脅かす事態を予想していたにもかかわらず、文化庁の問い合わせまで申告しなかった」と説明している。

 変な理屈だ。芸術展は基本的に「性善説」の上に成り立つ。展示作や観覧者を脅かす悪意を前提としては開けない。不自由展の再開が検討される中で、手続きを口実に狙い撃ちにしたかのようだ。

 萩生田光一文部科学相は「検閲には当たらない」と言う。しかし「退廃芸術」を排除しようとしたナチス・ドイツを持ち出すまでもなく、政治が芸術に介入するのは危険極まる。政策の基本的な計画で「文化芸術の『多様な価値』を活かして、未来をつくる」とうたう文化庁が、多様な価値観を持つ芸術家の表現活動を圧迫し、萎縮させる結果になるのではないか。

 大村秀章知事は「憲法が保障する表現の自由に対する重大な侵害だ」と強く批判し、裁判で争う意向を示した。補助金カットに伴う県財政や県民の負担を考えれば、もっともな対応といえよう。

 不自由展は、元慰安婦の象徴とされる少女像や、昭和天皇の肖像を用いた版画を燃やす作品などを展示。激しい抗議が寄せられた。「ガソリンの携行缶を持ってお邪魔する」という脅迫文さえ届き、わずか三日で中止となった。

 実行委を構成する名古屋市の河村たかし市長は「日本国民の心を傷つけた」と述べた。だが自由な民主国家である日本の名誉を傷つけ、社会と国民を圧迫するのは、むしろこうした行為ではないか。政治家や官僚は意に沿わない芸術家や作品に目を光らせるより、暴力や圧力でものごとを動かそうとする風潮こそ戒めるべきだ。

 少女像などに不快な感情を持つ人がいるのは無理もない。だが仮に像を撤去したとしても、慰安婦を巡るこの国の負の歴史まで消せるわけではない。社会の問題を誠実に問い続ける芸術家の創造活動は、私たちに都合の悪いものや直視したくないものを作品に昇華させて提出する。

 私たちが芸術展で見てとるべきは、そこにある。


中日/東京新聞社説 2019年9月28日
https://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2019092802000116.html
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019092802000166.html
http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/887.html

記事 [政治・選挙・NHK265] 芸術祭補助金 不交付は表現への圧力 

 文化庁が、開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」に対し、約7800万円の補助金全額の不交付を決めた。

 問題視したのは企画「表現の不自由展・その後」だ。元従軍慰安婦を象徴する少女像などに抗議が殺到し、中止に追い込まれた。

 文化庁は「申告すべき事実を申告しなかったという手続き上の理由」との説明に終始した。

 しかし、芸術祭の数ある企画のうち、一つの企画を理由に全額不交付とするのはあまりに乱暴だ。

 いったん補助事業に採択しながら開幕後に不交付にするのは極めて異例であり、事後的な「検閲」とみられても仕方がない。

 文化芸術活動の萎縮を懸念する声が上がるのは当然だ。文化庁は丁寧に説明を尽くす必要がある。

 不交付は補助金適正化法に基づいて決定された。文化庁は、芸術祭側が円滑な運営を脅かされる事態を予想しながら、申請時に申告しなかったことを重視した。

 事業の実現可能性などを十分審査できず、現に申請通りの展示が行われていないというわけだ。

 だが、展示を妨害したのは、意に沿わぬ表現を不当な攻撃によって排除しようとした人々だ。

 河村たかし名古屋市長が、少女像を巡って実行委会長の大村秀章愛知県知事に中止を要求し、批判を浴びるなど、政治家の言動もこれを助長する格好になった。

 その揚げ句の不交付である。結果として、事態を政府が容認したと内外に示したに等しい。

 しかも決定前日、県の設置した検証委員会が中間報告を公表し、リスク回避や展示方法の改善などの条件を整え、速やかに再開するよう提言したばかりだった。

 文化庁の決定は、再開阻止を狙った疑いが消えない。

 中間報告は、このまま閉会すれば「悪(あ)しき前例や自主規制を誘発する」とも強調した。

  展示再開を目指す大村知事は、不交付の決定は「表現の自由」の侵害に当たるとして文科省を提訴する考えを示している。

 文化事業は独立採算が難しく、各種の助成に頼らざるを得ない。攻撃による混乱を理由に補助金を不交付とする例を示したことは、企画段階での萎縮を招こう。

 それは、実質的な展示内容への介入にほかならない。

 「文化芸術立国」を目指して一昨年に改正された文化芸術基本法は、前文に「表現の自由の重要性」が初めて盛り込まれた。文化庁は、法の理念に立ち返るべきだ。


北海道新聞社説 2019年9月28日
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/349205?rct=c_editorial
http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/888.html

   

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