食料輸入とは水を輸入する事
2019年09月07日
世界で水不足 日本は人口減と低食料自給率で水が足りている
日本の低い食料自給率は、水を輸入する政策としては優れている
画像引用:日本の食料自給率は? 日本の食料はどこから来ているの? | 中学生・高校生・市民のための環境リサイクル学習ホームページhttp://www.cjc.or.jp/school/d/d-2-1.html
世界の水不足と日本の水余り
豪雨という「水余り」に頻繁に襲われる日本では想像できないが、世界では水不足が深刻化している。
実は世界の真水の量は変わらないのだが、人口増加や食料増産、気候変動で足りなくなっている。
1900年の世界の人口は16億だったが現在は70億人、1800年は10億人、キリストが生まれた頃は3億人でした。
人口が増えた理由は農業生産が増加したからで、農業自体の生産性向上と農地拡大で有り余る食料を手にしました。
ユニセフとかは「食料が足りない子供が居る」とさらに増産を訴えているが、人類全員の食料が足りたらもっと人口が増えるでしょう。
食料が足りない→増産→食料が満ち足りる→人口増、という流れを100万年くらい繰り返してきました。
ところが食料と人間は無限に増産できるが、農業に絶対必要な真水は一定量しか地球に存在しません。
実際には農業に使える土地も限られていが、生産性向上によって土地が有限でも収穫量は増え続けました。
世界のほとんどの国で水不足が起きていて、特に大陸の農業輸出国で深刻化しています。
大陸国は地形によって降雨量が限られている事が多く、大河の水に依存している。
ナイル川、アマゾン川、メコン川、五大湖などが真水の供給源だが、川を流れる水の量は決まっています。
人口が増えたので水道水や工業用水の需要が増え、農業用水としても膨大な水を消費します。
日本は膨大な食料で真水を輸入
さらに農業輸出国では農産物を輸出すれば金を稼げるので、住民の水道水を減らして農業用水にしています。
工業国の場合はさらに深刻で、中国の長江や揚子江支流では、工場から未処理の排水を流して、飲料水や農業用水に使用しています。
工業廃水を完全に浄化するには莫大な金がかかるので、適当にろ過しただけで水道水にしています。
だからそうした国では水道水を飲めず、人々はミネラルウォーターを飲んでいます。
地球の人口はやがて100億人を超えますが、今より30億人多くの飲料水と工業用水、農業用水が必要になります。
今のような真水の使い方では30億人分が不足すると予想され、水の使い方を根本から変えざるを得なくなる。
たとえば「シャワーは週1回だけ」とか水が出るのは朝、昼、晩それぞれ1時間づつとか、1世帯で1日に出る水道水が制限されるなどです。
水不足の国の水道料金は現在の何倍にもなって、水道料金よりペットボトルの水の方が安くなるでしょう。
日本はどうかというと実は日本が水余りなのは膨大な真水を輸入しているからで、すべて自給するとそれほど余ってはいません。
降水量の2割もの真水を輸入
日本の食料自給率はカロリーで37%、トン数では穀物自給率は28%なので、農業用水の7割を輸入しているのと同じになります。
逆にアメリカのような農業輸出国は自国の真水を輸出しておいて、「水が足りない」と騒いでいます。
世界平均では人口の約7割xトン数、人口70億人とすると約50億トンの食料を消費しています。
これを日本の人口1億2600万人に当てはめると約9000万トンの食料を消費し、7割が輸入とすると6300万トンを輸入しています。
1キロの小麦を生産するのに真水2000キロリットル必要なので、全て小麦で計算すると日本は年間1260億トンの真水を輸入した事になります。
政府によると日本の国民一人当たり年間降水量は約5,100m3つまり5100トン、輸入した真水は一人当たり1000トンという計算になります。
輸入食料がすべて小麦ではないので正確ではないが、年間降水量の2割もの水を輸入しているから、日本は水余りでいられるのです。
これをもし食料自給率7割などにしてしまうと、日本でも深刻な水不足になるでしょう。
人口減少と食糧輸入によって、すぐに日本が水不足になることは無いでしょう。
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