藤井聡教授:消費税を凍結・減税すべし !
10%消費税の増税は、戦艦大和の特攻に等しき、恐るべき不条理だ !
自民党政権・自公政権の政治の深層・真相は ?
(www.nikkan-gendai.com::2019/07/05 12:40)
◆不条理な大和特攻という大本営決定
この週末、ある雑誌の企画で吉田満氏の「戦艦大和の最期」という文学作品についての座談会を行った。この作品は、先の大戦末期、沖縄戦に特攻出撃した戦艦大和の、出撃命令が出てから撃沈されるまでの数週間を描いた物語だ。吉田氏はこの大和の乗船員で、上官の脱出命令を受ける形で九死に一生を得て奇跡的に生き残り、無事生還した後に、たった一日でその初稿全文を書き上げたという。
この作品には、この大和の出撃に対して「現場」が猛反発していた様子が克明に描かれている。大和には一機の戦闘機の護衛もなく、ほぼ丸裸の状態で何百何千というアメリカの雷撃機・攻撃機の猛攻を受けることが必定であり、一切何の戦果を上げること無く轟沈することは、誰の目にも明らかだったからだ。
しかし、そんな現場の大反対を完全に無視する形で、大本営からの大和出撃令は覆らなかった。そして案の定、誰もが予期した通り大和は徳之島沖で米軍機の猛攻を受け、攻撃開始からたった数時間であえなく撃沈した。
一気に3000人を超える特攻死をもたらした、この史上最大の「特効作戦」の全容を記した『戦艦大和の最期』からは、現場が如何に必死に闘ったかが克明に浮かび上がってくる。そしてわれわれ読者はその戦いに対して、その初稿の最後に書かれていたという『天下に恥じざる最期なり』との結語を繰り返す他にない。
◆大和特攻に等しき「10%消費税の増税」
ただし、そうした現場の兵士達の勇猛果敢な戦いぶりは、その大本営の判断を正当化する論拠にはなり得ない。そもそもわれわれは、「軍事作戦の成果」の視点から現場の幹部全員が猛反対していたという事実、そして、現実は彼らが主張した通りの顛末に終わったという事実をけっして忘れてはならない。
―――このたび、政府は今年10月に消費税を10%に上げる事を閣議決定し、与党は同内容を公約に掲げて選挙を戦うと言う。
日本は、消費税10%への増税を通して、激しく疲弊し、日本のデフレは決定的となり、国民の貧困と格差は決定的に拡大し、政府の財政は激しく悪化し、国民に対する社会保障はますます劣化していくことだろう。
しかも、この連載でも繰り返し紹介したように、そうした認識を持つのは筆者ひとりではない。心ある学者、エコノミストは全員、筆者と同じ認識を持っている。
そして消費増税を推進する学者にはもはや、説得的に語る言葉は残されていない。あるメディアで増税反対を主張する学者として筆者が登壇したとき、当該メディアが両論併記をするのために増税賛成論者を探したところ、すべての学者・エコノミストがそのオファーを断ったという。いたしかなく筆者が「彼は完璧なる御用学者だからきっと受けてくれますよ」という形である学者を推薦したところ、筆者の読み通り、ようやく彼がそのオファーを受けてくれたという。
もはやそれほどまでに、消費増税の必要性を理性的に語ることは不可能な状況にあるのだ。
にもかかわらず、政府・与党は消費税を10%に上げると言う方針を決定した―――。この構図は、「戦艦大和よ特攻すべし」との不条理な大本営決定の構図にぴたりと符合する。
かくしてわが国はこのままでは、不条理な増税へと突き進み、まるで大和が「案の定」轟沈したように、日本経済は破壊的ダメージを負うことは避けられないだろう。
■消費税の「減税」に向けた国民の戦いが始まる
しかし、かの大戦はその特攻の直後に敗北を喫したが、この消費増税によって「日本と言う一つの国」が完全に終了するわけではない。増税によって激しく傷つきながらも、日本は日本という国を続けていかなければならない。
だからこそわれわれは次のように今、覚悟せねばならない。
すなわち、大和の現場の声がすべて無視されながら特攻に突き進んだように、こうした議論のすべてが無視される形で、消費税の増税が、10%になったとするなら、まさにその増税の日から、消費税を「減税」するための戦いが始まるのだ。
心ある日本国民はまさに今から、その準備を始めねばならないのである。
(以上で、本連載『消費増税を凍結・減税すべし!』は終了です。長い間お付き合いいただきありがとうございました。これからの戦いに向けて、引き続きよろしくお願いいたします)
☆藤井聡京都大学大学院工学部研究科教授:
1968年、奈良県生まれ。。ニューディール政策等についての安倍晋三政権内閣官房参与に2012年着任、10%消費税増税の深刻な問題を指摘しつつ2018年12月28日に辞職。著書に『経済レジリエンス宣言』(編著・日本評論社)『国民所得を80万円増やす経済政策──アベノミクスに対する5つの提案 』『「10%消費税」が日本経済を破壊する──今こそ真の「税と社会保障の一体改革」を』(いずれも晶文社)など多数。
(参考資料)
T 消費税を増税して、大企業・高額所得者の
法人税・所得税等を大減税した事が実態だ !
1989年の消費税創設以来の29年間で、消費税の総額は、349兆円にものぼりますが、ほぼ同じ時期に、法人3税は、281兆円(1989年度のピーク時に比べて)、所得税・住民税も
266兆円(1991年度のピーク時に比べて)も減ってしまいました。
(1989年から29年間で、法人税・所得税・住民税の大減税:合計547兆円大減税)。
消費税は、大企業・高額所得者の法人税・所得税等大減税の穴埋めに消えてしまったのです
(www.jcp.or.jp/web_policy/2017/10より抜粋・転載)。
☆大資本優遇・自民党政権・自公政権の弱肉強食政治が原因 !
U 自民党政権・自公政権・政府の巨額ムダ使い
*天下り法人への補助金:12.5兆×65年=812兆円。
高すぎる公務員給与・2割分:5兆円×20%×65年=65兆円
公共事業の割高ムダ分:2兆×65年=130兆円。
自衛隊装備費 割高ムダ分:1.5兆×65年=97兆円。
輸出戻し税・輸出企業の消費税還付:3.5兆×24年=84兆円
★政官業癒着・自民党・自公体制下・政府のムダ使い合計:1188兆円
V 自公政治家・NHK等が隠す、政官業癒着
・長期自民党政権・自公政権の大悪政・大失政は ?
◆世界の年金のランキング:
1位:オランダ、2位:デンマーク、3位:フインランド、4位:オーストラリア、
5位:スウーデン、13位:ドイツ、15位:イギリス、17位:フランス、19位:アメリカ、
20位:マレーシア、27位:イタリア、28位:南アフリカ、29位:日本。
30位:韓国、31位:中国。
◆日本は2018年の幸福度ランキングでは世界・54位 !
◆2014年:非正規社員が初の4割突破 !高齢者再雇用、パート増加 !
◆合計特殊出生率:(2015年)日本:1.43(世界189位
:40年前は、2.2だった。)、フランス:2.00 、
イギリス:1.92 、 スゥエーデン:1.93、米国:1.88、
ニジェール:7.57(世界一位)
成人数:1970年は約247万人、2016年は、約123万人で半減した。
生産年齢人口:1997年は、約8699万人、2016年は、約7665万人で、1034万人減少した。
少子高齢化社会・格差拡大にしたのは、自民党・自公政権の弱肉強食
・大資本従属・ペテン師政治だ !
◆日本の子供、6人に1人が貧困状態に !1人親世帯は、貧困率50%超 !
この数年で過去最悪を更新 !
◆自民党政治悪政の結果、 2040年、市町村約50%、消滅予測 !?
自民党政治の大都市集中・巨大企業優遇政策
の結果、格差拡大、少子高齢化、限界集落激増 !
◆巨額の企業団体献金・裏献金を長期的に最大に収受して政治を
歪めてきたのは自民党である。
◆政権交代できないよう、官房機密費・外交機密費などをフル活用(塩川発言・野中発言・平野発言等)して、マスコミなどを裏から支配し、自民党一党支配を永続させた。政・官・財・マスコミ・御用学者の癒着構造は続いている!
◆高級官僚や世襲議員・与党族議員に、都合のよい社会が形成されていた !
◆明治以来、官僚主導の保守政治が実態であり、戦犯者が復活した
保守党が前身の自民党は、行政改革・地方分権には不熱心 !
◆副島隆彦氏の主張・2018年1月20日:
米国に奪われている1200兆円 !
アメリカに奪われている、日本の資金は、日本財務省が、管轄するだけで、これまでの累積で、1200兆円である。この40年間に渡って、毎年、30兆円奪われている。掛ける 40年 で、30兆円×40年 =1200兆円だ。これらは、財務省の子分の、「7つの政府系金融機関」が、密かに、米国債や、カリフォルニア州債や、NY市債などを、もの凄い量(金額)で、買わされ続けたからだ。
W 自公政治家・NHK等が隠す 「日本経済・20余年低迷」の実態 !
「株価」と名目GDPの実態・日本だけの超長期低迷 !
大資本優遇・自民党政権・自公政権の弱肉強食政治が原因 !
☆「株価」:@1989年12月末:日経平均:38,915円、米・NYダウ :2753ドル。
A2010年12月末: 日経平均:10,229円(0.26倍)。
米・NYダウ:11,577ドル (4.21倍)
B2018年12月30日:日経平均:2万14円(@の約0.51倍)
米・NYダウ:2万1792ドル(@の約7.9倍)
☆名目GDP:@1991年:日本:467兆円、米国:5.9兆ドル、
英国:6491億ポンド、仏国:10971ユーロ。27年後は ?
A日本:2018年12月:550.3兆円。(@の約118%)
B米国:2018年12月:20.4940兆ドル。(@の約347%)
C英国:2018年12月:21177億ポンド。(@の約326%)
D仏国:2018年12月:23490億ユーロ。(@の約214%)