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2019年6月22日00時18分 〜
記事 [政治・選挙・NHK262] 堀江貴文「税金泥棒」発言で晒した年金問題への無知と頭の悪さ! ラサール石井「頭よくない」は正しい(リテラ)
堀江貴文「税金泥棒」発言で晒した年金問題への無知と頭の悪さ! ラサール石井「頭よくない」は正しい
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2019.06.21 失言・炎上 > 堀江貴文「税金泥棒」発言で晒した年金問題への無知と頭の悪さ リテラ

    
    頭の悪いいちゃもん! ホリエモンTwitter


 金融庁の「老後は年金に頼るな、2000万円自助で貯めろ」報告書問題を発端に、国民の怒りが高まっている。16日には「年金払え」デモが東京でおこなわれ、主催者発表で約2000人もの人たちが声をあげた。

 しかし、このデモに対し、ホリエモンこと堀江貴文がお門違いのいちゃもんをつけ、デモ参加者を「税金泥棒」と批判。大炎上状態となっている。

 堀江といえば、過去にも〈生産効率の悪い人を無理やり働かせる為に生産効率のいい人の貴重な時間が無駄になっているのだよ〉とTwitterに投稿するなど、典型的な弱肉強食・新自由主義思想の持ち主。パナマ文書で富裕層の租税回避の動きが問題になった際には〈普通に個人として無駄な税金納めないのって普通じゃね?〉などとうそぶいたこともある。

 しかし、金持ちの“税金逃れ”をかばっておきながら、デモに行っただけで“税金泥棒”って……。富裕者目線の貧乏人叩きにもほどがあるが、目からウロコだったのは、このホリエモンの「税金泥棒」発言に対してラサール石井がこうツイートしたことだった。

 〈なんだ、こいつ。てめえなんか全然頭よくないからな。キチンと納税してちゃんと社会保障を受けている国は泥棒集団てこと?給付より税金多く払わなきゃ泥棒呼ばわり?ひでえ話だな〉

 全然頭よくない──そう、ホリエモンは「冷淡」「強者の論理」「新自由主義者」と批判されるが、実はそれ以前に「頭が悪くて教養がない」のである。今回の年金デモ問題に端を発した堀江のふるまいこそ、まさにその「頭の悪さ」を証明するものだったといえるだろう。

 まず、堀江は17日、年金デモを伝える記事にリンクを張って〈バカばっか〉とツイート。さらに翌18日、〈いや〜年金デモ参加者達も暇で羨ましいっすわ笑〜(皮肉)〉というツイートに対し、こう反応した。

〈ほんとそんな時間あったら働いて納税しろや。税金泥棒め。〉

 そもそも16日は日曜日なのに、「働いて納税しろ」って、お前はブラック企業経営者か国税局の回し者かと言いたくなるが、さらに「税金泥棒」とは──。民主主義社会における当たり前の権利を行使して無責任な国の政策に声をあげることがなぜ税金泥棒になるのか、意味がわからない。

 当然ながらこのツイートには批判が殺到。たとえば、映画評論家の町山智浩は〈基本的に勤め人は税金はちゃんと払うしかないですよ。今まで払ってきた年金の約束通りの支払いを要求するデモに日曜日に参加すると、どうして税金泥棒になるのか、説明してほしいです〉と投稿。また、映画監督の想田和弘も〈デモに参加するとどうやって税金を泥棒できるのだろうか。意味がわからない。香港のデモに参加した200万人は税金を泥棒しているのだろうか〉とツイートした。

 すると、堀江は逆ギレ。想田監督のツイートに対し、こう反論をはじめたのだ。

〈お前相変わらず文脈とか行間読めねーんだな。親切に教えてやるよ。このデモに参加してる奴の大半は実質的に納税してる額より給付されてる額の方が多いんだよ。それを税金泥棒って言ってんだよ。〉

■年金制度をまったく理解していないホリエモンの「税金泥棒」発言

 ここまでくると、頭が悪すぎて絶句するしかない。「納税してる額より給付されてる額のほうが多い」って、この男、年金制度では、税金と別に保険料(掛け金)を徴収されていることを知らないのか。しかも、30年以上にわたる物価や賃金の変動、そして富の再配分という考え方からすれば、給付金が低所得者だけでなく、平均的な所得層の保険料や納税額を上回るのは当たり前で、いま、それが崩れているから問題になっているのではないか。

 実際、若い頃は年金保険料が安かった1960年生まれの人(来年60歳)でも、生涯の保険料負担は約1600万円。そして、納税額は、年収の低い中小企業のサラリーマンでも、消費税、酒税などをあわせれば2000万円を超える。低く見積もっても、合計3600万円になるのだ。一方、2017年度末現在の厚生年金の平均年金月額は約14万7千円だから、1960年生まれの人が男性の平均余命83歳10カ月まで生きても、給付総額はせいぜい3500万円程度にしかならない。しかも、年齢が若くなるにつれて、どんどん給付が低くなり、保険料はさらに高くなる。最悪の場合、年金制度が破綻して、給付をほとんどもらえない可能性だってゼロではない。

 こうした事実を今回、政府が金融庁の報告書というかたちで認めてしまったため、国民の間で怒りと不安が改めて吹き出したのだ。

 これのどこが「税金泥棒」だというのか。ようするに、堀江は年金の基本知識や今回の問題の背景をまったく知らないで、的外れな悪口を喚いているだけなのである。まったく、偉そうに吹かす前に義務教育からやり直したほうがいいと思うが、多くの批判を受けた堀江は、性懲りもなく今度はこうツイートした。

〈年金デモに参加してる奴は年金の仕組みなんか理解してないだろうが今更批判してどーする?って感じだ。最初の頃の設計ミスっててさらにそれを政治家とかが利益誘導してグリーンピアとかで運用して大失敗したのを何とか立て直しつつあるのが現状だ。〉

 だから、年金の仕組みを知らないのはお前のほうだって(笑)。後になって、「グリーンピア」とか言い出してるが、付け焼き刃で勉強したのがミエミエ。だから、「何とか立て直しつつあるのが現状だ」なんてことが平気で言えるのだ。 

 現在の年金制度は「立て直し」どころか、今回、金融庁や厚労省が示した以上に悪化していることは、高校生でも知っている。

 19日の党首討論でも国民民主党の玉木雄一郎代表が指摘していたが、2014年の財政検証のシミュレーションに2017年の全要素生産性を当てはめれば「36年後に積立金が枯渇する」結果になるのだ。堀江はGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による年金運用も〈運用益かなり上がってる〉などと評価していたが、そんなものはこの数年、たまたま世界的な好況に助けられただけにすぎない。すでに、2018年10〜12月期の運用実績で14.8兆円の損失を出したことが明らかになったが、これから景気後退でさらなる損失が見込まれている。

 言っておくが、「年金デモ」は、高齢者が自分たちの年金をアップしろと叫んだのでもなければ、保険料を下げろと要求したわけでもない(それを主張してもまったく問題ないが)。こうした年金の根本的な問題点から目を背けて、その場しのぎでないものにしようとする政権に対し、真剣に向き合って、抜本的な解決をせよ、と訴えているのだ。

■政権のお友だち優遇 や官民ファンドの大損失には「税金泥棒」と言わないホリエモン

 しかし、堀江はそうした当たり前の訴えがまったく理解できないのである。実は、この頭の悪さは、冒頭で紹介した「生産効率の悪い人間は働かないほうがいい」発言のときも感じられたことだ。弱者差別以前に、環境や機会で人間が変化する可能性、さらには実存の影響を一切考慮せずに、生産効率で二分できると本気で考えているなんて、いくらなんでも頭が悪すぎだろう。

 ようするに、ホリエモンという人間は世界の複雑さを受け入れられずに、ものごとを単純化しないと理解できないし、説明できないのだ。そして、その単純化した図式を勝手に信じ込んで、他人に押し付ける。その際、「経済効率」だのなんだのというリバタリアン経営者的言葉をふりまくのは、それ以外に教養がなく、他に語彙をもっていないからだ。

 もちろん、堀江がいくら“単純バカ”でも、信者相手に中身スカスカのネオリベ自己啓発本を売り、オンラインサロンビジネスでセコセコ稼いでいるだけなら、目くじらをたてるつもりはない。

 しかし、この男、前述してきたように、バカで知識がないくせにやたら上から目線で、社会問題に関する言論を萎縮させるような抑圧ばかり口にするのだ。とくに、安倍政権以降は、政府の政策や横暴を批判する人たちに攻撃を加える一方で、政府や権力のことはほとんど批判しない(自分を逮捕した検察は除く)。

 たとえば、今回のことでも「税金泥棒」と呼ぶべきは、甘い見通しで巨額の損失を出しまくっている官民ファンドや、国有地をタダ同然に値引きしたり、総理のお友だちだからと優遇されて必要性はないと専門家が指摘する分野の新学部をつくるために巨額の税金が使われた、森友加計学園問題のような事案のことだ。だが、そうした国策の大失敗や不当な税金投入には、堀江は文句を言わない。むしろ、辺野古新基地建設にともなう土砂投入にローラが意見した際には「(ローラが)あの発言をすることによって、あの問題は膠着する」と言い放ち、工事を進めることの正当な理由はひとつも挙げずに「辺野古は埋め立てたほうがいいと思っている派です」と主張するなど、政府の方針には唯々諾々と従い、批判者を攻撃するのである。

 まあ、それも当然なのだろう。というのも、堀江自身も、安倍政権下で自分のかかわる事業で国と事業委託契約を結んでいるからだ。

 堀江はロケット開発を手掛ける「インターステラテクノロジズ」なる企業を2013年に立ち上げたが、じつは同社は経産省の「宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業」に公募に応募し、2017年度〜2020年度の計6年間の委託先として決定している。 ようするに、既得権益者が、政権を批判する者やデモを“税金泥棒”と叩いているのだ。これはどう考えても、社会に害をなす行為でしかない。

 バカなうえに害悪──。堀江は「馬鹿デモは害悪」と罵っていたが、ここまできたら、もうわかってもらえたはずだ。それはまさに堀江自身のことなのである。

(編集部)































http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/284.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 赤っ恥の安倍外交。米イラン「仲介失敗」を絶対に認めないお友達  新恭(まぐまぐニュース)
赤っ恥の安倍外交。米イラン「仲介失敗」を絶対に認めないお友達
https://www.mag2.com/p/news/402746
2019.06.21 新恭(あらたきょう)『国家権力&メディア一刀両断』 まぐまぐニュース




6月12日、福田赳夫氏以来41年ぶりに現役の首相としてイランを訪問した安倍首相。国内メディアはこぞって「米国とイランとの仲介役への期待」を書き立てましたが、事はそう上手く運ばなかったようです。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では元全国紙社会部記者の新 恭さんが、そもそもトランプ大統領の口から「首相を仲介役に」という言葉は一度も発せられていないという事実を確認した上で、仲介役フィーバーに沸いたのは国内メディアのみであり、さらに言えば首相はその任を果たせずじまいであったとの厳しい論を展開しています。

米国とイランの“仲介役”を演じそこなった安倍首相

安倍首相が日本のトップとして41年ぶりにイランを訪問し最高指導者・ハメネイ師、ロウハニ大統領と会談した。

その目的が、イランとの長年にわたる友好関係を確認しあうためなら、あえて何も言うことはない。

2017年9月、国連総会のおりロウハニ大統領と会談し意気投合した安倍首相は、イラン訪問のタイミングをはかってきた。トランプ大統領が、オバマ前大統領の外交成果である「イラン核合意」からの離脱を宣言しなければ、昨年7月にはイランを訪問することになっていたのだ。

しかし、多くの日本のメディアが喧伝したように、軍事的緊張が高まるアメリカとイランの“仲介役”をつとめるということなら、今回の訪問は失敗だったといえるだろう。

ハメネイ師との会談後、取材に応じた安倍首相はこう語ったという。

「先般、トランプ氏からは事態のエスカレートは望んでいないとの旨の発言があり…ハメネイ師に率直にお話をいたしました。…ハメネイ師と直接お目にかかり、平和への信念をうかがうことができました。…核兵器を製造も保有も使用もしない。その意図はない、するべきではないとの発言がありました」(6月13日産経ニュース)

この発言からは、トランプ氏が武力衝突を望んでいないと伝えたところ、ハメネイ師も平和を求め核兵器をつくらないと答えたように聞こえる。

しかし、イラン側の捉え方はまったく違う。ロイター通信は次のようにイランメディアの報道を伝えた。


[ロンドン13日 ロイター]イランの最高指導者ハメネイ師は…安倍首相に対し、イランは米国と交渉するという「苦い経験」を繰り返さないと述べた。イランのファルス通信が伝えた。

安倍首相はトランプ米大統領からイラン指導部へのメッセージを預かっていたが、ハメネイ師は「トランプとメッセージを交換する価値はない」と述べた。ハメネイ師は、イランの体制変更を求めないというトランプ大統領の約束は「うそ」だとも発言。

(中略)

安倍首相に対し「米大統領は日米首脳会談でイランについて議論した後にイランの石油化学セクターに制裁を課した。これが誠実さのメッセージなのか」とした上で、「日本はアジアの重要な国だ。イランとの関係拡大を望むなら、他の国々と同様に断固とした姿勢を取るべき」と述べた。


トランプ氏との交渉を完全に拒否したハメネイ師の姿が浮かび上がる。トランプに追従する安倍首相に対して厳しい言葉を浴びせたのも衝撃的だ。

ハメネイ師サイドから見れば、安倍首相が本気で“仲介役”を引き受けたのなら、まずはトランプ氏に解決のための一策を示し了解を得たうえでイランに来るべきだと思うだろう。強硬姿勢を変えないトランプ氏の主張を一方的に持ち込んで、交渉のテーブルにつけと言われても、話はこじれるばかりだ。

そもそも、なぜ安倍首相が米国とイランの緊張緩和の“仲介役”ということになってしまったのだろうか。

おそらく、明確に“仲介役”と日本のメディアが囃し立てはじめたのは、来日したトランプ大統領の発言がきっかけだろう。


トランプ米大統領は27日午前、日米首脳会談の冒頭、安倍晋三首相からイラン訪問の意向を伝え聞いたことを明らかにした上で「首相はイランの指導者と非常に密接な関係にある。どうなるか見極めたい」と述べ、核問題で対立する米国とイランの仲介役としての首相の役割に期待感を示した。
(5月27日産経ニュース)


トランプ氏の「どうなるか見極めたい」が、記事の執筆者によって「仲介役として期待している」という意味に置き換えられている。6月5日の日経新聞には以下のような記事が掲載された。


(イラン)訪問は5月25〜28日にトランプ米大統領が来日した時に固まった。5月26日夜、東京・六本木の炉端焼き店での首相とトランプ氏の夕食会。トランプ氏が首相に「ところでイラン情勢のことだが…」と切り出した。「日本とイランとの友好関係は知っている。シンゾウがイランに行くつもりなら急いで行ってきてほしい。私は軍事衝突を好まない」。


こちらは、トランプ大統領が安倍首相に仲介役を依頼したかのような書き方だ。酒の席における首脳どうしのこんな会話を誰がリークするのだろうか。ただし、首脳会談冒頭の公式なトランプ発言をもとに作文してもクレームが出ない程度の内容ではある。

海外メディアで、「仲介」と位置づけて安倍首相のイラン訪問を報じたところもごく少数はあったが、仲介役フィーバーに酔っていたのはもっぱら日本メディアと、安倍応援団とされる識者たちである。

ジャーナリスト、長谷川幸洋氏は「日本外交は新たな次元へ」と題し以下のように書いた。


「ついに、ここまで来たか」と思った。…先日の日米首脳会談だ。…私がもっとも感慨深く受け止めたのは、日本が「米国とイランの仲介者」になった点である。…これまで日本は国際社会で仲介者のような立場に立つのは、極めてまれだった。…それが、安倍晋三政権の下でようやく実現した。…まさしく安倍・トランプ関係の親密さゆえだ。首脳同士が信頼し合っているからこそ、日本は米国に意見も助言もできる。だから、イランが頼りにして、トランプ氏も首相の調整に委ねたのである。
(現代ビジネス)


イランからもトランプ氏からも頼りにされている安倍首相がいよいよ歴史的な外交成果をあげる時が来ると言わんばかりだ。これほど喜びが素直にあふれ出た論評も珍しい。

ニッポン放送の番組に出演した数量政策学者の高橋洋一氏も「日本が外交でこんなに出たことはないから、外交関係者は驚いているのではないでしょうか」と、期待感をにじませた。

しかし、現実はどうだろうか。仲介を頼んだとされるトランプ氏が、安倍首相とイラン首脳の会談の成り行きをかたずをのんで見守っていたのなら、イラン訪問中に追加制裁の決定などしないはずだ。

イラン訪問のさなかに起きたタンカー襲撃について、あれほど迅速にイランの仕業と決めつける発表をホワイトハウスがしたところを見ても、安倍首相の尽力に期待する風は微塵もない。

そもそも、外務省、官邸ともに、安倍首相のイラン訪問で緊張が鎮まるとは誰も思っていなかったのではないか。

国政選挙を前に、外交パフォーマンスで点数を稼ぎたいというのが安倍首相の本音であって、トランプ氏はそれに友人として協力する思いでイラン訪問に賛成したのかもしれない。

欧米メディアは概ね、安倍外交に無関心だったといえるが、なかには次のような記事を掲載した新聞もあった。


【ワシントン共同】米紙ウォールストリート・ジャーナルは14日、安倍晋三首相のイラン訪問中に日本のタンカーが攻撃を受けたことに絡み「中東和平における初心者プレーヤーが痛みを伴う教訓を得た」との見出しで報じた。…同紙は、タンカー攻撃で緊張が高まる中東情勢を踏まえ「日本の指導者による41年ぶりの訪問を終え、米国とイランの対立関係は以前より不安定になった」と論評。



なんとも冷ややかな見方だが、安倍首相の帰国後、アメリカとイランの緊張がいっそう高まっているのは事実だ。

米国はタンカー襲撃をイランの犯行と決めつけ、米軍1,000人の増派を発表した。これに対しイランは、低濃縮ウランの増産で核合意履行の一部停止をさらに進める構えをみせている。

イスラエルロビーの影響なのかどうか、理解できないトランプ大統領の核合意離脱と、それにともなう経済制裁。イランがミサイル発射実験を続けていることや、革命防衛隊の活動がイスラエルやサウジアラビアの脅威となっていることなど、核合意のアラを探せばいくらでもあるが、少なくとも現実的な平和維持策であるのは確かだろう。

オバマ氏がまとめたから気に食わないと言わんばかりの独断的な合意離脱に、米国以外の核合意当事国である英仏独ロ中の各国は反発しただろうが、具体的な対応策を示していないのも事実だ。

テヘラン大学のモハマド・マランディ教授は言う。「日本は原油の輸入を停止し、トランプ政権に従った行動をとっている。日本にできることは、アメリカに対して核合意に復帰し、約束を守るよう説得することだ」(NHKニュースウエブより)。

これがイランの日本に求めることだったはずである。だからこそ、ザリーフ外相が6月12日からイランとの友好関係を維持してきたトルクメニスタン、インドとともに日本を歴訪したのであろう。とくに安倍首相にはトランプ氏を説得するよう強く要請したに違いない。

ところが安倍首相は、トランプ氏にイラン訪問のお伺いを立てて了解をとっただけで、突っ込んだ話し合いなどできないままハメネイ師らに会ったとみえる。とどのつまり、合意の履行停止を進めようとするイラン側に自重するよう求めただけに終わったのだろう。これではとても“仲介役”とはいえない。

真夏の国政選挙目前で外交力を見せつけたいという安倍首相の思惑は見事に外れた。むろん、これでも安倍首相が国際舞台の主役級プレーヤーになったと喜ぶのは自由である。

image by: 首相官邸

新恭(あらたきょう) この著者の記事一覧

記者クラブを通した官とメディアの共同体がこの国の情報空間を歪めている。その実態を抉り出し、新聞記事の細部に宿る官製情報のウソを暴くとともに、官とメディアの構造改革を提言したい。記者クラブを通した官とメディアの共同体がこの国の情報空間を歪めている。



















http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/285.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 根本厚労相が「”非正規労働者”という言葉を使わないように」と官僚に圧力!→「フルタイムで働いていらっしゃらないような方々」と言い換え!(ゆるねとにゅーす)

2019年6月21日 東京新聞 特報


根本厚労相が「”非正規労働者”という言葉を使わないように」と官僚に圧力!→「フルタイムで働いていらっしゃらないような方々」と言い換え!
https://yuruneto.com/nemoto-hiseiki/
2019年6月21日 ゆるねとにゅーす


キャプチャー



またも隠蔽か 根本大臣「非正規と言うな」と厚労省に指示

大炎上している「老後2000万円」問題の沈静化の一環か――。根本匠厚生労働相が、厚労省の職員に「非正規労働者」という言葉を使わないよう指示していたことが分かった。20日の東京新聞が報じた。

19日、国会内で「老後2000万円」に関する野党ヒアリングが行われた際、厚労省の伊沢知法年金課長が、他部局から聞いた話として明らかにした。伊沢氏は「大臣から最近、『非正規と言うな』と言われている」「非正規の『非』が、働いている人に対してどうなのかという観点だ」などと紹介した。所得や貯蓄が正規社員より大幅に低く、年金も国民年金だけのケースが多い非正規労働者は、老後資金不足が問題化する可能性が高い。

〜省略〜

【日刊ゲンダイ 2019.6.18.】



































安倍政権が「非正規労働者」の深刻な実態を隠蔽か!圧力に屈した官僚が「フルタイムで働いていらっしゃらないような方々」と言い換え!





キャプチャー
https://yuruneto.com/nemoto-hiseiki/




http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/286.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 棄権について(山本太郎オフィシャルブログ)
2019-06-21 23:16:08

山本太郎は、本日行われた予算委員長解任決議および財務大臣の問責決議、
の採決に参加しなかった、つまりは棄権した。

これから棄権の理由を説明をしますが、「野党」と一括りにすることをお詫びいたしたい。
戦いたい野党もいるのは承知しています。
加えて、政治の劣化の根源は、現在の与党側にあり、
官邸の下請けに成り下がった立法府の自殺行為を率先しているのも与党側である、
ということを前置きさせていただきます。
 
 
参議院規則を無視し、予算委員会を開かなかった予算委員長。
大臣としての資質がない、財務大臣。
職を辞していただきたい。
ごもっとも!

なのに私は、棄権した。
 
 
それに対して、自民党に擦り寄る準備か?などと妄想される方がいるなら、
全く違うし現在の政治をちゃんと見れていない。
 
 
このタイミングの問責。
何の意味をもつのだろうか?
国会閉会間近の風物詩、以外にその理由は見当たらない。

与党側が予算委員会を開かないなら、他の委員会審議はやらない、
「本会議もやらない、とにかく予算委員会の開催が全ての委員会審議を再開する条件だ!」という姿勢を野党は見せたか?
見せなかった。

ゴールデンウィーク前から、予算委員会を開かない問題があった。
しかし、GWが始まる前に本会議を開く合意をしてしまっている。

ズル休み、●●連休、と揶揄されることを恐れて、
自民側の要求を受け入れたのかも知れない。

それがどうした?

何を言われようが、行政監視機能を発揮できずに、
数々の疑惑や議論しなければならない問題を白日の下に晒せないほうが、
この国に生きる人々にとっての本当の不利益だ。
予算委員会の集中審議に引っ張りだすまで、徹底抗戦以外になかったはず。
 
 
GWが明けてからは?
ほぼ通常運転。

与党は予算委員会を開かない、けしからん。
確かにそう。

しかし、そこに与党が開かざる得なくなる戦いはなかった。

与党側は、開けばダメージを受けることがわかってる、だから開かない。

野党は数の力ではとても及ばない、ならば体を張ってでも開かせる。
その気迫がなければ開けるはずもない。

事前の戦いが事実上ほぼない中で問責されても痛くも痒くもない。

事前に精一杯の戦いがあっての問責ならば、意味もあろう。

しかし残念ながら、戦っている印象を残すための儀式でしかない。
そんな儀式には参加したくないのだ。

冒頭でも触れたが、1番悪いのは、立法府の役割を骨抜きにする与党側であることは間違いない。

彼らは野党時代に言いがかりに近い、どんな小さな話でも持ち出してゴネ続けた。
そして権力を奪取、自分たちのやりたい放題を続けている。

昔の自民党みたいに、あることないこと持ちだしてゴネ続けろなど言ってない。
身体を張ってでも予算委員会を開かせなければならない理由が山ほどあるじゃないか。

スマートに戦って勝つなんて幻想でしかない。
そんな余裕なままで政権奪取できるのはいつになるのだろうか?
あまりにも気位の高い戦い方しかできない野党は野党のままだ。

いつまで地獄のような状態をこの国に生きる人々に強いるのか?

月曜には総理の問責という儀式が行われる。
私はその儀式もパスする。
本気で引きずり下ろす気がない戦いには与しない。


最後に。
数々のご指導をいただいてきた諸先輩方に対して、
一括りに捉えられるような書き方になって申し訳ありません。
グッと我慢をしながら変わるタイミングを狙っておられることは勝手に理解しているつもりです。

日頃から人々の声を直接聞き、議会に問題提起し、形になるように努力するということを、
先輩たちから6年間勉強させていただきました。

一緒に戦う野党をつくりたいんです。
本気で戦う勢力をみなさんと作りたい、
というラブコールです。

超優秀、ハートの熱い先輩方と支持者の皆さんとなら、
世の中を変えられると確信しています。

本日からの問責に棄権、は、私の中の抗議行動なのであります。

長文失礼いたしました。

https://ameblo.jp/yamamototaro1124/entry-12484345740.html
http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/287.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 財政検証はボロボロ濃厚…安倍政権は年金減額試算ひた隠し 月4万円ダウン(日刊ゲンダイ)




財政検証はボロボロ濃厚…安倍政権は年金減額試算ひた隠し
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/256643
2019/06/21 日刊ゲンダイ


正直に出せ(根本厚労相)(C)日刊ゲンダイ

 5年に1度、公的年金の将来見通しを確認する「財政検証」。ちょうど今年は「財政検証」が実施される年だ。ところが、よっぽど不都合な真実が詰まっているのか、安倍政権は公表を参院選後に先送りするつもりだ。前回2014年6月に公表された「財政検証」には、最悪のケースとして真っ暗な見通しがちゃんと明記されていた。参院選後に公表される「財政検証」では、さらに深刻な数字が出てくるとみられている。

  ◇  ◇  ◇

「将来の所得代替率5割を確保していく」――。19日の党首討論で安倍首相はそう強調した。所得代替率とは、「現役男子の平均手取り月収」に対する「夫婦2人世帯の年金受給額」。現在は、現役の手取り月収が34万8000円、年金が21万8000円なので代替率は62.7%となっている。

 前回の財政検証は、労働環境や賃金など経済前提について楽観から悲観まで8つのケースで試算している。安倍首相は、所得代替率「5割確保」を約束しているが、実は、最悪のケースの代替率は5割を大幅に割っている。

■月4万円ダウン

 試算では、2036年に代替率が50%まで低下。現行の21万8000円から4万円も減り18万円になる。さらに2055年には年金積立金が枯渇し、ナント代替率は35〜37%に。現行比9万円減の12.5万円にまで落ちる。今より年間100万円以上も年金が少なくなるのである。

 5年前の時点でも、厚労省は、最悪2036年には年金額は4万円ダウンすると試算しているのだ。

 厚労省は本紙の取材に「濃淡なく数値を出しています」(年金局数理課)と言ったが、おそらく、5年前はまだ安倍政権への忖度もなく、官僚は正直に実態を示していたのだろう。

 大問題なのは、現実はこの最悪のケースすら甘々の想定だったことだ。例えば、実質賃金の伸びはプラス0.7%で想定されていたが、安倍政権6年間の実質賃金はマイナス0.6%だ。技術進歩や生産の効率化などを示す全要素生産性(TFP)は、0.5としていたが、17年の実績値は0.3。今回の財政検証では0.3を前提にするとされている。

 要するに、4万円や9万円ダウンでは済まない可能性が高いということだ。立正大客員教授の浦野広明氏(税法)が言う。

「安倍政権は株価を上げて成長を見せかけてきただけで、むしろ経済状況は悪化しているということです。その結果、今回の財政検証は前回の最悪のケースをも下回る経済前提を置かざるを得ないのでしょう。参院選前に公表できないのは、票を意識していることに加えて、不都合な中身をどうやってカムフラージュするのか時間をかけて知恵を絞っているのでしょう」

 財政制度等審議会がまとめた建議は、原案にあった「基礎年金給付水準が想定よりも低くなることが見込まれる」との記述が、最終的に削除されていた。安倍政権は、参院選の前に正直に実態を明らかにすべきだ。













http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/288.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 山本太郎「解任決議、問責決議は棄権した」「本気で引きずり下ろす気がない戦いには与しない」 










棄権について
https://ameblo.jp/yamamototaro1124/entry-12484345740.html
2019-06-21 23:16:08 山本太郎オフィシャルブログ 小中高生に読んでもらいたいコト


山本太郎は、本日行われた予算委員長解任決議および財務大臣の問責決議、
の採決に参加しなかった、つまりは棄権した。

これから棄権の理由を説明をしますが、「野党」と一括りにすることをお詫びいたしたい。
戦いたい野党もいるのは承知しています。
加えて、政治の劣化の根源は、現在の与党側にあり、
官邸の下請けに成り下がった立法府の自殺行為を率先しているのも与党側である、
ということを前置きさせていただきます。


参議院規則を無視し、予算委員会を開かなかった予算委員長。
大臣としての資質がない、財務大臣。
職を辞していただきたい。
ごもっとも!

なのに私は、棄権した。


それに対して、自民党に擦り寄る準備か?などと妄想される方がいるなら、
全く違うし現在の政治をちゃんと見れていない。


このタイミングの問責。
何の意味をもつのだろうか?
国会閉会間近の風物詩、以外にその理由は見当たらない。

与党側が予算委員会を開かないなら、他の委員会審議はやらない、
「本会議もやらない、とにかく予算委員会の開催が全ての委員会審議を再開する条件だ!」
という姿勢を野党は見せたか?
見せなかった。

ゴールデンウィーク前から、予算委員会を開かない問題があった。
しかし、GWが始まる前に本会議を開く合意をしてしまっている。

ズル休み、●●連休、と揶揄されることを恐れて、
自民側の要求を受け入れたのかも知れない。

それがどうした?

何を言われようが、行政監視機能を発揮できずに、
数々の疑惑や議論しなければならない問題を白日の下に晒せないほうが、
この国に生きる人々にとっての本当の不利益だ。
予算委員会の集中審議に引っ張りだすまで、徹底抗戦以外になかったはず。


GWが明けてからは?
ほぼ通常運転。

与党は予算委員会を開かない、けしからん。
確かにそう。

しかし、そこに与党が開かざる得なくなる戦いはなかった。

与党側は、開けばダメージを受けることがわかってる、だから開かない。

野党は数の力ではとても及ばない、ならば体を張ってでも開かせる。
その気迫がなければ開けるはずもない。

事前の戦いが事実上ほぼない中で問責されても痛くも痒くもない。

事前に精一杯の戦いがあっての問責ならば、意味もあろう。

しかし残念ながら、戦っている印象を残すための儀式でしかない。
そんな儀式には参加したくないのだ。

冒頭でも触れたが、1番悪いのは、立法府の役割を骨抜きにする与党側であることは間違いない。

彼らは野党時代に言いがかりに近い、どんな小さな話でも持ち出してゴネ続けた。
そして権力を奪取、自分たちのやりたい放題を続けている。

昔の自民党みたいに、あることないこと持ちだしてゴネ続けろなど言ってない。
身体を張ってでも予算委員会を開かせなければならない理由が山ほどあるじゃないか。

スマートに戦って勝つなんて幻想でしかない。
そんな余裕なままで政権奪取できるのはいつになるのだろうか?
あまりにも気位の高い戦い方しかできない野党は野党のままだ。

いつまで地獄のような状態をこの国に生きる人々に強いるのか?

月曜には総理の問責という儀式が行われる。
私はその儀式もパスする。
本気で引きずり下ろす気がない戦いには与しない。


最後に。
数々のご指導をいただいてきた諸先輩方に対して、
一括りに捉えられるような書き方になって申し訳ありません。
グッと我慢をしながら変わるタイミングを狙っておられることは勝手に理解しているつもりです。

日頃から人々の声を直接聞き、議会に問題提起し、形になるように努力するということを、
先輩たちから6年間勉強させていただきました。

一緒に戦う野党をつくりたいんです。
本気で戦う勢力をみなさんと作りたい、
というラブコールです。

超優秀、ハートの熱い先輩方と支持者の皆さんとなら、
世の中を変えられると確信しています。

本日からの問責に棄権、は、私の中の抗議行動なのであります。

長文失礼いたしました。

























































http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/289.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 円高加速でマイナス金利拡大も 黒田日銀は地銀を潰すのか(日刊ゲンダイ) :経済板リンク 
円高加速でマイナス金利拡大も 黒田日銀は地銀を潰すのか(日刊ゲンダイ)

http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/649.html



http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/290.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 日本は三流、人治国家に転落 安倍政権支持者こそ「反日」 それでもバカとは戦え(日刊ゲンダイ)
    


日本は三流、人治国家に転落 安倍政権支持者こそ「反日」 それでもバカとは戦え
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/256652
2019/06/22 日刊ゲンダイ


破廉恥な政権(C)日刊ゲンダイ

 今の日本の状況を象徴するようなニュースがあった。大阪市で行われた新聞記者のトークショーに、森友学園前理事長の籠池泰典がゲストとして登壇(今月13日)。

「75年ほど前、大東亜戦争のような統制の世になってきている」「皆さん、安倍首相にだまされてはいけませんよ。まあ、最初にだまされたのは僕やけどね」と発言し会場は爆笑。

 そこにもう一人のゲストとして共産党の宮本岳志前衆院議員が登場。森友問題追及の急先鋒に立った人物だ。2人は壇上で握手し、宮本は「この方と握手する日が来るとは思ってもいませんでした」、籠池は「きのうの敵はきょうの友やね」と返したそうな。平時なら見られない光景だろう。籠池は拘置所で私の本を読んでくれた。おかげで洗脳が解けたと言ってくれる人も一定数いる。

 しかし病は深い。来る参院選で安倍政権の暴走に歯止めをかけない限り、日本は崩壊する。というか公文書の改ざんや資料隠蔽などにより、日本はすでに三流国家、人治国家に転落している。それに対する危機感が、保守勢力(ネトウヨ・ビジネス保守は除く)と革新勢力の接近を生み出しているのだろう。

 昨年末、雑誌「月刊日本」に〈野党共闘を実現せよ〉という亀井静香と志位和夫の対談が掲載されたのも一例だ。

 全方位売国を続ける安倍政権に対し、国家主権を守れ、社会を守れと保守的な主張を繰り返してきたのは共産党である。

 しかし、国民側に共産党に対するアレルギーがあるのも事実だ。こうした状況で野党共闘は成り立つのか。先日、共産党の清水忠史衆院議員から彼らの本音を聞き出しておいた。私事で恐縮だが、これは参院選前に「日本共産党政権奪取の条件」(KKベストセラーズ)として世に問う。

 第1次安倍政権崩壊のきっかけは「消えた年金問題」だった。安倍は当時、「最後の一人までチェックして正しい年金をきちんとお支払いをします」と言ったが、いつも通りの嘘だった。いまだに2000万件の記録がうやむやになっている。

 今回は年金記録が消えたどころか、統計不正などにより年金そのものが消えたわけだ。アホにも限度がある。国民を貧しくし、社会を下品のドン底に叩き込んだ破廉恥な政権を支持するなら、それこそ周辺の連中がよく使う「反日」という言葉がふさわしいのではないか。



適菜収 作家
1975年生まれ。早大で西洋文学を学び、ニーチェを専攻。ニーチェの「アンチクリスト」を現代語訳した「キリスト教は邪教です!」、「ゲーテの警告 日本を滅ぼす『B層』の正体」など著書多数。近著に「もう、きみには頼まない 安倍晋三への退場勧告」。













http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/291.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 〈いまごろ丸山眞男か〉という君へ(2) ― 柄谷行人の「丸山眞男とアソシエーショニズム」を読む ― (ちきゅう座)

スレ主メモ欄(ここはスルーして頂いて結構です)

(1) 伝統的な社会(共同体)から個人が析出individuationされる四つのパターン
(2) ■「民主化した個人タイプ(D・democratization)」 集団的な政治活動に参加 中央権力を通じる改革を志向
(3) ■「自立化した個人タイプ(I・individualization)」 自立的、同時に結社形成的 市民的自由の制度的保障に関心をもち、地方自治に熱心
(4) ■「私化した個人タイプ(P・privatization)」 「民主化タイプ」の正反対 政治活動の挫折から、政治を拒否し私的な世界にひきこもる
(5) ■「原子化した個人タイプ(A・atomization)」 政治に無関心 逃走的 それゆえに突如としてファナティックな政治活動に参加 権威主義的なリーダーシップに帰依し神秘的「全体」に没入する傾向

(6) 近代日本に特徴的な「私化」と「原子化」
(7) 「自立化する個人I」が育たなかった
(8) 国家権力にたいするバリケードが脆弱
(9) 民主化をともなわぬ「大衆化」現象

(10) 自立した個人が少なく浮遊する個人が多い理由
(11) 文学者の敗北と、「国家による教育権の独占」
(12) 徳川時代の農村の自治的コンミューンに依拠していた明治一〇年代の自由民権運動
(13) それが壊滅したとき人々は政治的現実を斥ける「私化」へ向かい、文学は私小説となった

(14) 国家による教育権独占が無造作に、スムーズに行われた
(15) 寺を行政機構の末端に据え。寺子屋教育を国家教育にきりかえた 
(16) 徳川時代の村にわずかに残った自治も、町村制によって完全に官治行政の末端に包み込まれた
(17) 中央集権国家ができ上がり、国家に対抗する自主的集団は事実上皆無に
(18) 自由なき平等化と帝国臣民的な画一化へ

(19) 「令和改元」で見えてきた「天皇制」の問題
(20) 「戦後民主主義者」として振る舞った明仁天皇
(21) 「譲位報道」から見えてきたある種の政治的危機
(22) 現上皇・上皇后の「人間性の発露」によって隠蔽されていた「天皇制」の不可侵・不合理・不可思議がそろりと可視化
(23) ここに発する困難が日本の近未来を覆う
(24) 「無責任の体系」をおのれの問題とせず、天皇制に正面から向き合うことから逃げ回ってきた「戦後民主主義」
(25) 「戦後民主主義」に対する復讐の始まり
 
****************

〈いまごろ丸山眞男か〉という君へ(2) ― 柄谷行人の「丸山眞男とアソシエーショニズム」を読む ―

2019年 6月 22日
<半澤健市(はんざわけんいち):元金融機関勤務>

《ポストモダンと丸山はどう結びつくのか》
 柄谷は丸山をいつどこで捉えたのか。
彼が、本格的に丸山を論じたのは2006年の「丸山眞男とアソシエーショニズム」が初めてであるらしい。しかし柄谷の問題意識は80年代に始まっていた。

 柄谷の丸山認識は、優れた「近代主義者」というほどのものであった。
 80年代、柄谷行人は「ポストモダニズム」の旗手の一人として認知されていた。
ポストモダンとは、「近代以後」または「後近代」の謂である。柄谷の近代批判は、「自発的な主体(主観)への批判」であった。自発的な意志なんてない。それは他人の欲望に媒介された結果にすぎない。主観は自由ではなく、「言語的な制度(システム)の中に規定されている」、つまり自由な個人主体というフィクションから出発するブルジョア的思想に過ぎないという批判であった。しかしそれは自由の否定ではない。1968年5月革命に象徴される運動は、アソーシエイティブ(結社的)な活動をめざしていた。

 しかし構造主義もポスト構造主義もすぐに資本主義の脱構造に追いつかれ体制内化する。日本のポストモダニズムもポスト産業資本主義と同義となってしまった。私(半澤)は、吉本隆明が、有名ブランド商品のモデルになった写真をよく覚えている。
 バブル経済もあって日本のポストモダニズムは、世界の先端を走っているように見えたが、実は近代の欠落を示しているのではないか。柄谷にはそういう思考が芽生えた。1984年頃に柄谷は、丸山がこの観点で近代に取り組んできたのではないかと考えた。

《知識人と大衆は乖離していない》
 日本のポストモダニズムが、知識人の批判をするときの立場は、インテリが大衆を上から目線でみていることを批判するものだった。しかし、日本はそんな知の階級社会なのか。そうではない。日本では知識人と大衆は乖離していない。乖離は西洋やアジアにはあるが、すでに徳川時代に養子縁組による階層モビリティーの動きが始まっていた。
柄谷は丸山による鶴見俊輔批判を例示している。鶴見は、抽象的な思想あるいは原理の支配を批判する。しかし実は庶民の視点ではなく知識人の視点からみている。日本では知識人が支配したことはないし、思想や原理が支配したことはない。そういう丸山の思考に柄谷は同意する。丸山の次の言葉を引用する。
■「イデオロギー過剰なんていうのはむしろ逆ですよ。魔術的な言葉が氾濫しているに過ぎない。イデオロギーの終焉もヘチマもないんで、およそこれほど無イデオロギーの国はないんですよ。/大衆社会のいちばんの先進国だ。ドストエフスキーの『悪霊』なんかに出てくる、まるで観念が着物を着て歩きまわっているようなああいう精神的気候、/われわれには実感できないんじゃないですか/思想によって、原理によって生きることの意味をいくら強調してもしすぎることはない」。■

 柄谷は、小林秀雄と正宗白鳥のトルストイの家出と野垂れ死にをめぐっての論争を例示した。小林は、プロレタリア文学が傑作を生まなかったとしても、彼らは思想に生きた。日本において初めて思想が「絶対的な普遍的な姿で」存在したのはマルクス主義だけであると「私小説論」で述べた。丸山は、針生一郎との対談でそう言った。

《丸山こそ唯一の批評家である》
 柄谷は1984年に「ポストモダニズムと批評」という論文のなかで、丸山の発言は真の意味での「批評」だと称賛している。丸山は本物の「批評家」だと言っている。柄谷のみるところ、批評とは方法や理論ではなくて「生きられる」ほかないものである。小林秀雄は、戦中に思想を捨て「実践的な没入」でのみ感受できるベルグソン哲学の方向へ向かった。丸山はそれを実感信仰だといって批判した。丸山こそ批評家を継続した唯一の人である。ここで正確に、柄谷による批評の定義を見ておこう。「いきられる」の意味をかんがえながら読んでほしい。
■それは日本固有の問題ではなく、カントの「批判」とともに出てきた問題である。思想は実生活を超えた何かであるという考えは、合理論である。思想は実生活に由来するという考えは、経験論である。カントは合理論がドミナントである時、経験論からそれを批判し、経験論がドミナントであるとき合理論からそれを批判した。彼は合理論と経験論というアンチノミーを揚棄する立場に立ったのではない。もしそうすれば、カントではなくヘーゲルになってしまうだろう。この意味で、カントの批判は機敏なフットワークに存するのである。ゆえに私(柄谷)はこれをトランスクリティークと呼ぶ。■

《共同体の「個人の析出」の精緻な難解》
 柄谷は政治学者にして批評家たる丸山眞男の思考様式を追跡する。そして丸山の「個人析出のさまざまなパターン」に達する。これは、1960年の日米箱根会議に丸山が提示した論文(英文)である。私にはとても難解で十分理解したとは言えないが、乗りかかった船だと思い、柄谷論文を抜き書きをする。それなりに整序はしたつもりである。

 丸山は、伝統的な社会(共同体)から個人が析出individuationされるパターンを考察した。これが近代化とともに個人が社会に対してとる態度を四つに分類した。タテ軸の上部に、「結社形成的associative」、下部に「非結社形成的dissociative」、ヨコ軸の右に政治的権威に対して「求心的centripetal」と左に「遠心的centrifugal」なそれぞれ態度をとる個人類型を、四象限に分けて配置する。そしてこの四つの傾向をもつ個人を次のような四タイプに分けた。

■「民主化した個人タイプ(D・democratization)」は、集団的な政治活動に参加するタイプである。中央権力を通じる改革を志向する。
■「自立化した個人タイプ(I・individualization)」は、そこから自立的するが、同時に、結社形成的である。市民的自由の制度的保障に関心をもち、地方自治に熱心である。
■「私化した個人タイプ(P・privatization)」は、「民主化タイプ」の正反対で政治活動の挫折から、政治を拒否して私的な世界にひきこもる。
■「原子化した個人タイプ(A・atomization)」は、政治に無関心であり、逃走的であるが、それゆえに突如としてファナティックな政治活動に参加する。権威主義的育たなリーダーシップに帰依し神秘的「全体」に没入する傾向をもつ。

 一般的にいえば、近代化が内発的でゆっくり生じる場合はIとPが多くなり、後進国の近代化の場合は、DとAが多くなる。四つのタイプが一生を通して純粋不変であることは希である。

《日本でタイプIが育たなかった理由》
 近代日本に特徴的なことは、伝統社会が残っていたのに「私化」と「原子化」が早期に登場し、かつ圧倒的に多かったことである。「自立化する個人I」が育たなかった理由を、丸山はこう書いている。
■日本における統一国家の形成と資本の本源的蓄積の強行が、/驚くべき超速度で行われそれがそのまま息つく暇もなく近代化―末端の村行政に至るまでの官僚制支配の貫徹と、軽工業及び巨大軍事工業を機軸とする産業革命の遂行となった/その社会的秘密の一つは、自主的特権に依拠する封建的=身分的中間勢力の抵抗の脆さであった。/ヨーロッパに見られたような社会的栄誉をになう強靱な貴族的伝統や、自治都市、特権ギルド、不入権をもつ寺院など、国家権力にたいするバリケードがいかに本来脆弱であったかがわかる。/「立身出世」の社会的流動性がきわめて早期に成立したのはそのためである。政治・経済・文化あらゆる面で近代日本は成り上がり社会であり(支配層自身が成り上がりで構成されていた)、民主化をともなわぬ「大衆化」現象もテクノロジーの普及とともに比較的早くから顕著になった。(『日本の思想』)■

《日本において私化するPが圧倒的に多い理由》
 Iが少なくPが多い―すなわち自立した個人が少なく浮遊する個人が多い状況―のは同じメダルの両面である。Pが多い理由を、柄谷は文学者の敗北と、丸山による「国家による教育権の独占」で例示する。
明治一〇年代の自由民権運動は、徳川時代の農村の自治的コンミューンに依拠するものであった。それが壊滅したとき人々は政治的現実を斥ける「私化」、すなわち文学に向かったということである。透谷の自殺以後、文学は人間の内面に向かい遂には私小説となった。

 すべてPのタイプである。石川啄木が「時代閉塞の現状」で、日本の知識人が「強権に対して何等の確執をも醸した事がない」と述べたのを読んで、丸山は啄木に「私化するタイプと異なる結社形成的な個人」を見た。しかし結局、日本文学は私小説へなだれ込んだ。

 丸山は、別の重要な事実として国家が教育権を独占したことを挙げて、次のようにいう。
■国家が国民の義務教育をやるということは、今日近代国家の常識になっておりますが、この制度が日本ほど無造作に、スムーズに行われた国は珍しいのであります。/(ヨーロッパでは)教会が、教育を伝統的に管理していた。そこでこの教会と国家との間に、教育権をめぐって非常に大きな争いをどの国でも経験している。ところが日本では/お寺は完全に行政機構の末端になっておった。/ですから寺子屋教育を国家教育にきりかえることは、きわめて容易だったわけです。そのほか、ヨーロッパでは、自治都市や地方のコンミューンがやはり国家権力の万能化に対するとりでとなり、自主的学園の伝統をつくる働きをしましたが、この点でも、日本では、都市はほとんど行政都市でした。また徳川時代の村にわずかに残った自治も、町村制によって、完全に官治行政の末端に包み込まれてしまったので、中央集権国家ができ上がると、国家に対抗する自主的集団というものはほとんとなく、その点でも、自由なき平等化、帝国臣民的な画一化が、非常に早く進行しえたわけです。(「思想と政治」)■

《「講座派」への回帰をめざす》
 「近代主義者」丸山眞男はこのように日本近代化を批判している。「息つく暇もなす近代化―末端の村行政に至るまでの官僚制支配の貫徹と、軽工業及び巨大軍事工業を機軸とする産業革命の遂行」への痛切な感情の吐露を、柄谷もまた共感していると読めないであろうか。
 丸山の近代批判は、さらに進んで「明治以後に生じた問題は、徳川時代あるいはそれに先立つ織豊政権の時代に根ざしている」。柄谷は、丸山が徳川から織豊政権にさかのぼり、遂には歴史意識の古層にまで遡行して考えたことの意味を問い、いまや世界史のパースペクティブの中で、日本の特徴を見直すべきだと考えているという。それはマルクスの「アジア的生産方式、封建的生産方式」の視点を再考することで可能になるかも知れないといい、「日本資本主義論争」以来、丸山が考えていたことだと、「丸山眞男とアソシエーショニズム」と題する論文を結んでいる。

《紹介で終わったがそこで私の一言》
 今回も柄谷論文の紹介に終わってしまったが、私の感想で締めくくりたい。

 第一に、80年代のポストモダン言説は、日本の高度成長とバブル経済への、知的世界の一つの対応だった。柄谷はそういう意味のことを言っている。その観察に、私は一瞬唖然とし、次に変に納得した。
 それは私自身を含めた「日本の企業人の心情」と通底し交錯しているからである。私は末端の兵士に過ぎなかったが、当時の経済人の言説を回顧すれば、思い上がりのパレードであった。
 「ヨーロッパを日本経営のブティック(骨董店)にしてやる」というのがあり、「アメリカの軍事力を除き怖いものは何もない」というのがあり、リベラル陣営からも頭を冷やせという意味で「セールスマンの死よ、来たれ」というのがあった。我々は、日本が経済の世界最終戦争に勝利しつつある気になっていたのである。

 第二に、本稿前回に柄谷の丸山再評価が、2016年の丸山著作中国語訳の序文に始まったと書いたが、どうしてどうして、今までのべてきたように、それは1980年代に始まっていたのである。この先見性には脱帽したい。しかも、講座派の視点による日本近代の再評価ということである。柄谷が引用した丸山の個人析出論文は60年代のものであり、おそらくケネディ・ライシャワー路線―すなわち帝国主義が出てこない近代化論―の開始を予感して書かれたように思われる。そして近代主義者でこそ言える日本近代の「成り上がり性」を批判している。

 第三に、本稿では直接の主題にしていないが、「令和改元」で見えてきた「天皇制」の問題である。「戦後民主主義者」として見事に振る舞った明仁天皇の「譲位報道」から見えてきたことは、ある種の政治的危機の可能性である。現上皇・上皇后の「人間性の発露」によって辛くも隠蔽されていた「天皇制」の、不可侵・不合理・不可思議、がそろりと可視化され始めた。ここに発する困難が日本の近未来を覆うことになるだろう。「無責任の体系」をおのれの問題とせず、天皇制に正面から向き合うことから、我々は逃げ回ってきた。まだ私はぼんやりとしたことしか言えぬ。しかしここでも「戦後民主主義」に対する復讐が始まっていると思う。

 結局、二人の言説紹介に終わったエッセイはこれで終わりである。「いまごろ丸山眞男か」と題した意味を、君に、少しは分かってもらえただろうか。(2019/06/18)

初出:「リベラル21」より許可を得て転載http://lib21.blog96.fc2.com/

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔study1049:190622〕

http://chikyuza.net/archives/94699
http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/292.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 映画「主戦場」の異例のヒットを喜ぶ (澤藤統一郎の憲法日記)

私は未見なのだが、映画「主戦場」が大きな話題となっている。2019年4月20日公開で、その2か月後の興行成績を朝日新聞は、「東京の映画館では満席や立ち見状態になり、上映後には拍手が起きる『異例のヒット』」と報じている。全国各地に上映館が拡大している。この種の映画としては、紛れもない「最大級の異例のヒット」。世論への影響も小さくない。

テーマは慰安婦問題。劇映画ではなく、多数者へのインタビューを重ねた地味なドキュメンタリー。これがなぜ異例のヒットとなったか。何よりも、異例の宣伝が功を奏したからだ。出演者自らが勤勉な宣伝マンとなって話題作りに励み、この映画の題名や内容や評判を世に知らしめ、多くの人の鑑賞意欲を掻き立てたのだ。制作者の立場からは、こんなにありがたいことはなかろう。

5月30日、この映画の出演者の内の7人が、共同で上映中止を求める抗議声明を発表した。そのうち、3人が共同記者会見をしている。これが、この映画の存在と性格を世に知らしめる発端になった。言わば、これが話題作りパフォーマンスの発端。多くの人は、この記者会見で、こんな映画があり、こんな問題が生じていることを初めて知ることとなった。

「主戦場」を異例のヒットに導いた7人の宣伝マンの名を明記しておかなくてはならない。多くは、おなじみの名だ。ほかならぬこの7名が、映画の出演者として自らが出演した映画の上映中止を求めている。それだけで、映画の宣伝としての話題性は十分。この声明と記者会見で、この映画を観るに値すると考え、映画館に足を運ぼうと思いたった数多くの人がいたはずである。
 
  櫻井よしこ(ジャーナリスト)
  ケント・ギルバート(タレント)
  ニトー・マラーノ(テキサス親父)
  加瀬英明(日本会議)
  山本優美子(なでしこアクション)
  藤岡信勝(新しい教科書をつくる会)
  藤木俊一(テキサス親父のマネージャー)

「共同声明」は、彼らが映画の上映中止を求める理由を7項目にわたって書いている。その7項目のタイトルが下記のとおり。
1、商業映画への「出演」は承諾していない
2、「大学に提出する学術研究」だから協力した
3、合意書の義務を履行せず
4、本質はグロテスクなプロパガンダ映画
5、ディベートの原則を完全に逸脱
6、目的は保守系論者の人格攻撃
7、出崎(監督のデザキ)と関係者の責任を問う

上映や出版の中止を求める場合、普通は「事実が歪曲されている」「事実無根の内容によって名誉と信用を毀損された」とする。表現の自由も、「事実を歪曲する自由」を含まないからだ。しかし、この7項目に、そのような主張は含まれていない。具体的に、真実と異なる表現を指摘できないと理解せざるを得ない。

毎日「夕刊ワイド」が詳細に報じているとおり、「『主戦場』は、出演者の発言と表情を克明に追う。抗議声明に名前を連ねているケント・ギルバート氏は3月の試写会鑑賞後、毎日新聞の取材に対し『取り上げる意味のない人物の発言を紹介している』と批判を加えた一方で、自身の発言部分については『まともに取り上げてくれています。それは大丈夫です』と話している。」というのだ。

藤岡信勝は「学術研究とは縁もゆかりもない、グロテスクなまでに一方的なプロパガンダ映画だった」と強調したというが、本来プロパガンダ映画作りも、表現の自由に属する。

その上、「商業映画への出演は承諾していない」「大学に提出する学術研究だから協力した」「合意書の義務を履行せず」の主張は、彼らにとって旗色が悪い。

一方、デザキ氏と『主戦場』配給会社の東風は6月3日、東京都内で記者会見した。デザキ氏は、出演者が「撮影、収録した映像、写真、音声などを私が自由に編集して利用することに合意する合意書、承諾書に署名した」と指摘した。藤岡氏ら2人については、公開前の確認を求めたため、昨年5月と9月に本人の発言部分の映像を送ったという。その後、連絡がなかったため大丈夫だと考えたという。デザキ氏は、出演者には「試写会」という形で一般公開される前に全編を見てもらう機会を与えたとも強調した。(週刊金曜日)

にもかかわらず、6月19日、この7人のうちの5人(ギルバート、マラーノ、山本、藤岡、藤木)が原告となって映画の上映差し止めと計1300万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。どういうわけか、櫻井よしこ、加瀬英明の二人は、提訴をしていない。

いずれにせよ、勝ち目を度外視したにぎやかな提訴がまたまた話題を呼び、この映画の社会的関心を盛り上げることに成功している。有能な宣伝マンたちの、献身的な行為と賞讃せざるを得ない。

なお、朝日の報道に、原告らは「映画で『歴史修正主義者』『性差別主義者』などのレッテルを貼られ、名誉を毀損(きそん)された」とある。

フーン。彼らにも、『歴史修正主義者』『性差別主義者』などは、名誉を毀損する悪口だという認識があるのだ。

「歴史修正主義」とは、歴史的事実をありのままに見ようとせず、自らのイデオロギーに適うように歴史を歪めて見る立場をいう。イデオロギーに、事実を当てはめようという倒錯である。典型的には、「天皇の率いる日本軍が非人道的な行為をするはずがない」という信念から、「従軍慰安婦などはなかった」とする立場。あるいは、日本という国を美しいものでなくてはならないとする考え方から、日本の過去の行為はすべて美しいものであったという歴史観。原告ら5人は、この映画制作進行の過程で、こう指摘される結論に至ったのだ。その過程が示されていれば、名誉毀損にも侮辱にも当たらない。

また、「性差別主義者」についてである。「例えば、上映中止を求めている一人の藤木俊一氏。『フェミニズムを始めたのは不細工な人たち。誰にも相手にされないような女性。心も汚い、見た目も汚い』との内容を語る様子がスクリーンに映し出される。だが、記者会見でこの発言について確認を求められた藤木氏は『訂正の必要はない』と述べている。」(毎日・夕刊ワイド)

『主戦場』という映画のタイトルは、いまや日本でも韓国でもなく、当事国ではないアメリカこそが、この論争の主戦場になっているという、映画の中での右派の言葉からとったものだという。

あるいは、これまでの論争を総括し集約して、このスクリーンこそが従軍慰安婦問題の主戦場である、という主張なのかも知れない。いや、スクリーンにではなく現実の社会の論争喚起にこそ主戦場がある、との含意かも知れない。何しろ、安倍晋三を首相にしているこの日本の歴史認識状況なのだから。

この映画と映画をめぐる諸事件が、従軍慰安婦問題論争に火をつけ、活発なメディアの発言が続いていることを、歴史修正主義派を糾弾する立場から歓迎したい。
(2019年6月21日)

http://article9.jp/wordpress/?p=12826
http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/293.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 「骨太の方針」とは国民生活に突き刺さる「小骨」の政治だ。(日々雑感)
https://okita2212.blogspot.com/2019/06/blog-post_22.html
6月 22, 2019 日々雑感(My impressions daily)

<今回の骨太方針は10月に消費税率を8%から10%に引き上げることを改めて確認した。経済状況を踏まえて20年度予算で「適切な規模の臨時・特別の措置を講ずる」とも明記。さらに米中摩擦などで不透明な海外経済の先行きを念頭に「機動的なマクロ経済政策をちゅうちょなく実行する」として、追加の経済対策に向けた布石も打った。

中期的に内需を下支えするための所得向上策も盛り込んだ。30歳代半ばから40歳代半ばの就職氷河期世代を3年間で集中的に支援し、この世代の正規雇用者を30万人増やす。最低賃金は目標としている全国平均1000円を「より早期に」実現するとした。

少子高齢化が加速するなかでの社会保障は「全世代型」と銘打って、70歳までの就業機会を確保する法整備の方針を示した。短時間労働者への年金・医療の保険適用拡大や、働く高齢者の年金を減額する在職老齢年金の見直しも盛った。

当面の経済政策に腐心する一方、参院選を控える局面で抜本的な構造改革や政策論争を避けた印象がぬぐえない。ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミストは「賛否が割れる問題をほとんど盛り込んでいない。政権維持に向けた分配政策に偏っている」と指摘する。

社会保障改革の本丸の論議は遅れている。19年は5年ごとの年金財政検証の節目にあたるが、まだ公表されていない。後期高齢者の医療費なども含めた社会保障全体の給付と負担の見直しは18年末にまとめた工程表に沿って、20年度の骨太方針でまとめるとの既定路線の記述にとどまった。

最低賃金についても、議論の過程で浮上していた具体的な年率目標を明示するには至らなかった。最賃の引き上げは中小企業などに生産性の向上を促す取り組みのはずが、中小企業の反発を考慮して書きぶりが曖昧になった。成長戦略でも、経済界が要望する解雇規制の緩和のような踏み込んだ取り組みは乏しい。

第2次安倍政権が初めてまとめた13年度の骨太方針は22年度までの10年間で平均2%程度の実質成長率を実現する目標を掲げていた。これまでのところ潜在成長率は1%前後に低迷したまま。実際の成長率も14〜16年度の3年間、潜在成長率との差である需給ギャップがマイナスに沈むなど低空飛行が続く。

日本総合研究所の山田久理事は「全体の方向性は間違っていない」と今回の骨太方針を評価する一方で実効性を問題視する。「昨年の骨太で打ち出された『学び直し』も具体的にどう進めていくのか1年間で詰められていない」。7年目を迎える長期政権。改革の推進力が改めて問われる>(以上「日経新聞」より引用)


 骨太の方針を閣議決定したという。その内容が報じられたが、とても「骨太」とはいえない「小骨の方針」というべきものでしかない。その主な小骨は



 というものだ。

 7項目の何処が「骨太」だろうか。今回は閣議決定されなかったが、75歳以上の医療費個人負担を1割から2割に増やそうという「骨太の方針」もある。

 すべて国民生活に突き刺さる小骨と、政治が直接関与すべきでない「企業の雇用」を閣議決定する、という政策のミスマッチまである。

 そして決定的なのが消費税10%の実施だ。本当に安倍自公政権はどうかしている。国民の暮らしを真剣に良くしようと考えているのか、最低賃金1,000円を実施したいのなら、まずは経済成長して「生産性向上」と「人手不足」による賃金引上げを企業側から実施させなければならない。それが本筋だが、安倍自公政権は「実施時期は決めないが」自給1,000円を全国一律に決める、と「宣言」している。

 日本総合研究所の山田久理事は「全体の方向性は間違っていない」と今回の骨太方針を評価する一方で実効性を問題視する、という。日本総合研究所とはいったい何を研究しているのか知らないが、山田理事の「全体の方向性は間違っていない」とする分析根拠を明確に示して頂きたい。

 消費増税10%は確実に日本を再びデフレ不況に陥れるだろう。それは前回5%から8%へ増税した際にも前々回の橋本政権下の3%から5%へ増税した際にも総需要不足になり、景気停滞は確実に起きた経験から推して図るべきだ。

 そして今回は最大で5%軽減税率を適用する、などと大見得を切っているが、それはクレジットカードで「食料品」を買い物をした場合に限られる。こんなバカバカしい手間暇をかける軽減税率を実施するくらいなら、なぜ簡単に「食料品の消費税を5%にする」としないのだろうか。

 一年かそこらで終わる軽減税の適用にわざわざクレジットカードを作ったり、移動販売車や小売店がカード会社と契約したりカード読み取り機を購入するなどといった手間やカネを掛けさせる政府の魂胆はミエミエだ。ようするに国民のタンス預金を引き出そうとする「政策」だ。

 上記記事を掲載する新聞が「日本経済新聞」と社名を付けていることに笑うしかない。何のことはない、政府発表をそのまま掲載する広報紙で、政府お抱えの御用経済評論家を登場させて「問題もある」などと、碌な分析能力もない幇間論評を恥ずかしげもなく開陳する。

 日本のマスメディアがこの程度の体たらくだから、国民も何となく「この程度の政治で良いのか」と思い込む。「国民の生活が第一」の政治を求める「骨太の論評」をなぜマスメディアは掲げないのだろうか。それとも本当に政府の広報紙に成り下がってしまったのだろうか。




http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/294.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 麻生の受領拒否は大問題〜財務省も表現を削除。安倍内閣は閣議決定で擁護+予算委拒否も問題も(日本がアブナイ!)
https://mewrun7.exblog.jp/28418309/
2019年 06月 22日

【バスケ男子で、八村塁がNBAのドラフト会議で、日本人として初めて1巡目でワシントン・ウィザーズから指名(9位)を受け、大騒ぎになっている。(*^^)v祝
 八村は富山県出身。中学からバスケを始め、宮城県の明成高校を経て、米ゴンザガ大に進学。シーズンを重ねるごとに活躍度を増していた。父親がベナン人、母親が日本人。身長204.5cm、体重108kgと体格に恵まれている上(まあ、NBAではふつ〜の体格かも知れないけど^^;)、俊敏性があり、クレバーな選手だと評価されているとのこと。
 ちなみにmewはバスケは大好きなのだけど、NBAには疎かったりして。(~_~;)ただ、ここからNBAで活躍できるかどうかが大事だと思うし。来年には東京五輪も控えているので、ともかく故障に気をつけて頑張って欲しい。 o(^-^)o】

* * * * *

 21日、麻生大臣(財務・金融担当)に対して、野党が参院に問責決議案、衆院に不信任案を提出したが、与党の反対多数で否決された。(-"-)

 不信任決議案では、麻生大臣が例の報告書を受け取らなかったことについて「前代未聞の暴挙」だと。また、「資質に対する根本的な疑念や傲慢極まる数々の言動への批判が絶えることはなく、そもそも大臣たる職にふさわしい人物では全くない」と批判。

 「いわゆる森友問題をめぐる決裁文書の改ざん、隠蔽や、不十分としか言いようのない調査と処分、佐川国税庁長官の辞任、福田事務次官のセクハラ問題と辞任、国会からの提出要求資料の廃棄など、財務省を巡ってあまりにも多くの問題が噴出し続けた。どの問題一つをとっても財務省全体を揺るがす大問題であり、財務省に対する国民の信頼は、もはや地に落ちている」と、これまでの諸問題や財政政策の不備を次々と上げ、「これ以上、麻生氏が財務相の座に居座り続けることは、国民生活をさらに崩壊させ、国益を損ない続ける」と主張した。(**)(全文は*1に)
 
* * * * *

 麻生大臣の報告書受け取り拒否に関しては、自民党の長老・伊吹文明氏(元衆院議長、財務大臣)も、これを問題視する発言を行なっていたほど。

『自民党の伊吹文明元衆院議長は20日の二階派(志帥会)の会合で、「老後に2千万円が必要」とした金融庁金融審議会の報告書の受け取りを麻生太郎財務相兼金融担当相が拒否したことについて「意に沿わないことがあっても、自分が諮問したんだから『どうもありがとう』と受け取っておけばよかった」と述べた。(産経新聞19年6月20日)』
 
 そうなのだ。この件の最大の問題点は、麻生大臣が自分で諮問した審議会の報告書を、その中身がスタンスに合わないからと言って、急に受け取りを拒否したことにあるのだ。(@@)

 もし各省庁の大臣が、大臣の名で諮問した審議会の報告書を、内容が内閣や自分の考えと合わない場合は受領拒否するのを許容したら、審議会の意味はなくなる。
 審議会のメンバーになった専門家や担当する官僚は、首相や大臣の考え方を忖度したり、顔色を見たりしながら、彼らが喜んで受け取ってくれるような報告書を作るよう努める可能性が大きくなるわけで。それでは、国民の利益に資さないからだ。(-"-)

<この辺り、時間があったら改めて書いてみたいけど。たとえば、政府の国家戦略特区を利用した「加計学園」の獣医学部新設計画は、文部科学省の審議会で認められたわけで。
 安倍首相は、友達が理事長を務める加計学園が申請したことを知らなかったそうだが。でも、審議会のメンバーが首相や大臣の機嫌をとることを意識したら、彼らの喜ぶような結論を出しちゃう可能性が大きいわけで。(何か「官邸のご意向」とかいうペーパーも飛び交っていたし。)

 そのように不正につながるかも知れない審議を防ぐためにも、麻生大臣の受領拒否は許してはならないのだ。(++)>

 ちなみに、これは麻生大臣だけのことではない。安倍内閣全体が、麻生大臣の受領拒否を問題だとは考えていないのである。(>_<)

 いや、本当はそうは思っていない人もいるかも知れないけど。でも、こんな答弁書を閣議決定しているんだよね。^^;

『政府は21日、老後資金の不足を指摘した金融審議会作業部会の報告書を麻生太郎金融相が受け取らなかったことに関し、同様に審議会報告書の受領を閣僚が拒否した前例があるかどうかただした野党議員の質問主意書に対し、「調査に膨大な時間を要するため答えるのは困難だ」とする答弁書を閣議決定した。
 
 主意書は立憲民主党の吉川沙織参院議員が出した。答弁書は作業部会による報告書取りまとめについて「手続き的瑕疵(かし)はなかった」と説明。同時に「法令上、報告書を受け取らなければならない旨を定めた規定はない」とし、麻生氏の対応に問題はないとの認識を示した。(時事通信19年6月21日)』

* * * * *

 麻生大臣だけでなく、安倍内閣自体もこのような姿勢でいるので、早速、今度は財務省も、選挙のことを考えてか、年金に関して突っ込まれそうな記述を審議会の意見書から削除したという。(~_~;)

『「年金給付水準の低下」原案から削除 財政審が配慮か

 財政制度等審議会(財務相の諮問機関)が麻生太郎財務相に提出した建議(意見書)で、原案にあった「将来の年金給付水準の低下が見込まれる」「自助努力を促すことが重要」との文言が削除されていたことがわかった。麻生氏が、老後の生活費が2千万円不足するとした金融庁の審議会報告書の受け取りを拒否したことなどで、老後の生活不安問題が夏の参院選の主要争点となる見通しだ。このため、財務省が安倍政権に配慮したのではとの見方も出ている。

 建議は19日の会議でとりまとめられ、提出された。財政悪化に歯止めをかけるため、社会保障の改革の必要性などを提言した。

 財政審はこの前回の6日の会議で、審議会メンバーら「起草委員」が作成した建議の原案を非公開で議論。関係者によると、原案では、年金について「将来の基礎年金の給付水準が想定より低くなることが見込まれている」「(年金だけに頼らない)自助努力を促していく観点が重要」などの文言が盛り込まれていたが、建議では削られた。

 年金をめぐっては、金融庁の審議会が3日、老後の生活費が「2千万円不足」するなどとした報告書をまとめたが、金融担当相を兼務する麻生氏が11日に「年金制度への誤解と不安を招いた」などとして受け取り拒否を表明したばかりだ。参院選を前に、都合の悪い事実を隠そうとしていると野党などが批判している。(朝日新聞19年6月20日)』

<麻生大臣が14日の会見で『金融審議会市場ワーキンググループ(WG)の報告書について、「公的年金制度自体が危ないかのような話に聞こえる。現場で作業していた人たちが、もう少し丁寧にやれば良かった」と述べ、WG事務局の金融庁に不手際があったとの認識を示した(毎日6.14)』『麻生氏は、報告書が「政府の政策スタンスと異なっている」として受け取らない意向を表明している。この日の会見では、報告書の「赤字」という表現などを問題視したうえで「『この表現はいかがなものですか』というようなことを、まとめる段階で発言、調整するようなことが少し抜けていたのではないか」と述べた(同上)』りしたので、財務省の担当者は表現にかなり気を使ったんでしょうね。^^;>

 自民党の議員は、反対討論で「不安をかき立てた報告書を受け取らないことは、何らおかしなことではない」って主張したんだ。(@@)

 ちなみに、もはや「よ党」の維新の会は、野党の問責決議案には反対したとのこと。でも、麻生大臣の受領拒否は問題がないと言い難いので、とりあえず「勧告決議案」を出して、お茶を濁したらしい。^^;

『麻生氏への問責決議案否決 参院本会議 自公維など反対

 麻生太郎財務相兼金融相に対する問責決議案は21日、参院本会議で自民党、公明党、日本維新の会などの反対多数で否決された。問責決議案は、立憲民主党や国民民主党などが提出していた。また、野党4会派は21日午後、安倍晋三首相に対する問責決議案を参院に提出した。

 野党側は本会議での賛成討論で、老後の生活費が「2千万円不足」するとした金融庁の審議会報告書の受け取りを拒否した麻生氏の対応について「自分たちに都合が悪いからといって受け取ろうとしないのはまさに不誠実の極み」(国民・古賀之士氏)と批判。一方、与党側は「不安をかき立てた報告書を受け取らないことは、何らおかしなことではない」(自民・三木亨氏)として麻生氏の対応を擁護した。(朝日新聞19年6月21日)』

『日本維新の会は20日、麻生太郎財務相兼金融担当相に対する戒告決議案を参院に提出した。95歳まで生きるには夫婦で2千万円の蓄えが必要と試算した金融庁金融審議会報告書の受け取りを拒否したことを問題視した。

 一方、立憲民主党や国民民主党などが参院に提出した麻生氏の問責決議案には反対する方針で、片山虎之助共同代表は記者団に「問責は辞任を称揚しているが、戒告はそれより軽い」と述べた。(産経新聞19年6月20日)』<何かこういう小細工をやるところがウザイのよね。>

* * * * *

 尚、『この日の本会議では、参院予算委員会の金子原二郎委員長(自民)に対する解任決議案も採決され、与党などの反対多数で否決された。この決議案は、参院規則に基づく野党側からの開催要求にもかかわらず、金子氏が予算委を開いていない点を問題視していた。(朝日新聞19年6月21日)』

 参院規則では、「委員の3分の1以上から要求があったときは、委員長は委員会を開かなければならない」と規定があるのだが。野党側が3分の1の委員を集めて要求したにもかかわらず、金子委員長は予算委員会を2ヶ月以上、開こうとしなかったのである。(-"-)

 予算委員会では、国政全般に関することが取り上げられる上、テレビ中継などもあるので、安倍自民党は野党から諸問題を追及されるのがイヤだったのか、3月以降、衆参ともに委員会を開いていない。(~_~;)

 自民党の森山国対委員長は「予算委員会は、予算を審議する委員会だ」として、野党が求める予算委員会に応じない考えを示したのだが。同時に「すべてを予算委員会で議論するやり方を変えていくことが大事だ」と指摘していたとのこと。(FNN6.15)
 
 mewも、何か国政に問題があって野党側が審議を求めた場合に、すぐに首相や担当大臣などを呼んで、質疑行なえるような委員会を作ることが必要だと思う。<できればTV中継つきでね。>

 そして、野党や心あるメディアが、この麻生大臣の報告書の受領拒否のどこが問題なのか、安倍内閣&自民党が国会運営も含めて、いかに自分たちの好き勝手に横暴で非民主主義的なことをしているのか、しっかりと伝えて欲しいと願っているmewなのだった。(@@)

 THANKS 


*1

麻生副総理兼金融担当相の不信任決議案を衆院に提出 野党5会派
毎日新聞2019年6月20日 14時27分(最終更新 6月20日 18時23分)

 立憲民主、国民民主、共産、社民、社会保障を立て直す国民会議の野党5会派は20日、麻生太郎財務相兼金融担当相に対する不信任決議案を衆院に提出した。不信任決議案では、夫婦の老後資金として公的年金以外に「約2000万円が必要」と試算した金融庁の金融審議会ワーキンググループの報告書を麻生氏が受け取らなかったことについて「前代未聞の暴挙」と批判。麻生氏の財政再建への取り組みが不十分などと指摘し、「これ以上、麻生氏が財務相の座に居座り続けることは、国民生活をさらに崩壊させ、国益を損ない続ける」などとした。

 参院でも、立憲民主など野党4会派が同日午前に麻生氏の問責決議案を提出した。不信任決議案は以下の通り。

財務大臣・金融担当大臣麻生太郎君不信任決議案

【理由】

 金融担当大臣の麻生太郎君をめぐっては、何より大問題なのは、「老後資金二千万円不足問題」において、自らが大臣として諮問した結果、出された金融審議会市場ワーキング・グループからの報告書が、自らの意に沿わないので受け取らないという前代未聞の暴挙に出たことである。麻生君は、政府のスタンスと異なるという意味不明の見苦しい言い訳をしたが、実際には厚生労働省の資料を基にした議論の結果出された報告書で、政府の従来の姿勢を踏襲したことは明らかであり、政府のスタンスうんぬんの言い訳は付け焼き刃の事実誤認も甚だしい思い込みに過ぎない。諮問を受けて真剣に議論した委員にも全くもって失礼極まる暴言であり、この一点をもってしても大臣の資格はない。

 麻生君は、資質に対する根本的な疑念や傲慢極まる数々の言動への批判が絶えることはなく、そもそも大臣たる職にふさわしい人物では全くない。金融政策の行き詰まりも明らかであり、一刻も早くその職を辞するべきであることは、数々の世論調査の結果を見るまでもなく、明白である。国民の怒りと不信感を増長させ、政治不信を極限まで高め続けている麻生君に、これ以上、金融担当大臣の任を続けさせることは許されない。

 財務大臣の麻生太郎君をめぐっては、資質に対する疑念、傲慢な言動への批判は絶えることがなく、財務大臣の職にあるべき人物ではない。その失言の類いは、例を挙げればきりがないが、今年になっての「子どもを産まなかった方が問題」発言は、過去にも繰り返されており、形ばかりの謝罪の言葉は、空虚に響くだけである。

 人の税金を使って学校に行った、セクハラした次官は女性にはめられて訴えられている、自民党勝利は北朝鮮のおかげ、ヒトラーはいくら動機が正しくてもだめ、ナチス憲法に変わって誰も気づかなかったあの手口に学んではどうか、アルツハイマーの人でも分かる、など、その口から発せられる言葉は、耳を塞ぎたくなるほどの暴言・放言のオンパレードであり、もはや大臣にあたいしないどころか、政治家の任にもない。麻生君の人間性すら疑わざるを得ない。

 更には、いわゆる森友問題をめぐる決裁文書の改ざん、隠蔽(いんぺい)や、不十分としか言いようのない調査と処分、佐川国税庁長官の辞任、福田事務次官のセクハラ問題と辞任、国会からの提出要求資料の廃棄など、財務省を巡ってあまりにも多くの問題が噴出し続けた。どの問題一つをとっても財務省全体を揺るがす大問題であり、財務省に対する国民の信頼は、もはや地に落ちている。その責任者は麻生君その人であり、何度辞任しても足りないほどの罪状であると断じざるを得ない。

 麻生君は、こうした数々の大問題に対して他人事のような答弁、発言を再三にわたって繰り返し、大臣としての責任感をみじんも感じさせず、看過し難い。国民の怒りと不信感を増長させ、政治不信を極限まで高めた麻生君に、これ以上大臣の任を続けさせることは許されない。本来ならば、自らが財務大臣の職を辞すべきところ、そのような責任感すら全く持ち合わせていない。

 麻生君は、財務大臣の最も重要な職責である、財政再建への取り組みが全く不十分である。我が国の財政は悪化の一途をたどっている。プライマリーバランスの黒字化目標は、2025年度に5年も先送りされている。しかも、今年度予算は、財政制度等審議会の「平成時代の財政運営の失敗と過ちを二度と繰り返してはならない」旨の建議を一顧だにせず、過去最大の100兆円の大台を超える予算を編成した。このように、財政規律は、緩みっぱなしであり、麻生君の責任は極めて重いと言わざるを得ない。

 これ以上、麻生君が財務大臣の座に居座り続けることは、国民生活をさらに崩壊させ、国益を損ない続けることである。麻生君が一刻も早く辞することが、効率的かつ透明な行政と健全な日本経済と国民生活を取り戻すことの第一歩となる。

 以上が、本決議案を提出する理由である。



http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/295.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 自民党と日本の再生は安倍政治の否定/政界地獄耳(日刊スポーツ)
自民党と日本の再生は安倍政治の否定/政界地獄耳
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201906220000107.html
2019年6月22日8時31分 日刊スポーツ


★20日、自民党無派閥議員が勉強会を開き、官房長官・菅義偉が講演した。党内では菅に近い議員たちの「派閥的動き」とみられている。名称も「令和の会」。ポスト安倍の筆頭格に上がった菅の支持母体の核になるとみられている。一方、党政調会長・岸田文雄はさまざまなチャンネルからのポスト安倍の打診に浮かぬ顔だという。

★その真意を探るとある中堅議員が解説する。「野党が攻撃する年金2000万円問題、10月からの消費税アップ、そのほかにもアベノミクスの成果を維持したり、守るためにつじつまの合わないデータや報告が発表されなかったり、遅らせての公開だったりと政権はやり放題だが、来年のオリンピック後、日本の景気後退は避けられないと素人でも感じている。その粉飾政治のあとを引き継ぐポスト安倍にはどんなメリットがあるのか。日本の首相になっても結局、安倍政権の経済政策の失敗とごまかしの責任を一気に背負わなくてはならない」。

★つまりポスト安倍とは安倍政治の継承者でありながら結果、安倍政権の責任を取る首相になるだけだ。安倍政治を批判している元幹事長・石破茂に後継を頼める者はいない。安倍政治を否定することを自民党は認められないだろう。菅や岸田は次をやれと言われても、もう少し安倍政権が続いて安倍政権の経済失策の責任まで安倍自身で取ってほしいと考えるはずだし、少なくとも2人の側近たちは首相の座が転がり込んだとしても次を担うのは短命政権になると懸念を持つだろう。

★次をやれるから首相になるというより、万全の態勢で政権を作りたいと思うのは当然だ。つまり自民党内で安倍長期政権の弊害が公然とささやかれ始めたということだ。自民党と日本の再生は安倍政治の否定とはきつい皮肉だ。(K)※敬称略








http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/296.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 特殊部隊で「ヨンスン教官」と呼ばれ自衛隊ルールを指導 安倍政権がひた隠す拉致問題の実態(日刊ゲンダイ)


特殊部隊で「ヨンスン教官」と呼ばれ自衛隊ルールを指導 安倍政権がひた隠す拉致問題の実態
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/256647
2019/06/22 日刊ゲンダイ


学生服の斉藤裕さん(特定失踪者問題調査会HPから)

ケースD北海道・斉藤裕さん(18)

 1968年12月1日。北海道稚内市の海岸で高校3年生だった斉藤裕さん(失踪当時18)が行方をくらました。就職先が決まっていた。失踪直前に2回ほど、地元の人間には見えない不審な男とケンカ騒ぎを起こしていた。

 斉藤さんを目撃したと実名で証言したのが、ともに国家安全保衛部(秘密警察)出身で、韓国に亡命した金国石氏と権革氏である。金国石氏は90年代、斉藤さんと政府認定拉致被害者の市川修一さん(同23)を平壌市内の馬東煕偵察大学で目撃。認定被害者の松本京子さん(同29)を日本海に面する清津連絡所で目撃したと著書「拉致被害者は生きている」で明かしている。

 馬東煕大は曽我ひとみさん(60)の夫で、17年末に亡くなったジェンキンスさん(享年77)が教鞭を執っていた教育機関でもある。金国石氏は数年前、「拉致被害者の情報を掴んだ」と仲間に伝言を残し、消息を絶った。拉致被害者のシンボル的存在の横田めぐみさん(失踪当時13)や市川さんなどの目撃証言でマスコミの寵児となった元北朝鮮工作員の安明進氏も、韓国から中国に出国した後、消息不明になった。偶然なのだろうか?

 権革氏が斉藤さんを目撃したのは78年5月ごろ。以下は権革氏の証言だ。

 ★ 

 斉藤さんは(南西部の)黄海北道谷山郡にあった特殊部隊57軍校で「ヨンスン教官」と呼ばれていた。朝鮮人民軍偵察指導局所属の日本語教官(階級は人民軍大尉)、所属は57軍校のチョンボン指揮部(黄海北道新渓郡)を拠点に、(北西部の)平安北道泰川の軍官学校など、各地を巡回授業していました。

 1回の講義時間は2時間。日本の風習や自衛隊の生活ルール(生活規律など)を指導していました。ヨンスン教官はほかの日本人教官と比べて厳しく、講義中に学生がオシャベリすると、その学生を立たせ、静かになるまで講義を始めませんでした。

 必要なこと以外は口を開かないタイプで、頑固で偏屈な日本人という印象です。帽子を斜めにかぶる癖があり、「不良みたい」と陰口を叩く学生もいました。ヨンスン教官は講義が終わると泊まることなく、車で指揮部に戻っていきました。当時、すでに結婚して小さな子どもがいたようです。

 ★ 

 コリア・レポート編集長の辺真一氏はこう明かしている。

「05年に日本からの短波放送で拉致された日本人の中に名前があることが判明したことで斉藤さんは退役させられ、(中西部の)平安南道成川に移動。08年には平壌郊外の平城に再び移送させられたとの情報がある」

 男女を問わず、大半の拉致被害者が被害者同士のほか、朝鮮人と結婚している。日本政府に捨てられる一方、家族を持ったことで帰国をあきらめざるを得ない状況におかれている。 =つづく

(国際ジャーナリスト・太刀川正樹)













http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/297.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 安倍政権が問題隠蔽に必死! 財政審答申から「年金給付が想定より低くなる」を削除、「非正規という言葉を使うな」の命令(リテラ)
安倍政権が問題隠蔽に必死! 財政審答申から「年金給付が想定より低くなる」を削除、「非正規という言葉を使うな」の命令
https://lite-ra.com/2019/06/post-4790.html
2019.06.22 安倍政権が財政審答申から「年金給付が想定より低くなる」削除 リテラ


首相官邸ホームページより


 安倍政権は年金問題を徹底して「ない」ものにする算段らしい。金融庁の報告書について麻生太郎財務相が「受け取らない」と言い出すなど、報告書をなかったことにする作戦に出た安倍政権だが、今度は、財政制度等審議会(財政審)が答申した意見書の原案に盛り込まれていた〈将来世代の基礎年金給付水準が低下〉などといった文言を削除していたことがわかった。

 財政審は国の財政にかかわる重要事項を調査・審議して勧告や提言をおこなう財務大臣の諮問機関で、19日に麻生財務相に「令和時代の財政の在り方に関する建議」という意見書を答申した。

 ところが、今回、毎日新聞が意見書の原案を入手。検証したところによると、〈将来世代の基礎年金給付水準が、平成16年改正時の想定よりも低くなることが見込まれている〉〈自助努力を促していく観点も重要〉といった文言が削られていたという。

 報道を受けて、本サイトも調べてみたところ、じつは今回、原案から削除されたものとほとんど同様の内容が記された資料が、今年4月23日に開催された財政審の分科会で配布されていた。「社会保障について」と題されたその資料では、年金制度の課題として〈将来の給付水準の低下〉が挙げられ、こう言及がなされていた。

〈・デフレの長期化により、マクロ経済スライドは機能を十分に発揮せず(発動は2015・2019年度の2回のみ)。
・賃金低下の中で年金が維持されたことと相まって、マクロ経済スライドの調整期間が長期化し、2004年改正時の想定よりも将来世代の基礎年金給付水準が低下。〉

 安倍首相は年金問題の追及に対し、しきりにマクロ経済スライドの話を持ち出してはその正当性をアピールし、党首討論では“民主党政権時より最低賃金は上がっている!”などと胸を張っていた。だが、この資料では〈マクロ経済スライドは機能を十分に発揮せず〉と指摘され、さらに賃金は上がっていないことから将来の年金給付水準は下がると強調。その上、〈財源が限られる中、将来の国庫負担の水準への影響に留意するとともに、自助努力を促していく観点も重要〉と提言しているのだ。

 この資料と、毎日新聞が伝えている原案から削除された内容はほとんど一致している。つまり、金融庁や厚労省にかぎらず、財務省の付属機関も共通した認識をもち、「将来、年金給付水準は下がるから自助努力を促そう」と提唱しようとしていたのである。

 これはどう考えても、年金問題の火消しに必死になっている安倍官邸が削除を指示したか、あるいは忖度が働いたか、そのどちらかだろう。

■財政審原案削除の裏にも官邸の「初期消火に失敗したら建物ごと燃やす」方針

 実際、こうした年金に踏み込んだ文言は、今月6日の時点までは存在していた。この原案は、今月6日におこなわれた財政審の会議において非公開で議論されたという(朝日新聞21日付)。ようするに、6日時点の原案には記されていた年金給付水準や自助努力などに言及した文言が、19日までの約2週間のあいだに、きれいさっぱりなくなっていたのだ。

 この間に何があったのかはすでに報道で明らかになっている。10日の参院決算委員会で安倍首相が年金問題の追及を受けた。この日、安倍首相は「金融庁は大バカ者だな。こんなことを書いて」と激怒。それによって首相官邸が動き、「初期消火に失敗したら建物ごと燃やすしかない」と判断。菅義偉官房長官が司令塔となって11日午前に金融庁と財務省に連絡をおこない「報告書を受け取らない」という指示を出したという(朝日新聞19日付)。自民党の森山裕国会対策委員長が「報告書はもうないわけですから。なくなっているわけですから」と述べたのは、翌12日のことだ。

 こうした経緯を考えれば、安倍首相の激怒にはじまって火消しならぬ「建物ごと燃やす」手段に出た官邸からの指示により、財務省が建議から「不都合な」文言を削除した。そういうことではないのか。

 事実として示されている年金の問題を「ない」ものにし、国民が抱く不安に対し、責任ある説明をおこなうことさえシャットアウトしてしまう──。とてもまともな国家がやることとは思えないが、「不都合な問題はなくせばいい」という安倍政権の乱暴な姿勢は、別の問題でもあきらかになった。

 というのも、厚労省では根本匠大臣から「非正規(労働者)」という用語を使うなという命令が出ている、というのだ。

■厚労省年金課長が「大臣から『非正規と言うな』と言われている」と発言

 この問題が発覚したのは、金融庁報告書問題をめぐって19日におこなわれた野党合同ヒアリングでのこと。出席していた厚労省の伊澤知法年金課長は、“他部局からの伝聞”として、こんな話をおこなったのだ。

「大臣から最近、『非正規と言うな』と言われている」
「非正規の『非』が、働いている人に対して(の配慮として)どうなのかという観点だ」(東京新聞20日付)

 配慮だと言うが、ではどう言い換えているかといえば「フルタイムで働いていないような方々」。まるでフルタイム以外の労働者は出来損ないであるかのような言い方で失礼極まりないが、問題なのは、年金の問題にしても、老後不安が大きいのは、言うまでもなく非正規労働者だということだ。「非正規労働者」という用語を使わないことで、低賃金かつ正社員と同じ社会保障が受けられないケースが多い非正規をめぐる問題を「ない」ものにしようとしているのではないか。そう考えるほかない。

 そして、この「非正規」と言わないという方針も、安倍首相が打ち出したものだ。2018年1月の施政方針演説のほか、安倍首相はことあるごとに非正規と正社員の待遇格差について言及し、「『非正規』という言葉を、この国から一掃してまいります」と宣言してきたからだ。

 騙されてはいけないのは、安倍首相はけっして「非正規雇用をなくす」あるいは「正規と非正規の格差をなくす」と言っているわけではない、ということ。たんに「非正規」という言葉を使わない、というだけの話で、実際に安倍政権下で増えた雇用の約7割は非正規雇用である上、抜本的な格差是正策は打ち出されていない。

 現実に認識・指摘されている問題を「ない」ものにするため、言葉を削り、言葉を封じる。──そうすれば安倍政権は安泰かもしれないが、その結果、年金制度の破綻や格差拡大といった問題のツケを払うのは国民なのである。

(編集部)










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根本厚労相が「”非正規労働者”という言葉を使わないように」と官僚に圧力!→「フルタイムで働いていらっしゃらないような方々」と言い換え!(ゆるねとにゅーす)
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記事 [政治・選挙・NHK262] れいわ新選組の挑戦 3億円到達で10人擁立にメド 政治に幻滅している4割に思い届け (長周新聞)
2019年6月22日

 山本太郎参議院議員が1人で「れいわ新選組」なる組織を立ち上げ、全国で街頭演説をおこなっていることが注目を集めている。16日に広島パルコ前でおこなった街頭演説では、政策を訴えるとともに、寄付が多く寄せられ参議院選に10人擁立する見通しを明らかにした。演説の概要を紹介する(グラフや表は街頭演説で山本氏が提示したもの)。

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広島PARCO前での街頭演説(16日)

山本太郎

 国会議員とは皆さんの代表だ。皆さんの声を聞いてそれを国会につなげ、形にしていく努力をするという仕事でありながら、国会議員をほとんど見かけたことがない。選挙の時には土下座までするが選挙が終わればどこに行ったか分からない幻の生物。まるで都市伝説みたいな話になっている。なのでこの場で皆さんのストレートな意見をぶつけていただきたい。ただし、すべての答えを持ち合わせているはずもない。その場合はご存知の方がいらっしゃったら知恵を授けていただきたい。そのようなやりとりのなかから先先政治的にとりくむ課題が見えてくることもあると思う。

 まずは山本が何をしているのかということについてお伝えしたい。

 参議院議員・山本太郎は小沢一郎さんとしばらく活動してきたが、今1人になった。国会議員は700人以上いる。そのなかでたった1人で旗揚げしても物事がなかなか前に進まないのは当然だ。「1人でなにができるのか」と聞かれる場合もある。おっしゃる通り。なので皆さんにこの勢力を大きくしていただきたい。その力を持っているのはみなさん一人一人だ。

 一人一人が意志を持ったとしたらコントロールする側としてはやっかいな話だ。逆にいえば皆が自分に自信がなく、「私は関係ない」と距離を置かれる方がコントロールしやすい。一人一人の自信を奪うことによって、よりコントロールしやすい国につくりあげられてしまったと思っている。あなたには力がある。全員同じ船に乗っているわけだから、少なくとも生まれた状況や育った環境によってその先の道が大きく変わってしまうような状況ではなく、国がしっかり底上げしながら、せめてスタートラインは同じように立てるようにする。本当に自分が困ったときには手を差し伸べてくれる国や社会であってほしい。それを実現するためには政治を変えるしかない。その力を持っているのはみなさんだ。

 れいわ新選組がどのような決意を持って永田町で皆さんと一緒に進んでいくのか。

 日本を守るとはあなたを守ることから始まる。あなたを守るとは、あなたが明日の生活を心配せず人間の尊厳を失わず胸を張って人生を歩めるよう全力を尽くす政治の上に成り立つ。あなたに降りかかる不条理に対して全力でそのさい前に立つ。何度でもやり直せる社会を構築するために。

 20年間に及ぶデフレ、デフレで困窮する人人、ロスジェネを含む人人の生活を根底から底上げする。中卒、高卒、非正規、無職、障害、難病を抱えていても将来に不安を抱えることなく暮らせる社会をつくる。

 私たちがお仕えするのはこの国に生きる全ての人人。それが私たちれいわ新選組の使命である。このような使命感を持って皆さんとともに歩んでいけたら、そしてこの国の数数の問題を一つ一つ解決し、前に進んでいけたらと思っている。
 
■8つの緊急政策とは

 れいわ新選組は8つの緊急政策をあげている。

@「消費税は廃止」。
 消費税は強制的な物価の引き上げだ。経済活動が活発になって物価が上がっていくならば、賃金の上昇も起こっていくはずだ。賃金は上がっていないので、実質賃金が下がった状態だ。生活が苦しくなるのは当たり前だ。

A「全国一律最低賃金1500円 政府が保障」。
 政府は最低賃金を1000円にしてみせるという。しかし1000円で働いたとしてもワーキングプアのままだ。人間の尊厳を守れる生活を担保するために1500円は必要だ。これで計算するとだいたい月24万円ぐらいだ。あなたにはその価値もないと自分の中で決め付けていないか。今や大企業は過去最高益だ。あのバブルよりももうかっているのに、どんどん税金は安くなっている。とるべきところからいただければ政府が保障することも可能だ。

B「奨学金徳政令」。
 奨学金に苦しんでいる方が非常に多い。現在奨学金を借りている方、返済されている方方全部含めると555万人だ。先進国でありながら、国がやっているサラ金を利用しなければ大学に行けない、高等教育を受けられないのはおかしい。「国がおこなっている武富士です」と国会で紹介したら議事録から削除するよう要請された。奨学金555万人をチャラにするには約9兆円必要だ。日本銀行が1年間にETF株を買うのに費やす費用は6兆円だ。あくまでも日銀の政策だが、555万人の生活を楽にすると考えたときに、9兆円は高い買い物とは思わない。少子化が問題だというならば真っ先にとりくむべき課題だ。

C「公務員を増やす」。
 国会の勢力のなかには公務員叩きが大好きな政党も存在している。でも考えてみてほしい。高い給料をもらいながらやっている公務員は一握りだ。それ以外の公務員は今どんどん非常勤・非正規との置き換えが進んでいる。全国で見ても5人に1人は非常勤・非正規だ。同じような仕事をしているのに同じ待遇が受けられず、安定しない。世界の先進国の1万人当りの公務員数を見ると日本は圧倒的に少ない。イギリスの3分の1。アメリカの2分の1程度だ。
 そして不安定な働き方が世代横断的に非常に広がっている。不安定な働き方で半年後、1年後の自分をイメージできるだろうか。非正規という働き方を広げて喜ぶのは雇う方だ。働く方は将来もイメージできない。安定雇用も経済政策の一環だ。公務員は安定雇用にも寄与するような仕事だ。そこを拡大していく必要がある。

D「一次産業戸別所得補償」。
 安全保障問題が声高に叫ばれている。北朝鮮がどうしたとか中国がどうしたとか。もちろんそういった脅威的な部分には対処が必要だと思うが、まず最初に守らなければならないのは食の安全保障ではないか。食料自給率は4割に届かないぐらいだ。ほとんど輸入に頼るという形をとっていれば、この国は食べ物でコントロールしやすくなる。アメリカの食料戦略によって日本の食料自給率はかなり低くなってきている。100%を目指すように一次産業に就く人人に対して手厚くしていくべきだ。

E「トンデモ法の一括見直し・廃止」。
 ここ数年間にとんでもない法律がたくさんつくられた。特定秘密保護法や国家戦略特区、TPP、種子法の廃止、水道民営化に寄与するようなPFI。皆さんの税金からつくられたインフラなどを破格の値段で民営に任せるような、公的な財産で民間にうまい思いをさせていくようなやり方は改めなければならない。国が切り売りされるようなことも進んでいる。こういった法律を見直し、廃止の道を探っていかなければならない。

F「辺野古新基地建設の中止」。
 沖縄の民意は何度も示されている。それだけではなく沖縄県のみにそれだけの荷重をかけていいのか。日本全体の問題であるにもかかわらず、その多くを沖縄が抱えているところに新しい基地は必要か。アメリカの海兵隊、その中枢にいた人人からも辺野古の新基地建設には疑問符が投げかけられている。

G「原発即時禁止 被曝させない」。
 南海トラフや首都圏直下地震がもうすぐではないかといわれている。被害総額が試算されたり、報道でも流れているのに原発は大丈夫なのかという話だ。大丈夫だとの根拠は新規制基準だというが、本当に大災害がやってきた後でなければ安全性について答え合わせはできない。国民の生命・財産を守ることが政治の仕事であるといいながら、それほどの大博打に皆さんを巻き込むなどあり得ない。
 エネルギーの主力は火力だ。火力の中でも環境負荷が少なく、燃料の調達も中東などに依存せず、非常に広い範囲から調達ができる天然ガス。ここに対してより環境負荷が少なくなるような研究に投資していき、原発の廃炉も成長産業として国が投資していくことも考えていかなければならない。

■街頭での質疑応答

質問

 今の日本の選挙のシステムはかなり不備がある。一つの会社が選挙管理とか投票用紙の計測とかすべてを担っている問題もあるが、「この選挙区ではこれだけの投票結果が出ました」とテレビでいえばすべて決まってしまう。しかも8時になったらもう当選者が決まっている。不正選挙についてどう思うか。

山本

 ネット上でいわれているが、ある程度ファクト(事実)を固めたうえで聞かないことには信頼を失う部分がある。選挙関連機器の購入に関しては1社ではなく、選択する自由はそれぞれの自治体にあるそうだ。話自体がちょっと違う。本当に不正選挙をやろうと思ったらその自治体の職員など選挙にかかわる者すべてが加担しなければならず、かなりハードルが高いと思う。不正選挙ができないぐらいに、不正選挙があったとしてもごまかしきれないぐらいの得票が得られる状況にしていくしかないと思う。
 
 どれだけ貧しくても億万長者でも持っている票は1票。いかに横につながるかで世の中をコントロールすることができる。そのための選挙であり、政治だ。あなたが政治から手を離した瞬間に喜ぶ人人がいる。投票率が下がれば下がるほど力を持つ人たちがいる。組織票を持っている人だ。国政選挙で投票率が6割にも到達しないような状況で、4割の人たちが票を捨てている。一方で現在政権を握っている人たちは約3割程度の票で世の中をコントロールし、皆さんを搾取することまでできている。であれば票を捨ててしまっている4割の人とも手をつないでいけば、別の方向に社会をつくっていける。
 
 政治はパワーゲームだ。そのパワーゲームにさえ参加をするのを諦めてしまっている人たちにもそれを広げていきたい。あなたの生活を支えること、それを政治で実現することができる。コントロールする側に立ちませんか。一緒にあなたのコントロールを受けて国会の中で動き回るアイコンを手に入れませんか。

質問

 今ロスジェネ世代に与党が就職支援とかいっているが、れいわ新選組の政策があればお願いする。

山本

 私もロストジェネレーションだ。ロスジェネとは大学卒業と超デフレとが重なった世代だ。1997年、98年に本格的就職氷河期が始まった。引き金になったのは消費税が5%に上がり、世界で金融危機などもあった。これらが合わさってかなり厳しい状況に置かれたのがロスジェネ世代だ。前期が現在40〜44歳ぐらい、後期が35〜39歳くらいの方だ。もちろん正規で職に就いている方方もおられるが、なかには非正規だったり、働けていない方もいる。

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 大卒の有効求人倍率を見ると1996年、2000年卒は有効求人倍率が0・99などという状況まで陥った。とにかく勉強していい大学に入り、いい会社に就職すれば人生安泰だと刷り込まれてきたが、実際に自分が卒業するときにはほとんど就職なんてできず、いくら面接や試験を受けに行ったりしてもだめだった。一番最初に就いた仕事が非正規やバイトだった人が次に正社員になれるのはいつか。景気が持ち直せば自分よりも若い世代が正社員になっていく。自分の仕事の履歴は非正規やバイトで、正社員になることが非常に難しかった世代だ。

 今もロスジェネ世代のなかには初めて就職した時と変わらないような所得で生活をされている方方がいる。なかでも多いのが女性だ。全世代の女性非正規労働者に占めるロスジェネの女性非正規労働者の割合を見ると、2018年には1451万人のうち21%を占めている【グラフ参照】。そしてロスジェネ世代から上の世代に非正規の割合が多い。全非正規雇用者で見た場合でも2120万人のうちロスジェネ世代が18%を占め、それから先で非正規雇用の割合が増えている。不安定な働き方の引き金になっているのがロスジェネ世代だ。

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 本格的デフレから非正規という働き方がどんどん増えていく状況になったということだ。本来であればロスジェネ世代は第3次ベビーブームを起こさなければいけなかった世代だ。少子化になることは50年前からわかっていたのに、政府はロスジェネ世代に対してなにも施策をしてこなかった。蛇口を絞り、財政をカットしまくった。望むなら誰もが家族を持てるぐらいの施策を打っていかなければ人口が減っていくのは当然だ。だとすればボリュームゾーンといわれているロスジェネ世代に投資をするのは持続可能な国をつくる戦略上、絶対にやらなければいけないことだった。

 ロスジェネに限らず全世代横断的に効果がある施策として、一つは消費税の廃止がある。強制的な物価の引き上げをしてきた消費税をなくせば物価は下がる。消費税増税によって個人の消費が落ち込んだ。ということは所得も落ち込む。消費税が廃止になればまた消費が加熱していくのではないか。

 また消費税廃止は中小零細企業にとってプラスになる。すべての税金の滞納の中で6割を占めるのが消費税だ。駅前の流行っているラーメン屋の主人から、もう1年も2年も消費税を払っていない状況にあると聞いた。なぜか聞くと、これだけ物の値段が安くなっていて、1杯のラーメンからとれる利益には限度がある。にもかかわらず従業員を増やさなければいけないし、いろんな状況を考えた時に消費税を払う余裕までないという。このような状態に置かれた中小零細がたくさんいると思う。そこを引き下げていけば最低賃金1500円にリーチしやすくなるし、できない場合には政府が保障する形をとれば実現可能だと思う。ロスジェネだけでなくすべての世代横断的に消費が盛り上がっていく、景気が回復していく道筋をつける必要がある。

 奨学金をチャラにする政策も同じだ。学校卒業時に300万円、400万円、500万円ぐらいの借金を背負って社会に出て返済が始まるのが奨学金だ。大学院卒で1000万円をこえる人たちもいる。大人が借金するときには、どのくらい稼ぎがあるのかなどを調べたうえで返済可能額を貸してもらえる。しかし奨学金は将来どんな仕事に就くかわからないし、どれくらい給料がもらえるかもわからないのに、何百万円も貸し付けて利息までとる。年間350億円ぐらいの旨みを金融機関に差し上げるために利息をとる形が今も続いている。安い給料のなかで一人暮らしをしていれば家賃や水道光熱費、食費など生活費が必要だ。全部支払った後で奨学金を返済し、返済が可能であってもお金が残らない。せめて奨学金をチャラにすれば、返済分を必要な物に回してもらうことで経済に寄与してもらうことができる。デフレからの脱却をいうのであれば、よりみんなが消費しやすくなる施策を国が金を出してでもやらなければならない。

 また、住宅政策が非常に重要だ。広島県では住居費は給料の3〜4割ということだが、都会に行くと5割などになる。これは先進国として大きな間違いだ。そうしたベーシックなサービスに関しては極力一人一人の負担を軽くしていくことが重要だ。これだけ不況、デフレが20年続いている国は日本以外にない。安倍総理に聞いても「他にございません」と答えている。20年間、みんな奪われ続けたということだ。その代表的なのがロスジェネ世代の人たちだ。収入のうち3、4割が住居費で消えてしまう状態を変えればいいのではないか。

 今、私は東京の国会議員宿舎で暮らしている。国会議員は給料の1割で宿舎をあてがってもらっている。非常にありがたい。だったらみんなも望めば給料の1割程度で住める家があったらいいのではないか。なぜ国会議員や公務員だけの特権にしているのかと思う。そういうベーシックサービスを担保すればみんなお金を使うようになるわけだから、当然消費はより活気づくだろう。日本経済を救うためにも景気回復するためにも、そういうとりくみをする必要がある。医療、介護、保育、教育、住居といったものに対してより負担が少なくなることをしなければならない。

 一番大事なことは安定した職に就いてもらうことだ。圧倒的に日本の公務員は数が少ない。そして非常勤や非正規に置き換わっている。今不安定な暮らし方をしている人や、ニーズがあるけれど給料が安すぎて人が集まらない職種を公務員化していった方がいいのではないか。例えば保育、介護。全産業平均の100万円以上給料が少なくて、保育士や介護士が足りないのはあたりまえだ。待機高齢者、待機児童をなくすためには処遇の改善以外にない。資格は持っているが、その仕事に就くと生活が立ちゆかなくなるから就かない方がたくさんいる。あたりまえの話だが、国はコストだと思っているのでやりたがらないが、払っているのは年貢ではなく税金だ。支え合える社会をつくり、持続可能な社会をつくる前提の下で税金を払い、政治家を選んでそれをやってもらうはずだ。しかし残念ながらそのような状況になっていない。

■消費税廃止の財源は?

質問

 現在国民1人当たりの借金も大きい。日本は少子高齢化社会で未婚率も増え、子どもを産む人も少なくなっている。税以外で収入を増やす方法がなく、政府からの支出が多ければさらに赤字になり、将来の世代の負担が大きくなると思う。この政策だったら財政破綻の可能性も考えられると思うが、財源をどうするのか。

山本

 消費税廃止にかかる費用はおよそ25兆〜20兆円規模だ。これを廃止する場合、かわりの財源が必要になる。さらに奨学金をチャラにする費用に約9兆円。当然その金をどうするのかという疑問は生まれる。財源の一つは税、もう一つは新規国債の発行だ。

 税金で賄う場合、増税の必要があるなら、まずは大金持ちからいただくのが筋だと考えている。もうけている人からパーセンテージを高く、もうけていない人からは低くいただくのは税金の基本だ。日本は所得税に関しては累進制だが、法人税は税率が決められている。これで苦しんでいるのは中小零細だ。大企業にのみ、この税率からさらに税金が割引きされるメニューが80以上ある。明らかにとり方がおかしいと思う。だからこそ税金のとり方を変えるだけで税収は変わる。

 例えば法人税に累進制を導入し、たくさんある割引きメニューを廃止する。この2つでどのくらいの税収が生まれるか、2016年の法人税で考えると、10兆4676億円だったものが19兆円も増えるという試算がある。なぜやらないのか。組織票をもらっている自分の最大のお客様に対して最大の配慮をおこなった形がこれなのだから、やめるわけにはいかないという話だ。大企業に対する優遇を廃止して所得税と同じ累進課税にすれば、法人税収は2016年で見ても2・8倍に増える。

 そしてもう一つ、所得税の最高税率を引き上げる。1974年の最高税率は75%で、19段階の刻みがあった。それが今や最高税率は45%で7段階の刻みに変わった。より持っている人たちにとってプラスになった。これをやめる。さらに株など金融資産から得られる所得は分離課税になっているが、これをすべて所得として考えたうえで課税するなど、やり方はいろいろある。これらでだいたい10兆円くらい税収ができるとみられている。法人税とも合わせて29兆円生まれるという試算だ。これなら消費税も廃止できるし、奨学金にかかる9兆円も1年目には無理でも翌年にはできるではないか。

 もう一つの財源は新規国債の発行だ。新規国債とは政府の借金だ。「このままだったら日本は破綻してしまう」というが、騙されてはいけない。政府の借金がなぜあなたの借金なのか? という話だ。今この国には1000兆円をこえる借金があり、1人頭約900万円の借金を抱えているとテレビ・新聞がいっている。その情報源は財務省だ。まず伝え方に誤りがある。

 財務省の平成28年度の貸借対照表を見ると、右側の負債の部分は確かに1000兆円をこえている。しかし、右側だけ見て「国の借金が1000兆円をこえている。このままでは破綻する」というのは正しい伝え方ではない。負債と資産を差し引いたうえで純の負債という形で話をしなければならないのに、資産の部分を隠して負債だけで語っているのが財務省であり、それに逆らえないテレビ・新聞だ。国の借金は純で見ると半分以下になるということを大前提として共有したい【表参照】。

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 続いて、国の借金があなたの借金ということについてだが、だれかの借金はだれかの資産だ。つまり借金を全部なくしたら世の中からその分お金が消える。その根本に一回立ち戻りたい。たとえば国が20兆円借金し、社会保障分野に投資したとする。国にとっては20兆円の借金でも、みなさんにとっては20兆円の資産になる。当たり前の話だ。その裏付けとして日本銀行の資金循環統計がある。政府が赤字を拡大したときには民間の貯蓄が増えるという相関性があらわれている。ただしこれが一度崩れたときがある。それはバブルのときで、国も企業も一般も黒字になった。それ以外は同じ状況が生まれる。政府の借金はあなたの借金ではない。

 逆に赤字を出さず、収入のなかでやるという一般の家計における勘定の仕方でやると、当然経済はしぼんでいく。企業と同じで、手持ち資金以上の融資を受けて事業規模を拡大していく。でも国は企業とは違う。破綻するのは最終的な貸し手がいなくなったときだが、国は日本円で借金をしていて、日本円を発行する能力を持っている。お金を刷れば返すことができる。この能力があってどうやって破綻するのかということだ。破綻したギリシャの通貨はユーロで、ヨーロッパ中央銀行しか発行できない。ユーロで借金をしていたギリシャは外国通貨で借金をしているのと同じだったということだ。日本は状況が違う。

 2002年に世界の三大格付け会社が「日本国債の格付けを引き下げる」といったとき、財務省が怒って意見書を出したが、私と同じことをいっている。格付けを引き下げる理由はデフレ経済下の大幅な財政赤字だったが、財務省はそれに対し「日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない」といっている。円で借金していて円が刷れるのに、どうして破綻するんですかということだ。

 財務省は他にも「ハイパーインフレの懸念はゼロに等しい」といっている。自国通貨建てで借金していて、円を刷って返済しようとしてもハイパーインフレにはならないということだ。デフレが20年続く国で、なかなかインフレにもならないのにハイパーインフレなんてずいぶん先の話だ。そして、戦後初期のアメリカはGDP120%をこえる債務を抱えていたし、1950年代初期のイギリスは200%近くの債務を抱えていたという事実を無視していると指摘している。問題は借金の量ではないということだ。インフレ率がよっぽど高くなるのはまずいが、インフレ率がしっかりと管理されていれば問題ないという話だ。

 ちなみに日本が本当に破綻するのであれば、もうすでに日本自身の信用が失われてないとおかしい。であれば日本の金利、国債の金利が上がっていないとおかしいことになる。信頼のない相手にお金を貸すときに金利が下がるなんて話はない。だが、1997年からみても日本の国債金利は下がり続けている。このなかで長期国債、主役の10年物も、1997年から2018年まで金利は下がり続けている。マーケット・世界は日本が財政破綻しないことはわかっている。国内だけで、国の公会計と家庭の家計を混同したような方法で「日本は破綻する」みたいなことをいいながら、消費増税など、みなさんから金を搾りとろうとし続けているということだ。

 現在の金利は6月12日時点でマイナス0・115。破綻どころではない。「これ以上借金したらやばい。借金を返すから増税します」「将来の世代に負の遺産を渡すんですか」といって増税されていく。でも実態はそんなことはない。どの国も借金して成長していっている。まともに成長している国は緩やかなインフレだ。デフレで消費が弱れば、従業員を増やそうという人たちもいない。大きな工場をつくろうとか新しく機械を入れ替えるようなこともしない。投資も弱り、消費も弱り、需要自体がどんどんこの国から失われていく。それが20年以上続いたら当然国力は落ちていく。それをやってきたのが自民党だ。民主党も同じだ。財務省の論議に乗らなければ政権がとれないから、それをやり続けてきた。それがみんなの困窮化につながっていった。

 景気が良くなるとはGDPが拡大する状況のことだ。GDPの中身は個人消費、民間投資、政府支出、純輸出の4つだ。この4つのうち一番大きなエンジン、55%〜60%が個人消費だ。みんながお金を使えないとか、将来のためにお金を使わないようにしていたら景気が悪くなるのは当たり前だ。そこで政府が財政をカットするといい出したら、余計世の中にお金が回らない。消費税増税をいうが、それは消費にかかわるすべての部門にかかる税金だ。ただでさえ回っていないお金がどんどんひき抜かれていけばますます世の中にお金が回らない。明らかに間違っている。政府しかお金を出せない。デフレからインフレにできるのは国だけだ。舵取りできるのは国だけだ。だとするならば政府が個人消費がもっと活発になるようなことに財政出動しなければならない。財政再建の話を今、この時期にしてるなんて間抜け以外のなにものでもない。

 政府や与党も野党もプライマリーバランスの黒字化と馬鹿みたいにいっているが、これを実現した国がどこかあるか。ギリシャは破綻した。アルゼンチンもだ。それ以降プライマリーバランスの黒字化を目指しているような国がどこかあるだろうか。今この国に生きている人人の状況も見えていないし、この国がこのままでは本当に沈んでしまう。

 農業をやられている方方などは自分たちで食べ物をつくったり、物物交換しながら生き抜くことは可能かもしれない。でもそういうことのできる人たちは限られている。多くの人が生産者に頼りながら、お金というツールを使ってそれを買っていく。このままいけば本当に税金だけとられて受けられるサービスはますます少なくなっていく。「国の借金」ということに対しては心配する必要はないと思っている。必要なところにお金を出し、インフレ率が2%になったら世の中にお金が増えすぎないよう絞っていく。回り過ぎたお金は税制で話したように、税収として吸い上げて制御するような形になると考えている。

 財政危機宣言、『朝日新聞』も1995年に記事で出している。過去の日本の財務大臣などは財政非常事態宣言みたいなことを1982年からいい続けてきた。で、いつ破綻するのかという話だ。

質問

 使用済み核燃料を今保管するのに年間莫大なお金を使っていると聞いたが、火力発電になったらどうなっていくのかが心配だ。原発が稼働してさえいれば再利用できるサイクルがあるので、火力発電になったら核燃料の保管をどう考えているか。

山本

 核の発電から生まれたゴミは今のところゴミとして計上されない。これを資産として計上するために「リサイクル可能な燃料だ」という立て付けが必要になる。だから核燃料サイクルを進めようという考え方だ。

 核ゴミをこれ以上増やすわけにいかないので、「リサイクルできるから資源のない国としてはいいでしょう」という触れ込みだが冷静に考えていただきたい。地震が多い国の日本でこの先、南海トラフや首都圏直下などが来た時に核燃料サイクルであったり、原子力施設も維持していく場合には、たとえその時に稼働していなかったとしても同じような過酷事故が起こる可能性がある。冷やし続けなければいけないので、ステーションブラックアウトみたいなことになって電力が失われたとしたら同じようなことになる。私は大型の地震がもう来るといわれているなかで、原発は安全だといい続けるのは無責任だと思っている。原子力施設を含めその核燃料、核をリサイクルするという概念さえも辞めた方がいいと思っている。

 原子力に関する学問がここで止まってしまうではないかといわれる方もいるが私はそう思わない。核燃料サイクルをやめたとしても核のゴミは残り続けるからだ。それ以外にも廃炉技術ももっと進めていかなければならない。世界でも類を見ないメルトダウンを起こした原発が今も存在している。これは収束の仕方が分かっていない。国は30〜40年といっているが、それは事故していない原発の収束期間と同じくらいだ。おそらく100〜200年単位だ。費用も天文学的にかかるであろう。でもそこに関してはやらなければならない。人類が挑戦しなければいけないような収束作業だ。原子力は学問的にも閉じられるものではない。

 核ゴミについて日本では300bくらい掘って埋めてしまえみたいな話になっている。地震が多い国で地層処分にするのは大丈夫なのかという話だ。ドイツでも何十年も前から捨て場について実験を続けてきている。2011年にドイツの核のゴミ捨て場の候補地に行ったが、1000bくらい地下にアリの巣状に張り巡らされたような部屋に置いていくということだったが、水が溢れてくるという問題が起こった。核のゴミを保管している容器に水が接触したら腐食していく。いろんな議論があってドイツでも最終候補地が決まっていない。岩塩層は何千年も水が入ってこなかったから大丈夫だといっていたが、人間が穴を掘ることによって水の通り道をつくった。

 核のゴミ置き場は議論しなければならないことだし、とくに推進してきた人たちが責任を持って提案しなければならないが、300b地下に埋めて安全が確保されるのかというと難しい。きちんとした技術が確立されるまでは地上に保管するしかないと考えている。「武力攻撃が」という話もあるが、日本海側の原発は今も元気だ。まったく矛盾した話だ。

質問

 寄付金について金額だけでなく人数が分かるとその代表として、発言権が増えるのではないか。金額と人数が表に出てくるといいと思う。

山本

 金額は常に出している。4月10日から6月15日までに1億9225万円集まった。いろんな方々が寄付くださり、外で食べようと思ってたけど我慢して1000円寄付しようという方、500円という方もいらっしゃるし、100万円出すという方もいらっしゃる。今この時点でこれだけの金額が集まれば、参議院は10人を立てることは宣言できる。

 ただ事務所の業務内容として、人数を把握するところまでできる状況にはない。本来参議院で10人がたたかうというのは、数百人単位の給料を払って雇うような政党がやることだ。それを今回1人の議員事務所の事務機能を中心においてボランティアなどでやっている。ほとんどもう一杯一杯という状態だ。チラシを折る作業さえも非常に助かる。一人一人ができることを集めてなんとか大きな勢力にし、国会の中でガチンコでケンカするような勢力を拡大していけたらと思っている。

質問

 今のような内容を、本来であれば国会で議論するのが当たり前だが、現実にできていない。参議院も衆議院の予算委員会も3カ月以上、2ヶ月以上開けていない。下手すれば今季は予算委員会なしで閉じるような現実がある。そんなことを許すわけにはいかないとは個人的には思うが、自民党・公明党が審議に応じないのをどうやって変えていけばいいのだろうか。最近一番怒りがたまっていることだ。

山本

 現在予算委員会が開かれていない。その中でも集中審議が本当は開かれなければいけない。総理大臣も全閣僚も揃ったうえでテレビも入る非常に緊張感が高いものだ。審議しなければいけないことがたくさんある。賃金に関するデータなど8年分以上なくなっている。老後2000万円の問題やイージス・アショアの問題など、国会の中で話さなければいけないことがたくさんあるはずだ。トランプさんと話をして、「選挙が終わった後に得することを晋三がやってくれるって言ってるけど後でのお楽しみね」。みたいなことをツイッターでいわれているぐらいだから、おそらく農作物など、いろんな部分でアメリカ側に譲歩することが約束されているのだろう。

 とにかく説明されていないことだらけなのに、なぜ予算委員会を開かないのか。自民党側は自分たちにマイナスのことが出るのは嫌だ。選挙が近づいているときにやりたくない気持ちはわかる。野党側がやるべき仕事で何ができるかというと、国会議員の仕事である行政監視だ。国会は立法府だが、安倍さんがいるところは行政府。安倍さんは行政の長だから、国会で決めた法律に従って皆さんの税金が適正に使われて、ちゃんと行政運営がされているのかをチェックしなければならない。そのチェックすべき内容がそろっているけれども、その行政をチェックする機会、疑義をぶつける舞台である予算委員会、とくに集中審議を一切開く気がないのは、仕事をしていないということだ。

 これに対して野党がしっかり抗うしかない。ただし与党と野党では圧倒的に数は違うから、与党側が押し切れる。けれども野党側は武器がないわけではない。ここまできたら委員会や本会議を一切開かせないようにするという体を張った抵抗しかできない。野党が一切拒否して体を張ってでも止める気概でなければ与党は予算委員会を開くとはいわないだろう。本来ならそれをする必要があった。国会が不正常になればニュースは流すから、世の中のみんなに知ってもらえばよかった。その機会はゴールデンウィーク前にあったが、早々とその姿勢をやめて本会議開催につきあった野党がいる。「ずる休み」といわれるのが怖かったみたいだ。野党第一党の立憲民主党が与党とまず交渉をする。ここでたたかう姿勢を見せなければ、結局流されてしまう。最終的に本会議の採決に応じたのは立憲民主党だ。立憲民主党の支持者の人はお尻を叩いてほしい。政治家をシャキッとさせられるのはやはり支持者でしかない。

 私が野党第一党だったらとことん体を張る。例えば私が政党になったとして、党首討論のようなところで腰が引けてる野党に対して、野党第一党でも第二党でも「日和って与党側と手組んだんですよね」という趣旨の話をしたら、「腰が引けて結局あれから予算委員会開かれてませんけど、責任感じないんですか?」という話をする。そうすることによって緊張感が生まれると思う。テレビは1%の視聴率で100万人が見る。まず今政治に必要なのは緊張感だ。その緊張感を生み出すためにもガチンコで喧嘩をする人間を国会の中に増やさなければいけない。

 「どうせ数の力で決まるのだから選挙で勝つ以外にないのではないか」みたいな多数決の論理に持って行かれてどうするのか。のちのちみんなの首が絞まるような法案が去年通っているのにどうして国会が1日も延長せずに通っているのか。私が牛歩するのを嫌がるのは与党だけでなく野党もだ。どちらにとってもめんどくさい存在だから嫌われている。だったらその人数を増やす方がもっと緊張感が生まれておもしろくなる。国会がおもしろくなれば注目する人が増える。

 今のまま国会におまかせ、議会におまかせしてきた結果、搾取され続けてきた。痛みを伴う改革のあとに良いことがあると信じた結果、さらなる痛みが続くだけだった。この先もそうだ。子どもの7人に1人が貧困、20歳〜64歳まで1人暮らし女性3人に1人が貧困、高齢者5人に1人が貧困。生活が苦しいといっている人は厚生労働省の調査で56%をこえて、シングルマザーの82%が生活が苦しい。壊れるのは時間の問題だ。

 変えられると思っている。夢見過ぎだといわれてもいい。一緒に行ってくれる人を募集している。あなたが諦めてしまったという政治に、私が1人でもやっていく決意を固めている。そこに期待を寄せてほしい。疑ってくれて結構だ。疑ってかかるのが政治だ。そのなかでもこいつだったら動いてくれるのではないかと、私のお尻を叩きながらもっと国会を楽しみ、政治に興味を持って、それを動かせるという自信を取り戻してほしい。
 
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/12000
http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/299.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 一般国民による年金デモ隊を“税金ドロボー”呼ばわりして顰蹙(ひんしゅく)を買った元ライブドアのホリエモン:有権者の95%は彼に同調すべきではない!(新ベンチャー革命)
一般国民による年金デモ隊を“税金ドロボー”呼ばわりして顰蹙(ひんしゅく)を買った元ライブドアのホリエモン:有権者の95%は彼に同調すべきではない!
https://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/37857945.html
2019/6/22(土) 午前 11:13 新ベンチャー革命 2019年6月22日 No.2379


1.ネットバブルの時代、勝ち組を誇ったライブドアの堀江氏(ホリエモン)が、年金デモの一般国民を”税金ドロボー“呼ばわりした

 ライブドア創業者だったあの堀江氏は、先日、行われた年金デモの参加者を“税金ドロボー”呼ばわりして、ネットで顰蹙(ひんしゅく)を買っているようです(注1)。

 彼はおそらく、勝ち組を自認する集団(六本木ヒルズ界隈でデカいツラをする見苦しい人間)のお仲間でしょうから、当然ながら、権力に尻尾を振るようになります。

 そして、彼はお仲間同士の会話で常日頃、話していることを、ネットにアップしたのでしょう。

 その意味で、彼はすでに、一般国民の心をわからなくなっていると思われます。

 今後、堀江氏は、安倍官邸などにお呼ばれして、得意顔をしそうです。

2.堀江氏のような国民はごく少数:一般国民は彼に同調するな

 日本国民のうち、上記、堀江氏のような富裕層は、高く見積もっても、せいぜい5%程度です(注2)。

 残り95%の国民は、堀江氏のような発想に同調すべきではありません。

 いずれにしても、今の金持ち党・安倍自民を支持できる国民は、高々5%しかいないのです。

 にもかかわらず、安倍自民が政権党になっているのは、富裕層ではない、残り95%の一般国民の中に、安倍自民を支持する人達が紛れ込んでいるからです。

 さて、竹中某のライバルだった植草氏が、最近、新著を出していますが、いまだに安倍自民を支持する国民は、有権者全体の25%とみなしています(注3)。

 今の日本の選挙システムでは、有権者の25%が、自民に投票すれば、自民が政権党になれるのです。この意味で、小選挙区制は、一種の詐欺システムとみなせます。

3.金持ち党・安倍自民に投票すべきでない一般国民は早く覚醒すべき

 安倍自民を支持できる有権者は、本来、5%程度なのに、25%の有権者が安倍自民に投票しているということは、ズバリ、安倍自民に投票する25%の有権者のうち、20%の有権者は、安倍自民に投票しても、なんの利益も得られないのです。

 これまで、漫然と安倍自民に投票してきた国民で、自分は富裕層ではないと思う人は、早く覚醒して、安倍自民以外の党に投票すべきです。

 もし、有権者の95%に相当する一般国民が覚醒して、可能な限り、自民以外の党に投票すれば、安倍自民を政権党から脱落させることができるのです。

 そして、95%の有権者が安倍自民に投票しなければ、さすがのムサシ(選挙の開票集計請負企業)も、不正が困難になります。

 7月に行われる次期参院選では、安倍自民に投票しても、なんの利益もない国民(一般国民)は是非とも、そのことに覚醒した上で投票すべきです。


注1:阿修羅“堀江貴文「税金泥棒」発言で晒した年金問題への無知と頭の悪さ!ラサール石井「頭よくない」は正しい(リテラ)”2019年6月22日
http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/284.html

注2:togetter“日本人の年収分布グラフが話題に→『マイルド貧困層』の多さにざわつく人々”2019年2月4日
https://togetter.com/li/1315928

注3:阿修羅“25%の人が政治を私物化する国(植草一秀の『知られざる真実』)”2019年6月22日
http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/276.html



http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/300.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 『「反緊縮」宣言』 松尾匡・編 (長周新聞 書評)
2019年6月22日

 新自由主義・グローバリズムのもとで貧富の格差が著しく拡大し、1%の超富裕層のための政治から99%の働く者の生活の繁栄をめざす政治への転換を求める運動が、国際的潮流となって発展している。スペインのポデモス、イタリアの五つ星、フランスの黄色いベスト運動、アメリカのサンダース現象、イギリスの労働党におけるコービンの躍進などがそうだが、それらの運動の中心的なスローガンが「反緊縮!」である。

 80年代以降、新自由主義的改革を推進する各国政府は、「財政難であり財政健全化のためには緊縮政策が必要だ」として、財政面から社会保障、医療・教育・福祉を切り捨ててきた。それは大企業には法人税を大幅に削減する一方で、大衆には消費税などの増税を強いるものであった。

 こうした「財政赤字」を理由にした緊縮政策に反対し、「金持ちのためではなく、失業や低賃金に苦しむ働く人人のためにもっとお金を使え」という「反緊縮運動」の主張は、大衆的な支持基盤を拡大し勢い良く発展している。だがこの潮流は、日本では欧米のような幅広い支持を得た運動として表面化してはいない。

 本書はそうしたなかで、国際的な「反緊縮運動」がとなえる経済政策について紹介したものである。日本において「反緊縮」を訴える経済学者や、それに共鳴する文化人、市民運動家らの寄稿文で構成している。

 編者の松尾匡・立命館大学経済学部教授(理論経済学)は、「反緊縮運動」が掲げる政策を特徴づけるものとして、@社会保障や教育など民衆のための支出を増やす、A景気を拡大して雇用を増やす、B金融緩和(中央銀行がお金をたくさん出すこと)を利用する、C金持ちへの課税の強化を主張し大衆増税に反対する−−の4点をあげている。そこでは、「財政危機」を誇張する論は「緊縮派のプロパガンダ」と見なされているという。

 昨年、アメリカの中間選挙で、「民主社会主義」を掲げるオカシオ・コルテスがこのような政策を掲げて史上最年少で議員になったことで話題を呼んだ。彼女は「財政の収入と支出を合わせる必要はない」というMMT理論(現代貨幣論)を提唱する経済学を理論的な裏付けにしていると公言している。

 本書では、こうした「反緊縮」を支える経済理論が「景気拡大のための財政出動」をとなえたケインズ経済学の現代的な潮流であるとして、経済学者が独自に解説する小論もいくつか収めている。各論者は、深刻なデフレ不況下での財政赤字の削減が不況をより長引かせ、むしろ事態を悪化させることを強調している。消費増税についても同様で、「社会保障のために」というがその実、法人税率引き下げの財源確保のためであり、大衆消費購買力をさらに低下させるだけである。

■アベノミクスの人為的失策 社会保障切り捨て

 アベノミクスについても、「機動的な財政出動」をとなえて大衆をまどわしたが、初動の財政支出は箱モノなどに使われ庶民の生活には回らなかったばかりか、社会保障などへの支出は容赦なく切り捨ててきたことを明確にしている。初年度に消費増税した後は財政規模を抑制し続け、公共事業への支出を社会保障の削減によって帳尻合わせするだけであった。

 「異次元の金融緩和」の効果もドルの基軸通貨体制のもとで円安を通じて外需に回され内需につながらない。大量の余剰資金が日銀の当座預金や大企業の内部留保にとどまり、大衆消費にまで回らない。本書は長期のデフレ不況から脱却できず、国民を苦しめているのは、そうしたアベノミクスによる人為的な失策にあったことを浮かび上がらせている。

 本書が着目するもう一つの点は、「反緊縮」を掲げた運動が旧来の「右派か左派か」といった枠組みでは対応できないことである。サッチャー、レーガンから始まった新自由主義はその後、欧米日の労働党や民主党など社会民主主義、中道左派、リベラル派を巻き込んでいった。そのもとで、新自由主義が政治的に「自由、民主、人権」を主張して市場の自由化を促進する立場に立つ一方で、これに対抗する勢力は欺瞞的な「自由と民主主義」への不信を強め、経済的平等を叫び直接的な民主主義で国家に富の配分を求めるという対立となってきたからだ。

 日本でも民主党を含めて野党の大部分が緊縮政策に陥ったことで、「反緊縮」を装ったアベノミクスの補完的役割を果たしてきた。本書では、そうした条件下で「反緊縮」を掲げた潮流が欧米のように大衆的支持を得て躍進する局面が見られないのは、日本やアジアに共通した現象であることを明らかにしている。

 この点についてはとくに、中国(香港も含めて)では「民主派」「リベラル派」が政治制度の改革を求めて新自由主義を推進する側に立ち、経済的な平等を求める広範な大衆の支持を得られないことに端的に示されているという。

■緊縮策続けた左派への怒り 「右傾化」の背景

 松尾教授は世界的に見て右翼潮流が「反緊縮」や「ポピュリズム」を旗印にする側面もあり、アメリカの労働者のなかにトランプ支持、フランスの黄色いベスト運動にもルペン支持者が多いことにふれている。そしてこれを単なる「右傾化」ととらえるのではなく、その背後にはアメリカの民主党やフランスのマクロン(中道派)が続けてきた「緊縮政策への深い失望と反発」があることを見る必要があると指摘している。

 民主主義とは、「エリートが密室で作った政策より、生活に基づいた民衆の素朴な要求の方が尊重される」ことだという潮流が台頭しているのである。そこから、左派と見なされている野党の間で、「極右とは手が組めないが中道右派ぐらいまでは手が組める」とか、「世論が保守化しているから、中道リベラルあたりの勝てる候補で一本化を」などと考え野合するのは、「エリートが密室でつくってきた政治の典型」であり自殺行為であるとして、次のように警告している。

 「緊縮と長期不況の犠牲となった、あるいはその犠牲となるのではと不安に感じている若者たちの、もっとも嫌うものだ。……左派がそんなものと組んだら新自由主義に対する怒りをもろともにぶつけられる」と。

https://www.chosyu-journal.jp/wp-content/uploads/2019/06/4a66d35203951364be99194af19f10f9.jpg
 (亜紀書房発行、B6判・174ページ、1700円+税)

https://www.chosyu-journal.jp/review/12011
http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/301.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 寝ながら語られる「国防」(長周新聞 コラム狙撃兵)
2019年6月22日

 防衛省のいい加減さには、萩市や阿武町の住民たちも言葉を失っている。イージス・アショアの配備候補地として選定した秋田県に続いて、山口県でも高台の標高が誤っていたことが発覚したが、これらはみな実地の測量調査をすることなく、グーグルアースに頼り切ってパソコン上の数値を鵜呑みにし、そこから定規や分度器で測って「適地」としていたことが原因だった。結論ありきだったのである。

 驚かされるのは、戦争をしようかという組織がたいへん原始的なやり方で地理を把握し、その誤った地理への認識を共有して組織全体が動いていることである。国防とか防衛を掲げる組織が、その重要施設を配置しようというのに山の高さや地理に対して極めていい加減であり、適当なやっつけ仕事感覚で物事を動かしているのである。不真面目といえばその一言に尽きるが、結論ありきだったという前提に加えて、国民の生命や財産を守るという使命感や緊張感が欠落しており、別目的のために任務を遂行していることをあの居眠りともども暴露した。「国防のために重要である」といくら口先で吹聴しても、その傍らで寝ているというふざけた態度に住民が激怒するのは当然だ。

 ところで、静止している山の高さすら正確に測ることができない軍隊が、動きながら向かってくるミサイルに立ち向かうことは可能なのだろうか? と素朴な疑問を抱いてしまう。まさかとは思うが、その場合もグーグルアースや定規、分度器を使って、居眠りしながらやるのだろうか? と素人は今回の一件からつい想像してしまうのである。戦争できる国になるために安保法制を強行し、地球の裏側まで出撃できるようになったというが、前述したように国防及び国土への理解に対して不真面目なのに、「攻撃」にのみ意識が向いているのだとすれば馬鹿げた話である。だいたい、食糧自給率も四割未満で、国土に54基も原発を抱えながら拳を振り上げるなど、愚か者か後先考えない者にしかできない行為である。

 近年のアジア近隣諸国への喧嘩腰外交が破綻しているのを見てもわかるように、最大の防衛政策は外交によって友好平和、平等互恵の関係を築き、「アジアの世紀」といわれる時代の変化に対応することだろう。北朝鮮が市場開放に向けて動くなかで、イージス・アショアの配備そのものが時代遅れなものでもある。安倍晋三がバイ・アメリカンのトランプに売りつけられ、当のトランプは電撃的な米朝会談によって北朝鮮の資本主義化利権に食い込もうというのである。日本をアジアの狂犬にして米本土防衛の盾にしながら、アメリカは利だけもっていく戦略である。

 もともと結論ありきで秋田、山口への配置を決めたのは、その延長線上に位置して守りたい対象が米軍の重要出撃拠点となるハワイとグアムだからである。米軍基地を守るための盾として最新鋭の陸上固定イージスを配置し、「ハワイやグアムに向かってくるミサイルを手前で撃ち落としなさい」というものにほかならない。それは同時に攻撃的な意味において北朝鮮のみならずロシアや中国への最前線の睨みともなる。まさに日本列島の不沈空母化である。そのようなアメリカの軍事戦略のための武器を押し売りされ、まるで日本列島を防衛するために必要であるかのように欺瞞しているのが防衛省の役人たちである。米軍の下請軍隊として自衛隊は最前線に鉄砲玉としてかり出され、防衛省は米軍需産業の武器買い取り商と化し、年間5兆円の防衛費をアメリカに貢ぐ。国防とは名ばかりである。このいい加減さは、独立を投げ捨てていることに深い根がある。 武蔵坊五郎

https://www.chosyu-journal.jp/column/12002
http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/302.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 笑っちゃう米国務省報告書<本澤二郎の「日本の風景」(3352)<レイプ文化の日本が人身売買阻止で高得点!?>
https://ameblo.jp/honji-789/entry-12484461886.html
2019-06-22 09:01:12 honji-789のブログ

<レイプ文化の日本が人身売買阻止で高得点!?>

 安倍内閣が特定秘密保護法を強行した2013年ごろまでの筆者だと、昨日日本の新聞が報道した米国務省の人身売買データを、喜んで評価したかもしれない。しかし、2014年4月28日のやくざ浜名による「木更津レイプ殺人事件」を徹底取材して、日本の恐ろしくも悲しいレイプ文化の真実を理解してから、認識を新たにした。日本は人身売買最悪の国であって、米国務省の日本高得点報告書は、欺瞞に満ちたものであると断罪したい。

<属国史観の政治的配慮の大嘘データ>

 嘘の連発を、この6年間の日本人は見せつけられてきた。首相を支える公明党は、狐とタヌキが支配する化け物政党であることも判明している。

 ワシントンの主は、健全なマスコミの計算で、大嘘の回数が天文学的であることも報道されている。

 日米の政府機関も右にナラエだ。「バレなければ何でもする」と清和会OBは、以前から指摘している。政府与党機関で働いてきた人物の分析である。その判断は軽くない。

 今回の米国務省の人身売買の実情報告は、日本問題に限ると、いうところの

日本属国史観を反映したものである、と指摘できるだろう。それはワシントンの成果でもあるからだ。大嘘のデータである。日本の女性や日本で生活する外国の女性は、油断をすると、強姦・性奴隷を強いられる対象である。

<ルースベネディクトの文化論のままの男尊女卑の日本>

 日本敗戦後の70年前の米国人・ルースベネディクトの不朽の名著「菊と刀」は、今日の日本文化そのものを鋭く言い当てている。

 日本の男尊女卑は、現在も政府機関や民間の企業や組織・地域で生きている。民主主義の阻害要因である。女性の地位に多少の変化があっても、封建制の文化はこびりついたままだ。

 指摘するまでもない。天皇家の宗教である神道は、女性を巫女(みこ)という、言い換えると「売春婦」のような地位にさらしたままだ。不当な差別は、いたるところで生きている。

 ルースベネディクトが断罪した「半封建性」は、そのままといっていい。殺人に相当する強姦レイプに沈黙するだけの女性ばかりの日本なのである。そのことを「木更津レイプ殺人事件」で思い知らされた筆者である。

<悲劇的恩恵を受けるやくざ強姦魔と米兵>

 自立しない、自立できない日本人女性を覚めた視点で分析すると、その恩恵を受けている野蛮人は、覚せい剤を常用する入れ墨やくざと、米兵特に沖縄の海兵隊員である。

 沖縄は米軍基地による危険な場所を強いられているが、女性は米兵の強姦事件に恐怖の日々を送っている。日本属国の最前線は、まずは女たちが向き合わされている。歴代の政府と警察は、目をふさいできたわけだから、その罪は計り知れないほど大きい。

 やくざは女性をレイプした後、性奴隷として一生涯、歓楽街で働かせて、左うちわの人生を送っているのである。それを容認する日本の政治と警察である。これは、まことに深刻である。「木更津レイプ殺人事件」の取材で思い知らされてしまった。

 すべての日本人女性は、入れ墨を見ただけで体が硬直して、身動きできなくなるのは本当である。これに凶器とドーカツが加わる。その悲劇的場面を撮影して、女性の健康な人生を、一生涯奪ってしまう。

 性犯罪で生きるやくざはというと、強いものの陰に隠れて生きているため、警察は見て見ぬふりである。戦後、女性を強姦して逮捕されたやくざは、これまでのところ一人もいない。やくざの強姦事件は完全犯罪なのだ。

 日本の歓楽街は、やくざにレイプされた、悲劇の女性たちによって支えられている、悲劇の世界なのだ。そこへと日本に来るアジアの女性も、送り込まれている。

<「木更津レイプ殺人事件」の被害者の怒り>

 2014年にやくざ浜名に殺害された「木更津レイプ殺人事件」の被害者のK・T子さんの悲劇的運命を目撃して、初めてその恐怖にたじろいでしまったジャーナリストである。

 社会部記者であれば、おおよその見当のつく重罪であるはずだが、それが活字や本になることがなかった。このことがまずもって脅威である。「無知は犯罪」なのである。

 第一、偉そうにふるまっている政治家や官僚や新聞記者が、やくざレベルの強姦魔であったりすることを、否定できない日本である。それは警察官や教師や医師にも言える。この世の男性すべてが強姦魔?しかも、被害者が沈黙してくれる完全犯罪の可能性が強い。

 恐ろしいほどのレイプ文化の日本であって、米国務省の人身売買阻止の優等生の日本では、全くない。

<伊藤詩織さんの出番ですよ!>

 その点で、いまの日本人女性で注目される人物は、TBS山口強姦魔を刑事告訴した伊藤詩織さんである。彼女は、もっとも勇気ある女性として国際的にも評価されている。

 「木更津レイプ殺人事件」の全容を知ったジャーナリストとして、詩織さんの勇気をほめたたえたい。強姦魔を救済した真犯人であるアベと菅の違法行為を、永久に消し去ることはできない。

 自立する女性が政治改革の核心を握っている。体制派が一番恐れる存在が、自立する日本人女性なのである。


 【ワシントン時事】米国務省は20日、人身売買に関する国別の状況をまとめた最新の年次報告書を公表した。その中で日本に関して、人身売買阻止に向けた「最低限の水準を完全に満たしている」と評価し、昨年に続き4段階のうち最高ランクに位置付けた。

 日本は、未成年による援助交際や接客サービス「JKビジネス」などが問題視され、2017年まで13年連続で上から2番目のランクに据え置き。昨年初めて最高ランクに引き上げられた。

 最新の報告書は、日本が未成年を使った性風俗の取り締まりを進めているほか、外国人技能実習制度に絡む違法行為防止に向け「監督強化に取り組んでいる」ことなどを評価。一方で、同制度参加者を募る国外組織が法外な手数料を徴収しないようにする関連法の規定について「十分に運用されているとは言えない」と指摘した。

2019年6月22日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員) 



http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/303.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 多様性が発展させる民主主義 「新時代沖縄」をつくるポジティブパワー (朝日新聞社 論座)
多様性が発展させる民主主義
「新時代沖縄」をつくるポジティブパワー

徳森りま NGO「ちむぐくるアクション」発起人
論座 2019年06月22日 より無料公開部分を転載。
 

 「めずらしい名前ですね――」 

 自己紹介の場面で必ずと言っていいほど言われる台詞だ。すかさず、私はこう返す。「父親が日系ペルー人で、ペルーの首都リマ市が由来なんです」。なるほど、と相手が頷いて腑に落ちた表情になる。

 沖縄県は歴史的に日本有数の移民県として知られており、県民の4人に1人は海外に親戚を持つともいわれている。琉球王国が廃止され、明治政府の「旧慣温存」政策によって農民層が重税と貧困にあえぐ中、移民政策が国を挙げて推進された。ハワイ、フィリピン、北米、南米、日本本土……。一獲千金を夢見て沖縄島から大勢の人々が国内外へ旅立った。

 筆者の父方の曽祖父母もその一例で、1世紀前に東海岸にある離島の平安座島(へんざじま)からペルー・リマ市へ移民した。そうして父の代までペルーでの暮らしを続けてきた。沖縄が米軍統治下から日本へ施政権が返還されることが決まり、これから経済が良くなるから沖縄に移りなさいと親戚から説得された父の家族は、「沖縄返還」の1972年、沖縄へ「引き揚げる」ことを決断した。

 しかしながら、ペルー育ちで日本語が理解できず、学歴も財産も持たない外国出身家族の来沖後の苦労は大変なものであった。筆者自身は沖縄生まれの沖縄育ちだが、「移民の子ども」として親の背中を見て育ってきた自負がある。

 先ほどの自己紹介のパターンには続きがあって、お決まりの質問が投げられる。

 「ペルーへ行ったことはありますか?」「―いいえ」
 「スペイン語は話せますか?」「―いいえ」
 「ペルーの〇〇を知っていますか?」「―いいえ」

 親が外国出身でも、子どもがその国の言語や文化を会得しているとは限らない。私の自己紹介はいつも否定することとセットだった。

 親の仕事の都合で幼少期を南米のウルグアイとブラジルで過ごし、8歳で沖縄に帰ってきたとき、小学校で「帰れブラジル人!」と言われた。強烈なショックだったが、この体験がきっかけとなってアイデンティティについて考えるようになった。「私って何者なんだろう? 日本人? ウチナーンチュ(沖縄人)? 外国人?」 

 ペルーの文化に愛着はあるが、行ったこともなければ言葉もわからない。見た目も国籍も周りの日本人/ウチナーンチュと変わらない。でも、「日本人でしょ」と言い切られるとなにか違和感がある――。

 みんなと同じ存在になりたいけれども、どんなにあがいても帰属できない。この世界のどこにも自分の居場所がないと感じていた。

 あまりにも息苦しくて、そのうちペルーにルーツがあることも、南米で過ごしたことも隠して生きるようになった。そうやって、周りに同化して生き抜くしかなかった。

■マイノリティの自分と沖縄

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翁長知事は、辺野古新基地建設の問題や、沖縄に米軍基地が集中する実態を英語で紹介した。「沖縄の人々は、自己決定権や人権をないがしろにされている」と国際社会に訴えた=2015年9月、スイス・ジュネーブの国連人権理事会

 自分のルーツを否定する人生に転機が訪れたのは、琉球大学在学中に日系留学生の友人らと出会ったことがきっかけだった。前述の通り、沖縄県は世界中に移民を出した背景から、各国に県人会があり現在でも活発に活動している。そうした沖縄出身者の子孫向けに県や市町村の奨学研修制度があり、今日も沖縄への留学交流が続いている。
 見た目はウチナーンチュなのに外国出身。日系留学生たちは、母国の言葉と日本語、ときにはウチナーグチ(沖縄語)を交えながら沖縄への愛と期待を語る。その姿だけでも眩しかったが、何よりも、沖縄ともう一つ(場合によっては二つ以上)のルーツがあることを当たり前として捉えている彼らが、卑屈に生きてきた自分とは対照的で、本当に羨ましかった。

 同時に、大学で移民史や琉球・沖縄史を学び、琉球併合、沖縄戦、米軍占領、沖縄返還といった国策を顧みたとき、私自身もまた彼らと同じく、沖縄の歴史の性質上、生まれてきて当然のマイノリティだったのだと悟った。

 それがわかったとき、自分自身の中で、マイノリティとして生きてきた「わたし」と、米軍基地問題について日本の中で意見を言っても聞いてもらえない沖縄の存在がリンクした。そして、沖縄に生まれ育ちながら、琉球・沖縄史を自らの歴史として義務教育で学ぶことができない現行制度や、すでに存在しているマイノリティ・グループが認識に反映されていない社会のあり方に疑問を持つようになった。

 大学院を修了後、「島ぐるみ会議」という沖縄の市民団体に事務局スタッフとして関わり、名護市・辺野古へ座り込みに行く市民らの支援や、故・翁長雄志前県知事が国連人権理事会へ参加した際の随行サポートを行った。

 機動隊に力づくで市民が排除されていく抗議活動の現場に毎日通い、21世紀の日本で起きている国家的暴力を目の当たりにした。

 日本史上初めて、翁長知事が行政首長として国連人権理事会に行くことになったときには、いよいよ辺野古問題は日本国内のシステムだけでは救済の限界があるという顕れなのだなと思った。同時に、他国の外交官やNGO、マスメディアが真剣に沖縄の訴えに耳を傾けてくれたことに、沖縄で起きている問題が人権侵害問題として国際社会に知られれば、まだまだ解決の余地はあるとの実感が持てた。

■南米で気づいた「沖縄の心」

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紛争を経験したコロンビアの山村で、沖縄戦を伝えるイベントを開催。人々は親身に聴き入ってくれた=2016年5月

 人権侵害に苦しむ人びとが世界中から集って訴える姿に刺激を受けた半面、沖縄の声を届ける上で自分自身の力不足も痛感した。まったく違う場所で経験を積んで、沖縄の抱える問題を普遍的な人権問題として語れるようなりたい――そう思い、海外ボランティアとして2016年よりコロンビア、2017年よりペルーでそれぞれ働くことにした。

 コロンビアでは、村役場の職員として紛争犠牲者の支援担当に就いた。人口1万人規模の小さな集落だが、国内で過去2番目に大きな爆破事件がゲリラによって起きたことで有名な場所だ。凄惨な地上戦を経験した沖縄の出身だからこそ何かできることがあるはずだと思ってこの土地での活動を希望したが、むしろ教わることのほうが多かった。

 半世紀近く紛争が続き、2016年にサントス大統領(当時)がゲリラとの停戦合意でノーベル平和賞を受賞したことで知られるコロンビアは、行政やコミュニティに国連や国際人権NGOがどんどん入り、ソフト・ハード両面から支援が進んでいた。10歳くらいの村の子どもが走り寄ってきて、「私たちは直接紛争を経験していないけど、親やお年寄りたちが暴力を受けたこの地域で暮らしているのだから、私たちも間接的な紛争の被害者なんだよ」と当然のように言い切る姿には、沖縄、いや日本こそ戦争被害者に対するケアや補償が立ち遅れているとさえ感じた。

 一方で、沖縄で行われている公教育の場での平和教育の実践や、世界の恒久平和を願って、国籍や軍人、民間人の区別なく、沖縄戦などで亡くなったすべての人々の氏名を刻んだ記念碑「平和の礎(いしじ)」の理念を紹介するとき、「暴力の時代」から間もないコロンビアの人々は、自分事として真摯に耳を傾けてくれた。この経験から、「命(ぬち)どぅ宝(たから)」(命こそ宝)の精神に表される沖縄の平和を希求する心は、世界レベルで共有すべき尊いものなのだと確信を持つことができた。

 ペルーでは、沖縄県人会や日系コミュニティに通って高齢者らと接するうちに、沖縄戦のトラウマを抱えたまま海外へ移民して生きているウチナーンチュがいることを知った。ある高齢者は、「ペルーの家族や孫たちは沖縄戦の実態を知らないし信じてくれない。戦争の話をしても、そんな酷いことが現実に起こるわけがない、おばあちゃんは悪い夢を見たんだよと言われた」と筆者に語った。凄惨な戦争体験の苦しみを誰とも共有できないまま、自分の胸の内に抱えて異国で生きている人々がいるということを、私は想像したことがなかった。

 沖縄戦のことだけではない。アメリカ占領下の出来事や今日に続く米軍による犯罪被害を、沖縄の親戚や留学、渡沖した人々を通じて聞かされてきた海外に暮らすウチナーンチュたちもまた、胸を痛めながら、しかし誰かに疑問を投げかけることもできず葛藤していた。同時に、自身のルーツでもある沖縄のために何か行動を起こしたいと考えている若者たちにも出会った。

 世界には26カ国・1地域に92の沖縄県人会があり、海外に暮らす県系人の数は40万人を超える。そうした海外コミュニティにいる沖縄への想いを持つ人々と手を取り合い、国際社会に沖縄の置かれている状況を発信すれば、米軍基地問題をはじめ、沖縄の抱える問題は解決の方向へ向かうと感じた。

■みんなで考え、決める

 2018年8月に南米から帰国すると、間もなくして翁長知事が急逝した。沖縄島は例えようのない深い悲しみに包まれた。翁長知事は、保守、革新、無党派の立場を問わず、「オール沖縄」で県民が心を合わせることの大切さを説き、実際に取りまとめることができた偉大な政治家だった。失って改めて、これまで県民の先頭に立ち、知事として沖縄の問題を一身に請け負って巨大な権力と闘ってきた翁長氏の存在の大きさと尊さに、大勢の人々が気づかされた。埋め立て承認撤回の裁判、さらに迫り来るであろう政府の横暴に、どうやって沖縄は対抗していけばいいのか。悲しみと不安に多くの県民がうなだれた。

 翁長知事が亡くなって数日が過ぎた後も、知事選の候補者選考は一向にまとまらず県民は気を揉んでいた。そうした中、「辺野古」県民投票の会代表の元山仁士郎さんやSEALDs RYUKYUで活動していた後輩から、一緒に会って話をしたいと声をかけられた。数人程度の集まりだと考えていたら、予想に反して20人弱にまで膨れ上がった。そうして集まった10〜30代のメンバーで、これから自分たちが沖縄を守るためにどうしたらいいか、どんな政策が必要か、誰を知事にしたいかを、とことん話し合った。

 実は、2018年春に翁長知事のがんが明らかになった時に、市民の間では後継者候補として当時衆議院議員だった玉城デニー氏の名前がささやかれていた。しかし、政党や組織からなる「調整会議」の人選関係者の間で彼の名前が議論されることはなかった。そのことが頭の片隅にあった私は、集まりの中で事情を話してみた。

 はじめは、「玉城デニーって誰?」「僕は安室奈美恵ちゃんが知事になったほうがいいと思う」などと話していたメンバーだったが、 ・・・ログインして読む
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https://webronza.asahi.com/journalism/articles/2019061800003.html
http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/304.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 参院選で「アッ」と驚くメガトン級の戦い!  


参院選で「アッ」と驚くメガトン級の戦い!
https://85280384.at.webry.info/201906/article_182.html
2019/06/22 14:32 半歩前へ

▼参院選で「アッ」と驚くメガトン級の戦い!

 衆院解散がないと分かり、「安心して」内閣不信任決議案を提出するなど愚の骨頂。与党に足元を見透かされているではないか。茶番以外の何ものでもない。

 安倍晋三は21日、公明党の山口那津男と首相官邸で約30分間会談し、衆参同日選を見送る考えを伝えた。これを受けて立憲民主、国民民主、共産など野党5党派は内閣不信任決議案を提出する方針を固めた。 

 圧倒的な数で議会を牛耳る政権側は「即座に否決する」と公言。既成野党のつまらないパフォーマンスは、返って有権者の不信を招くだけではないか。

 やる前から結果が分かっているようなことをなぜ、繰り返すのか? 野党の意思表示? 
 そんなことをする時間があれば、全野党議員が選挙区に戻って、有権者に与党の暴挙を訴えてはどうか?「多勢に無勢」の議会構成を変えるほかない。

 今度の選挙で、野党が勝利するためには「総花的な訴え」では効果がない。

 有権者が「アッ」と驚くようなメガトン級の戦いを挑まないと勝ち目がない。

 それが、山本太郎が掲げる「消費税の廃止」である。

 共産党はもともと消費税ゼロが持論だが、野党共闘を優先した。

 せめて立憲民主、国民民主の両党が消費税の「8%凍結」から「5%」に目線を下げたら、参院での「ねじれ」は不可能ではない、と山本太郎は言う。

 実際、各地の街頭演説で太郎が「消費税」について話し出すと、聴衆の「注目度」が一気に増す。

 太郎はこうした有権者の生の声を聞いて判断しているのだ。

 人々が身近に感じ、最も関心が高い問題を取り上げろ、と既成野党に呼び掛けている。


 大衆の思いを知らずして、国会内にこもり、机上の空論を論じていても議席は増えない。

 7月参院選で衆参の「ねじれ現象を起こそう」と山本太郎。つまり参院で野党が多数を獲りに行こうというのだ。

 野党が参院で多数を占めれば、衆院が多数与党でも「参院が壁」になり、安倍政府の思い通りには事が運ばなくなる。

 安倍の「いら立ち」と、与党内の「不満」が募り、早晩、政権の屋台がガタガタになる。

 山本太郎はそういう状況の足掛かりを参院選で起こそうというのだ。

 太郎のターゲットは既成政党への不満や、選挙に無関心な40%の棄権票だ。

 ここの数%を取り込めば占めたものだ。さらに安倍政治に反対の自民党支持者の一部が山本太郎に共鳴している。

 これが現実のものとなれば「山が動く」(土井たか子の名言)。与党に地割れが起きる。
















関連記事
とにかく山本太郎は器がでかい!一体、彼は何者なのか? 
http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/278.html

山本太郎「解任決議、問責決議は棄権した」「本気で引きずり下ろす気がない戦いには与しない」 
http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/289.html




http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/305.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 今こそ「拒否する自由」について考えようじゃないか 井筒和幸の「怒怒哀楽」劇場(日刊ゲンダイ)
 


今こそ「拒否する自由」について考えようじゃないか 井筒和幸の「怒怒哀楽」劇場
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/256660
2019/06/22 06:00 日刊ゲンダイ

 久しぶりに血が騒いで、心がワクワクしている。香港で若者を中心に200万人規模の街頭デモが連日続いているからだ。50年前の10・21国際反戦デーの時の大阪の御堂筋での学生暴動デモが脳裏に蘇ってきた。当時、こっちはまだ高校2年のガキだったけど、夜、その大騒乱に一歩でも近寄って列に加わりたくて、友人とドキドキしながら近鉄線に乗って出かけていったことがあった。

 もちろん、親にも誰にも内緒。学校にバレたら、すぐに退学処分を食らうからだった。退学させられたら自分の将来もなくなりそうで、それが余計にドキドキした。「沖縄の基地から北べトナムの空に、今日も米軍のB52爆撃機編隊を送り出す戦争犯罪に加担してるのはどこの国なんだ! 日本だろうが! 断固阻止!」と、当時の大学生や高校生らは気勢を上げ、デモ行進した。ゲバ棒を掲げて、火炎ビンまで忍ばせて……。

 我らも梅田の街頭に行くなり、黒ヘルメットの大学生の兄ちゃんから「おまえらも持て!」とゲバ棒を突き出されて、たじろいだのを覚えている。持った瞬間から、凶器準備集合罪で機動隊に追われるからだ。ここで検挙されたら今までの適当に楽しかった青春は終わってしまうのか、その後はどんな世界が待っているのか、不安と希望のふちに立たされたようだった。

 今の香港の200万人デモの中には、昔の我らと似た青春に戸惑いながらも、意を決して参加している高校生もいるかもしれないが、香港は日本のような当たり前の「自由」が薄れてきている。これが一番、彼らに切実なことのようだ。97年にイギリスから返還されて、2つの政治経済制度の中でやってきた中国の中の香港は「自由」こそ約束された“最後の砦(とりで)”だったはずだ。それがここにきて、本土レッド中国からの政治的締め付けが強まっている。香港行政府が改正したがっている「逃亡犯条例」は改正どころか“改悪”だ。本土の中国共産党が望んで命じてきたに違いないが、中国共産党をちょっとでも批判するような民主活動家がいたら“何かでっち上げて身柄を中国に引き渡せる”、そんな条例改悪を誰が許すもんかと、若者たちが立ち上がったのだ。自分も香港の高校生なら、警察の催涙弾などクソ食らえと集まっただろう。中国当局がどう考えているか恐ろしい。天安門事件が再び起きないことを祈るが、香港の若者よ、頑張って抵抗してやれ。

 昔、御堂筋デモに火がつき、自衛隊の戦車まで出動し、難波の高島屋の屋上を占拠した“若者の反乱ゲリラ部隊が交戦しているイラスト”を描いて、ロサンゼルスの知人に送ったら、そこのアート新聞にコラム付きの縮小画で載せられてビックリしたが、今こそ「拒否する自由」について考えようじゃないか。秋田県の「イージス・アショア」配備もずさんな話だ。秋田の学生諸君は立ち上がる問題意識はないのか……。



井筒和幸 映画監督
1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。




http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/306.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 負担増は参議院選挙後へ軒並み先送り、悪夢よりもっとひどい地獄が待っている(まるこ姫の独り言)
http://jxd12569and.cocolog-nifty.com/raihu/2019/06/post-53fb17.html
2019.06.22


この国を本気で立て直す気などさらさらないのが安倍政権で、政権にとって都合の悪いデータや文書は、改ざん・隠ぺい・破棄・虚偽答弁で誤魔化して来た。

年金問題でもわかるように、年金は政府が言うようにまともな年金が貰えなくなるのではないかという時に問題をなかったことにしようと躍起になっている。

ようやくわかった事は、「年金制度」は存続できるかもしれないが、年金金額や受給年齢引き上げなど、ものすごい問題を残しているのに、いかにも、これからも年金額が減らないかのような政府の取り繕い方、そして問題に蓋をしてしまった。

安倍政権は問題が起きると無かった事にしようと蓋をする。

一時的には国民の目に触れなくなるかもしれないが、何も解決するわけではないのに。

いや、かえって問題がこじれてますます悪化すると思う。

結局、蓋が開いた時は、手が付けられない状態になり二進も三進もいかなくなってしまうのではないか。

きちんと国民に開示して、どうしたら年金が制度だけではなく、老後、生きるための資金になり得るか議論するべきだろうに。

今度は国民への負担増が待っているが、これも参議院選挙後へ先送りだと。

負担増軒並み先送り=「改革の旗印」見る影なく−骨太方針
                  6/22(土) 7:45配信  時事通信

>政府が21日閣議決定した経済財政運営の指針「骨太の方針」は、国民負担増を伴う改革の多くを参院選後に先送りし、迫力を欠く内容となった。

>選挙直前に有権者の批判を避けたい与党と、10月の消費税増税を控えて世論を刺激したくない財務省などの思惑が一致したためだ。小さな政府を掲げた小泉政権が、抵抗勢力と戦う「改革の旗印」として活用したかつての姿は見る影もない。


小泉政権だって、改革とは名ばかりで国民への負担をさらなる重くしただけだと思うが、安倍政権の場合、国民だましが慣例化している。

特に外交など酷いものだ。

領土問題は後退し、拉致問題は一ミリも動かなくても安倍さまのNHKが大々的に盛りに盛った成果を報じてくれる。

イランへの仲介役は目を覆うばかりの惨状なのに、NHKは持ち上げる・持ち上げる。

ようやく年金問題で、この政権が問題にまともに向き合う能力が無いのが分かりかけて来た。

もちろん、誠意などこれっポッチも持ち合わせていない。

向き合わずに選挙に勝つことに全精力を注いでいる。

もう、そんなことをしている場合ではないのに。。。


景気の良いときなら、いやな問題は先送りにしても済んでしまったことも、今や待ったなしで問題が待っている。

危機感が無さすぎる。

国民の方が早く議論を知ろと言っているのに隠す事ばかりを考えている。

国民生活がどうなっても何ら心が痛まない人達ばかりで嫌になる。

韓国と同じで三代目は相当ヘッポコだ。


自民党大好き有権者は「自民党しか政権を担えない」と思わずに、安倍一強がこの国をどこまで疲弊させてきたか、しっかり見つめて欲しい。

それが製造責任者の最低限の責務だ。




http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/307.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 石田総務相がメンバー否定…“菅派”の船出にいきなりケチが(日刊ゲンダイ) 
 


石田総務相がメンバー否定…“菅派”の船出にいきなりケチが
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/256760
2019/06/22 日刊ゲンダイ


一躍時の人に(C)共同通信社

 菅官房長官に近い自民党無派閥議員十数人が参加する「令和の会」が、しょっぱなからズッコケた。

 菅が「令和おじさん」と呼ばれるようになり、好感度がアップした4月下旬に発足。“ポスト安倍”として存在感が高まる菅にとって「次期総裁選での“実動部隊”になりうる」(永田町関係者)と党内の関心を集めるなか、20日初会合を開いたのだが、早速ミソをつけた。

 会のメンバーのひとりと報じられていた石田真敏総務相が21日の会見で「私はメンバーに入っていない」「入るという意思表示はしていない」と否定し、「記事を見て驚いている」とあからさまに距離を置いたのだ。

「石田大臣は、〈講師として来てくださいと言われた〉とも話している。取りまとめ役の菅原一秀衆院議員が報道陣に会について説明したのですが、どうやらそこで齟齬が生じたようです」(自民党関係者)

 複数のメディアが「石田総務相もメンバーのひとり」と報じている。そろって誤報を打つのも不自然な話なものだから、かえって臆測を呼んでいる。

「石田大臣は、安倍内閣の現職大臣。“ポスト安倍”として存在感を強める菅長官のグループに名を連ねるのは、どうにも具合が悪い。首相を支える内閣の一員なのに、“ポスト安倍”候補に肩入れしているとみられたら、安倍首相から怒りを買いかねません。それで、石田大臣は〈メンバーじゃない〉と全否定したのではないか」(前出の永田町関係者)

 昨秋の自民党総裁選で安倍首相を批判した石破茂元幹事長は、徹底的に冷や飯を食わされている。根に持つタイプといわれる安倍の不興を買うのを恐れ、「冷や飯は勘弁」とばかりに石田が慌てて火消ししたのだろうか。“菅派”の船出にケチがついたのだけは間違いない。













http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/308.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 「金持ちに生まれた苦しみは分からんだろう」と麻生太郎!  


「金持ちに生まれた苦しみは分からんだろう」と麻生太郎!
https://85280384.at.webry.info/201906/article_183.html
2019/06/22 15:22 半歩前へ

▼「金持ちに生まれた苦しみは分からんだろう」と麻生太郎!

 麻生太郎の失言、放言、ホンネの言いたい放題。 調べてネットにまとめた人がいるので紹介する。

 わけても「とてつもない金持ちに生まれた人間の苦しみなんて普通の人には分からんだろうな」には恐れ入った。

 「アホー・タロー」と言われるゆえんだ。

 この感覚でよく議員バッジを付けておれる。麻生の神経を疑いたくなる。

 同じ「太郎」でも、山本太郎とは天地の違いがある。

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■1979年衆議院選挙に初出馬し、支援者に対して「下々の皆さん」と発言

■東京で美濃部革新都政が誕生したのは婦人が美濃部スマイルに投票したのであって、婦人に参政権を与えたのが最大の失敗だった

■御嶽山の噴火で亡くなった方々に、激励申し上げます

■岡崎の豪雨は一時間に140ミリだった。安城や岡崎だったからいいけど、名古屋で同じことが起きたらこの辺、全部洪水よ

■日本ほど安全で治安の良い国はない。ブサイクな人でも美人でも、夜中に平気で歩けるのだから

■新宿のホームレスも警察が補導して新宿区役所が経営している収容所に入れたら、『ここは飯がまずい』と言って出て行く。豊かな時代なんだって。ホームレスも糖尿病という時代ですから

■(イスラエルの)シャロン首相の容態が極めて悪く、会議途中でそのままお葬式になると意味がないので延期ということになった

■7万8000円と1万6000円はどちらが高いか。アルツハイマーの人でもわかる

■(終末期医療について)さっさと死ねるようにしてもらわないとか、考えないといけない。

■とてつもない金持ちに生まれた人間の苦しみなんて普通の人には分からんだろうな

■いいかげんに死にたいと思っても生きられる。しかも、政府のお金でやってもらうのは、ますます寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしないと

■地球温暖化を心配する人もいるが、温暖化したら北海道は暖かくなってお米がよくなる

■たらたら飲んで、食べて、何もしない人(=患者)の分の金(=医療費)を何で私が払うんだ。

■金がないのに結婚はしない方がいい。稼ぎが全然なくて(結婚相手として)尊敬の対象になるかというと、なかなか難しい感じがする。

***********************

 あまりにバカバカしくて、コメントする気にならないと思ったが、これだけは言っておく。

 この人、日本の金融、財政を預かる財務大臣であり、安倍政府でナンバー2の内閣副総理だ。

 そうそう、今、大事なことを思い出した。麻生は改憲に絡み怖ろしいことを言った。

 「ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。誰も気が付かなかった。あの手口に学んだらどうかね」

 これは失言・放言では済まない。

 ナチス・ヒトラーの手法に学べとはどういうことか?





























http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/309.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 和田政宗が「週刊文春」の公選法違反報道に妄想全開で「切り貼り」と反論も、文春にノーカット録音を突きつけられ…(リテラ)
和田政宗が「週刊文春」の公選法違反報道に妄想全開で「切り貼り」と反論も、文春にノーカット録音を突きつけられ…
https://lite-ra.com/2019/06/post-4791.html
2019.06.22 「週刊文春」に公選法違反を報道された和田政宗が被害妄想丸出し反論 リテラ


参議院議員 和田政宗公式ブログより


 今週発売の「週刊文春」(文芸春秋)6月27日号で、「公選法違反疑惑」を報じられた自民党・和田政宗参院議員。周知のように、和田サンといえば安倍首相の覚えもめでたい極右ネトウヨ議員だ。今夏の参院選での改選を控えるなか、去る5月2日のある集会で、公職選挙法で禁じられている「公示前の事前選挙運動」をしていたという。

「週刊文春」によると、和田議員が出席したのは、大手ハウスメーカー・積水ハウスらが主催した「埼玉合同安全衛生推進大会」なる集会。そこでの挨拶で、和田サンはこのように述べたのだという。

「最後三十秒で選挙のお願いでございます。私、全国比例で出ています」
「ですので、是非、和田政宗、もしくは政宗というふうにお書き頂ければ有り難く思います」
「今、必死のお願いを積水ハウス様、積水ハウス様の関連企業様に全国回ってお願いをさせて頂いております」

 詳しくは発売中の「週刊文春」か、この和田氏の発言を音声で公開している「週刊文春デジタル」(外部リンクhttps://ch.nicovideo.jp/shukanbunshun)をチェックしてもらいたい。

 和田議員は「週刊文春」の取材に対して、「発言はいずれも公選法上の選挙運動には該当しない」と書面で返答したというが、発言自体は文春が指摘するように公選法違反の疑いがある。公選法では、立候補前の「選挙運動」を「事前運動」として禁じており、名前を出して投票を「お願い」する行為は「選挙運動」に含まれうるからだ。

 だが、本サイトとして興味深いのは、この報道を受けた和田議員の慌てふためきようだ。文春の「公選法違反疑惑」は19日にスクープ速報として「文春オンライン」で伝えられていたのだが、すると、和田議員は即座にブログとTwitterで反応。同日21時には、ブログに「週刊文春・加藤晃彦編集長に告ぐ」と題してこんな投稿をしている。

〈週刊文春の、私の発言が「公選法違反『疑惑』」だとする記事。
 文春の加藤晃彦編集長、「とにかく和田政宗を攻撃する記事を書け」と指示したというのは本当でしょうか?
 それは、ジャーナリズムとしてやってはならない手法を使った文春に対する、私が行っている正義の戦いに対する反発でしょうか?逆恨みでしょうか?
 編集会議で「こんなものを記事にするのか?」と失笑を買ったのは事実でしょうか?〉

 疑惑そのものについてはなんの反論になっていないが、それにしても、「週刊文春」の加藤編集長が「とにかく和田を攻撃する記事を書け」と指示したとか、それってただの論点のスリ替え、というか陰謀論だろう。文春を読めば分かるが、記事は事実と取材に基づいたごく常識的なものである。「ジャーナリズムとしてやってはならない手法」も、いったい何の事だかチンプンカンプン。「私の正義の戦いに対する反発」なる主張(?)に関しては、もはや妄想としか言いようがないだろう。

 しかも、和田サンはTwitterでも〈Yahooニュースも安易に文春の記事のタイトルを変えて発信しないほうがよいのでは? 活動の妨害や名誉棄損にあたるものについては対抗措置を取ります〉(19日)などと恫喝。さらに、20日には〈私に対する週刊文春の記事 デジタルに公開された録音を確認しましたが、切り貼りされたものでした〉と、ネトウヨ気質丸出しの“切り貼り”反論をしていた。

 もっともこの“切り貼り”反論にたいして、「文春オンライン」が問題の発言のノーカット録音を公開(外部リンクhttps://bunshun.jp/articles/-/12459)。和田氏は逆に傷口を広げることになった。

■「文春オンライン」が公開したノーカット録音を聴いてみたら…

「文春オンライン」は、ノーカット論音公開に際して、和田議員にこんな文章を突きつけている。

〈和田氏の反論を受け、「週刊文春」編集部は、「文春オンライン」で、「埼玉合同安全衛生推進大会」での和田氏の選挙に関する発言の音声データのノーカット版を無料公開する。
 和田氏の発言が、公職選挙法の禁じる事前運動にあたる個人の名前を出しての投票依頼なのか、否か。
 和田氏は、公人中の公人である国会議員だけに、有権者にきちんとした説明が求められる。〉

 そして、ノーカット録音を聴くと、発言は文春が報じた記事通りで、意味を歪めるような切り貼りは一切なかった。

 いずれにしても、和田サンがこの積水ハウスらが主催した「埼玉合同安全衛生推進大会」で名前を出して投票をお願いしているのは明らかで、それを公選法違反の疑いとして報じるのはジャーナリズムとして当たり前の行為だ。

 しかも、和田議員の公職選挙法違反疑惑を報じたこの文春の記事は、特集でもなんでもなく、2分の1ページほどのワイド特集の1本。文春が本気で和田議員をツブシにかかるなら、もっと大々的にやるだろう。この程度で“編集長が和田を攻撃しろと指令を出した”とか、どこまで脳内を陰謀論と被害妄想に支配されているのか。しかも、明らかな事実なのに、国会議員が「名誉棄損にあたるものについては対抗措置を取ります」と訴訟をチラつかせて言論弾圧をはかるとは……。

■田崎史郎、坂上忍らにも訴訟をチラつかせて恫喝をかけていた和田政宗

 まったく呆れざるをえないが、和田議員といえば、以前も似たような反応を見せたことがある。

 それは、昨年3月の国会集中審議で、森友学園問題に関して「太田理財局長は民主党政権時代の野田総理の秘書官も務めておりまして、増税派だから、アベノミクスをつぶすために、安倍政権を貶めるために、意図的に変な答弁をしているんじゃないですか?」なるネトウヨ的妄想全開の恫喝を繰り出したときのこと。

 この陰謀論質問は世間から大ひんしゅくを買い、普段は安倍政権批判をしないマスコミまでもが、そのトンデモ質問を批判的に伝えた。和田サンは最終的に発言を撤回・謝罪したのだが、一方で、自分を批判したマスコミに対してはやはり名誉毀損訴訟をチラつかせて、恫喝したのだ。

 まず、『とくダネ!』(フジテレビ)で和田議員の政界での評判についてコメントした柿崎明二・共同通信社論説委員に〈レッテル張りと論評を超えて名誉を棄損〉〈「毀誉褒貶が激しい」「フェイクが多い」と根拠を示さず批判。論評の域を超えている〉と恫喝。

 また、『ひるおび!』(TBS)で、和田議員の党籍を勘違いしたうえ「質問があまりにひどい」「自己アピールしようという気持ちが」などとコメントした田崎史郎氏については、田崎氏が党籍の勘違いについて訂正したにもかかわらず、Twitterで〈「ひるおび」田崎史郎氏。昨日の放送で自民党所属なのに間違えて発言したことは訂正したが、誤った前提でした発言は訂正せず。誤った前提と組み合わされて発言したから事実に基づかない一体の発言となり名誉を毀損しているのだが訂正になってない〉などと、執拗に抗議し続けた。

 さらに、司会の坂上忍が「なんなの、こいつ」と切り捨てるなど、和田議員を批判した『バイキング』(フジテレビ)に対しては、こんな露骨な圧力ツイートを投稿した。

〈フジ「バイキング」の23日の予算委質疑をめぐる放送は、極端に一方的に私の人物性について勝手な批判を展開。取材は無いし私のコメントも一切取り上げず。国会議員という立場を持っても許容しがたい。BPO申し立て、法的手段を含め昨日から弁護士との協議に入った。なお他のワイドショーも順次対応する〉

 ようは、この人、自分が批判されると被害妄想全開に、訴訟をチラつかせて恫喝をかけるのだ。今回の文春報道に対するワケの分からないブログやTwitterの内容もそういう姿勢の延長線上ででてきたものなのだろう。

 自分が公職選挙法違反の可能性のある行動をしておきながら、それを棚に上げて、メディアを「偏向」「切り貼り」と攻撃する。そんな政治家の何を信じればいいのだろうか。

(編集部)










http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/310.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 安倍首相は今回の選挙は心配モード。与党で過半数なら御の字と防御線を張る。(かっちの言い分)
安倍首相は今回の選挙は心配モード。与党で過半数なら御の字と防御線を張る。
https://31634308.at.webry.info/201906/article_19.html

安倍首相は、どうやら衆議院解散はしないようにも思える。参院選挙に集中するようだ。安倍首相自身が参議院選勝敗ラインを言い出した。これを言い出したことは、自身の予防線を張ることを意味している。つまり、最低限の勝敗ラインを示すことだ。勝利することが期待しつつ、このラインを越えていれば勝利したと言い、責任を回避することを意味する。

その勝敗ラインは与党で過半数と述べた。このラインは最低限のラインである。要するに絶対の安全パイを述べた。その心は今回の選挙は相当に厳しいという裏返しの言葉ということだ。参院の全体与党勢力で過半数を取るためには、25席議決を減らしても全体で過半数を確保出来る。改選議席の過半数を示すなら14議席減でもOKとなる。その差11議席である。全体議席の過半数を割ることは、よほどの異変が起こらない限り、与党が過半数を割ることは難しい。ただ、1人区で野党が一本化で25議席でも取れば状況は大きく変わる。

争点を憲法改正に持って行きたいようだが、自民支持者だって憲法に何も問題意識をもっていない。こんな争点を上げた時点で墓穴を掘る。

れいわ新選組が比例区に数人レベル候補者を出すだろう。非正規の労働者、奨学金返済に苦しんでいる労働者、年金の少なさに苦しんでいる人など、低所得者が目覚めて選挙に行けば、大きく世の中が動くと思われる。安倍首相が選挙候補者のボードの前で、選挙速報を聴きながら脂汗を流して不安そうな顔をしている姿を見てみたいものだ。


参院選勝敗ライン与党過半数 首相言及 「与党負ければ政治不安定に」
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20190622/k00/00m/010/172000c

毎日新聞2019年6月22日
 安倍晋三首相は22日のインターネット番組で、夏の参院選の勝敗ラインについて「与党で過半数を確保することだ」と表明した。首相が目標議席数に言及したのは初めて。自民、公明両党は現在、参院で定数(242、改選後245)の約6割の148議席を有しており、慎重に予防線を張った形だ。
 首相は「過半数」の意味を明言しなかったが、改選124議席の過半数なら63、非改選を含む全体の過半数なら123となる。自公の改選議席は77のため「過半数」が改選議席のみを指す場合は14議席減、全体の場合なら25議席減でも届くことになる。
 首相は「与党が負ければまた政治は不安定になる」と訴えた。争点は経済政策や少子高齢化、憲法とし「憲法を議論する政党か、議論すらしない政党かを選んでほしい」と述べた。

http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/311.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 「2000万円不足」受け取り拒否の主犯は逆ギレした安倍首相(日刊ゲンダイ)


「2000万円不足」受け取り拒否の主犯は逆ギレした安倍首相
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/256750
2019/06/22 日刊ゲンダイ 文字起こし


すぐムキになる(C)日刊ゲンダイ

「私はめったに激怒しない人間としてですね、自由民主党では大体理解されている。温和に円満に生きているつもりだ」

 逆切れ首相が、よくぞ言えたものだ。19日の党首討論で、国民民主党の玉木雄一郎代表の質問に対する安倍首相の答弁は聞いてあきれ返る。

「金融庁は大バカ者だ」――。同日付の朝日新聞が金融庁の「老後資産2000万円不足」とした金融審報告書に安倍が激怒したと報じたことについて、玉木が「事実か」と問うと、安倍は冒頭のようにゴマカし、明確な答弁を避けた。

 安倍が「めったに激怒しない」かの真偽はさておき、聞きようによっては「そんな、めったに激怒しない人間を激怒させた金融庁は、やっぱり大バカ者だ」とも解釈できる。減らず口でトボケたつもりが“語るに落ちる”で、安倍は自ら「金融庁は大バカ者」発言を認めたようなものだ。

 朝日の記事によると、安倍が「金融庁は大バカ者だな」と逆切れしたのは今月10日。自身も出席した参院決算委員会で「老後2000万円不足」問題を巡り、「100年安心の年金はウソ」などと野党から激しく追及された当日である。

 実際、この日の審議における安倍の態度のヒドさは尋常ではなかった。「この6年間で44兆円の運用益は、民主党政権時代の約10倍」などと、民主党政権の悪口を長々と答弁。

 野党席から「ちゃんと答えろ」とヤジが飛ぶと、「質問に答えているじゃないですか!」と大臣席からムキになって反撃した。

 審議ストップ中も「審議時間を返せ」と迫られると、「何言ってんですか!」と色をなし、立憲民主党の杉尾秀哉議員に「(年金)制度の説明をしているだけじゃないか」とヤジを飛ばされると“脊髄反射”。「あなたは何も分かっていない! 分かっていない!」と杉尾を指さしながら怒りを爆発させた。

「人を指さすのはやめた方がいいですよ。これは人としての初歩ですから」

 そう国会で野党議員をたしなめたのは誰あろう、安倍その人だ。2013年3月の参院予算委で民主党(当時)の小西洋之議員の質問中に指をさされた際の答弁である。自ら語った「人としての初歩」を忘れるほどのブチ切れぶり。そのムシャクシャした気分から飛び出した発言こそ、「金融庁は大バカ者」なのだろう。とてもじゃないが「めったに激怒しない人間」とは思えない。


財政審の意見書も“改ざん”(C)共同通信社

不安を度外視した隠蔽で火に油の大バカ首相

 驚くのは、安倍の激高を受けた首相官邸の迅速対応だ。朝日によると、菅官房長官が安倍や自らの秘書官を通じて11日午前に財務省と金融庁に連絡。金融審の報告書を受け取らないとの異例の対応を指示したという。

 麻生金融担当相が閣議後会見で「正式な報告書としては受け取らない」と表明したのは、その直後。麻生が報告書に理解を示していた態度を一変させた背景には、安倍の怒りがにじむ。

 その後も自民党の森山裕国会対策委員長が「報告書そのものがなくなった」と繰り返し、国会論戦を避け、参院選の争点外しを図ると、今度は内閣ぐるみで「なかったこと」に。18日の閣議で金融審報告書に関する野党議員の質問主意書について、「正式な報告書としては受け取らないことを決定している。報告書を前提にしたお尋ねについて答えることは差し控えたい」との答弁書を閣議決定した。

 安倍を激怒させた報告書は「受け取らない」から「なかったこと」になり、ついには「何を聞かれても答えない」になってしまった。故事ことわざ辞典の分かりやすい用例に出てきそうなほど典型的な「臭いものに蓋」。怒れるトップのご機嫌取りに、官邸主導で政府・与党が一斉に隠蔽に走るとは、どこぞの独裁国も真っ青だ。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言う。

「安倍首相にとって年金問題は鬼門です。07年の第1次政権時代には『消えた年金』問題が響き、参院選に惨敗。退陣に追い込まれたトラウマが脳裏にあるのでしょうが、政権トップの感情に国政が振り回されているのなら異常です。森友文書改ざんと国会での虚偽答弁、防衛省の日報問題や裁量労働制を巡る厚労省のデータ不備など、この政権は記録がない、記憶がない、廃棄したを乱発。不都合な公文書や記録を『なかったこと』にして国民に隠してきましたが、その背景にも今回と同じ首相の感情への配慮があったのではないか。首相の乱暴で見苦しい国会答弁を見ると、ますます疑わざるを得ません」

 自分の年金受給額すら知らないクセに「100まで生きる前提で退職金って計算してみたことあるか?」とエラソーにホザいた麻生の不信任案提出は当然として、それを政府・与党が総出で庇うのは「老後2000万円不足」が親分・安倍の“精神の古傷”を直撃する問題だからだ。

 誰がどう見ても、金融審報告の受け取り拒否のきっかけは政権トップの感情任せ。主犯は紛れもなく安倍晋三である。

正真正銘の大バカ者に6年半も国を任せる戦慄

 そもそも「老後2000万円不足」の隠蔽に走る安倍たちは、国民の怒りの本質を理解する気があるとは思えない。いくら歴代政権が「100年安心」などと聞こえのいい言葉を並べても、多くの国民は将来の年金不足に、うすうす感づいていた。そんな寝た子を上から目線で叩き起こしたのが、金融審報告と安倍や麻生のナメきった態度だ。

 いきなり「年金をアテにするなよ」と言わんばかりに「貯蓄から投資」へのスローガンを振りかざし、国民の老後不安につけ込む悪質商法のような手口で、資産運用の“バクチ”を勧める。自助努力で2000万円貯められなければ自己責任。バクチのタネ銭を稼ぐ余裕のない庶民はカヤの外だ。

 生活に直結する大問題なのに、この見下した態度が国民からの猛反発を招くと、とことん都合の悪い報告を「なかったこと」にして、そのためなら何でもアリだ。

 5年に1度、公的年金の将来的な支給水準などの見通しを示す今年の「財政検証」は参院選後に先送りムード。麻生に提出した財政審議会の意見書も、原案にあった「将来の年金給付水準の低下が見込まれる」「自助努力を促すことが重要」との文言を丸々カットしたが、いくら怒れる安倍に政権を挙げて忖度を重ねても「年金不足」という不都合な真実は消えないし、消せない。政治評論家の森田実氏が言う。

「おごり高ぶる政権が、安倍首相を心配させる文言が少しあるだけで恐れおののいて改ざん、隠蔽という前代未聞の破廉恥行為に手を染める。その姿は源平合戦の『富士川の戦い』で、水鳥の羽音にひるんで逃走した平家軍をほうふつさせます。嘘とゴマカシでけむに巻く姑息さが国民の老後不安をますます募らせ、その当然の不安に真正面から向き合わず万事先送り。『今だけ、自分だけ良ければいい。だって選挙に勝ちたいんだもん』という腐敗・堕落しきった政権の体質に、いよいよ国民もサジを投げつつあり、今度こそは命取りとなりそうです」

 隠蔽に躍起になって自ら国民の怒りに火を注ぐ安倍こそ正真正銘の「大バカ者」ではないか。

「冷静に国民に説明すべき年金問題を感情に任せて激怒し隠すなんて、政策の中身以前に政治家のモラルの問題です。参院選で問われるべきは政権の悪しき体質そのもの。これまで有権者も選挙に勝ちさえすれば何でも許されると居直りを決め込む政権を甘やかし、許してきましたが、今度こそは選挙を通じて、この国をむしばむ病理を取り除かなくてはいけません」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 大バカ者が6年半も政権のトップに居座り続ける。その恐ろしさを国民は痛感すべきだ。







関連記事
<首相「金融庁は大バカ者だ」>老後2000万円、動いた官邸 菅氏「受け取らぬ」指示<朝日新聞、暴露!>
http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/200.html




http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/312.html

記事 [政治・選挙・NHK262] 「安倍首相がんばれ」間違いだった 籠池夫妻講演 安倍首相は「自分に問題が起きそうになると、トカゲのしっぽ切りをする」
「安倍首相がんばれ」間違いだった 籠池夫妻講演
https://mainichi.jp/articles/20190622/k00/00m/040/224000c
毎日新聞 2019年6月22日 20時43分(最終更新 6月22日 21時16分)


講演する籠池泰典被告(左)と妻諄子被告=高松市林町のサンメッセ香川で2019年6月22日午後2時20分、金志尚撮影

 学校法人「森友学園」(大阪市)の前理事長、籠池泰典(66)=詐欺罪などで公判中=と妻諄子(じゅんこ)(62)=同=の両被告が22日、高松市内であったシンポジウムで講演した。籠池被告は学園が運営する幼稚園の園児らに当時、「安倍首相がんばれ」と言わせていたことについて、「間違いだったと今は反省している」と語った。

 シンポジウムは大学教員や市民有志が企画し、籠池夫妻と森友問題の取材を続ける元NHK記者の相澤冬樹氏が対談した。

 森友学園への国有地売却を巡っては、学園が建設を計画していた小学校の名誉校長に安倍晋三首相の妻昭恵氏が一時就いていたことから、官僚の忖度(そんたく)が取りざたされた。籠池被告は「昭恵夫人からも『大いに協力させてほしい』と言われた」と振り返った。

 だが、多額の値引きがあった国有地売却に対して疑念が深まるにつれて、安倍首相は自らや昭恵氏の関与を否定する言動を繰り返すようになったとし、籠池被告は「自分に問題が起きそうになると、トカゲのしっぽ切りをする」と憤った。

 一連の問題を通して自身の考えが変わったことも明かし、「(森友問題は)物事の本質を見極めるきっかけになった」と説明。運営する幼稚園の園児らに安倍首相を信奉させるような教育を行ったのは「間違いだった」と述べた。【金志尚】
















http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/313.html

記事 [政治・選挙・NHK262] やっぱりぶれなかった!終始一貫、筋を通した山本太郎!  
やっぱりぶれなかった!終始一貫、筋を通した山本太郎!
https://85280384.at.webry.info/201906/article_186.html
2019/06/22 17:32 半歩前へ

▼やっぱりぶれなかった!終始一貫、筋を通した山本太郎!

 スマホを手から離さない人はしばしば早とちりをし、誤解する。

 人を批判する場合は「相手の言い分」をしっかり理解してからにしてもらいたい。

 やっぱり山本太郎はぶれなかった。終始一貫、筋を通した山本太郎!

 財務大臣の問責決議に山本太郎が棄権したことを一部が批判した。

 これについて太郎が自身のブログで説明した。安倍政府と本気で戦う気がない野党のパフォーマンスには付き合えないというのだ。

 太郎の考えを100%支持する。否決されるのが分かっていながらなぜ、 茶番劇を演じるのか?

 そんな、おためごかしはたくさんだ。

 野党よ、少しは太郎の「本気度を学べ」、と声を大にしたい。

 以下に山本太郎の「棄権について」と題した見解を全文転載する。

 長文だが、各所に太郎の言いたいことが詰まっているので要約しなかった。

********************************

棄権について

山本太郎は、本日行われた予算委員長解任決議および財務大臣の問責決議の採決に参加しなかった、つまりは棄権した。

これから棄権の理由を説明をしますが、「野党」と一括りにすることをお詫びいたしたい。 戦いたい野党もいるのは承知しています。

加えて、政治の劣化の根源は、現在の与党側にあり、官邸の下請けに成り下がった立法府の自殺行為を率先しているのも与党側である、ということを前置きさせていただきます。

参議院規則を無視し、予算委員会を開かなかった予算委員長。

大臣としての資質がない、財務大臣。 職を辞していただきたい。 ごもっとも!

なのに私は、棄権した。

それに対して、自民党に擦り寄る準備か?などと妄想される方がいるなら、 全く違うし現在の政治をちゃんと見れていない。

このタイミングの問責。 何の意味をもつのだろうか?

国会閉会間近の風物詩以外にその理由は見当たらない。

与党側が予算委員会を開かないなら、他の委員会審議はやらない、
「本会議もやらない、とにかく予算委員会の開催が全ての委員会審議を再開する条件だ!」という姿勢を野党は見せたか?  見せなかった。

ゴールデンウィーク前から、予算委員会を開かない問題があった。 しかし、GWが始まる前に本会議を開く合意をしてしまっている。

ズル休み、●●連休、と揶揄されることを恐れて、自民側の要求を受け入れたのかも知れない。

それがどうした?

何を言われようが、行政監視機能を発揮できずに数々の疑惑や議論しなければならない問題を、白日の下に晒せないほうがこの国に生きる人々にとっての本当の不利益だ。

予算委員会の集中審議に引っ張りだすまで徹底抗戦以外になかったはず。

GWが明けてからは? ほぼ通常運転。

与党は予算委員会を開かない、けしからん。

確かにそう。 しかし、そこに「与党が開かざる得なくなる戦い」はなかった。

与党側は、開けばダメージを受けることがわかってる。だから開かない。

野党は数の力ではとても及ばない。ならば体を張ってでも開かせる。 その気迫がなければ開けるはずもない。

事前の戦いが事実上ほぼない中で、問責されても痛くも痒くもない。

事前に精一杯の戦いがあっての問責ならば、意味もあろう。 しかし残念ながら、戦っている「印象」を残すための儀式でしかない。

そんな儀式には参加したくないのだ。

冒頭でも触れたが、1番悪いのは立法府の役割を骨抜きにする与党側であることは間違いない。

彼らは野党時代に言いがかりに近い、どんな小さな話でも持ち出してゴネ続けた。 そして権力を奪い取り、自分たちのやりたい放題を続けている。

昔の自民党みたいに、あることないこと持ちだしてゴネ続けろなど言ってない。

身体を張ってでも予算委員会を開かせなければならない理由が山ほどあるじゃないか。

スマートに戦って勝つなんて幻想でしかない。

そんな余裕なままで政権奪取できるのはいつになるのだろうか?

あまりにも気位の高い戦い方しかできない野党は野党のままだ。

いつまで地獄のような状態を、この国に生きる人々に強いるのか?

月曜には総理の問責という儀式が行われる。 私はその儀式もパスする。

本気で引きずり下ろす気がない戦いには与しない。

最後に。 数々のご指導をいただいてきた諸先輩方に対して、 一括りに捉えられるような書き方になって申し訳ありません。 グッと我慢をしながら変わるタイミングを狙っておられることは勝手に理解しているつもりです。

日頃から人々の声を直接聞き、議会に問題提起し、形になるように努力するということを、先輩たちから6年間勉強させていただきました。

一緒に戦う野党をつくりたいんです。 本気で戦う勢力をみなさんと作りたい、というラブコールです。

超優秀、ハートの熱い先輩方と支持者の皆さんとなら、 世の中を変えられると確信しています。

本日からの問責に棄権、は、私の中の抗議行動なのであります。

長文失礼いたしました。

























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