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専門家は、ケリ、マティスの後、政権内からはトラ大に対し異論が出なくなり、調整機能が失われて非常に混乱した状況に/nhk
2019年6月22日 12時06分トランプ大統領
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190622/k10011964871000.html
専門家「厳しい条件吹っかけ相手の妥協を待っている」
イランへの軍事攻撃をめぐるトランプ大統領の一連の発言について、アメリカ政治と安全保障政策に詳しい笹川平和財団の渡部恒雄上席研究員は、NHKの取材に対し「トランプ大統領はイランと戦争をしたくないと思っているはずだ」と指摘したうえで、「相手に厳しい条件を吹っかけて相手が妥協してくるのを待っている。トランプ大統領は『戦争を止めたヒーロー』になりたいと思っている」と述べ、イランに妥協を迫るため、緊張を高めるねらいがあったという見方を示しました。
また、トランプ大統領の対応が変化した背景について「トランプ政権内には去年までは、ケリー大統領首席補佐官やマティス国防長官といった現実的な考え方をする人物がいたが、トランプ大統領によって辞めさせられた。その後、政権内からはトランプ大統領に対し異論が出なくなり、調整機能が失われている。非常に混乱した状況になっている」と指摘しました。
そのうえで渡部氏はトランプ大統領の対応がイラン側に与える影響について「イランとしても簡単には妥協できず強硬な姿勢を続けるしかない。今後、イランがあらゆる手段で対抗することも考えられ、結局、緊張が高まるのではないか」と述べ、イランの強硬な態度を招き、緊張が高まる可能性があるという見通しを示しました。
イラン市民「対話で解決を」「アメリカは傲慢」
トランプ大統領がイランに対する報復攻撃を予定していたものの、直前に中止を指示したと明らかにしたことについて、イランでは、今後戦争が起きるのではないかと懸念する声やアメリカに対する怒りの声が聞かれました。
このうち市場で働く67歳の男性は「われわれは忍耐力を発揮して戦争を望まない姿勢を示してきた。今後も戦争を回避し、対話によって解決してほしい。イランはイラクとの間で8年におよぶ戦争を経験しており、繰り返したくはない」と述べ、外交による解決を求めていました。
32歳の会社員の男性は「アメリカの行動は傲慢だ。領土や領海が侵された場合は報復を行い、国際法規を尊重するよう理解させなければならない」と述べ、アメリカ軍の無人偵察機を撃墜したイランの対応は当然だという考えを示しました。そのうえで、この男性は「アメリカが攻撃するのであれば、われわれも攻撃するまでだ」と述べました。
また30歳のエンジニアの男性は「アメリカはイラン核合意に対し不誠実な対応をしてきた。対話をすることがよい考えだとは思わない」と述べ、イランの核開発をめぐる国際的な枠組みから一方的に離脱したトランプ政権を信用すべきではないという考えを示しました。
http://www.asyura2.com/19/kokusai26/msg/672.html