8. 中川隆[-9719] koaQ7Jey 2019年6月10日 00:01:33 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2735]
クレデンザ:蓄音機の音と音楽
「蓄音機の音」は「電気再生の音」とは全く異なる。
前者はアコースティックな音「生の音」、後者は「電気の音」である。
何が異なるかというと、一言に言って、「生きた音」(実音)と「死んだ音」(虚音)である。「生きてる」か「死んでるか」か、この差は大違いである。
SP盤は米ヴィクトローラ、英HMVの大型の蓄音機で鳴らすと素晴らしい感動的な音と音楽が再生される。蓄音機で往年の名演奏を聴く音楽ファンはこのことをよく知っている。そして、名盤SPを収集する。
私は3台のヴィクトローラ「クレデンザ」を所有している。1台は4枚扉のトロント工場製、1台は4枚扉のキャムデン工場製、1台は2枚扉のキャムデン工場製、である。その他、米コロンビアのクレデンザ級の大きさの蓄音機「ヴィヴァトナール」(これも素晴らしい音が鳴る)を1台所有している。
クレデンザに限ると、部屋で常用しているのはトロント工場の「クレデンザ」である。サウンドボックスも最高の音が出るのを使っている。 並級のクレデンザ何十台と比較しても、太刀打ちできないだろう。まず、木材の材質の差はもとより、何と言ってもサウンドボックスの実力が並品とは丸で違うからだ。
1920年代のアメリカ民謡のSP名演奏を私のクレデンザで聴くと涙がでるほどの感動を覚える。生演奏のように生き生きした感動的な音と音楽が再生される。
しかし、SP盤そのものを電気再生しても決して、この「感動」は鳴らない。LP復刻盤、CD復刻盤、を電気再生したところで、クレデンザが鳴らす感動的な音と音楽は決して鳴らない。
特にCD復刻盤は致命的、クレデンザの音楽表現の片鱗さえも再生できない。
電気再生でクレデンザの音を再生することは「不可能」とされている。
オーディオ史上、誰も成功したことはない。
電気でそのような音を鳴らすオーディオ技術は在り得ないこととされている。
http://vitalsound.exblog.jp/4369786/
クレデンザで聴くSP原盤と「倍音」再生
電気オーディオを語る時、「倍音」を正しく理解しておかなければならない。
ここで、78回転SP盤、Gid Tanner and His Skillet Lickers(ギド・タナーとスキレット・リッカーズ) のストリング・バンドの名演奏、「Turkey in the Straw」(「藁の中の七面鳥」)を聴いてみよう。Colombia のオリジナル原盤を聴いてみよう。
1926年4月17日、ジョージア州アトランタでの録音である。一人一人の名人が構成するグループが奏でるもの凄い演奏だ。Gid Tanner のフィドル、 Riley Puckettのギターとリード・ヴォーカル、が奏でるオールド・タイム・マウンテン・ミュージックの素晴らしい感動の名演奏である。
この盤を私のクレデンザで再生させて聴くと、正に当時の生演奏を彷彿とさせる感動の音と音楽が再生される。聴き手である私の心に躍動のリズムが生まれ無我夢中の感動の連続の中で曲が終わる。
周波数はせいぜい上限5000ヘルツ程度の音である。しかし、その周波数の上限詰まりを感じることはまったくない。感動の音楽の世界へと引き込まれてしまう。
何故だろう?
その原因は、倍音(ハーモニー)が充分に出ているからである。
今度は、オリジナル復刻CD盤で電気オーディオで聴いてみよう。バイタル化しないオーディオで聴いてみよう。
なんだ、一体どうした?
駄目だ、さっぱり駄目だ。
出ない、出ない、倍音が無い。
もはや、音楽ではない、単なる音の世界だ。
いわゆる「虚音の世界」(電気の音)だ。
http://vitalsound.exblog.jp/4652767/
蓄音機の雄「ビクトローラ・クレデンザ」
蓄音機というのは、その黎明期、あるいは電気録音以前にはユニークな形や機能を持った様々なタイプがあって、博物館などに行けば現在の私たちの眼や耳を楽しませてくれます。 そして当時のメーカーや技術者が、いかに良い音を再現しようかと努力していたことを知ることが出来ます。 その努力がやがて電気録音レコードを開発することになり(1925年)、外部で存在感を示していたホーンもケースに内蔵されるようになり、レコードも規格統一が進んで「ユニーク過ぎる」蓄音機というのは少なくなりますが、それでも見えないところで様々な工夫が重ねられていたのです。
しかし…と、ある人が言いました。
「蓄音機って、結局最高に音の好い1台を持ってればそれでよくなっちゃいますよね」と。
そしてその最高の1台とは何か…。
その多くの場合がビクトローラ・クレデンザなのです。
この蓄音機に関しては様々な書物で取り上げられ、例えば「図説 世界の蓄音機」(三浦玄樹著:星雲社)などでは他の機種とは別に特集ページが組まれているほどです。 また
「傑作機」
「希代の名機」
「最高峰」
「耽美な音色」
等々の多くの讃辞も寄せられています。 実際、電気録音レコードへの対応として生まれたクレデンザは多くの工夫が詰め込まれていまて、その詳しくは前述の書を参考にしていただくこととしても、「100回にも及ぶ試作回数」「キャビネットに折りたたまれて収納されたホーンの長さ1.8メートル」と聞いただけでも「お〜凄いではないか」と思わされてしまいます。
では実際に聴いてみるとどうなのか。
まずプレーヤーの蓋を開けたときにすでに「お〜」なのです。
蓋のステー(支え棒)が空気を使った「エア・サポート式」なので、バッコンとかガチャンとかで開くのではなく、フワ〜と持ち上がって行くからです。 そしてプレーヤー部の金属が金メッキされていて、これもまた「コレハコレハ」の楽しさです。
そうそう、肝心なのは音ですがまずはその音量に驚かされます。 ホーン開口部の扉を全開にすると電気増幅をしているわけでもないのに、つまりアンプを使用しない生音なのに、人によっては耳を塞ぎたくなるほどの音の大きさです(開口部蓋を閉めれば音量は小さくなる)。ピアノの演奏レコードをかければ、その音量は実際のピアノに負けないでしょう。
音質はレコードの録音状態にもよりますが、クリアで明瞭、それでいてまろみがあって柔らかです。女性ヴォーカルやヴァイオリン演奏でそれを強く感じるかもしれません。
低音はさすがにアンプとスピーカーの威力はありません。しかしアコースティック・ベースなどは本来こちらが正しいのじゃないかい、といった音色です。
音量、音質、音色、どれをとってもアナログの再生装置としては申し分ありません。
そしてレコードが1曲を終えると(当時はシングル盤しかなかった)自動的に止まります。
お〜、オートストップなのです。
かようにビクター社(日本のではない)のビクトローラ・クレデンザは、実に多くの「お〜っ」があって、聴いてみれば多くの人たちが「最高の1台」に推す理由がわかります。 その理由については、針を落とせばクレデンザが語ってくれるでしょう。
http://blogs.yahoo.co.jp/dolittle1890/35334281.html
皆様「CREDENZA」という蓄音機をご存知ですか。
1920年代にアメリカのベル研究所が設計し、ビクトローラ社が製作致しました78回転盤レコード専用の蓄音機です。
この蓄音機は世界で最も再生音の美しい蓄音機と言われており、世界ではじめて逆三角関数の数式に基づいた理論によるホーンの設計がなされた蓄音機、と言われております。その図体は蓋をあけると背丈よりも大きなものでかの有名なウェスタンエレクトリック社のホーンの設計の原型となったモデルとも言われております。JBL社、ALTEC社などのホーンもこの蓄音機のホーンが原型となっているそうです。
またサウンド・ボックス内のアルミ製の振動板についてもすべての高級ドライバーと言われるものはこの形状を踏襲致しております。気品のある音色はこの振動板から出てくるのです。
オーディオ界の最長老に君臨しておられました今は亡き「池田 圭」先生のスタジオにWestern Electric社製の巨大ホーンが左右に鎮座しており、その中央に「CREDENZA」が設置してありました。
私がたまたま先生とお会いし、お話をしていたところ、私が「CREDENZA」でSP盤を聴くのが趣味です、と申し上げたところ、先生は目を輝かせて君の「CREDENZA」はどんな音がするのかい、何年製のものかね、聴かせてもらえないだろうか、と言われました。そんな訳で池田先生とのお付き合いが始まり、何年もの間亡くなられるまで本当に親しいお付き合いをさせて頂きました。
私が「クレデンザ」を修理、調整するに当たりましては、私が持っております音色を改善するためのピアノのボディーの木工修復技術の手法を用いました。私の所有致しておりますクレデンザは他のクレデンザに比べ、「周波数特性」「音色のまろやかさ」「音量」「楽器が持っている旨みと香り」どれをとっても驚くほど秀でております。
マルセル・モイーズの演奏するフルートなどは息遣いまで聞こえてまいります。ヴァイオリン、声楽に至ってはまるでそこで演奏しているかの錯覚にとらわれるほどです。池田先生も私のクレデンザの音色には舌を巻いておられました。
長野県伊那市に於ける「クレデンザ」蓄音機によるSPレコード鑑賞会風景
旧型 前面すべての開閉型 1925年製 所蔵品
上記写真の鑑賞会を予告する記事が政治欄を押しのけ、第一面トップに掲載されました。「幻の名器」とは驚きました。「想像を絶する音」は事実です。
http://www1.odn.ne.jp/~cbz49420/credenza.htm
HMV蓄音機の魅力
アメリカのビクターとイギリスのHMV(正式にはグラモフォン社だが、HMVといくのが一般的)、 この2つがディスク型蓄音機を代表するブランドだ。
両社とも同じトレードマークを用い、ほとんど同じデザインの製品を発売していたこともあり、 また、共通する部品も多い(実際HMVはビクターからパーツを取り寄せていた時期もある)。 しかし出てくる音にははっきりとした違いがある。 今回は電気吹き込み時代のHMVの製品に焦点を当ててその特徴を述べてみたい。
音の特徴
音の印象は主観的なものだということを承知でHMVの音にはある共通点があると 思っている。それは音に躍動感と新鮮さがあるということだ。 出てくる音の凛とした感じはHMVならではのものだと思う。
あとは大型になるに従って、音に余裕が生まれ、スケール感が増し、気品すら漂ってくる。
http://umeya.bz/miryoku.html
9 : 名無しさん@お腹いっぱい。 : 2006/02/22(水) 10:44:33 ID:sd+h1Inl [1回発言]
まあオーディオの原点だ。音楽を保存するメディアの再生機器の原初的形態だ。
それで 結構バイオリンとか歌声とかのおいしい部分をいい具合に聴かせるのである。妙に現実感 があってぞくぞくっとするのであります。
とはいえ盤に刻まれた情報すべてを再生するにはちょいとつくりが荒っぽすぎる。
36 : 名無しさん@お腹いっぱい。 : 2006/07/14(金) 02:49:43 ID:JvHTf9+b [1回発言]
蓄音機の音の反応(立ち上がり)のよさに注目している。伝えるのが機械と空気だから早いと思う。真空管だと風呂桶の水を焚き木温めているようなものだといわれ、確かに機械式の蓄音機の方がガリッと角がある音が出ている気がする。
CDも早い筈だけどその後に続く音は重厚さに欠けると思う。LPの音が丸っこい気がしています。ちなみにクラシック党です。
http://logsoku.com/thread/toki.2ch.net/pav/1140065288/
Victrola グレデンザを聴く
山村サロンさんで、「Victrola・グレデンザ」を聴かせていただいた。アルフレッド・コルトーによるオールショパンのプログラムで曲目は下記の通り。
ショパン:ワルツ 第1番、 第2番、第3番(日・ビクター盤)
ショパン:ポロネーズ 第6番「英雄」(英・HMV盤)
ショパン:ピアノ・ソナタ 第2番「葬送」(日・ビクター盤 以下、同じ)
ショパン:ノクターン 第2番 op.9-2
ショパン:バラード 第1番、第3番
ショパン:ワルツ 第17番、4番「華麗なワルツ」、第5番、第6番「小犬のワルツ」、第12番
再生装置で音楽を再生する場合に、最もセンスの出るのがその人のボリュームの設定である。言うまでもなくグレデンザは、手巻き式のモーターとサウンドボックスによるSPの再生機であるのでアンプによる電気的な増幅は無い。ボリュームはいわば固定である。しかし、この音量はどうだ。通常、われわれが聴く最も適切な音量が、ちゃんと出ているのにまずビックリさせられる。それは、音楽再生にあたって、これくらいの音量が適切だと教えてくれているようなものだ。
出てくる音は、日・ビクター盤と英・HMV盤とでは若干違うが、意外に日・ビクター盤が良かった。「葬送ソナタ」、「ノクターン変ホ長調」、「バラード」の美しさは比類が無く、グレデンザは、電気蓄音機のデコラより一枚上手である。
帰宅して、早速、「あらえびすSP名曲決定盤・第1集」からCDへの復刻の出来具合を聴き比べてみた。QUAD 67CDから送り出して、QUAD・QCII+QUADII経由、EMI711AとQUAD ESL-57での再生である。トーンコントロールを調整して耳の記憶からグレデンザに近づけてみる。同じコルトーのピアノで、曲はショパンの「ワルツ第7盤」、「ノクターン第7番」、それに当日は演奏されなかったが、シューマン「子供の情景」など。こちらのソースSPは英・HMV盤である。その特徴は、ポロネーズ 第6番「英雄」(英・HMV盤)と同じ傾向がはっきり出ていて、当日の日・ビクター盤の方がよい。そして全体として復刻はかなりいい線までいっているが、やはりグレデンザ特有の芯の強いホーンの音は本物でないと無理である。それに復刻版は、針音がかなり強い。
源流の音を聴くことは大切である。これで英デコラの音とグレデンザの音を掴んだので、自宅での音楽再生には計り知れない指針が得られた。次次回くらいには、シューマンの「子供の情景」のコンサートもあろうが、「あらえびすSP名曲決定盤・第1集」の同曲は、当日の音に近い状態で鳴っていて大変楽しめるのは嬉しいことだ。グレデンザの音は、中高域が鋼のように強く比類のない美しさで鳴る。また、左手のアタック音がズーンと下に響くのは、あのF氏宅で聴いたTANNOYと同じ体験であった。自宅でアンプを通ると低域は若干ふくらんで、よりLPに近い音とはなるが、やはり電気的なものを通さない方がずっとよい。
http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av29.htm
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/473.html#c8