衆参同日選論:公明党が組織力の分散に危機感 !
=懸念に交じり容認論も !
ダブル選への識者の見解・詳報は ?
(headlines.yahoo.co.jp:2019 年5/23(木) 7:14より抜粋・転載)
時事通信: 夏の参院選に合わせて衆院解散・総選挙を行う「衆参同日選」の観測をめぐり、公明党が揺らいでいる。
支持母体の創価学会の負担が、増すことへの懸念が、公明党内には根強い。
一方、今後の政治日程を踏まえ、「消去法」(幹部)で、やむを得ないとする声も一部で上がっている。
衆参同日選が実施された場合、衆参の選挙区と比例代表で、計4枚の投票用紙に、全て違う3人の候補者名と政党名の記入が必要になる。公明党幹部は、「支持者は覚えられない」と指摘した。
衆参同日選は、議席増につながらない、との見方が公明党内の大勢だ。
衆参の各選挙区に、それぞれ人員配置が必要になるため、創価学会の組織力が、分散されることも、こうした見方を後押しする。投票率の上昇が予想されることも、公明党には、懸念材料だ。
ただ、参院選以降で、解散のタイミングは限られる。今年10月には、消費税率10%への引き上げが予定されるほか、皇位継承の儀式も控え、解散しにくい環境となる。
年が明ければ、夏の東京五輪・パラリンピックに向けた、準備が追い込み。景気浮揚効果を見込む五輪後は、反動による、景気後退の可能性も指摘される。
安倍晋三首相の自民党総裁としての任期は、2021年9月までである。公明党幹部は「われわれにとって、いつの衆院選がベストか、考えないといけない」と語る。
公明党関係者からは、「同日選があるかは、五分五分」との声が漏れる。
こうした状況を踏まえ、5月22日の自民、公明両党の幹事長、国対委員長会談では、自民党側が同日選へのスタンスを尋ねた。公明党の斉藤鉄夫幹事長は、「うちはぶれていない」と反対を強調した。
公明党内の思惑が交錯する中、創価学会は、同日、各地域の責任者を集めた、「方面長会議」を開催した。創価学会関係者は、参院選に向けた「定期的な会合」と説明するが、同日選を見据えた対応、との臆測も呼びそうだ。
(参考資料)
自公勝利のため、消費税増税延期を公言
して、衆参ダブル選に突き進む可能性が高い !
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2019/04/24より抜粋・転載)
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1)安倍首相は、消費税増税延期の判断を固めた可能性大だ !
安倍首相は、消費税増税延期の判断を固めた模様である。
2014年4月に、消費税率を5%から8%に引き上げた。
この増税に連動して日本経済は、2014年1月から2016年5月にかけて、景気後退に陥っている。
ところが、政府はこの景気後退を認定していない。
2)安倍首相は、統計不正等で、景気後退
を景気拡大と、偽造・ねつ造してきた !
「偽造、ねつ造、安倍晋三」と言われるが、景気後退を景気拡大と偽造・ねつ造してきた。
この点については、拙著『国家はいつも嘘をつく――日本国民を欺く9のペテン』(祥伝社新書)
https://amzn.to/2KtGR6k:にも詳述している。
日本経済は消費税増税で景気後退に陥ったのだ。
2019年10月に、消費税増税を強行実施すれば、今回はより深刻な不況に陥ると考えられる。
消費税を引き上げる前の現時点において、すでに景気後退の兆候が鮮明に表れているのだ。
3)安倍首相は、日本経済についても、根拠の乏しい楽観論を、
意図的に明示していた !
安倍内閣は、本年に移行するまでは、消費税増税実施について、ニュートラルな姿勢を示していた。
日本経済についても、根拠の乏しい楽観論を、意図的に明示していたと見られる。
しかし、経済統計の改ざん疑惑を指摘され始めたころから、スタンスが変化した。
それまで、安倍首相は経済政策運営について自画自賛の見解を示し続けた。
有効求人倍率が上がった、就職内定率が上がった、企業収益が増えた、株価が上がった、
などのフレーズを繰り返してきた。
4)経済成長率の低さ・実質賃金の減少等で、
アベノミクスが成功していない事は、明白だ !
しかし、経済運営のパフォーマンスを評価する二大尺度で、アベノミクスが成功していないことは明らかだった。経済成長率の実績が民主党政権時代よりも大幅に劣る。
前期比年率実質GDP成長率の単純平均値は1.2%で、民主党時代の1.7%を大幅に下回る。
もっとも重大であるのが実質賃金の減少だ。
第2次安倍内閣が発足してから一人当たり実質賃金が5%も減少した。
この批判が、安倍内閣にとってもっともこたえるものだった。
5)アベノミクスの成功宣伝のため、安倍内閣は、
統計数値の改ざんに突進した !
そこで、安倍内閣は、統計数値の改ざんに突き進んだ。
不正な手法で、2018年の一人当たり実質賃金伸び率をプラスに引き上げた。
しかし、不正な工作が明るみに出て、賃金増加を主張することが困難になった。
このまま消費税増税に突き進めば、日本経済は確実に崩落する。
衆議院任期は、2021年10月まであるが、逆に言えば、いまから2年半の間に必ず衆院総選挙がある。消費税増税を強行すれば、日本経済は崩落する。
6)2 年半の間に必ず衆院総選挙があり、
自公勝利のため、消費税増税の延期しかない !
そうなれば、衆院解散のタイミングを見出すことが、極めて困難になる。
増税によって、景気後退を招いた責任を、衆院総選挙で問われることになる。
結局、安倍首相の選択肢は、消費税増税の延期しかないことになる。
安倍首相は、消費税増税延期の方針を固め、その準備作業に着手したと見られる。
だからこそ、景気悪化情報がメディアによって積極的に流布されることになったのだ。
この場合、焦点は、衆院解散のタイミングである。
7)自公勝利のため、消費税増税延期を公言して、
衆参ダブル選に突き進む可能性が高い !
増税延期発表から時間を空けない時期が、衆院解散のタイミングということになる。
選挙へのプラス効果が、時間を空ければ、消えてしまうからだ。
参院選前に増税延期を発表して、夏から秋の臨時国会で、衆院解散を打つということもあり得ないわけではないが、2019年の立て込む重要日程を踏まえると、日程設定が、極めて窮屈になる。
このことから、衆参ダブル選に突き進む可能性が高いと見られる。
8)50 日以上の日程の幅はあるが、野党は、
衆参ダブル選を前提に、対応を急ぐ必要がある !
ダブル選が実施される日程は、国会会期の延長有無にも依存するが、6月30日から8月25日までの幅がある。最も早いケースでは、6月30日投開票、もっとも遅いケースでは、8月25日投開票となる。いずれにせよ、衆参ダブル選を前提に対応を急ぐ必要がある。財務省は消費税増税断行に向けて抵抗を拡大させている。
財務省は、OECDやIMFを利用して、日本の消費税増税を国際機関から発信させているが、これらの提言の発信源が、日本の財務省であることは、事情を知る者であれば誰でも分かる。
9)財務省は、OECD等を利用して、
消費税増税のための情報工作を展開してきている !
効果は極めて限定的だ。財務省は、消費税増税のための情報工作を展開してきているが、私の情報開示により、かなり知られるようになってきた。
財務省の情報工作活動は、「TPR(TaxのPR)」という名称で、マスメディア、御用学者、
御用経済人、御用コメンテーター、の活用が軸になる。この活動が、多くの場面で確認されている。
10 )財務省は、安倍首相が消費税増税延期
の判断を固めれば、太刀打ちはできない !
しかし、安倍首相が最終的に判断を固めれば、太刀打ちはできない。
財務省は、森友疑惑で安倍首相夫妻を最後まで擁護した。
安倍首相が、消費税増税延期に踏み切れば、森友疑惑の核心情報を、暴露する可能性はある。
安倍首相が消費税増税延期を決断し、財務省が森友核心情報を暴露すれば、これが日本の主権者にとって、もっとも利益の大きい結果をもたらすものになる。
11 )本来、財務省幹部は、森友疑惑の真実を情報開示するべきだ !
12 )輸出事業者は、輸出品の消費税分を国から還付されてきた !
13 )増税延期を支援するため、トランプ大統領
が、消費税増税反対を表明する可能性大だ !
14 )1989 年以降、法人税と所得税に対して
は、大減税が実施されてきている !
法人税、所得税も足並みを揃えて負担が強化されているなら、消費者もまだ堪えられるが、法人税と所得税に対しては大型減税が実施されてきているのだから、主権者は納得できない。
消費に充てる資金は「課税後所得」だ。汗水流して働いた収入から、所得税が徴収されている。
この「課税後」の可処分所得を使って消費をすると、消費金額の一定比率の金額を「消費税」として、さらに強制徴収される。完全な「二重課税」なのだ。
15 )所得税課税後の可処分所得の消費に課税される、
消費税は二重課税である !
消費税増税に突き進めば、消費の劇的な減退が発生して、深刻な消費税増税不況が発生する。
これは間違いないだろう。
安倍政治を終焉させようとする主権者と政治勢力は、一歩踏み込んで、消費税減税、消費税廃止の旗を掲げるべきだ。
その結束が、想定される衆参ダブル選の結果を左右することになる。