「国政に関する権能を有しない」現天皇に謝罪を求める議長発言は、日本国憲法を理解しない筋違いの発言です。また、「主犯の息子」だとしても現天皇に直接の戦争責任はなく、議長発言は安倍首相の韓国攻撃に新たな口実を与え、日韓関係を悪化させるだけです。
過去の侵略と植民地支配を反省せず、韓国に何か動きがあれば露骨な「排外的ナショナリズム」を煽る安倍首相の言動こそ、日韓の良好な関係を阻害している一番の原因です。安倍首相は現憲法を外国から押しつけられた「みっともない憲法」となじり、自民党の改憲案は「天皇の元首化」を主張しています。一方、現天皇は、「排外的ナショナリズム」を懸念し、天皇が元首だった時代の過ちを反省する発言を重ねてきました。その点、私は、現天皇の次の言葉から強い印象を受けたことを、今思い出しています。
「私自身としては、桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると続日本紀に記されていることに韓国とのゆかりを感じています」(2001年12月の記者会見)。
安倍首相が、自分の言葉で日本の過去の行為を謝罪しない限り、問題は解決しません。
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