安倍政権を揺るがす「データ改ざん」と「永田町のある火種」 衆参ダブル選説がますます濃厚に
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2019.01.19 歳川 隆雄 ジャーナリスト 「インサイドライン」編集長 現代ビジネス
「無風」のはずだった
1月28日、第198回通常国会が召集される。
昨年暮れ段階では、政府・与党の間で次期通常国会は「無風国会」との見方が支配的だった。ところが、年明け早々に厚生労働省の「毎月勤労統計」で不適切な調査が2004年以降ずっと行われていたことが白日の下にさらされて、国会召集を前にして安倍晋三政権は出鼻をくじかれた格好だ。
安倍首相にとって厚労省で起きた、ずさんな年金記録が発覚した「消えた年金問題」で第1次安倍政権が退陣に追い込まれた”嫌な思い出”があるだけに、「また厚労省かよ」と胸中複雑なものがあるに違いない。
たとえば雇用保険の失業給付は同省の職業安定局、労災保険の過少支給は労働基準局が所管であり、それぞれ統計のプロフェッショナルである各担当部局が不正・隠蔽を行っていたとすれば、深刻という言葉だけでは済まされない大問題である。
野党が厳しく斬り込めば
この統計は、1947年に制定された統計法(2009年に改正=新統計法)によって政府の「基幹統計」と位置付けられて各種の経済指標の算出に使われている。あえて言えば、「国家の中の国家の数値」と言っていいものだ。
その「統計の信頼が失われる事態」(15日の首相発言)ということは、国民の国家への信頼が揺らぎかねない重大事件である。と同時に、昨年の財務省理財局による公文書改ざん問題に比しても「半端ない国家的信用失墜事件」ということである。
雇用保険などの追加給付対象は約2000万人に及び、そのためにかかる費用が総額800億円に達する。その費用の大半を労働保険の特別会計から捻出するが、昨年末に閣議決定した2019年度予算案を一般会計の支出を含めて予算修正案として安倍政権は18日の定例閣議で決めた。
安倍首相は24日、スイスで開かれる世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に5年ぶりに出席し、基調演説を行う。その演説のコアは、「国境を越えたデータ流通を認める『データ流通圏』を提起し、モノやサービスに加えてデータで多国間の枠組みをつくり、世界経済に貢献する」(日本経済新聞17日付朝刊)というものだ。
「データ」と言っても、安倍首相がダボス会議で言及する「データ」と、今回の行政の根幹である統計に関わる「データ」とは異なるものではあるが、厚労省がルールをねじ曲げて作成したデータに基づく統計を根拠にした雇用・労災保険の給付を行っていたことは安倍首相の演説に水を差すことになりかねない。
来週中に国会閉会中の衆院厚生労働委員会の集中審議が開かれる。根本匠厚生労働相も出席するが、立憲民主党の長妻昭元厚労相らは不適切な統計調査が法令違反として政府を追及する構えである。
ここで野党がかなり斬り込めるようであれば、安倍政権は通常国会しょっぱなから厳しい局面に直面することになる。
水道民営化をめぐる「噂」
火種はその他にもある。昨年来、永田町では密かに取り沙汰されていた12月6日に成立した改正水道法による水道事業民営化に関わる疑惑である。
フランスの水メジャーのスエズ社とヴェオリア社が民営化後の日本市場への参入を目指している経緯は、ノンフィクション作家の森功氏の鋭いレポート(『週刊ポスト』連載中)で言及されている。
同誌では触れられていないが、フランスの水メジャーの日本進出の伏線として、実は麻生太郎副総理・財務相のフランス人娘婿が飲料水最大手のサントリーに入社していたことと無関係ではないとの指摘があるのだ。
事の真偽は別にして、同法案の強行採決・成立も麻生氏への忖度だったのではないかというのである。
それはともかく、27日の山梨県知事選は自民党が二階俊博幹事長主導で同派の長崎幸太郎元衆院議員を擁立、現職の後藤斎氏に挑戦したが敗色濃厚である。同知事選に敗北すれば、今春の統一地方選で予定される10道県知事選のうちで福井、島根、徳島、福岡県知事選が保守分裂の様相を帯びているだけに、大きなダメージとなることは必至だ。
そうでなくても参院選挙区(1人区)の大幅議席減が確実視されていることから、7月の参院選に衆院選をぶつける衆参同日選説が現実味を増してきている。現時点で同日選説の見立ては永田町で少数派だが、筆者は6割以上の確率で衆参ダブル選挙という見通しを持っている。
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— 🏕インドア派キャンパー 📣ⒻⒸⓀⓁⒹⓅ🔥 (@I_hate_camp) 2019年1月19日
"フランスの水メジャーの日本進出の伏線として、実は麻生太郎副総理・財務相のフランス人娘婿が飲料水最大手のサントリーに入社していたことと無関係ではないとの指摘があるのだ"
【衆参同日選挙か?】
— まだまだ青二才@OHAY (@mada_ao2sai) 2019年1月19日
自民党の岸田政調会長は17日のTV出演で”同一選挙の兆候はない”と語ったが・・・火種はあるようで。
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— エイユー8379 (@AU_8379) 2019年1月19日
野党が切り込めば、など他力本願で何をヌルイこと言ってるの?メディアも糾弾するとこでしょう?公文書の改竄も究明できずなポンコツ集団。ダブル選挙とか何を寝言言うてるん?迷惑、総辞職でしょ!
— さくら 楓 (@111bpm) 2019年1月19日
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— 遠藤 翠 (@shakazen2011) 2019年1月19日
★トランプさんが欠席するダボス会議に参加して、「国境を越えたデータ流通を認める」演説する安倍さんはグローバリストの本性を現した。どうやら居直ったかな。選挙では変えられないから外圧頼みな日本なのさ〜。
これは怪しげなモリカケ疑惑より遥かに深刻な問題だが、2004年から続いてたとなると、政局として野党がどれだけ追及効果を上げられるか? 麻生のもヤバいね。ほんとは切りたいけど出来ないよね。
— 特別期間 (@periodoespecial) 2019年1月19日
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『現在進行形の』歴史修正主義者たちが中央政府行政を運営しておるんやでー
— シン(・∀・)デレラ (@noche_y_calima) 2019年1月19日
数字と言葉で捏造隠蔽改竄しているんやでー
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