食品中の放射性セシウム検査のまとめ(1月11日発表)―群馬のワカサギは44(Bq/kg)、福島はND―
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2019/01/15(火) 19:50:07 めげ猫「タマ」の日記
食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。1月11日に2018年8月31日までの食品中の放射性セシウムの検査結果が133日遅れで発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き先回に続き今回もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(4)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
@検査数819件
A平均は、1キログラム当たり1ベクレル、最大44ベクレル(群馬県産ワカサギ)。
今週は基準超はありませんでしたが、発表からは
・群馬のワカサギは44(Bq/kg)、福島はND
・イチゴの日、汚染の酷い主要産地を検査せずに検査で「安全」を主張する福島県
・上昇する福島県猪苗代町のイワナのセシウム含有量
などの特徴が読み取れ福島産は安全とは言えません。
1.群馬のワカサギは44(Bq/kg)、福島はND
地図で見ると福島第一原発から南西方向に羽鳥湖(福島県)があり、その先に赤城大沼(群馬県)があります。以下に位置を示します。
羽鳥湖に比べ福島第一原発から離れている赤城大沼
※(7)の数値データを元に(8)に示す手法で1月1日時点に換算
図―1 羽鳥湖と赤城大沼
どちらもワカサギ釣りが楽しめます(9)(10)。群馬県赤城大沼のワカサギから1キログラム当たり44ベクレルのセシウムが見つかったと発表がありました(11)。福島県羽鳥湖のワカサギが気になります。以下に検査結果を示します。
※1(1)を集計
※2 日付けは捕獲日
※3 NDは検出限界未満を示す。
※4 凡例中、赤城大沼の後のA〜Fは検査を実施した機関で分けており
A:海洋生物環境研究所
B:群馬県農業技術センター
C:いであ(株)
D:日本分析センター
E:(株)総合水産研究所
F:九州環境管理協会
である。
※5 福島県の検査は全てを福島県農業総合センターで実施
図―2 群馬県赤城大沼と福島県羽鳥湖のワカサギ検査結果
図に示す様に福島県羽鳥湖のワカサギは従前の発表を見ると検出限界未満(ND)でした(12)。
図―1示す様に赤城大沼は羽鳥湖に比べ、福島第一から遠くにあり、周囲の汚染もマシです。でも、ワカサギのセシウム含有量は赤城大沼が高くなっています。図―2に示す様に、赤城大沼は複数の検査機関が実施していますが、ほぼ同じ曲線上に並んでいます。複数の検査機関で同じ値が出ているので、検査は正しいと証明できます。一方で、福島県羽鳥湖のワカサギを検査は福島県農業総合センターのみで実施しています。ワカサギに限らず福島産農水産物の出荷前検査は全てがここが実施しています(1)。シログチ、スズキ、ブリでは隣県の検査ではセシウムが見つかるのに、福島県が実施する福島産の検査ではセシウムが見つからないことは既に記事にした通りです(13)(14)(4)。福島県農業総合センターは福島県農林水産部に属しており(15)、検査機関としての中立性に疑問があります。
福島産は他よりも低くでる検査で「安全」とされ、出荷されます。
2.イチゴの日、汚染の酷い主要産地を検査せずに検査で「安全」を主張する福島県
1月15日はイチゴの日です(16)。福島でもイチゴ狩りがはじまりました(17)。福島はイチゴの季節です。でも、図―1に示す様に、福島では国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(18)を超えた地域が広がっています。事故から7年10ヶ月以上が過ぎましたが福島は汚染されています。食べて大丈夫か不安です。これについて、福島県は福島産イチゴの「安全」を検査で確認したと主張しています(19)。以下に福島産イチゴの検査状況を示します。
伊達市・福島市産イチゴを検査していない福島県
※1(7)の数値データを元に(8)に示す手法で1月1日時点に換算
※2 旧避難区域は(20)による
※3 ●1個がイチゴの検査1件を示し(21)による。
図―3 福島県のイチゴ検査状況
福島県伊達市は福島1位の福島市は3位のイチゴの産地です(22)(23)。図に示す様に両市は、避難区域が設定された場所を除けば、福島県内でも汚染が酷い場所です。特に伊達市は旧避難区域に隣接し、同市内には特定避難勧奨地点が設定されました(20)。一方で、図に示す様に福島県は両市のイチゴを検査していません。
福島県は汚染が酷い主要産地を検査せずに、検査で安全を確認したと主張しています。福島産は汚染が酷い主要産地を避けた検査で「安全」され出荷されます。
3.上昇する福島県猪苗代町のイワナのセシウム含有量
以下に福島県猪苗代町産イワナののセシウムの検査結果を示します。
上昇する福島県猪苗代町産イワナのセシウム
※1(1)をて集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは捕獲日
図―4 以下に福島県猪苗代町産イワナの検査結果
図に示す様に上昇傾向を示しています。
福島産は一度下がっても再び上昇することがあります。過去の検査結果は「安全」であったとしても、今は分かりません。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
・133日遅れで発表される検査結果
・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
・検査されていなくても検査で安全とされる福島産
・セシウム含有量が上昇する事がある福島産
(=^・^=)は不安なので
「買わない」「食べない」「出かけない」の「福島3原則」
を決めています。でも、これって(=^・^=)だけでは無いようです
福島県伊達市の直売所では、地元のコシヒカリを使った七草粥を振る舞まったそうです(24)。同市当たりのお米はモチモチしたねばりと特有の歯切れの良さに加えて、噛めばかむほど出てくる、お米本来の甘みが特徴だそうです(25)。福島県は福島産米は「安全」だと主張しています(26)。でも、福島県伊達市のスーパーのチラシには福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県伊達市のスーパーのチラシ
※(27)を引用
図―5 福島産米が無い福島県伊達市のスーパーのチラシ
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2774.html
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第1099報)
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(1月10日発表)―岩手県産ブリからセシウム、福島産は145件連続(ND)―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日〜11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(8)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(9)☆羽鳥湖の釣り情報(WAKASAGI PRESS)MAP
(10)赤城大沼ワカサギ釣り情報、わかさぎ釣り釣果〜氷上穴釣り・ボート〜
(11)(3)中の「1 自治体の検査結果⇒検査結果(PDF:688KB)中のNo1977」
(12)食品中の放射性物質の検査結果について(第1094報)⇒2 緊急時モニタリング又は福島県の検査結果⇒検査結果(PDF:149KB)⇒No221
(13)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(1月8日発表)―宮城県産シログチからセシウム、福島産は228件連続(ND)―
(14)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(1月9日発表)―茨城県産スズキからセシウム、福島産は75件連続(ND)―
(15)農林水産部 - 福島県ホームページ
(16)いちごの日<丸果石川中央青果>
(17)いちご狩り2019 ? 一般社団法人福島市観光コンベンション協会公式ページ
(18)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(19)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(20)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(21)品目から探す | 福島県農林水産物・加工食品モニタリング情報を「野菜⇒あ行⇒い⇒イチゴ、イチゴ(施設)で検索
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