この記事の書き手は年配の方でしょうか。
(対外) 戦争の心配はありません。
100年前と今とでは、歴史的状況・文脈が全く異なっています。
植民地が存在した時代と、「旧植民地」地域の住民が「豊かな先進国に入れてくれ!」と叫んでいる時代は、同じではありません。
そして世界の資本家は、「(低賃金の) 移民さん、いらっしゃい!」と呼びかけています。
戦争があるとすれば、国家間ではなく、各国内の「内戦」です。
現在の世界情勢の焦点は、一方の「ナショナリズム」(国境と国民文化社会の維持派) 対、他方の「グローバリズム」(国境のない単一世界をめざす新自由主義派) です。
今、グローバリズムに対する反動が来ていて、それに対抗するためのナショナリズムが高まっているようです。東欧ロシアではキリスト教熱も高まっているようです。
しかしそれは「グローバリズムによって自国の文化を破壊されかけた人々」の単なる自己防衛的な反応です。
マクロンは「新自由主義=グローバリズム」の側の人間ですから、ナショナリズムを批判しているだけです。マクロン自身に「思想性」はありません。この男はメルケルと同様、単なる新自由主義グローバリズムの「代理人=口上役」です。(背後にいるのは、欧州の財界と金融界。) 国内的にも「作られた人気」は持たなくなっており、次の大統領選挙までに賞味期限切れとなるでしょう。
フランス(政府) は日産を手放そうとはしないでしょう。何しろ、フランス政府は国家予算のためにも「収益源」を欲しがっており、日産株の配当は貴重な財源なのです。株の配当さえ出せば、無理な要求はしてこないでしょう。ただし、フランスがこの分野に「意欲/色気」を出せば、話はこじれるでしう。
フランスに新産業創出力はありません。軍需産業・武器輸出と原発産業を除けば、フランスの輸出品は高級ブランド品くらいになっています。(医薬品もありますが、どの程度のものか、調べていないのでわかりません。)
警戒すべきは、やはり新自由主義グローバリストの策動、特に「国連」の動きです。
「the UN Migrant Compact」又は「the Global Compact for Migration」で検索してみて下さい。
国連は、世界中で移住/移民を促進しようとしているようです。これが強制的に実行されると世界中が大混乱に陥ります。
(早い話、発展途上国の独自の開発/発展は「放棄」したものと見られます。)
簡単に言えば、世界中の貧しい人々は先進国に移住しろ、自由に移住させろ、という方針です。
この国連Compact に対しては、すでに東欧を中心に、幾つかの国が「明確な拒否」を表明しています。
来年5月に、欧州議会選挙があります。それがグローバリストとナショナリストの「戦場」になります。
欧州諸国のナショナリスト(EU懐疑派) は、互いに連携して、EU議会の中での多数派形成を目指しています。
つまり、対立軸は個々の国家間にはありません。個々の国家の中に、国民国家の枠(国境も) を守りたいという人々と、国家を廃して国民不在の「弱肉強食」「新自由主義」体制地域を作りたいという人々との対立があります。
つまり戦争があるとすれば、個々の国家内の「内戦」です。
マクロンは「新自由主義/グローバリズム派」なので「ナショナリズム」を批判します。
東欧諸国と、プーチンのロシア、トランプは、「国境を守りたい」ナショナリズム派です。
CNN を始めとする世界の主要メディアは「国境を破壊したい」グローバリズム派です。
国連の Compact 派や貧困国も、グローバリスト派(「先進国に移民させて!」派) です。