東電元副社長、津波試算「信頼性ないと思った」 と、その結果大原発事故を招いた甘すぎる認識の誤りの責任を認めず(かいけつニュース速報)
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東電元副社長、津波試算「信頼性ないと思った」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36528460W8A011C1CC0000/?nf=1
2018/10/16 11:05 (2018/10/16 12:58更新)
福島第1原子力発電所事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東京電力旧経営陣3人の公判が16日、東京地裁(永渕健一裁判長)であり、被告人質問が始まった。争点は巨大津波の襲来を予見し、有効な対策を取ることができたかどうか。事故前の社内での津波対策の検討状況などについて、詳細がどこまで明らかになるか注目される。
この日、証言台に立ったのは、武藤栄元副社長(68)。冒頭、弁護側から事故への思いを問われ、「亡くなった方や遺族、けがをした方、古里をなくした方、長期避難した方に言葉で表せない迷惑をかけた。誠に申し訳ない」と謝罪した。
福島県沖を含む太平洋沖の日本海溝沿いで巨大地震が発生し得るとした政府機関の「長期評価」(2002年公表)について、武藤氏は原子力・立地本部副本部長だった08年6月の会議で「初めて知った」と証言。
最大15.7メートルの津波が襲来するとの試算結果の報告を受けたが「長期評価は信頼性がないと思った。曖昧で、直ちに(津波対策の)設計に取り込むことはできないと感じた」と強調し、津波対策を進める根拠とするには無理があったとの認識を示した。
ほかに強制起訴されているのは、勝俣恒久元会長(78)と武黒一郎元副社長(72)。3人はいずれも初公判で「事故を予見することは不可能だった」と無罪を主張している。
これまでの証人尋問での証言や検察官役の指定弁護士の冒頭陳述などによると、08年6月に巨大津波の試算結果を報告された武藤氏はいったん、防潮堤設置の許認可手続きなどについて検討するよう指示したが、翌月に「当面は従来の評価基準で津波対策を検討する」などと方針を示し、具体的な対策実施を見送ったとされる。
被告人質問は16、17日に武藤氏、19日に武黒氏、30日に勝俣氏への質問を予定。起訴状によると、3人は津波による重大事故を予見しながら原発の運転を続け、事故で長期間の避難を余儀なくされた入院患者らを死傷させたとされる。