米利上げ回数の予想が後退、「来年末までに3回」に疑問符ー株安で
Stephen Spratt
2018年10月11日 19:15 JST
来年末までに3回目の利上げの確率は80%前後に
今年12月の利上げ確率は81%から74%に低下
世界的な株安の中で、トレーダーらは連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げ回数予想を後退させた。
短期金融市場が完全に織り込む来年末までの利上げ回数は2回となり、3回目の確率は80%前後と見なされている。9日には3回以上の利上げが完全に織り込まれていた。今年12月の利上げ確率は81%から74%に低下した。
米当局は2015年12月以降、8回の利上げをしている。ナスダック100種株価指数は10日に4%余り下落し、過去7年間で最悪の下げとなった。11日のアジア株も下落した。
Shaved, Not Cut
Market trim Fed rate expectations as stock slides prompts pause for thought
原題:Money Markets Cut Bets on Pace of Fed Tightening Amid Stock Rout(抜粋)
世界の債券が値上がり、株安で「全面的な安全資産への逃避」モード
John Ainger
2018年10月11日 18:22 JST
11日の金融市場では世界的に債券が買われた。前日に2月以来の大幅下落となった米国株にアジア株が追随、安全資産への逃避で欧州債が債券の上げを主導している。
ドイツとオーストリアの国債が大きく上昇。2月に米国債利回りが上昇し、条件反射的に株が売られた当時をほうふつとさせる。今回は米中貿易戦争が株安要因に加わっている。
INGグループの上級金利ストラテジスト、マルティン・ファンフリート氏は 「いつか来た道という感じがする。全面的な安全資産への逃避モードの中で、米国とドイツの国債利回りが急低下している」と話した。
ロンドン時間午前7時38分(日本時間午後3時38分)時点で、ドイツ10年債と英国債の利回りはそれぞれ5ベーシスポイント(bp)低下し0.50%と1.68%。日本の10年債利回りは1bp低下の0.15%。10年物米国債利回りも1bp低下の3.16%となった。
原題:Global Bonds Rally After Stocks Slide in February ‘Deja Vu’(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-11/PGFFGZ6TTDS301?srnd=cojp-v2