食品中の放射性セシウム検査のまとめ(9月13日発表分)―検査結果発表は55日遅れ―
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2018/09/14(金) 19:42:59 めげ猫「タマ」の日記
食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。7月20日までの食品中の放射性セシウムの検査結果が9月13日に55日遅れでやっと発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先回に続き今回もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(4)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
@検査数640件
A平均は、1キログラム当たり0.4ベクレル、最大29ベクレル(福島産イワナ)。
今週は基準超はありませんでしたが、今週の発表からは
・検査結果の発表は55日後
・宮城産マダイからセシウム、福島産は71件連続ND
・上昇する福島県須賀川市産イワナ
・今年も検査されていない福島県須賀川市の露地栽培キュウリ
などの特徴が読み取れ福島産は安全とは言えません。
1.宮城産マダイからセシウム、福島産は71件連続ND
宮城県産マダイからセシウムが見つかったと発表がありました(7)。以下に検査結果をしまします。
※1(1)(2)を集計
※2 日付けは捕獲日
※3 NDは検出限界未満(みつからな事)を示す
図―1 マダイの検査結果
図に示す通り宮城県だけでなく、岩手、茨城、千葉県産からもセシウムが見つかっています。でも、福島県が検査した福島産マダイからは見つかっていません。厚生労働省(1)や福島県の発表(2)をを数えると71件連続で検出限界未満(ND)です。海は繋がっており、汚染源は福島にあるのにおかしな話です。
厚生労働省の発表(1)を見ると、マダイに限らず福島産の農水産物の出荷前検査は全てを福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(8)が実施しています。中立性に疑問があります。福島産は他よりも低く出る検査で「安全」とされ出荷されます。
2.上昇する福島県須賀川市産イワナ
福島県須賀川市は福島県中部にある市です。同市は夏秋きゅうりの収穫量日本一です(9)。以下に位置を示します。
※1(10)の数値データを元に(11)に示す手法で8月1日時点に換算
※2 旧避難区域は(12)による
図−2 本記事で取り上げる地域
以下に須賀川市産イワナの検査結果を示します。
※1(1)(2)を集計
※2 日付けは捕獲日
※3 NDは検出限界未満(みつからな事)を示す
図―3 須賀川市産イワナの検査結果
図に示す様に、上昇しています。
福島産はセシウム濃度が上昇することがあります。
3.今年も検査されていない福島県須賀川市の露地栽培キュウリ
福島を代表する野菜にキュウリがあります。須賀川市、伊達市、二本松市等が主要な産地です(13)。図―3に示す様に 国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(14)地域が広がっています。
以下に福島のキュウリ産地(須賀川市、伊達市、二本松市)の各年8月から翌年7月までの1年間の葬式(死者)数の推移を示します。
※1(15)を各年8月から翌年7月までの1年間を集計
※2 震災犠牲者は(16)により、死者・行方不明者を含み、関連死を含まず
図―4 福島・キュウリの主要産地の各年8月から翌年7月までの1年間の葬式数
図に示す様に事故後に急に増え、今も戻っていません。数値を記載すると
事故前(2009年8月〜10年7月) 1,479人
近々1年(2017年8月〜18年7月)1,675人
で13.3%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら0.05%でした。以下に計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果
※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(17)による。
福島県にあるひらた中央病院は、福島産米や野菜について避けるか否かのアンケート結果を発表しています。以下に示します。
表ー2 福島産を許容すかのアンケート結果
※ (18)を集計
表に示すように地域差があります。主要なキュウリ産地ではない相馬市・南相馬市では715人中530人が福島産野菜を避けています。当然、福島産キュウリも避けられているはずです。以下に相馬市・南相馬市の各年8月から翌年7月までの1年間の葬式(死者)数の推移を示します。
※1(15)を各年8月から翌年7月までの1年間を集計
※2 震災犠牲者は(16)により、死者・行方不明者を含み、関連死を含まず
図―5 相馬市・南相馬市の各年8月から翌年7月までの1年間の葬式数
図に示す様に震災犠牲者を除けば、事故後も殆ど増えていません。数値を記載すると
事故前(2009年8月〜10年7月) 1,314人
近々1年(2017年8月〜18年7月)1,314人
で、変わっていません。
福島産キュウリは汚染され、葬式が増えた地で作られています。一方で、キュウリの主要な産地でなく、キュウリ等の福島産野菜を避けてる相馬市・南相馬市では葬式は増えていません。
既に記載の通り福島県須賀川市は日本最大の夏秋キュウリの産地です。図―3に示す様に同市産ヤマメのセシウム含有量が増えています。確り検査して欲しいと思います。同市のキュウリ栽培は「露地栽培」が主力です(9)。そこで、施設栽培を除く須賀川市産キュウリの検査結果を調べてみました。
※(19)を引用
図―6 福島県須賀川市産キュウリ(施設栽培を除く)の検査結果
図に示す通り検査結果が出て来ません。厚生労働省の発表(1)を追いかけると2015年8月を最後に検査結果がありません。
福島県須賀川市は福島県須賀川市は日本最大の夏秋キュウリの産地です。主力の「露地栽培」キュウリは3年以上、検査されていません。それでも福島県は福島産キュウリは検査で「安全」を確認したと主張しています(20)。
福島産は汚染されている最大産地を検査せずに、「安全」とされ出荷されます。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
・55日後に発表される検査結果
・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
・セシウム濃度が上昇する事がある福島産
・検査されていなくても検査で安全とされる福島産
福島の皆様は不安だと思います。
9月ですが、福島は今もキュウリの季節です。TOKIOの皆様の「うまい」とのCMも流れました(21)。福島県は福島産キュウリは「安全」だと主張しています(20)。福島県福島市のスーパーのチラシには福島産キュウリはありません。
※(22)を引用
図―7 福島産キュウリが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県福島市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2649.html
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
食品中の放射性物質の検査結果について(第1093報)(東京電力福島原子力発電所事故関連)
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月8日発表分)―検査結果発表は27日遅れ―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)(3)中の「1 自治体の検査結果⇒検査結果(PDF:844KB)⇒No4401」
(8)農林水産部 - 福島県ホームページ
(9)福島県 すかがわ岩瀬農業協同組合 (きゅうり)〜「パリッと新鮮でおいしい 岩瀬きゅうり」〜 月報 野菜情報−産地紹介−2010年9月
(10)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日〜11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(11)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(12)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(13)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(14)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(15)福島県の推計人口(平成30年8月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(16)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(月1回更新) - 福島県ホームページ
(17)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(18)研究報告|ひらた中央病院 | 医療法人 誠励会 | 福島県 医療 介護 リハビリ(19)品目から探す | 福島県農林水産物・加工食品モニタリング情報を「野菜⇒か行⇒キ⇒キュウリ」で検索
(20)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(21)ふくしまプライド。
(22)イトーヨーカドー 福島店