食品中の放射性セシウム検査のまとめ(7月2回目)―食品中の放射性セシウムの検査結果が21日遅れで発表―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2594.html
2018/07/22 めげ猫「タマ」の日記
食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。6月29日までの食品中の放射性セシウムの検査結果が7月20日に21日遅れでやっと発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先回に続き今回もしっかりセシウム汚染食品が見つかっています(4)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
@検査数977件中2件の基準超え
A平均は、1キログラム当たり2.5ベクレル、最大130ベクレル(宮城県産イノシシ)。
※1 牛肉を除く
※2 単位については(5)を参照
図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2018年2月1週)
色分けは以下の通りです。
赤マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
橙出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄基準値超えの食品が見つかった県
福島産からは基準超はありませんでしたが
・宮城産クロダイがらセシウム、福島県産は30件連続ND
・福島県はピーマンの「安全宣言」、汚染が酷い主産地は検査していません。
・上昇する福島県飯舘村産ブロッコリーのセシウム
などの特徴が今週の発表から読み取れ安全とは言えません。
1.宮城産クロダイがらセシウム、福島県産は30件連続ND
宮城県産クロダイからセシウムが見つかったと発表がありました(7)。以下に検査結果を示します。
※1(1)を集計
※2 日付けは捕獲日
※3 NDは検出限界未満(みつからな事)を示す
※4()内は検査先
図―2 クロダイの検査結果
図に示す通り宮城産だけでなく、茨城産からも見つかっています。でも、福島県が検査した福島産クロダイからは見つかっていません。厚生労働省の発表を数えると(1)、少なくとも30件連続で検出限界未満(ND)です。隣県で見つかるのに汚染源がある福島で見つかりません。海が繋がっているのに、おかしな話です。クロダイ等の福島産農水産物の検査は厚生労働省の発表(1)をみると、福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(8)です。中立性に疑問があります。福島産は他より低く出る検査で「安全」とされ出荷されます。
2.福島県はピーマンの「安全宣言」、汚染が酷い主産地は検査していません。
福島を代表する夏野菜にピーマンがあります(9)。7月に入りシーズンです(10)。福島県は福島産ピーマンの「安全」を検査で確認した旨を発表しました(12)。「安全」宣言です。
※(12)を引用
図―3 ピーマンの「安全」を検査で確認したとする福島県
以下に福島県内の生産量を示します。
※(13)を集計
図―4 福島県のピーマン生産量
図に示す通り田村市、三春町、二本松市が主要な産地です。以下に位置を示します。
※1(14)の数値データを元に(15)に示す手法で7月1日時点に換算
※2 旧避難区域は(16)による
※3 ●はピーマン検査1回を示し(17)による。
図−5 福島のピーマン産地と検査状況
図に示す様に福島のピーマン産地は国が除染が必要な毎時0.23マイクロシーベルトを超えた地域(17)が広がっています。福島のピーマンは汚染された土地で作られています。確り検査して欲しいと思います。図で●はピーマン検査1回を示します。図に示す様に主要な産地の田村市、三春町、二本松市の検査がありません。
福島産は汚染されている主要な産地の避けた検査で「安全」とされ、出荷されます。
3.上昇する福島県飯舘村産ブロッコリーのセシウム
福島県飯舘村は2017年3月31日に避難指示が解除されました(16)。それ以降の同村産ブロッコリーの検査結果を示します。
※1(1)を集計
※2 日付けは捕獲日
※3 NDは検出限界未満(みつからな事)を示す
図―6 福島県飯舘村産ブロッコリーの検査結果
突然の上昇です。福島産はセシウムが上昇する事があります。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
・21日間も発表されない検査結果
・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
・汚染された主要な産地を避けた検査で「安全」とされる福島産
・セシウム濃度が上昇する事がある福島産
これでは福島の皆様は不安だと思います。
福島を代表する果物にモモがあります。福島県福島市等が主要な産地です(19)。出荷の最盛期を迎えました(20)。福島市のモモはは糖度が高く濃厚な味わいだそうです(21)。福島県は福島産モモは「安全」だと主張しています(11)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシに福島産モモはありません。
※(22)を引用
図―7 福島産モモが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県福島市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2594.html
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第1090報)(東京電力福島原子力発電所事故関連)
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(7月1回)―セシウム汚染食品が市場流出、83日間発表しません―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)(6)中の「1 自治体の検査結果⇒検査結果(PDF:646KB)中のNo2846、No2847」
(8)農林水産部 - 福島県ホームページ
(9)夏 | ふくしまの野菜 | JA全農福島
(10)福島県の旬(出回り時期) 野菜編
(11)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(12)(11)中のやさい編 [PDFファイル/179KB]
(13)作物統計調査>市町村別データ>平成19年産市町村別データ>年次>2007年中の「6-3 野菜(果菜類) 」⇒「 福島県 Excel」
(14)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日〜11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(15)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(16)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(17)品目から探す | 福島県農林水産物・加工食品モニタリング情報⇒野菜⇒は行⇒ひ⇒ピーマン、ピーマン(施設)で検索
(18)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(19)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(20)トピックス | JAふくしま未来
(21)フルーツを食す《福島のサクランボ・桃・梨・ブドウ・りんご》 - 福島市
(22)イトーヨーカドー 福島店