米英の支援を受けたサウジ軍がイエメンのフーシ派支配地域に対して飢餓攻勢
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2018.06.15 櫻井ジャーナル
アメリカとイギリスに支援されたサウジアラビア軍とアラブ首長国軍が紅海に面した港湾都市のフーダイダーを攻撃している。この港はフーシ派(アンサール・アラー)の支配する地域へ物資を運び込む重要な場所で、ここが破壊されると住民1800万人が飢餓状態に陥る可能性が高い。この軍事作戦はアメリカのマイク・ポンピオ国務長官の承認を受けて始められたものだ。
2016年10月12日にアメリカ海軍のミサイル駆逐艦ニッツェは紅海に面した場所に設置されていたフーシ派のレーダー施設を巡航ミサイルで破壊した。駆逐艦メーソンの近くにミサイルが撃ち込まれたことに対する報復だとしていたが、その翌日、アメリカ軍のスポークスパーソンのピーター・クックは誰がミサイルを発射したのかは不明だと発言している。誰が撃ってきたのか不明だが、サウジアラビアと戦っているフーシ派をとりあえず攻撃したというわけだ。フーシ派はアメリカの艦船に対する攻撃を否定している。
フーシ派は2004年に武装蜂起しているが、その理由は03年にアメリカ主導軍がイラクを嘘の理由で先制攻撃したことにある。その攻撃に抗議する目的でフーシ派のメンバーがモスクで反アメリカ、反イスラエルを唱和するようになり、それを政府は弾圧、サヌアで800名程度が逮捕されたとされている。これが切っ掛けで戦闘は始まり、2010年まで続く。
その途中、2009年にサウジアラビアはフーシ派を叩くためにイエメンへ空軍と特殊部隊を派遣。その年にイエメンでは「アラビア半島のアル・カイダ(AQAP)」が創設されてフーシ派と戦い始めたが、AQAPは劣勢。そこでサウジアラビアが軍事介入したと見られている。何度も書いていることだが、アル・カイダとは、ロビン・クック元英外相が指摘しているように、CIAから軍事訓練を受けた「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイル。つまりジハード傭兵の登録リストだ。