4年で子どもが半減の避難指示解除の川俣町山木屋、学校再開も効果無し
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2018/05/03(木) 19:48:25 めげ猫「タマ」の日記
昨年(2017年)3月31日に避難指示が解除され(1)、今年4月に学校が再開した福島県川俣町山木屋(2)の15歳以下の子どもの人数を見たら
2014年4月 114人
2018年4月 59人
で4年で半減しています。学校再開も効果がないようです。
福島県川俣町は阿武隈高地の北部に位置する山村です。福島事故で放射能が「うつり」町は汚染されました。
※1(3)のデータを元に(4)に示す手法で5月1日に換算
※2 避難区域は(5)による。
図―1 福島県川俣町
図に示す通り国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(6)地域が広がっています。事故から7年以上が経過しましたが川俣町は今も汚染されたままです。
以下に各年度(4月から翌年3月までの1年間)の福島県川俣町の赤ちゃんの誕生数を示します。
※(7)を集計
図―2 福島県川俣町の赤ちゃん誕生数
図に示す通り事故後は女の子が多く生まれています。事故後の5年間(2011年3月〜16年2月)を集計すると
男の子 141人
女の子 182人
で女の子が多く生まれています。偶然に起こる確率を(=^・^=)なりに計算すると統計的に差があるとされる5%(8)を下回る2.3%でした。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果
※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(9)による。
通常は男の子が多く生まれるので(10)異常な事態です。福島の女性はお隣の宮城や茨城に比べても大変に綺麗です。
※(11)を引用
図−3 福島県川俣町の綺麗な女性
でも喜んでばかりはいられないようです。放射性影響研究所は広島や長崎で遺伝的な影響が無かった根拠の一つに生まれて来る赤ちゃんの男女比(出生性比)に異常がなかったことをあげています(12)。さらには福島事故で設定された避難区域の全てないし大部分が「計画的避難区域」だったのは川俣町の他に飯舘村、葛尾村がありますが、どちらも川俣町と同じように事故後に女の子が多く生まれています(13)。広島や長崎で起きて無い事が福島では起きているようです。
以下に2016年11月から1年間のセシウム飛散量を示します。
※(14)に示すデータと手法で計算
図―4 福島県川俣町のセシウム飛散量(2016年11月から1年間)
図に示す様に事故7年目もほぼ全域でセシウムが飛んで来ています。
川俣町全体で見ると若い女性の川俣町離れが進んでいます。5年前の2013年4月には川俣町には15〜19歳の女性が342人いました。5年を経た2018年4月には彼女達は20〜24歳になりましたが、この年代の女性は142人です。2013年当時10代後半だった女性の約6割がこの5年間で町を去って行きました。図−3に示す様に福島県川俣町の女性も他の福島の女性と同様に綺麗です。何処へ行っても歓迎されます。敢て、汚染され放射能が降り注ぐ川俣町に留まる必要はありません。
20代前半で若い女性が出て行けば20代後半の女性が減って行きます。以下に福島県川俣町の20代後半の人口を示します。
※(7)を集計
図―5 福島県川俣町の20代後半人口
図に示す様に女性を中心にどんどん減っています。女性の人数を記載すると
事故直前(2011年3月1日)323人
先月(2018年4月1日) 166人
で、事故後7年でほぼ半減しています。福島の平均初婚年齢は20代後半です(15)。この世代の女性は人生のパトーナーを見つけ、ママになる世代です。でも川俣町ではママになるべき女性がいなくなっています。当然ながら赤ちゃんも生まれなくなります。川俣町の赤ちゃん誕生数は図―2より
事故前(2010年度) 101人
前年度(2017年度) 51人
で半減しています。やがてママになる女性がいなくなり、子どもが生まれなくなります。
それでも安倍出戻り内閣は「安全」であるとして昨年(2017年)3月31日に川俣町山木屋の避難指示を解除しました(1)(5)。
以下に川俣町山木屋の帰還者・避難者数を示します。
※(16)を集計
図―6 川俣町山木屋の帰還・避難者数
図に示しように帰還は進んでいません。避難指示解除から1年以上が過ぎた2018年5月1日時点で対象1,088人中で帰還は339人で(17)約3割です。
今年の4月に山木屋小中学校が再開しました(2)。以下に15歳未満の子ども(多分全員が避難中(18))人数を示します。
※(16)を集計
図―7 川俣町山木屋の15歳未満の人口(含む避難者)
図に示す通りどんどん減っています。数値を記載すると
2014年4月 114人
2018年4月 59人
で4年で半減しています。学校再開も効果がないようです。
避難指示解除や学校再開で親御さんは、山木屋に戻るか、避難先に定住し新たな生活をスタートするか選択を迫られたと思います。多くの親御さんは山木屋に決別し、避難先での新たな一歩を選択しました。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
福島に残られた方も不安だと思います。
福島を代表する野菜にキュウリがあります。須賀川市等が主要な産地です(19)。同市では今年もキュウリを使った名物メニュー「須賀川かっぱ麺」の今期の販売が始まりました(20)。福島はキュウリの季節です。同市辺りのキュウリはみずみずしい香りでパリッとした歯切れのよいそうです(21)。福島県は福島産キュウリは「安全」だと主張しています(22)。でも、福島県須賀川市のスーパーのチラシには福島産キュウリはありません。
※(23)を引用
図―8 福島産キュウリが無い福島県須賀川市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県須賀川市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2516.html
(1)川俣町 - Wikipedia
(2)7年ぶりにふるさとで学校再開 新妻大臣政務官が山木屋小中学校開校式に出席|今日の出来事:文部科学省
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日〜11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(5)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(6)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(7)福島県の推計人口(平成30年4月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(8)有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書
(9)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(10)出生性比
(11)広報かわまた 2018年5月号 - 川俣町公式ホームページ
(12)原爆被爆者の子供における放射線の遺伝的影響 - 放射線影響研究所
(13)めげ猫「タマ」の日記 福島県飯舘村の開校・開演式の出席者は減、失われる求心力
(14)めげ猫「タマ」の日記 放射能が舞い散る福島(2017)
(15)結婚が早い都道府県ランキング1位は? - 東京都は男女ともに最下位 | マイナビニュース
(16)山木屋地区の居住の状況 - 川俣町公式ホームページ
(17)(16)中の「避難者数一覧(平成30年5月1日現在) [PDFファイル/42KB]」
(18)7年ぶり古里へ通学 山木屋小中一貫校開校式 | 県内ニュース | 福島民報
(19)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(20)「かっぱ麺」販売開始 須賀川特産キュウリ使用、19店舗で:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(21)特産品 - すかがわ岩瀬 | JA夢みなみ
(22)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(23)ヨークベニマル/お店ガイド