食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月2回目)―宮城産イラコアナゴからセシウム、福島産は事故以降は全てND―
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2018/04/13(金) 19:40:36 めげ猫「タマ」の日記
食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。4月6日までの食品中の放射性セシウムの検査結果が6日遅れで発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(4)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
@検査数753件
A平均は、1キログラム当たり1.3ベクレル、最大59ベクレル(福島県産ヤマメ)。
今週は基準超はありませんでしたが、今週の発表からは
・宮城産イラコアナゴからセシウム、福島産は事故以降は全てND
・福島はキュウリの安全宣言、主要産地を検査していません。
・上昇する福島県喜多方市産原木シイタケのセシウム含有量
などの特徴が読み取れ福島産は安全とは言えません。
1.宮城産イラコアナゴからセシウム、福島産は事故以降は全てND
イラコアナゴはスーパーなどでよく「穴子の蒲焼き」として売られていて、マアナゴの代用品として重要な魚です(7)。宮城県産イラコアナゴからセシウムが見つかったと発表がありました(9)。以下に検査結果を示します。
※1(1)を集計
※2 日付けは捕獲日
※3 NDは検出限界未満(みつからな事)を示す
※4()内は検査先
図―1 イラコアナゴの検査結果
図に示すように宮城県が検査した宮城産だけでなく、茨城県が検査した茨城産からは見つかっています。一方で福島県が検査した福島産イラコアナゴからは事故以降は一度もセシウムが見つかっていません。
先回の記事で千葉産スズキからはセシウムが見つかった旨を報告しましたが(4)、今回は茨城産から見つかったと発表がありました(10)。以下に検査結果を示します。
※1(1)を集計
※2 日付けは捕獲日
※3 NDは検出限界未満(みつからな事)を示す
※4()内は検査先
※5 淡水は除く
図―2 スズキの検査結果
図に示す通り千葉産だけでなく、茨城産スズキからもセシウムが見つかっています。ところが福島県が検査した福島県いわき市産からは見つかっていません。福島県いわき市は茨城に隣接しているので(11)、千葉・茨城産スズキから見つかっているセシウムが県境を超え福島に入ると突然に見つからなくなります。汚染源に近いのにおかしな話です。
厚生労働省の発表(1)を見ると、イラコアナゴにしてもスズキにしても福島産農水産物の出荷前検査は福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(12)が実施しています。中立性に疑問がありません。福島産は他よりも低くでる検査で「安全」とされ出荷されます。
2.福島はキュウリの安全宣言、主要産地を検査していません。
福島を代表する野菜にキュウリがあります(13)。福島県は今年も福島産キュウリの安全宣言をしました(14)。
※(15)を引用
図―3 キュウリの安全宣言をする福島県
伊達市、二本松市、須賀川市が主要な産地です(13)。以下に示します。
※1 (16)のデータ(17)に示す方法で4月1日に換算
※2 避難区域は(18)による。
※3 「キュウリ」マークは今年のキュウリ検査実績で(1)(19)のよる。
図―4 福島のキュウリの主要産地と検査状況
図に示し通りキュウリの主要産地では国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(20)地域が広がっています。福島のキュウリは汚染された地で栽培されています。確り検査して欲しいと思います。図―4に示す様に主要産地の3市のうちで、1件でも検査結果があるのは須賀川市だけで伊達市、二本松市の検査結果はありません。それでも福島県は福島産キュウリの「安全」を検査で確認したと主張しています(15)。
福島産は汚染が酷い主要産地を検査していなくても検査で「安全」され出荷されます。
3.上昇する福島県喜多方市産原木シイタケのセシウム含有量
以下に福島県喜多方市産原木シイタケの検査結果を示します。
※1(1)を集計
※2 日付けは収穫日
※3 NDは検出限界未満(みつからな事)を示す
図―5 喜多方市産原木シイタケの検査結果
図に示すとおり上昇傾向を示しています。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
・汚染が酷い主要産地を検査していなくても検査で安全とされる福島産
・セシウム濃度が上昇する事がある福島産
それでも経済産業省は福島産は安全であり避ける行為を「風評被害」としています(21)。農林水産大臣は安倍出戻り総理の元秘書官が「本件は首相案件」との発言が記載されている文書を公表しました(22)。今は経済産業省に出戻った当該秘書官(当時)は会った記憶がないと言っています(23)。文書と個人の記憶では文書に重きがあるには明らかです。経産省は「嘘」をつく役所です。当該秘書官の出戻り先がいくら「風評被害」を叫んでも(21)福島の皆様は信用しないと思います。
福島県いわき市産米の全量・全袋検査数が49万件を超えました(24)。同市のお米は「Iwaki Laiki」と呼ばれるブランド米です(25)。経産省は福島産の「安全」を主張しています。でも、福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産米はありません。
※(26)を引用
図―6 福島産米が無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県いわき市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2497.html
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第1079報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月2週)―千葉産のチダイからセシウム、福島産は93件連続ND―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)イラコアナゴ | 魚類 | 市場魚貝類図鑑
(8)(3)中の「1 自治体の検査結果⇒検査結果(PDF:6,405KB) 」
(9)(3)中のNo2702
(10)(3)中のNo2723
(11)いわき市 - Wikipedia
(12)農林水産部 - 福島県ホームページ
(13)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(14)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(15)(14)中の「きゅうり [PDFファイル/206KB]」
(16)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日〜11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(17)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(18)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(19)品目から探す | 福島県農林水産物・加工食品モニタリング情報を「か行」⇒「き」⇒「キュウリ、キュウリ(施設)」で検索
(20)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(21)風評に立ち向かう - 経済産業省・資源エネルhttp://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/santi/1009/santi1.htmlギー庁
(22)「首相案件」発言を公表=農水相が加計面会文書−柳瀬氏「分かりません」:時事ドットコム
(23)柳瀬唯夫元秘書官の否定コメント全文毎日新聞
(24)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(25)いわき産コシヒカリのブランド米「Iwaki Laiki-いわきライキ」
(26)平尼子店 - 新鮮安い食品スーパーマルト