隠れ自民派と革新派が混在した、衆院
・民進党は、分離・分割で 政策が明白になった !
「日本の支配者」の謀略とは ?
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2017/12/25より抜粋・転載)
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1)衆議院の民進党は、「政策路線の相違」で、
分離・分割が実現した !
衆議院の民進党は、分離・分割された。紆余曲折はあったが、必然の流れによって分離・分割が実現した。分離・分割の基軸は、「政策路線の相違」である。
「誰が好き」とか「誰が嫌い」ではない。政策路線が根本的に異なる者が同じ政党で活動することに「矛盾」がある。不幸の原因は「矛盾」にあると言われる。
民進党が極めて不幸な状態、凋落した状態にあった主因がこれだ。基本的な政策路線が定まらない。一つの政党のなかに、相反する基本政策路線を有する者が同居していた。
これでは、主権者も支持しようがない。
2)主権者の多数が、「安倍政治を許さない !」
との考えで、政治活動をしている !
主権者の多数が、「安倍政治を許さない !」と判断し、この判断に基づいて、政治活動をしている。民進党のなかに「安倍政治を許さない!」とする者がいるから、主権者の一部は民進党を支持してきた。
しかし、民進党のなかに「安倍政治とともに進む」とする者がおり、この者たちが、「安倍政治を許さない!野党連合、野党共闘」を妨害してきた。
こんな者がいるから民進党の人気が凋落し、この政党を支持する者が激減してきたのだ。しかも、この者たちが民進党の執行部に居座り、民進党の実権を握ってきた。そのため、大多数の主権者は
民進党が「隠れ与党勢力」=「野党のふりをした与党」だと見なすようになったのだ。
3)隠れ自民派と革新派が混在した、衆院・民進党は、
分離・分割で政策が、明白になった !
その民進党が、ようやく分離・分割した。9月1日に代表選が実施されたが、この段階で分離・分割を実行していれば、10月の衆院総選挙結果は、まったく異なるものになっただろう。
枝野氏の判断を歓迎するが、タイミングが遅かった。民進党の分離・分割は必然である。
なにしろ、戦争・原発・消費税という、主要三大国政課題についての基本スタンスが真逆である二つの勢力が一つの政党に同居していたのだ。二つに分離・分割されて、ようやくすっきりした。
主権者国民もまともな対応をすることができる。
だが、衆院選に際して、立憲民主党が創設されて、この新党が、多数議席を確保したことはよいが、希望の党に合流せずに、無所属で選挙を戦いながら、民進党に籍を残しているという、極めて分かりにくい行動を示した者たちがいる。
4)政党交付金を狙う、岡田克也議員等は、無所属で
選挙を戦いながら、民進党に籍を残している !
無所属で立候補したのに、民進党に籍を残し、いま、さまざまに蠢(うごめ)いている。彼らが何に群がっているのかと言えば、民進党に残存している、70億円の資金だ。しかし、この資金は彼らが汗水流して獲得した資金ではない。主権者国民が政治活動費として提供した国民資金である。
民進党の分離・分割は、主権者国民の目から見ても、正当性のある行動である。一つの政党に二つの異なる、相反する政策路線があったのでは、主権者国民はこの政党を支持しようがない。基本政策路線に沿って分離・分割してもらい、二つの異なる政党になってもらうことが、明らかに望ましい。
その望ましい行動が取られた。
5)民進党の政党交付金残高について、議員数で
案分して分離・分割するべきだ !
野党の状況はとても分かり易くなりつつある。このことを踏まえれば、民進党は民進党を「分党」して、政党交付金残高について、議員数で案分して分離・分割するべきだ。それが、主権者国民が拠出している政党交付金の適正な処理方法である。
ところが、民進党に残留している者が、分党にも応じず、政党交付金の適正な分離・分割にも応じない構えを示している。参院民進党が分離・分割されるのは時間の問題で、すでに一部議員が民進党を離脱して立憲民主党に合流している。
これに続く者が多数発生することは目に見えている。2019年夏の参院選を、いまの民進党で戦っても当選者を一人も出せないかも知れない。
6)希望の党系だけが、民進党に残ったら、
政党交付金・70億円を取得する考えだ !
そこまで、民進党は凋落しているのだ。民進党は、希望系と立憲系に分離・分割されることは、間違いない。
このとき、立憲系に移籍する者を放置し、やがて、希望の党系だけが、民進党に残ったら、残党は希望と合流することになる。その際に、民進党に残存する、70億円を全額持ち去ろうと考えているのだ。
公金横領と呼ぶほかない。
希望と民進党残党が合流して一つの政党になる。70億円あれば、地方支部の立候補予定者に手当を支給できる。このことを目論んでいるために、「分党」を拒んでいるのだ。
7)議員が、民進党から離脱して、立憲系に合流
しても、政党交付金を一切提供しない !
議員が民進党から離脱して、立憲系に合流しても、政党交付金を一切提供しない。
離党者が出尽くしたところで残存する政党交付金を丸取りする。あさましい算段が持たれているのである。民進党内で「分党」論議を大々的に行うべきだ。参院議員会長の小川敏夫氏が先頭に立って、「分党」を協議するべきだ。70億円は「隠れ与党系勢力」の力で得た資金ではない。民進党所属議員数に応じて、主権者国民が提供した資金なのである。主権者国民は、民進党が基本政策の相違を理由に分離・分割することを歓迎している。
同時に、民進党を分離・分割する際には、政党交付金残高も適正に分離・分割するべきだと考えている。10月の衆院総選挙では、希望の党に合流した候補者に、多額の資金が提供されたのではないか。
8)立憲民主党から出馬した候補者に、政党交付金が
提供されたのかは、不明だ !
立憲民主党から出馬した候補者にも、資金が提供されたのかどうか。
政治活動、政党活動に一定の資金が必要なことは誰もが理解しているだろう。
そうであるなら、なぜ民進党に残留している者は、この資金を適正に分離・分割することを積極的に考えないのか。その行動がフェアーでない。新しい金権政治と呼ぶべきものである。
今後は、政党交付金制度を改正して、議員交付金とするべきだ。政党に交付するのではなく、議員に交付する。
9)政党議員の同意に基づいて、その議員交付金
を政党活動に充当すべきだ !
そして、政党議員の同意に基づいて、政党が各議員からの拠出によって、その議員交付金を政党活動に充当すればよい。主権者国民が提供した政党交付金を一部の議員が強奪、独占するような制度は直ちに改めるべきである。
民進党が分離・分割され、民進党の背後にいる連合が分離・分割されることにより、日本政治に刷新の旋風が吹き荒れることになる。なぜ「矛盾」が放置されてきたのか。ここを考える必要がある。
「矛盾」は人為的に創設され、意図的に放置されてきたと考えるべきだ。安倍自公体制に正面から反対を唱える勢力が結集、連帯することを強く恐れる勢力が存在するのである。−この続きは次回投稿します−
(参考資料)
「日本の支配者」は、対米・大資本隷属体制を
固定化するため、人物破壊工作と
「保保二大政党体制」構築を目指している !
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2017/09/04より抜粋・転載)
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1)野党再編が論議の焦点は、「保保二大勢力体制」か、
それとも「保革二大勢力体制」かである !
2)「日本の支配者」は、「保保二大勢力体制」を
目指しているが、「保革二大勢力体制」を構築しないと、
安倍政治の刷新はできない !
「日本の支配者」=悪徳ペンタゴンの巨大資本・CIAが、目指しているのが、この政治状況=「保保二大勢力体制」である。
これに対して「保革」は、現在の自公政権が示す、基本政策方針と対峙する、基本政策方針を明示する政治勢力が、二大政党体制の一翼を担う体制である。
かつての英国の保守党・労働党の二大政党体制が、ひとつの類型である。
3)鳩山政権は、自公政権の基本政策路線と、
明確に対峙する政策方針を、明示した !
4)対米自立、・官僚利権廃絶・大資本支配排除を
目指した、鳩山政権を、「日本の支配者」は破壊した !
5)小沢−鳩山両氏が主導する政治は、日本の
既得権政治を、根底から改革する可能性大だった !
その理由は単純明快である。この小沢−鳩山・二人が主導する政治が、日本の既得権政治を、根底から破壊=改革する惧れが高かったからだ。「日本の支配者」は、小沢−鳩山民主党を破壊するための、激しい人物破壊工作等活動を展開するとともに、これと並行して、「害のない」もうひとつの政治勢力を構築するための工作活動を展開してきた。
これが、いわゆる「第三極」と称された、新政治勢力創出の試みである。結論を急ぐ。
6)「日本の支配者」は、対米隷属体制を固定化するため、
人物破壊工作と「保保二大政党体制」構築を目指した !
「日本の支配者」は、自公と類似した政策方針を示す、もうひとつの政治勢力を創出しようとしているが、これは、対米隷属・日本の体制を固定化するためのものである。
日本の主権者の多数が、「安倍政治を許さない !」との判断を保持する以上、二大勢力の一翼を担う政治勢力を、「革新勢力」にする必要がある。
この「革新勢力」が、政権を奪還して初めて、日本政治の刷新が実現する。
安倍政治刷新のためには、「保保二大政党体制」ではなく、「保革二大政党体制」を目指すことが不可欠である。
7)反安倍政治・「革新勢力」が、政権を奪還して
初めて、日本政治の刷新が実現する !
8)「人物破壊工作」・隠れ自民党つくり等、
すべてが、CIAによる工作である !