カタールを屈服させることに失敗したサウジアラビアの国王がロシアを訪問するという情報も
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櫻井ジャーナル
G20の会合に欠席したサウジアラビアのサルマン国王がロシアを訪問するという話が流れている。ネオコンやイスラエルと緊密な関係にあるサウジアラビアだが、ロシアと話し合う必要性を感じているのだろう。ただ、これまでは買収、あるいは脅しでロシアを操ろうとして逆効果だった。もし実際に訪問した場合、きちんと話し合いができるかどうかが問題になる。
そのサウジアラビアは6月5日にカタールとの外交関係を断絶すると発表、バーレーン、エジプト、アラブ首長国連邦も同調、このうちエジプトを除く4カ国はカタールとの陸、海、空の移動も禁止した。この強硬策を主導したのは副皇太子だったモハンマド・ビン・サルマン。その月の21日には皇太子に就任した。
モハンマド・ビン・サルマンは24時間でカタールは屈服すると見通していたとする情報も流れているが、1カ月以上を経過した今でも屈服していない。見通しを誤ったと言えるだろう。
シリアへの侵略が当初の思惑通りに進まないこともあり、カタールはすでにアメリカ、イスラエル、サウジアラビアの3国同盟から離れ、すでにイラン、トルコ、そしておそらくロシアとも接触、今回の兵糧攻めへの対策もできていたようだ。
食糧や水を確保するためにカタールはイランやトルコと交渉、トルコはサウジアラビアの軍事侵攻に備え、軍隊を派遣している。ロシアも支援を申し入れた。こうした展開もサウジアラビア国王の目をロシアへ向けさせた一因かもしれない。
この皇太子がネオコンやイスラエルの影響下にあるだけでなく、ダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)やアル・カイダ系武装集団を雇っている人物だということは公然の秘密だが、その証拠になる文書を入手したとエジプトの日刊紙が報道している。サウジアラビア国内では国王親子に対する反発は強まっているようで、そうしたルートから情報が漏れている可能性がある。この話が広まると、国王就任は難しくなるかもしれない。