大手スーパーなどが売らなくなった食品が並ぶ店内。ロニ・カーン最高経営責任者(右)は食品ロスについての意識を高めたいという=シドニー、小暮哲夫撮影
世界初「すべて無料」のスーパー 値札なし、レジもなし
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170708-00000023-asahi-int
朝日新聞デジタル 7/8(土) 7:59配信
オーストラリアのシドニーに「すべて無料」のスーパーがオープンした。賞味期限切れ前でも処分されてしまうような食品を大手スーパーなどから譲り受けて提供する。まだ食べられるのに廃棄される「食品ロス」問題に対する意識を高めてもらい、生活に困っている人々の支援も狙う。
無料のスーパーは、シドニー南部の「オズハーベストマーケット」。約200平方メートルの店内に果物や野菜、パンやコーンフレーク、ビスケットなどが並ぶ。値札はなく、レジもない。客は買い物かご一つまで品物を手にできる。
開店時間は平日の午前10時から午後2時まで。毎日150人ほどが来店し、約2千点の品物の大半はなくなる。小売業者などから譲り受けた食品を売るスーパーはデンマークにもあるが、「無料」なのは「世界初」という。
運営するのは、2004年以来、国内各地で支援が必要な人に計6500万食を提供してきた市民団体「オズハーベスト」。スーパーの客には代わりに寄付をお願いしており、開店から5週間で2万豪ドル(約170万円)が集まった。
寄付は団体の食事提供事業の費用にあてられる。客のジェニー・モーガンさん(42)は野菜やビスケットを手に「十分食べられる。困った人たちの手助けもしたい」と話した。