韓国で理念や世代、性別間の摩擦が犯罪という形で表面化する例が昨今続いており、専門家からは「群集心理による暴力行為が大規模化する前に強力な処罰が必要」との指摘が出ている。写真はろうそく集会が行われたソウルの光化門広場。
韓国に巣食う「自分と違えばすべて敵」という考え、放っておけば社会の混乱も=韓国ネット「今後もっとひどくなる」「似た者同士だけで生きたい」
http://www.recordchina.co.jp/b160124-s0-c30.html
2017年4月13日(木) 9時10分
韓国の朴槿恵(パク・クネ)前大統領とその友人・側近らをめぐる一連の事件は、大統領の罷免と朴容疑者の逮捕でいったんの落ち着きをみたが、この騒動は韓国社会にさまざまな亀裂を生み、対立を激化させるきっかけとなった。韓国紙・ヘラルド経済によると、理念や世代、性別間の摩擦が犯罪という形で表面化する例が昨今続いており、専門家からは「群集心理による暴力行為が大規模化する前に強力な処罰が必要」との指摘が出ているという。
ソウル中心部では今月5日、路線バス内で凶器を振り回すなどして乗客を脅したとして、57歳の男が逮捕された。男は乗客らに「おまえたちはろうそく集会に出たのか?」と聞いて回っていたといい、警察の取り調べでは、朴前大統領を罷免に追い込んだ市民デモの「ろうそく集会」で「国が滅びると思ってやった」と供述した。
また4日には、ソウル市内の韓国外国語大構内で女子学生らに対しペットボトルの水やコーラをかけたとして、24歳の同大男子学生が暴行容疑で書類送検された。男子学生は警察の調べで「女子学生たちが勉強もせず出歩いているので気分が悪かった」と話し、女性嫌悪が犯行動機であることが明らかになった。
さらに2日、地方で開かれた保守系団体の集会では、配られたビラを受け取らなかった若い女性が団体メンバーに殴られる事件があった。
専門家からは、社会的な葛藤が犯行動機となったこうした犯罪について、個別にはささいにも見えるが、社会の混乱につながりかねないだけに厳しい処罰が必要だとの声が出ている。慶南(キョンナム)大のキム・ドウ警察学科教授は、これら犯罪行為の背景に「政治知的・思想的・理念的背景が自分と異なればすべて敵だという考えがある」と説明、「個人個人の小さな犯罪も、群集心理によって暴力化する可能性が高い」として、一つ一つの事件について厳重に対処し危険の目を摘んでおく必要があると指摘した。
この報道に、韓国のネットユーザーからは「自分の主張と違うと共産主義者呼ばわり、敵の考えは『まともじゃない』ことになる」「今後はもっとひどくなりそう」と、現状や今後への不安の声が寄せられたほか、「正気を失わずしっかり生きよう」「寛容こそが間違い」「似た者同士だけで生きていきたい」「お互いへの尊重がなければ社会には争いしか生まれない」と、対処法を主張するコメントもある。
また、「長い間、政治家たちが分裂を利用して票集めをしてきた結果」「国民を真っ二つにして闘わせたのは、李明博(イ・ミョンバク元大統領)と朴槿恵(パク・クネ前大統領)の業績だよ」など、問題の原因を韓国の政治に求めるコメントも目立った。(翻訳・編集/吉金)
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