NY原油(8日)大幅続落、12月以来安値−米在庫増に市場は焦燥感
Mark Shenk
2017年3月9日 05:12 JST
8日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅続落。昨年12月以来の安値。石油輸出国機構(OPEC)加盟国・非加盟国が減産を実施したものの、米国の在庫水準を下げるには至っていないことが米エネルギー情報局(EIA)の週間統計で明らかになった。
ソシエテ・ジェネラル(ニューヨーク)の商品調査責任者、マイク・ウィットナー氏(ニューヨーク在勤)は電話取材に対し、「原油市場はしびれを切らせている」と話す。「OPECの減産合意の後、12月に大きく上昇したのは市場が均衡を回復するとの期待があったからだ。OPECは日量100万バレル以上を削減しているようだが、米国の在庫水準には何ら影響を与えていないみたいだ」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比2.86ドル(5.38%)安い1バレル=50.28ドルで終了。終値ベースで昨年12月7日以来の安値。ロンドンICEの北海ブレント5月限は2.89ドル下げて53.03ドル。
原題:Oil Slumps to Lowest This Year as Traders Focus on Record Supply(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-03-08/OMII9DSYF01S01
NY外為:ドル上昇、ADP統計の大幅増で政府統計上振れ見込む
Dennis Pettit
2017年3月9日 06:24 JST 更新日時 2017年3月9日 07:37 JST
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8日のニューヨーク外国為替市場でドルが上昇。朝方発表された米民間雇用統計を受けて、市場参加者の間では10日発表の米雇用統計が予想外の大幅増になるかもしれないとの見方が広がった。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は上昇。一時はイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が今月会合での利上げを示唆した3日以来の高水準を付けた。米10年債利回りが昨年12月以来の高水準に上昇したこともドルの支援材料となった。資源国通貨は下落。原油や金属の値下がりが響いた。
給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが発表した給与名簿に基づく集計調査によると、2月の米民間部門の雇用者数は29万8000人増加。市場予想を大きく上回った。ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーは10日発表の雇用統計見通しを上方修正した。
ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.4%上昇。ドルは対円で0.3%上昇して1ドル=114円35銭。対ユーロでは0.2%上昇して1ユーロ=1.0541ドル。
ロス米商務長官は北米自由貿易協定(NAFTA)について、改定に向けた政府の「実質的な」交渉は恐らく今年の遅い時期まで始まらないだろうと述べた。ロス長官はカナダとメキシコはある程度の譲歩が必要だろうとの見方を示した上で、ドルの強さについての質問には回答を避けた。同長官の発言を受けてメキシコ・ペソとカナダ・ドルは対ドルで下落した。
9日に行われる欧州中央銀行(ECB)の政策委員会を控え、この日の外為取引は薄商いだった。米金融政策当局が利上げ軌道にある一方で、欧州と日本の政策金利はせいぜい横ばいと予想しており、トレーダーは依然としてドルの押し目買いに傾いている。
ECBは政策金利および金融政策を据え置き、量的緩和(QE)は従来通りの水準で維持すると予想されている。最近の経済統計は内容が改善しており、ECBは政策スタンスの変更を検討しているのかどうか、その手掛かりを探ろうと市場参加者はECB声明発表後に行われるドラギ総裁の会見に注目している。
原題:Dollar Rises to Weekly High After ADP Data Shows Surge in Hiring(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-03-08/OMIL7V6VDKHT01
米ADP民間雇用者数:2月は29万8000人増−約3年ぶりの大幅な伸び
Patricia Laya
2017年3月8日 23:36 JST
2月の米民間雇用者数はほぼ3年ぶりの大幅な伸びとなった。建設業や製造業で雇用が大きく増えた。
給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが8日発表した給与名簿に基づく集計調査によると、2月の米民間部門の雇用者数は29万8000人増加。これは2014年4月以来の大幅な伸び。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は18万7000人増だった。
製造業や建設業を含む財生産部門の雇用は10万6000人増。これはデータでさかのぼれる2002年以降で最大の増加幅。前月は5万5000人増だった。財生産部門のうち建設業は6万6000人増と、11年ぶりの大幅な伸び。製造業は3万2000人増で、2012年3月以降で最大の伸び。
サービス業は19万3000人増。前月は20万7000人増だった。
ADPと共同で集計調査を行うムーディーズ・アナリティクスのチーフエコノミスト、マーク・ザンディ氏は発表資料で「この冬、季節外れの暖かさとなったことが一因なのは間違いない。だが過去最高付近にある求人件数や過去最低水準の解雇が労働市場全体を下支えしている」と指摘した。
従業員が500人以上の大企業の雇用者数は7万2000人増加。50−499人の中堅企業では12万2000人増えた。49人以下の小企業では10万4000人増と、8カ月ぶりの大幅な伸びとなった。
原題:ADP Says Companies in U.S. Hired the Most in Almost Three Years(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-03-08/OMI28R6VDKHT01
米国株:3日続落、エネルギー中心に売られる−原油値下がりで
Oliver Renick
2017年3月9日 06:20 JST 更新日時 2017年3月9日 07:19 JST
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日本株は小幅反発へ、米雇用堅調で円安進む−輸出や金融上げ
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8日の米株式相場は3日続落。原油相場の大幅下落を手掛かりにエネルギー株が売られた。朝方は2月の米民間雇用者数の大幅な伸びに反応して、上昇する場面もあった。
S&P500種株価指数は前日比0.2%安の2362.98。ダウ工業株30種平均は69.03ドル(0.3%)下げて20855.73ドル。
S&P500種の3日続落は1月以来で最長。ダウ平均銘柄ではエクソンモービルとシェブロンが大きく下げた。
CMCマーケッツのチーフ・マーケット・ストラテジスト、マイケ ル・マッカーシー氏(シドニー在勤)は「これは終わりの始まりというわけではなく、恐らく単なる調整局面だろう」と分析。「米国や中国の経済の力強さを示す兆候は見られており、世界的に押し上げ要素はなお存在する」と続けた。
金融株はほぼ変わらず。一時上昇していたが、徐々に上げを失う展開となった。
シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は3日連続で上昇した。
給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが8日発表した給与名簿に基づく集計調査によると、2月の米民間部門の雇用者数は29万8000人増加。これは2014年4月以来の大幅な伸び。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は18万7000人増だった。
原題:U.S. Stocks Down for Third Day as Utilities, Real Estate Slump(抜粋)
原題:Crude Rout Drags Stocks Lower as Treasuries Slide: Markets Wrap(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-03-08/OMILD86VDKHS01
米国債:続落、10年債利回り年初来の最高−民間雇用が予想上回り
Elizabeth Stanton
2017年3月9日 06:26 JST 更新日時 2017年3月9日 07:33 JST
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8日の米国債相場は続落。10年債利回りは昨年12月以来の高水準を付けた。民間雇用者数の伸びが最も楽観的な予想を上回ったことが、売りを誘った。10日には労働省が2月の雇用統計を発表する。
来週の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げの後、利上げペースが速まるとの見方が市場で織り込まれている。10年債利回りは一時2.582%と、昨年12月20日以来の高水準を付けた。ただ、10年債入札で需要が強かったため、その後は伸び悩んだ。
ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.56%。
給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが8日発表した給与名簿に基づく集計調査によると、2月の米民間部門の雇用者数は29万8000人増加。最も高い予想は25万5000人増だった。これを受け、ゴールドマン・サックス・グループとモルガン・スタンレーが雇用統計の非農業部門雇用者数の予想を上方修正。予想中央値は19万人増から20万人増に上昇した。
利回りは5年債を中心に軒並み今年の最高水準を付けた。
5年債と30年債の利回り曲線はフラット化し、利回り差は一時104.5bpと、過去数年の最小レベルにあと5bp未満に迫った。
オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)取引に基づいて推計される3月の利上げ確率は87%(7日は83%)、9月の利上げ確率は97%に上昇(7日は87%)した。
10年債入札(発行額200億ドル、銘柄統合)では最高落札利回りが2.560%と、午後1時の締め切り時点の入札前取引の水準2.580%を下回った。応札倍率は昨年6月以来の高水準となる一方、プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)の落札に占める割合は5月以来の低水準となった。
TDのストラテジストは戦術的な10年債買い持ちを推奨した。利回り上昇を阻む要因として、財政政策を巡る不透明感や世界的な低利回りに加え、3月の米金融当局の金利見通しがあまり変わらないとの見方を挙げた。
商品先物取引委員会(CFTC)によると、投機筋の米国債売り越しは過去最高となっている。
原油相場が5%を超える急落となったため、インフレ連動国債(TIPS)は通常の国債よりも軟調だった。TIPS5年物と通常の5年債の利回り差は2.02%に縮小した。
投機適格級の社債発行も注目されている。過去2営業で400億ドル近くの起債があり、米国債を圧迫した。8日はユナイテッド・ヘルス・グループなど6社が総額65億ドルの社債を発行した。
原題:Treasuries Tumble After ADP Employment Tops Highest Estimates(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-03-08/OMILHC6VDKHS01
米10年債利回り、グロース氏注目の2.6%に接近−弱気相場入り間近か
Brian Chappatta
2017年3月9日 07:20 JST
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• ジャナスのグロース氏、2.6%はテクニカル分析で重要な節目と指摘
• フィボナッチ分析でも極めて重要なレベルに
債券市場のベテランで、ジャナス・キャピタル・マネジメントのファンドマネジャーを務めるビル・グロース氏の目には、米国債市場の弱気派が今にも雄たけび上げるような相場に映る。
米10年債利回りは8日、2月のADP民間雇用者数が予想を大きく上回る伸びを示したのを受け、昨年12月以来の高水準の2.58%を付けた。利回りは2.6%台に接近しつつあり、この水準が週間ベースで続けば弱気相場が始まるシグナルだとグロース氏は述べている。
フィボナッチ・レシオに基づくテクニカル分析やモーゲージ関連のヘッジが増える可能性など、この水準が極めて重要なことを裏付ける材料は多い。その上、短期金利のトレーダーは来週の連邦公開市場委員会(FOMC)でタカ派的メッセージが示されることに備えており、彼らの予想通りなら、利回りは急上昇に向かう可能性がある。
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10年債利回りは昨年7月に過去最低の1.32%を付けて以降、ほぼ2倍になった。11月の米大統領選で減税や規制緩和、財政出動の公約を掲げたドナルド・トランプ氏が勝利した後に債券安は加速。来週の利上げの可能性が高いことを示唆する最近の米金融当局者の発言が、利回り上昇に拍車を掛けている。
グロース氏は1月に「10年債利回りが週間ベースや月間べースで2.6%を上回れば、テクニカル分析では極めて強力で重要な意味があるため、そうなるときは上昇相場が壊れ、弱気相場入りだ」と指摘。同氏は利回りが2.6%を上回ることは、ダウ工業株30種平均が1月25日に実現した2万ドル超えよりも重要な金融市場のバロメーターだとしていた。同氏に8日に取材を試みたが返答はない。
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原題:Bill Gross’s Bond Bear Market Looms as 10-Year Yield Nears 2.6%(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-03-08/OMILM06JTSF601
ドラギ総裁、基調的物価圧力は依然弱いと指摘か−9日の決定後会見
Carolynn Look
2017年3月9日 06:33 JST
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• ECBは9日に最新の経済予測を公表
• 総合インフレ率2%は構造的弱さを隠している
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁がユーロ圏にインフレが戻ったなどと考えていないことは明らかだ。総裁は9日の政策委員会後の記者会見で、基調的な物価圧力は依然として弱いとの認識を繰り返すだろう。
ユーロ圏のインフレ率は1月に2%と、2%弱を目指すECBの目標を上回った。9日公表される最新の経済予測でインフレ率見通しが上方修正されるかもしれないが、それがドラギ総裁の発言内容を変える可能性は低い。
問題は、最近のインフレ率上昇がドラギ総裁の設定した条件を満たしているかどうかだ。政策見直しの前提条件として総裁はインフレ加速が「幅広く、持続可能で、自律的かつ、中期的に一貫している」ことを挙げている。
• 域内の国別に見ると、1月のインフレ率はアイルランドの0.2%からベルギーの3.1%とばらつきが大きい
• 総合インフレ率の上昇は主として2015、16両年の原油価格の動きに起因しているが、今年終わりに向けてその影響は薄れる見込みだ
• エネルギーなどの影響を除いたコアインフレ率は1%に届かず、しかもユーロの18年間の歴史の中で一貫して低下傾向にあり構造要因を示唆する
• 長年の危機と低成長の中で資源の稼働率が低く、失業率は10%に近い
• コアインフレ率を構成するモノとサービスの価格上昇の兆しは見られない
• インフレ期待は弱まりつつある。ECBが重視するインフレ期待の指標は昨年終わりに2%に近づいたが、その後は低下しつつある
というわけで、ドラギ総裁の条件は満たされていない。
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原題:Draghi’s Caution on Inflation Signals ECB Stimulus Stays for Now(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-03-08/OMHPFW6JIJUP01
ECB、「現行またはそれ以下」文言に注目−18年利上げ予想は尚早でも
Stephen Spratt、Stefania Spezzati
2017年3月9日 03:28 JST
欧州中央銀行(ECB)が早ければ2018年半ばにも利上げするかもしれないという市場の予想は恐らく、先走りだ。
ゴールドマン・サックス・グループはECBが中銀預金金利を引き上げるのは早くても「2019年の遅い時期」と予想する。モルガン・スタンレーは18年いっぱいの現状維持を見込み、バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチは資産購入プログラムの終了が先との見方だ。
アナリストらは文言の変化に注目する。9日の声明で「金利が長期にわたり、資産購入プログラムの終了後もかなりの間、現行またはそれ以下の水準にとどまる」という文言が少しでも削除されれば、いわゆる量的緩和プログラムの終了前にも金利が引き上げられるとの観測を呼ぶかもしれないと、スフィア・サリムは氏らBofAメリルのストラテジストは3日のリポートに記している。
原題:ECB PREVIEW: Market Betting for 2018 Rate Rise Seen as Premature(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-03-08/OMI604SYF01T01
http://www.asyura2.com/17/hasan119/msg/842.html