【社説】トランプ氏と米英の特別な関係
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会談後、記者会見場に向かうトランプ(左)大統領とメイ首相 PHOTO: ANDREW PARSONS/ZUMA PRESS
2017 年 1 月 28 日 14:01 JST
米国の大統領が英国の首相と手を組むと、米国の大統領が得をすることが多い。ドナルド・トランプ大統領とテリーザ・メイ首相はレーガン元大統領とマーガレット・サッチャー元首相のような関係を築くかもしれない。米英首脳は27日、ホワイトハウスで会談、トランプ氏は対ロシア制裁についてこれまでより慎重な姿勢を示した。
米政府は、クリミア半島併合や米大統領選期間中のサイバー攻撃に対して、ロシアに科した制裁の緩和または解除を検討している。その見返りとして過激派組織イスラム国(IS)との戦いへの協力を仰ぐ可能性がある。メイ氏はトランプ氏と臨んだ共同記者会見で、「ミンスク合意(ウクライナ紛争の停戦合意)が完全に履行されるまで制裁を継続すべき」と述べた。ロシアはこの合意に違反し続けている。トランプ氏は「制裁については状況を見守る。制裁について話すのは時期尚早」と述べ、以前ほど断定的な発言はしなかった。
トランプ氏は28日に大統領就任後初めて、ウラジーミル・プーチン大統領と電話会談を行うことになっているが、英米と協力関係にある欧州各国との連帯について、メイ首相の話に耳を傾けたのは賢明だろう。制裁の原因となった問題が解決される前に制裁を解除すれば、トランプ氏は外交政策を巡り、自身の信頼性を損なうことにもなる。制裁解除を急げば、将来的にプーチン氏をさらに強気にさせるだけだ。
メイ氏は慎重かつ控えめで、そのスタイルはトランプ氏とは正反対だ。しかし2人は互いを補い合えるかもしれない。メイ氏はフィラデルフィアの会合で共和党議員に対し、「プーチン大統領について私のアドバイスは、関与はしても警戒せよということだ。ロシアと西側の対立に関して防げないものはない」が、「われわれは強い立場からロシアに関与すべきだ」と述べた。
トランプ氏がロシア政府との関係改善を望んでいることは誰でも知っている。しかし、トランプ氏は英国との関係をないがしろにするべきではない。英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)に向けた貿易協定の早期締結をはじめとして、英国との特別な関係を強化することはトランプ氏のためにもなるし、米国の国益にもかなう。
http://jp.wsj.com/articles/SB11177354273695693774104582586451464931184
トランプ氏、英国との緊密な関係強調 米英首脳が共同会見
トランプ米大統領とメイ英首相は27日、首脳会談後に共同会見を開き、両国の緊密な関係を強調した
By DAMIAN PALETTA AND JENNY GROSS
2017 年 1 月 28 日 06:29 JST
【ワシントン】ドナルド・トランプ米大統領は27日、テリーザ・メイ英首相との会談後に共同会見し、両国の緊密な関係を強調した。
トランプ氏は「両国の特別な関係は、正義と平和を目指す歴史の中で大きな力の1つとなっている」と述べた。また、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を決定した国民投票について、米国は「英国の国民主権に敬意を払う」とし、「自由かつ独立国家の英国は世界にとって素晴らしい」と付け加えた。
さらに、EU離脱が英国の貿易と安全保障に寄与すると語った。離脱を巡る国民投票では英国内で大きく意見が分かれたほか、オバマ前政権も離脱に反対していた。一方、トランプ氏は離脱決定を歓迎し、今後もその姿勢に変わりはないと述べた。
トランプ氏は「ブレグジットは英国に素晴らしい結果をもたらすと考えている」と述べ、英国が「他国から行動を監視されることなく、自由貿易協定を締結できる」との見解を示した。
米国と英国の最優先課題は貿易で、英国がブレグジットの準備を進める中、両首脳は両国関係のかじ取りに努めている。メイ首相は、今後の貿易協定について、トランプ大統領と建設的な協議を行ったと述べた。
「今こそわれわれは、より強力で特別な関係を築き上げる時に立たされている」とメイ首相は語った。
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トランプ氏、ロシア大統領と28日に電話会談 対ロ制裁に影響か
トランプ米大統領は28日、ロシア大統領との就任後初の電話会談に臨む
By CAROL E. LEE AND MICHAEL C. BENDER
2017 年 1 月 28 日 08:37 JST
【ワシントン】米国のドナルド・トランプ大統領は、ロシアに対する制裁措置の行方について問われ、28日に予定されているロシアのウラジーミル・プーチン大統領との電話会談の成り行きを見極める考えを示した。
トランプ大統領は27日の記者会見で、昨年の米大統領選中にロシアが仕掛けたサイバー攻撃に対する制裁や、ロシアのウクライナ侵攻を受けて欧米が発動した制裁に関し、「それについて話すには時期が早い」と述べた。
その上で大統領は「われわれは全ての国と良い関係を持つことを目指している」と語った。
28日の電話会議は、トランプ氏の就任以来プーチン大統領と言葉を交わす初めての機会となる。バラク・オバマ前大統領は1カ月前、米情報機関の調査で2016年米大統領選に干渉するためにプーチン大統領がサイバー攻撃を指示したことが明らかになった後、ロシアに対する新たな制裁措置を発表していた。
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トランプ氏、移民審査と軍備増強の大統領令に署名
米国防総省で大統領令に署名するトランプ大統領
By DAMIAN PALETTA AND PAUL SONNE
2017 年 1 月 28 日 08:16 JST
【ワシントン】米国のドナルド・トランプ大統領は27日、移民対策と軍備増強に関する2つの大統領令に署名した。トランプ氏は新たな移民対策を命じた大統領令について、「イスラム過激派のテロリスト」を米国に入国させないためだと言明した。
ホワイトハウス関係者は移民対策の計画を巡り、米国への入国者に対する新しい「審査」制度を作るものだと語っていたが、こうした計画は議論を巻き起こしそうだ。大統領令に署名したトランプ氏は、「外国のテロリストから」米国を守ることにつながると語った。
ホワイトハウスはこれら大統領令の内容をまだ公表していない。
トランプ氏は国防総省で、軍備増強へ向けた大統領令は「新たな航空機、船舶、資源、ツール」についての計画を策定するためだと述べた。
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