鈴木宗男の娘の結婚披露宴にはせ参じた安倍晋三の意味
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2016-11-07 そりゃおかしいぜ第三章
11月4日に釧路で、民主党から立候補して落選したが、民主党の比例の議員として衆議院議員になった鈴木宗男の娘貴子の結婚披露宴があった。この日は三笠宮が亡くなられた葬儀の日である。国会はTPPの審議が、農水大臣の失言の連続で大きな山場を迎えていた日である。その中で、安倍晋三は遥か釧路まで鈴木宗男の娘の結婚式に駆け付けた。披露宴出席のために急いで、TPP強行採決したのかと囁かれてもいる。
そもそも、鈴木宗男の娘貴子は父の公民権停止によって、代理で新党大地の顔として2012年衆議院選挙に立候補した。北海道7区では自民民主の挟み撃ちで見事に落選した。政治献金問題で民主党を離党し新党大地から立候補し比例区で議席を得ていた石川知裕が、代表の宗男の忠告で強制的に辞任させた。代わって娘の鈴木貴子が繰り上げで議席を貰った。宗男が娘に与えたといってよい。
更に、貴子は2014年には農民票をバックにTPP断固反対を掲げ、民主党から立候補した。今回も落選したが、比例で民主党から当選枠を貰って代議士席を貰った。救ってくれた民主党には足を向けては寝られない立場である。しかし、今度は北海道5区の野党共闘を口実に自民党議員を支持する側に回り、民主党から除名された。貴子は議席を民主党に返すことなく居座り続けている。
その汚れに汚れた、鈴木貴子の結婚披露宴に安倍晋三が出席し、宗男の婿さんになるのは大変だと祝辞を述べた。
安倍晋三は国政を放棄し皇室への公務も投げ出してまで、かつての盟友中川昭一と骨肉の熾烈な戦いを繰り返した政敵の、鈴木宗男の娘の結婚式に出席した。これは政治的に大きな意味を含んでいる。
鈴木宗男が作った新党大地はすでに、政治的な目標も地位も失ってかつての勢いがない。今や宗男の個人政党としての意味しかない。貴子が民主党を除名になった5区の選挙でも、集票能力はなくむしろ減票機能を発揮したと、北海道自民党幹部から声が上がっている。
安倍晋三の出席は、かつて北方領土に深く係わっていた鈴木宗男への幻想にある。鈴木宗男は、歯舞色丹二島返還論者である。安倍はこれに乗っていると思われる。民進党の国際情勢音痴の野田幹事長は、「100万貸したら70年経って、7万円返してくるようなものだ」と、現実を知らないボケた発言をしている。
北方領土は島だけではなく、周辺海域の領海権の問題でもある。僅か7%であっても海は30%ほども帰ってくる。地元の漁師をはじめとする地域の支援は少なくない。
二島返還のめどが来月のプーチンとの会談で立てば、地元は大歓迎するであろう。長年北方領土に取り組んできた、鈴木宗男はその輪の中にいる。北朝鮮拉致者5名を帰国させたことで、安倍晋三は小泉純一郎が支持率を一気に回復したのを官房長官として同行して実感している。
安倍晋三は自説を通すために支持率の回復を、長年どの政権もなしとげることができなかった北方領土の返還にめどをつけことで、なし遂げようと狙っている。もし仮に失敗すれば、鈴木宗男に汚名を着せれば済むことである。安倍晋三の鈴木貴子の結婚披露宴への出席は、そうした意味を持っている。